JP2009530267A - 2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンの純粋かつ安定な形態の製造方法 - Google Patents
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Abstract
純粋なおよび熱に対する色安定性を有する2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶およびその製品の改良された製造方法を開示する。本方法は、2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルとN−メチルピペラジンとをN−メチルピペラジン酸塩とともに反応させて2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンを製造することを含んでなる。さらに、粗製の2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンを溶媒の混合物中で結晶化することによる、多形のI型の2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンを入手する方法を開示する。本発明はさらに、オランザピンの新規J1型二水和物およびその製造方法、および水分含量1〜3%を有するオランザピンの新規J2型水和物およびその製造方法を提供する。
Description
発明の分野
本発明は、一般に、特殊な神経遮断薬または抗精神病薬の改良された製造方法に関する。より具体的には、本発明は、熱に対する色安定性を有し、純粋な形態の2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(オランザピン)およびその製品の、改良された、簡便なおよび工業的に適した製造方法を提供する。さらに本発明は、オランザピンの新規の水和物および二水和物形態を提供する。
本発明は、一般に、特殊な神経遮断薬または抗精神病薬の改良された製造方法に関する。より具体的には、本発明は、熱に対する色安定性を有し、純粋な形態の2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(オランザピン)およびその製品の、改良された、簡便なおよび工業的に適した製造方法を提供する。さらに本発明は、オランザピンの新規の水和物および二水和物形態を提供する。
発明の背景
オランザピンは、非アドレナリン作動性α受容体、D−1およびD−2受容体および5HT−2受容体部位に対してアンタゴニスト活性を有する。2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(オランザピン)は、弛緩およびイオリティック(iolytic)およびまたは制吐特性などの良好な効果が報告されている特異な神経弛緩薬であり、従来の神経弛緩薬と比べて副作用が少ない。統合失調症や軽度の不安状態にある精神病患者の治療に有用である。
オランザピンは、非アドレナリン作動性α受容体、D−1およびD−2受容体および5HT−2受容体部位に対してアンタゴニスト活性を有する。2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(オランザピン)は、弛緩およびイオリティック(iolytic)およびまたは制吐特性などの良好な効果が報告されている特異な神経弛緩薬であり、従来の神経弛緩薬と比べて副作用が少ない。統合失調症や軽度の不安状態にある精神病患者の治療に有用である。
米国特許第5,229,382号及びその一部継続出願、現在は米国特許第6,008,216号(Chakrabarti, et al.)は、種々の中間体によるオランザピンの製造方法を開示している。既知の方法の一つは、塩化水素の水−アルコール溶液中で塩化スズ(SnCl2)を用いる、2−(2−ニトロアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルの還元および環化反応の後、形成した4−アミノ−2−メチル−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン[3]をN−メチルピペラジンと有機溶媒または溶媒混合物中(アニソール,トルエン,ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド等)で、好ましくは100℃〜150℃で約20時間反応させ、反応が完結した後これにアルコールと過剰の水を加えて固形の生成物を得ることからなるものである。粗製物は単離回収される。次いで、粗製のオランザピンはアセトニトリル中で結晶化され、後の特許においてI型として指定される結晶形態が付与される。形成したI型は準安定であり、保管中にその色が変化するため、商業用途としては不安定であると報告されている。
オランザピンには、その後の特許や刊行物に開示されるように、水和物および溶媒和物を含めて多くの多形が存在する。米国特許第5,736,541号の請求の範囲にはオランザピンのII型が記載されており、米国特許第5,229,382号に記載の製法にしたがって得られる生成物はオランザピンI型であると開示されている。米国特許第5,703,232号および欧州特許EP0733634B1には、メタノール、エタノールおよびイソプロパノール中のオランザピンの溶媒和物が開示されている。米国特許第6,020,487号および欧州特許EP0831098B1には、オランザピン無水物の製造に用い得る、二水和物B、二水和物Dおよび二水和物Eから選択されるオランザピンの二水和物が開示されている。
PCT出願国際公開WO02/18390および国際公開WO03/097650には、オランザピン多形のI型の製造方法が開示されている。PCT出願国際公開WO02/18390は、オランザピンの水和物の製造方法に関する。PCT出願国際公開WO03/097650は、オランザピンの新規な混合溶媒和物に関する。これらの出願では、オランザピンの水和物および溶媒和物をそれぞれ変換することによってオランザピンの多形のI型が製造されている。
殆どの従来技術の方法では、アルコールを用いて工業用のオランザピンを溶媒和物の形態に分離される。工業用オランザピンの結晶化に用いる溶媒によって、種々の従来技術の方法により異なる多形の形態が得られている。
他の先行技術の特許や刊行物には、種々の多形の形態の製造に関して種々の条件および溶媒が記載されている。多形は、化合物が固体として得られる条件が制御されることにより影響され得る。これらの多形の形態は、主にIRやX線回折データに基づいて区別される
従来技術のオランザピンI型の製造方法には、米国特許第5,229,382号に記載の製造方法における色変化等、多くの欠点があった。さらに、国際公開WO96/38151に記載の再結晶法は時間がかかる。多形の形態の混合物または不純物または溶媒和物が、多くの従来の製造法においてオランザピンとともに得られている。米国特許出願公開第2003/0125322号、現在は米国特許第6,906,062号、は、室温で安定な形態としてI型が報告されており、これはアルコール溶媒のみから製造される。
本発明は、従来技術において指摘されていた欠点を克服した改良された製造方法を提供する。本発明の主たる目的は、オランザピンの新規の改良された形態およびその製造方法を提供することである。
発明の要旨
本発明の主たる態様は、熱に対する色安定性を有することにより特徴付けられる、純粋な形態の2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(オランザピン)の、改良された、環境に優しい、工業的に適したおよび簡便な製造方法を提供する。
本発明の主たる態様は、熱に対する色安定性を有することにより特徴付けられる、純粋な形態の2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(オランザピン)の、改良された、環境に優しい、工業的に適したおよび簡便な製造方法を提供する。
本発明の更なる態様は、新規のオランザピンの水和物及び二水和物およびそれらの製造方法を提供する。
以下の態様は、発明を実施するための最良の形態に従い、本発明の種々の態様をさらに記載するものであるが、記載された発明は、以下に記載される具体的な態様に限定されない。
好ましい態様によれば、本発明は、改良された、環境に優しい、純粋な形態のオランザピンの製造方法であって、2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルとN−メチルピペラジンとをN−メチルピペラジン酸塩と共に、溶媒を用いることなく、90〜138℃の温度にて、好ましくは100〜125℃の温度にて、2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルとN−メチルピペラジンの比率が1:4(w/v)よりも大きい、ワンステップの反応で反応させることによる製造方法を提供する。
更なる態様において、本発明は、2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルとN−メチルピペラジンとをN−メチルピペラジン酸塩と共に、溶媒の存在下で反応させることによる、純粋な形態のオランザピンの、改良された、工業的に適したおよび簡便な製造方法を提供する。溶媒は、トルエン、ジメチルスルホキシド、n−ブタノール、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、またはそれらの混合物から選択することができる。
更なる好ましい態様によれば、本発明は、オランザピンの改良された製造方法であって、4−アミノ−2−メチル−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンまたはその塩酸塩をN−メチルピペラジンと、1:4(w/v)よりも大きい4−アミノ−2−メチル−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンとN−メチルピペラジンの比率で、90〜138℃の温度にて、溶媒を用いることなく縮合させることによる製造方法を提供する。意外にも、溶媒の不在により、従来技術で報告された20時間と比較して、2〜3時間までの反応時間で還元にまで導かれることが見出された。
更なる好ましい態様によれば、N−メチルピペラジン酸塩は、反応物中でin situで調製されるか、または別途調製して、その反応物に添加される。
更なる態様によれば、本発明は、上記の製造方法によって粗製のオランザピンを製造し、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジイソプロピルエーテル、シクロヘキサン、ヘキサン、t−ブチルメチルエーテルおよびプロピオニトリルからなる群から選択される2又はそれ以上の溶媒の混合物中でこれを結晶化することによる、オランザピンの多形のI型を入手するための改良された方法を提供する。
更なる態様によれば、本発明は、上記の製造方法によって粗製のオランザピンを製造し、ジクロロメタンおよびジイソプロピルエーテルまたはシクロヘキサンの混合物中でこれを結晶化することによる、オランザピンの多形のI型を入手するための改良された方法を提供する。
更なる態様によれば、本発明は、上記の製造方法によって粗製のオランザピンを製造し、ジクロロメタンおよびアセトニトリルの混合物中でこれを結晶化することによる、オランザピンの多形のI型を入手するための改良された方法を提供する。
更なる態様によれば、I型は、上記の製造方法によって製造される他の多形の形態を含まない粗製のオランザピンから、上記の2又はそれ以上の溶媒の混合物中でこれを結晶化することにより製造され、さらに40℃、相対湿度75%の保存時での熱に対する色安定性を有することにより特徴付けられる。
本発明の更なる態様によれば、新規のオランザピンのJ1型二水和物およびその製造方法を提供する。
本発明の更なる態様によれば、オランザピンのJ1型二水和物を用いる、前記の安定なオランザピンのI型の製造方法を提供する。
本発明の更なる態様によれば、オランザピンのJ2水和物および制御された湿度条件にI型を暴露することによるその製造方法を提供する。
図面の簡単な説明
本発明の更なる目的は、本発明に寄与する更なる特徴および本発明から得られる利点とともに、添付の図面に示された本発明の好ましい態様の記載から自明である。
図1は、オランザピンのI型に対応する粉末X線回折パターンである。
図2は、オランザピンのJ2型水和物に対応する粉末X線回折パターンである。
図3は、オランザピンのJ2型水和物の熱重量分析サーモグラムである。
図4は、オランザピンのJ2型水和物の示差走査熱量測定サーモグラムである。
図5は、オランザピンのJ1型二水和物に対応する粉末X線回折パターンである。
図6は、オランザピンのJ1型二水和物の示差走査熱量測定サーモグラムである。
本発明の更なる目的は、本発明に寄与する更なる特徴および本発明から得られる利点とともに、添付の図面に示された本発明の好ましい態様の記載から自明である。
図1は、オランザピンのI型に対応する粉末X線回折パターンである。
図2は、オランザピンのJ2型水和物に対応する粉末X線回折パターンである。
図3は、オランザピンのJ2型水和物の熱重量分析サーモグラムである。
図4は、オランザピンのJ2型水和物の示差走査熱量測定サーモグラムである。
図5は、オランザピンのJ1型二水和物に対応する粉末X線回折パターンである。
図6は、オランザピンのJ1型二水和物の示差走査熱量測定サーモグラムである。
発明の詳細な記載
本明細書は、本発明とされるものを具体的に特定し別途その範囲を主張する特許請求の範囲で結論付けられるが、本発明は、以下の本発明の詳細な記載を読み、添付の図面を検討することにより、さらに容易に理解することができよう。
本明細書は、本発明とされるものを具体的に特定し別途その範囲を主張する特許請求の範囲で結論付けられるが、本発明は、以下の本発明の詳細な記載を読み、添付の図面を検討することにより、さらに容易に理解することができよう。
本発明の好ましい態様によれば、改良された製造方法による、一般的にはオランザピンとして知られる、2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b]1,5−ベンゾジアゼピン[1]、の純粋なおよび熱に対する色安定性を有する形態を提供する。
本発明に開示された製造方法は、更なる溶媒を用いることなく行われ、厄介な処理が減少することにつながり、純粋なオランザピンの大規模製造により適している。さらに、溶媒の不在は、溶媒の回収を必要としないので、原料コストを抑制し、したがって光熱費もまた抑制される。本方法は、溶媒の蒸気が大気中に拡散しないので環境に優しい。
N−メチルピペラジン酸塩は、in situで調製することができ、または別途調製した後反応混合物に添加することができる。N−メチルピペラジン酸塩は、N−メチルピペラジンと酸とを通常の方式で反応させることにより調製される。N−メチルピペラジン酸塩を調製するために用いられる酸は、有機酸または無機酸から選択することができる。好ましい有機酸はギ酸、置換されたまたは置換されていない酢酸(例えば、酢酸またはトリフルオロ酢酸)、アルキル、アリールまたはアラルキルスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸)、置換されたまたは置換されていない安息香酸等である。好ましい無機酸は、リン酸、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸)、硫酸、過塩素酸およびルイス酸(塩化アルミニウム等)である。
溶媒は、反応には何ら関与せず、反応は、溶媒の不在下で十分に進行するが、反応を溶媒の存在下で行うこともできる。溶媒はトルエン、ジメチルスルホキシド、n−ブタノール、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、またはそれらの混合物から選択することができる。
反応が完結した後、水混和性溶媒または水非混和性溶媒を加え、その後水を添加する。
水混和性溶媒と水とを加えた場合は、粗製のオランザピンが直接形成されるが、水非混和性の溶媒の場合は、溶媒を除去することにより粗製のオランザピンが得られる。粗製のオランザピンは室温で乾燥し、種々の溶媒または溶媒系中で結晶化して所望のオランザピンの種々の結晶形態が得られる。処理に用いられる溶媒は、塩素系溶媒、アミド溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、エステル溶媒等から選択することができる。例としてジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチルまたはジクロロメタンが挙げられるが、これに限定されない。
水混和性溶媒と水とを加えた場合は、粗製のオランザピンが直接形成されるが、水非混和性の溶媒の場合は、溶媒を除去することにより粗製のオランザピンが得られる。粗製のオランザピンは室温で乾燥し、種々の溶媒または溶媒系中で結晶化して所望のオランザピンの種々の結晶形態が得られる。処理に用いられる溶媒は、塩素系溶媒、アミド溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、エステル溶媒等から選択することができる。例としてジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチルまたはジクロロメタンが挙げられるが、これに限定されない。
本発明によれば、オランザピンの安定なI型は、粗製のオランザピンを2又はそれ以上の溶媒の混合物に溶解し、反応混合物を濃縮、反応混合物を蒸留し、30〜50%体積まで溶媒を除去し、得られた反応混合物を0〜20℃、好ましくは0〜5℃、の範囲の温度まで冷却し、固形物を結晶化し、物質を濾過し、好ましくは45〜50℃の範囲の温度にて減圧下に乾燥して、結晶化されたオランザピンのI型を得ることにより調製される。
得られた結晶化されたI型は高純度(>99.6%)であり、40℃の高い温度での保存に対して色安定性を有する。
上記の製造方法において用いられる溶媒は、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジイソプロピルエーテル、シクロヘキサン、ヘキサン、t−ブチルメチルエーテルおよびプロピオニトリルからなる群から選択される。溶媒混合物中の2溶媒の比率は好ましくは1:1である。
オランザピンの安定なI型結晶は、それらの粉末X線回折パターンにより特徴付けられる。即ち、オランザピンの形態のX線回折パターンは、Cu線を用いるPANalytical X’ Pert Pro回折計で測定され、2θ、d間隔および相対強度で表される。
オランザピンのI型の粉末X線回折を図1に示し、8.9、10.3、10.7、12.8、14.2、17.8、18.3、18.8、19.2、19.5、20.7、21.0、21.6、23.2、24.1、25.4、28.6±0.2°2θのピークによって特徴付けられる。I型は、高温(40℃)を含むあらゆる温度および高湿度条件下またはストレスのかかった条件下で、色安定性を有する。オランザピンが結晶である場合、安定なI型はまた、上記と同様の条件を用いて反応混合物から直接結晶化される。
粗製のオランザピンは、従来技術のいずれかの方法によるかまたは2−(2-アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルとN−メチル酸ピペラジンをN−メチルピペラジン塩とともに溶媒の非存在下、90〜140℃の温度にて縮合することにより調製される。
Table 1は、ストレスのかかった条件(40℃)でのI型オランザピンの6ヶ月間の安定性(HPLC純度、不純物総量および色(430nmでのUV吸光度))を示す。このデータは、ストレスのかかった条件下でオランザピンが3ヶ月にわたり高い安定性を有することを明確に示している。
オランザピンの色は以下の方法にしたがって決定される:
オランザピン50mgをメタノール中の0.1N HCl 50mLに溶解し、これを希釈して100μgm/ml、200μgm/ml、500μgm/mlのオランザピン溶液を調製した。吸光度は、メタノール中の0.1NHClをブランクとして用い、紫外線可視分光光度計Perkin Elmer Lambda−35を用いて430nmにて観察した。吸光度と濃度との間で校正曲線をプロットした。
色度(%)=校正曲線からの色の量×100/(用いたサンプルの重量)
Table 1は、製造されたI型が、ストレスのかかった条件下で高い安定性を有することを示している。従って、製剤における使用に関して安定性が高い。
オランザピン50mgをメタノール中の0.1N HCl 50mLに溶解し、これを希釈して100μgm/ml、200μgm/ml、500μgm/mlのオランザピン溶液を調製した。吸光度は、メタノール中の0.1NHClをブランクとして用い、紫外線可視分光光度計Perkin Elmer Lambda−35を用いて430nmにて観察した。吸光度と濃度との間で校正曲線をプロットした。
色度(%)=校正曲線からの色の量×100/(用いたサンプルの重量)
Table 1は、製造されたI型が、ストレスのかかった条件下で高い安定性を有することを示している。従って、製剤における使用に関して安定性が高い。
本発明のオランザピンの新しい多形のJ1型二水和物は、水と酢酸エチルの混合物にオランザピンを溶解し、この混合物を室温にて攪拌し、反応混合物を好ましくは75〜80℃の範囲の温度に徐々に加熱して透明な溶液を得、この溶液を好ましくは75〜80℃の温度にて0.5〜2.0時間、好ましくは15〜30分間攪拌し、溶液を0.5〜2.0時間で0〜30℃の範囲、好ましくは0〜5℃の温度に冷却し、物質を濾過し、減圧乾燥して新規の多形のJ1型を得ることを含んでなる製造方法によって調製される。
オランザピンのJ1型は粉末X線回折パターンおよび示差走査熱量測定によって特徴付けられる。DSCサーモグラムは、10℃/分で25℃〜350℃に平衡化し、窒素流速60mL/分にて、DSCQ100装置で記録する。
参照粉末X線回折およびDSCサーモグラム解析を図5および6として添付する。XRDは約8.9、18.4+0.2°2θおよび約16.2、20.3、21.1、22.2、22.6、23.0、23.5、24.1、24.3+0.2°2θに特性ピークを有する。新規の多形のJ1型の水分含量は、Karl Fisher解析によれば約10.5%であり、酢酸エチルは約0.7%である。
さらに、得られた新規の多形のJ1型をオランザピンの前記I型の調製に用い、本調製方法は、新規の多形のJ1型をシクロヘキサン/ジクロロメタンと室温にて接触させ、反応混合物を還流し、共沸蒸留によって水を物質から除去し、物質を濾過し、固形物を分離し、この固形物をジクロロメタン中に溶解し、得られた混合物を0.5〜2.0時間で0〜5℃に冷却および攪拌し、混合物を濾過し、30〜35℃の温度にて固形物を吸引乾燥/減圧下で乾燥して安定なI型を得ることを含んでなり、40℃の高い温度および相対湿度75%での保存に対して色安定性を有することでさらに特徴付けられる。
本発明の開示された新規のオランザピンJ2水和物は、開放したフラスコ(open flask)にてI型オランザピンを暴露し、さらにこの物質を湿度条件下に24時間以上暴露し、湿度条件を制御し、物質に水を吸収させて新規のJ2型水和物を得、オランザピンJ2水和物を45〜55℃にて減圧下で乾燥してオランザピンI型を得、これをXRD、DSCおよびTGAにより確認することを含んでなる製造方法によって製造される。
オランザピンのJ2型水和物は、粉末X線回折パターン(PXRD)、熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定(DSC)により特徴付けられる。参照粉末X線回折、熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定サーモグラムを図2、3、4として添付する。
XRDは約8.79、8.9、10.7、12.8、18.3、18.5、18.7、19.1、19.5、20.7、20.9、21.6、21.7、23.5、23.6、24.0、25.3+0.2°2θにピークを有する。他の特性ピークは16.1、22.5+0.2°2θである。TGAサーモグラムは、TGAQ50を用い、60ml/分の窒素流速、10℃/分にて200℃まで記録する。オランザピンJ2水和物の水和レベルは、TGAにより、約100℃で1.108%の重量損失によって示される。DSCサーモグラムは、10℃/分にて25℃〜280℃に平衡化したDSCQ100を用い、60ml/分の窒素流速で記録する。オランザピンJ2水和物の典型的なDSCスキャンは、主に水に起因して約60℃〜80℃に吸熱ピークを示し、その後182.9℃の小さな吸熱ピークと共に約196.4℃で吸熱を示す。このI型水和物の水分含量は、KarlFisher法の測定で約1.2〜3.0%である。
本発明およびその好ましい態様の理解をさらに促すために、以下の実施例を記載する。但し、これら実施例は、説明であって限定を意図するものではないことは理解されよう。
実施例1
2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルの製造
硫黄(46g)、プロピオンアルデヒド(100g)およびジメチルホルムアミド(200mL)の混合物を窒素下で調製した。トリエチルアミン(113.0mL)を反応混合物に加え、0〜5℃に冷却した。マロノニトリル(95g)のジメチルホルムアミド(200mL)溶液をさらに反応混合物に加えた。添加後、反応混合物を45分間攪拌した。次いで反応混合物を氷水(2400mL)に注いだ。得られた固形物を濾過により単離し、冷水で洗浄し、生成物を風乾して標題化合物(140g)を得た。
2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルの製造
硫黄(46g)、プロピオンアルデヒド(100g)およびジメチルホルムアミド(200mL)の混合物を窒素下で調製した。トリエチルアミン(113.0mL)を反応混合物に加え、0〜5℃に冷却した。マロノニトリル(95g)のジメチルホルムアミド(200mL)溶液をさらに反応混合物に加えた。添加後、反応混合物を45分間攪拌した。次いで反応混合物を氷水(2400mL)に注いだ。得られた固形物を濾過により単離し、冷水で洗浄し、生成物を風乾して標題化合物(140g)を得た。
実施例2
2−(2−ニトロアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルの製造
水酸化カリウム(101g)のアセトニトリル(150mL)溶液を窒素下で調製し、0〜5℃に冷却した。2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(100g)およびオルト−フルオロニトロベンゼン(122g)のアセトニトリル(550mL)溶液を加えた。次いで、反応混合物を3時間攪拌し、冷水を反応混合物に加えた。固形物を分離した。次いで、得られた固形物を濾過し風乾した。固形物を水−メタノール混合物から結晶化し、結晶化した固体を減圧下40〜45℃にて乾燥して標題化合物(140g)を得た。
2−(2−ニトロアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルの製造
水酸化カリウム(101g)のアセトニトリル(150mL)溶液を窒素下で調製し、0〜5℃に冷却した。2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(100g)およびオルト−フルオロニトロベンゼン(122g)のアセトニトリル(550mL)溶液を加えた。次いで、反応混合物を3時間攪拌し、冷水を反応混合物に加えた。固形物を分離した。次いで、得られた固形物を濾過し風乾した。固形物を水−メタノール混合物から結晶化し、結晶化した固体を減圧下40〜45℃にて乾燥して標題化合物(140g)を得た。
実施例3
2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルの製造
2−(2−ニトロアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(100g)を酢酸エチル(1000mL)に溶解した。次いで、反応混合物を、5%Pd/C(15g)を用い、50〜55℃、10−12Kgの圧力にて水素化した。反応混合物を濾過し、酢酸エチルを留去して標題化合物を得た。
2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルの製造
2−(2−ニトロアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(100g)を酢酸エチル(1000mL)に溶解した。次いで、反応混合物を、5%Pd/C(15g)を用い、50〜55℃、10−12Kgの圧力にて水素化した。反応混合物を濾過し、酢酸エチルを留去して標題化合物を得た。
実施例4
2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ−[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(オランザピン)の製造
2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(2g)をN−メチル−ピペラジン(12mL)に懸濁し、4.5gのN−メチルピペラジン塩酸塩を加えた。反応混合物を反応が完結するまで120℃に加熱した。反応物を70〜75℃に冷却し、アセトンおよび活性炭を加えた。反応混合物を30分間攪拌し、濾過した。45〜50℃にて水を加え,混合物を室温に冷却し、沈殿した固形物を濾過し、アセトン−水混合物で洗浄した。
2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ−[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン(オランザピン)の製造
2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(2g)をN−メチル−ピペラジン(12mL)に懸濁し、4.5gのN−メチルピペラジン塩酸塩を加えた。反応混合物を反応が完結するまで120℃に加熱した。反応物を70〜75℃に冷却し、アセトンおよび活性炭を加えた。反応混合物を30分間攪拌し、濾過した。45〜50℃にて水を加え,混合物を室温に冷却し、沈殿した固形物を濾過し、アセトン−水混合物で洗浄した。
実施例5
2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ−[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンの製造
2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(10g)をN−メチル−ピペラジン(60mL)およびN−メチル−ピペラジン塩酸塩(24gm)に加えた。この溶液を反応が完結するまで120℃に加熱した。反応物を冷却し、ジクロロメタン(100mL)および水を加えた。混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン層を分離した。ジクロロメタン(50mL)を蒸発させ、シクロヘキサンを加えて透明な溶液を得た。溶液を冷却したら、固形物を分離して、これを濾過し、減圧下で乾燥してオランザピンI型を得た(純度>99.6%)。
2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ−[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンの製造
2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(10g)をN−メチル−ピペラジン(60mL)およびN−メチル−ピペラジン塩酸塩(24gm)に加えた。この溶液を反応が完結するまで120℃に加熱した。反応物を冷却し、ジクロロメタン(100mL)および水を加えた。混合物を室温に冷却し、ジクロロメタン層を分離した。ジクロロメタン(50mL)を蒸発させ、シクロヘキサンを加えて透明な溶液を得た。溶液を冷却したら、固形物を分離して、これを濾過し、減圧下で乾燥してオランザピンI型を得た(純度>99.6%)。
実施例6
多形のI型の製造
粗製のオランザピンをジクロロメタン(5倍量)およびジイソプロピルエーテルまたはシクロヘキサン(5倍量)の混合物に溶解した。この溶液を冷却して固形物を得た。得られた結晶化した固体を濾過し、減圧下45〜50℃にて乾燥してI型を得た(純度>99.6%)。
多形のI型の製造
粗製のオランザピンをジクロロメタン(5倍量)およびジイソプロピルエーテルまたはシクロヘキサン(5倍量)の混合物に溶解した。この溶液を冷却して固形物を得た。得られた結晶化した固体を濾過し、減圧下45〜50℃にて乾燥してI型を得た(純度>99.6%)。
実施例7
J2型水和物の製造
2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ−[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン
I型(5g)を開放したフラスコに入れ、24時間以上湿気にさらした。回収したオランザピンのJ2型水和物の水分含量は1.3%であった。PXRD、TGAおよびDSCを図2、3および4に示す。
J2型水和物の製造
2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ−[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピン
I型(5g)を開放したフラスコに入れ、24時間以上湿気にさらした。回収したオランザピンのJ2型水和物の水分含量は1.3%であった。PXRD、TGAおよびDSCを図2、3および4に示す。
実施例8
J2型水和物からのオランザピンI型の製造
J2型水和物(5g)を減圧下45〜50℃にてオーブン中で乾燥してI型を得た。XRD、DSCおよびTGAはI型と一致した。
J2型水和物からのオランザピンI型の製造
J2型水和物(5g)を減圧下45〜50℃にてオーブン中で乾燥してI型を得た。XRD、DSCおよびTGAはI型と一致した。
実施例9
2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ−[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのオランザピンJ1型二水和物の製造
オランザピン(10g)を100mLの酢酸エチル(m/c−3.8%)に溶解し、室温にて攪拌した。フラスコの内容物を75〜80℃に徐々に加熱して透明な溶液を得、75〜80℃にて15分間攪拌した。反応混合物を0〜5℃に冷却した。反応混合物を0〜4℃にて1時間攪拌した。固形の生成物を濾過し、吸引乾燥して水分含量10.5%を有する新規の多形のJ1型を得た。J1型における酢酸エチルの含量は約0.7%である。
2−メチル−4−(4−メチル−l−ピペラジニル)−10H−チエノ−[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのオランザピンJ1型二水和物の製造
オランザピン(10g)を100mLの酢酸エチル(m/c−3.8%)に溶解し、室温にて攪拌した。フラスコの内容物を75〜80℃に徐々に加熱して透明な溶液を得、75〜80℃にて15分間攪拌した。反応混合物を0〜5℃に冷却した。反応混合物を0〜4℃にて1時間攪拌した。固形の生成物を濾過し、吸引乾燥して水分含量10.5%を有する新規の多形のJ1型を得た。J1型における酢酸エチルの含量は約0.7%である。
実施例10
J1型からの安定なI型の製造
新規J1型(10g)を100mLのシクロヘキサンに室温にて加えた。フラスコの内容物を徐々に還流温度に加熱した。共沸蒸留により物質から水を除去した。得られた残留物を45〜50℃にてジクロロメタン(50mL)に溶解した。反応混合物を0〜5℃に冷却した。反応混合物を同じ温度にて1時間攪拌した。固体の生成物を濾過し、吸引乾燥してI型を得た。
J1型からの安定なI型の製造
新規J1型(10g)を100mLのシクロヘキサンに室温にて加えた。フラスコの内容物を徐々に還流温度に加熱した。共沸蒸留により物質から水を除去した。得られた残留物を45〜50℃にてジクロロメタン(50mL)に溶解した。反応混合物を0〜5℃に冷却した。反応混合物を同じ温度にて1時間攪拌した。固体の生成物を濾過し、吸引乾燥してI型を得た。
実施例11
J1型からの安定なI型の製造
250mL容の丸底フラスコ内で新規J1型(10g)をジクロロメタン(150mL)に加えた。共沸蒸留により物質から水を除去して残留物を得た。ジクロロメタン(50mL)を加えた。フラスコを0〜5℃に冷却し、残留物を同温度で1時間攪拌した。固形物を分離した。固形の生成物を濾過し、減圧下30℃にて乾燥してI型を得た。
J1型からの安定なI型の製造
250mL容の丸底フラスコ内で新規J1型(10g)をジクロロメタン(150mL)に加えた。共沸蒸留により物質から水を除去して残留物を得た。ジクロロメタン(50mL)を加えた。フラスコを0〜5℃に冷却し、残留物を同温度で1時間攪拌した。固形物を分離した。固形の生成物を濾過し、減圧下30℃にて乾燥してI型を得た。
本発明を、特定の好ましい態様を参照して詳細に記載したが、当然のことながら、本発明はこれらの態様には限定されない。むしろ、現時点での本発明の最良の実施形態を記載している本明細書の開示に照らして、多くの修飾および変更が本発明の範囲および精神から逸脱することなく当業者に開示される。
Claims (20)
- 高温での保存に対して色安定性を有する、2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶。
- ストレスのかかった条件または40℃での保存に対して色安定性を有する、請求項1記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶。
- ストレスのかかった条件または湿度の高い条件下での保存に対して色安定性を有する、請求項1記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶。
- 粗製のオランザピンをジクロロメタン−シクロヘキサンまたはジイソプロピルエーテル混合物を用いて結晶化することを含んでなる製造方法にしたがって製造される、請求項1記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶。
- 2−(2−アミノアニリノ)−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリルとN−メチルピペラジンとをN−メチルピペラジン酸塩と共に反応させることにより粗製のオランザピンを調製し、ジクロロメタン−シクロヘキサンまたはジイソプロピルエーテル混合物中に溶解させることにより得られた生成物を結晶化させることを含んでなる製造方法にしたがって製造される、請求項1記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶。
- 8.9、10.3、10.7、12.8、14.2、17.8、18.3、18.8、19.2、19.5、20.7、21.0、21.6、23.2、24.1、25.4、28.6±0.2°2θに特性ピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる、請求項1記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶。
- 水分含量が1〜3%である、2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ2型水和物。
- 16.1および21.5d+0.2°2θに特性ピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる、請求項7記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ2型水和物。
- 本質的に図2に示した粉末X線回折パターンを有する、請求項8記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ2型水和物。
- 2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンI型を開放したフラスコにて暴露し;
物質を湿度条件に24時間以上暴露し;および
得られたJ2型水和物を回収する
ことを含んでなる製造方法によって製造される、請求項7記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ2型水和物。 - 請求項10にしたがって製造したJ2型水和物を45〜55℃の温度にて減圧下で乾燥させることを含んでなる、2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶の製造方法。
- 水分含量が10〜11%である、2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ1型二水和物。
- 約8.9および18.4+0.2°2θに特性ピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる、請求項12記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ1型二水和物。
- 約16.2、20.3、21.1、22.2、22.6、23.0、23.5、24.1、24.3+0.2°2θに特性ピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる、請求項12記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ1型二水和物。
- 本質的に図5に示した粉末X線回折パターンを有する、請求項14記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ1型二水和物。
- 加熱しながらオランザピンを酢酸エチルに溶解し;
水を加えて溶液を冷却し;および
オランザピンJ1型二水和物を固形物として濾過する
ことを含んでなる、請求項12記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ1型二水和物の製造方法。 - 水と混和しない溶媒中で請求項12記載の2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのJ1型二水和物を接触させ;
共沸により水を除去し;
所望により溶媒の一部を除去し溶媒を冷却し;および
2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンの固形物をI型として回収する
ことを含んでなる、2−メチル−4−(4−メチル−1−ピペラジニル)−10H−チエノ[2,3−b][1,5]ベンゾジアゼピンのI型結晶の製造方法。 - 水と混和しない溶媒が塩素系溶媒または炭化水素である、請求項17記載の製造方法。
- 塩素系溶媒がジクロロメタンまたはクロロホルムから選択される、請求項18記載の製造方法。
- 炭化水素がシクロヘキサンである、請求項18記載の製造方法。
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