JP2003529576A - 亜硝酸アルキルの製造方法 - Google Patents

亜硝酸アルキルの製造方法

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JP2003529576A
JP2003529576A JP2001572449A JP2001572449A JP2003529576A JP 2003529576 A JP2003529576 A JP 2003529576A JP 2001572449 A JP2001572449 A JP 2001572449A JP 2001572449 A JP2001572449 A JP 2001572449A JP 2003529576 A JP2003529576 A JP 2003529576A
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nitrite
formula
acid
alkyl
iii
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カレル フィリップ
バルザノ セバスチャン
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Rhodia Chimie SAS
Original Assignee
Rhone Poulenc Chimie SA
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C201/00Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
    • C07C201/04Preparation of esters of nitrous acid

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(I):RONO(式中、Rは、C1〜C20、有利にはC2〜C10の線状又は分岐アルキル基を表す)の亜硝酸アルキルを製造するための方法に関するものである。本発明は、水性媒質中に式(II):ROH(式中、Rは上に定義されるものである)のアルコール、式(III):MNO2(式中、Mは金属陽イオンを表す)の亜硝酸塩及び強酸を亜硝酸アルキルを形成させるように徐々に且つ連続的に添加すること、及びこのようにして形成された亜硝酸アルキルを反応媒質から連続的に取り出すことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アルコールと無機亜硝酸塩を酸性媒質中で反応させることによって
亜硝酸アルキルを連続合成させることに関する。
【0002】 亜硝酸アルキルは、特に、血管拡張薬として医薬の分野に、ニトロソ化試薬と
して着色剤の分野に、反応触媒として又は燃料用添加剤として重合体の分野に使
用される。
【0003】 亜硝酸アルキルはいくつかのルートで得ることができる。
【0004】 松永等により、工業火薬,1980年,41(1),p.3−7に記載された第
一のルートは、ハロゲン化アルキルを無機亜硝酸塩、特に亜硝酸ナトリウムと反
応させることからなる。
【0005】 第二のルートは、脂肪族アルコールをニトロソ化試薬と反応させることからな
る。
【0006】 ニトロソ化試薬は、Hiroshi等,「J.Chem.Soc.Perki
n Trans.I」,1992年,14号,p.1837−1842に記載さ
れるように、塩化ニトロシルであってよい。
【0007】 また、ニトロソ化試薬は、強酸の存在下に無機亜硝酸塩を脂肪族アルコールに
添加することによってその場で発生する亜硝酸であってもよい。
【0008】 この合成ルートは、特に、Hiroshi等(上に引用した)、T.J.ブラ
ックロック(「J.Org.Chem.」,1989年,54(16)号,p.3
907−3913)及びS.グローバー(「S.Afr.J.Chem.」,1
981年,34(4)号,p.96−100)に記載されている。
【0009】 (発明が解決しようとする課題) 今までに使用されてきた脂肪族アルコールと無機亜硝酸塩から亜硝酸アルキル
を合成するための全ての方法は、生産性が低く及び反応媒質中でのその長い滞留
時間と結びついた生成物の崩壊の危険性を増大させるという主な欠点を有する回
分操作に基づいている。
【0010】 本発明の創作者である本発明者による研究は、その場で形成される亜硝酸と脂
肪族アルコールを反応させることによって硝酸アルキルを、最終生成物について
高い生産性でもって製造することを単純な態様で且つ経済的に可能にする連続法
に至った。
【0011】 本発明の主題は、式(I): R−ONO (I) (式中、RはC1〜C20、有利にはC2〜C10の線状又は分岐アルキル基を表す)
の亜硝酸アルキルを製造するにあたり、水性媒質に ・式(II): ROH (II) (式中、Rは上に定義されるものである) のアルコール、 ・式(III): MNO2 (III) (式中、Mは、アルカリ金属陽イオン又はアルカリ土類金属陽イオンを表す) の亜硝酸塩、及び ・強酸 を該亜硝酸アルキルを連続的に形成させるように、徐々に且つ連続的に添加する
こと、及びこのようにして形成された亜硝酸アルキルを反応媒質から取り出すこ
とを特徴とするものである。
【0012】 有利には、RはC2〜C5のアルキル基を表す。
【0013】 Mは、好ましくは、ナトリウム又はカリウムを表す。
【0014】 無機酸は、有利には強酸である。用語「強酸」とは、3.3未満のpKaを有
する酸を意味すると解される。
【0015】 強酸として、塩酸又は硫酸が挙げられる。
【0016】 好ましくは、反応媒質に供給される強酸溶液の濃度は、少なくとも35%であ
る。
【0017】 反応は、0℃〜15℃、有利には、0℃〜5℃の温度で実施される。
【0018】 反応剤は、反応種が反応媒質中に低い瞬間濃度で存在するように同時に且つ連
続的に添加される。
【0019】 好ましくは、水性媒質中の反応種の濃度が、脂肪族アルコール、無機亜硝酸塩
及び強酸についてそれぞれ6.1〜6.2、4〜5及び6.3〜7.5μmol
/Lを超過しないように留意する。
【0020】 有利には、強酸対アルコールのモル比は、1〜1.5、好ましくは1〜1.1
であり、強酸対亜硝酸塩のモル比は、1以下である。
【0021】 これらの条件は、反応の進行中に満たされるべきである。
【0022】 しかしながら、反応開始時に、上に示したモル比はその示された制限を超過し
てもよい。
【0023】 本発明の具体例の第一の変形例によれば、 a)水性媒質、一般式(II)の化合物の一部分及び一般式(III)の化合物の
一部分を含む底部の液を準備し、b)前記強酸、一般式(II)のアルコールの残
部量及び一般式(III)の亜硝酸金属の残部量を前記底部の液に徐々に且つ連続
的に添加する。
【0024】 また、正確に較正された計量型ポンプを使用することも可能であり、これは工
程a)を省略させる。
【0025】 本発明の方法の第二の変形例によれば、形成された一般式(I)の生成物を反
応媒質から連続的に取り出し、そして形成された生成物を連続的に乾燥させる。
【0026】 これは、モレキュラーシーブ又は水酸化カリウムカラムによって実施すること
ができる。
【0027】 この態様では、酸性媒質中で形成される生成物の少ない滞留時間が亜硝酸エス
テルの崩壊の危険性を減少させる。
【0028】 また、最終生成物の乾燥は、亜硝酸エステル中に入り込み且つ生成物の分解を
招く水及び痕跡量の酸性を除去することによって、時間の経過とともに形成され
た生成物の安定性を増大させる。
【0029】 以下の例は本発明を例示する。
【0030】 (実施例)例1 亜硝酸n−ブチルの製造 撹拌手段、冷却器及び3個の滴下漏斗を備えた1リットルの円筒反応器に、底
部の液として5%の工業用塩化ナトリウムを含有する92gの水を窒素雰囲気下
で装填する。 3個の滴下漏斗に、 ・185.3gのn−ブタノール ・40%の亜硝酸ナトリウムを含有する461.4gの水溶液(1.07eq) ・273.8gの35%塩酸(1.05eq) をそれぞれ装填する。 予め底部の水にn−ブタノールの10%及びNaNO2水溶液の10%を僅か
に過剰のこれらの反応剤でもって始動させ且つしかしてNaNO2を亜硝酸の形
で損失するのを回避するために添加する。存在し得る亜硝酸蒸気を400gの水
及び200gの50%水酸化カリウムを入れたフラスコ中に捕捉する。 塩を含有する底部の水を2±2℃に冷却し、3種の反応剤をこの温度で約1時
間にわたって同時に添加する(まさに発熱反応)。この媒質をこの温度で5分間
維持する。 底部の水相をサイフォンで吸い上げ、そして上部の有機相を92.6gの水で
洗浄する。 有機相を水酸化カリウムカラムを通過させることによって乾燥させる。 このようにして246.6gの乾燥した亜硝酸n−ブチルが得られる。即ち、
95.6%の収率、滴定による97〜98%の純度(GCn−ブタノール含有量
:1.7〜1.9%)である。
【0031】例2 亜硝酸イソアミルの製造 撹拌手段、冷却器及び3個の滴下漏斗を備えた1リットル円筒反応器に、底部
の液として5%の工業用塩化ナトリウムを含有する77gの水を窒素雰囲気下で
装填する。 3個の滴下漏斗を ・176.2g(2mol)のイソアミルアルコール ・40%の亜硝酸ナトリウムを含有する370gの水溶液(1.07eq) ・219.3gの35%塩酸(1.05eq) でそれぞれ装填する。 予め底部の水にイソアミルアルコールの10%及びNaNO2水溶液の10%
を僅かに過剰のこれらの反応剤でもって始動させ且つしかしてNaNO2を亜硝
酸の形で損失するのを回避するために添加する。 存在し得る亜硝酸蒸気を、水酸化カリウム溶液を入れた丸底フラスコ中に捕捉
する。 塩を含有する底部の水を2±2℃に冷却し、3種の試薬をこの温度で約1時間
にわたって同時に添加する(発熱反応であり、ブラインで−120℃に冷却する
)。 上部の有機相を2×60gの水で洗浄する。 次いで、有機相(226g)をモレキュラーシーブを通過させることによって
乾燥させる。 このようにして226gの乾燥した亜硝酸イソアミルが得られる。即ち96.
4%の収率、滴定による98%の純度である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4H006 AA02 AC59 BA28 BA36 BA37 BB31 BC34 BC37 BD20 BD21 BE90 4H039 CA60 CD10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I): R−ONO (I) (式中、RはC1〜C20、有利にはC2〜C10の線状又は分岐アルキル基を表す)
    の亜硝酸アルキルを製造するにあたり、水性媒質に ・式(II): ROH (II) (式中、Rは上に定義されるものである) のアルコール、 ・式(III): MNO2 (III) (式中、Mは、金属陽イオン、好ましくは、アルカリ金属陽イオン又はアルカリ
    土類金属陽イオンを表す) の亜硝酸塩、及び ・強酸、好ましくは無機の強酸 を該亜硝酸アルキルを連続的に形成させるように、徐々に且つ連続的に添加する
    こと、及びこのようにして形成された亜硝酸アルキルを反応媒質から連続的に取
    り出すことを特徴とする亜硝酸アルキルの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応媒質から取り出された亜硝酸アルキルを乾燥させること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応中の式(II)のアルコールの濃度が6.1〜6.2μm
    ol/L以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応中の式(III)の亜硝酸塩の濃度が4〜5μmol/L
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 反応中の無機酸の濃度が6.3〜7.5μmol/L以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 酸対アルコールのモル比が1〜1.5、好ましくは1〜1.
    1であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 酸対亜硝酸塩のモル比が1以下であることを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 a)水性媒質、一般式(II)の化合物の一部分及び一般式(
    III)の化合物の一部分を含む底部の液を準備し、b)前記酸、一般式(II)の
    アルコールの残部量及び一般式(III)の亜硝酸金属の残部量を前記底部の液に
    徐々に且つ連続的に添加することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 一般式(I)の形成された生成物をモレキュラーシーブ又は
    水酸化カリウムカラムで連続的に乾燥させることを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 Rがn−ブチル又はイソアミル基を表すことを特徴とする
    請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 強酸が塩酸又は硫酸であることを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 亜硝酸アルカリ金属が亜硝酸ナトリウム又は亜硝酸カリウ
    ムであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
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