JP2729219B2 - 2,2,6,6―テトラメチル―4―オキソピペリジンの製造方法 - Google Patents

2,2,6,6―テトラメチル―4―オキソピペリジンの製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アセトンおよび/またはアセトンの縮合物
とアンモニアとから2,2,6,6−テトラメチル−4−オキ
ソピペリジン(トリアセトンアミン、以下TAAと称する
場合がある)を製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
従来TAAの製造方法には、アセトンおよび/またはア
セトンの縮合物とアンモニアとを出発原料として、2,2,
4,4,6−ペンタメチル−2,3,4,5−テトラヒドロピリミジ
ン(アセトニン、以下アセトニンと称す場合がある)を
生成する第1段目の反応、および第1段目の反応で生成
したアセトニンからTAAを生成する第2段目の反応から
なる製造方法がある。
ところが上記第2段目の反応では多量のアンモニアが
生成する(理論的にはTAAの生成量と等モル量)ため、T
AAの製造を常温バッチ方式で行うと多量のアンモニアが
排出される。この排出されたアンモニアが有効に利用す
るために捕集して、第1段目の反応の出発原料として再
使用することができるが、この場合第1段目の反応が発
熱反応であるので、反応系の温度が高温になりすぎるこ
とによる収率の低下を防ぐために、供給するアンモニア
の量を調節して反応系の温度を制御する必要がある。こ
のため第2段目の反応で排出されたアンモニアを第1段
目の反応に再使用する場合、操作が煩雑で設備費が高く
なるという問題点がある。
また全体の反応を密閉系で行い、アンモニアの排出を
防ぐことができるが、この場合反応温度の制御が難し
く、特に反応系の規模が大きくなると安全運転確保の点
で問題である。さらにアンモニアが排出されないので反
応時間がやや長くなるという問題点もある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上記問題点を解決するため、アンモ
ニアを有効に利用でき、しかも簡単な操作で、生産コス
トが安く、安全で、反応時間が短く、かつ高収率でTAA
を製造する方法を提案することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はアセトンおよび/またはアセトンの縮合物と
アンモニアとを反応させて22,6,6−テトラメチル−4−
オキソピペリジンを製造するにあたり、第1反応器で触
媒の存在下にアセトンおよび/またはアセトンの縮合物
とアンモニアとを反応温度40〜60℃、平均滞留時間1〜
10時間で反応させて第1段目の反応を行い、第2反応器
で前記第1反応器の反応液を反応温度50〜100℃、平均
滞留時間1〜10時間で反応させて第2段目の反応を行う
とともに、前記第2段目の反応で生成するアンモニアを
前記第1反応器にフィードして前記アセトンおよび/ま
たはアセトンの縮合物との反応に利用することを特徴と
する2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジンの
製造方法である。
第1図は本発明のTAAの製造方法の概略を示す工程図
であり、1は第1段目の反応を行う第1反応器、2は第
2段目の反応を行う第2反応器であり、それぞれ独立し
て設けられている。3は第1反応液、4は第2反応液を
示す。本発明のTAAの製造方法は、まずアセトン5およ
び/またはアセトンの縮合物、アンモニア6および触媒
7を連続的に第1反応器1へフィードして第1段目の反
応を行い、主としてアセトニンを含む第1反応液3を
得、次にこの第1反応液3を連続的に第2反応器2へ導
いて第2段目の反応を行い、連続的にTAAを主成分とす
る第2反応液4を得、この第2反応液4を中和洗浄後蒸
留等により精製してTAAを得る。この際に第2段目の反
応では多量のアンモニア(理論的にはTAAの生成量と等
モル量)が生成するので、この生成したアンモニア8
(以下生成アンモニアと称する)を生成アンモニア8と
は別の新たにフィードする新アンモニア6とともに連続
的に第1反応器1へフィードして生成アンモニア8を有
効に利用する。
本発明の第1段目の反応で使用するアセトンおよび/
またはアセトンの縮合物としては、例えばアセトン、メ
シチルオキシド、ジアセトンアルコール、ホロン、ある
いはアセトニン、ジアセトンアミン等を含む第2反応液
4蒸留の初留分などを例示できる。これらは単独で使用
してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明において、出発原料となるアセトンおよび/ま
たはアセトンの縮合物とアンモニアは、アセトン/アン
モニアの割合がモル比で3〜10、好ましくは3.5〜6と
なるように反応させる。この場合、アセトンの縮合物は
アセトンに換算してモル比を決める。
上記出発原料の使用割合を上記範囲にすることによ
り、第1段目の反応の第1反応液をそのまま第2段目の
反応に使用できる。
本発明の第1段目の反応で使用する触媒としては、プ
ロトン酸またはプロトン酸のアンモニウム塩が好まし
い。このような触媒として、例えば硫酸、硫酸水素アン
モニウム、塩化アンモニウムなどを例示できる。触媒の
使用量は、反応系全重量に対して0.5〜20重量%、好ま
しくは1〜10重量%が好ましい。触媒は反応液中にその
まま添加して使用すればよく、均一系(必要により系内
の水に溶解した溶液状態)、不均一系(懸濁状態)のい
ずれの形態であってもよい。
本発明の反応では、過剰のアセトンを溶媒として使用
するのが好ましいが、他の溶媒を使用してもよい。この
ような溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等
の脂肪族低級アルコール、水などを例示できる。これら
は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用し
てもよい。このような溶媒は、(アセトンおよび/また
はアセトンの縮合物)/溶媒の重量比で1〜50、好まし
くは2〜35の割合で使用するのが好ましい。
第1段目の反応の反応条件は反応温度が通常40〜60
℃、好ましくは45〜55℃未満、反応時間が通常平均滞留
時間で1〜10時間、好ましくは2〜6時間、反応圧力が
通常1〜10気圧、好ましくは1〜5気圧である。
第2段目の反応は、第1反応器1の第1反応液3を連
続的に第2反応器2に導きながら、通常50〜100℃、好
ましくは55〜70℃という第1段目より高い反応温度で、
通常平均滞留時間1〜10時間、好ましくは2〜6時間加
熱撹拌する反応条件で実施する。この反応の反応圧力は
特に限定されないが、1〜3気圧下で行うのが好まし
い。この反応により、アセトニンからTAAが15〜25重量
%の反応系内濃度で生成する。
ここで平均滞留時間とは、反応器にフィードされる反
応原料の総量と反応器の容量とから算出される時間であ
る。
本発明の反応を行うための反応器は第1反応器1およ
び第2反応器2とも特に限定されないが、槽型が好まし
い。また第1反応器1および第2反応器2ともそれぞれ
複数の反応器を使用してもよい。
本発明の第1段目の反応および第2段目の反応は、均
一系または不均一系の液相反応として行うことができ
る。
上記の製造方法により、第2段目の反応で生成する生
成アンモニアを有効に利用でき、しかも従来の方法に比
べて簡単な操作で、生産コストが安く、安全で、反応時
間が短く、かつ消費されたアセトン基準の収率で50〜65
モル%程度と高い収率でTAAを製造することができる。
本発明の方法で製造されたTAAは、中和洗浄後蒸留精
製などの方法により精製することにより、純度98%以上
の高純度の製品とすることができる。
このようにして製造されたTAAは、高分子安定剤、漂
白剤の原料などに使用できる。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、アセトンおよび/また
はアセトンの縮合物とアンモニアとからアセトニンを生
成する第1段目の反応と、アセトニンからTAAを生成す
る第2段目の反応をそれぞれ別々の反応器で行うととも
に、第2段目の反応で生成する生成アンモニアを新アン
モニアとともに第1反応器へフィードするようにしたの
で、アンモニアを有効に利用でき、しかも簡単な操作
で、生産コストが安く、安全で、反応時間が短く、かつ
高収率でTAAを製造することができる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について説明する。
実施例1 温度を45℃に保った反応容積500mlの第1反応器にア
セトンを1時間あたり137ml、硫酸のメタノール溶液(1
0重量%)を1時間あたり38mlの割合でフィードし、さ
らに第2反応器から排出されるアンモニアとともに新ア
ンモニアを1時間あたり5.7gの割合で吹き込んだ。第1
反応器からの溢流液を反応容積500mlの第2反応器へ連
続的に導き、加熱還流した。この時の第1反応器および
第2反応器での平均滞留時間はいずれも約3時間であ
る。ガスクロマトグラフィーの結果、フィード開始から
12時間後の第1反応器からの溢流液にはアセトニンが1
7.3重量%、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリ
ジンが9.2重量%含まれており、また第2反応器からの
溢流液にはアセトニンが2.9重量%、2,2,6,6−テトラメ
チル−4−オキソピペリジンが21.3重量%含まれている
ことが判った。2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピ
ペリジンの収率は使用したアンモニア基準で58.2モル
%、消費されたアセトン基準で63.2モル%であった。
実施例2 温度を50℃に保った反応容積500mlの第1反応器に3
重量%含水アセトンを1時間あたり125ml、塩化アンモ
ニウムを1時間あたり3.0gの割合でフィードし、さらに
第2反応器から排出されるアンモニアとともに新アンモ
ニアを1時間あたり5.2gの割合で吹き込んだ。第1反応
器からの溢流液を反応容積500mlの第2反応器へ連続的
に導き、加熱還流した。この時の第1反応器および第2
反応器での平均滞留時間はいずれも約4時間である。ガ
スクロマトグラフィーの結果、フィード開始から16時間
後の第1反応器からの溢流液にはアセトニンが18.3重量
%、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジンが1
1.7重量%含まれており、また第2反応器からの溢流液
にはアセトニンが2.9重量%、2,2,6,6−テトラメチル−
4−オキソピペリジンが22.1重量%含まれていることが
判った。2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジ
ンの収率は使用したアンモニア基準で50.1モル%、消費
されたアセトン基準で60.2モル%であった。
実施例3〜4 実施例2において平均滞留時間(約4時間)を第1表
に示す時間に変えた以外は実施例2と同様に反応を行っ
た。結果を第1表に示す。
実施例5 実施例2において第1反応器の温度を45℃に変えた以
外は実施例2と同様に反応を行った。その結果、TAA濃
度は23.2重量%、TAA収率は使用したアンモニア基準で5
2.6モル%、消費されたアセトン基準で62.3モル%であ
った。
実施例6〜7 実施例2において第1反応器に吹き込む新アンモニア
の量を第2表に示す量に変えた以外は実施例2と同様に
反応を行った。結果を第2表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のTAAの製造方法の概略を示す工程図で
ある。 1:第1反応器、2:第2反応器、3:第1反応液、4:第2反
応液、5:アセトン、6:アンモニア、7:触媒、8:アンモニ
ア。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アセトンおよび/またはアセトンの縮合物
    とアンモニアとを反応させて2,2,6,6−テトラメチル−
    4−オキソピペリジンを製造するにあたり、第1反応器
    で触媒の存在下にアセトンおよび/またはアセトンの縮
    合物とアンモニア水とを反応温度40〜60℃、平均滞留時
    間1〜10時間で反応させて第1段目の反応を行い、第2
    反応器で前記第1反応器の反応液を反応温度50〜100
    ℃、平均滞留時間1〜10時間で反応させて第2段目の反
    応を行うとともに、前記第2段目の反応で生成するアン
    モニアを前記第1反応器にフィードして前記アセトンお
    よび/またはアセトンの縮合物との反応に利用すること
    を特徴とする2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペ
    リジンの製造方法。
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