JP2003525181A - 真空パッケージング補助材 - Google Patents

真空パッケージング補助材

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Abstract

(57)【要約】 真空パッケージングの方法およびその材料が開示される。材料は可融性で軟質および半硬質パッケージ(1)にヒートシール閉塞部分を形成することができる。前記方法は、一般的に材料を含むパッケージに適するが、顆粒状材料を含むものに良く適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、材料の真空パッケージング、およびそのようなパッケージングを行
う方法に関するものである。本発明は、特にヒートシールすることのできる半硬
質または軟質のパッケージ材料の真空パッケージングに関するものである。
【0002】発明の背景 真空パッケージングは、限られた期間あるいは不定の期間、材料を環境から隔
離するために有用である。パッケージされた材料が環境条件に敏感であったり、
あるいは、材料を環境から隔離しなければならない方法で使用する理由では、こ
うした隔離は、望ましいであろう。
【0003】 例えば、真空パッケージングの有用な適用例としては、食料、医療材料、製薬
用途、電子部品および広い範囲の空気、酸素あるいは湿気に感受性のある材料の
パッケージングが含まれる。
【0004】 柔軟なバッグの中身を真空吸引することができ、しかる後、バッグに空気が入
ってくるのを防ぐべく封止できることが望ましいというパッケージの適用例があ
る。このようなバッグを封止する便利な方法はヒートシールによる。例えば、こ
のような適用例の1つに、家庭用の食物のパッケージが挙げられる。バッグから
空気を引き抜き、次いで、さらに空気が侵入するのを防ぐべく封止することので
きる何種類かのシステムが市販されている。例えば、クリステン(Kriste
n)の米国特許第RE 34,929号明細書、および第4,941,310号
明細書が代表的なものである。これらのシステムでは、バッグの内部の真空ポン
プ吸引口に空気を流入させるとともにバッグの外気圧がバッグの上部パネルと底
部パネルを密着させて押し潰すように特別に構成されているため、製造業者のパ
ッケージ材料を使用しなければならない。この流路を備え付けるために、バッグ
材料は波形加工もしくはキルティング加工するか、または、巨視的な通路を備え
付ける。また、プラスチックフィルムのパネルは、十分に堅く外部からの力の負
荷に抗して「真空流」通路を支持するものでなければならない。
【0005】 1つの成功した消費者用真空パッケージング/ヒートシール・システムは、F
oodsaver(Tilia社(米国サンフランシスコ))として知られてい
るものである。このシステムは、一方のバッグパネルの内面を菱形パターンにキ
ルティング加工したバッグを使用する。このパターンは、対面のパネルが真空の
力によって引き寄せられた場合でも、排気が可能になるように上下面間に常に流
路が確保される程度の自己支持を有する。
【0006】 キルティング加工した材料が利用できない場合でも真空パッケージングが潜在
的に適用できる例は多い。真空パッケージがうまくいくかどうかは、平滑な材料
の間において、最終的に封止がなされる位置を通して被パッケージ材料から空気
を引き抜く能力に依存する。残念ながら、平滑なフィルムからなるパネルは、外
圧がかかると互いに密着してしまうため、トラップされた空気がポンプ穴に向か
ってさらに流れるのを妨げる結果となる。
【0007】 他の従来技術の方法は、未封止の半硬質または軟質のパッケージ内に真空源を
置くようなシュノーケルとして知られている装置を使用する方法で、その結果シ
ュノーケルを真空吸引することによりパッケージ内の大気を引き抜くことができ
る。シュノーケルを使用する場合、バッグのパネルが崩壊しにくくなるため空気
が出て行くのを妨げない。その後、ヒートシールなどの手段によって、バッグを
完全に封止する。シュノーケルは、封止操作において実質的には、即座に、バッ
グから引き抜くことができるが、他の方法と比べると達成できる真空度は低い。
シュノーケルをバッグ中に残し、バッグ内に残ったシュノーケルと材料との間で
さらに別の封止を行った後、これを取り去ることもできる。シュノーケルタイプ
の装置および方法のいくつかの代表例がカルカノ(Carcano)の米国特許
第5,711,136号明細書、ケルシュ(Koelsch)らの米国特許第5
,551,213号明細書およびコックス(Cox)らの米国特許第5,501
,525号明細書に記載されている。
【0008】発明の概要 本発明は、可融性材料のダクト(duct)を未封止パッケージ内部に延ばし
、このダクトを通して真空吸引し、ダクトを取り除くことなしにパッケージを封
止すると、脱気すべき半硬質または軟質パッケージのより効率的な脱気が実現さ
れたことによる。ダクトはパッケージ内に封止することができ、部分的にまたは
全体的にパッケージ封止を形成することができる。封止前には、ダクトはパッケ
ージから大気を引き抜くための通路となり、この通路はパッケージを真空吸引し
ても崩壊しない。特にパッケージの内壁が平滑な場合、これは問題となり得る点
である。顆粒状物質を含むパッケージの真空封止を行う場合などにはパッケージ
内の物質が除かれてしまうという望ましくない事態が起こり得るが、このダクト
は、そうした除去を防止するか大きく阻止する材料で作ることができる。
【0009】 概括的に言えば、本発明は、パッケージを脱気する方法を提供する。本発明の
方法は可融性材料を含むダクトを有した未封止の半硬質または軟質のパッケージ
を提供することを含む。パッケージは上部パネルおよび下部パネルを含んでおり
、これらの間が内部領域である。パネルはその外周縁が内部領域と外部環境との
間の流体密封バリアを形成するようヒートシールをすることが可能である。ダク
トは内端および外端を含んでいる。内端はパッケージの内部領域に挿入され、外
端はパッケージ外の真空源に接続される。ダクトの内端は、真空源がパッケージ
内部から効率的に大気を取り除き得るのに必要な程度、パッケージ内に延ばすこ
とができる。ダクトをパッケージに挿入するのに必要な程度は、上部パネルおよ
び下部パネルの内表面の特性、またはパッケージ内の任意の材料の性質に依存す
るであろう。本発明の方法はまた、ダクトの外端に真空をかけることにより、パ
ッケージの内部領域を真空に引くことを含む。また、本発明の方法は、パッケー
ジの内部領域と外部環境との間の流体密封バリアを提供するために、ダクトを取
り除かずに、パッケージ外周縁の未封止部分をヒートシールすることを含む。望
ましくは、パッケージは、その外周縁の約50〜99%、または、外周縁の約7
5〜99%、流体密封封止を有する。さらに望ましくは、パッケージは、外周縁
のうちダクトと重なる部分を除いてその外周縁を封止することができる。
【0010】 可融性材料は織布または不織布、連続気泡発泡体、紙またはファイバーシート
とすることができる。パッケージの内部領域は少なくともその一部を顆粒状材料
で満たすことができる。パッケージは被覆セロハン、酢酸セルロース、被覆ポリ
エステル、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、ポリエチレン、ポリスチレン
、ポリビニルアルコール、軟質ポリ塩化ビニルおよびその共重合体、ポリ塩化ビ
ニル−ニトルゴムブレンド、ポリ塩化ビニリデン、塩酸ゴム、フッ素化エチレン
−プロピレン共重合体、軟質ビニル、サーリンで裏打ちされた多層膜などの材料
で作ることができる。
【0011】 別の実施形態では、本発明は、内端および外端を有する可融性材料のダクトを
含む真空パッケージング補助材を提供する。内端は、未封止の半硬質または軟質
パッケージの内部領域に延び、外端は真空源に接続する。可融性材料は織布また
は不織布、連続気泡発泡体、紙またはファイバーシートとすることができる。
【0012】 さらに別の実施形態では、本発明はパッケージを脱気する方法を提供する。本
発明の方法は未封止の半硬質または軟質のパッケージにダクトを提供することを
含んでいる。パッケージは上部パネルおよび下部パネルを含んでおり、これらの
間はすべて内部領域である。パネルは内部領域と外部環境との間の流体密封バリ
アを形成するようヒートシールすることができる。ダクトは内端および外端を含
んでおり、内端はパッケージの内部領域に挿入され、外端はパッケージ外の真空
源に接続される。本発明の方法は、さらに、ダクトの外端に真空をかけることに
より、パッケージの内部領域を真空に引くことを含む。本発明の方法はまた、ダ
クトによってパッケージの内部領域と外部環境との間の少なくとも一部に流体密
封バリアを形成するようにパッケージを封止することを含む。
【0013】 特許請求の範囲の中で使用される「巨視的な通路」という用語は、ダクトの壁
を気体が通ることを必要としないダクトを通る通路、または物質としてのダクト
自体を指す。気体はむしろ、ダクト壁を含む材料に存在するかもしれないいかな
る空隙よりも大きなダクト内の空隙を通って脱気させられる。
【0014】 特許請求の範囲の中で使用される「顆粒状材料」という用語は、粒子の大きさ
が直径でおよそ5mm以下である粒状物質を指す。粒状物質の下限値は、常にで
はないが、可融性のダクトとして使用される材料、あるいはダクトを形成する巨
視的な通路の大きさによって制限され得る。顆粒状材料は、直径の非常に小さな
高度に粉砕された材料を含むことができる。粒子はすべてが特定の形である必要
がないが、球状、ほぼ球状、立方体、または不規則形状などがあり得る。
【0015】 特許請求の範囲の中で使用される「ヒートシール」という用語は、熱を用いて
それ自体に、または別の材料に材料を接着または溶着することを意味する。これ
は材料の性質によっては、接着剤を使用してもよいし接着剤を使用しなくてもよ
い。
【0016】 別に定義されない限り、本願で使用される技術的、科学的な用語はすべて、本
発明が属する技術分野における当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を
持っている。本発明の実施または試験においては、ここに記述したものと類似す
るか等価である方法および材料を使用することができるが、適当な方法および材
料を以下に述べる。ここに言及する刊行物、特許出願、特許、および他の参照文
献はすべて、それらの全体が参照によって本願に組み入れられる。定義を含め本
願明細書の記載と合致しない場合には、本願明細書に従うことになる。さらに、
材料、方法および実施例は本発明を説明するための例であって、本発明を制限す
るものではない。
【0017】 本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な記載および特許請求の範囲から
明白になるであろう。
【0018】詳細な説明 本発明は、可融性材料からなるダクトを使用してこれをヒートシール前のパッ
ケージ内に延ばし、ダクトを通してパッケージからパッケージ内の大気を引き抜
き、パッケージからダクトを取り除かずにパッケージをヒートシールする、半硬
質または軟質のパッケージを脱気しヒートシールする方法を含む。この方法は、
ヒートシールをするに際して可融性材料がパッケージ封止部の一部となすことが
できるような可能性を持つ。パッケージは中身が空、または固体もしくは液体の
材料で部分的にまたは実質的に完全に満たされていてもよい。好ましい実施形態
では、本発明の方法は、少なくとも部分的に固体の材料で満たされたパッケージ
において実施される。特に好ましい実施形態では、本発明の方法は、少なくとも
部分的に顆粒状材料で満たされたパッケージで実施される。
【0019】 可融性のダクト材料に供し得る材料はいくつかの必要条件を有する。それは、
パッケージのヒートシールの一部を形成することができなければならない。好ま
しくは、可融性材料がパッケージ封止の一部を形成する場合、それはその封止性
能を低下させない。
【0020】 可融性のダクトは、パッケージの封止前は、バッグ内部から真空源まで気体が
自由に流れ得るものでなければならない。この条件は、ダクトの形によって達成
することができる。気体が自由に流れ得るダクト構造の1つの例は、ダクトの全
長さにわたって巨視的な通路を備えた、直角プリズム状ダクトまたは円筒状ダク
トである。このような場合、粉末状材料を含むパッケージを脱気するためにダク
トを使用するのであれば、ダクトにはある種のフィルタを設けるべきである。ダ
クトが可融性材料で作られているという条件はそのまま有効である。したがって
、記述されたような巨視的な通路を有するダクトを備えたパッケージをヒートシ
ールすることは、例えば、ヒートシールをする段階においてダクト壁の崩すこと
によってダクトの通路を閉ぐことを含むであろう。
【0021】 気体が自由に流れ得るという条件も、ダクトを含む材料の性質によって達成す
ることができる。このような好適実施形態では、例えば、可融性のダクトは、気
体が自由に流れ得る空洞部を含む網目状材料で構成することができる。このよう
な場合は、ダクト自体の形は、気体が自由に流れ得るものである必要はない。言
い換えれば、巨視的な通路は必要ない。その代わり、気体の自由な流れは可融性
材料中の網目状空洞を通して維持される。このようなダクトの形は例えば薄いシ
ートでもよい。ヒートシール・プロセスでは、網目状部分がヒートシール領域の
材料を崩して融合させることによって閉じられる。
【0022】 半硬質または軟質のパッケージを封止する発明の方法では、可融性のダクト材
料がパッケージの内部領域に延びる。ダクトは内端と外端を有する。内端はパッ
ケージ内部に延びる。また、外端はパッケージから突出している。挿入の程度は
、パッケージ内部の充填物による。パッケージ内により深くダクトの内端を挿入
すれば、より良い真空が得られる。パッケージは、パッケージ材料からなる少な
くとも2枚の重なったパネルを含む。パネルは、材料の個別のシートでもよいし
、それ自体の上に折り重ねられた単一のシートでもよい。パネルは、任意の規則
的な形、例えば、長方形や円形でもよいし、あるいは不規則な形状でもよい。こ
れらのパネルは実質的に重なっており、ヒートシール操作の完了後、外部環境と
の流体の流通がない状態に隔離された内部領域を形成することができる。
【0023】 本発明による真空、ヒートシール方法は、最終的なヒートシールをする段階に
先立ち、パッケージパネル外周縁の少なくとも一部に可融性のダクト材料を配置
することを含む。ダクト材料を備えることが可能である外周縁の割合は、非常に
低い割合からその縁の全周にいたるまで連続的に様々である。
【0024】 例えば、本発明の1つの実施形態では、真空吸引および最終的にヒートシール
をすることに先立ち、実質的ではあるが完全ではない流体密封封止によって、パ
ッケージは閉じられる。こうした事前形成封止は、外周縁をヒートシールするこ
とによって、またはパッケージ材料からなる2枚のパネル間の流体密封封止を形
成する他の既知の方法によって形成することができる。パネルそれ自体が、材料
一枚のシートを折り重ねることによりパッケージを形成している場合は、折り重
ねられた端部は封止する必要がない。パッケージ内部の脱気以前には未封止とな
っている外周縁の一部分は、可融性のダクト材料で完全に占められることが望ま
しい。したがって、未封止となっている外周縁の一部分にダクトを欠くかまたは
ダクトを完全に未封止となっている外周縁の一部分に満たさない状態は望ましく
ないと考えられる。こうした状態は、パッケージの内部の漏出および非効率な脱
気につながるおそれがある。また、この望ましくない状態では、脱気中に、パッ
ケージ内部から顆粒状材料などの材料が失われるおそれもある。
【0025】 上記の実施形態を図1に示す。パッケージ1は脱気のために準備されており、
上部パッケージパネル2および下部パッケージパネル4を含む。これらのパネル
の外周縁は、流体密封封止6で実質的に封止されている。外周縁の未封止部分7
は、ダクト8によって占められており、このダクトはパッケージの外部からパッ
ケージの内部領域10に延びている。この特定の実施形態では、内部領域10は
顆粒状材料12を含んでいる。外周縁全体を封止して、内部領域10がパッケー
ジ外部との流体の流通から隔離するように流体密封封止6を完成させるために、
以下に述べるように、真空吸引して外周縁の未封止部分7にヒートシールを実行
する。図1において、顆粒状材料はパッケージ内全体にわたって実質的に均一に
分布した状態で描かれているが、顆粒状材料はパッケージ内全体にわたって不均
一に、例えば角部分やパッケージ内の周周りの空いた部分に集中していてもよい
。同様に、図1では、ダクトはパッケージ内部に短い距離だけ延びた状態を描い
ているが、実施形態によっては、ダクト材料は、パッケージ内部に完全に、例え
ば、角部分まで延びていたり、あるいは、パッケージ内全体に潜在的に延びてい
てもよい。そのような変更を行っても、ここに記述された方法の操作や材料には
全く影響がない。
【0026】 パッケージの事前形成封止を行わない別の実施形態では、パッケージパネルの
外周縁は、パッケージの外周縁全体にわたって配置された可融性のダクト材料を
含む。したがって、この限られた場合には、パッケージの外周縁に沿って、すべ
てにわたり流体密封封止が、真空吸引およびヒートシールを同時に行う間に形成
される。また、外周縁全体は封止部を形成する可融性のダクト材料で封止される
【0027】 図2は、すぐ上に述べた本発明による特定の実施形態を示す。前に述べたよう
に、パッケージ20は上部パネル2と下部パネル4(図示していない)を有する
。ダクト8はパネルの外周縁全体に沿って延びるが内部境界14を有し、その結
果、それはガスケット状の形状を有する。この特定の実施形態においては顆粒状
粒子12が存在している。
【0028】 図3は、明瞭にするために顆粒状粒子12を省略した同じパッケージ20の全
面にわたる端面図を示す。この図では、下部パネル4が見えている。
【0029】 真空吸引/ヒートシールの段階をもってすれば、任意の量の外周縁、例えば5
0%を封止することができる。しかし、ダクト材料が提供されない外周縁領域は
すべて、あらかじめ流体密封封止で封止しておかなければならない。
【0030】 可融性のダクト材料がパッケージ封止部分を形成するのに必要な条件は、パッ
ケージ自体をヒートシールするための使用温度以下で溶融する材料によって満足
される。ダクト材料は織物、連続気泡発泡体または紙状のファイバーシートを含
むことができる。織布または不織布材料が使用可能である。適当な材料はポリエ
チレン連続気泡発泡体である。別の適当な材料はNalgene Polypa
perである。別の適当な材料は見返し芯として知られており、裁縫製品として
入手可能である。1例は、「Stitch Witchery」(HTC−Ha
ndler Textile社(ニュージャージー州Secaucus)なる商
標で販売されている。
【0031】 ヒートシールは「加熱器具溶着」に関連し技術上の変更を加えたものである。
ヒートシールでは、封止するべき材料は、所望の状態に重ねる。材料を通して熱
を提供し、重なった部分の温度を上昇させる。
【0032】 ヒートシールのために使用されるものとしては概ね2つのタイプの装置がある
。材料の誘電体特性を利用してその内部で熱を発生させる高周波発生器、および
ローラ、挟み込み口、留め金を加熱して外的に熱を加える電気抵抗要素である。
加熱量、加熱速度、加圧度および加熱エリアに対する制御が可能で、これにより
許容できる程度の強い封止がなされ、かつ材料の劣化を招かない装置でなければ
ならない。
【0033】 ヒートシール可能なパッケージ材料は、様々な厚さのポリマーフィルムまたは
ポリマーシートを含む。いくつかの材料はそれ自体でヒートシールができる。そ
して他のもの(セロハンおよびある種のポリエステルフィルムなど)は、それら
をヒートシール可能なポリマーで被覆することによりヒートシールができるよう
にすることができる。他の材料は、分解温度以下では有効に軟化せず、直接溶着
することができないが(例えばテトラフルオロエチレンポリマーおよびクロロト
リフルオロエチレンポリマー)、もしフルオロカーボン油のようなフラックスと
ともに用いれば溶着可能である。他の材料は、ヒートシールしようとすると熱分
解するため、それら(例えば硝酸セルロース)は、ヒートシールできないし、ヒ
ートシール材にすることもできない。適当な材料は従来からあるポリエチレンバ
ッグ、サーリンで裏打ちされた多層膜で形成されたバッグ、柔軟なビニールシー
トおよび他の多くの材料を含む。使用可能な結合を形成するためには任意の溶融
可能なプラスチックを組み合わせて使用することもできる。
【0034】 選択された様々な材料を効果的にヒートシールするための使用可能な温度を表
1に挙げた。
【0035】
【表1】 パッケージの真空封止を達成するためには、未封止となっているパッケージ外
周縁の一部分にヒートシールがなされる際に、パッケージの内部は真空にさらさ
なければならない。前に述べたように、真空吸引および封止を行い、パッケージ
内部領域を隔離させるには、外周縁のわずかな部分のみ、外周縁全体、あるいは
これらの範囲内で任意に変化させた部分が必然的に含まれる。
【0036】 真空吸引は、ダクト材料に真空源を直接つなぐことにより実行するか、封止す
べき領域(おそらくパッケージ全体)を真空室内に置くことにより行うことがで
きる。前者の方法は、脱気し最終的にヒートシールをするに先立って、パッケー
ジ外周縁の大部分が封止されている場合に適用可能である。例えば、真空ノズル
または他の真空源を用いてダクト材料を真空吸引し、ダクト材料をパッケージに
挿入することができる。ノズルそのものを部分的にパッケージ内に延ばすことは
可能であるが、ダクト材料を用いれば、ノズルまたは他の真空源の脱気力を有効
に伸ばすことができる。
【0037】 パッケージの端部全体や外周縁の大半にダクト材料が提供されている場合は、
封止すべき領域を真空室内に置く方法が最も適切である。このような方法は、ク
リステン(Kristen)の米国特許第4,941,310号明細書に開示さ
れている方法により例として挙げられる。
【0038】 本明細書に記述された方法および材料によって封止することができる特定のパ
ッケージは、熱で有用に封止することができ、脱気封止プロセスの間に材料を失
う危険なしで便利に脱気できる任意のものを含む。特に、顆粒状材料または微粒
子材料は、脱気の間にパッケージから取り除かれる危険があり得る。例えば、加
熱パックまたは冷却パックは、当初から互いに分離された多くの異なるゾーンを
含んでおり、各ゾーンは試薬を含んでおり、加熱パックまたは冷却パックの別ゾ
ーンの内容物と反応するか相互作用するものであり、ここに記述された方法およ
び材料で脱気封止することができる。そのような加熱パックは、例えば、米国特
許第6,116,231号明細書、第5,984,953号明細書および第5,
035,230号明細書に記述されている。
【0039】 このような加熱パックにおいて酸化剤を含んでいるゾーンの脱気は、例えば、
ここに述べた方法および材料によって行うことができる。
【0040】他の実施形態 以上、本発明をその詳細な記述によって述べてきたが、これまでの記述は、特
許請求の範囲によって定義される本発明を説明するためのものであり、その範囲
を制限するものではないということが理解されるべきである。他の実施形態、利
点および修正は本願の特許請求の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の特定の実施形態による真空パッケージング補助材を備えた未封止パッ
ケージを示す透視図である。
【図2】 本発明の特定の実施形態による真空パッケージング補助材を備えた未封止パッ
ケージを示す透視図である。
【図3】 図2に示す本発明の特定の実施形態の端面図である。
【符号の説明】
2 上部パッケージパネル 4 下部パッケージパネル 6 流体密封封止部 7 外周縁の未封止部分 8 ダクト 10 内部領域 12 顆粒状粒子 14 内部境界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 サビン,クレン,エム. アメリカ合衆国 34215 フロリダ州,コ ーテズ,45ティーエイチ アヴェニュー ドライブ ウエスト,12120 Fターム(参考) 3E053 AA06 BA04 CA06 FA01 JA03 3E064 BA01 BA07 BA21 BB03 BC08 BC18 EA18 FA01 HD06 HN05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可融性材料からなるダクト(duct)を備えた未封止の半
    硬質または軟質パッケージであり、前記パッケージは上部パネルおよび下部パネ
    ルを含んでおり、これらの間が内部領域であり、前記パネルは前記内部領域と外
    部環境との間の流体密封バリアを形成するように外周縁をヒートシールすること
    が可能であり、前記ダクトは内端および外端を含んでおり、前記内端はパッケー
    ジの内部領域に挿入され、前記外端は前記パッケージ外の真空源に接続されるダ
    クトをするパッケージを準備することと、 前記ダクトの外端に真空をかけることにより、前記パッケージの前記内部領域
    を真空に引くことと、および 前記パッケージの前記内部領域と前記外部環境との間の前記流体密封バリアを
    提供するために、前記ダクトを取り除かずに、前記パッケージの前記外周縁の未
    封止部分をヒートシールすることと、 を含むことを特徴とするパッケージの脱気方法。
  2. 【請求項2】 前記パッケージは、該パッケージの前記外周縁の約50〜9
    9%に流体密封封止を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記パッケージは、該パッケージの前記外周縁の約75〜9
    9%に流体密封封止を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記パッケージは、前記外周縁のうち前記ダクトと重なる前
    記部分を除いて前記外周縁を封止されることを特徴とする請求項1に記載の方法
  5. 【請求項5】 前記可融性材料は、織布または不織布、連続気泡発泡体、紙
    およびファイバーシートからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記パッケージの前記内部領域の少なくとも一部は、顆粒状
    材料で満たされていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記パッケージは、被覆セロハン、酢酸セルロース、被覆ポ
    リエステル、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、ポリエチレン、ポリスチレ
    ン、ポリビニルアルコール、軟質ポリ塩化ビニルおよびその共重合体、ポリ塩化
    ビニル−ニトルゴムブレンド、ポリ塩化ビニリデン、塩酸ゴム、フッ素化エチレ
    ン−プロピレン共重合体、軟質ビニル、サーリンで裏打ちされた多層膜からなる
    群から選択される材料で形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 内端および外端を有し、前記内端は未封止の半硬質または軟
    質パッケージの内部領域に延び、前記外端は真空源に接続される可融性材料のダ
    クトを含むことを特徴とする真空パッケージング補助材。
  9. 【請求項9】 前記可融性材料は、織布または不織布、連続気泡発泡体、紙
    およびファイバーシートからなる群から選択されることを特徴とする請求項8に
    記載の真空パッケージング補助材。
  10. 【請求項10】 ダクトを備えた未封止の半硬質または軟質パッケージであ
    り、前記パッケージは上部パネルおよび下部パネルを含んでおり、これらの間が
    内部領域であり、前記パネルは前記内部領域と外部環境との間の流体密封バリア
    を形成するようにヒートシールすることが可能なパッケージであり、前記ダクト
    は内端および外端を含んでおり、前記内端はパッケージの内部領域に挿入され、
    前記外端は前記パッケージの範囲外の真空源に接続されるダクトを持ったパッケ
    ージを準備することと、 前記ダクトの外端に真空をかけることにより、前記パッケージの前記内部領域
    を真空に引くことと、および 前記ダクトがパッケージの前記内部領域と外部環境との間の流体密封バリアの
    少なくとも一部を形成するようなパッケージの封止と、 を含むことを特徴とするパッケージの脱気方法。
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