JP2020063092A - 逆止弁付き米袋 - Google Patents

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良平 山澄
Ryohei Yamasumi
良平 山澄
藤田 勲
Isao Fujita
勲 藤田
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Abstract

【課題】簡易な構造の逆止弁付き米袋を提供することを課題としている。【解決手段】樹脂フィルムの表面シート1と裏面シート2を重ねて両側部を熱融着させて作られる米袋の下縁側の封緘部6に、一次シール部8、二次シール部9、第1の通気路10、及び第2の通気路11を組み合わせた逆止弁7を含ませた。一次シール部8は、連続シール部8aと、通気孔8cとポイントシール部8dを交互に配した不連続シール部8bとで構成して逆止弁付き米袋となした。【選択図】図2

Description

この発明は、袋の構成材料(樹脂フィルム)によって袋と一体に形成された逆止弁を、袋の下縁側に備える逆止弁付き米袋に関する。
長手方向に連続した樹脂フィルムを2枚重ね合わせ、その2枚の樹脂フィルムの両側縁部と下縁部を熱融着させて作られる米袋は、市販米などの流通用として用いられている。
その樹脂フィルム製の米袋は、両側縁部が熱融着されてチューブ状になった扁平な長尺の帯材を長手方向に定間隔で熱融着させて袋の上下の開口となる部位の片側を封緘する。
そして、その封緘部にそって帯材を単独の袋になるように切り離し、その未封緘側の開口から内部に米を充填し、その後、開口部を熱融着させて閉じ、この状態で米入り袋として市場に提供される。
この樹脂フィルム製の米袋は、微細な通気孔を設けて米の呼吸を妨げないようにしたもの(有孔袋)が一般的であるが、最近では、米と一緒に窒素ガスを封入したものも市場に出回っている。
その窒素ガスを封入可能にした米袋は、窒素ガスの封入によって大きく膨らむと、破袋する可能性が高く、取り扱いに注意を要する。
米袋には、破袋・シール強度に関する規格があり、例えば、米を充填した状態で1.5mの高さ位置から落下させ、この試験において、外観形状の大きな変化や破袋が起こらないことが必要とされている。
米を包装する充填包装機は、枚葉型とロール型に大別される。窒素ガスを封入する従来の米袋は、枚葉型と考えられる。その枚葉型の米袋は単品の袋として提供され、ロール型の充填包装機には対応できない。
ロールパッカーと称されるロール型の自動計量・充填包装機は、長尺の表面シートと裏面シートを重ね合わせた構造のチューブ状袋材をロール巻きして使用し、これを巻き戻しながら連続的に供給する。
そして、供給された袋材を、袋の下縁となる部分を熱融着させて所定長さに切断し、さらに、秤量された被包装物を充填した後に袋の上縁を熱融着させて閉じるように構成されており、効率的な袋詰めが行える装置として知られている。
しかしながら、そのロールパッカー用の米袋の中には、袋と一体の逆止弁を有するものが無い。
ここで、枚葉型の袋の中には、米袋として利用できる逆止弁付きのものが存在する(下記特許文献1参照)。
また、互いに重ねされた2枚の合成樹脂フィルムの両側縁部を熱融着させて作られる袋であって、逆止弁機能のある通気路を下縁部に備えた密封袋が下記特許文献2に示されている。
特開平9−309544号公報 特開2006−256669号公報
特許文献1に記載された収容袋は、2枚の熱可塑性フィルムからなる袋に別加工した逆止弁を取り付けたものである。このような袋は、枚葉型として製造せざるを得ないため、生産性が悪く、高コストになることが避けられない。
また、米の袋詰めも、枚葉型充填包装機を用いて行う必要があり、効率的な袋詰めが望めない。
一方、特許文献2の密封袋は、互いに重ねた2枚の合成樹脂シートの下縁側の融着形状を工夫することによって逆止弁機能のある通気路(一種の逆止弁)を下縁部に作り出している。
この密封袋は、前記通気路が、袋を構成する互いに重ねた合成樹脂シートに一体に形成されるので、多数の袋を上下の縁が連なる状態に連設し、連設した袋をロール巻きして供給することができ、ロールパッカーでの使用が可能である。
しかしながら、この密封袋は、米と一緒に窒素ガスを封入する袋として利用するのには適していない。米袋として利用すると、収納した米が前記通気路から外部に洩れ出す。
また、その洩れを防止するために、前記通気路を米粒が通過できない極めて細い通路にすると、米と一緒に袋に入り込んだ空気の通気路経由での排出や、その後に袋に充填する窒素ガスの余剰分の通気路経由での排出に時間がかかり、米の袋詰めの効率化が図れない。
加えて、通気路が細過ぎると、通気路を間にした2枚の合成樹脂シートに対して両シートを密着させる力がうまく働かないことが懸念され、逆止能が充分に発揮されるかどうかについても疑問が残る。
なお、米と一緒に袋の内部に入り込んだ空気や窒素ガスの余剰封入分の排出を真空吸引によって行う方法は、封入作業の工程と手間が増えて好ましくない。
この発明は、上記の従来技術に鑑みてなされたものであって、米のみを封入する袋や米と窒素ガスを共に封入する袋として利用することができ、米と一緒に袋に閉じ込められた空気の排出や、その後に封入される窒素ガスの余剰分の排出を袋に設けた逆止弁を通して楽に行え、なおかつ、ロールパッカーの使用も可能な簡易な構造の逆止弁付き米袋を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、樹脂フィルムの表面シートと裏面シートを重ねて両側部を互いに熱融着させ、さらに、重ねたシートの下縁側を、収納する米の流出が防止される状態に封緘して作られる米袋であって、
前記下縁側の封緘部に、袋の外部から内部への気体の吸入を阻止する逆止弁が含まれており、
その逆止弁は、一次シール部と、その一次シール部と袋の下縁との間に配置される二次シール部と、前記一次シール部と二次シール部間に形成される第1の通気路と、前記二次シール部から袋の下縁までの間に形成される第2の通気路とを組み合わせて構成されており、
前記一次シール部は、袋の一方の側縁から幅方向途中までの領域と、袋のもう一方の側縁から幅方向途中までの領域において前記表面シートと裏面シートをそれぞれ熱融着させる左右の連続シール部と、前記左右の連続シール部間に配置される不連続シール部とからなり、
前記不連続シール部は、横幅が5mm以下の通気孔と、その通気孔を間に挟むポイントシール部を袋の幅方向に交互に複数設けて構成されており、
前記二次シール部は、両端が前記不連続シール部の両端よりも袋の側縁に近づいた位置、かつ、袋の側縁から所定長さ離反した位置にあり、
前記通気孔と前記第1、第2の通気路の設置領域、前記二次シール部の両端と袋の左右の側縁の熱融着部との間において、前記表面シートと裏面シートが接離可能に密着している逆止弁付き米袋を提供する。
かかる逆止弁付き米袋は、ナイロン(ポリアミド樹脂)ラミネートシートやポリエチレンシートで形成する。中でも窒素ガスの封入がなされる米袋は、バリアナイロンと称されている樹脂シート(例えば、ユニチカ社商標:エンブレム等)を用いるのがよい。
前記一次シール部の通気孔の横幅(これは袋の幅方向寸法)は、5mm以下、より好ましくは2〜4mm位が適当である。その程度の横幅であれば、当該通気孔が口を開いても米粒は洩れないし、袋の内部の気体の排出もスムーズになされる。
前記ポイントシール部の横幅(これも袋の幅方向寸法)は、小さすぎるとポイントシール部の接合強度が不十分になる虞があり、逆に大きすぎると前記不連続シール部の横幅が大きくなって袋の封緘強度が低下する虞があるので、2〜10mm程度に設定するのがよい。
前記不連続シール部の袋の幅方向寸法が袋の幅の1/3以下であれば袋の封緘強度は不足なく確保される。
一次シール部(連続シール部とポイントシール部)と二次シール部の袋の長さ方向(上下方向)の寸法は、2〜5mm程度あれば充分である。そのシール部の袋の長さ方向の寸法は袋のサイズに影響を及ぼすので、無駄に大きくするのは好ましくない。
前記第1の通気路の幅(袋の長さ方向の寸法)は、通気路の面積を不足なく確保するために20〜30mm程度に設定するのがよい。その幅も袋の長さ方向の寸法に影響を及ぼすので、無駄に大きくするのは好ましくない。
前記第2の通気路の幅(袋の長さ方向の寸法)、即ち二次シール部から袋の下縁までの距離は、5〜10mm程度が適当である。逆止弁の機能は、その幅を5mmに設定した袋が最もよかった。その幅が10mmを超えても逆止弁の機能の更なる向上は望めない。袋のサイズが無駄に大きくなるだけである。
この発明の逆止弁付き米袋は、2箇所の連続シール部間に不連続シール部を配置した前記一次シール部と、前記二次シール部と、前記(第1、第2の)通気路とを組み合わせた逆止弁を備えている。
その逆止弁は、袋の内圧が高まると前記一次シール部の通気孔と前記通気路が開き、その通気孔と通気路を通して袋内の気体が外部に流出する。このため、米と一緒に袋に入り込んだ空気の排出をその逆止弁を通して行うことができる。
その作業は、袋の口を仮封鎖した状態で袋を前後から適度の圧力を加えて挟みつける方法で行える。この方法によれば、真空引きの作業が不要である。真空引きは、より完全な空気の排出が望まれる場合にのみ行えば済む。
必要に応じてその後に袋に充填する窒素ガスの余剰分の抜き取りも、前記逆止弁を通して行うことができる。その作業は、袋の口を融着させて閉じ、その後に、袋を前後から適度の圧力を加えて挟みつける方法で簡単に行える。
このときの袋の前後からの圧力を加えての挟みつけは、米と窒素ガスを充填した袋を積み重ねることでその米入り袋の重みを利用して自然に行うことができる。この方法によれば、米の袋詰め作業の更なる効率化が図れる。
この発明の米袋が備える逆止弁は、一次シール部の通気孔が複数ある。加えて、一次シール部と二次シール部間に設けられた通気路の通路面積も大きく、このため、袋内の空気や余剰窒素ガスの排出を長い時間をかけずに行うことができる。
前記逆止弁は、袋を構成する表面シートと裏面シートの融着形状を工夫して作り出されており、外付けの部材を含んでいない。そのために、多数の袋を上下の縁が連なる状態に連設すること、連設した袋をロールに巻いて供給することが可能であり、ユーザーサイドではロールパッカーによる効率的な米の袋詰めが行える。
このように、この発明の米袋は、前記逆止弁を設けたことによって袋からの排気を簡便に行うことができる。
その一方で、外部から内部への気体の流入は、逆止弁によって確実に阻止することができる。袋の内圧が外圧よりも低い場合には、内外の圧力差によって表面シートと裏面シートが吸着され、一次シール部の通気孔と一次シール部と二次シール部間の通気路がしっかりと閉じられる。
また、袋の内圧と外圧が等しいときには、表面シートと裏面シートを吸着する力は生じないが、このときには、一次シール部の通気孔と一次シール部と二次シール部間の通気路の位置において表面シートと裏面シートが互いに密着している。そのために、前記通気孔と通気路は閉じられたままとなり、これにより、外部からの空気の流入が阻止される。
一次シール部の通気孔は、収納した米の洩れを防止する働きをする。ただし、この通気孔のみでは、逆止機能が得られない。
一次シール部と二次シール部間に面積の大きい通気路があり、さらに、二次シール部と袋の下縁との間でも袋の表面シートと裏面シートが密着していることで、袋の内外の圧力が等しい場合にも、実用上問題の無い逆止機能が発揮される。
そのことは、実験によって確認済みである。通気路の面積は、袋の内部と外部を隔離するシール部の面積である。この発明の米袋は、その面積を大きくすることで目標とする逆止機能を確保している。
この発明の逆止弁付き米袋の構成要素を示す分解斜視図である。 この発明の逆止弁付き米袋の一例を示す斜視図である。 図2の逆止弁付き米袋の平視図である。 この発明の逆止弁付き米袋用の母材の一部を示す斜視図である。 図2の米袋に設けた下縁側封緘部の詳細を示す平面図である。 図4の下縁側封緘部の一次シール部の不連続シール部の詳細を示す拡大平面図である。
以下、この発明の逆止弁付き米袋の実施形態を添付図面の図1〜図6に基づいて説明する。
図2、図3に示した例示の逆止弁付き米袋20は、図1に示した長尺の表面シート1と、その表面シート1上に重ね合わせる裏面シート2とで構成されている。
表面シート1と裏面シート2は、熱融着させることが可能な合成樹脂フィルムが用いられている。その合成樹脂フィルムは、例えば、熱融着のためのポリエチレンフィルムと補強材(ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、繊維シート、和紙、クラフト紙など)を積層一体化した複合フィルムが利用される。
この表面シート1と裏面シート2は、大部分を半透明又は不透明とし、一部に透明な窓(図示せず)を設けると、袋に収納した米の光劣化の抑制と、外部からの目視確認が行えて好ましい。
図2〜図6に例示した逆止弁付き米袋20は、ロール巻きされた表面シート1と裏面シート2をそれぞれサプライ装置(図示せず)にセットし、送りロール(これも図示せず)により送りを掛けて巻き戻しながら同時に繰り出して行く。
そして、その表面シート1と裏面シート2を互いに重ね合わせ、走行途中にヒートシールロールなどを通過させて両シートの一側縁部と他側縁部をそれぞれ熱融着させ、図4に示すような長尺帯状の母材3となす。図2〜図5の符号4は、互いに重ねた表面シート1と裏面シート2の一側縁側の熱融着部、5は他側縁側の熱融着部である。
次に、袋の下縁側の封緘部6を母材3の長手方向に一定間隔で形成する。母材3を横断する封緘部6は、逆止弁7の含まれたものにする。
逆止弁7は、一次シール部8と、その一次シール部8と袋の下縁となる箇所との間に配置される二次シール部9と、一次シール部8と二次シール部9間に形成される第1の通気路10と、二次シール部9から袋の下縁20cまでの間に形成される第2の通気路11とを組み合わせたものを設ける。図の一次シール部8と二次シール部9は、平行である。
一次シール部8は、袋の一方の側縁20aともう一方の側縁20bから幅方向途中までの領域で表面シート1と裏面シート2をそれぞれ熱融着させる左右の長さがL1(図5参照)の連続シール部8a、8aと、その左右の連続シール部8a、8a間に配置される不連続シール部8bとで構成する。
不連続シール部8bは、幅の狭い通気孔8cと、その通気孔8cを間に挟むポイントシール部8dを袋の幅方向に交互に複数設けて構成する。通気孔8cは、2個でも排気の目的は達成されるが、その通気孔を通しての排気速度を考えると、8〜10個程度あるのが好ましい。
二次シール部9は、両端が不連続シール部8bの両端よりも袋の側縁に近づいた位置、かつ、袋の側縁から所定量離反した位置にあるものにする。
また、第1の通気路10は、袋の長さ方向に所定の幅を持つ通路にする。そして、通気孔8cと第1の通気路10の設置領域、二次シール部9の両端と袋の左右の熱融着部4,5との間、及び第2の通気路11の設置領域において、表面シート1と裏面シート2が接離可能に密着しているものにする。
通気孔8cの横幅w2(図6参照)は、5mm以下にする。また、ポイントシール部8dの横幅w3は、2〜10mm、より好ましくは4〜5mm程度、一次シール部8(通気孔8c、ポイントシール部8d)と二次シール部9の袋の長さ方向の寸法h1は2〜5mm程度、不連続シール部8bの袋の幅方向寸法L2は、袋の幅の1/3以下、第1の通気路10の袋の長さ方向の寸法(幅)h2は20〜25mm程度、第2の通気路11の袋の長さ方向の寸法h3は5〜10mm程度に設定する。
このようにして製造した袋の帯状原反は、巻き取り装置(図示せず)で巻きとってロールにし、こうして得られた帯状原反のロールをユーザに供給する。その帯状原反のロールは、ロールパッカーにセットし、巻き戻しながら個々の袋の下縁となる位置で切断する。
このときに、下縁20cから切り離される部位が袋の上縁20d(図2、図3参照)であり、この上縁20dは開口している。そこで、その開口から袋に計量された所定量の米を充填し、上縁側の開口を封止する。
そして、米と一緒に袋に入り込んだ空気を逆止弁7経由で排出する。その排出は、米の充填された包装体をいくつか積み重ねるなどして包装体の重みを利用して自然に行わせてもよいし、包装体に上から圧力を加えるなどして強制的に行ってもよい。その処置により、袋の不必要な膨らみがなくなり、破袋と変形の起こり難い包装体になる。
なお、米と共に窒素ガスを封入する要求がある場合には、米の充填後に袋の内部に規定量の窒素ガスを充填し、その後に袋の上縁側を熱融着させて封緘する。
こうして米と窒素ガスの充填された包装体は、いくつかを積み重ねて内部の余分な窒素ガスを放出する。
その放出により、袋の不必要な膨らみがなくなり、破袋と変形の起こり難い包装体になる。
−実施例1−
表面シート1と裏面シート2の材料として、ナイロンラミネートシートと、ポリエチレンシートの2種類を準備し、それぞれの合成樹脂シートで幅:300mm、長さ:470mmの下縁側に逆止弁のあるこの発明の米袋を製造した。米袋は、収納容量が2kg、10kgと言ったものなどもあるが、試作した米袋は、いずれも米収納容量5kgである。
その試作品の、その他の箇所の寸法諸元を以下にまとめる。
・熱融着部4,5の幅w1:10mm
・一次シール部8の連続シール部8aの長さL1(図5参照):106.5mm
・一次シール部8の不連続シール部8bの長さL2(図5、図6参照):67mm
・通気孔8cの横幅w2(図6参照):4mm
・通気孔8cの数:8孔
・ポイントシール部8dの横幅w3(図6参照):5mm
・一次シール部8と二次シール部9の袋の長さ方向の寸法h1(図5、図6参照):2mmと5mm
・二次シール部9の長さL3(図5参照):250mm
・第1の通気路10の袋の長さ方向の寸法(幅)h2(図5、図6参照):20mm
・第2の通気路11の袋の長さ方向の寸法h3(図5、図6参照):5mmと10mmの2種類
次に試作したナイロンラミネートシート製とポリエチレンシート製の逆止弁付き米袋を準備し、各米袋にそれぞれ5kgの米を充填して包装体とした。
そして、各米袋の内部の空気を逆止弁を通して自然脱気(真空吸引をせずに包装体を単に積み重ねる方法)によって排出し、自然脱気後に封緘して開口を閉じた。こうして得た米入り包装体を2日間放置し、その後に袋に対する空気の流入状態を、手で包装体を外から押さえつける方法で調べた。
その結果、ナイロンラミネートシート製の逆止弁付き米袋、ポリエチレンシート製の逆止弁付き米袋のどちらも、第2の通気路の袋の長さ方向の寸法h3を5mmに設定したものは、一般的な有孔袋と同様、押さえても凹みができず、空気の流入がないことが確認された。
なお、第2の通気路の袋の長さ方向の寸法h3を10mmに設定した包装体は、手で押さえると僅かな凹みができ、微量の空気流入が認められたが、第1の通気路10の面積次第では、第2の通気路の袋の長さ方向の寸法h3が10mmでも、機能に不足の無い逆止弁を形成し得る。
−実施例2−
試作した2種類の米袋にそれぞれ5kgの米を収納し、封緘して開口を閉じた後に自然脱気により内部の空気を逆止弁経由で排出した。そして、得られた包装体を1.5mの高さ位置から落下させて破袋・シール強度・通気状態及び包装体の外観を調べた。
その結果、一般的な呼吸用の微細な通気孔を有する米袋を用いた包装体では、この試験により落下時の空気の排出とその後の空気の流入が認められた。これに対し、この発明の逆止弁付き米袋を用いた包装体は、外観はかなりひしゃげた状態になったが、破袋やシール部の剥離、空気の流入は認められなかった。
−実施例3−
試作した実施例1の2種類の米袋を2枚ずつ準備し、各米袋にそれぞれ5kgの米を収納した。その後、ナイロンラミネートシート製の逆止弁付き米袋、ポリエチレンシート製の逆止弁付き米袋のどちらも、1枚の袋は真空引きせずに封緘して開口を閉じ、もう1枚の袋は真空引き後に封緘して開口を閉じた。
このようにして得られた米入り包装体を、1週間放置し、その後に袋に対する空気の流入状態を、指で包装体を外から押さえつける方法で調べた。
その結果、真空引きを行っていない包装体、行った包装体のどちらも、空気の流入は認められなかった。
−実施例4−
試作した実施例1の2種類の米袋にそれぞれ5kgの米と、米と一緒に密封性テスト用のティッシュを収納し、封緘して開口を閉じた。そして、得られた包装体を2つ重ね(上段の包装体は重石として利用)、これを水槽内の水中に浸漬した。その包装体を1週間後に水槽から取り出し、開封して米と一緒に入れたティッシュの濡れ具合を確認した。
その結果、ポリエチレンシート製の逆止弁付き米袋を用いた包装体は、内部のティッシュが少し濡れており、水の浸入が認められた。
これに対し、ナイロンラミネートシート製の逆止弁付き米袋を用いた包装体は、内部のティッシュは、乾燥状態が保たれており、水の浸入が全く起こっていないことを確認した。
この実験結果から、より高い密封性が要求される場合には、袋の構成材料として、ポリエチレンシートよりもナイロンラミネートシートを用いた方が有利であることがわかった。
ナイロンラミネートシートの市販品に、既述のバリアナイロンと称されている樹脂シートがある。米と一緒に窒素ガスを封入する米袋は、そのバリアナイロンで形成するのがよい。
なお、この発明の米袋は、窒素ガスを封入せずに使用することもでき、その場合にも、逆止弁が有効に機能する。
即ち、ロールパッカーなどを使って米を袋に収納するときには、不可避的に空気も流入する。空気が過剰に入り込んだ米入り袋は、封緘して流通させると破袋する可能性が高まる。
これに対し、この発明の米袋を用いた米入り包装体は、封緘後に積み重ねると、上に載せた包装体の重みによって過剰に入り込んでいる空気が逆止弁を通して外部に自然に排出される。そのため、破袋防止のための封入空気量、封入ガス量の調整をせずに済む。
1 表面シート
2 裏面シート
3 母材
4、5 左右の側縁の熱融着部
6 袋の下縁側の封緘部
7 逆止弁
8 一次シール部
8a 連続シール部
8b 不連続シール部
8c 通気孔
8d ポイントシール部
9 二次シール部
10 第1の通気路
11 第2の通気路
20 逆止弁付き米袋
20a,20b 袋の側縁
20c 袋の下縁
20d 袋の上縁
w1 左右の側縁の熱融着部の幅
w2 通気孔の横幅
w3 ポイントシール部の横幅
h1 一次シール部と二次シール部の袋の長さ方向の寸法
h2 第1の通気路の袋の長さ方向の寸法
h3 第2の通気路の袋の長さ方向の寸法
L1 連続シール部の長さ
L2 不連続シール部の袋の幅方向寸法
L3 二次シール部の長さ

Claims (5)

  1. 樹脂フィルムの表面シート(1)と裏面シート(2)を重ねて両側部を互いに熱融着させ、さらに、重ねたシートの下縁側を、収納する米の流出が防止される状態に封緘して作られる米袋であって、
    前記下縁側の封緘部(6)に、袋の外部から内部への気体の吸入を阻止する逆止弁(7)が含まれており、
    その逆止弁(7)は、一次シール部(8)と、その一次シール部(8)と袋の下縁(20c)との間に配置される二次シール部(9)と、前記一次シール部(8)と二次シール部(9)間に形成される第1の通気路(10)と、前記二次シール部(9)から袋の下縁(20c)までの間に形成される第2の通気路(11)とを組み合わせて構成されており、
    前記一次シール部(8)は、袋の一方の側縁(20a)から幅方向途中までの領域と、袋のもう一方の側縁(20b)から幅方向途中までの領域において前記表面シート(1)と裏面シート(2)をそれぞれ熱融着させる左右の連続シール部(8a)と、前記左右の連続シール部(8a,8a)間に配置される不連続シール部(8b)とからなり、
    前記不連続シール部(8b)は、横幅(w2)が5mm以下の通気孔(8c)と、その通気孔(8c)を間に挟むポイントシール部(8d)を袋の幅方向に交互に複数設けて構成されており、
    前記二次シール部(9)は、両端が前記不連続シール部(8b)の両端よりも袋の側縁(20a、20b)に近づいた位置、かつ、袋の側縁(20a、20b)から所定長さ離反した位置にあり、
    前記通気孔(8c)と前記第1、第2の通気路(10,11)の設置領域、及び前記二次シール部(9)の両端と袋の左右の側縁の熱融着部(4,5)との間において、前記表面シート(1)と裏面シート(2)が接離可能に密着している逆止弁付き米袋。
  2. 前記表面シート(1)及び裏面シート(2)として、ナイロンラミネートシート又はポリエチレンシートが用いられた請求項1に記載の逆止弁付き米袋。
  3. 前記ナイロンラミネートシートが、バリアナイロンシートである請求項2に記載の逆止弁付き米袋。
  4. 前記ポイントシール部(8d)の横幅(w3)が2〜10mm、前記一次シール部(8)と二次シール部(9)の袋の長さ方向の寸法(h1)が2〜5mm、前記不連続シール部(8b)の袋の幅方向寸法(L2)が袋の幅の1/3以下に設定された請求項1〜3のいずれかに記載の逆止弁付き米袋。
  5. 前記第1の通気路(10)の袋の長さ方向の寸法(h2)が20〜30mm、第2の通気路(11)の袋の長さ方向の寸法(h3)が5〜10mmに設定された請求項1〜4のいずれかに記載の逆止弁付き米袋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021149418A1 (ja) 2020-01-22 2021-07-29 株式会社リコー 造形装置、造形方法、複合体、複合体の製造方法、かつらベース、かつら、及びかつらの製造方法

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WO2021149418A1 (ja) 2020-01-22 2021-07-29 株式会社リコー 造形装置、造形方法、複合体、複合体の製造方法、かつらベース、かつら、及びかつらの製造方法

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