JP3354895B2 - 液体遮断構造及び液体遮断構造を備えた包装用袋 - Google Patents

液体遮断構造及び液体遮断構造を備えた包装用袋

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JP3354895B2 JP08190099A JP8190099A JP3354895B2 JP 3354895 B2 JP3354895 B2 JP 3354895B2 JP 08190099 A JP08190099 A JP 08190099A JP 8190099 A JP8190099 A JP 8190099A JP 3354895 B2 JP3354895 B2 JP 3354895B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、液体遮断構造
詳しくは、液体を遮断しつつ気体を通して除去できる
体遮断構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば米等の穀物類、その他の良好な保
存性が要求される各種食料品、或いは保存中に気体を発
生し易い粉末状、顆粒状の各種食料品を、包装用袋の内
部に収納して密封する場合、その密封包装に際し内部に
食料品と共に空気が入ってしまう。又、例え完全に密封
包装できたとしても、収納した食料品から気体やその他
の気体が発生し、食料品の腐敗等をきたす恐れがある。
そのため、従来から、内部の気体だけを外に放出する気
体放出手段dを設けた包装用袋が提案されている。この
気体放出手段dを設けた包装用袋は、例えば図8(A)(B)
に示すように気体放出手段dを、合成樹脂フィルムから
なる前フィルム片a1と、前フィルム片a1より長さの
長い後フィルム片a2と、前フィルム片a1より長さの
短い合成樹脂フィルムからなる逆流防止片cとから構成
し、前フィルム片a1と後フィルム片a2とを、上端同
士を揃えるようにして前後に重ね合わせてその間に流路
bを区画形成するとともに、逆流防止片cの前端と前フ
ィルム片a1の後端とを接着するようにして逆流防止片
cを流路b内に配したものとし、この気体放出手段d
を、袋本体eの右上部の端縁に、気体放出手段dの下端
側を袋本体e内に入れるようにして取り付けたものであ
る。そして、この包装用袋に食料品を包装する場合は、
袋本体eの下端側e1から内部に食料品を収納して袋本
体eの下端側e1を密閉する。こうすることにより、食
料品を収納した袋本体eに外圧をかければ、袋本体e内
の空気が気体放出手段dの流路bにおける下端側から流
路b内に入って上端側に流れて外に出る。又、その際、
外気が、流路bの上端側から下端側に向かって逆流しよ
うすると、逆流防止片cと前フィルム片a1との間に形
成されたポケット部fに外気が入り込み、逆流防止片c
が後フィルム片a2に密着して流路bを塞いで外気の逆
流を阻止することができ、これにより、袋本体e内の空
気を全部、外に放出でき、袋本体e内を密封状態にでき
る。しかしながら、このような気体放出手段dは、空気
を放出できるが、例えば袋本体e内に、液体を単独で又
は食料品と共に収納するような場合には、袋本体e内の
空気を放出する際に液体も空気と共に流路bを通って外
に出てしまう。従って、上記の気体放出機構dを有する
包装用袋では、液体を収納する場合には適応できないと
いう課題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、以上の実
情に鑑み提案されたもので、液体を収納する場合でも、
液体を遮断しつつ気体だけを放出できる液体遮断構造
提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明は、以下の特徴
を有する液体遮断構造を提供することにより上記課題を
解決する。本願第1の発明に係る液体遮断構造は、合成
樹脂製の前フィルム片21と、合 成樹脂製の後フィルム
片22と、断水性フィルム3と、合成樹脂製フィルム片
からなる逆流防止片62とを備える。上記逆流防止片6
2は、下端側で接続された前辺63と後辺64とを備え
たものである。前フィルム片21の上下の長さが、後フ
ィルム片22の上下の長さより短く、且つ、逆流防止片
62の上下の長さより長く形成される。断水性フィルム
3は、気体通過可能且つ液体遮断可能なものから構成さ
れ、この断水性フィルム3の上下の長さが、後フィルム
片22の上下の長さより短く形成される。後フィルム片
22の前面における下部側に、断水性フィルム3が重ね
合わされ、後フィルム片22の前面における上部側に、
逆流防止片62が重ね合わされるとともにその逆流防止
片62の前面に前フィルム片21が、前フィルム片21
の上端を逆流防止片62の上端より上方側に突出させる
ようにして重ね合わされ、その重ね合わされた各々の左
右両端が接着されることにより前フィルム片21と後フ
ィルム片22との間に上下方向に沿う上下両端開口の流
路5が区画形成されるとともに、流路5内に逆流防止片
62が配位される。更に、その重ね合わされた後フィル
ム片22と断水性フィルム3の下端部とが左右の幅方向
に沿って接着されるとともに、前辺63と前フィルム片
21とが幅方向に沿って接着され、後辺64と断水性フ
ィルム3とが幅方向に沿って接着されることにより、流
路5の下端側が断水性フィルム3に塞がれるとともに、
前辺63と後辺64との間にポケット部7が形成された
ものである。
【0005】本願第2の発明に係る液体遮断構造は、袋
部200と、袋部200の側端部に形成された液体遮断
部300とを備える。袋部200は、合成樹脂製フイル
ムから構成された前フィルム201と後フィルム202
とを備えることにより、内部に液体を収納できるものと
される。液体遮断部300は、袋部200の前フィルム
201における端縁の一部から構成された前フィルム片
301と、袋部200の後フィルム202における端縁
の一部から構成された後フィルム片302と、断水性フ
ィルム3とを備える。前フィルム片301と後フィルム
片302とが前後に対向するように配位されることによ
り、袋部200の側端部に、袋部200の内部から外部
に連通する流路5が区画形成され、この流路5には、逆
流防止機構6が備えられることにより、外気が流路5の
一端側から袋部200内に入り込めないようになされ
る。断水性フィルム3は、気体通過可能且つ液体遮断可
能なものから構成される。又、この断水性フィルム3
は、流路5を塞ぐように配位されることにより、流路5
が、袋部200の内部から、液体を遮断しつつ気体を通
して袋部200の外部に出し得るようになされたもので
ある。
【0006】以上のように構成された本願発明の液体遮
断構造においては、気体通過可能且つ液体遮断可能なも
のから構成した断水性フィルム3を、流路5を塞ぐよう
に配位したものとする。こうすることにより、この液体
遮断構造を包装用袋に取り付け、その包装用袋内に、被
包装用物として、例えば液体、或いは液体と共に食品を
入れて密封包装した後、包装用袋に外圧を加える等する
ことにより、液体等を密封包装の際に包装用袋内に入り
込んだ空気や、包装用袋に入れた食品の呼吸作用等によ
り発生する空気やその他の気体は、断水性フィルム3を
通過して流路5に入り、流路5から外部に出る。又、包
装用袋に外圧を加えると包装用袋内の液体も気体と共に
流路5から外部に出ようとするが、断水性フィルム3に
よって遮断される。これにより、包装用袋内から気体だ
けを容易に外部に放出できる。一方、外気が流路5から
包装用袋内に逆流しようとしても、流路5の逆流防止機
構6によって、それを阻止でき、外気が包装用袋内に入
り込むようなことを防止できる。
【0007】又、本願第2の発明の液体遮断構造のよう
に、前フィルム片301と後フィルム片302とを、袋
部200の前フィルム201、後フィルム202におけ
る端縁の一部から構成し、これらの前フィルム片301
と後フィルム片302とにより流路5を形成するため、
別途に取り付ける作業を不要にでき、製作容易なものに
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図を基に本願発明の一実施
形態を具体的に説明する。まず、本願発明の第1実施形
態の液体遮断構造及びその液体遮断構造を有する包装用
袋について説明する。
【0009】図1(A) は、本願発明の液体遮断構造の
1実施形態の液体遮断部材の正面図、図1(B) は、図1
(A) のIV−IV線断面図、図2は、その液体遮断部材を有
する本願発明の第1実施形態の包装用袋の正面図図3
(A) は、その液体遮断部材を有する本願発明の第1実施
形態の包装用袋の要部縦断面図である。
【0010】第1実施形態の液体遮断構造は、包装用袋
に取り付けられて使用される液体遮断部材1とされてお
り、前フィルム片21と、後フィルム片22と、逆流防
止機構6と、断水性フィルム3とを備えたものからな
る。
【0011】前フィルム片21と後フィルム片22とは
共に、熱接着可能な合成樹脂フィルムから構成されてい
る。又、各々の左右幅は、同幅に設定されており、上下
長さは、後フィルム片22の方が前フィルム片21より
長く設定されている。
【0012】断水性フィルム3は、熱接着可能なフィル
ム状のものから構成され、前面側から後面側にかけての
厚さ方向に水等の液体の粒子を通さずに気体を通し得る
微細な通路が設けられており、前面側から後面側に気体
通過可能、且つ液体遮断可能なものである。より具体的
には、合成樹脂を細い繊維状にして形成した不織布タイ
プのものや、紙や合成樹脂等に孔を形成した多孔質タイ
プのもの等を使用できる。この断水性フィルム3の幅
は、前フィルム片21や後フィルム片22と同幅に設定
されており、上下長さは、後フィルム片22より短く設
定されている。
【0013】逆流防止機構6は、熱接着可能な合成樹脂
フィルムから構成された逆流防止片62を備えている
が、この第1実施形態の逆流防止片62は、図1(B) に
示すように下端で接続された前後2層のものから構成さ
れている。本実施形態では、一枚の合成樹脂フィルムを
下端で後方側に折り返して前後対称な前辺63と後辺6
4とを形成することにより、前後2層からなる逆流防止
片62を構成している。尚、逆流防止片62は、前辺6
3と後辺64とを別体のものから構成して、下端同士を
加熱接着する等して接続したものでも良い。
【0014】そして、この逆流防止片62は、後フィル
ム片22の前面側に重ね合わせた断水性フィルム3の前
面上部に逆流防止片62の後辺64の略上下中央を重ね
合わせ、前フィルム片21で逆流防止片6の前辺63を
前方側から覆い被せるようにして重ね合わせて前フィル
ム片21と後フィルム片22との間に配位されている。
このようにして形成したフィルム積層体の下端側は、断
水性フィルム3の下端側が前フィルム片21から露出し
ており、フィルム積層体の上部側に、前フィルム片2
1、後フィルム片22、逆流防止片62、及び断水性フ
ィルム3の計5層の積層部4aが形成された状態になっ
ている。
【0015】そして、図1(A) に示すようにフィルム積
層体の左端縁部及ぶ右端縁部に、上端から下端にかけて
加熱接着することにより接着部4b、4bを形成すると
ともに、フィルム積層体の下端縁部に、左端から右端に
かけて加熱接着することにより接着部4cを形成する。
又、図1(B) に示すようにフィルム積層体の積層部4a
における前フィルム片21と逆流防止片62の前辺63
とを加熱接着して接着部4eを形成するとともに、逆流
防止片62の後辺64と断水性フィルム3とを加熱接着
して接着部4fを形成する。これにより、液体遮断部材
1が形成され、形成された液体遮断部材1は、前フィル
ム片21と後フィルム片22との間に流路5が区画形成
されている。又、流路5は、下端側が断水性フィルム3
によって塞がれ、上端に開口部5aを有するものとされ
ている。更に、流路5における逆流防止片62の前辺6
3と後辺64との間に、上端開口のポケット部7が形成
されている。
【0016】次に、上記液体遮断部材1を設けた本願発
明の第1実施形態の包装用袋について説明する。この包
装用袋100は、図2、図3(A) に示すように袋本体1
0と、袋本体10に取り付けられた上記の液体遮断部材
1とから構成されている。
【0017】袋本体10は、本実施形態では、合成樹脂
製の袋体から構成され、下端側に袋開口部10aを備
え、左右両端及び上端が加熱接着され封止されている。
【0018】液体遮断部材1は、袋本体10の上端側の
右部に、加熱接着により取り付けられている。詳しく
は、図3(A) に示すように液体遮断部材1の下部側を、
袋本体10の内部に入れ、液体遮断部材1の上部側を、
袋本体10の外部に突出させるようにし、その状態で、
袋本体10の前面10bと液体遮断部材1の前フィルム
片21とを加熱接着するとともに、袋本体10の後面1
0cと液体遮断部材1の後フィルム片22とを加熱接着
している。
【0019】以上のように構成した包装用袋100を使
用する場合は、袋本体10の袋開口部10aから、被包
装物として、例えば液体或いは液体と共に食品を入れた
後、袋開口部10aを密閉し、袋本体10の内部と外部
とを、液体遮断部材1の流路5のみにより連通した状態
にする。この開口部10aの密閉に際し、袋本体10内
に食品や液体と共に空気が入る。又、食品や液体を入れ
る際に空気が入らない場合でも、食品の呼吸作用によっ
て袋本体10内に空気やその他の気体が発生する。そこ
で、図3(A) に示すように食品と共に液体を入れた後、
袋本体10を外部から加圧する。これにより、袋本体1
0内の液体及び空気やその他の気体が液体遮断部材1の
流路5に入ろうとするが、液体遮断部材1の断水性フィ
ルム3によって液体は流路5に入れずに遮断され、空気
やその他の気体だけが断水性フィルム3を通過して流路
5に入り、流路5を通って開口部5aから袋本体10の
外部に出る。又、その際、食品が穀物類等の小さい粒状
のものであっても断水性フィルム3によって流路5に入
るようなことを防止できる。また、この気体の放出作用
は、例えば被包装物を内部に包装した包装用袋を積み重
ねておくことにより、それ自体の重量で加圧されること
により間断なく行うことができる。尚、袋本体10内の
空気やその他の気体の放出は、例えばバキューム装置の
吸引ノズルを液体遮断部材1の開口部5aから流路5に
挿入して吸引することによっても行うことができる。
【0020】一方、外気の逆流に際しては、液体遮断部
材1の前フィルム片21と後フィルム片22とを合成樹
脂製フィルムから構成しているため、前フィルム片21
と後フィルム片22とが密着して開口部5aを閉めた状
態に維持し、外気が液体遮断部材1の開口部5aから流
路5内に入るようなことを防止できる。又、仮に、外気
が液体遮断部材1の開口部5aから流路5内に入った場
合には、図3(B) に示すように流路5内に入った外気
は、逆流防止片62の前辺63と後辺64とから構成さ
れたポケット部7に入り、これにより、逆流防止片62
の後辺64が後方側に押圧されて後フィルム片22に密
着して流路5を完全に塞ぎ、外気が流路5から袋本体1
0内に入るようなことを確実に防止できる。従って、こ
第1実施形態の液体遮断部材1の逆流防止機構6も、
逆流防止片62による流路5の閉鎖と、前フィルム片2
1と後フィルム片22との密着による流路5による開口
部5aの閉鎖とで構成される。
【0021】次に、本願発明の第2実施形態の液体遮断
構造について説明する。図4は、本願発明の液体遮断構
造の第2実施形態の正面図、図5(A) は、図4のV −V
線断面図であり、図5(B) は、図4のVII −VII 線断面
図である。
【0022】第2実施形態の液体遮断構造は、包装用袋
400の縁部の一部に一体的に形成されたものからな
り、袋部200と、袋部200の右端側の全体に形成さ
れた液体遮断部300とから構成されている。
【0023】袋部200は、合成樹脂製フイルムから構
成された前フィルム201と後フィルム202とによ
り、内部に液体や食品等を収納できるようになされてい
る。又、袋部200の上端には、袋開口部203が備え
られ、下端及び左端は加熱接着されている。尚、この袋
開口部203は、袋部200の下端又は左端に設けてお
いても良く、又、2箇所に設けておいても良い。
【0024】液体遮断部300は、前フィルム片301
と、後フィルム片302と、断水性フィルム3と、逆流
防止機構6とを備えている。
【0025】前フィルム片301は、袋部200の前フ
ィルム201における右端縁部から構成されている。一
方、後フィルム片302は、袋部200の後フィルム2
02における右端縁部から構成されており、前フィルム
片301とで前後一対をなし、前フィルム片301と後
フィルム片302との間に、開口部5aを有する流路5
が形成されている。
【0026】断水性フィルム3は、気体通過可能、且つ
液体遮断可能で、熱接着可能なフィルム状のものから構
成されている。この実施形態の断水性フィルム3は、袋
部200の前フィルム片301や後フィルム片302と
同長さのものからなる。又、この断水性フィルム3は、
右端で折り返されることによって、前片3aと後片3b
とで左端側に開口3cを有する断面略V字状を呈するも
のから構成されている。
【0027】そして、断水性フィルム3は、前フィルム
片301と後フィルム片302との間における左方部
に、断水性フィルム3の開口3cを左方側にして配位さ
れ、断水性フィルム3の前片3aと前フィルム片301
の左端部とを上端から下端に至るまで加熱接着した接着
部304が形成されることにより、断水性フィルム3の
前片3aが前フィルム片301に取り付けられている。
又、同様に、断水性フィルム3の後片3bと後フィルム
片302の左端部とを上端から下端に至るまで加熱接着
した接着部305が形成されることにより、断水性フィ
ルム3の後片3bが後フィルム片302に取り付けられ
ている。このようにして断水性フィルム3が前フィルム
片301と後フィルム片302と取り付けられることに
より、断水性フィルム3が流路5の左端側を塞いでい
る。
【0028】逆流防止機構6は、接着可能な合成樹脂フ
ィルムから構成された逆流防止片68を備えている。こ
の逆流防止片68は、断水性フィルム3と略同長さのも
のから構成され、又、左端で折り返されることにより、
前片68aと後片68bとで右端側に開口68cを有す
る断面略V字状を呈するものから構成されている。
【0029】この逆流防止片68は、前フィルム片30
1と後フィルム片302との間における右方部に、逆流
防止片68の開口68cを右方側にして配位された後、
複数の接着部306・・・306を介して前フィルム片3
01と後フィルム片302とに取り付けられている。詳
しくは、これらの接着部306・・・306は、前フィル
ム片301の上下方向の複数箇所に、前フィルム片30
1の左端から右端にかけて所定幅で、前フィルム片30
1から後フィルム片302に加熱して前フィルム片30
1と逆流防止片68と後フィルム片302とを加熱接着
することによって形成されている。従って、流路5にお
ける右端側は、接着部306・・・306では逆流防止片
68によって塞がれているが、接着部306・・・306
以外の部分では、図5(A) に示すように逆流防止片68
と前フィルム片301との間、及び逆流防止片68と後
フィルム片302との間の各々に隙間69、69が形成
されて流路5が外部と連通しているとともに、逆流防止
片68の前片68aと後片68bとの間には、ポケット
部7が形成されている。
【0030】そして、このように構成された袋部200
に袋開口部203から、被包装物として、例えば液体或
いは液体と共に食品を入れた後、袋開口部203を密閉
する。これにより、袋部200の内部と外部とを、流路
5のみにより連通した状態にできる。その後、袋部10
を外部から加圧する。これにより、袋部200内の液体
及び気体が流路5に入ろうとするが、断水性フィルム3
によって液体は流路5に入れずに、気体だけが断水性フ
ィルム3を通過して流路5に入る。又、流路5に入った
液体は、逆流防止片68と前フィルム片301との間の
隙間69及び逆流防止片68と後フィルム片302との
間の隙間69を通って袋部200の外部に出る。又、こ
の場合においても、食品が小さい粒状のものであっても
断水性フィルム3によって流路5に入るようなことを防
止できる。
【0031】一方、図6に示すように外気が逆流しよう
として開口部5aから流路5内に入ると、外気が必ずポ
ケット部7に入る。これにより、逆流防止片61が膨
れ、逆流防止片61の前片68aが前フィルム片301
に、逆流防止片61の後片68bが後フィルム片302
に、夫々密着して流路5を完全に塞ぎ、外気が流路5か
ら袋部200内に入るようなことを確実に防止できる。
【0032】以上のようにして、包装用袋の縁部の一部
に液体遮断部300を一体的に形成するようにすれば、
包装用袋の縁部を加熱接着して封止する際に、断水性フ
ィルム3と逆流防止片61とを挟み込んでおけば良く、
上述の実施形態のように液体遮断部材1を、包装用袋に
別途に取り付ける作業を不要とし、製作容易なものにで
きる。
【0033】尚、この第2実施形態では、断水性フィル
ム3を断面略V字状のものから構成しているが、この形
態のもの限らず、例えば図7に示すように一枚の平面
状のものから構成して、端部各々を、前フィルム片30
1、後フィルム片302夫々に取り付けるようにしても
良い。逆流防止片68についても、断面略V字状のもの
から構成する形態のもの限らず、例えばこの図7に示す
ように一枚の平面状のものから構成して、その左端側を
後フィルム片302に、或いは前フィルム片301に、
上下の全長に渡って取り付けるようにしても良い。
【0034】又、この第2実施形態では、袋部200の
右端側の全体に液体遮断部300を形成しているが、一
部に形成しても良い。
【0035】また、この第2実施形態では、逆流防止機
構6として、逆流防止片68を備えたものとしている
が、逆流防止片68を設けずに、前フィルム片301と
後フィルム片302とから構成して両者の密着により外
気の逆流を防止するようにし、或いは、逆流防止片68
を設けるとともに、前フィルム片301及び後フィルム
片302を、逆流防止片68の右方側に突出させ、前フ
ィルム片301と後フィルム片302との密着及び逆流
防止片68によって外気の逆流を防止するようにしても
良く、適宜変更できる。以上が、第2実施形態の液体遮
断構造の説明である。
【0036】尚、上記の実施形態では、袋本体10や袋
部200として合成樹脂から構成しているが、この形態
のものに限らず、例えば合成樹脂フィルムにアルミ箔等
の金属ラミネート加工を施したものから構成するように
しても良く、適宜変更し得る。
【0037】又、本願発明の液体遮断構造としての液体
遮断部材は、液体を入れる袋に特に適したものである
が、この形態のものに限らず、例えば食品だけを包装す
る袋にも使用でき、その場合でも空気やその他の気体を
放出できる。同様に、本願発明の液体遮断構造を有する
包装用袋100や本願発明の液体遮断構造としての包装
用袋400も食品だけを入れる場合にも使用できるもの
である。
【0038】
【発明の効果】以上、本願発明の液体遮断構造は、気体
通過可能且つ液体遮断可能なものから構成した断水性フ
ィルム3によって、包装用袋内に、被包装用物として、
例えば液体、或いは液体と共に食品を入れて密封包装し
た後、包装用袋に外圧を加える等することにより、包装
用袋内の液体を遮断しつつ気体だけを通すことができ、
包装用袋内から気体だけを容易に外部に放出できる。一
方、流路5の逆流防止機構6によって、外気の逆流を防
止でき、外気が包装用袋内に入り込むようなことを防止
できる。
【0039】又、本願第2の発明の液体遮断構造のよう
に、包装用袋の縁部の一部に液体遮断部300を一体的
に形成するようにすれば、包装用袋の縁部を加熱接着し
て封止する際に、断水性フィルム3と逆流防止片61と
を挟み込んでおけば良く、包装用袋に別途に取り付ける
作業を不要にでき、製作容易なものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A) は、液体遮断構造の第1実施形態の液体遮
断部材の正面図、(B) は、図1(A) のIV−IV線断面図で
ある。
【図2】本願発明の第1実施形態の液体遮断部材を有す
る包装用袋の正面図である。
【図3】(A) は、第1実施形態の液体遮断部材を有する
包装用袋の要部拡大断面図、(B) は、外気が逆流した際
の要部拡大断面図である。
【図4】液体遮断構造の第2実施形態の正面図である。
【図5】(A) は、図4のV −V 線断面図、(B) は、図4
のVII −VII 線断面図である。
【図6】外気が逆流した際の第2実施形態の液体遮断構
造の要部拡大断面図である。
【図7】第2実施形態の液体遮断構造の他の実施形態の
要部拡大断面図である。
【図8】(A) は、従来例の正面図、(B) は、図8(A) の
IX−IX線断面図である。
【符号の説明】
3 断水性フィルム 5 流路 6 逆流防止機構 7 ポケット部 21 前フィルム片 22 後フィルム片62 逆流防止片63 前片 64 後片 200 袋部 201 前フィルム 202 後フィルム 300 液体遮断部 301 前フィルム片 302 後フィルム片

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂製の前フィルム片(21)と、合成樹
    脂製の後フィルム片(22)と、断水性フィルム(3) と、合
    成樹脂製フィルム片からなる逆流防止片(62)とを備え、 上記逆流防止片(62)が、下端側で接続された前辺(63)と
    後辺(64)とを備えたものであり、 前フィルム片(21)の上下の長さが、後フィルム片(22)の
    上下の長さより短く、且つ、逆流防止片(62)の上下の長
    さより長く形成され、 断水性フィルム(3) が、気体通過可能且つ液体遮断可能
    なものから構成され、この断水性フィルム(3) の上下の
    長さが、後フィルム片(22)の上下の長さより短く形成さ
    れ、 後フィルム片(22)の前面における下部側に、断水性フィ
    ルム(3) が重ね合わされ、後フィルム片(22)の前面にお
    ける上部側に、逆流防止片(62)が重ね合わされるととも
    にその逆流防止片(62)の前面に前フィルム片(21)が、前
    フィルム片(21)の上端を逆流防止片(62)の上端より上方
    側に突出させるようにして重ね合わされ、その重ね合わ
    された各々の左右両端が接着されることにより、前フィ
    ルム片(21)と後フィルム片(22)との間に、上下方向に沿
    う上下両端開口の流路(5) が区画形成されるとともに、
    流路(5) 内に逆流防止片(62)が配位され、 更に、その重ね合わされた後フィルム片(22)と断水性フ
    ィルム(3) の下端部とが左右の幅方向に沿って接着され
    るとともに、前辺(63)と前フィルム片(21) とが幅方向
    に沿って接着され、後辺(64)と断水性フィルム(3) とが
    幅方向に沿って接着されることにより、流路(5) の下端
    側が断水性フィルム(3) に塞がれるとともに、前辺(63)
    と後辺(64)との間にポケット部(7) が形成されたもので
    あることを特徴とする液体遮断構造。
  2. 【請求項2】袋部(200) と、袋部(200) の側端部に形成
    された液体遮断部(300) とを備え、 袋部(200) が、合成樹脂製フイルムから構成された前フ
    ィルム(201) と後フィルム(202) とを備えることによ
    り、内部に液体を収納できるものとされ、 液体遮断部(300) が、袋部(200) の前フィルム(201) に
    おける端縁の一部から構成された前フィルム片(301)
    と、袋部(200) の後フィルム(202) における端縁の一部
    から構成された後フィルム片(302) と、断水性フィルム
    (3) とを備え、 前フィルム片(301) と後フィルム片(302) とが前後に対
    向するように配位されることにより、袋部(200) の側端
    部に、袋部(200) の内部から外部に連通する流路(5) が
    区画形成され、この流路(5) には、逆流防止機構(6) が
    備えられることにより、外気が流路(5) の一端側から袋
    部(200) 内に入り込めないようになされ、 断水性フィルム(3) が、気体通過可能且つ液体遮断可能
    なものから構成され、この断水性フィルム(3) が、流路
    (5) 内に、流路(5) を塞ぐように配位されることによ
    り、流路(5) が、袋部(200) の内部から、液体を遮断し
    つつ気体を通して袋部(200) の外部に出し得るようにな
    されたものであることを特徴とする液体遮断構造。
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