JP2003523169A - ウイルス粒子の分離法 - Google Patents

ウイルス粒子の分離法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ウイルス粒子を精製し定量する新規な方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、イオン交換クロマトグラフィによりアデノウイルスを精製し定量する方法に関する。本発明はまた、各種アデノウイルスセロタイプを同定する方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ウイルス粒子の精製、および定量のための新規な方法に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、イオン交換クロマトグラフィによりアデノウイルスを
精製し定量する方法に関する。本発明はまた、種々のアデノウイルスセロタイプ
を同定する方法に関する。
【0002】 遺伝子療法は、現在著しい発展を遂げており、1990年に最初の試験が実施
されて以来、ヒトにおける種々の臨床試験が継続中である。遺伝子移入に通常用
いられる方法の中で、ウイルスベクターが、特に有望であることが立証され、そ
れらの中でもアデノウイルスは、重要な位置を占めている。
【0003】 遺伝子療法におけるアデノウイルスベクターの発達は、ウイルスストックの生
産を制限している、2つのタイプの技術へのアクセスを必要としている。すなわ
ち、第1には、迅速であり、注目するウイルスを構築し増幅する段階から得られ
るサンプル中のウイルス粒子の定量について極めて鋭敏かつ選択的である方法を
有するための技術であり、この点は、ウイルスストックを生産する方法の最適化
に特に重要である。第2には、信頼でき、再現でき、単純であり、ウイルス粒子
の精製のための工業スケールにおいて容易に外挿できる方法を有するための技術
である。
【0004】 アデノウイルスの臨床用バッチの生産は、その生産性が最適化されていない、
多くのトランスフェクション段階および増幅段階のため、長い手順が残されてい
る。組換えアデノウイルスは、通常、ウイルスのDNAをカプシド化株に導入し
、続いて約2日または3日の培養後(アデノウイルスサイクルの動力学は、24
時間から36時間である)、細胞の機械的または化学的溶解により生産される。
別法によれば、この培養は、より長期間(8日から12日)続けられ、カプシド
化細胞の自家溶解現象により、ウイルスが自発的に遊離された後、ウイルスは直
接上澄液中に集められる(WO98/00524)。
【0005】 一般に、ウイルスストックを構成するためには、2つから7つの増幅サイクル
が必要である。ウイルスストック生産法の最適化に対する主たる制限は、ウイル
ス粒子の力価測定の方法にある。実際、生物学的方法は、比較的鋭敏かつ正確な
方法ではあるが、実施するのに特に長くかかる(使用されるアッセイ法、すなわ
ちトランス遺伝子活性(tdu)かプラーク生産(pfu)、によって約4日か
ら15日)。より速い分析法が開発されているが、しかし、それらは、ウイルス
粒子の力価測定を、溶解液、粗製の細胞抽出液または培養上澄液中で、前精製し
ないで実施しなければならない場合、十分な精度および感度を有していない。こ
れは、連続増幅サイクルを、粗く見積もった感染多重度(MOI)により実施す
るからである。この結果、増幅段階は、極めて再現性に乏しく、または最適化さ
れた方法において要するであろうより、長く、および/またはより多段階となる
ことである。各段階について感染多重度の調整が可能になり、迅速かつ正確なア
デノウイルス溶液の力価測定により、アデノウイルスストックの全生産方法を最
適化できるであろう。
【0006】 ウイルス粒子を定量する方法は、幾つかの条件を満足する必要がある。先ず、
前もって濃縮段階に頼ることなく、希釈液であるかまたは低力価(概して<1m
l当たり1×10個のウイルス粒子(VP/ml))を有する調製液において
ウイルス粒子のアッセイを可能にするためには、この方法は、十分に鋭敏である
必要がある。精製段階または前処理を実施する必要がなく、溶解液または粗製調
製液中で、直接ウイルス粒子のアッセイを実施することが可能でなければならな
い。さらに、粗製細胞溶解液または抽出液に存在し、その比率か培養条件に依っ
て変化すると思われる多数の化合物によって起こり得る妨害を除くためには、こ
の方法は高選択的でなければならない。
【0007】 アニオン交換クロマトグラフィに基づく定量分析法は、文献(Huygueら
、Human Gene Ther.6:1403−1416,1995年;P
.W.Shabramら、Human Gene Ther.8:453−46
5,1997年)に記載されている。1×10vp/mlのオーダーの検出限
界を有するこの方法は、精製ウイルス粒子の力価測定に適用できる。しかし、分
析を、溶解液または粗製細胞抽出液において実施すると、この方法の感度は低下
する。このようなサンプルでは、検出限界は2〜5×10と推定され、この方
法では、ウイルスのトランスフェクションおよび増幅段階中に感染した細胞の、
アデノウイルス力価が一般に1×10vp/mlから1×10vp/mlの
オーダーである溶解液などの極めて希薄かつ非精製調製液中のアデノウイルス粒
子を定量することができない。さらに、この方法はまた、動物蛋白のない、ある
生産培地中に得られた調製液からのアデノウイルス粒子を定量することができな
い。実際、このような培地は、培養終末時に、糖、アミノ酸、ビタミンまたはフ
ェノールレッド型などを含み、その幾つかは、ウイルスの定量中、アデノウイル
ス粒子を妨害する可能性があり、調製液の力価が極めて広範囲に過大評価される
結果となる。最後に、Shabramらにより報告されたクロマトグラフィ法は
、粒子の検出と測定を妨害する核酸を除去するために、広い活性スペクトルを有
するヌクレアーゼ(ベンゾナーゼ(登録商標))により、サンプルを前処理する
必要がある。
【0008】 アデノウイルスを分離する分取法に関しては、クロマトグラフィが、アデノウ
イルス粒子の精製のために長年用いられてきた[Haruna,I.,Yaos
hi,H.,Kono,R.およびWatanabe,I.Virology(
1961)13.264−267;Klemperer,H.G.およびPer
eira,H.G.Virology(1959)9,536−545;Phi
lipson,L.,Virology(1960)10,459−465]。
組換えアデノウイルスの大規模精製を記載している方法が、ごく最近記載された
(国際特許出願WO96/27677、WO97/08298、WO98/00
524、WO98/22588)。
【0009】 特に出願WO98/00524には、強力なアニオン交換樹脂 Source15Q
を用いる精製法を記述しており、この方法は、クロマトグラフィの単一段階によ
り、その純度が、塩化セシウム勾配限外濾過により精製した調製液から得られた
ものに少なくとも等しいアデノウイルス調製液を得ることを可能にする。この純
度は、非常に高く、ヒトにおける臨床試験に必要とされる基準に達している(生
物学的標準化に関するWHO専門家委員会、第49レポート。WHO技術レポー
トシリーズ、EHOジュネーブ、印刷中)。
【0010】 しかし、精製しようとする調製液のウイルス力価が低い場合(例えば、生産性
の低いアデノウイルスの場合、または早期の増幅段階中に得られたストックを用
いて精製を実施しなければならない場合)、または、ウイルス生産培地が、アデ
ノウイルスと共に溶出される化合物の存在を導く場合(例えば、子牛血清のない
培地の場合)、前述のクロマトグラフィ法の性能が制限され、このような出発物
質から単一段階でアデノウイルス粒子を定量、または精製することはできなくな
る。
【0011】 したがって、粗製調製液からウイルス粒子を力価測定する、迅速で、鋭敏でか
つ高度に選択な方法を有することができることの課題が存在する。信頼性があり
、再現性があり、およびこれらの粗製調製液から、好ましくは単一段階で医薬品
質のウイルス調製液を得ることを可能ならしめる精製方法を有することの課題も
、また存在する。
【0012】 あるクロマトグラフィ支持体が、驚くべきことに、ウイルス粒子、特にアデノ
ウイルスの分離のための、非常に優れた性質を示すことが見出され、これが本発
明の主題を構成している。これらの特性により、前処理なしで、極めて高い感度
と選択性で、粗製調製液からのウイルス粒子の力価測定および/または精製が可
能になる。これら支持体の利用により、さらに、予想外にも、各種セロタイプの
アデノウイルス、または線維またはヘキソンのレベルで修飾されたアデノウイル
スをクロマトグラフィにより分離し同定するための簡便で迅速な分析方法が提供
される。
【0013】 本発明の主題は、マトリクスおよびイオン交換基を備える支持体上で実施され
る少なくとも1つのクロマトグラフィ段階を含んで成り、前記の基が、可撓性ア
ームにより前記マトリクス上に融合されていることを特徴とする、生物学的媒体
からウイルス粒子を分離する方法である。
【0014】 マトリクスは、アガロース、デキストラン、アクリルアミド、シリカおよびポ
リ[スチレンジビニルベンゼン]から、単独または混合物の形で選んでよい。好
ましくは、マトリクスは、アガロースから構成され、さらにより好ましくは、凡
そ6%の架橋アガロースである。
【0015】 官能化した可撓性イオン交換アームが融合された架橋アガロースビーズから成
る支持体が生体分子の分取用および工業用クロマトグラフィのために開発された
。これらの支持体は、単に澄明化された、すなわち懸濁液中に固体成分のない、
粗製混合物から生体分子を捕捉する段階(すなわち、精製方法の最初の段階)の
ために特に設計された。これらの性能は、支持体への溶質の付加の非常に高い能
力の点、高い線型液体流速において対向圧が非常に低い点、再生に用いられる洗
浄剤に対する耐薬剤性が非常に高いのみならず洗浄剤が低コストである点で、最
適化されている。
【0016】 好ましくは、可撓性アームは、親水性であり、合成または天然由来のポリマー
から成る。合成由来ポリマー類のうち、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル
アミド類、ポリメタクリルアミド類またはポリビニルエーテル類のモノマーから
成るポリマー類が挙げられる。
【0017】 天然由来ポリマーとしては、デンプン、セルロース、デキストランおよびアガ
ロースから選ばれる多糖性のポリマー類が特に挙げられる。好ましくは、可撓性
アームの重合度が、約30のモノマー単位であり、さらに好ましくは、可撓性ア
ームは、約5000Daの平均分子量を有するデキストランである。
【0018】 アニオン分子と相互作用できる基を融合することにより、可撓性アームを官能
化することが好ましい。最も一般的には、この基は、3級または4級であってよ
いアミン類から構成される。本発明の範囲において、強力なアニオン交換基を利
用することが特に有利である。このように、4級アミン類により官能化された上
記のクロマトグラフィ支持体は、本発明に従って好ましく用いられる。
【0019】 本発明を実施するために特に好ましい支持体としては、Q Sepharose(登録商
標)XL(アマーシャムファルマシアバイオテク)が挙げられる。この支持体の
利用は、出願WO98/39467の実施例の1つに述べられている。精製アデ
ノウイルスは、ポリエチレングリコール(PEG)による処理により修飾される
。反応後、修飾アデノウイルス、非修飾アデノウイルスおよびPEGは、Q Sep
harose(登録商標)XLカラムを通すことにより分離される。したがって、これ
は、化学反応の出発物質と最終生成物との簡便な分離である。当業者は、このカ
ラムが、カプシド化細胞の溶解液などの種々の混入種(宿主からのDNA、RN
A類、タンパク質類、脂質類、リポタンパク質類、エンドトキシン類など)を含
む複雑な生物学的媒体から、アデノウイルス分離のために首尾よく使用されると
は、推測できなかった。大部分の支持体は、一旦大量の生成物が注入されると、
それらの効率を低下させることが知られていることから、誰も前記文書を読んで
もQ Sepharose(登録商標)XLが分取目的のために使用できるとは、思われな
いであろう。
【0020】 マトリクス組成、粒径分配、多孔性、可撓性アームの化学的性質および融合密
度など、同様の特性を有する他の強力なアニオン交換支持体を、アデノウイルス
粒子の分取用または分析分離用に使用してよい。マトリクスは、6%架橋アガロ
ースから成ることが有利であり、デキストランから成る可撓性アームと融合され
、強力なアニオン交換基で官能化される。好ましくは、支持体は、約40μmと
200μmの間の粒径を有し、粒径に関連する用語「約」とは、斟酌する値が、
表示される値に対して+/−20%の間の偏差内にあることを意味する。好まし
くは、この偏差は、+/−10%の間であり、さらに好ましくは、表示される値
に対して+/−5%の間である。
【0021】 特に最も好ましい様式では、粒径が、45μmと165μmとの間にあり、9
0μmに中心をなす。
【0022】 また、マトリクスは、粒子の95%が、平均粒径が0.1倍と10倍との間の
粒径を有し、好ましくは平均粒径が0.3倍と3倍との間の粒径を有するような
分散を有することが有利である。
【0023】 後の実施例で用いられるQ Sepharose(登録商標)XLは、本発明の枠内で使
用できる支持体性能を徹底した形ではないが例示している。
【0024】 Q Sepharose(登録商標)XLは、45μmから165μmの範囲にあり、9
0μmを中心とするビーズ径の分布を示す。これらの径とビーズ分布特性により
、分取型クロマトグラフィ交換支持体が形成される。クロマトグラフィの理論お
よび実際によると、このような支持体は、イオン交換相互作用に関して同様なク
ロマトグラフィ挙動を示す化合物の分離について非常に控えめの性能を有する。
同様に、このような支持体は、特にそれを構成するビーズのサイズが大きなこと
と極めて幅広い分布のために、分解能に乏しい幅広のクロマトグラフィピークを
生じる。これらの予想されるクロマトグラフィの特性は、一般にタンパク質など
の生体分子に対して証明されており、これらは、大きな分離に乏しいピークの形
で溶出される(ファルマシアバイオテク社のデータファイルNo.18−112
3−82を参照)。一方、完全に予想されないある様式で、アデノウイルス粒子
が、極めて対称的で極めて狭いピークの形で、この種の支持体から溶出される。
例としてアルブミンなどのタンパク質と比較して、理論段数に等価の高さ(HE
TP)、またはカラム長さの1ユニット当たりの理論段数(N/m)により測定
される、Q Sepharose(登録商標)XLを詰めたカラムの効率は、ウシ血清アル
ブミンなどのタンパク質(N/m:600)に関するものよりもアデノウイルス
(N/m:35,000)に関して50倍から100倍高い。例えば図1を参照
されたし。このように、これを至適クロマトグラフィ条件下で用いると、この種
のゲル、特にQ Sepharose(登録商標)XLゲルは、一般に生体分子の分離用に
推奨される支持体によるピークとは等しくない狭さのアデノウイルスのクロマト
グラフィピークを与える。生体分子の分離に推奨される支持体の中で、基本マト
リクスが、ポリ[スチレン−ジビニルベンゼン]型(例として、樹脂Source15
Qおよび樹脂 Source 30Q、または Poros HQ型、Poros DE2型または Po
ros D型の樹脂など)である支持体が挙げられる。基本マトリクスが、例えば、
樹脂 Toyopearl DEAE、QAEおよび Super Qなどのメタクリレート−エチ
レングリコールコポリマー型、または官能性イオン交換基がマトリクスに融合さ
れるポリアクリルアミド型直鎖ポリマーに位置する Fractogel TMAE、TM
AEHiCap、DMAE型またはDEAE型の樹脂である支持体もまた挙げら
れる。
【0025】 本発明の枠内でアデノウイルス粒子の分離のために使用される支持体の効率は
、粒子検出において極めて高度の選択性を導く。このように、これらの支持体が
、分析用クロマトグラフィカラムに用いられる場合、ウイルス粒子の予想できな
いクロマトグラフィの挙動により、以前に記載された方法の検出限界以下の検出
限界でアデノウイルスを定量することを可能ならしめる。この検出限界は、粗製
細胞溶解液型の調製液における1×10vp/mlのオーダーの検出限界、お
よび精製ウイルス調製液について1×10vp/mlのオーダーの検出限界を
達成できるものよりも、少なくとも10倍低い。
【0026】 この種の支持体はまた、分析されるサンプルに存在する、例えばタンパク質お
よび核酸などの不純物に対して、極めて高い選択性を提供することを可能にする
。タンパク質は、大変幅広く、ウイルスピーク前に溶出されるピークの形で存在
する。核酸は、ウイルスの溶出に必要な濃度よりもかなり高い生理食塩水の濃度
でカラムから溶出される。前述のクロマトグラフィ法(Huygueら、Hum
an Gene Ther.6:1403−1416,1995年)で得られた
ものと非常に異なるこの特性により、この種の化合物からのウイルスピークに対
する干渉が除外される。最後に、分析される調製液が、ウイルス粒子と共に溶出
される種を含んでいても、ウイルスピークの高度に特異的な形体により、容易な
同定と定量の実施が可能となる。
【0027】 このように、本発明の枠内で用いられる支持体により、大量のタンパク質およ
び核酸を含む調製液を用いて分析されたとき、アデノウイルスのピークを非常に
容易にかつ高い精度で同定し定量することが可能となる。精製と同様に粒子の定
量分析もまた、広範囲の種類のウイルス生産培地、または、例えば牛由来、ヒト
由来または他の由来の、アルブミンなどの動物由来の成分のない培地で得られた
調製液を用いて実施できる(図2)。本発明に記載された方法は、ヌクレアーゼ
で前処理なしに、この方法の感度または選択性のいずれにも影響を与えることな
く、核酸を含むサンプルの分析に適用できることに注意することもまた重要であ
る。
【0028】 この点に関して、本発明の他の主題は、生物学的媒体からのウイルス粒子、特
にアデノウイルスの分取分離または精製のための、この種の支持体、特にQ Sep
harose(登録商標)XLの利用に関する。このような分離法は、出願WO98/
00524の主題である方法に使用される、特に樹脂 Source 15Qなどの他の
支持体上における予備的クロマトグラフィ段階を任意に含んでよい。このような
予備的段階は、特別な場合、例えば、過度に大量の不純物が生物学的媒体に存在
する場合に、有利であることが示されよう。
【0029】 本発明の他の主題は、生物学的媒体からの、ウイルス粒子、特にアデノウイル
スの定量分析または力価測定のための、この種の支持体、特にQ Sepharose(登
録商標)XLの利用に関する。
【0030】 ウイルスの精製または力価測定を実施する生物学的媒体は、ウイルスを生産す
るカプシド化細胞の上澄液、またはカプシド化細胞の溶解液、または前記ウイル
スの前精製溶液であってよい。ウイルス粒子の分取分離または精製を、カプシド
化細胞を生じる上澄液または溶解液を用いて実施する際、予備的な限外濾過段階
を実施することが、有利となり得る。この段階を、300Daと500Daとの
間のカットオフを有する膜上で接線限外濾過により実施することが好ましい。
【0031】 本発明による精製法により、治療用分子の生産に関しての工業要件および規定
と完全に矛盾しない生産条件下で、希釈されたおよび/または不純物が非常に富
むストックを用いて、1段階で、高収率の(75%から80%のオーダーの)粒
子を有する純度の点から高品質のウイルス調製液を得ることができる。
【0032】 本発明の他の主題は、ウイルス粒子を、Q Sepharose(登録商標)XL型支持
体上のクロマトグラフィにより分離し、アデノウイルス量を、クロマトグラフィ
のフラクションの吸収を測定することにより決定することを特徴とする、アデノ
ウイルス定量法に関する。本発明の方法は、前処理なしで上澄液の均一サンプル
で直接、生産動力学のより簡便かつより正確なモニタリングを可能にし、これに
より、ウイルス粒子のストックを生産する方法において、良好な再現性および良
好な制御を可能にする。
【0033】 本発明の主題はまた、種々のアデノウイルスセロタイプの同定のための、Q S
epharose(登録商標)XL型支持体クロマトフラフィーの利用である。実際、驚
くべきことに、この種の支持体は、クロマトグラフィピークの260nmおよび
280nmでの保持時間および吸収値の比率を決定することにより、ウイルス生
産培地のサンプルから直接、種々のセロタイプの多種多様のアデノウイルスを、
簡便かつ迅速な、分離と同定を可能にすることが観察された。
【0034】 本発明の枠内でのクロマトグラフィ支持体の利用に関しては、分析または分取
目的のためのウイルス粒子の分離は、塩溶出勾配、または別に無勾配様式、すな
わち一定の塩濃度による様式をクロマトグラフィカラムに適用することにより、
実施できる。
【0035】 分取法に関しては、クロマトグラフィ支持体を、例えばQ Sepharose(登録商
標)XL支持体を用いて、従来型のクロマトグラフィカラム中で、または、高性
能クロマトグラフィシステムに好適なカラム中で、または別途に例えば Streaml
ine(登録商標)QXL支持体を用いて、拡大またはいわゆる「流動床」システ
ムで、用いてもよい。クロマトグラフィカラムのサイズは、出発物質に存在する
ウイルス量の関数として決定される。
【0036】 精製されるウイルス調製液は、ウイルスは支持体に保持されないが核酸は結合
されるような伝導率を有する緩衝剤中で支持体に適用できる。伝導率を、45m
S/cmに調整することが有利である。この具体的な実施形態により、Q Sepha
rose(登録商標)XL支持体を通す簡単な濾過により、ウイルス調製液に混入し
ている宿主細胞から得られた核酸からウイルスを分離できる。
【0037】 本発明に記載された、種々のセロタイプを分析評価し、精製し、特徴付けする
方法は、野生型ウイルスか目的のトランス遺伝子を運ぶ組換えウイルスかに拘ら
ず、種々の型のウイルス、特にアデノウイルスに適用できる。
【0038】 上記特徴に加えて、本発明はまた、限定を意味しない、例示により与える以下
の実施例から明らかとなる他の特徴および利点を含んで成る。
【0039】 図の説明 図1は、Q Sepharose(登録商標)XLにおける精製アデノウイルスおよび牛
アルブミンの溶出プロフィルである。 図2は、血清のない培地から得られたウイルス培地の上澄液に関するQ Sepha
rose(登録商標)XLにおける溶出プロフィルである。 図3は、精製アデノウイルスの調製液のQ Sepharose(登録商標)XLにおけ
る溶出プロフィルである(2×1010vpを注入)。 図4は、精製アデノウイルス調製液のQ Sepharose(登録商標)Fast Flow に
おける溶出プロフィルである(2×1010vpを注入)。 図5は、Q Sepharose(登録商標)XLおよびQ Sepharose(登録商標)Fast
Flow における精製アデノウイルス調製液の溶出プロフィルの比較である。 図6は、精製アデノウイルス調製液のQ Sepharose(登録商標)HPにおける
溶出プロフィルである(2×1010vpを注入)。
【0040】 材料および方法 1.アデノウイルスおよび複製欠損組換えアデノウイルスの生産 アデノウイルスは、サイズが約36キロベースの線状2本鎖DNAウイルスで
ある。これらのゲノムは、特に各末端における逆向き末端反復(ITR)、カプ
シド化配列(Psi)、初期遺伝子および後期遺伝子を含んで成る。主要な初期
遺伝子は、E1、E2、E3およびE4領域に含まれる。これらのうち、特にE
1領域に含まれる遺伝子が、ウイルス増殖に必要である。主要な後期遺伝子は、
L1からL5領域に含まれる。Ad5アデノウイルスゲノムは、配列決定が終了
しており、データベースにアクセスできる(特に遺伝子バンクM73260を参
照)。同様に、他のアデノウイルスゲノム(Ad2、Ad7、Ad12など)の
一部分または全体もまた、配列決定されている。
【0041】 遺伝子療法におけるそれらの使用に関して、アデノウイルスから誘導された種
々のベクターが、調製され、種々の治療用遺伝子に組込まれている。これらの構
成物の各々において、アデノウイルスは、感染細胞中で複製できないように修飾
された。このように、従来技術に記載された構成物は、E1領域を欠失するアデ
ノウイルスであり、この欠失は、異種のDNA配列が挿入されるウイルス複製に
必須である(Levreroら、Gene 101(1991年)195;Go
sh−Choudhuryら、Gene 50(1986年)161)。さらに
、ベクターの性質を改良するために、アデノウイルスゲノムにおける他の欠失ま
たは修飾の作成が提案されている。このように、熱感受性点変異が、ts125
変異株に導入され、72kDaのDNA結合タンパク質(DBP)を不活化され
た(Van der Vlietら、1975年)。他のベクターは、ウイルス
複製および/または増殖に必要な他の領域であるE4領域の欠失を含んで成る。
実際、E4領域は、後期遺伝子発現の制御、後期の核RNA類の安定性、宿主細
胞の蛋白発現の消去およびウイルスDNAの複製効率に関係している。したがっ
て、E1およびE4領域が欠失したアデノウイルスベクターは、転写バックグラ
ウンドノイズおよび非常に低下したウイルス遺伝子発現を有している。このよう
なベクターは、例えば出願WO94/28152、WO95/02697、WO
96/22378に記載されている。さらに、IVa2遺伝子における修飾を担
うベクターも記載されている(WO96/10088)。
【0042】 文献に記載されている組換えアデノウイルスは、種々のアデノウイルスセロタ
イプから生産される。実際、構造と性質がいくらか変化している種々のアデノウ
イルスセロタイプが存在するが、それらは同等の遺伝子構成を示す。さらに詳し
くは、この組換えアデノウイルスは、ヒトまたは動物由来であってよい。ヒト由
来のアデノウイルスに関して、好ましくは、グループC、特にタイプ2(Ad2
)、タイプ5(Ad5)のアデノウイルス;グループBのタイプ7(Ad7)の
アデノウイルス;またはグループAのタイプ12(Ad12)のアデノウイルス
に分類されたものが挙げられる。動物由来の種々のアデノウイルスの中で、好ま
しくは、イヌ由来のアデノウイルス、特に全てのCAV2アデノウイルスストッ
クが挙げられる[例えば、マンハッタンまたはA26/61株(ATCC VR
−800)]。他の動物由来のアデノウイルスは、特に本出願に参照として記載
されるWO94/26914の出願に挙げられている。
【0043】 本発明の好ましい実施形態において、組換えアデノウイルスは、グループCの
ヒトアデノウイルスである。さらに好ましくは、Ad2またはAd5アデノウイ
ルスである。
【0044】 組換えアデノウイルスの生成に関する幾つかの方法が記載されている(C.C
hartierら、J.Virol.70:4805−4810、1996年;
WO96/25506;J.Crouzetら、Proc.Natl.Acad
.Sci.USA 94:1414−1419、1997年;T−C.Heら、
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:2509−2514、
1998年)。これらの方法は、目的のアデノウイルスゲノムを運ぶE.col
iのプラスミド中に構築することを可能にする。次いで、これらのプラスミドは
、プラスミドからアデノウイルスゲノムを切り出すために、制限酵素で消化され
る。次に、アデノウイルスゲノムをカプシド化ラインに導入し、次いで増幅する
【0045】 組換えアデノウイルスは、通常、ウイルスDNAをカプシド化ラインに導入し
、次いで約2、3日後(アデノウイルスサイクルの動力学は、24時間から36
時間である)、溶解により生産され、あるいは、培養を8日から12日まで続け
、ウイルス粒子は、カプシド化細胞の自動溶解により培養培地に自然放出される
【0046】 続く実施例の枠内で用いられるウイルスは、E.coliのlacZマーカ遺
伝子を含むアデノウイルス(AV1.0CMV.lacZ)である。これらのウ
イルスは、Ad5セロタイプから誘導され、以下の構造を有する: −例えば、ヌクレオチド386(HinfI部位)から3446(Sau3a
部位)にわたるE1領域における欠失。 −前記欠失のレベルで挿入されたCMVプロモータの制御下での、lacZ遺
伝子の発現カセット。 −E3領域の欠失。
【0047】 これらのウイルスの構築は、文献に記載されている(WO94/25073、
WO95/14102、WO96/25506、J.Crouzetら、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA 94:1414−1419、199
7年)。任意の他の構成物、特に、他の異種遺伝子および/または他の欠失(例
えば、E1/E4またはE1/E2)を担うウイルスを本発明による方法に使用
できることが理解される。
【0048】 細胞のトランスフェクション法、アデノウイルスの増幅法および力価測定法は
、以前に記載されている(F.L.Grahamら、Molecular Bi
otechnology 3:207−220,1995年;Crouzetら
、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:1414−1419
、1997年;WO96/25506)。
【0049】 AV1.0CMV.lacZウイルスに含まれたlacZ遺伝子によりコード
化されたβ−ガラクトシダーゼ活性を分析評価するtdu法を、P.Yehら(
J.Virol.70:559−565,1996年)により記載されているよ
うに実施する。
【0050】 −AV1.0CMV.lacZアデノウイルスの生産 このウイルスは、一連の凍結−解凍サイクルを伴う従来法により、または1%
トウィーン20の存在下、化学溶解により、または自動溶解がWO98/005
24に記載される方法に従って得られる迄培養を続けることにより、生産された
株の培養物から集められた。
【0051】 この培養培地は、使用されたトランス相補株に依存して、または使用される量
に従って変えてもよい。これらの培地は、補足されるか、またはそうでなければ
牛血清と共に、種々の濃度の無機塩類、糖、アミノ酸類、ビタミン類、ヘルペス
またはフェノールレッドを含んでいるMEM、DMEMなどであってもよい。
【0052】 細胞293またはPER.C6などのE1領域のトランス相補細胞は、目的の
アデノウイルスゲノムを運ぶプラスミドを消化することにより得られるウイルス
DNAを用いて、培養皿中60〜80%の集密度でトランスフェクトされる。こ
の培養は、8日から15日間続き、収集時期は、細胞が球形となり、より屈折性
を増し、培養支持体に対する付着がますます弱くなる細胞の顕微鏡観察により決
定される。次に、ウイルスは、3回から6回連続の解凍サイクル(−70℃のエ
タノール−ドライアイス、37℃の水浴)により、核から放出される。このよう
にして得られたウイルスは、新しいトランス相補細胞を感染させるために、1細
胞当たり10個から500個の間のウイルス粒子で変化してよいある感染多重度
(MOI)で用いられる。増幅ウイルスは、上記のように40時間から72時間
培養を続けることにより得られる。
【0053】 出願WO98/00524に記載された別法によれば、細胞は、感染後40時
間から72時間は収集されず、しかし、インキュベーションを8日から12日延
長して凍結−解凍サイクルを実施することなく細胞の完全溶解を得る。次いで、
このウイルスを上澄液中に自然に放出させる。次に、この上澄液を、多孔性を減
少させた深層フィルタ(10μm/1.0μm/0.8〜0.2μm)上の濾過
により澄明にする。次に、この澄明上澄液を300kDaのカットオフを有する
ミリポア渦巻き膜上の接線限外濾過により濃縮する。濃縮ファクターは、20倍
から100倍のオーダーである。別法によると、この澄明上澄液自体を、Q Sep
harose(登録商標)XLカラムのクロマトグラフィによるアデノウイルス粒子の
精製のために使用してよい。
【0054】 −アデノウイルス調製液の分析 得られたウイルス調製液の品質を決定するために用いられた種々の分析法(S
DS−PAGE、ウェスタンブロット分析、Resource 15QカラムのIE−H
PLCなど)は、以前に記載されている(WO98/00524)。
【0055】 2.Q Sepharose(登録商標)XLクロマトグラフィ支持体を用いる分析法 感染カプシド化細胞の培養物からのアデノウイルス粒子の検出、同定および定
量のための操作条件は、以下に記載される通りに得られる。
【0056】 約1mlのQ Sepharose(登録商標)XL(45〜165μm;アマーシャム
−ファルマシアバイオテク社)で詰められたクロマトグラフィカラムをタイプH
R5/5カラム(アマーシャム−ファルマシアバイオテク社)に備える。このカ
ラムを、200〜300nmの吸収範囲で作動するダイオードアレイ996を有
するUV/可視検出システムを装備した Waters 626型HPLCシステムに取
り付ける。このアニオン交換カラムを、ウイルス粒子の分離および定量のために
用いる。
【0057】 各々の分析前に、このカラムを、20mMのトリス/HCl緩衝液中30℃、
pH7.5、流速1.5ml/分で平衡にする。ウイルス粒子を含む分析用サン
プルをカラムに注入する。最大分解能を得るために、注入される粒子量は、2×
1012粒子/支持体1mlよりも少ないか、または等しくする必要がある。注
入される容量は、少なくともゲル1ml当たり50mlよりも少ないかまたは等
しい注入量について、種の分離に大きな影響を与えない。注入後、カラムを5容
量の同一緩衝液で濯ぎ、結合種を、pH7.5の20mMのトリス/HCl緩衝
液中、0から1M NaClの線型勾配で30カラム容量以上溶出する。勾配終
了時、カラムを2カラム容量の0.5N水酸化ナトリウムで洗浄してから、次の
分析のために再平衡化する。
【0058】 260nmの標準曲線を、CsCl勾配またはクロマトグラフィのいずれかに
より精製したアデノウイルス粒子の調製液で作成する。この標準調製液は、26
0nmでの1吸光度単位当たり1×1010粒子の変換ファクターを用いて、0
.1%SDS溶液中260nmにおける吸光度による粒子について予め力価測定
した。
【0059】 これらの条件下、アデノウイルスは、約18分の保持時間で溶出され、280
nmに対し260nmでの吸光度比1.30±0.02を有する(図3参照)。
各分析後、クロマトグラフィの信号取得のために、「適合(Suitabili
ty)」ソフトウェアおよび Millennium Waters の処理ユニットにより、自動
的にピークのN/m値(半分の高さで計算)および非対称性(10%の高さで計
算)が決定される。アデノウイルスピークのN/m値は、一般に35,000±
3000であり、ピーク非対称ファクターは、1.05±0.05である。
【0060】 3.アニオン交換クロマトグラフィによるアデノウイルス精製のための分取法 アデノウイルスは、カプシド化細胞293またはPER.C6の培養物から精
製される(WO97/00326)。ウイルスが生産され、上記のような自動溶
解後、上澄液中に収集される。次いで、精製直前に、0.45μmの膜(HT T
uffryn またはポリスルホン)を通して濾過する。他に述べられない限り、精製
プロトコルは、上記のウイルス粒子の分析分離に使用されたプロトコルと同一で
あるが、異なる溶出勾配を使用する。溶出を、0.25Mから1MのNaCl勾
配で30カラム容量以上で行う。クロマトグラフィ支持体1ml当たり1×10 12 粒子の収容量を考慮して、カラム容量を精製されるウイルス量に調整する。
同様に、溶出の線型流速は、300cm/hに設定する。
【0061】 実施例 実施例1:Q Sepharose(登録商標)XL型支持体とQ Sepharose(登録商標
)Fast Flow 支持体との比較 本実施例は、Q Sepharose(登録商標)Fast Flow 支持体と比較して、Q Sep
harose(登録商標)XL型支持体の特性を例示する。
【0062】 両支持体は、同一の粒径分布(45〜165μm)を有する同一の基本構造(
6%の架橋アガロース)を有するビーズから成る。それらは、Q Sepharose(登
録商標)XLではQ型交換基を担持する可撓性デキストランアームが存在する点
で異なり、Q Sepharose(登録商標)FFの場合、同一のQ型基は、アガロース
マトリクスに直接固定化されている。
【0063】 精製アデノウイルスの調製液を(2×1010vp)、Q Sepharose(登録商
標)XLカラム(1mlの支持体)に注入し、材料と方法の節の第2項に定義さ
れたような、NaCl勾配により溶出する。この溶出プロフィルを図3に示す。
同一条件下で、同一分析が、Q Sepharose(登録商標)Fast Flow(FF)支持
体で詰められた同様のカラム上で実施される。この溶出プロフィルを図4に示す
。クロマトグラフィの性能比較を下表に示す。
【0064】
【表1】
【0065】 図3および図4に示されるように、ウイルスの保持時間は、両者の場合におい
て類似しているが(Q Sepharose(登録商標)XLに関してt=18分、および
Q Sepharose(登録商標)FFに関してt=20分)、Q Sepharose(登録商標
)XL支持体は、Q Sepharose(登録商標)FF支持体よりも非常に高い効率を
有する。
【0066】 同じ様式における、アデノウイルスの2×10個のウイルス粒子を含む粗製
細胞抽出液の両支持体上分析により(図5)、Q Sepharose(登録商標)XL支
持体のみが、特定されたおよび定量性があるウイルスピークを有することが示さ
れる。一方、調製液中に存在するタンパク質は、試験された両支持体について同
じ効率で分離される(図5)。
【0067】 これらの結果は、交換基を担う可撓性アームの存在が、この種の支持体の重要
な成分であることを示す。これらの可撓性アームの存在は、アデノウイルスの分
離のために、Q Sepharose(登録商標)XLの有利なクロマトグラフィの性能に
実質的に貢献している。
【0068】 実施例2:Q Sepharose(登録商標)XL型支持体とQ Sepharose(登録商標
)HP支持体との比較 本実施例は、Q Sepharose(登録商標)HP支持体と比較して、Q Sepharose
(登録商標)XL型支持体の具体的性質を例示する。
【0069】 2つの支持体は、等しい基本構造(6%の架橋アガロース)を有するビーズか
ら成る。Q Sepharose(登録商標)XL支持体は、90μmが中心で45μmか
ら165μmの範囲にあるビーズサイズの分布を有する。Q Sepharose(登録商
標)HP支持体の粒径は、34±10μmである。Q Sepharose(登録商標)H
P支持体の粒径は、Q Sepharose(登録商標)XL支持体よりも細かく、分散性
が極めて少ない。したがって、Q Sepharose(登録商標)HP支持体は、Q Sep
harose(登録商標)XLの性能よりも非常に大きなクロマトグラフィの性能を有
するはずである。
【0070】 精製アデノウイルスの調製液(2×1010vp)を、Q Sepharose(登録商
標)XLカラム(1mlの支持体)に注入し、材料と方法の節の第2項に定めら
れたような、NaCl勾配により溶出する。溶出プロフィルを図3に表す。同一
条件下で同一分析が、Q Sepharose(登録商標)HP支持体で詰められた同様の
カラム上で実施される。Q Sepharose(登録商標)HP支持体で得られた溶出プ
ロフィルを図6に示す。
【0071】 図6に表した結果は、Q Sepharose(登録商標)HP支持体が、Q Sepharose
(登録商標)XL支持体よりも実質的に低い効率(N/m、15,000)を有
することを示している。さらに、ウイルスピークは、Q Sepharose(登録商標)
HP支持体上かなりの尾引きを示す(対称性、1.6)が、Q Sepharose(登録
商標)XL支持体上では厳密に対称となる。
【0072】 予想外に、より細かな粒径および、より少ない分散粒径分布にもかかわらず、
Q Sepharose(登録商標)HP支持体は、ウイルス粒子の分離に関してQ Sepha
rose(登録商標)XL支持体の性能には達し得ない。一方、供給者(アマーシャ
ム−ファルマシアバイオテク)により示されていて、牛アルブミン分離に関する
実験で我々の実験条件下で確認されたように、Q Sepharose(登録商標)HP支
持体は、タンパク質の分離については、はるかに優れた性能を有する(下表)。
【0073】
【表2】
【0074】 これらの結果は、強力なアニオン交換基を担う可撓性アームの存在が、ウイル
ス粒子の分離のためにこの種の支持体のクロマトグラフィ性能における必須の成
分であることを確認するものである。これらの結果はまた、支持体の選択決定す
るのに考慮される他の重要なパラメータは、粒径、特にサイズ分散であることを
示す。
【0075】 実施例3:Q Sepharose(登録商標)XL型支持体と Fractogel(登録商標)
TMAE(S)支持体および Source 15Q支持体との比較 本実施例は、Fractogel(登録商標)TMAE(S)および Source 15Q支
持体と比較して、Q Sepharose(登録商標)XL型支持体の具体的性質を例示す
る。
【0076】 この3つの支持体は、異なる構造および組成のビーズから成る。Q Sepharose
(登録商標)XLは、6%架橋アガロースから成る。Fractogel(登録商標)T
MAE支持体は、架橋ポリメタクリレ−ト樹脂および Source 15Q支持体は、
ポリスチレン−ジビニルベンゼン型樹脂ビーズから成る。Fractogel(登録商標
)TMAE(S)(20〜40μm)および Source15Q支持体(15μm)
の粒径は、Q Sepharose(登録商標)XL支持体(45〜165μm)よりもか
なり小さく、かなり小さく分散している。さらに、この3つの支持体は、強力な
交換基を有する。後者は、Fractogel(登録商標)TMAE(S)およびQ Seph
arose(登録商標)XLの場合、マトリクスに付いた可撓性アーム上に位置して
おり、それとは反対に、Source15Qの交換基は、直接マトリクス上に融合して
いる。
【0077】 精製アデノウイルス調製液(2×1010vp)を、Q Sepharose(登録商標
)XLカラム(1mlの支持体)上に注入し、材料と方法の節の第2項に定義さ
れるように、NaCl勾配により溶出する。得られた溶出プロフィルを図3に表
す。同一条件下、同一分析が、Source15Q支持体で詰められた同様のカラム上
で実施され、他の分析は、Fractogel(登録商標)TMAE(S)支持体で詰め
られたカラム上で実施される。
【0078】 予想外に、より細かな粒径にもかかわらず、Fractogel(登録商標)TMAE
(S)支持体は、アデノウイルス分離についてQ Sepharose(登録商標)XL支
持体の性能には達し得ない。一方、これは、タンパク質分離のために大変大きな
性能を示す。同様に、極めて細かな粒径および実質的にモノ分散粒径分布にもか
かわらず、Source15Q支持体もまた、アデノウイルス分離についてQ Sepharo
se(登録商標)XL支持体の性能には達し得ない。
【0079】
【表3】
【0080】 これらの結果は、交換基を担う可撓性アームの存在のみが、アデノウイルス分
離について、Q Sepharose(登録商標)XL支持体の具体的なクロマトグラフィ
性能に応答できる因子ではないことを示す。これらのアームの化学組成、融合密
度、可撓性アームが融合されているマトリクスの性質および多孔性が、ウイルス
粒子の分離のため、支持体のクロマトグラフィの性能に影響を与え得る全てのパ
ラメータである。
【0081】 実施例4:種々のセロタイプの野生型アデノウイルス粒子の検出および定量 本実施例は、Q Sepharose(登録商標)XL型のクロマトグラフィ支持体の使
用に基づく種々のセロタイプの野生型アデノウイルス粒子を検出し、定量する方
法を例示する。
【0082】 種々の野生型アデノウイルスを、DMEM培地にて培養されたA549細胞を
感染させることにより生産し、細胞を3回の凍結−解凍サイクルに供した後、収
集した。次に、分析前に、この調製液を、Acrodisc 膜(HTタイプ Tuffryn 0
.45μm;ゲルマンサイエンス社)を通して濾過した。
【0083】 次に、種々の調製液を、材料と方法の節の第2項に記載されたプロトコルに従
ってクロマトグラフィにより分析した。しかし、本実施例における分析では、1
mlよりもわずかに大きな容量(約1.35ml)を有するカラムを用いて実施
された。このことが、アデノウイルス5の保持時間が、材料と方法の節で示され
た参照保持時間(18分)よりも大きい(25.3分)理由の説明となる。
【0084】
【表4】
【0085】 本実施例は、種々のアデノウイルスが、検討されたセロトタイプに依って種々
の保持時間を有するのみならず、そのセロトタイプに特徴的である260nm/
280nmの吸光度比を有することを示す。したがって、一つのおよび同一のク
ロマトグラフィ分析の間に測定できるこれら2つの評価基準の組合せは、クロマ
トグラフィ調製液中に存在するアデノウイルスセロタイプを同定する迅速かつ信
頼できる手段を構成する。
【0086】 カラム上のウイルスにおける保持時間とアデノウイルスタイプ7、3、4、5
および2の線維およびヘキソンの特性との間の相関が求められた、これらに関す
る配列は、公表されている(1998 J.Virol.(1998年)72
p.7909およびArch,Virol(1997年)142 p.1307
)。線維の頭部に関する配列同一性データ、および線維柄部のβシートの反復数
の相異からさえも相関は見出せない(下表参照)。一方、驚くべきことに、ウイ
ルスの保持時間とヘキソンに関する配列同一性との間の相関が判明した(下表参
照)。この相関は、pH7におけるヘキソンの全電荷と完全に一致し、この相関
は、pH7におけるヘキソンの電荷上昇が、カラム上のウイルス保持の増加に対
応していることを示している。タイプ3ウイルスで得られたデータにより示され
るように、ヘキソンの曝露L1部のpH7における電荷に依ってわずかな相異が
存在すると思われる。
【0087】
【表5】
【0088】 実施例5:ウイルスストックの生産段階での組換えアデノウイルス粒子の検出
および定量 本実施例は、種々のカプシド化細胞株(細胞293またはPER.C6)を用
いたトランスフェクション段階および増幅段階で生産された組換えアデノウイル
スAV1.0CMV.lacZ粒子の検出、および定量のためのQ Sepharose(
登録商標)XL型支持体の使用を例示する。
【0089】 この極めて迅速な分析法は、培養上澄液を用いて、2、3分間のうちに、各段
階で生じたアデノウイルス溶液の力価を提供する。この迅速かつ鋭敏な方法によ
り、次の段階の増幅条件を最適化することが可能となり、次の段階を定め制御さ
れたMOI条件下で実施することができる。
【0090】 この分析法が、細胞293またはPER.C6におけるトランスフェクション
段階および増幅段階でのAV1.0CMV.lacZ組換えアデノウイルスの生
産に適切であるか試験された。
【0091】 AV1.0CMV.lacZアデノウイルスは、PacI(Crouzetら
、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:1414−1419
、1997年)で消化されたプラスミドpXL2822を用いて細胞293また
はPER.C6のトランスフェクションを行い、次いで定められた感染多重度(
MOI)で細胞293またはPER.C6を各々感染させた後、生産された。最
初のトランスフェクションは、プラスミドの消化により得られたウイルスDNA
の5から10μgを用いて実施された。
【0092】 細胞の溶解中に、細胞を凍結−解凍の3サイクルに供することによりウイルス
が得られた。次に、分析前に、この調製液を0.45μm Acrodisc 膜(HT型
Tuffryn)に通して濾過した。
【0093】 次に、材料と方法の節の第2項で記載されたプロトコルに従って、種々の調製
液をクロマトグラフィで分析した。アデノウイルス溶液の力価は、材料と方法の
節の第2項で記載された条件下で作成された標準曲線と照合して決定する。 この結果を、下表に示す。
【0094】
【表6】
【0095】 感染性粒子(pfu)およびトランス遺伝子活性を有する粒子(tdu)の濃
度を決定するために、得られた総ウイルス粒子を分析評価した。用語pfu(「
プラーク形成単位」)は、あるアデノウイルス溶液の感染力に相当し、適当な培
養細胞を感染させ、一般には15日後に、感染した細胞のプラーク数を計測する
ことにより決定される。これらのアッセイは生物学的方法に基づいており、得ら
れた値は、使用された条件によって異なる可能性がある(J.Virol.(1
996年)70 p.7498)。実際、トランス相補性株におけるプラーク形
成は、必ずしも他の標的細胞におけるウイルス感染性を表さない(Biotec
hniques(1997年)22 p.447)。得られた結果は、下表に示
してあるが、得られた値は、文献データと完全に一致している(P.Yehら、
J.Virol.(1996年)70 p.559)。実際、P.Yehらは、
tdu/pfu比が0.49から0.68を有する、塩化セシウム勾配により精
製されたAdRSVβGalウイルスを記載しているが、それは、以下に得られ
た結果と非常に近い。
【0096】
【表7】
【0097】 実施例6:IGRP2細胞のトランスフェクション段階および増幅段階で生産
された組換えアデノウイルス粒子の検出および定量 本実施例は、IGRP2細胞でのトランスフェクション段階および増幅段階で
生産されたAV3.0CMV.lacZ組換えアデノウイルス粒子の検出、およ
び定量用のQ Sepharose(登録商標)XL型支持体の使用を例示する。
【0098】 アデノウイルスAV3.0CMV.lacZは、PacIで消化されたプラス
ミドpXL3005(プラスミドpXL3005は、(Crouzetら、Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA 94:1414−1419、19
97年)に記載されたプラスミドpXL2811由来で、RSVプロモータをC
MVプロモータに替えたもの)を用いてIGRP2カプシド化細胞のトランスフ
ェクションを行い、続いて定められた感染多重度(MOI)で、IGRP2細胞
(WO96/22378)を感染させた後、生産された。溶解中に、ウィルスは
細胞を凍結−解凍の3サイクルに供することにより収集された。次に、分析前に
、この調製液を0.45μm Acrodisc 膜(HT型 Tuffryn)に通して濾過した
【0099】 次に、材料と方法の節の第2項で記載されたプロトコルに従って、種々の調製
液をクロマトグラフィで分析した。この結果を、下表に示す。
【0100】
【表8】
【0101】 トランス遺伝子活性を有する粒子(3.2×10tdu/ml)の濃度を決
定するために、得られた総ウイルス粒子を分析評価した。vp/tdu比43は
、実施例5で得られたvp/tdu比43および55と同等であり、ウイルス粒
子の物理的測定値1.39×1010vp/mlを、形質導入単位の生物学的測
定値3.2×10tdu/mlと関連づけることが可能である。
【0102】 実施例7:Q Sepharose(登録商標)XL樹脂上クロマトグラフィによるウイ
ルスの精製 出発原料は、ウイルス生産性カプシド化細胞を凍結−解凍して得られた培養溶
解液か、または細胞の自動溶解後に得られた上澄液のいずれかから成る。
【0103】 本実施例で報告された実験では、4.9×1012個の粒子を含有するAV .0 CMV.LacZウイルスに感染したPER.C6細胞の培養物の自動溶解
液153mlを、5.8mlのQ Sepharose(登録商標)XLカラムに注入した
。カラムの平衡化およびウイルスの溶出は、材料と方法の節の第2項におけるウ
イルス分析分離に関して記載されたように、30カラム容量に0.25から1M
勾配のNaClにより、流速300cm/hで実施した。ウイルスピーク(7.
1ml)を採取した後、下記の種々の方法(IE−HPLC、SDS−PAGE
)により分析した。採取したフラクションを、Resource Qカラム(1ml)上
、高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)により、次のクロマトグラフィ系で
分析する。上記のクロマトグラフィで精製したフラクション10μlを、0.5
mMのMgClを含有するpH8.0のトリス/HCl緩衝液(緩衝液B)1
00mM中で平衡化した Resource Q15カラム(1mlのゲル;Pharma
cia社)へ注入する。吸着種は、5mlの緩衝液Bで濯いだ後、緩衝液B中3
0mlのNaCl(0から1M)の線型勾配により、流速1ml/分で溶出する
。溶出した種を、260nmで検出する。Q Sepharose(登録商標)XLカラム
上での精製段階により採取されたフラクションは、ウイルス粒子として(260
nmでのUV検出)純度≧99%を有する。ウイルス粒子の精製収率は82%で
ある。
【0104】 このHPLC分析は、さらに出発溶解液に存在していた残留牛血清アルブミン
が、分取クロマトグラフィ中に完全に除去されたことを示している。
【0105】 クロマトグラフィにより精製されたアデノウイルスフラクションの電気泳動分
析を変性条件(SDS)下、ポリアクリルアミドゲル(4〜20%)上で実施す
る。次に、タンパク質バンドを硝酸銀で染色する。この分析は、クロマトグラフ
ィにより得られたアデノウイルス調製液が、従来の超遠心分離によって得られる
調製液と少なくとも同等レベルの純度を有すること、また、非アデノウイルスタ
ンパク質により調製液の汚染をもたらす可能性のあるタンパク質バンドが付加さ
れていないことを示している。
【0106】 クロマトグラフィによって得られるアデノウイルス調製液は、1.30±0.
05に匹敵するA260nm/A280nmの吸収比を有する。この値は、超遠
心分離によって得られた最良の調製液に関して得られた値と同一であり、この調
製液が汚染タンパク質、または汚染核酸がないことを示している。
【0107】 ウイルスの力価測定により、感染性ウイルス粒子が非常に満足すべきvp/p
fu比で存在しており(下表参照)、また、精製ウイルス粒子が、期待される感
染性活性を有することが実際に示されている。
【0108】
【表9】
【0109】 したがって、本実施例で記載した方法は、アデノウイルス粒子の精製を、それ
らの感染力に影響を与えることなく、カプシド化細胞の溶解液から直接、精製す
べき材料の前処理(例えば、限外濾過またはヌクレアーゼによる処理)をせずに
行なうことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Q Sepharose(登録商標)XLにおける精製アデノウイルスおよび牛アルブミ
ンの溶出プロフィルを示す。
【図2】 血清のない培地から得られたウイルス培地の上澄液に関するQ Sepharose(登
録商標)XLにおける溶出プロフィルを示す。
【図3】 精製アデノウイルスの調製液のQ Sepharose(登録商標)XLにおける溶出プ
ロフィルを示す(2×1010vpを注入)。
【図4】 精製アデノウイルス調製液のQ Sepharose(登録商標)ファストフローにおけ
る溶出プロフィルを示す(2×1010vpを注入)。
【図5】 Q Sepharose(登録商標)XLおよびQ Sepharose(登録商標)ファストフロ
ーにおける精製アデノウイルス調製液の溶出プロフィルの比較を示す。
【図6】 精製アデノウイルス調製液のQ Sepharose(登録商標)HPにおける溶出プロ
フィルを示す(2×1010vpを注入)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AU,BA,BB,BG, BR,CA,CN,CR,CU,CZ,DM,GD,G E,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KP ,KR,LC,LK,LR,LT,MA,MG,MK, MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,S I,SK,SL,TR,TT,TZ,UA,US,UZ ,VN,YU,ZA (72)発明者 カムロン,ベアトリス フランス国、エフ−75005・パリ、リユ・ トウムフオール・6 Fターム(参考) 4B063 QA01 QQ10 QS17 QX01 4B065 AA95X BD01 BD09 BD14 BD18 CA45

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクスおよびイオン交換基を含む支持体上で実施される
    少なくとも1つのクロマトグラフィ段階を含んで成り、前記の基は、可撓性アー
    ムにより前記マトリクス上に融合されていることを特徴とする生物学的媒体から
    ウイルス粒子を分離する方法。
  2. 【請求項2】 マトリクスが、アガロース、デキストラン、アクリルアミド
    、シリカおよびポリ[スチレン−ジビニルベンゼン]から、単独または混合物の
    形で選ばれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 マトリクスが、架橋化アガロース、および好ましくは、6%
    架橋化アガロースから成ることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 マトリクスが、約40μmと200μmとの間の粒径を有す
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 マトリクスが、45μmと165μmとの間の粒径を有し、
    90μmの中心をなすことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 粒子の95%が、平均粒径の0.1倍と10倍との間の、好
    ましくは平均粒径の0.3倍と3倍との間の粒径を有するように、マトリクスが
    分散を有することを特徴とする請求項4または5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 可撓性アームが、合成または天然由来のポリマーから成る親
    水性アームであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 可撓性アームが、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルア
    ミド類、ポリメタクリルアミド類またはポリビニルエーテル類から選ばれる合成
    由来のポリマーであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 可撓性アームが、デンプン、セルロース、デキストランおよ
    びアガロースから選ばれる多糖性の天然由来ポリマーであることを特徴とする請
    求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 可撓性アームの重合度が、約30のモノマー単位であるこ
    とを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 可撓性アームが、約5000Daの平均分子量を有するデ
    キストランであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 イオン交換基が、強力なアニオン交換基であることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 強力なアニオン交換基が、4級アミンであることを特徴と
    する請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 クロマトグラフィが、Q Sepharose(登録商標)XL型支
    持体上で実施されることを特徴とする請求項7から13のいずれか一項または請
    求項5に記載の方法。
  15. 【請求項15】 生物学的媒体が、前記ウイルスを生産するカプシド化細胞
    の上澄液であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 生物学的媒体が、前記ウイルスを生産するカプシド化細胞
    の溶解液であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 生物学的媒体が、前記ウイルスの前精製溶液であることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 方法が、予備的限外濾過段階を含んで成ることを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 限外濾過が、300Daと500Daとの間のカットオフ
    を有する膜上での接線限外濾過であることを特徴とする請求項18に記載の方法
  20. 【請求項20】 ウイルス粒子の分析および/または分取分離するためのQ
    Sepharose(登録商標)XL型クロマトグラフィ支持体の使用。
  21. 【請求項21】 ウイルス粒子が、アデノウイルスであることを特徴とする
    請求項20に記載の使用。
  22. 【請求項22】 種々のアデノウイルスセロタイプの同定のための、Q Sep
    harose(登録商標)XL型クロマトグラフィ支持体の使用。
  23. 【請求項23】 アデノウイルスの力価測定のための、Q Sepharose(登録
    商標)XL型クロマトグラフィ支持体の使用。
  24. 【請求項24】 ウイルス粒子を、Q Sepharose(登録商標)XL型支持体
    上のクロマトグラフィにより分離し、アデノウイルス量を、クロマトグラフィの
    フラクションの吸光度により測定することを特徴とするアデノウイルスを定量す
    る方法。
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