JP2003519351A - ガス加熱器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、食品を調理するためのガス加熱器具に特に適したガスバーナーに関する。詳細には、本発明は、ガス入口（１０６）及び内側空洞（１１４）を含む概略円形の成形された本体（１００）を備える。内側空洞（１１４）は概略透明なガラスキャップ（１０８）によって覆われており、このガラスキャップ（１０８）はさらにガス出口（１１６）の境界をなしている。このように、透明なガラスキャップ（１０８）により、弱火のときの炎の大きさの視覚的フィードバックによって改善された制御性及び安全性が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 技術分野 本発明は、特にレンジ台上面のガスバーナーとして使用されるためだけのもの
ではなく、加熱器具用の概略透明なキャップに関する。

【０００２】 背景技術 従来技術において、ガスレンジ上面で熱を与えるための方法として多数のもの
が知られている。好ましい方法の１つは、必要とされるときに高い加熱レベルを
提供することができると共に比較的微細なレベルの制御をも提供することができ
ることから、ガスバーナー（ガス燃焼装置）を使用することである。出力範囲の
下限で最も微細なレベルの制御が所望されることがこのようなガスバーナーには
典型的である。

【０００３】 出力範囲の弱側（下側）において微細な制御を実行するために、様々な方法が
確立されてきた。例えば、米国特許第５，００９，３９３号明細書は比較的緩や
かな制御特性を備えた火力を弱める方式のガス栓を開示しており、このガス栓は
、従来のガス栓と比較して、特に弱側の出力において、より素晴らしいレベルの
制御を提供する。韓国特許第９，２０８，１９８号公報に記載されているさらな
る改良では、全出力範囲にわたって微細なレベルの制御を実現するために、電気
機械的なアクチュエータを使用して、ガス栓を回転させている。

【０００４】 しかしながら、これら従来技術のシステムは確かに制御を改善させているので
あるが、バーナー出力が低レベルのときに視覚的フィードバックによって微細な
制御を許容する簡単なシステムを持つことこそが所望されているのである。

【０００５】 発明の開示 上記願望を実現するのに役立つ若しくは少なくとも公衆に有益な選択を与える
ガスバーナーを提供することが本発明の目的である。

【０００６】 よって、第１の態様では、本発明は、ガス入口と、該ガス入口と流体連通して
いる開口した内側空洞とを含んでいる本体部分と、 本体部分と係合し又は本体部分に取り付けられ、内側空洞をほぼ覆うように構
成されている概略透明なカバー手段と、 カバー手段と本体部分との間に形成されている境界に概略隣接して位置し、内
側空洞と流体連通している複数のガス出口とを備えているガスバーナーからなる
。

【０００７】 本発明に関する技術分野の当業者であれば、特許請求の範囲に規定される本発
明の範囲から逸脱することなく、本発明に関する構成の多くの変更、異なる広範
な実施形態及び適用例が示唆されるであろう。本願の開示及び記載は単に説明の
ためのものであり、如何なる意味でも制限することを意図するものではない。

【０００８】 発明を実施するための最適な形態 添付図面を参照して、本発明の１つの好ましい形態を説明する。 さて、図１及び図２を参照すると、本発明の好ましい実施形態によるガスバー
ナー（ガス燃焼装置）が示されている。ガスバーナーは、ガス入口１０２及び内
側空洞１０４を含んでいる本体部分１００から形成されており、ガスがガス供給
部１０６から内側空洞１０４内に流入するようになっている。内側空洞１０４の
上部は、本体部分１００の上に取り付けられ本体部分１００の上に覆い被さって
いる概略透明なガラスキャップ１０８で閉鎖されている。ガスは、さらに、内側
空洞から出口ポート１１６へ本体部分１００の上面１１４に形成された出口流路
（出口チャンネル）１１２を通って流れ、出口ポート１１６においてガスを燃焼
させ、調理容器（不図示）を加熱する。

【０００９】 図３を参照すると、バーナーキャップ１０８をより詳細に見ることができる。
バーナーキャップ１０８は、任意選択として、本体部分（１００、図１）の内側
空洞（１０４、図１）に下方へ嵌め込まれるように設計されている中央錘状部１
５０を含むことができる。裏面には、本体部分の上面（１１４、図１）にしっか
りと着座するように設計されている平坦な環状面１５２がある。バーナーキャッ
プ１０８は、さらに、外側フランジ１５６を含んでおり、この外側フランジ１５
６が本体部分（１００、図１）から突出して覆い被さっている。外側フランジ１
５６は、炎が調理容器に触れる前に炎を拡散させるように設計されている。

【００１０】 ガラスキャップ自体は典型的なセラミックタイプのガラスから構成されている
。このようなガラスは、ガス燃料の炎に晒されたときに予期されるような熱衝撃
及び高接触温度に対する顕著な耐性を備えて設計されている。ホウケイ酸ベース
のガラスが特に適している。

【００１１】 図４及び図５には、使用中の本発明が示されている。図４に示されている弱火
では、透明なキャップにより、実際の炎２００を見ることだけができる。強火で
は、炎２０４が外側フランジ２０６を越えて広がり、周囲に均等に分布している
。弱火のときに炎が見えることによって、従来技術のバーナーを上回るより正確
な制御及びより高い安全性が可能となる。

【００１２】 さらなる改善は、模様や文字をガラスキャップの裏面に成形することである。
これにより、上面を容易に清掃することが可能となる。その上、製造者の名称又
は他の模様は上から見ることができる。

【００１３】 従来の鋳鉄キャップや高熱伝導性キャップと対照的に、ガラスキャップのよう
な低熱伝導性材料を具備することによって、ガスバーナーの性能が向上し得るこ
とは了解されよう。高熱伝導性キャップを使用して弱火のときには、「クウェル
チング（ｑｕｅｌｃｈｉｎｇ）」の可能性すなわち炎が部分的に消える可能性が
ある。これは、ＣＯ（一酸化炭素）放出が多くなるという副産物を伴った不完全
燃焼という結果を招く。本発明による低い熱伝導率のガラスキャップの場合には
、「クウェルチング」の可能性が大きく低減される。したがって、燃焼はより十
分に制御されると共により効率的となり、ＣＯ放出の潜在的な可能性が、特に低
出力のときに、減少させられる。

【００１４】 本発明の他の利点は、バーナーキャップとしてガラスその他透明な熱抑制材料
を用いる場合、バーナーキャップに関して別に行われるコーティング作業の必要
性がなくなるという事実に関係する。従来、鋳鉄又は鋳造アルミニウム製のバー
ナーキャップを用いる場合、中華鍋用バーナーに向けた構成において示されてい
るように、燃焼と常に接しているという事実がある。この場合には、本体２１０
は、概略、前出の実施形態に記載されているように構成され、本体２１０の縁端
部から嵌め込まれる隆起部分２１１の外周２１４に複数の出口２１２を有してい
る。しかしながら、内側空洞を完全に開放させておらず、本体は、外周２１４の
半径の約２／３にわたって延びるカバー付き中央部分２１６を含み、隆起部分に
対する内周２１８を形成している。内周上には、中華鍋の中央へ向けて炎を提供
するために、さらに別な組の出口ポート２２０が含まれており、中華鍋で調理す
るときに多くの場合所望されるように、より均等な加熱を与え、中華鍋の中央が
十分に高温になることを保証するようになっている。

【００１５】 図６及び図７には、さらに、炎の上に中華鍋（不図示）を支持する五徳プレー
ト２２２が示されている。五徳２２２は環状経路２２４に沿って中華鍋を支持し
、この環状経路２２４により、中華鍋（不図示）を容易に移動させ取り外すこと
を可能とさせ、炎が中華鍋の裏面と適切に接し且つ五徳と最小限に接触すること
を保証している。

【００１６】 上記実施形態に記載されているような概略透明なガラスキャップ２２６は、こ
の場合には、内周２２８及び外周２３０にテーパ状部分（又は丸められた縁端）
を備えた環状リングとして実施されている。ここでも、キャップ２２６は類似の
材料から構成されており、弱火のときに炎が完全に見えることを保証している。
図６に示されているように強火のときには、炎は隆起部分２１１の内方及び外方
の両方で見られ得る。上述したシステム及び特許請求の範囲に規定されるシステ
ムの利点は当業者にとって容易に明らかとなろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の好ましい実施形態によるガスバーナーの切取内部図である。

【図２】 本発明の好ましい実施形態による本体部分の平面図である。

【図３】 本発明の好ましい実施形態による概略透明なガラスバーナーキャップの斜視図
である。

【図４】 本発明の好ましい実施形態による弱火設定でのガスバーナーの平面図である。

【図５】 本発明の好ましい実施形態による強火設定でのガスバーナーの平面図である。

【図６】 中華鍋用バーナーの側面図である。

【図７】 中華鍋用バーナーの平面図である。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１３年１１月７日（２００１．１１．７）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ， ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，Ｊ Ｐ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，Ｒ Ｏ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス入口と、該ガス入口と流体連通している開口した内側空
   洞とを含んでいる本体部分と、 前記本体部分と係合し又は前記本体部分に取り付けられ、前記内側空洞をほぼ
   覆うように構成されている概略透明なカバー手段と、 前記カバー手段と前記本体部分との間に形成されている境界に概略隣接して位
   置し、前記内側空洞と流体連通している複数のガス出口と、 を備えていることを特徴とするガスバーナー。
2. 【請求項２】 前記カバー手段がほぼガラスから構成されている、請求項１
   に記載のガスバーナー。
3. 【請求項３】 前記カバー手段が熱衝撃に対する耐性をほぼ備えたガラス混
   合物から構成されている、請求項１に記載のガスバーナー。
4. 【請求項４】 前記カバー手段がガラスセラミックから構成されている、請
   求項１に記載のガスバーナー。
5. 【請求項５】 前記カバー手段がケイ酸ベースのガラス混合物から構成され
   ている、請求項１に記載のガスバーナー。
6. 【請求項６】 前記カバー手段がホウケイ酸ガラス混合物から構成されてい
   る、請求項１に記載のガスバーナー。
7. 【請求項７】 前記複数のガス出口は、前記本体部分のうち使用において上
   面となる部分に形成されている複数の流路からなり、該流路は前記本体部分の前
   記内側空洞から前記本体部分の外周まで延びている、請求項１から請求項６の何
   れか一項に記載のガスバーナー。
8. 【請求項８】 前記複数のガス出口が、前記カバー手段のうち使用において
   下面となる部分に形成されている複数の流路からなり、該流路は（前記カバー手
   段が前記本体部分上の所定の位置にあるときに）前記本体部分の前記内側空洞か
   ら前記本体部分の外周まで延びている、請求項１から請求項６の何れか一項に記
   載のガスバーナー。
9. 【請求項９】 前記複数のガス出口が前記本体部分の複数の孔からなり、該
   孔が前記内側空洞から外部まで延びている、請求項１から請求項６の何れか一項
   に記載のガスバーナー。
10. 【請求項１０】 前記カバー手段が、前記カバー手段のうち使用において裏
    面となる部分に成形又は印刷された文字又は模様を含んでいる、請求項１から請
    求項９の何れか一項に記載のガスバーナー。
11. 【請求項１１】 前記本体部分が中央部分を含み、前記内側空洞が前記中央
    部分周りの環状空洞からなり、前記複数のガス出口が前記バーナーの概略中央へ
    向かって内方に向いた内側出口からなり、前記カバー手段が前記環状空洞を概略
    覆う概略透明な環状リングからなる、請求項１から請求項１０の何れか一項に記
    載のガスバーナー。
12. 【請求項１２】 前記カバー手段がその前記外周にテーパ状部分を含む、請
    求項１から請求項１１の何れか一項に記載のガスバーナー。
13. 【請求項１３】 添付図面を参照して明細書中に記載されたガスバーナー及
    び添付図面によって示されているガスバーナー。