JP2012525557A - 鉛直方向火炎バーナ - Google Patents

Abstract

ガスバーナ（１０）であって、ボウル状のベース体（１２）と、該ベース体（１２）に配置されたバーナ冠状部材（１４）と、該バーナ冠状部材（１４）に配置された上部キャップ（１６）とが設けられており、加熱される容器（３６）に向かってガス・空気混合物を放出するために複数の火炎ポート（３４）が設けられている形式のものにおいて、該火炎ポート（３４）は、ガス・空気混合物が前記火炎ポート（３４）から実質的に鉛直方向に放出されるように形成されている。

Description

本発明は、ボウル状のベース体と、該ベース体に配置されたバーナ冠状部材と、バーナ冠状部材に配置された上部キャップとを有し、ガス・空気混合物を、加熱される容器に向かって放出するために、複数の火炎ポートが設けられているガスバーナに関する。

上記形式のガスバーナは、例えば欧州特許出願公開第１５１２９０９号明細書から公知である。このガスバーナは、実質的に、ボウル状のベース体と、ベース体に配置された歯付きバーナ冠状部材と、上部キャップとから形成されている。ボウル状のベース体は、インジェクタに関連させられており、このインジェクタを介してガスが供給される。バーナ冠状部材の周縁には、ガス・空気混合物を半径方向に、すなわち加熱される容器の底部に対して実質的に平行に放出させるための複数の火炎ポートが設けられている。上部キャップは、バーナ上部を閉鎖しており、バーナ冠状部材とともに火炎ポートを形成している。火炎ポートの寸法及び数は、ガス・空気混合部を所望の速度、圧力、及びバーナ円周に沿った分配でガスバーナから放出させるために、変更することができる。このようなガスバーナ構成の１つの大きな欠点は、前記種類の火炎ポートによって発生される火炎によって多くの熱が環境へ放出されるということである。従って、ガスバーナの効率が低い。さらに、環境へ放出される熱は、吹出し距離範囲に配置されている構成部材の寿命又は外観、例えば、ガスバーナが固定されている家庭用調理機器の作業板の色などに、好ましくない影響を与える恐れがある。

本発明の課題は、効率の優れた前記形式のガスバーナを提供することである。さらに、本発明の課題は、火炎が他の構成部材の寿命又は外観に好ましくない影響を与えないような前記形式のガスバーナを提供することである。

前記課題を解決するために、本発明は、前記形式のガスバーナにおいて、ガスバーナの火炎ポートが、ガス・空気混合物が火炎ポートから実質的に鉛直方向に、すなわち加熱される容器の底部に対して実質的に垂直に放出されるように形成されているようなガスバーナを提供する。従って、極めて僅かな熱しか環境へ放出されず、構成部材の寿命又は外観の低下は予測されない。さらに、熱損失が少ないことにより、バーナの効率は高い。

本発明の１つの実施の形態によれば、火炎ポートは、上部キャップを実質的に鉛直方向に貫通した孔、特にボアによって形成されている。

好適には、火炎ポートは、上部キャップの周縁に沿って少なくとも一列に配置されている。

本発明の１つの実施の形態によれば、バーナ冠状部材には、ガス・空気混合物をバーナ冠状部材に供給するための少なくとも１つのベンチュリ管が設けられている。

バーナ冠状部材には、好適には、バーナ冠状部材に供給されるガス・空気混合物を混合するための混合領域が設けられており、この混合領域は、有利には、環状の室として形成されており、この室の縦断面は火炎ポートに向かって次第に増大している。

さらに、バーナ冠状部材には、好適には、混合領域と火炎ポートとの間に形成された連続的な周縁区分を有する安定領域が設けられている。従って、ガス・空気混合物は、同じ圧力及び同じ速度で火炎ポートに供給される。

さらに、本発明は上記形式のバーナを備える家庭用調理機器を提供する。

本発明の詳細な構成、特徴及び利点は、添付の図面を参照する以下の説明において明らかになるであろう。

本発明の実施の形態によるガスバーナの概略的な縦断面図である。 図１に示されたガスバーナの上部キャップの概略的な上面図である。

本発明の実施の形態によるガスバーナ１０は、ボウル状のベース体１２と、ベース体１２に配置されたバーナ冠状部材１４と、バーナ冠状部材１４に配置された上部キャップ１６とを有している。

ガスバーナ１０のベース体１２は、家庭用調理機器（詳細に示さない）の作業板１７に収容されており、下側部分において、ガス供給管１８と、ガス供給管１８に接続されたインジェクタ２０とを有している。インジェクタ２０は、複数の入口２４が設けられた第１の室２２に突出しており、前記入口から周囲空気がこの室２２へ供給される。

ボウル状のベース体１２の上部に配置されたバーナ冠状部材１４は、ベンチュリ管２６を有しており、このベンチュリ管２６は、第１の室２２及び／又は混合領域２８に突出している及び／又は通じており、インジェクタ２０の上方に鉛直に配置されている。ベンチュリ管２６は、環状の混合領域２８に通じており、この混合領域２８は、バーナ冠状部材１４と上部キャップ１６との間に形成されており、混合領域２８の縦断面若しくは周縁断面は、ベンチュリ管２６から外方に向かって半径方向に拡大している。混合領域２８は、安定領域３０へ通じており、この安定領域３０は、半径方向で見て一定の縦断面若しくは周縁断面を有している。

上部キャップ１６の周縁部下側には環状の突出部３２が設けられており、この突出部３２は、上部キャップがバーナ冠状部材１４に定置に固定されるようにバーナ冠状部材１４を包囲している。さらに、上部キャップ１６には、安定領域３０の上方の領域において、複数の火炎ポート３４が設けられている。火炎ポート３４は、実質的に鉛直方向に上部キャップ１６を貫通した貫通孔、特にボアの形態で設けられている。火炎ポート３４は、上部キャップ１４の周縁に沿って配置されている。ガスバーナ１０によって加熱される容器３６は、上部キャップ１６の上方に配置されており、詳細に示されない支持構造３８によって支持されている。

ガスバーナ１０の作動中、ガス供給管１８を通じてガスがインジェクタ２０に供給される。インジェクタ２０は混合領域２８にガスを噴射する。室２２において、周囲空気は入口２４を通って吸入され、次いで、ベンチュリ管２６を通ってバーナ冠状部材１４の混合領域２８に流入し、この混合領域２８においてガス・空気混合物が混合される。混合領域２８の縦断面が次第に拡大していることにより、ガス・空気混合物が安定領域３０に到達するまでに、ガス・空気混合物の圧力及び速度は減じられる。安定領域３０において、火炎ポート３４に対して混合物を均一に分配するために、ガス・空気混合物の圧力及び速度は一定に保たれる。ガス・空気混合物は、実質的に鉛直方向に、すなわち加熱される容器３６の底部に対して垂直に火炎ポート３４を通ってガスバーナ１０から放出され、上部キャップ１６から出た直後に点火される。従って、実質的に鉛直方向に延びた火炎４０が形成される。

火炎４０が、加熱される容器３６の底部に対して実質的に垂直に延びていることにより、熱のほとんどが容器３６に伝達される。従って、ガスバーナ１０の効率は極めて高い。さらに、極めて少ない熱だけが環境中へ放出される。従って、家庭用調理機器の作業板１７の色の劣化等の他の構成部材の損傷は予測されない。

Claims (8)

1. ガスバーナ（１０）であって、ボウル状のベース体（１２）と、該ベース体（１２）に配置されたバーナ冠状部材（１４）と、該バーナ冠状部材（１４）に配置された上部キャップ（１６）とが設けられており、加熱される容器（３６）に向かってガス・空気混合物を放出するために複数の火炎ポート（３４）が設けられている形式のものにおいて、該火炎ポート（３４）は、ガス・空気混合物が前記火炎ポート（３４）から実質的に鉛直方向に放出されるように形成されていることを特徴とする、ガスバーナ（１０）。
2. 前記火炎ポート（３４）が、前記上部キャップ（１６）を実質的に鉛直方向に貫通する貫通孔、特にボアによって形成されている、請求項１記載のガスバーナ（１０）。
3. 前記火炎ポート（３４）が、前記上部キャップ（１６）の周縁に沿って少なくとも一列に配置されている、請求項２記載のガスバーナ（１０）。
4. 前記バーナ冠状部材（１４）に、ガス・空気混合物を供給するためのベンチュリ管（２６）が設けられている、請求項１から３までのいずれか１項記載のガスバーナ（１０）。
5. 前記バーナ冠状部材（１４）に、該バーナ冠状部材（１４）に供給されたガス・空気混合物を混合するための混合領域（２８）が設けられている、請求項１から４までのいずれか１項記載のガスバーナ（１０）。
6. 前記混合領域（２８）が、環状の室として形成されており、該室の縦断面が、火炎ポートに向かって次第に拡大している、請求項５記載のガスバーナ（１０）。
7. 前記バーナ冠状部材（１４）に安定領域（３０）が設けられており、該安定領域（３０）は、連続的な周縁区分を有しておりかつ混合領域（２８）と火炎ポート（３４）との間に形成されている、請求項５又は６記載のガスバーナ（１０）。
8. 請求項１から７までのいずれか１項記載のガスバーナを有する家庭用調理機器。

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