JP2003515435A - サスペンションプレートと磁気回路装置との間に弾性体を備えた振動アクチュエータ - Google Patents

サスペンションプレートと磁気回路装置との間に弾性体を備えた振動アクチュエータ

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JP2003515435A JP2001541293A JP2001541293A JP2003515435A JP 2003515435 A JP2003515435 A JP 2003515435A JP 2001541293 A JP2001541293 A JP 2001541293A JP 2001541293 A JP2001541293 A JP 2001541293A JP 2003515435 A JP2003515435 A JP 2003515435A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動の共振時に、Ｑを抑制する振動アクチュエータを提供すること 【解決手段】 磁気回路装置１，２，３が、所定方向においてサスペンションプレート５によって振動伝達部１２に弾性的に懸下された振動アクチュエータにおいて、第１の弾性体６ａが、所定方向においてサスペンションプレートと磁気回路装置とに挟まれている。コイル１０が、振動体９に固着され、磁気回路の磁気空隙に配置されている。サスペンションプレートには、中心部及び周辺部との間で螺旋形カーブに沿って延在する板ばね部を設けることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 技術分野 本発明は、主として携帯電話などの移動通信機器に搭載され、呼び出し音、音
声、振動を発生させる機能を有する振動アクチュエータに関する。
【０００２】 背景技術 従来の振動アクチュエータは、サトウヨシカズに付与された米国特許第５，５
２８，６９７号の図５に開示されている。従来の振動アクチュエータは、磁石と
、磁極片と、ヨークから成り、これらが互いに連結されて、磁気空隙を備えた磁
気回路装置を形成している。磁気回路装置は、所定方向においてばね体あるいは
サスペンションプレートにより筐体あるいは振動伝達部に弾性的に懸下されてい
る。振動板が、振動体として筐体に取り付けられている。コイルが、振動板に固
着され、磁気回路の磁気空隙に配置されている。従来の振動アクチュエータにお
いては、磁気回路装置は、サスペンションプレートのみによって振動伝達部に直
接支持されている。この構造によれば、Ｑ（以下、機械的共振における急峻度を
示す）は、振動の共振時に大きくなり、振動の帯域を狭くしてしまう。帯域を狭
めた結果、使用条件によっては大きな共振の位置ずれを生ずる。したがって、従
来の振動アクチュエータを駆動するためには、複雑な回路を用いなければならな
い。
【０００３】 発明の目的 そこで、本発明の目的は、振動の共振時に、上記のＱを抑制する振動アクチュ
エータを提供することである。
【０００４】 本発明の別の目的は、説明が進むにしたがって明らかになるであろう。
【０００５】 発明の開示 本発明が適用される振動アクチュエータは、磁気空隙を備えた磁気回路装置と
、振動体と、振動体に固着され磁気空隙に配置されたコイルと、振動伝達部と、
所定方向において磁気回路装置を振動伝達部に弾性的に懸下するためのサスペン
ションプレートとから成る。この振動アクチュエータは、所定方向においてサス
ペンションプレートと磁気回路装置との間に挟まれた第１の弾性体をさらに備え
ている。
【０００６】 発明を実施するための最良の形態 図１Ａ及び１Ｂを参照して、本発明の第１の実施例による振動アクチュエータ
について説明する。
【０００７】 図１Ａ及び１Ｂの振動アクチュエータは、ヨーク１と、円盤状の永久磁石２と
、プレート３とから成り、これらが公知の方法で互いに連結されて磁気空隙を備
えた磁気回路装置を形成している。この振動アクチュエータは、通常、内磁型と
呼ばれる。中心軸１１は、所定方向すなわち振動方向に延在し、ヨーク１の凹部
に埋め込まれた部分を有する。中心軸１１は、磁気回路装置の中心穴を貫通して
挿入され、ヨーク１と、永久磁石２と、プレート３を同軸上に位置決めしている
。中心軸１１は、ボルトやピン等の形状を有してもよい。
【０００８】 振動アクチュエータは、金属製の振動体９と、振動体９に固着され、磁気回路
装置の磁気空隙に配置されたコイル１０と、可塑性樹脂の単体として形成された
振動伝達部１２と、所定方向において振動伝達部１２に磁気回路装置を弾性的に
懸下するための金属製のサスペンションプレート５とをさらに備えている。振動
伝達部１２は、振動体９と協働して磁気回路装置を囲み、その結果、筐体として
機能する。
【０００９】 サスペンションプレート５は、後述で明らかになる、１枚の円弧状の螺旋形板
ばねで構成されている。サスペンションプレート５は、中心部５ａと、中心部５
ａの周囲の周辺部５ｂとを有する。中心部５ａは、所定方向においてサスペンシ
ョンプレート５と磁気回路装置との間に挿入された第１の弾性体６ａによって、
磁気回路装置のヨーク１の周辺部に結合されている。周辺部５ｂは、第２の弾性
体すなわち弾性材６０によって、振動伝達部１２に結合されている。
【００１０】 振動体９は、付加的弾性体６ｂを介して、振動伝達部１２の上端部に結合され
た周辺部を有している。コイル１０は、振動体９の中心部に位置づけられ、接着
剤等によって振動体９に固着されている。第１の弾性体及び付加的弾性体６ａ及
び６ｂの各々は、圧感接着剤や、結合剤や、樹脂などの材料で形成されている。
第２の弾性材も、圧感接着剤や、結合剤や、樹脂などの材料で形成されている。
【００１１】 この振動アクチュエータでは、サスペンションプレート５がヨーク１の外周部
に連結されているので、磁気回路装置の振動を抑制することができる。また、平
面状の振動体９を用いることにより、高さ寸法を低減することができる。
【００１２】 ここで、磁気回路装置のヨーク１の先端部は、内磁型であっても外磁型であっ
ても高磁束密度が発生しやすいように突起、波形等の形状にしている。さらに、
永久磁石２の磁極は、どちらの方向を向いていてもかまわない。
【００１３】 サスペンションプレート５には、ＳＵＳ３０４、ＳＵＳ３０１、洋白、りん青
銅及びベリリウム・銅（Ｂｅ―Ｃｕ）合金から選択された少なくとも一種類の金
属のばね材料が用いられる。さらに、サスペンションプレート５は、インサート
モールド成形、溶着、接着等によって、振動伝達部１２に一体に接合されている
。
【００１４】 コイル１０は、接着剤等によって振動体９の径方向の任意の位置に接着されて
いる。振動体９においては、平面状、円盤状、曲面状、波形もしくはこれらの組
み合わせ形状の任意の板厚により、また、曲面状の場合には単一曲率もしくは異
なる曲率の組み合わせにより、所定の音響特性を得ることができる。振動体９の
振幅をより大きくするために、振動体９の外周部は、付加的弾性体６ｂを介して
振動伝達部１２に固定されている。
【００１５】 振動伝達部１２は、弾性作用をもたらす樹脂で形成されており、ヘルムホルツ
共振器の原理を満たすように放音孔１３が任意に設けられている。ここで、放音
孔１３以外の部分を介して空気が流入あるいは流出しないように、振動アクチュ
エータの各部の接合部は、気密封止されている。
【００１６】 図２Ａを参照すると、サスペンションプレート５は、中心部及び周辺部５ａお
よび５ｂの間に、螺旋形カーブに沿って各々延在する３枚の板ばね部１５を有す
る。板ばね１５の各々は、螺旋形カーブと略平行に延在する２つの細長い穴１６
によって形成されている。細長い穴１６の各々は、先端領域と先端領域の間の中
間領域とを有する。先端領域は、各々、円形面１６ａおよび螺旋形面１６ｂによ
って画定されている。中間領域は、螺旋形面１６ｂによって画定されている。螺
旋形面１６ｂの各々は、螺旋形カーブに平行である。
【００１７】 さらに、サスペンションプレート５は、サスペンションプレート５の表面に、
１つもしくは複数個の細長い穴を円盤上に等間隔位置に設けた構造を有する。細
長い穴１６のうちの隣接するものは、中心軸を基準として５５度以上の角度範囲
で重なり合っている。このため、サスペンションばね部１５では、ばね有効長２
０が長くなっている。したがって、落下衝撃などの外的要因が径方向に加わった
場合、磁気回路は径方向へ変位するが、径方向における剛性が小さく、永久ひず
みが残ることはない。
【００１８】 図２Ｂにおいて、振動周波数特性が実線および破線で示されている。実線は、
図２のサスペンションプレートを用いた場合を表わしている。破線は、従来のサ
スペンションプレートを用いた場合を表わしている。
【００１９】 図３Ａ及び３Ｂを参照して、本発明の第２の実施例による振動アクチュエータ
について説明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の
部分を含んでいる。
【００２０】 図３Ａ及び３Ｂの振動アクチュエータにおいては、図１Ａ及び１Ｂの振動アク
チュエータと同程度の音圧レベルが得られるように、振動体９と振動伝達部１２
の形状を楕円形にして振動体面積を大きくしている。この構造によって、筐体取
付部の面積を縮小し、且つ、この面積縮小によって引き起こされる音圧レベルの
低下を回避することができる。
【００２１】 さらに、磁気回路装置が径方向に過剰に移動するのを防止するため、磁気回路
装置と振動伝達部１２との間隔を調節するため、振動伝達部１２の内周部に波形
ストッパ１４が設けられている。この構造によって、間隔を一定にすることがで
きる。
【００２２】 図３Ｃを参照して、図３Ａ及び３Ｂに図示された振動アクチュエータの変形例
について説明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の
部分を含んでいる。振動体９及び振動伝達部１２は、図３Ｃに示すように長円形
に形成してもよい。
【００２３】 図３Ａ〜３Ｃの振動アクチュエータの各々において、ヨーク１および／または
サスペンションプレート５は、上面図における振動体９の形状と同様の形状を有
するように形成してもよい。この構成によれば、より大きな質量を有するヨーク
１を設計することができる。より大きな質量のヨーク１を用いた場合、振動アク
チュエータはより高レベルの振動を起こすことができる。
【００２４】 図４を参照して、本発明の第３の実施例による振動アクチュエータについて説
明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を含ん
でいる。図４の振動アクチュエータでは、コイル１０は、所定方向に設けた複数
の部分すなわちコイル１０ａおよび１０ｂに分割されている。コイル１０ａおよ
び１０ｂや磁気回路装置が振動すると、どちらか一方のコイルに常に強い磁束が
加わる。
【００２５】 図５を参照して、本発明の第４の実施例による振動アクチュエータについて説
明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を含ん
でいる。図５の振動アクチュエータでは、振動体９の外周部が、弾性材等を一切
介在させずに、サスペンションプレート５の外周部に接着剤等で接合されている
。この構造によれば、振動アクチュエータの高さ寸法および容積を低減すること
ができる。
【００２６】 図６を参照して、本発明の第５の実施例による振動アクチュエータについて説
明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を含ん
でいる。図６の振動アクチュエータでは、振動アクチュエータの磁気回路装置を
外磁型のものに変えている。ドーナツ状の永久磁石２ａが、ヨーク１の外周部に
設けた波形溝とプレート３ａとの間に接着剤等を介して挿入保持され、同軸上に
位置決めされている。
【００２７】 図７を参照して、本発明の第６の実施例による振動アクチュエータについて説
明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を含ん
でいる。図７の振動アクチュエータは内磁型である。中心軸１１は、サスペンシ
ョンプレート５ａおよび磁気回路装置の中心穴を貫通して挿入され、サスペンシ
ョンプレート５ａの中心部は弾性体６ｃを介して保持されている。磁気回路装置
と、サスペンションプレート５ａと、振動伝達部１２は、中心軸１１によって同
軸上に位置決めされている。サスペンションプレート５ａは、図１Ａ及び１Ｂの
サスペンションプレート５に対応し、弾性体６ｃは、図１Ａ及び１Ｂの第１の弾
性体６ａに対応している。
【００２８】 図８を参照して、本発明の第７の実施例による振動アクチュエータについて説
明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を含ん
でいる。図８の振動アクチュエータでは、図７の振動アクチュエータの磁気回路
装置を外磁型のものに変更している。さらに、漏洩磁束対策を考慮して、ラジア
ル型構造が用いられている。ここで、図６に示した振動アクチュエータと同様に
、ドーナツ状の永久磁石２ａは、ヨーク１ｃの外周部に設けた波形溝とプレート
３ｂに接着剤等を介してはめ込み保持され、同軸上に位置決めされている。なお
、ドーナツ状の永久磁石２ａの着磁は、厚み方向となっている。
【００２９】 図９を参照して、本発明の第８の実施例による振動アクチュエータについて説
明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を含ん
でいる。図９の振動アクチュエータでは、磁気回路装置を高磁束密度構造のもの
に変更している。さらに、漏洩磁束対策を考慮して、ラジアル型構造が用いられ
ている。図５と同様に、ドーナツ状の永久磁石２ｂは、ヨークの外周部と樹脂等
のプレート３ｃとの間に接着剤等を介して固着保持され、同軸上に位置決めされ
ている。なお、ドーナツ状の永久磁石２ｂの着磁は、円周方向となっている。
【００３０】 図１０を参照して、本発明の第９の実施例による振動アクチュエータについて
説明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を含
んでいる。
【００３１】 図１０の振動アクチュエータは、内磁型であり、磁気回路のヨーク１ｅの外周
部は、弾性材６ｄを介してサスペンションプレート５ｃに柔軟に支持されている
。同様の支持構造を用いて、磁気回路装置を外磁型あるいはラジアル型にしても
よい。また、図１と同様に、サスペンションプレート５ｃをヨーク１ｅの外周部
に固定することによって、磁気回路装置の振動を効果的に抑制することができる
。なお、サスペンションプレート５ｃは、図１Ａ及び１Ｂのサスペンションプレ
ート５に対応し、弾性体６ｃは、図１Ａ及び１Ｂの第１の弾性体６ｄに対応して
いる。
【００３２】 コイル１０に駆動電流を印加すると、磁気回路装置及び振動体９は、既知の方
法で所定方向にコイル１０とともに振動する。この場合、振動体９は、大きな振
幅の振動を生じる。これは、振動体９が、任意の材質、形状、板厚等を有し、圧
感接着剤、結合剤、あるいは樹脂である弾性体６ｃを介して取り付けられている
からである。振動体９の振動は空気に伝達される。そのため、高音圧レベルかつ
広帯域の音響特性が得られる。また、弾性材６ｄが各部材間に用いられているの
で、共振時のＱは抑制することができる。
【００３３】 この場合、振動伝達部１２は、低周波においては固定部を構成し、高周波にお
いては弾性材を構成し、振動体９の一部となって振動する。磁気回路装置及び振
動体９は、振動及び音響の各モードにおいて互いに干渉しながら動作を行ってい
る。また、磁気回路装置と、コイル１０と、中心軸１１以外の部材が弾性作用を
もたらすため、落下衝撃などの異常応力による性能劣化が低減できる。
【００３４】 図１１を参照して、本発明の第１０の実施例による振動アクチュエータについ
て説明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を
含んでいる。
【００３５】 図１１の振動アクチュエータでは、磁気回路装置は、図１Ａ及び１Ｂに示した
振動アクチュエータのものと同様の内磁型であるが、これとは別に、外磁型ある
いはラジアル型を用いてもかまわない。サスペンションプレート５ｄが、弾性材
すなわち弾性体６ｅを介して磁気回路装置に、そして第２の弾性体６０を介して
振動伝達部１２に固定されている。弾性材すなわち弾性体６ｅは、圧感接着剤や
、結合剤や、樹脂等である。なお、サスペンションプレート５ｄは、図１Ａ及び
１Ｂのサスペンションプレート５に対応し、弾性材すなわち弾性体６ｅは、図１
Ａ及び１Ｂの第１の弾性体６ａに対応している。
【００３６】 図１Ａ及び１Ｂの振動板９に対応する振動板９ａは、コイル１０の位置決め時
と駆動時における振動板９ａの振幅を大きくするために波形部９１を有している
。波形部９１に対応する部分に対して、接着剤等によりコイル１０を固着してい
る。
【００３７】 さらに、振動板９ａは、結合剤、圧感接着剤等の弾性材６ｅによって振動伝達
部１２に固着され、さらに弾性材６ｅを介して支持枠１９によって固定されたば
ね部１７を有する。この場合、振動アクチュエータの機能本体を保護するため、
振動伝達部１２の外周部には、任意の穴を設けた保護板１８が取り付けられてい
る。
【００３８】 図１２Ａを参照して、本発明の第１１の実施例による振動アクチュエータにつ
いて説明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分
を含んでいる。図１２の振動アクチュエータでは、振動体９ｂの外周ばね部１７
ａに、波形が採用されている。この振動アクチュエータの場合、図１１に示した
振動アクチュエータに比べて、駆動時における振動体９ｂの位置ずれなしに、正
常な動作と大きな振幅をもたらして空気を振動させる。そのため、高音圧レベル
と、低ノイズの音響特性が得られる。さらに、振動体９ｂもしくはばね部１７ａ
の材質、形状、板厚等を任意に変えることによって、広帯域の周波数特性を得る
ことが可能である。
【００３９】 図１２Ｂに、図１２Ａの振動アクチュエータと、振動体が波形でない従来の振
動アクチュエータにおける音響特性の代表例を示す。太い実線は、図１２Ａの振
動アクチュエータにおける基本波特性を表わす。太い破線は、図１２Ａの振動ア
クチュエータにおけるひずみ特性を表わす。細い実線は、従来の振動アクチュエ
ータにおける基本波特性を表わす。細い破線は、従来の振動アクチュエータにお
けるひずみ特性を表わす。図１２Ｂからわかるように、図１２Ａの振動アクチュ
エータにおける基本波特性は、従来の振動アクチュエータのものよりも広帯域周
波数においてフラットである。また、図１２Ａの振動アクチュエータでは、５０
０Ｈｚ以上の高帯域周波数において１０％以下の低ノイズの周波数特性を得るこ
とが可能である。
【００４０】 図１３を参照して、本発明の第１２の実施例による振動アクチュエータについ
て説明する。この振動アクチュエータは、同一の参照番号を付した同様の部分を
含んでいる。図１３の振動アクチュエータでは、振動伝達部１２に複数個のリー
ク穴２１が設けられている。リーク穴２１の各々は、円形、多角形その他の任意
の形状をもつ。この振動アクチュエータでは、１０〜３０ｄＢの音圧を減衰させ
て特性をコントロールすることができる。
【００４１】 図１４を参照して、図１３に示された振動アクチュエータの音響特性の代表例
を説明する。図１４の実線は実測値を示し、二点鎖線は基準値の範囲を示してい
る。ＩＥＣ３１８及びＩＥＣ７１１の基準値を十分満足する３００〜３，０００
Ｈｚ程度の周波数帯でのフラットな周波数特性を実現することができる。
【００４２】 図１５を参照すると、携帯電話７０には、本発明の一例による振動アクチュエ
ータ７１が設けられている。振動アクチュエータ７１の外形は円形である。
【００４３】 図１６を参照すると、携帯電話７０には、本発明の別の例による振動アクチュ
エータが設けられている。振動アクチュエータ７２の外形は長円形である。振動
アクチュエータ７２の外形は、楕円形に変更してもよい。
【００４４】 産業上の利用可能性 このように、振動体、振動伝達部等を円、楕円、長円の形状に形成することに
より、各構成要素を、筐体の取付面積及び形状に応じて筐体に取り付けることが
できる振動アクチュエータを提供することが可能である。形状を変えても、常時
外部へ一定した効率で振動を伝達することができる。
【００４５】 振動体は、ＰＥＩ（ポリエーテルイミド）、ＰＥＴ（ポリエチレン テレフタ
レート）、ＰＣ（ポリカーボネート）、ＰＰＳ（ポリフェニレン サルファイド
）、ＰＡＲ（ポリアリレート）、ＰＩ（ポリイミド），及びＰＰＴＡ（ポリ−ｐ
−フェニレン テレフタルアミド（アラミド））から選択されたプラスチック材
料で作られたフィルム部材により形成されている。
【図面の簡単な説明】
【図１Ａ】 本発明の第１の実施例による振動アクチュエータの、一部を切り欠いた上面図
である。
【図１Ｂ】 図１ＡのＩ−Ｉ線断面図である。
【図２Ａ】 図１Ａ及び１Ｂの振動アクチュエータに用いられるサスペンションプレートの
平面図である。
【図２Ｂ】 振動周波数特性を示す図であり、実線は、図２のサスペンションプレートを用
いた場合を示し、破線は、従来のサスペンションプレートを用いた場合を示す。
【図３Ａ】 本発明の第２の実施例による振動アクチュエータの、一部を切り欠いた上面図
である。
【図３Ｂ】 図３ＡのＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。
【図３Ｃ】 図３Ａ及び３Ｂに示された振動アクチュエータの変形を示す、一部を切り欠い
た上面図である。
【図４】 本発明の第３の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図５】 本発明の第４の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図６】 本発明の第５の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図７】 本発明の第６の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図８】 本発明の第７の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図９】 本発明の第８の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図１０】 本発明の第９の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図１１】 本発明の第１０の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図１２Ａ】 本発明の第１１の実施例による振動アクチュエータの断面図であり、振動体は
波形である。
【図１２Ｂ】 図１２Ａの振動アクチュエータと、振動体が波形ではない従来の振動アクチュ
エータの音響特性の代表例を示す図であり、太い実線は、図１２Ａの振動アクチ
ュエータにおける基本波特性を示し、太い破線は、図１２Ａの振動アクチュエー
タのひずみ特性を示し、細い実線は、従来の振動アクチュエータにおける基本波
特性を示し、細い破線は、従来の振動アクチュエータにおけるひずみ特性を示す
。
【図１３】 本発明の第１２の実施例による振動アクチュエータの断面図である。
【図１４】 図１３に示された振動アクチュエータの音響特性の代表例を示す図である。
【図１５】 円形の振動アクチュエータを有する携帯電話の、一部を切り欠いた斜視図であ
る。
【図１６】 長円形の振動アクチュエータを有する携帯電話の、一部を切り欠いた斜視図で
ある。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 磁気空隙を備えた磁気回路装置と、振動体と、前記振動体に
    固着され前記磁気空隙に配置されたコイルと、振動伝達部と、所定方向において
    前記磁気回路装置を前記振動伝達部に弾性的に懸下するためのサスペンションプ
    レートとで構成される振動アクチュエータにおいて、前記所定方向において前記
    サスペンションプレートと前記磁気回路装置との間に挟まれた第１の弾性体をさ
    らに備えたことを特徴とする振動アクチュエータ。
  2. 【請求項２】 前記サスペンションプレートは、中心部及び前記中心部を取
    り巻く周辺部とを有し、前記周辺部は前記振動伝達部に結合され、前記中心部は
    、前記第１の弾性体を介して前記磁気回路装置に結合されている請求項１に記載
    の振動アクチュエータ。
  3. 【請求項３】 前記サスペンションプレートは、前記中心部と前記周辺部と
    の間に螺旋形カーブに沿って延在する板ばね部を有する請求項２に記載の振動ア
    クチュエータ。
  4. 【請求項４】 前記サスペンションプレートは、前記螺旋形カーブに対して
    略平行に延在して前記板ばね部を形成する複数個の細長い穴を有する請求項３に
    記載の振動アクチュエータ。
  5. 【請求項５】 前記細長い穴の各々は、端部領域と前記端部領域の間の中間
    領域とを有し、前記端部領域の各々は、円形面及び前記螺旋形カーブに平行な螺
    旋形面によって画定され、前記中間領域は、前記螺旋形カーブに平行な対向する
    螺旋形面によって画定されている請求項４に記載の振動アクチュエータ。
  6. 【請求項６】 前記サスペンションプレートは、ＳＵＳ３０４、ＳＵＳ３０
    １、洋白、りん青銅及びベリリウム・銅（Ｂｅ―Ｃｕ）合金から選択された少な
    くとも１種類のばね材で形成されている請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  7. 【請求項７】 前記磁気回路は、内磁型、外磁型及びラジアル型のいずれか
    である請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  8. 【請求項８】 前記所定方向において前記振動体と前記振動伝達部の間に固
    着された付加的弾性体をさらに備えた請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  9. 【請求項９】 前記振動体及び前記振動伝達部の各々は、円形、楕円形、長
    円形から選択された形状を有する請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  10. 【請求項１０】 前記振動体は、平板状、円盤状、曲面状、波形、及び前記
    各種の形状の組み合わせから選択された形状を有する請求項１に記載の振動アク
    チュエータ。
  11. 【請求項１１】 前記磁気回路装置の中心部及び周辺部のうちの一方を前記
    サスペンションプレートの中心部に結合する結合部材をさらに備えた請求項１に
    記載の振動アクチュエータ。
  12. 【請求項１２】 前記第１の弾性体は、前記サスペンションプレートと前記
    結合部材との間に固着されている請求項１１に記載の振動アクチュエータ。
  13. 【請求項１３】 前記サスペンションプレートは、中心開口を有し、前記磁
    気回路装置は、前記中心開口に嵌入され且つ前記サスペンションプレートに固着
    されている請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  14. 【請求項１４】 前記第１の弾性体は、前記サスペンションプレートと前記
    磁気回路装置との間に固着されている請求項１３に記載の振動アクチュエータ。
  15. 【請求項１５】 前記コイルは、接着剤によって前記振動体の特定の位置に
    固着されている請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  16. 【請求項１６】 前記振動伝達部は、少なくとも１つの放音孔を有する請求
    項１に記載の振動アクチュエータ。
  17. 【請求項１７】 前記少なくとも１つの放音孔が、前記振動伝達部を、ヘル
    ムホルツ共振器として機能させる請求項１６に記載の振動アクチュエータ。
  18. 【請求項１８】 前記磁気回路装置は、前記磁気空隙に隣接する少なくとも
    １つの突起を有するヨークを備えた請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  19. 【請求項１９】 前記所定方向において前記サスペンションプレートと前記
    振動伝達部との間に固着された第２の弾性体を備えた請求項１に記載の振動アク
    チュエータ。
  20. 【請求項２０】 前記サスペンションプレート及び前記振動伝達部は、イン
    サートモールド成形、接着及び溶着から選択された手段により一体に形成されて
    いる請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  21. 【請求項２１】 前記振動伝達部の内側に設けられた、前記磁気回路装置と
    前記振動伝達部との間のスペースを調節するためのストッパをさらに備えた請求
    項１に記載の振動アクチュエータ。
  22. 【請求項２２】 前記振動体は、前記サスペンションプレートに固着された
    部分を有する請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  23. 【請求項２３】 前記振動伝達部は、前記コイルに高周波の電流が印加され
    ると、前記振動体とともに振動する請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  24. 【請求項２４】 前記振動伝達部は、低周波においては固定部を構成し、高
    周波においては弾性材を構成する請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  25. 【請求項２５】 前記振動伝達部は、音圧を低減するための、少なくとも１
    つのリーク穴を有することを特徴とする請求項１に記載の振動アクチュエータ。
  26. 【請求項２６】 前記コイルは、複数の部分に分割されている請求項１に記
    載の振動アクチュエータ。
  27. 【請求項２７】 前記振動体は、ポリエーテルイミド、ポリエチレン テレ
    フタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレン サルファイド、ポリアリレー
    ト、ポリイミド、ポリ−ｐ−フェニレン テレフタルアミド（アラミド）から選
    択されたプラスチック材料で形成されたフィルム部材により構成されている請求
    項１に記載の振動アクチュエータ。
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