JP2003514758A - ガラス基体の処理方法及びディスプレイスクリーン製造のためのガラス基体 - Google Patents

ガラス基体の処理方法及びディスプレイスクリーン製造のためのガラス基体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ひずみ点が540℃よりも高いガラス組成物からなるディスプレイスクリーンの製造を意図したガラス板を処理する方法に関する。この方法は、ガラス板の表面の少なくとも一部への少なくとも1つのイオン交換処理、及び予備収縮処理を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ガラス基体の処理方法、特にディスプレイスクリーン製造のために
層又は他のコーティングでコーティングすることを意図したガラス板の処理方法
に関する。
【0002】 本発明に関係するディスプレイスクリーンは特に、全てのタイプのプラズマス
クリーン、FED(電界放射ディスプレイ)スクリーン、LED(発光ディスプ
レイ)スクリーン、LCD(液晶ディスプレイ)スクリーン、より一般的には、
製造の間に熱処理を行わなければならないガラス基体を有する全てのディスプレ
イスクリーンである。
【0003】 本発明は、本質的に2つのガラス板を組み合わせているプラズマスクリーンの
製造に関して特に詳細に説明する。これらのガラス板の少なくとも1つには、1
又は複数の電極の列、誘電体材料の層、並びに例えば緑色、赤色及び青色に対応
する蛍光体からなる誘電体材料の層が堆積している。ガラス板を組み合わせる前
に、ガラス板にバリアー及びスペーサも提供する。これらは、複数のセルを作る
こと、及び2つのガラス板の間隔を開けて配置することを行う。
【0004】 これらの電極、層又はスペーサを製造する全ての操作は、熱処理を伴う。
【0005】 このタイプの基体に通常使用するガラス組成物は、シリカ−ソーダ−ライム(
ソーダ石灰シリカ)タイプのガラス組成物であり、これらをそのまま使用すると
、上述の熱処理工程の間に寸法の変化が起こる。これは、これらの組成物のひず
み点(strain point)を超える温度に達することによる。
【0006】 これらの寸法の変化は、他の用途では無視することができる。しかしながら上
述のディスプレイスクリーンの用途では、特にプラズマを作る個々のセルの形成
を可能にするために、かなりの位置精度が必要とされる。これは、これらのセル
の製造の精度、より特に上述の様々な層の堆積の精度が、スクリーンの操作品質
に直接に影響を与えることによる。電極の配列及び様々な堆積工程のでの精度を
改良して、スクリーンの解析度及び画像の質を改良することができる。
【0007】 従ってこれらのガラス板に関する第1の要求は、ディスプレイスクリーンの製
造の間にガラス板に行われる様々な熱処理の間の寸法安定性である。
【0008】 この寸法安定性を改良するための手段は既に提案されている。
【0009】 既に提案されている第1の手段は、ガラス板に「予備収縮」処理を行うことで
ある。そのような処理は、ガラス組成及びスクリーンの製造の間にガラス板に行
う熱処理に関して調節した熱サイクルで熱処理を行うことからなる。例えばその
ような処理は、シリカ−ソーダ−ライムタイプのガラス組成物からできたガラス
板に行い、その後でディスプレイスクリーンの製造に対応する熱処理を行う。
【0010】 既に提案されている他の手段は、ひずみ点の値が大きい特定の組成物でガラス
板を製造することからなる。そのようなガラス板への熱処理での寸法の変化は、
比較的一般的なシリカ−ソーダ−ライムタイプのガラス組成物での寸法の変化よ
りも小さい。
【0011】 最後の手段は、通常のシリカ−ソーダ−ライムタイプのガラス板をアルカリ浴
に浸漬して化学的に強化することからなる。これについては、PCT国際公開W
O99/13471号及びWO99/15472号公報で特に詳細に説明されて
いる。
【0012】 これらの文献に従って得られる比較的良好な寸法の安定性とは別に、この手段
では、ガラス板に対して行われる化学強化が、機械的強度を増加させる圧縮表面
応力を提供するので、ディスプレイスクリーンに関する第2の要求も満たす。こ
れは、そのようなガラス板には、ディスプレイスクリーン製造サイクルの完了ま
でに非常に多数の取り扱い操作を行うこと、特に多くの堆積工程を行わなければ
ならないことによる。更に、ディスプレイスクリーンの製造のためのプロセスで
の層の堆積と関連する熱処理の間に、ガラス板は応力を受ける。これらの熱的に
もたらされた応力は、製造の間の破損の危険性をもたらす。製造者が製造サイク
ルを加速させて、製造速度を増加させようとすると、これらの危険性はより大き
くなる。従って機械的性質の改良は、このガラス基体の破損の危険性をできるだ
け制限することを可能にする。更に、化学的強化によってもたらされる改良は、
様々な層の堆積のために行われる様々な熱処理の後でも、なくならないと考えら
れる。
【0013】 現在では、ディスプレイスクリーン製造のためのガラス基体に関する新しい要
求が存在する。これは、ディスプレイスクリーン産業において、スクリーン、す
なわち既に組み立てられたガラス板を提供すること、従って十分な機械的強度を
有する全ての熱処理が行われたものを提供することが望まれていることによる。
またそのようにして作られたスクリーンには、完成のために様々な取り扱い操作
を行わなければならず、従ってそれらの使用の間に、偶然に又は単にそれらの使
用による張力に耐えられるようにしなければならない。例えばFEDタイプのス
クリーンは、ガラス表面にかかる大気圧によって作られる張力を受ける。他の例
はプラズマスクリーンに関し、ここでは特に、周縁部に対して過熱されるスクリ
ーンの中央部によって熱応力がもたらされる。
【0014】 従って本発明の発明者らは、一方で上述の第1の要求を満たし、すなわち層の
堆積に関する熱処理の間の満足な寸法安定性及びこれらの処理の前にもたらされ
る機械的強化性を提供し、且つ他方でガラス板の組み立ての後、従って全ての前
記熱処理の後の満足な機械的強度を有するガラス基体又はガラス板を製造するこ
とを意図していた。
【0015】 この目的は、ひずみ点(1014.6ポイズの粘度に対応する温度)が540℃超
のガラス組成物からなり、且つディスプレイスクリーンを作ることを意図したガ
ラス板を処理する本発明の方法によって達成された。この方法は、ガラス板の表
面の少なくとも一部での少なくとも1つのイオンの交換処理及び予備収縮処理を
含む。
【0016】 予備収縮処理は、膨張軟化点未満の温度で行う処理である。この処理を使用し
て構造を緩和させ、それによって続く熱サイクル、例えば様々な層の堆積操作に
対応する熱サイクルの間にこれが比較的安定であるようにする。
【0017】 従って有利には、この処理は1012ポイズ超のガラス粘度で行う。
【0018】 好ましくは、ガラス板の抵抗率(250℃でのΩ・cmで表す)は、log10 ρが7.5超である値である。そのような抵抗率は、ディスプレイスクリーンの
場合に特に有利である。これは、ディスプレイスクリーンの操作においては大き
な電圧を使用することによる。
【0019】 有利には、特に産業的な規模で生産することができる製品を得るためには、処
理プロセスは、フロートプロセスで得られるガラス板に使用できるように設計す
る。
【0020】 本発明を行う第1の方法では、予備収縮処理をイオン交換処理と組み合わせ、
従って同時に行って、予備収縮処理を行うようにイオン交換熱サイクルを調節す
る。
【0021】 本発明を行う第2の方法では、2つの連続した工程で処理を行う。ここで、第
1の処理は予備収縮工程からなり、第2の処理は、ガラス板の表面の少なくとも
一部でのイオン交換からなる。
【0022】 本発明の発明者は、ひずみ点が540℃超のガラスに行われる本発明の処理が
、一方で寸法安定性に関する制約を満たし、且つ他方でディスプレイスクリーン
製造のための層の堆積に対応する熱サイクルの後で残っている機械的強化を、ガ
ラス板に提供することを実際に示した。
【0023】 本発明で得られる結果は予想外であった。すなわち、高いひずみ点及び大きい
抵抗率を有するガラスでのイオン交換処理によって得られる強化が十分であり、
またディスプレイスクリーンの製造に対応する熱処理の後で維持されている(少
なくとも部分的に)ことは予想外であった。これは、これらの組み合わされた性
質(大きい抵抗率及び高いひずみ点)が、ガラス中のアルカリ金属濃度を制限す
ることを必要とし、ガラス中のイオンの交換には好ましくないことによる。
【0024】 本発明を行う好ましい方法では、予備収縮処理は、1〜200時間の時間にわ
たって一定の温度を維持することからなる熱処理であり、有利には本発明を行う
特定の方法では、1〜20時間にわたって400〜660℃の温度を維持するこ
とからなる熱処理である。維持する温度には、少なくとも1時間、好ましくは少
なくとも2時間かけて達するようにし、その後で温度を少なくとも1時間、好ま
しくは少なくとも3時間かけて90℃に低下させる。
【0025】 イオン交換処理は、第1の態様では、ガラス板の表面の少なくとも一部に、カ
リウム塩及び高融点化合物、例えばアルミナ又はシリカに基づく耐熱材料、又は
硫酸塩又は塩化物を含有するペーストを堆積させることによって行う。そのよう
なイオン交換強化プロセスは、特にフランス国特許出願公開第2,353,50
1号明細書で説明されている。これは、ガラス板の強化する必要のある領域のみ
を強化することによって、比較的短時間で行うことができる。
【0026】 本発明の第2の態様では、ガラス板の少なくとも一部でのイオン交換を、少な
くとも1種のアルカリ金属塩を含有する浴で行う。
【0027】 好ましくは浴は、ガラス板の表面におけるナトリウム/カリウム交換を行う溶
融硝酸カリウム塩を保持する。
【0028】 また好ましくは、この化学強化又はイオン交換を、400〜660℃、有利に
は480℃超の温度の浴で、1〜360時間、有利には200時間未満にわたっ
て行う。有利には、浴の温度は、少なくとも1時間、好ましくは少なくとも2時
間かけて上昇させる。また有利には、浴の温度は、少なくとも1時間、好ましく
は少なくとも3時間かけて90℃まで低下させる。
【0029】 また本発明は、ディスプレイスクリーンの製造で使用することを可能にする性
質のガラス基体又は板に関する。
【0030】 有利にはフロートプロセスを使用して得られるそのようなガラス基体は、本発
明では、540℃超のひずみ点を有するガラス組成物からなり、またディスプレ
イスクリーンを製造することを意図した層の堆積のための少なくとも1つの熱処
理の後で、60ppm未満の絶対収縮値及び130℃超の熱性能DTを有する。
【0031】 有利には、ガラス組成物の膨張係数は65×10-7-1超である。そのような
膨張係数の値は、スクリーンの製造で必要とされるシール操作のために特に好ま
しい。
【0032】 また有利には、ガラス組成物の抵抗率ρ(250℃でのΩ・cmで表される)
は、log10ρが7.5超であるようなものである。そのような抵抗率の値は、
ディスプレイスクリーンで存在することがある高電圧のために比較的好ましい。
【0033】 収縮値は、百万分率(ppm)で表され、ガラス基体の寸法安定性を示す量に
対応している。これは、熱処理の前後の試料を測定することによって、基体につ
いて測定された対応する初期長さと熱処理による寸法の変化の比を決定して、熱
処理の後で決定する。使用した熱処理は、580℃で2時間維持することに対応
しており、温度上昇は10℃/分であり、温度降下は5℃/分である。そのよう
な処理は、ディスプレイスクリーンの製造においてガラス基体に行われる1又は
複数の熱処理を代表するものである。
【0034】 熱性能は、ディスプレイスクリーンのための標準的な形成処理を行ったガラス
基体での熱破損試験によって決定する。この試験は、8つの試料に行う。これら
の試料は、大きさが415×415mm2で厚さが2.8mmのガラスプレート
である。この試験は、周縁部を低温に維持しながら、照射によってガラスプレー
トの中応部を過熱することからなる。これを行うために、基体の周縁部を、12
.5mmの幅でフレームの溝に固定し、このフレームに20℃の水を循環させる
。基体の中央部を、4℃/分で抵抗加熱要素によって加熱する。破損時の中央部
と周縁部の温度を記録する。基体の熱性能DTは、破損の瞬間の、中央部の温度
と周縁部の温度との差である。この熱性能及び上述の熱試験は、ディスプレイス
クリーンの用途を非常に良好に表すものである。そのようなスクリーンの製造者
は、生産性を改良することを望んでおり、これを行うために、特に生産速度を増
加させることを望んでいる。当然にこれは、比較的短い加熱及び冷却時間をもた
らし、上述の試験の熱衝撃と非常に類似した熱衝撃をガラス基体に与える。更に
、スクリーンのディスプレイ領域では、使用の間に、単に使用によって温度上昇
が起こり、フレームに収まっている基体の周縁部は、比較的低温に維持される。
従ってこの熱試験は、ディスプレイスクリーンの製造及び使用の両方の間にガラ
ス基体が受ける応力を表すものである。
【0035】 有利には、本発明の基体のガラス組成物は、下記の成分を含有する。ここでこ
れらの割合は重量によるものである。 SiO2 40〜75% Al23 0〜12% Na2O 0〜9% K2O 3.5〜10% MgO 0〜10% CaO 2〜11% SrO 0〜11% BaO 0〜17% ZrO2 2〜8%
【0036】 本発明の第1の好ましい態様では、基体のガラス組成物は、下記の成分を含有
する。ここでこれらの割合は重量によるものである。 SiO2 60.1% Al23 3.3% Na2O 3.7% K2O 8.5% MgO 1 % CaO 5.6% SrO 10.3% ZrO2 6.9%
【0037】 本発明の他の好ましい多様では、基体のガラス組成物は、下記の成分を含有す
る。ここでこれらの割合は重量によるものである。 SiO2 68.3% Al23 0.7% Na2O 4.6% K2O 5.6% MgO 0.1% CaO 9.7% SrO 6.5% ZrO2 4.1%
【0038】 本発明の更なる詳細及び有利な特性は、本発明によって作った基体と他の基体
とで行った比較測定の説明から以下で明らかになる。
【0039】 比較測定を行うために、本発明の発明者は初めに、基体を作るために2つのガ
ラス組成物を選択した。ここで第1の組成物(組成物I)は、本発明に従うもの
、すなわちひずみ点が大きいものであり、第2の組成物(組成物II)は、シリ
カ−ソーダ−ライムタイプの標準ガラスに対応するものである。以下の表は、こ
れらの組成(重量分率)及びひずみ点の値の詳細を示している。 組成物I 組成物II SiO2 60.1% 71 % Al23 3.3% 0.6% Na2O 3.7% 13.6% K2O 8.5% 0.3% MgO 1 % 4.1% CaO 5.6% 9.7% SrO 10.3% 0 % ZrO2 6.9% 0 % ひずみ点 602℃ 508℃
【0040】 比較試験は、ガラス組成物I及びIIからできた厚さ2.8mmの基体での収
縮及び熱性能DTを測定することからなる。これらには、予備収縮処理若しくは
化学強化処理、又は予備収縮処理と化学強化処理との組み合わせを、行い又は行
わなかった。全ての基体に対して、処理の前に等しい形成操作を行った。
【0041】 使用した予備収縮処理(以下ではPTとして示す)は、ガラス組成及び後に行
う熱処理に従って決定した。従って我々の試験では、予備収縮処理は、ディスプ
レイスクリーンの製造における工程を模擬した熱サイクルに対する「安定化」の
ために決定した。これについては以下に詳細を示す。
【0042】 組成物Iのために使用した予備収縮処理は、1時間かけて638℃に温度を上
昇させること、初めに5時間かけて552℃に温度降下させること、及び最終的
に3時間かけて室温に温度降下させることを含む熱処理であった。
【0043】 組成物IIのために使用した予備収縮処理は、2時間にわたって580℃に温
度を維持することを含む熱処理であった。この予備収縮処理のために、10℃/
分の速度で温度を上昇させ、基体のこの温度を、5℃/分の速度で90℃に再び
下げた。
【0044】 化学強化(以下ではCTとして示す)は、16時間にわたって490℃の温度
の硝酸カリウム浴において行った。
【0045】 これらの処理の一方又は両方を行ったガラス基体、又はこれらの処理のいずれ
も行わなかったガラス基体に、ディスプレイスクリーン製造における1又は複数
の工程を模擬した熱サイクルを行った。この理論サイクル(以下では製造サイク
ルとして言及する)は、580℃で2時間にわたって温度を維持することを含む
。ここで温度は、10℃/分の速度で上昇させ、5℃/分の速度で再び下げた。
【0046】 収縮値(ppmで表す、誤差±30ppm)及び熱性能DT(℃で表す)に関
する様々な結果は、下記の表に示す。
【0047】 「未処理」という用語は、基体に予備収縮処理も、化学強化処理も行っていな
いことを意味している。
【0048】
【表1】 PT:予備収縮処理 CT:化学強化
【0049】 収縮値は、「製造サイクル」の後で測定した。正の値は、基体が収縮したこと
を示し、負の値は基体が伸張したことを示している。
【0050】 示されていない熱性能値DTは測定しなかった。これは、基体がその収縮値に
関して許容できなかったこと、基体が強化されなかったことによる。
【0051】 これらの結果は、製造サイクルの後で60ppm未満の満足な収縮値及び13
0℃超の満足な熱性能DTを有する唯一の基体は、ひずみ点が602℃の組成物
Iからつくって、予備収縮処理及びその後の化学強化処理を行った基体「D」で
ある。
【0052】 これらの結果、特に試験「D」と「H」との比較は、本発明で得られる寸法の
安定性が、特に、高いひずみ点を有するガラス組成物の使用に起因していること
を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 JB02 JC08 JD15 4G015 EA00 4G059 AA08 AB11 AC16 AC30 HB03 HB14 4G062 AA01 BB01 DA05 DA06 DA07 DB01 DB02 DB03 DB04 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EB01 EB02 EB03 EC03 ED01 ED02 ED03 EE03 EE04 EF01 EF02 EF03 EF04 EG01 EG02 EG03 EG04 FA01 FB01 FC03 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM25 MM27 NN29 NN33

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ひずみ点が540℃よりも高いガラス組成物からなるディス
    プレイスクリーンの製造を意図したガラス板を処理する方法であって、前記ガラ
    ス板の表面の少なくとも一部への少なくとも1つのイオン交換処理、及び予備収
    縮処理を含むことを特徴とする、ガラス板の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記予備収縮処理が、1012ポイズ超のガラス粘度に対応す
    る温度で行う熱処理であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ガラス組成物の抵抗率ρの値が、log10ρが7.5超
    になる値であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記イオン交換及び予備収縮処理を同時に行うことを特徴と
    する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 予備収縮からなる第1の工程、及び前記ガラス板の表面の少
    なくとも一部でのイオンの交換からなる第2の工程を含むことを特徴とする、請
    求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記予備収縮処理が、1〜20時間にわたって400〜66
    0℃の温度を維持することからなる熱処理であること、前記維持される温度に少
    なくとも1時間かけて達するようにすること、及び少なくとも1時間かけて、前
    記温度を90℃まで低下させることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 カリウム塩及び高融点化合物を含有するペーストを、前記ガ
    ラス板の表面の少なくとも一部に堆積させることによって、前記イオン交換を行
    うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ガラス板の少なくとも一部でのイオン交換を、少なくと
    も1種のアルカリ金属塩を保持する浴で行うことを特徴とする、請求項1〜6の
    いずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記浴が溶融硝酸カリウム塩を保持していることを特徴とす
    る、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記イオン交換を、400〜660℃の温度で、1〜36
    0時間にわたって行うことを特徴とする、請求項8及び9のいずれかに記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 ディスプレイスクリーンの製造のための層を堆積させるこ
    とを意図した少なくとも1つの熱処理の後で、基体の収縮値が60ppm未満で
    あること、及び基体の熱性能DTが130℃超であることを特徴とする、ひずみ
    点が540℃よりも高いガラス組成物からなるガラス基体又は板。
  12. 【請求項12】 前記ガラス組成物の膨張係数が65×107-1であるこ
    とを特徴とする、請求項11に記載の基体。
  13. 【請求項13】 前記ガラス組成物の抵抗率ρの値が、log10ρが7.5
    超になる値であることを特徴とする、請求項11又は12に記載の基体。
  14. 【請求項14】 前記ガラス組成物が、下記の重量分率で下記の成分を含有
    することを特徴とする、請求項11〜13のいずれかに記載の基体: SiO2 40〜75% Al23 0〜12% Na2O 0〜9% K2O 3.5〜10% MgO 0〜10% CaO 2〜11% SrO 0〜11% BaO 0〜17% ZrO2 2〜8%。
  15. 【請求項15】 前記ガラス組成物が、下記の重量分率で下記の成分を含有
    することを特徴とする、請求項14に記載の基体: SiO2 60.1% Al23 3.3% Na2O 3.7% K2O 8.5% MgO 1 % CaO 5.6% SrO 10.3% ZrO2 6.9%。
  16. 【請求項16】 前記ガラス組成物が、下記の重量分率で下記の成分を含有
    することを特徴とする、請求項14に記載の基体: SiO2 68.3% Al23 0.7% Na2O 4.6% K2O 5.6% MgO 0.1% CaO 9.7% SrO 6.5% ZrO2 4.1%。
JP2001539811A 1999-11-22 2000-11-22 ガラス基体の処理方法及びディスプレイスクリーン製造のためのガラス基体 Pending JP2003514758A (ja)

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