JP2003514074A - 高チャー収率のポリベンゾオキサジン組成物 - Google Patents

高チャー収率のポリベンゾオキサジン組成物

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    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule

Abstract

(57)【要約】 (i)ベンゾオキサジン化合物、(ii)フラン化合物、(iii)ベンゾオキサジン−フラン化合物または(iv)それらの組み合わせを含む混合物の反応生成物を含むポリベンゾオキサジンであって、前記混合物は少なくとも0.001〜多くとも10のフラン環対ベンゾオキサジン環比を有するポリベンゾオキサジン。前記混合物は、ポリベンゾオキサジンを生成させるのに十分な時間にわたり前記混合物を加熱することによりポリベンゾオキサジンを生成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ベンゾオキサジン、ベンゾオキサジンから形成された高チャー収率
のポリベンゾオキサジンならびにポリベンゾオキサジンを生成させる方法に関す
る。
【0002】 ベンゾオキサジンは、一般に、フェノール、第一アミンおよびホルムアルデヒ
ドまたはパラホルムアルデヒドの反応によって形成されるフェノール樹脂の一種
である。ベンゾオキサジンは、オキサジン環を開環させるために単に加熱するこ
とにより重合されうる。これは、フェノール基間での化学結合の形成に導く。架
橋(すなわち、熱硬化)ポリベンゾオキサジンは、一般に、多官能性ベンゾオキ
サジンモノマー(すなわち、二つより多い反応サイトを含むモノマー)を必要と
する。一般に、架橋ポリベンゾオキサジンは、1個より多くのベンゾオキサジン
環を有するベンゾオキサジンモノマーから形成される。
【0003】 ベンゾオキサジンは、レゾールフェノール樹脂およびノボラックと比べて熱安
定ポリマーを形成するために幾つかの利点を示す。例えば、ベンゾオキサジンは
、重合時に揮発性反応生成物を全く形成せず、それは、例えば、(ガス発生のな
い)複合部品を形成するための利点である。さらに、ベンゾオキサジンは、レゾ
ールを硬化させるために用いられるような、型の腐食を引き起こしうる強酸重合
触媒の使用を必要としない。
【0004】 硬化したベンゾオキサジンの望ましい特徴の一つは、高チャー収率を達成する
可能性であり、それは硬化したベンゾオキサジンの熱安定性を示すものである。
しかし、チャー収率が高い硬化製品を生じさせるベンゾオキサジンモノマーの多
くは、モノマーの反応温度より下でモノマーの粘度が高いので、加工性が限定さ
れることが多い。これによって、ベンゾオキサジンモノマーは、引抜成形などの
高速加工方法でなく圧縮成形などの加工方法のために、より適するようになる。
すなわち、ベンゾオキサジンモノマーは、溶媒または実質的な加熱を利用せずに
は、望ましい加工粘度(すなわち、繊維マトリックスを容易に含浸するのに十分
な)を達成しない。
【0005】 残念なことには、溶媒を使用すると、溶媒を除去するために処理工程が増える
。純樹脂(ベンゾオキサジン)に熱をかけることの欠点は、合理的な加工粘度(
例えば、1000センチポイズ未満)を達成するのに必要な温度(例えば、16
0℃)で、ベンゾオキサジンは自己重合し、非常に短い加工時間の原因になるこ
とである。結果として、重合のゆえに繊維マットに効率的に含浸する能力より速
く粘度は高まる。従って、溶媒を使用せずに高チャー収率と良好な加工性の両方
を得る方法は、ベンゾオキサジンの有用性を構造複合材などの用途に広げるため
に望ましい。
【0006】 ポリベンゾオキサジンのチャー収率を高めるための最近の試みは、WO99/
18092号においてイシダ(Ishida)によって記載されている。イシダ
(Ishida)は、ベンゾオキサジンモノマーを作るために側鎖反応性基をフ
ェノール反応体またはアミン反応体のいずれかに組み込むことを記載している。
側鎖反応性基は、それ自体反応性である基(例えば、アセチレン基)であるか、
あるいは両方ともそれ自体反応性ではない、第2の側鎖反応性基と反応性である
第1の反応性側鎖基である。残念なことには、これらのベンゾオキサジンがチャ
ー収率を高めることが報告されてさえも、これらのベンゾオキサジンは上述した
加工上の問題に対応していない。
【0007】 従って、上述した問題の一つなどの先行技術の問題の一つ以上を克服するポリ
ベンゾオキサジンを提供することが望ましいであろう。高チャー収率のポリベン
ゾオキサジンを形成する容易に加工されるベンゾオキサジン組成物を提供するこ
とが特に望ましいであろう。
【0008】 本発明の第1の態様は、(i)ベンゾオキサジン化合物、(ii)フラン化合
物、(iii)ベンゾオキサジン−フラン化合物または(iv)それらの組み合
わせを含む混合物の反応生成物を含むポリベンゾオキサジンであって、前記混合
物は少なくとも0.001〜多くとも10のフラン環対ベンゾオキサジン環比を
有するポリベンゾオキサジンである。
【0009】 本発明の第2の態様は、(i)ベンゾオキサジン化合物、(ii)フラン化合
物、(iii)ベンゾオキサジン−フラン化合物または(iv)それらの組み合
わせを混合し、ポリベンゾオキサジンを生成させるのに十分な時間にわたり前記
混合物を加熱することを含むポリベンゾオキサジンを調製する方法であって、前
記混合物は少なくとも0.001〜多くとも10のフラン環対ベンゾオキサジン
環比を有する方法である。
【0010】 第3の態様は、(i)ベンゾオキサジン化合物、(ii)フラン化合物、(i
ii)ベンゾオキサジン−フラン化合物または(iv)それらの組み合わせを含
むポリベンゾオキサジンを調製するために有用な混合物であって、少なくとも0
.001〜多くとも10のフラン環対ベンゾオキサジン環比を有する混合物であ
る。
【0011】 最も広い意味で、ベンゾオキサジン化合物は、少なくとも一個のベンゾオキサ
ジン環を含むがフラン環をもたない化合物である。同様に、フラン化合物は、少
なくとも一個のフラン環を含むがベンゾオキサジン環をもたない化合物である。
最後に、ベンゾオキサジン−フラン化合物は、少なくとも一個のフラン環および
少なくとも一個のベンゾオキサジン環を含む。特に、前記化合物の各々は、一般
に多くとも100個の炭素原子しかもたない。
【0012】 驚くべきことに、そして本発明まで知られていなかったことには、それ自体反
応しないフラン基をベンゾオキサジンと組み合わせ、硬化後のチャー収率が改善
されたポリマーを生成させることができることが発見された。さらに、高いチャ
ー収率を得るためにベンゾオキサジン化合物またはベンゾオキサジン−フラン化
合物にフランと反応性である基(すなわちマレイミド)を含む化合物を添加する
ことは不要であり、そして有害でさえありうる。すなわち、ベンゾオキサジン−
フラン化合物が混合物中に存在する時、混合物は、好ましくは、マレイミド基を
含むベンゾオキサジン化合物をもたない。マレイミドを全くもたない混合物であ
ることが、なおより好ましい。
【0013】 さらに、本発明は、例えば、一個のベンゾオキサジン環と一個のフラン基のみ
をもつ特定のベンゾオキサジン−フラン化合物の使用により、意外にも単体で熱
硬化性ポリマーとなることができる。この種の化合物は、得られるポリベンゾオ
キサジンのチャーなどの最終特性に害を与えずに、1個より多くのベンゾオキサ
ジン環を含むベンゾオキサジン化合物またはベンゾオキサジン−フラン化合物の
粘度を低下させることも見出された。
【0014】 これらの新規ポリベンゾオキサジンは、ポリイミド、フェノール樹脂、エポキ
シおよび他の熱安定ポリマーなどのポリマーと同じ用途で用いてよい。特に、本
ポリベンゾオキサジンは、防火性および低水吸収性などの特性を利用する用途で
用いてよい。用途の例には、ブレーキパッド、あるいは航空機のインテリアおよ
び構造部品、配管、梯子、船のマスト、グレーチング、テーブルトレー、ダクト
、ビーム、船のハウジングおよびプリント配線基板などの複合材用途が挙げられ
る。
【0015】 ポリベンゾオキサジンは、(i)ベンゾオキサジン化合物、(ii)フラン化
合物、(iii)ベンゾオキサジン−フラン化合物または(iv)それらの組み
合わせを含む混合物の反応生成物を含み、前記混合物は少なくとも0.001〜
多くとも10のフラン環対ベンゾオキサジン環比を有する。
【0016】 フラン環対ベンゾオキサジン環比の制限のゆえに、混合物はフラン化合物また
はベンゾオキサジン−フラン化合物のいずれかを少なくともある量を含まなけれ
ばならないことは言うまでもない。すなわち、これらの一つは、フラン/ベンゾ
オキサジン環比によって必要とされるフラン環をもたらすために混合物中に存在
しなければならない。混合物は好ましくはベンゾオキサジン化合物およびフラン
化合物を含有する。さらに、混合物中で1個より多くのベンゾオキサジン環をも
つベンゾオキサジン化合物またはベンゾオキサジン−フラン化合物を有すること
が好ましい。より好ましくは、混合物は、少なくとも二個のベンゾオキサジン環
および少なくとも一個のフラン環を有するベンゾオキサジン−フラン化合物を含
有する。なおより好ましくは、混合物は、一個のベンゾオキサジン環および一個
以上のフラン環を有するベンゾオキサジン−フラン化合物と組み合わせて、少な
くとも二個のベンゾオキサジン環を有するベンゾオキサジン−フラン化合物を含
有する。
【0017】 繰り返すと、混合物中でのフラン環対ベンゾオキサジン環の比は、少なくとも
0.001〜多くとも10である。好ましくは、比は少なくとも0.1、より好
ましくは少なくとも0.2、なおより好ましくは少なくとも0.4、最も好まし
くは少なくとも0.5から、好ましくは多くとも8、より好ましくは多くとも7
、なおより好ましくは多くとも5、最も好ましくは多くとも4である。
【0018】 ベンゾオキサジン化合物は、技術上知られている化合物などの適するいかなる
ベンゾオキサジンであってもよい。ベンゾオキサジンは、例えば、米国特許5,
543,516号、WO99/18092号および日本特許出願HEI9−59
333によって記載された化合物であってよい。
【0019】 好ましいベンゾオキサジン化合物には、以下の式の化合物が挙げられる。
【化9】 式中、R4は、(a)脂肪族、芳香族またはそれらの組み合わせであるととも
に酸素、窒素、硫黄、燐、ハロゲンおよびそれらの組み合わせから選択された5
個以下の原子と合わせて1〜35個の炭素原子を含む2価基、(b)単結合ある
いは(c)S、S2、SO、SO2、OまたはCOであり、R5は、一個以上のH
、炭素原子数1〜24の置換アルキルまたは非置換アルキル、あるいは炭素原子
数6〜24の芳香族または置換芳香族または芳香族置換アルキルである。好まし
くは、R4は、H、CH3、C25、C37、n−C37、i−C37、シクロヘ
キシル、ビシシクロヘキシル(2.2.1)ヘプチル、フェニル、CF2、CF3 、CCl3、CF2Cl、CN、(CH22COOH3またはPO(OCH32
どの一個以上の基に結合された単一炭素である。より好ましくは、R4は、二個
のCH3基または二個の水素に直接結合された一個の炭素である。好ましくは、
5は、炭素原子数1〜24の非置換アルキル、あるいは炭素原子数6〜24の
非置換アリールである。より好ましくは、R5は、炭素原子数6〜12の非置換
アリールである。最も好ましくは、R5はフェニルである。
【0020】 R5は、前述した少なくとも一個の反応性基も含んでよい。反応性基は、フラ
ン基以外に、アルケン(すなわち、C=C)、アルキン(すなわち、C≡C)、
ニトリル(すなわち、C≡N)、オキサゾール、オキサゾリン、フェノール、エ
ポキシ、酸無水物(anhydride)またはイミドなどの基であってよい。
好ましいR5構造の例は
【化10】 である。 式中、R1は、一個以上のH、ハロゲン、炭素原子数1〜6の置換アルキルま
たは非置換アルキル、あるいは炭素原子数6〜24の芳香族または置換芳香族(
例えば、ベンゾオキサジン、しかしフランではない)あるいは芳香族置換アルキ
ルであり、R2は、炭素原子数1〜5のアルキル、ハロゲン、フェニルまたはそ
れらの組み合わせである。R1は、環式、直鎖または分岐アルキルであってよい
。R1は、O、N、P、S、ハロゲンまたはそれらの組み合わせの1〜3個の原
子を含む基で置換されてよい。好ましくは、R1は、H、OH、炭素原子数6〜
18、より好ましくは炭素原子数6〜12の置換芳香族または芳香族置換アルキ
ルである。より好ましくは、R1は、H、OH、炭素原子数1〜6の非置換アル
キルまたは置換アルキルである。最も好ましくは、R1は、HまたはOHである
【0021】 一般に、フラン化合物は、以下の式によって示される。
【化11】 式中、Xは、合計で1〜50個の炭素原子および酸素、窒素、硫黄、燐、ハロ
ゲンおよびそれらの組み合わせから選択された10個以下の原子を含む。Xは、
好ましくは多くとも30、より好ましくは多くとも25、なおより好ましくは多
くとも20、最も好ましくは多くとも18個の炭素原子を含む。Xは、酸素、窒
素、硫黄、燐、ハロゲンおよびそれらの組み合わせから選択された、好ましくは
多くとも9、より好ましくは多くとも8、なおより好ましくは多くとも7、最も
好ましくは多くとも6個の原子を含む。
【0022】 好ましくは、Xは反応性基を含む。反応性基は、フラン以外の別の反応性基(
例えば、別のアルケンと反応性であるアルケン)、またはベンゾオキサジン化合
物のベンゾオキサジンのいずれかと反応する基である。従って、フラン環は、そ
れがベンゾオキサジン環と反応するという確信のゆえに反応性基であると考え、
本明細書においてそういうものとして扱う。他の反応性基は、別のフラン基であ
ってよく、あるいはアルケン(すなわち、C=C)、アルキン(すなわち、(C
≡C)、ニトリル(すなわち、C≡N)、オキサゾール、オキサゾリン、フェノ
ール、エポキシ、酸無水物またはイミドなどの基であってよい。フランの他に、
反応性基の例には、
【化12】 が挙げられる。 式中、R1およびR2は上述したのと同じである。
【0023】 好ましいフラン化合物には、フイ(Hui)らによってEur.Polym.
J.,Vol.,28,No.12,1461〜1469(1992)において
記載されたものなどの、アルデヒドまたはケトン含有フラン基と第一アミンとの
間の反応の化合物(すなわち、シッフ塩基)、(2)(1)によって記載された
水素添加シッフ塩基、(3)ガウス(Gousse)らによってPolymer
International,Vol.48,723〜741(1999)に
おいて記載されたものなどの、例えば、アセタールを生成させるためのポリオー
ル(例えば、ジオールおよびトリオール)とフランを含むアルデヒド(例えば、
フルフラール)との間の反応の化合物、(4)ライタ(Laita)らによって
Eur.Polym.J.,Vol.,8,1203〜1211(1997)に
おいて記載されたフランを含むポリマーおよび(5)ガウス(Gousse)ら
によってMacromolecule,Vol.31,314〜321(199
8)において記載されたフランを含むポリマーが挙げられる。
【0024】 繰り返すと、ベンゾオキサジン−フラン化合物は、少なくとも一個のベンゾオ
キサジン環および少なくとも一個のフランを有し、以下の式に示されたものなど
である。
【化13】 式中、Xは前述した通りであり、Arは、ベンゼン環または2〜4個の縮合ベ
ンゼン環であり、jは4〜10の整数であり、Yは独立して一価基であり、その
一価基は、H、OH、ハロゲン(例えば、弗素、臭素、塩素)、あるいは酸素、
窒素、硫黄、燐、ハロゲンおよびそれらの組み合わせから選択された5個以下の
原子を含み1〜35個の炭素原子を含むアルキル、アリール、アルケニル、アル
キニルまたはそれらの組み合わせである。
【0025】 Arはベンゼン環または2〜4個の縮合ベンゼン環であってよいけれども、A
rは、好ましくは、ベンゼン環または2個の縮合ベンゼン環(すなわち、ナフタ
レン型構造)である。最も好ましくは、Arはベンゼン環である。
【0026】 Yがアルキル、アリール、アルケニル、アルキニルまたはそれらの組み合わせ
である時、Yは、好ましくは多くとも24、より好ましくは多くとも18、最も
好ましくは多くとも12個の炭素原子を含む。この一価基がアルキル、アリール
、アルケニルおよびアルキニルの組み合わせ(すなわち、飽和、不飽和および芳
香族二重結合)をもってよいことも理解される。Yは、環式、直鎖または分岐で
あってもよい。Yがアリール成分をもつ時、アリールは、例えば、O、S、Nま
たはそれらの組み合わせを含む芳香族化合物などのヘテロ芳香族であってよい。
すなわち、Yはベンゾオキサジン基およびフラン基を含んでよい。
【0027】 好ましいベンゾオキサジン−フラン化合物には、以下の式をもつ化合物が挙げ
られる。
【化14】 式中、R3は、単結合あるいは炭素原子数1〜6の置換アルキル基または非置
換アルキル基であり、R7は、一個以上のH、ハロゲン、炭素原子数1〜24の
置換アルキルまたは非置換アルキル、あるいは炭素原子数6〜24の芳香族また
は置換芳香族(例えば、ベンゾオキサジン基またはフラン基を含む)あるいは芳
香族置換アルキルである。R7は、環式、直鎖または分岐アルキルであってよい
。R7は、O、N、P、S、ハロゲンまたはそれらの組み合わせの1〜12個の
原子を含む基であってよい。好ましくは、R7は、H、炭素原子数6〜24、よ
り好ましくは炭素原子数6〜12の置換芳香族または芳香族置換アルキルである
。より好ましくは、R7は、Hまたは炭素数1〜6の非置換アルキルまたは置換
アルキルである。最も好ましくは、R7は、Hまたは炭素原子数1〜6の非置換
アルキルである。好ましくは、R3はC1〜C6非置換アルキルである。より好ま
しくは、R3はCH2またはC24である。最も好ましくは、R3はCH2である。
【0028】 より好ましいベンゾオキサジン−フラン化合物には、以下の式を有する化合物
が挙げられる。
【化15】 式中、R3およびR4は前述した通りであり、そしてR7がベンゾオキサジン基
およびフラン基をもたないことを条件としてR7は前述した通りである。
【0029】 一個のベンゾオキサジンおよび一個のフランを含む好ましいベンゾオキサジン
−フラン化合物(すなわち、R7にはベンゾオキサジン基もフラン基もなく、ベ
ンゾオキサジン−フラン化合物は非置換フェノールの化合物ではない)は、驚く
べきことに、熱硬化架橋ポリマーを生成させるのみでなく、チャー収率などの特
性に害を与えずに、特に少なくとも二個のベンゾオキサジン環を有するベンゾオ
キサジン化合物またはベンゾオキサジン−フラン化合物の重合温度より低い温度
で粘度を低下させる。遙かにより驚くべきことは、一個より多くのベンゾオキサ
ジン環を含むベンゾオキサジン化合物またはベンゾオキサジン−フラン化合物に
これらを添加すると、得られるポリベンゾオキサジンのチャー収率などの特性を
改善する(すなわち、チャー収率を高める)。これらの改善は、一個より多くの
ベンゾオキサジン環をもつベンゾオキサジン化合物への添加である時に、より容
易に観察される。
【0030】 一般に、ベンゾオキサジン化合物またはベンゾオキサジン−フラン化合物は、
フェノール、第一アミンおよびホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドを
反応させることにより製造される。ベンゾオキサジンの製造に際して適するフェ
ノールの例には、以下の式を有するフェノールが挙げられる。
【化16】 式中、Arはベンゼン環または2〜4個の縮合ベンゼン環であり、lは6〜1
2の整数であり、Yは独立して一価基であり、その一価基は、H、OH、ハロゲ
ン(例えば、弗素、臭素、塩素)、あるいは酸素、窒素、硫黄、燐、ハロゲンお
よびそれらの組み合わせから選択された5個以下の原子を含み1〜35個の炭素
原子を含むアルキル、アリール、アルケニル、アルキニルまたはそれらの組み合
わせである。但し、少なくとも一個のYがOHであり、そのオルト位にHを有す
ることを条件とする。
【0031】 Arはベンゼン環または2〜4個の縮合ベンゼン環であってよいけれども、A
rは、好ましくは、ベンゼン環または2個の縮合ベンゼン環(すなわち、ナフタ
レン型構造)である。最も好ましくは、Arはベンゼン環である。
【0032】 Yがアルキル、アリール、アルケニルおよびアルキニルまたはそれらの組み合
わせである時、その基は、好ましくは多くとも24、より好ましくは多くとも1
8、最も好ましくは多くとも12個の炭素原子を含む。この一価基がアルキル、
アリール、アルケニルおよびアルキニルの組み合わせ(すなわち、飽和、不飽和
および芳香族二重結合)をもってよいことも理解される。Yは、環式、直鎖また
は分岐であってもよい。Yがアリール成分をもつ時、アリールは、例えば、O、
S、Nまたはそれらの組み合わせを含む芳香族化合物などのヘテロ芳香族であっ
てよい。
【0033】 一価Y基の例には、前述した反応性基が挙げられる。好ましくは、Yは、H、
OHまたは炭素数が多くとも6のアルキルである。より好ましくは、Yは、一つ
の必須OH以外はHである。
【0034】 好ましいフェノール化合物は以下の式を有する。
【化17】 式中、R4およびR5は前に定義された通りである。フェノールの例には、フェ
ノール、クレゾール、2−ブロモ−4−メチルフェノール、2アリルフェノール
、1,4−アミノフェノール、フェノールフタレイン、2,2’−ビフェノール
、4,4’−メチレン−ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン
、ビスフェノールA、1,8−ジヒドロキシアントラキノン、1,6−ジヒドロ
キシナフタレン、2,2’−ジヒドロキシアゾベンゼン、レゾルシノール、フル
オレンビスフェノール、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ノボラック樹脂
およびポリビニルフェノールが挙げられる。
【0035】 第一アミンは、技術上知られているものなどのフェノール化合物と反応させる
ために適するいかなるアミンであってもよい。上述したものなどの反応性基が窒
素に結合されていることが好ましい。より好ましくは、第一アミンは以下の式を
有する。
【化18】 式中、R6は単結合あるいは炭素原子数1〜6の二価アルキル基である。好ま
しくは、第一アミンはフルフリルアミンである。
【0036】 アミンの他の例には、一官能性アミン(すなわち、1つのアミン)が挙げられ
、そしてアンモニア、メチルアミン、5−メチルフルフリルアミン、エチルアミ
ン、プロピルアミン、ブチルアミン、イソプロピルアミン、オクタデシルアミン
、シクロヘキシルアミン、アルキルアミン、1アミノアントラセン、4−アミノ
ベンズアルデヒド、4−アミノベンゾフェノン、アミノビフェニル、2−アミノ
−5−ブロモピリジン、3−アミノ−ε−カプロラクタム、2−アミノ−2,6
−ジメチルピペリジン、3−アミノ−9−エチルカルバゾール、4−(2−アミ
ノエチル)モルホリン、2−アミノフルオレノン、2−アミノフルオレン、1−
アミノホモピペリジン、9−アミノフェナントレン、1−アミノピレン、4−ブ
ロモアニリンおよびアニリンなどの炭素原子数40以下のものが挙げられる。
【0037】 多官能性アミン(すなわち、1個より多くのアミン)の例には、2−アミノベ
ンジルアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,10
−ジアミノデカン、2,7−ジアミノフルオレン、1,4−ジアミノシクロヘキ
サン、9,10−ジアミノフェナントレン、1,4−ジアミノピペリジン、4,
4’−メチレンジアニリン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ジアミノジフ
ェニルスルホン、ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−オキシジアニリン
、メラミン、フルオレン−テトラアミンおよびテトラアミンジフェニルエーテル
などの炭素原子数40以下のものが挙げられる。
【0038】 ベンゾオキサジン化合物またはベンゾオキサジン−フラン化合物は、技術上知
られているものなどの適するいかなる方法によっても製造してよい。代表的な方
法には、米国特許5,543,516号、5,152,939号、WO99/1
8092号、日本特許出願HEI9−59333号、日本特許出願HEI8−7
4896号およびスイス特許A5 11 606169号によって記載された方
法が挙げられる。一般に、ベンゾオキサジンは、上述したものなどのフェノール
化合物を第一アミンおよびホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドまたはそれ
らの組み合わせと1:1:2のフェノール、アミンおよびアルデヒドの当量比で
反応させることにより製造される。スイス特許A5 11 606169号によ
って記載された当量比などの、この当量比から異なる比を用いてよい。
【0039】 ベンゾオキサジンを製造するに際して、フェノール、第一アミンおよびホルム
アルデヒドまたはパラホルムアルデヒドを溶媒と合わせて、あるいは溶媒を用い
ずに混ぜる。その後、ベンゾオキサジンを生成させるのに十分な温度に、この混
合物を加熱する。一般に、温度は70℃〜100℃である。好ましくは、温度は
少なくとも80℃である。溶媒を用いる場合、冷却後、技術上知られている方法
などの適するいかなる方法によっても溶媒を除去してよい。適する溶媒の例は、
ジオキサン、トルエン、酢酸n−ブチルおよびメチルイソブチルケトンである。
【0040】 ポリベンゾオキサジンは、一般に、ポリベンゾオキサジンを生成させるのに十
分な時間にわたり、ある温度に化合物の混合物を加熱することにより製造される
。温度は望ましくは少なくとも70℃〜多くとも300℃である。温度は、好ま
しくは少なくとも100℃、より好ましくは少なくとも150℃から、好ましく
は多くとも250℃、より好ましくは多くとも225℃までである。一般に、ポ
リベンゾオキサジンを生成させるための温度での時間は1分から20時間までで
ある。
【0041】 ベンゾオキサジンの重合は、通常は溶媒を使用せずに行うが、例えば、基材へ
のモノマーの塗布を容易にするために溶媒を用いてよい。使用してよい溶媒の例
には、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ト
ルエン、酢酸n−ブチルおよびメチルイソブチルケトンが挙げられる。
【0042】 触媒は必須でないとしても、触媒を用いてよい。代表的な触媒は、J.App
l.Poly.Sci.,1995,58,1751〜1760、J.Poly
.Sci.,Part A:Polym.Chem.,1999,37,191
3〜1921、Polymer,1990,40,4563〜4570、Pol
y.Mat.Sci.Eng.,1999,81,114〜115およびGB1
,437,814号に記載されており、それらの触媒には、酸、フェノール、ノ
ボラック、ルイス酸およびルイス塩基などの化合物が挙げられる。触媒または開
始剤を用いる時、混合物の0.01重量%〜5重量%などの少量で用いる。
【0043】 ポリベンゾオキサジンを生成させる時に、色、難燃性、機械的特性、加工特性
および電気特性などの理由で、別の添加剤も添加してよい。添加剤の例は、技術
上知られているものなどのエポキシ樹脂である。
【0044】 実施例 分析測定技術 粘度測定 TA Instrument Model CSL500 Cari−Med
レオメータで粘度を測定した。2cm1度幾何形状のコーン・プレート法を用い
た。
【0045】 熱測定 TA Instrument Model Number2050 Ther
mal Gravimetric Analyzer(TGA)で試験された熱
重量分析から600℃でのチャー収率を測定した。熱重量分析は窒素下で10℃
/分で600℃までであった。5重量%損失温度も熱重量分析から測定した。
【0046】 実施例1(a):ビスA/フルフリルアミンベンゾオキサジン−フラン化合物 始めに、メカニカルスターラー、凝縮器および温度計が装着された反応フラス
コ内で、約260gのジオキサン(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリ
ッチケミカル(Aldrich Chemical Co.))、約2.1モル
のパラホルムアルデヒド(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミ
カル(Aldrich Chemical Co.))、約1モルのフルフリル
アミン(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカル(Aldri
ch Chemical Co.))および約0.5モルのビスフェノールA「
ビスA」(PARABIS、ミシガン州ミッドランドのダウケミカル(Dow
Chemical Company))を混ぜた。その後、反応体のすべてを洗
浄するために追加のジオキサン(約150g)を反応器の底に添加した。その後
、混合物を90℃に加熱し、この温度で約25時間にわたり維持した。その後、
均質混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧においてロータリーエバポレータで除去
した。泡立ちが観察されなくなるまで、最終溶媒ストリッピングを125℃にお
いて約1ミリバールで行った。アルミニウム箔インサートを含むガラス皿に生成
物を注ぎ、放置して室温に冷却した。
【0047】 実施例1(b)ビスA/フルフリルアミンポリベンゾオキサジン 実施例1(a)のベンゾオキサジン−フラン化合物をガラス瓶に密封し、その
後、次の通りオーブン内で加熱した。化合物を含む密封瓶を150℃に維持され
たオーブンに入れ、その後、オーブンを1℃/分で210℃に加熱した。サンプ
ルを210℃で約3時間にわたり維持して、ポリベンゾオキサジンを生成させた
【0048】 ポリベンゾオキサジンは56%のチャー収率および355℃の5%損失温度を
もっていた。それも表1に示している。
【0049】 実施例2−4:ビスA/フルフリルアミン−フロインポリベンゾオキサジン WIG−L BUGミキサー(ニュージャージー州ブエナのウィルマドガラス
(Wilmad Glass Co.))を用いて実施例1(a)のベンゾオキ
サジン−フラン化合物およびフロインであるフラン化合物(ウィスコンシン州ミ
ルウォーキーのアルドリッチケミカル(Aldrich Chemical C
o.))を約15秒にわたり混合することにより、それらのポリベンゾオキサジ
ンを調製した。その後、各混合物を実施例1(b)の同じ方法によって硬化させ
た。各成分の量、フラン環/ベンゾオキサジン環比、チャー収率および損失温度
を表1においてこれらの実施例の各々について示している。
【0050】 実施例5〜7:ビスA/フルフリルアミン−フリルポリベンゾオキサジン WIG−L BUGミキサーを用いて実施例1(a)のベンゾオキサジン−フ
ラン化合物およびフリルであるフラン化合物(ウィスコンシン州ミルウォーキー
のアルドリッチケミカル(Aldrich Chemical Co.))を約
15秒にわたり混合することにより、それらのポリベンゾオキサジンを調製した
。その後、各混合物を実施例1(b)の同じ方法によって硬化させた。各成分の
量、フラン環/ベンゾオキサジン環比、チャー収率および損失温度を表1におい
てこれらの実施例の各々について示している。
【0051】 比較例1(a):ビスA/アニリンベンゾオキサジン化合物 始めに、メカニカルスターラー、凝縮器および温度計が装着された反応フラス
コ内で、約260gのジオキサン(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリ
ッチケミカル(Aldrich Chemical Co.))、約2.1モル
のパラホルムアルデヒド(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミ
カル(Aldrich Chemical Co.))、約1モルのアニリン(
ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカル(Aldrich C
hemical Co.))および約0.5モルのビスフェノールA(PARA
BIS、ミシガン州ミッドランドのダウケミカル(Dow Chemical
Company))を混ぜた。その後、反応体のすべてを洗浄するために追加の
ジオキサン(約150g)を反応器の底に添加した。その後、混合物を90℃に
加熱し、この温度で約25時間にわたり維持した。その後、均質混合物を室温に
冷却し、溶媒を減圧においてロータリーエバポレータで除去した。泡立ちが観察
されなくなるまで、最終溶媒ストリッピングを125℃において約1ミリバール
で行った。アルミニウム箔インサートを含むガラス皿に生成物を注ぎ、放置して
室温に冷却した。
【0052】 比較例1(b)ビスA/アニリンポリベンゾオキサジン 比較例1(a)のベンゾオキサジンモノマーをガラス瓶に密封し、その後、次
の通りオーブン内で加熱した。モノマーを含む密封瓶を150℃に維持されたオ
ーブンに入れ、その後、オーブンを1℃/分で210℃に加熱した。サンプルを
210℃で約3時間にわたり維持して、ポリベンゾオキサジンを生成させた。
【0053】 ポリベンゾオキサジンは32%のチャー収率および329℃の5%損失温度を
もっていた。それも表1に示している。
【0054】 実施例8−10:ビスA/アニリン−ビスA/フルフリルアミンポリベンゾオキ
サジン 実施例1(a)のベンゾオキサジン−フラン化合物および比較例1(a)のベ
ンゾオキサジン化合物のポリベンゾオキサジンを次の通り調製した。最初に各々
の所望量をパンに入れ、その後、すべての成分を溶解するのに十分な量のテトラ
ヒドロフラン(THF)を攪拌しつつ添加することにより成分を混合した。一旦
すべての成分が溶解すると、最初に若干暖め、その後泡立ちが観察されなくなる
まで90℃〜100℃で真空をかけることによりTHFを除去した。残留溶媒が
残っていないことを確実にするために、THF除去後の混合物をガスクロマトグ
ラフによって検査した。その後、混合物を実施例1(b)によって記載されたの
と同じやり方で硬化させ、ポリベンゾオキサジンを生成させた。各成分の量、フ
ラン環/ベンゾオキサジン環比、チャー収率および損失温度を表1においてこれ
らの実施例の各々について示している。
【0055】 実施例11−13:ビスA/アニリン−フロインポリベンゾオキサジン 比較例1(a)のベンゾオキサジンおよびフロインのポリベンゾオキサジンを
実施例2〜4によって記載されたのと同じ方法によって調製した。各成分の量、
フラン環/ベンゾオキサジン環比、チャー収率および損失温度を表1においてこ
れらの実施例の各々について示している。
【0056】 実施例14−16:ビスA/アニリン−フリルポリベンゾオキサジン 比較例1(a)のベンゾオキサジンおよびフリルのポリベンゾオキサジンを実
施例5〜7によって記載されたのと同じ方法によって調製した。各成分の量、フ
ラン環/ベンゾオキサジン環比、チャー収率および損失温度を表1においてこれ
らの実施例の各々について示している。
【0057】 表1に示された結果から、チャー収率がフラン環/ベンゾオキサジン環比の増
加につれて実質的に増加することが容易に明らかである。また、チャー収率の増
加は5%損失温度を大幅には変えない。改善されたチャー収率は、実施例1(b
)を比較例1(b)と比較することにより明確に例示されている。これらのポリ
ベンゾオキサジンは、実施例1(b)が各ベンゾオキサジン環から垂れ下がって
いるフランをもつことを除いて構造が同じ出発ベンゾオキサジンモノマーから製
造されている(すなわち、それぞれ、ベンゾオキサジンアニリン化合物と対比し
てベンゾオキサジン−フラン化合物)。結果は、存在するフラン環が比較例1(
b)と対比して、実施例1(b)のチャー収率を殆ど2倍にし、5%損失温度を
高めることを示している。
【0058】 表1の結果は、フラン化合物(例えば、フリルまたはフロイン)を含めること
も、ベンゾオキサジン化合物のポリベンゾオキサジンのチャー収率を改善するこ
とも示している(実施例11〜14参照)。結果は、フラン化合物がベンゾオキ
サジン−フラン化合物のポリベンゾオキサジンのチャー収率を改善することも示
している(実施例2〜7参照)。
【0059】
【表1】
【0060】 実施例17〜19:ビスA/アニリン−ジメチル3,4−フランジカルボキシレ
ート(DMFDC)ポリベンゾオキサジン 比較例1(a)のベンゾオキサジン化合物およびDMFDC(ウィスコンシン
州ミルウォーキーのアルドリッチケミカル(Aldrich Chemical
Co.))の各々の所望量を共通容器内に量り取り、その後、100℃未満に
加熱することにより成分を溶融させて均質液を生じさせることにより、比較例1
(a)のベンゾオキサジン化合物およびDMFDCのポリベンゾオキサジンを調
製した。その後、この混合物を実施例1(b)によって記載されたのと同じ方法
によって硬化させて、ポリベンゾオキサジンを生じさせた。各成分の量、フラン
環/ベンゾオキサジン環比、チャー収率および損失温度を表2においてこれらの
実施例の各々について示している。
【0061】 実施例20および21:ビスA/フルフリルアミン−DMFDCポリベンゾオキ
サジン 実施例1(a)のベンゾオキサジン−フラン化合物およびDMFDC(ウィス
コンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカル(Aldrich Chem
ical Co.))の各々の所望量を共通容器内に量り取り、その後、100
℃未満に加熱することにより成分を溶融させて均質液を生じさせることにより、
実施例1(a)のベンゾオキサジン−フラン化合物およびDMFDCのポリベン
ゾオキサジンを調製した。その後、この混合物を実施例1(b)によって記載さ
れたのと同じ方法によって硬化させて、ポリベンゾオキサジンを生じさせた。各
成分の量、フラン環/ベンゾオキサジン環比、チャー収率および損失温度を表2
においてこれらの実施例の各々について示している。
【0062】 表2の結果は、唯一のフラン環をもち他の反応性基をもたないフラン化合物で
さえ、ベンゾオキサジン化合物のポリベンゾオキサジンのチャー収率を改善する
ことを示している(実施例17〜19および表1の比較例1参照)。これは、D
MFDCが本明細書において記載されたのと同じ方法を用いてそれ自体が硬化し
た時に0のチャー収率(180℃後に何も残らなかった)および110℃の5%
損失温度をもつとしてもそうである。表2の結果は、DMFDCがベンゾオキサ
ジン−フラン化合物と混合された時、それほど効果的ではない場合があることも
示している(実施例20と21および表1の実施例1参照)。すなわち、DMF
DCは、ビスA/フルフリルアミンのポリベンゾオキサジンのチャー収率を低下
させたと思われる。
【0063】
【表2】
【0064】 実施例22:ビスA/フルフリルアミン−4−t−ブチルフェノール(TBP)
/フルフリルアミンポリベンゾオキサジン 実施例1(a)のビスA/フルフリルアミン70重量部をTBP/フルフリル
アミンのベンゾオキサジン−フラン化合物30重量部と混合した。実施例1(a
)に記載されたのと同じ方法を用いてTBP/フルフリルアミンを製造した。T
BPを前述したアルドリッチケミカル(Aldrich Chemical)か
ら得た。種々の温度での混合物の粘度を決定した。この混合物のポリベンゾオキ
サジンのチャー収率および5%損失温度も決定した。ポリベンゾオキサジンを生
成させるために用いられた硬化方法は、実施例1(b)によって記載されたのと
同じであった。結果を表3に示している。
【0065】 実施例23:ビスA/フルフリルアミン−2,4−ジメチルフェノール(DMP
)/フルフリルアミンポリベンゾオキサジン 実施例1(a)のビスA/フルフリルアミン70重量部を2,4−ジメチルフ
ェノール(DMP)/フルフリルアミンのベンゾオキサジン−フラン化合物30
重量部と混合した。実施例1(a)に記載されたのと同じ方法を用いてDMP/
フルフリルアミンを製造した。DMPを前述したアルドリッチケミカル(Ald
rich Chemical)から得た。種々の温度での混合物の粘度を決定し
た。この混合物のポリベンゾオキサジンのチャー収率および5%損失温度も決定
した。ポリベンゾオキサジンを生成させるために用いられた硬化方法は、実施例
1(b)によって記載されたのと同じであった。結果を表3に示している。
【0066】 実施例24:ビスフェノールF(ビスF)/フルフリルアミンポリベンゾオキサ
ジン フェノールがビスAでなくビスフェノールF(日本、東京の三井東圧(Mit
sui Toatsu))であったことを除いて、実施例1(aおよびb)に記
載されたのと同じ方法を用いてベンゾオキサジン−フラン化合物およびベンゾオ
キサジン−フラン化合物から製造されるポリベンゾオキサジンを製造した。硬化
前のベンゾオキサジン−フラン化合物の粘度、ポリベンゾオキサジンのチャー収
率および5%損失温度を表3に示している。
【0067】 実施例25:(ビスF)/フルフリルアミン−TBP/フルフリルアミンポリベ
ンゾオキサジン 実施例24のビスF/フルフリルアミン70重量部をTBP/フルフリルアミ
ンのベンゾオキサジン−フラン化合物30重量部と混合した。実施例22に記載
されたのと同じ方法によってTBP/フルフリルアミンを製造した。ポリベンゾ
オキサジンを生成させるために用いられた硬化方法は、実施例1(b)によって
記載されたのと同じであった。硬化前の混合物の粘度、ポリベンゾオキサジンの
チャー収率および5%損失温度を表3に示している。
【0068】 実施例26:(ビスF)/フルフリルアミン−DMP/フルフリルアミンポリベ
ンゾオキサジン 実施例24のビスF/フルフリルアミン70重量部をジメチルフェノール(D
MP)/フルフリルアミンのベンゾオキサジン−フラン化合物30重量部と混合
した。実施例23に記載されたのと同じ方法によってDMP/フルフリルアミン
を製造した。ポリベンゾオキサジンを生成させるために用いられた硬化方法は、
実施例1(b)によって記載されたのと同じであった。硬化前の混合物の粘度、
ポリベンゾオキサジンのチャー収率および5%損失温度を表3に示している。
【0069】 実施例27:ビフェノール/フルフリルアミンポリベンゾオキサジン フェノールがビスAでなく2,2’−ビフェノール(アルドリッチケミカル(
Aldrich Chemical Company))であったことを除いて
、実施例1(aおよびb)に記載されたのと同じ方法を用いてベンゾオキサジン
−フラン化合物およびベンゾオキサジン−フラン化合物から製造されるポリベン
ゾオキサジンを製造した。硬化前のベンゾオキサジン−フラン化合物の粘度、ポ
リベンゾオキサジンのチャー収率および5%損失温度を表3に示している。
【0070】 実施例28:ビフェノール/フルフリルアミン−TBP/フルフリルアミンポリ
ベンゾオキサジン 実施例27のビフェノール/フルフリルアミン70重量部をTBP/フルフリ
ルアミンのベンゾオキサジン−フラン化合物30重量部と混合した。実施例22
に記載されたのと同じ方法によってTBP/フルフリルアミンを製造した。ポリ
ベンゾオキサジンを生成させるために用いられた硬化方法は、実施例1(b)に
よって記載されたのと同じであった。硬化前の混合物の粘度、ポリベンゾオキサ
ジンのチャー収率および5%損失温度を表3に示している。
【0071】 実施例29:ビフェノール/フルフリルアミン−DMP/フルフリルアミンポリ
ベンゾオキサジン 実施例27のビフェノール/フルフリルアミン70重量部をDMP/フルフリ
ルアミンのベンゾオキサジン−フラン化合物30重量部と混合した。実施例23
に記載されたのと同じ方法によってDBP/フルフリルアミンを製造した。ポリ
ベンゾオキサジンを生成させるために用いられた硬化方法は、実施例1(b)に
よって記載されたのと同じであった。硬化前の混合物の粘度、ポリベンゾオキサ
ジンのチャー収率および5%損失温度を表3に示している。
【0072】 比較例2:ビスフェノールF(ビスF)/アニリンポリベンゾオキサジン フェノールがビスAでなくビスフェノールF(アルドリッチケミカル(Ald
rich Chemical Company))であったことを除いて、比較
例1(aおよびb)に記載されたのと同じ方法によってベンゾオキサジン化合物
およびベンゾオキサジン化合物から製造されるポリベンゾオキサジンを製造した
。硬化前のベンゾオキサジン化合物の粘度、ポリベンゾオキサジンのチャー収率
および5%損失温度を表3に示している。
【0073】 比較例3:ビフェノール/アニリンポリベンゾオキサジン フェノールがビスAでなく2,2−ビフェノール(アルドリッチケミカル(A
ldrich Chemical Company))であったことを除いて、
比較例1(aおよびb)に記載されたのと同じ方法によってベンゾオキサジン化
合物およびベンゾオキサジン化合物から製造されるポリベンゾオキサジンを製造
した。硬化前のベンゾオキサジン化合物の粘度、ポリベンゾオキサジンのチャー
収率および5%損失温度を表3に示している。
【0074】 表3から、ベンゾオキサジン−フラン化合物のポリベンゾオキサジン(実施例
24および27)が、フラン基が存在しないことを除いて同じ構造を有するベン
ゾオキサジンのポリベンゾオキサジン(比較例2および3)と比較して、実質的
に高い5%損失温度を有することが容易に明らかである。
【0075】 さらに、表3に示された結果は、唯一のベンゾオキサジン環および一個のフラ
ン環を含むベンゾオキサジン−フラン化合物を使用すると、二個のベンゾオキサ
ジン環およびフラン環を含むベンゾオキサジン−フラン化合物のベンゾオキサジ
ン混合物の粘度を低下させることを示している(実施例22、23、25、26
、28および29参照)。しかし、粘度が一桁低下する(実施例1、24および
27と比較して前述の実施例を参照すること)一方で、この低下した粘度はチャ
ー収率、5%損失温度の実質的な低下をもたらさない(すなわち、殆ど全く低下
しない)。
【0076】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヌル,マーティー ジェイ. アメリカ合衆国,テキサス 77566,レイ ク ジャクソン,ストロベリー 118 Fターム(参考) 4C063 AA01 AA05 BB03 CC75 DD54 EE05 4J043 QA02 QA05 RA08 RA23 XA06 ZA06 ZA12

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)ベンゾオキサジン化合物、(ii)フラン化合物、(
    iii)ベンゾオキサジン−フラン化合物または(iv)それらの組み合わせを
    含む混合物の反応生成物を含むポリベンゾオキサジンであって、前記混合物は少
    なくとも0.001〜多くとも10のフラン環対ベンゾオキサジン環比を有する
    ポリベンゾオキサジン。
  2. 【請求項2】 ベンゾオキサジン−フラン化合物が前記混合物中に存在する
    時、前記混合物はマレイミド基を含むベンゾオキサジン化合物をもたない請求項
    1に記載のポリベンゾオキサジン。
  3. 【請求項3】 前記混合物は、マレイミドを含む化合物を全くもたない請求
    項1に記載のポリベンゾオキサジン。
  4. 【請求項4】 少なくとも二個のベンゾオキサジン環を有するベンゾオキサ
    ジン化合物および以下の式のベンゾオキサジン−フラン化合物を含む混合物の反
    応生成物を含むポリベンゾオキサジンであって、前記混合物はマレイミド基を有
    するベンゾオキサジン化合物を含有しないポリベンゾオキサジン。 【化1】 (式中、R7は、H、C1〜C6非置換アルキルまたはC1〜C6置換アルキルであ
    り、R3は、単結合あるいは炭素原子数1〜6の置換アルキル基または非置換ア
    ルキル基である。)
  5. 【請求項5】 R1はHである請求項4に記載のポリベンゾオキサジン。
  6. 【請求項6】 R3はメチレンまたはエチレンである請求項4に記載のポリ
    ベンゾオキサジン。
  7. 【請求項7】 前記ベンゾオキサジン化合物は以下の式の化合物である請求
    項4に記載のポリベンゾオキサジン。 【化2】 (式中、R4は、(a)脂肪族、芳香族またはそれらの組み合わせであるととも
    に酸素、窒素、硫黄、燐、ハロゲンおよびそれらの組み合わせから選択された5
    個以下の原子と合わせて1〜35個の炭素原子を含む2価基、(b)単結合ある
    いは(c)S、S2、SO、SO2、OまたはCOであり、R5は、一個以上のH
    、ハロゲン、炭素原子数1〜6のアルキル、あるいは炭素原子数6〜24の芳香
    族または置換芳香族または芳香族置換アルキルである。)
  8. 【請求項8】 R5は、 【化3】 (式中、R1は、H、OH、C1〜C6非置換アルキルまたはC1〜C6置換アルキ
    ルであり、R2は、炭素原子数1〜5のアルキル、ハロゲン、フェニルまたはそ
    れらの組み合わせである。) である請求項4に記載のポリベンゾオキサジン。
  9. 【請求項9】 R4は、H、CH3、C25、C37、n−C37、i−C3
    7、シクロヘキシル、ビシシクロヘキシル(2.2.1)ヘプチル、フェニル
    、CF2、CF3、CCl3、CF2Cl、CN、(CH22COOH3およびPO
    (OCH32から選択された一個以上の基に結合された単一炭素である請求項7
    に記載のポリベンゾオキサジン。
  10. 【請求項10】 前記単一炭素は二個のメチル基に結合されている請求項9
    に記載のポリベンゾオキサジン。
  11. 【請求項11】 以下の式のベンゾオキサジン−フラン化合物またはそれら
    の組み合わせの混合物の反応生成物を含むポリベンゾオキサジンであって、前記
    混合物はマレイミド基を含むベンゾオキサジン化合物をもたないポリベンゾオキ
    サジン。 【化4】 (式中、R3は、単結合あるいは置換または非置換C1〜C6アルキレンであり、
    4は、(a)脂肪族、芳香族またはそれらの組み合わせであるとともに酸素、
    窒素、硫黄、燐、ハロゲンおよびそれらの組み合わせから選択された5個以下の
    原子と合わせて1〜35個の炭素原子を含む2価基、(b)単結合あるいは(c
    )S、S2、SO、SO2、OまたはCOであり、R7は、H、C1〜C6非置換ア
    ルキルまたはC1〜C6置換アルキルである。)
  12. 【請求項12】 ベンゾオキサジン−フラン化合物は以下の式の化合物であ
    る請求項11に記載のポリベンゾオキサジン。 【化5】
  13. 【請求項13】 R3はメチレンまたはエチレンである請求項12に記載の
    ポリベンゾオキサジン。
  14. 【請求項14】 R4は、H、CH3、C25、C37、n−C37、i−C 37、シクロヘキシル、ビシシクロヘキシル(2.2.1)ヘプチル、フェニル
    、CF2、CF3、CCl3、CF2Cl、CN、(CH22COOH3およびPO
    (OCH32から選択された一個以上の基に結合された単一炭素である請求項1
    1に記載のポリベンゾオキサジン。
  15. 【請求項15】 R4は、二個のCH3基に直接結合された炭素である請求項
    14に記載のポリベンゾオキサジン。
  16. 【請求項16】 少なくとも二個のベンゾオキサジン環をもつとともに反応
    性基をもたないベンゾオキサジン化合物および式 【化6】 (式中、R7は、H、C1〜C6非置換アルキルまたはC1〜C6置換アルキルであ
    り、R3は、単結合あるいは炭素原子数1〜6の置換アルキル基または非置換ア
    ルキル基である。) またはそれらの組み合わせのポリベンゾオキサジン−フラン化合物の反応生成物
    を含むポリベンゾオキサジン。
  17. 【請求項17】 前記ベンゾオキサジン化合物は以下の式の化合物である請
    求項16に記載のポリベンゾオキサジン。 【化7】 (式中、R4は、(a)脂肪族、芳香族またはそれらの組み合わせであるととも
    に酸素、窒素、硫黄、燐、ハロゲンおよびそれらの組み合わせから選択された5
    個以下の原子と合わせて1〜35個の炭素原子を含む2価基、(b)単結合ある
    いは(c)S、S2、SO、SO2、OまたはCOであり、R5は、炭素原子数1
    〜24の非置換アルキル、あるいは炭素原子数6〜24の非置換アリールである
    。)
  18. 【請求項18】 R5は、炭素原子数6〜12の非置換アリールである請求
    項17に記載のポリベンゾオキサジン。
  19. 【請求項19】 R5はフェニルである請求項17に記載のポリベンゾオキ
    サジン。
  20. 【請求項20】 (i)ベンゾオキサジン化合物、(ii)フラン化合物、
    (iii)ベンゾオキサジン−フラン化合物または(iv)それらの組み合わせ
    を含むポリベンゾオキサジンを調製するために有用な混合物であって、少なくと
    も0.001〜多くとも10のフラン環対ベンゾオキサジン環比を有する混合物
  21. 【請求項21】 前記混合物はマレイミドを有するベンゾオキサジン含有化
    合物をもたない請求項20に記載の混合物。
  22. 【請求項22】 前記比は少なくとも0.01である請求項20に記載の混
    合物。
  23. 【請求項23】 前記比は少なくとも0.1である請求項22に記載の混合
    物。
  24. 【請求項24】 前記比は多くとも4である請求項23に記載の混合物。
  25. 【請求項25】 (i)ベンゾオキサジン化合物、(ii)フラン化合物、
    (iii)ベンゾオキサジン−フラン化合物または(iv)それらの組み合わせ
    を混合し、ポリベンゾオキサジンを生成させるのに十分な時間にわたり前記混合
    物を加熱することを含むポリベンゾオキサジンを調製する方法であって、前記混
    合物は少なくとも0.001〜多くとも10のフラン環対ベンゾオキサジン環比
    を有する方法。
  26. 【請求項26】 高チャー収率のポリベンゾオキサジンを調製するため有用
    な以下の式を有するベンゾオキサジンモノマー。 【化8】 (式中、R3は、単結合あるいは置換または非置換C1〜C6アルキレンであり、
    4は、(a)脂肪族、芳香族またはそれらの組み合わせであるとともに酸素、
    窒素、硫黄、燐、ハロゲンおよびそれらの組み合わせから選択された5個以下の
    原子と合わせて1〜35個の炭素原子を含む2価基、(b)単結合あるいは(c
    )S、S2、SO、SO2、OまたはCOであり、R7は、H、C1〜C6非置換ア
    ルキルまたはC1〜C6置換アルキルである。)
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