JP2003506798A - 光学撮像システムにおける台形歪みの軽減および像の鮮明化のための方法ならびに装置 - Google Patents

光学撮像システムにおける台形歪みの軽減および像の鮮明化のための方法ならびに装置

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JP2003506798A JP2001516128A JP2001516128A JP2003506798A JP 2003506798 A JP2003506798 A JP 2003506798A JP 2001516128 A JP2001516128 A JP 2001516128A JP 2001516128 A JP2001516128 A JP 2001516128A JP 2003506798 A JP2003506798 A JP 2003506798A
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Abstract

(57)【要約】 指紋などの模様を形成した対象物を撮像する装置および方法は、光屈折器と、焦点レンズと、光源とを備えている。例えば、光屈折器はプリズムで構成することが可能で、撮像面と、受光面と、出射面とを有している。光源からの入射光は、受光面を通過して入射され、撮像面以外の面で反射される。この反射光は撮像面に照射され、出射面を通して、散乱されたほとんど全ての光によって、対象物の像を形成する。レンズは出射面に近接して配置され、イメージセンサの光に焦点をあわせる。本装置は台形の歪みを減少、あるいはゼロとするために構成されたものであり、本装置により形成された対象物の像を全体的に鮮明にさせるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
発明の分野 本発明は、像キャプチャー及び認識システムに使用される光学撮像装置に関し
、特に、模様が形成されている物体(patterned object、以下POと称する)の
像の台形歪みを軽減あるいは実質的に排除し、該像をより鮮明にする光学撮像装
置に関する。
【0001】 従来の技術 PO認識システムは産業的、商業的に一般化され、例えば、文書、絵、写真を
スキャンするスキャナなど、様々な用途に使用されている。近年では、一般消費
者向けにパターン認識システムの利用を進めるべく、メーカ側では、そのコスト
ダウンが図られている。そうしたパターン認識システムの一般消費者向け製品へ
の利用例の一つが、指紋の撮像及び認識である。これにより、例えばコンピュー
タの利用者の指紋を採取して、コンピュータの使用もしくは特定のファイル・機
能へのアクセスの権限を持つユーザの指紋と比較することで、セキュリティの向
上を図ることが可能である。かかるシステムは、例えばログインネーム及びパス
ワードによるセキュリティシステムの代替物となりうる。
【0002】 まず第一に、このような指紋認識システムおよび他のパターン認識システムで
は、解析のために、指紋や他の模様を正確に撮影することが求められる。パター
ン情報の取得に関しては既に様々なメカニズムが開発されており、例えば、米国
特許3,975,711号、4,681,435号、5,051,576号、5,17
7,435号、及び5,233,404号が、PO像の撮影に関する装置を開示し
ている。
【0003】 図1は、このような従来技術の光学的指紋撮影認識システムを示す概略図であ
る。図1において、光学認識システム108は、光源112、光学三角プリズム
110、レンズ体114、イメージセンサ116、格納及び処理ユニット125
を含んでいる。プリズム110は、撮像面(imaging surface)118、受光面
(light receiving surface)120、および出射面(viewing surface)122
を含んでいる。撮像面118は、指紋などのPOが撮像のために置かれる面であ
る。光源112は、例えばLEDであって、受光面120に近接し、光学プリズ
ム110に送られる入射光124を発する。光学プリズム110は直角二等辺三
角形になっていて、撮像面118と向かい合う角はほぼ90°であり、他の2つ
の底角(二等辺三角形の等しい二角)はほぼ45°となっている。
【0004】 一般に、入射光124は撮像面118に、撮像面の法線115に対して角度1
26で入射する。角度126は臨界角128より大きい。一般に臨界角とは入射
する光線と面の法線との間の角度のことを指している。入射光が臨界角よりも大
きな角度で入射するときは、入射光は表面で内部全反射(total internal refle
ction off the surface)され、一方臨界角よりも小さな角度で入射するときに
は、入射光はほぼすべて表面を通り過ぎる。以上のように、臨界角128とは、
入射光が撮像面118で完全に内部反射され、反射光130として出射面122
を経由してプリズム120から発射される際の、撮像面118の法線に対する角
度のことである。
【0005】 反射光130は、出射面122に近接するレンズ体114を通過する。レンズ
体114は、一つ以上の光学レンズを含んでなっていてもよい。レンズ体114
からの光はイメージセンサ116によって取り込まれる(captured)。レンズ体
114は、例えば光学的に像を取り込んで電気信号に変換する、電気結合素子(
CCD:Charged Coupled Device)や相補型MOS(CMOS:Complimentary
Metal Oxide Semiconductor)素子であってもよい。このようなイメージセンサ
は当業者には広く知られているものである。電気信号は、次に格納及び処理ユニ
ット125に送られる。
【0006】 格納及び処理ユニット125は、メモリユニット、プロセッサ、アナログ/デ
ジタルコンバータを含んでいてもよい(図示せず)。アナログ/デジタルコンバ
ータは、イメージセンサ116からのアナログ電気信号をデジタルデータに変換
する。メモリは、デジタルデータと、キャプチャーされた指紋の像を格納された
指紋像と比較する際のアルゴリズムと、を格納するために用いられる。プロセッ
サは、データ比較アルゴリズムに基づいて、取り込まれたデジタルデータと事前
にメモリに格納されたデータとを比較する。また、プロセッサによって、格納さ
れているデータとの比較以外の目的のために、取り込まれたデジタルデータを解
析することもできる。かかる格納及び処理ユニットは当業者には広く知られ、必
要なソフトを搭載した一般的なパーソナルコンピュータもこれに該当する。画像
データの処理及び比較用アルゴリズムの例としては、米国特許4,135,147
号や、同4,688,995号がある。尚、これらの開示内容は、全て本出願に引
例として含まれることとする。
【0007】 光学プリズムの撮像面118に指紋が置かれると、指紋の隆部(ridge)11
1が撮像面118に触れ、指紋の谷部(valley)109は撮像面118に触れな
い状態を保持する。よって指紋の谷部109では、光源112から光学プリズム
110に入る入射光124は、入射角が光学プリズム110の臨界角よりも大き
い場合、撮像面118で内部全反射される。一方指紋の隆部111においては、
一部の入射光124は、指紋の隆部で吸収されるか散乱する。ここで用いられて
いる「散乱」とは、光が不規則な面に当たった後、多方向に放射されるか、不規
則に反射されることを指している。
【0008】 散乱もしくは吸収の結果として、指紋の隆部111では、入射光124が内部
全反射されてしまうことがない。よって指紋の谷部109よりプリズム110を
離れた反射光130の強度は、指紋の隆部111よりプリズム110を離れた反
射光130よりも大きい。隆部111からの強度の小さい反射光130は暗く現
れ、光線と指紋表面との間の光入射地点に物体が存在することを示す。これに対
し、内部全反射されるような強度の高い反射光130は明るく現れることで、入
射光124と撮像面118との間に位置する光入射地点に物体が存在しないこと
を示す。これにより、暗く現れる指紋の隆部111と比較的明るく現れる指紋の
谷部109との区別が可能となる。この理由は、指紋の隆部111での入射光の
吸収が、指紋撮像の際の最も重要な要素であるためであり、かかるシステム10
8は吸収式撮像システムと呼ばれる。
【0009】 上記のシステムでは、光学的に指紋像を取り込み、該指紋像を電気的に表現す
る処理が可能である。しかし、指紋の隆部111の部分では、依然として入射光
124の一部が反射光130に平行な方向に内部全反射し、一部が散乱している
。このことにより、指紋の谷部109からの反射光130の強度と、指紋の隆部
111からの反射光130の強度との差が、比較的低くなってしまう可能性があ
る。つまり、指紋像における指紋の谷部109と指紋の隆部111との間のコン
トラストがはっきりしなくなる可能性がある。これにより、撮像、処理、比較が
困難になってしまう。
【0010】 さらに、光学認識システム108のような光学認識システムにおいては、レン
ズ体114の第一レンズの直径は、出射面122上の指紋像よりも小さいことが
望ましい。これにより、光学認識システム108を小型化し、製造コストを低減
することが可能となる。
【0011】 しかし、図2に示すように、システム108のような吸収式システムでは、レ
ンズ体114の第一レンズの直径が撮像面118上の指紋よりも小さい場合、レ
ンズ体114が撮像面118から比較的離れた位置に配置される必要がある。こ
の構成により、システム108によって取り込まれた指紋像は、指紋の縁部に至
るまで鮮明に表現される。一方で、レンズ体114の配置が出射面122に近過
ぎると、指紋像の縁部が失われたり歪んだりすることがある。これは、システム
108のような吸収式システムでは、指紋像に焦点を合わせるためには、指紋像
を作る光線が略平行でなければならないからである。また、レンズ体114の第
1レンズが撮像面118上の指紋よりも小さい場合、指紋像の中央に近い領域か
らの光線に対して平行になっている指紋像の縁部からの光線がレンズ体114に
入らず、よって指紋像の縁部がぼやけたり失われたりする可能性がある。
【0012】 よって、図2に示すように、光学認識システム108のレンズ体が、点線で示
されるレンズ体114’の位置にある場合、略平行な反射光130と130’は
レンズ体114’に入らない。この理由により、レンズ体がレンズ体114’の
位置に配置される場合、システム108では、撮像面118のA点及びB点の指
紋像を鮮明に撮影することができない。
【0013】 こうして、図2に示すように、吸収式システムでは、略平行な光線によって指
紋像の全体を撮像するためには、レンズ体114を出射面122から比較的遠く
に配置しなければならず、それゆえ、レンズ体114の第一レンズを比較的小さ
くしてシステムの小型化を図った事が無駄になってしまう可能性がある。このよ
うに、光学認識システム108の小型化には困難が伴う。さらに、出射面122
とレンズ体114との距離が比較的大きいために、光の干渉によって指紋像のコ
ントラストが失われてしまうことも考えられる。
【0014】 加えて、レンズ体114の第一レンズが出射面122上の指紋像より小さい場
合、光学認識システム108内で、台形歪みと呼ばれる現象が生じる。撮像シス
テムにおける台形歪みとは、システムで形成された正方形の像が台形のような形
に変形されて見えることをいう。
【0015】 図2は、なぜ台形歪みが光学認識システム108において生じるかを説明した
概略図である。光源112からの入射光124はプリズム110に入り、撮像面
118で反射して、像ABを形成する。そして反射光130は出射面122を通
過してレンズ体114に達し、A’地点及びB’地点において像A’B’を形成
する。出射面122を通じて見られる像ABは、「見かけ像」(apparent image
)として像abに位置しているように見える。具体的には、A地点は出射面12
2より距離aa’だけ離れたa地点にあるように見え、B地点は出射面122よ
り距離bb’だけ離れたb地点にあるように見える。出射面122から物体の見
かけ像が現れる地点までの距離は、出射面122から物体までの実際の距離を、
プリズム110の屈折率nで割った値となる。具体的には、距離aa’は次の式
で求められる。
【0016】 aa’=Aa’/n ただし、nはプリズム110の屈折率である。同様に、次式が得られる。
【0017】 bb’=Bb’/n 台形歪みは、物体の見かけ像からレンズ体114のレンズ面107までの光路
の長さが像を結んでいる物体の部分によって異なり、レンズ体114の対物レン
ズが出射面122を通過する指紋像よりも小さい場合に生じる。具体的にいえば
、システム108の場合、台形歪みが生じるのは、距離aA’が距離bB’より
も長く、レンズ体114の直径が出射面122上の距離a’b’よりも短い場合
である。
【0018】 また、距離aA’が距離bB’よりも長いことから、どの部分においても焦点
が合っているような物体の像を得ることが困難になっている。概して、見かけ物
体の像からレンズ体のレンズ面までの光路長や、さらに最終的にはイメージセン
サまでの光路長が、像を結んでいる物体の部分によって異なる場合には、レンズ
面において物体のある部分では焦点が合っており、またある別の部分ではぼやけ
てしまう。
【0019】 このような台形歪み及び物体の像の一部がぼやけるという問題を解決すべく、
従来技術では、レンズ体114のレンズ面107とイメージセンサ116とを傾
けて距離bB’を伸ばす一方で距離aA’を小さくし、これら2つの距離がほぼ
同じになるように構成している。しかし、直角二等辺プリズム(即ち、底角がほ
ぼ45°、底角でない角、つまりは頂角がほぼ90°である三角プリズム)の特
性上、反射光130は出射面122に実質的に垂直にプリズム110を通過する
。従って、反射光130が出射面122を通る際には屈折は生じない。更に、一
般には、透明な物体の表面への光の入射角が大きいほど、表面で反射される光の
量は多くなる。このようにして、イメージセンサ116に入る光の強度が減少し
、像の処理および比較がより困難になってしまう。
【0020】 従って、レンズ体114及びセンサを傾けることは、台形ゆがみを低減して像
の鮮明さを向上する一方、反射光130が大きな入射角にてレンズ体114に入
射するので、レンズ体114表面や、イメージセンサ116表面での反射光13
0の反射が大きくなってしまう。これにより、イメージセンサ116に入射する
光の強度が小さくなり、処理や比較が困難になる。
【0021】 加えて、光源112とレンズ体114の相対的な配置によって、光源112か
らの迷い光(stray light)113がレンズ体114に入るようになってしまっ
ている。これにより、さらに取り込まれた像の質を低下させ、その像の処理を困
難にする、余分なバックグラウンドである「ノイズ光」が発生する。
【0022】 上記のような吸収式撮像システムの問題点を解消すべく、吸収式ではなく「散
乱式」による撮像システムが考案されており、その一例が、J.Lougheedらの、1
993年8月3日開示の米国特許5,233,404号である。図3は、Lougheed
らによる装置の撮像部を示した概略図である。この図3に示すように、従来技術
の撮像システム208は、台形プリズム210、光源212、レンズ体214、
及びイメージセンサ216を備えている。台形プリズム210は、少なくとも撮
像面218、受光面220、出射面222を有している。
【0023】 撮像面218は、指紋など撮像される物体が置かれる面である。光源212は
、撮像面218と略平行な受光面220に近接し、対向するように配置されてい
る。よって光源212からの入射光224はプリズム210に入り、プリズム2
10の臨界角228よりも小さい角度で撮像面218に入射する。従って、指紋
の谷部209が撮像面218に置かれている面、即ち指紋が撮像面に接していな
い面においては内部全反射が起こらず、入射光224は撮像面218を通り抜け
る。指紋の隆部211が接して置かれている撮像面218では、入射光224は
指紋の隆部で反射して、散乱光(あるいは不規則反射光)230を生ずる。散乱
光230は、プリズム210内の、入射面222に近接するレンズ体214への
方向を含めたほぼ全ての方向へと広がってゆく。散乱光は入射面222を通りレ
ンズ体214に入って、上記のようなCCD、CMOSといった検出装置である
イメージセンサ216により検出される。
【0024】 指紋の谷部209の領域では、入射光224は撮像面218を通過する。また
、指紋の隆部211の領域では、入射光224は撮像面218で散乱して、レン
ズ体214及びイメージセンサ216によって捕捉される。従って、指紋の隆部
211の像は比較的明るく、指紋の谷部209の像は比較的暗くなる。これは散
乱光230がイメージセンサ216によって捕捉されるためであり、このタイプ
のシステムを「散乱」システムといっている。
【0025】 散乱システムにより形成された、指紋像の隆部と谷部との間の光の強度の差あ
るいは強度の度合いは、図1に示すように、吸収システムにおける、指紋像の隆
部と谷部との間の光の強度の差あるいは強度の度合いよりも大きくなっている。
これにより、散乱システムによって形成された指紋像の、指紋の隆部と谷部との
間のコントラストの方が、吸収システムによるものよりもはっきりしたものにな
る。こうしてイメージセンサ216がより鮮明な像を捉えられるようになり、該
システムによる指紋の比較の精度が向上する。
【0026】 さらに、散乱システムの特性上、レンズ体214に入って指紋の像を形成する
光線が平行でなくても鮮明な像が形成される。よって、レンズ体214の第一レ
ンズが入射面222上での指紋の像より小さくても、像の縁部付近での鮮明さを
失う事なく、レンズ体214を入射面222の比較的近くに配置することが可能
になる。
【0027】 しかし、プリズム210のような台形プリズムは、図1に示すプリズム110
のような三角プリズムよりも製造コストが高くなる。その一因は、研磨すべき表
面が多くなることに起因する。このような製造コストの増加は撮像システム20
8のようなシステムの高価格化を招き、一般消費者向け製品への利用をさらに困
難にしてしまう。
【0028】 さらに、プリズム210における指紋の見かけ像からレンズ体214までの散
乱光の光路長が、像の各部分によって異なることから、撮像システム208では
、光学認識システム108の場合と同様に、指紋像の一部分がぼやけてしまうこ
とがある。加えて、図3には示していないが、撮像システム208におけるレン
ズ体114の第一レンズが入射面222上の指紋像よりも小さい場合、プリズム
210における指紋の見かけ像の部分に応じて、像からレンズ体214およびイ
メージセンサ216までの散乱光の光路長の違いにより、台形歪みも発生する。
【0029】 これまでの記述によって明らかなように、PO認識システム用の撮像装置の改
良が望まれている。具体的には、像の台形歪みを軽減もしくは略解消した撮像装
置が望まれている。さらに、撮像装置は像のほぼ全ての部分に焦点を合わせられ
るものが望ましく、また比較的コンパクトで製造コストが安いものが好ましい。
【0030】 発明の概要 本発明は、台形の歪みを低減した、もしくは略解消した、ハイ・コントラスト
、ロー・歪みの像を形成する撮像装置を含んでいる。さらに、本発明の撮像シス
テムは比較的低価にて製造できる。撮像装置は、POの見かけ像を形成するため
に、対象物を配置する撮像面と、さらにもう一つの面と、出射面とを備える光屈
折器を有する。出射面は、撮像面に近接し、撮像面に対して角度γをなす。PO
の像は出射面から映し出される。また、撮像装置は、POの像を受け取ったり、
焦点をあわせるための出射面に近接したレンズを備えている。レンズは光軸に対
して垂直になるレンズ面を有し、出射面に対して角度δをなす。角度γおよび角
度δは、POの見かけ像の一部分からレンズ面までの第一光線の光路長であり、
最終的にはイメージセンサまでの光路長と、第一光線に略平行でPOの見かけ像
の別の部分からレンズ面までの別の光線の光路長であり、最終的にはイメージセ
ンサまでの光路長と、を実質的に等しくするためになされる角度である。好まし
くは、以下の式が成り立つように角度γと角度δを設定すればよい。
【0031】 0.7≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.30 本発明は、また、出射面と光線とが、出射面の撮像面との交差部の側にて、9
0°未満の角度をなし、撮像される対象物が置かれる撮像面のどの部分も、少な
くとも一つの光線が散乱される構成を有していることが好ましい。
【0032】 本発明は、さらにまた、POの撮像方法は、撮像面と、出射面と、さらにもう
一つの面とを有する光屈折器を備えて行われる。出射面によって定められる平面
と撮像面によって定められる平面との間には角度γが形成される。POは撮像面
に対して置かれ、入射光は光屈折器に入射される。入射光は撮像面及びPOで散
乱し、出射面を通過する。レンズは出射面に近接して配置され、レンズの焦点面
と出射面によって定められる平面との間に角度δをなす。角度γおよび角度δは
、光屈折器で形成された、POの見かけ像の一部からレンズ面までの第一光線の
光路長であり、最終的にはイメージセンサまでの光路長と、第一光線に略平行で
、POの見かけ像の別の部分から、レンズ面及びイメージセンサまでの別の光線
の光路長とが実質的に等しくなるように設定される。好ましくは、角度γと角度
δは以下の関係が成り立つように設定される。
【0033】 0.7≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.30 さらに、光線と出射面の交差部が、出射面の撮像面との交差部の側から見て、
90°未満の第一角度が形成され、撮像に使用される撮像面のどの部分も、少な
くとも一つの光線が散乱される構成を有していることが好ましい。
【0034】 上記の装置および方法により、台形の歪みの少ない、あるいは台形の歪みのな
い、POを撮像することができ、比較的に焦点のはっきりした像を形成すること
ができる。これにより、POのより正確な処理や比較を有効に促進することが可
能になる。
【0035】 発明の詳細な説明 図4および5は本発明に係る模様が形成されている物体(patterned object、
以下POと称する)の像を映しだすシステム308を示している。撮像システム
308は好ましくは、三角プリズム310、光源312、レンズ体314、およ
びイメージセンサ316を備えている。プリズム310は、図4を示した紙面に
対して垂直な方向に延びる長さを有する、5面体の三角プリズムである。プリズ
ム310は、指紋335などの像を撮ろうとする対象物を配置する平坦な矩形撮
像面318を有する。また、プリズム310は、撮像面318に当てた指紋33
5の像がプリズム310から外部に出る、平坦な矩形出射面(viewing surface
)320を有している。図4および5の実施の形態において、出射面320は、
プリズム310の内部に光を入射する受光面としての役割も果たす。光散乱面3
22は、プリズム310の第3またはそれ以上の平坦な矩形面を形成する。以下
に詳細する理由で、光散乱面322は拡散面であることが好ましい。
【0036】 光源312は、発光ダイオード(LED)をプリズム310の(図4の紙面に
対して垂直な方向に延びる)長さ程度に一列に並べたLEDアレーであることが
好ましい。このLEDアレーを光源312として使用すると、拡散蓋体を該LE
Dアレーと出射面320との間に設けることができ、撮像面318が一層均一に
照射される。なお、光源312は、プリズム310に光を入射させられ得る限り
どんなタイプの光源であってもよく、そのタイプの如何によらず本発明の範囲内
である。プリズム310の、撮像面318の反対に位置するエッジ338に沿っ
て光源312が設けられることが好ましい。また、撮像システム308の光源は
これ以外の構成でもいいし、これ以外の位置に設置してもよく、いずれの場合も
本発明の範囲内である。本発明に適用できる光源の例としては、ここに挙げた以
外に、同じ譲受人のもとで出願され、現在審査中の米国特許出願09/191,
428号(出願日1998年11月12日)、「ハイ・コントラスト、ロー・歪
みの映像キャプチャー光学システム」に開示されている。この特許出願の開示内
容全体は、本発明に含まれているものとする。一例を挙げると、光源312は、
エッジ365から出射面320に降ろした垂線と出射面320との交差部に形成
される線360とエッジ338との間であれば、出射面320に対してどこに設
置してもかまわない。
【0037】 レンズ体314は、指紋335からの散乱光330を受け、この散乱光330
をイメージセンサ316上で集束させるためのものである。レンズ体314は一
つのレンズでもよいが、好ましくは、複数のレンズから構成されているのがよい
。焦点距離が約13.48mmのレンズ体314を出射面320から約13.5
mmの位置に設けるのが最も好ましい。また、レンズ体314の一実施の形態の
概略図である図7に示すように、レンズ体は三つのレンズ904、906、90
8を有し、それぞれの光軸が共通の光軸902に重なっていることが最も好まし
い。レンズ904の直径が約17.8mmであり、レンズ906、908の直径
は約6mmであることが最も好ましい。レンズ体314はいくつのレンズからな
っていても構わない。
【0038】 イメージセンサ316は、レンズ体314から光学的に形成された像を取り込
んで(capture)電気信号に変換する。イメージセンサ316は例えば電荷結合
素子(CCD)であるが、これに限らず、光信号をアナログあるいはデジタル電
気信号に変換する手段であればよい。イメージセンサ316としてはCMOS(
complementary metal oxide semiconductor)素子を使用することが好ましい。
CCD及びCMOSイメージセンサは当業者によく知られている。イメージセン
サ316が形成した電気信号は周知の手段を用いて処理可能であり、指紋などの
入力模様を比較するのに用いられる。従来の技術にて言及したように、こういっ
た信号処理方法は、例えば米国特許4,135,147号および4,688,995
号に開示されており、この2件の開示内容全体を本発明は含んでいるものとする
【0039】 イメージセンサ316上に指紋335の像を形成するために、指紋335を撮
像面318に当てる。光源312から入射する光324は出射面320を通過し
てプリズム310に入る。光源312がエッジ338に近接した位置にあるので
、入射光324は散乱面322に当たる。前述のように、散乱面322は拡散性
があるものがよい。これにより、散乱面322に照射される入射光334のうち
、プリズム310内で散乱する割合が比較的高くなる。次に、この散乱光が撮像
面318に当たる。たとえ光散乱面322が拡散性を有していなくても、入射光
324の略全てが、散乱面322の臨界角より大きい角度323で散乱面322
に当たることになる。このように、入射光は、散乱面322で反射して撮像面3
18に入射する。散乱面322での入射光の反射性を高めるために、反射面38
1の鏡面が散乱面322に対向するように配置してもよい。
【0040】 入射光324は散乱面322で散乱するかあるいは直接反射するので、入射光
324のうち、プリズム310の臨界角328より小さい角度327で撮像面3
18に入射するものの割合が比較的高くなる。したがって、指紋の谷部309で
撮像面318に当たる入射光324は内部に向かって全反射せず、大部分が撮像
面318を通過することになる。このように、指紋の谷部309にて、撮像面3
18に当たる光は、そのほとんどがセンサ316に向かって進まない。一方、撮
像面318に指紋の隆部311が触れているところで撮像面318に入射した入
射光324は、大部分が散乱して、散乱光330となる。散乱光330の一部は
出射面320を通ってプリズム310を出る。プリズム310から出射する際に
散乱光330は屈折する。散乱光330はさらにレンズ体314に入射し、レン
ズ体314によってイメージセンサ316に集束する。
【0041】 入射光324は散乱面322で散乱するので、入射光324は比較的均一に撮
像面318を照らし、比較的均一な像ができる。このように均一な像は、処理が
しやすく、格納されている他の指紋データと比較しやすいので理想的である。撮
像面318の照度をさらに均一にするために、出射面320の、光源312と対
向する部分に、図5に示した複数のエッチングライン370で筋を入れてもよい
。ライン370はプリズム310の長さ方向に延び、エッジ先端338に平行で
ある。ライン370は、光源312から出射した光が出射面320を通過する際
に、該光を拡散させる役割を果たす。
【0042】 上述の構成に加えて、撮像システム308は、受光面の、光源312に近接し
た部分に遮光部350が設けられていることが好ましい。遮光部はプリズム31
0の全長(図4の紙面に垂直な方向)にわたって延びていることが好ましい。レ
ンズ体314に入射し、指紋の像に干渉してぼやけさせてしまう光源312から
の迷い光(stray light)の量を、遮光部350は低減する。さらに、プリズム
310に内側に対向している遮光部350の表面を鏡面にしてもよい。鏡面にす
ることによって撮像面318に入射する散乱光の強度が高まるので、好都合であ
る。遮光面350とともに、あるいはその代わりに、第2遮光面352を光源3
12とレンズ体314との間に設けてもよい。第2遮光面352は、光源312
からの迷い光を遮断してレンズ体314に入射させない角度で出射面320から
延びているのが好ましい。
【0043】 光源312は比較的幅が狭く、撮像面318の反対側のエッジ338に近接し
て設けられているので、撮像面318に到達する入射光324の略全てが反射、
あるいは散乱してレンズ体314に入射する。つまり、入射光324は、撮像面
318が指紋隆部311と接するところで散乱しなければ、イメージセンサ31
6に取り込まれることがほとんどない。指紋の谷部309に当たった入射光32
4がレンズ体314を通ってイメージセンサ316に到達する可能性をさらに低
くするには、図5に示すように、光源312がライン360を超えないようにす
ることが好ましいが、このライン360はプリズム310の長さ方向に延びてい
る。また、ライン360は、撮像面318に近接するエッジ365を通って出射
面320の法線との交差部によって定義される。光源312とエッジ先端338
とがこのライン対して常に同じ側に位置していれば、光源312から垂直に出射
した入射光324が指紋の隆部311にて散乱することなく、イメージセンサ3
16に到達することはほとんどありえない。
【0044】 光源312から撮像面に直接入射する入射光324を最小限に抑えることによ
って、撮像面318の指紋の谷部309が接する部分では、入射光324が内に
向かって実質的に反射しなくなる。これは、これらの谷部から出射面320に到
って出射面320を通過し、レンズ体314に入射する光がほとんどないことを
意味している。一方で、撮像面318からレンズ体314に入射する光は実質的
に全てが撮像面318の指紋隆部311で散乱した光である。こうすることで、
指紋の隆部311と谷部309との間のコントラストが比較的高い指紋の像が得
られる。このようにコントラストが高い指紋の像は処理が比較的簡単で、他の指
紋の像との比較がしやすいので、処理精度が上げられるという利点がある。
【0045】 さらに、撮像のためのこの散乱技術は、上記従来の技術にて述べたように、Lo
ugheedが開示している台形プリズムとは対照的に、三角プリズムを用いて実現し
ている。三角プリズムは台形プリズムに比べて生産効率がよく、撮像システム3
08の方が製造費用が比較的安価であるという利点がある。
【0046】 また、一般に、散乱光はある物体から略一方向に散乱するのではなく、多くの
方向に散乱する。従来の技術で述べたように、レンズ体を用いれば、ピントの合
った物体の像を平行ではない散乱光にて形成することができる。つまり、図6の
光学認識システム318に示すように、レンズ体314の第1のレンズの直径が
出射面322における指紋335の対角線より小さい場合、平行ではない散乱光
を使ってピントの合った指紋335の像を形成することができる。したがって、
レンズ体314を出射面320の比較的近くに設けても、システム308が形成
する指紋の像の端部近傍で質を落とさないですむ。ただし、レンズ体314を出
射面320に近接して設けることは必ずしも必要ではない。これらのことから、
撮像システム308は比較的コンパクトで、レンズ体314は製造費用が比較的
安いという利点がある。
【0047】 図6に示すように、レンズ体314の第1のレンズの直径は出射面318にお
ける指紋の大きさに比べて小さいので、形成された像には台形歪みが発生し得る
。しかし、本発明の撮像システムは、形成された像の台形歪みを小さくし、全体
的に鮮明さの度合いを上げる。上記従来の技術にて述べたように、台形歪みは、
像を形成する実際の物体とは異なった、歪んだ形をした像の中に現れる。台形歪
みも、部分的な像のピンぼけも、ともに見かけの物体像からレンズ体314、さ
らに最終的にはイメージセンサ316に到る光路の長さが、物体のある部分と別
のある部分とでは異なることに原因がある。ただし、図6に示すように、撮像シ
ステム308において、指紋335の見かけ像335’上の異なる点からレンズ
体314、さらにイメージセンサ316にまで到る散乱光330の光路長は略同
じである。具体的には、光路AA’は実質的に光路BB’と光路CC’に等しい
。このように、台形歪みを小さくすることができる利点があり、さらに、全体的
な像の鮮明さを上げることができる。図6に示すように、光路AA’、BB’、
およびCC’を実質的に等しくすることは、出射面320に対してレンズ体31
4を傾けることによって容易に行うことができる。
【0048】 しかし、光学認識システム108とは違い、図1に示すように、レンズ体31
4を傾けてもイメージセンサ316に到達する像の強度は大して減少しない。従
来の技術にて、光学認識システム108について述べたように、レンズ体114
を傾けると反射光130がレンズ体314の第1構成要素に法線からずれた角度
で当たるようになり、その結果、反射光130のレンズ体114表面における反
射量が大きくなり、イメージセンサ116での像の強度が低下してしまって好ま
しくない。
【0049】 ただし、プリズム310の屈折率は1を超えていることが好ましい。この場合
、出射面320に当たる散乱光330はプリズム310から出射する際に屈折し
、出射面320の法線からずれた方向に進む。つまり、レンズ体314のレンズ
面307を傾けると、散乱光330がレンズ体314に対して、実質的に90°
に当たるようになる。したがって、イメージセンサ316での像の強度を減少さ
せなくても、レンズ体314の表面における散乱光の過度な反射による像の強度
の低下が発生しなくなるか、あるいは低下してもごくわずかになり、台形歪みは
抑えられ、また、全体的な像の鮮明さが向上する。
【0050】 レンズ体314の傾斜角は任意の値に決められる(図8参照)。同図において
、光線410、412は撮像面のエッジ414およびその反対側の撮像面エッジ
416でそれぞれ散乱する。レンズ面307は、レンズの厚さがゼロに近づいた
ときの理論上のレンズ体314である。距離Aaはプリズム310内に現れる物
体の見かけ像からレンズ面307までの光線410に沿った距離であり、距離B
’bはプリズム310内に現れる物体の見かけの像からの光線412に沿った距
離である。台形歪みを略ゼロにするためには、距離Aaが距離B’bに実質上等
しくなければならない。B’bはプリズム310内に現れる物体の見かけの奥行
きなので、従来の技術で述べたように次式が成り立つ。
【0051】 B’b=Bb/n ここで、Bbはエッジ416上の点Bからプリズム310表面の点bまでの距離
である。台形歪みを実質上ゼロにし、全体的な像の鮮明さを高めるための条件は
以下の式で表わされる。
【0052】 Aa=Bb/n (式1) 光線412が出射面320に入射する角度、つまり、出射面320の法線とプ
リズム310内部の光線412との角度を図8ではθ1として表し、光線412
がプリズム310を通って出射する際に屈折する角度はθ2で表すと、スネルの
法則によって次式が成り立つ。
【0053】 n=sinθ2/sinθ1 (式2) また、三角関数の基本定理を用いると次式が成立することがわかる。
【0054】 ABcosγ+Bbcosα’=Ab (式3) ここで、ABは点Aから点Bまでのプリズム310の撮像面の長さであり、Ab
は出射面320上の線分Abの長さであり、α’は光線412と出射面320と
の間の角度であって、90°−θ1に等しい。また、γは撮像面318と出射面
320とがなす角度で、図8では角度342として示されている。
【0055】 最後に、正弦法則を用いると次式が成立することがわかる。
【0056】 AB/Bb=cosθ1/sinγ (式4) 上記の式1、2、3、および4を用いると、台形歪みを実質的にゼロにし、さ
らに全体的な像の鮮明さを上げるためには、次式に示す、プリズム310の角度
、およびレンズ面307と出射面320との角度に関する条件が満たされなけれ
ばならない。
【0057】 (n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ=1 (式5) ここで、図8に示すように、δはレンズ体314のレンズ面307が出射面32
0に対してなす角度である。よって、本発明の撮像システム308は、台形歪み
を略ゼロにし、全体的な像の鮮明さを上げるためには、式5に基づいて構成する
のが好ましい。
【0058】 ただし、撮像システム308を製造する際に角度γと角度δについて正確な公
差を達成するのは難しく、またコストが高くなる。よって、本発明の撮像システ
ムに対して、30%の製造公差を許容することにより、以下に示す式6に基づい
て構成することが好ましい。
【0059】 0.7≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.3 (式6) さらに好ましくは、本発明の撮像システムの製造公差を15%まで許容し、以
下に示す式7にしたがって構成するとよい。
【0060】 0.85≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.15 (式7) また、本発明の撮像システムの製造公差を7.5%まで許容し、本発明の撮像
システムを以下に示す式8にしたがって構成することが最も好ましい。
【0061】 0.925≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.075 (式8) 上述のように、撮像システム308を上記の式5〜8のうちの一つの式に基づ
いて構成することにより、台形歪みを大幅に、あるいはゼロにまで抑えられ、全
体的な像の鮮明さを上げることができる。これにより、撮像システムが像を処理
、比較する精度を容易に上げることができるという利点がある。
【0062】 プリズム310はガラスやアクリルなど、屈折率が1(空気の屈折率)より大
きい透明な材料を用いて作製することができる。好ましい屈折率と角度とを備え
たプリズムは、LAK−7およびLAK−8と命名されたガラス製の製品が韓国
ソウルのシンクワン社(Shinkwang Ltd.)から入手可能である。
【0063】 レンズ体314などのレンズ体については、韓国ソウルのウーリム光学システ
ム社(Woorim Optical System Ltd.)のガラス製品(商品名BK7)が好ましい
。図6に示すように、レンズ体314が複数の構成要素で構成されているのであ
れば、それぞれの構成要素をプラスチック成形など既知の加工手段を用いて加工
した枠の中に収めることで、構成要素を配置し間隔を決定することができる。
【0064】 光源312は回路基板上でまっすぐなアレー状に配置した4つの標準LEDで
構成されるのが好ましい。LEDの駆動については当業者であれば周知である。
イメージセンサ316は好ましくはCMOS型センサであり、韓国ソウルの現代
電子社(Hyundai Electronics)、カリフォルニア・サンホセのVLSIビジョ
ン社、カリフォルニア・サニーヴェールのオムニビジョン・テクノロジーズ社(
Omnivision Technologies Inc.)から入手可能である。
【0065】 図4で示すように、撮像用部品を相対的な位置に固定するために、個々の部品
を保持するためのスロットを備えた枠をプラスチック成形するなどして組み立て
てもよい。光源312は出射面320に近接した保持スロットに配置するか、あ
るいは従来から知られているように、接着剤を用いて出射面320に直接取り付
けてもよい。
【0066】 式5〜8は、撮像面318の全幅ABを利用して撮像を行うことを前提として
導いたが、プリズムの撮像面全体を使わなくても撮像は可能である。一例として
、角度が90°以上の三角プリズムを光屈折器として用いた場合が挙げられる。
ただし、プリズムの撮像面全体を対象物の撮像に用いないのであれば、上記式5
〜8に基づいて構成するという条件に加えて、その撮像システムの構成が別のも
う一つの条件を満たすことが好ましい。このもう一つの条件を説明する。図9は
角度541が鈍角である三角プリズム510を示している。三角プリズム510
は平坦な撮像面518、平坦な出射面520、および平坦なもう一つの面522
を有している。図9はさらに光源312と実質的に同じ光源512と、図示しな
いレンズ体のレンズ面507とを示している。プリズム510とともに使用する
レンズ体はレンズ体314と略同じである。
【0067】 図9に示すように、光線612は撮像面538上の点Dで散乱し、光線610
は撮像面518から点Aで散乱する。プリズム510とレンズ面507とは式5
にしたがって構成されている。さらに、線分a’d’はレンズ面507に対して
平行であり、長さD’d’は物体の像がプリズム510内で撮像面518上の点
Dでの見かけの奥行きである。このように、線分Aa’およびD’d’の長さは
等しい。プリズム510の屈折率は1より大きいので、光線612はプリズム5
10から点d’で出射する際に屈折してしまい、出射面520の法線620から
ずれた方向に進む。
【0068】 光線612と出射面520とがなす、出射面と撮像面との交差部の側に位置す
る角度545(図9ではα’と表記)は90°未満である。したがって、光線6
12がプリズム510を通過して法線620からずれた方向へ屈折すると、プリ
ズム510外部の光線610に平行な光路を進む。つまり、線分aa’とd’d
とが等しい。したがって、撮像面518上の物体について、プリズム510内に
現れる見かけの像からレンズ面507、さらに最終的には、図示しないイメージ
センサに到る光路が点Aでも点Dでも等しいことになる。これにより、全体的な
像の鮮明さを上げることができる。
【0069】 次に、同じくプリズム510を示す図10を参照して説明する。プリズム51
0内に現れる、撮像面518上の点Eに置いた物体の見かけの像からの光路長と
、プリズム510内に現れる、プリズム510上の点Aに置いた物体の見かけの
像からの光路長とは等しくない。光線612は撮像面518上に置かれた物体か
らの散乱光である。上記のように、プリズム510の屈折率は1より大きいので
、光線612は、点e’でプリズム510から出射する際に屈折し、出射面52
0の法線620からずれた方向へ屈折する。つまり、α’と表記した角度545
は90°より大きいので、プリズム510外部における光線612の光路は、プ
リズム510外部における光線610の光路と平行ではない。光線610と光線
612とが平行ではないのであるから、線分e’eの長さが線分a’aの長さと
は異なることになる。つまり、プリズム510内の見かけの像からレンズ面50
7までに到る総光路長は、対象物が撮像面318上の点Eにある場合と同面上の
点Aにある場合とでは異なることになる。そのため、比較的大きな台形歪みの発
生及び/又は比較的ピントのぼけた像が形成される。
【0070】 上記のような像が形成されるのを避けるには、前述のように、角度が90°以
上のプリズムを本発明の撮像システムにおいて使用する場合、撮像面をその幅の
一部に限って使用して対象物を撮像するのが好ましい。上記のように、α’が9
0°未満で、撮像システムが上記式5〜8にしたがって構成されていれば、台形
歪みは実質上なくなる。また、α’が90°以上であれば、台形歪みが発生する
。したがって、撮像対象物をプリズムの撮像面518に当てる際に該撮像面51
8の一部にのみ当てようとするのであれば、少なくとも一本の光線と出射面52
0とが該出射面520の撮像面518との交差側から見て90°未満の角度(図
9、10ではα’と表記)で交わるように、撮像に用いる撮像面518のどの部
分も少なくとも一本の光線を散乱させることができなければならない。この基準
を用いれば、上記式5〜8にしたがって構成された撮像システムにおいて台形歪
みの発生を抑えたり、あるいは略一切発生しないようにしたりすることが容易に
できるようになり、また、全体的な像の鮮明さを上げることができるという利点
がある。
【0071】 プリズム510及び光源512は、プリズム310及び光源312について上
述した材料及び方法によって同様に製造することができる。
【0072】 本発明は、その精神と技術的範囲を逸脱しない範囲にて多種多様な実施形態が
可能である。すなわち、本発明は明細書に開示した具体的な実施の形態に限定さ
れない。例えば、上記本発明の実施の形態は指紋の撮像との関連で説明したが、
これ以外にも任意のタイプのPOの撮像にも本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 吸収式撮像技術を用いた、従来の撮像装置の概略図である。
【図2】 図1の撮像装置の台形歪みを説明する概略図である。
【図3】 散乱式撮像技術を用いた第2の従来の撮像装置の概略図である。
【図4】 本発明に係る撮像装置の概略図であり、プリズム、光源、レンズ体、イメージ
センサを示している。
【図5】 図4に示すプリズム及び光源の斜視図である。
【図6】 図4に示す撮像システムにて、台形の歪みを低減する方法を示す概略図である
【図7】 図4に示す撮像システムにて使用されるレンズ体を示す概略図である。
【図8】 図4に示す撮像システムにて、プリズム及びレンズ体の好ましい構成を示す概
略図である。
【図9】 本発明の撮像装置で使用可能な他の実施形態のプリズムの散乱光路を説明する
概略図である。
【図10】 図9に示すプリズムの他の散乱光路を説明する概略図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年9月24日(2001.9.24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項12
【補正方法】変更
【補正の内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 5B047 AA25 AB02 BA02 BB04 BC05 BC14 BC30

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 模様が形成されている対象物(PO)を、ハイ・コントラストで、ロー・歪み
    の像を形成する小型装置であって、 POの見かけ像を形成するためにPOを配置する撮像面と、撮像面に近接する
    面であってPOの像が出射され、撮像面に対して角度γをなす出射面と、撮像面
    に近接するさらにもう一つの面と、を含む、光を反射および屈折させる光屈折器
    と、 前記出射面に近接して、出射面から出射されたPOの像を受け取るとともに焦
    点をあわせ、かつ、レンズ面がレンズの光軸に対して垂直であって、出射面に対
    して角度δをなす少なくとも一つのレンズとを含み、 前記角度γおよび角度δは、POの見かけ像の一部からレンズ面までの第一光
    線の光路長と、第一光線に実質的に平行であり、POの見かけ像の別の部分から
    レンズ面までの別の光線の光路長とが実質的に等しくなるように形成されている
    小型装置。
  2. 【請求項2】 前記角度γおよび角度δの関係において、 0.7≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.3 が成り立つ、請求項1記載の小型装置。
  3. 【請求項3】 前記角度γおよび角度δの関係において、 0.85≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.15 が成り立つ、請求項1記載の小型装置。
  4. 【請求項4】 前記角度γおよび角度δの関係において、 0.925≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.075 が成り立つ、請求項1記載の小型装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つの光線と出射面との交差部が、出射面と撮像面との交差部に近
    接する側で、90°未満の第一角度をなし、撮像される対象物を配置する撮像面
    のどの部分も、少なくとも一つの光線を散乱させることが可能な請求項1記載の
    小型装置。
  6. 【請求項6】 前記光屈折器に近接して設けられ、出射面にてPOの像を形成するために、光
    屈折器に入射する入射光を出射するための、少なくとも一つの光源をさらに含む
    請求項1記載の小型装置。
  7. 【請求項7】 撮像面に対向し、出射面に近接する第一エッジを有する三角プリズムを含み、 前記光源は、出射面に向けられ、出射面に平行であるとともに、前記第一エッ
    ジに近接する発光ダイオード(LED)の列である請求項6記載の小型装置。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも一つのレンズは直径を有し、 撮像される対象物は長さの次元を有し、 前記少なくとも一つのレンズの直径は前記撮像する対象物の長さよりも小さい
    請求項1記載の小型装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも一つの光線と出射面との交差部が、出射面と撮像面との交差部に近
    接する側で、90°未満の第一角度をなし、撮像する対象物を配置する撮像面の
    どの部分も、少なくとも一つの光線を散乱させることが可能な請求項2記載の小
    型装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも一つの光線と出射面との交差部が、出射面と撮像面との交差部に近
    接する側で、90°未満の第一角度をなし、撮像する対象物を配置する撮像面の
    どの部分も、少なくとも一つの光線を散乱させることが可能な請求項3記載の装
    置。
  11. 【請求項11】 少なくとも一つの光線と出射面との交差部が、出射面と撮像面との交差部に近
    接する側で、90°未満の第一角度をなし、撮像する対象物を配置する撮像面の
    どの部分も、少なくとも一つの光線を散乱させることが可能な請求項4記載の装
    置。
  12. 【請求項12】 撮像面と、出射面と、さらにもう一つの面と、を備える光屈折器を形成し、 出射面によって定義される平面と撮像面によって定義される平面との間の角度
    γを形成し、 光屈折器の撮像面に模様を形成する対象物(PO)を配置し、 入射光が光屈折器に入射され、 撮像面およびPOから出射面を通して入射光が散乱され、 出射面に近接してレンズを配置し、 出射面によって定義される平面とレンズのレンズ面との間の角度δを形成し、 光屈折器内のPOの見かけ像の一部からレンズ面までの第一光線の光路長と、
    第一光線に実質的に平行であり、POの見かけ像の別の部分からレンズ面までの
    別の光線の光路長とが実質的に等しくなるように、角度γと角度とδを設定する
    ことを含むPOの撮像方法。
  13. 【請求項13】 角度δおよび角度γの設定するステップは、角度δおよび角度γの関係を 0.7≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.3 によって成り立たせる請求項12記載の撮像方法。
  14. 【請求項14】 角度δおよび角度γを設定するステップは、角度δおよび角度γの関係を 0.85≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.15 によって成り立たせる請求項13記載の撮像方法。
  15. 【請求項15】 角度δおよび角度γを設定するステップは、角度δおよび角度γの関係を 0.925≦(n2−sin2δ)1/2(cotγ)(sinδ)+sin2δ≦1.075 によって成り立たせる請求項12記載の撮像方法。
  16. 【請求項16】 撮像面にPOを配置するステップは、少なくとも一つの光線と出射面との交差
    部が、出射面と撮像面との交差部に近接する側で、90°未満の第一角度をなし
    、少なくとも一つの光線が散乱されることを可能にする撮像面の各部分にPOを
    配置することを含む請求項12記載の撮像方法。
  17. 【請求項17】 撮像面にPOを配置するステップは、少なくとも一つの光線と出射面との交差
    部が、出射面と撮像面との交差部に近接する側で、90°未満の第一角度をなし
    、少なくとも一つの光線が散乱されることを可能にする撮像面の各部分にPOを
    配置することを含む請求項13記載の撮像方法。
  18. 【請求項18】 撮像面にPOを配置するステップは、少なくとも一つの光線と出射面との交差
    部が、出射面と撮像面との交差部に近接する側で、90°未満の第一角度をなし
    、少なくとも一つの光線が散乱されることを可能にする撮像面の各部分にPOを
    配置することを含む請求項14記載の撮像方法。
  19. 【請求項19】 撮像面にPOを配置するステップは、少なくとも一つの光線と出射面との交差
    部が、出射面と撮像面との交差部に近接する側で、90°未満の第一角度をなし
    、少なくとも一つの光線が散乱されることを可能にする撮像面の各部分にPOを
    配置することを含む請求項15記載の撮像方法。
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