JP2004086553A - 光学素子および読取装置 - Google Patents

光学素子および読取装置 Download PDF

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Masato Nishizawa
西澤 眞人
Chihiro Ueki
植木 千尋
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Abstract

【課題】指紋等の凹凸で表わされた情報と、文字や図形等の濃淡で表わされた情報のどちらについてもコントラストの良好な画像を得ることができ、かつ薄形化の可能な光学素子および読取装置を提供する。
【解決手段】第1の光源部2からの光線の光軸方向に対して、光線が全反射するような角度に設けられた第1の傾斜面6と、第2の光源部3からの光線の光軸方向に対して、光線が全反射するような角度に設けられた第2の傾斜面7と、第1の傾斜面6と第2の傾斜面7とに隣接し、第1の傾斜面6および第2の傾斜面7における全反射光が入射するように設けられた読取面8とを備え、第1の光源部2からの光線の第1の傾斜面6における全反射光が、一部反射するように読取面8に入射し、かつ、第2の光源部3からの光線の第2の傾斜面7における反射光が、全反射するように読取面8に入射するように構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字や図形等の濃淡で表わされた情報と、指紋等の凹凸で表わされた情報との読み取りを行う光学素子および読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話装置や、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報装置の高機能化に伴って、様々な本人認証装置を備えた携帯情報装置が提案されている。
【0003】
例えば、携帯情報機器に光学的な読取装置を搭載し、ユーザの指紋パターンの画像を撮像することによって、本人認証を行うことができると共に、文字や図形等のドキュメント情報についても撮像を行うことが可能な技術が提案されている(例:特開2001−283207号公報)。
【0004】
このような従来の技術について、さらに図面を用いて説明する。図12は、従来の読取装置の動作原理について説明するための概略図である。
【0005】
図12において、従来の読取装置においては、ユーザの指やドキュメント等の被写体101と接するように、光学素子102が設けられている。光学素子102を挟んで、被写体101と反対側に光源部103が設けられている。光源部103は、光学素子102の被写体101と接すべき面102aに対して入射角θaで入射するように配置されている。
【0006】
また、撮像素子104は、光源部103から光学素子102に入射した光が、光学素子102の被写体101に接すべき面102aにおける反射光成分を受光できるような位置に配置されている。なお、受光角θb(deg)は、入射角θa(deg)と等しい。
【0007】
このような構成において、入射角θa(deg)が、光学素子102の被写体101に接すべき面102aで、全反射を生じる角度を臨界角(deg)として、
20°<θa<臨界角
の関係で表わされるように設定された構成であった。
【0008】
このような構成においては、文字や図形等の濃淡で表わされたドキュメント情報については、光学素子102の被写体101に接すべき面102aにおける散乱光のうち、撮像素子104方向の成分を読み取ることにより、画像を撮像する。
【0009】
また、指紋等の凹凸で表わされた情報については、光学素子102の被写体101に接すべき面102aにおける反射光成分を読み取ることにより、その画像を撮像する構成であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような光学素子を備えた読取装置においては、指紋パターンを撮像した場合、その画像のコントラストが悪く、良好な画像を取得することが難しかった。
【0011】
一般に、指紋パターンは指の表面の凹凸によって形成された情報であるといえる。前述の構成のように、指や原稿と当接すべき面に対して、臨界角未満の入射角で光線を入射させた場合、指紋の凸の部分が光学素子と接した部分においては光が散乱すると共に、指紋の凹の部分についても、一部の光線は読取面で透過し、指紋の凹の部分で散乱してしまい、この散乱光が再度光学素子に入射し、撮像される画像のコントラストを低下させてしまう、という課題があった。
【0012】
すなわち、従来の読取装置においては、指紋の凹凸によらず、光が散乱してしまうので、この散乱光成分を撮像した場合におけるコントラストが非常に悪かった。これにより、撮像された指紋画像を解析して、本人認証に必要な識別に関する情報を得ることは大変困難であった。
【0013】
また、携帯情報装置に搭載する読取装置においては、小型化、特に薄形化が非常に大きな課題であったが、従来の読取装置においては、このような課題に対する技術的提案は何らなされていなかった。
【0014】
本発明は、このような課題に鑑み、指紋等の凹凸で表わされた情報と、文字や図形等の濃淡で表わされた情報のどちらについてもコントラストの良好な画像を得ることができ、かつ薄形化の可能な光学素子および読取装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学素子は、第1の光線の光軸方向に対して、第1の光線が全反射するような角度に設けられた第1の傾斜面と、第2の光線の光軸方向に対して、第2の光線が全反射するような角度に設けられた第2の傾斜面と、第1の傾斜面と第2の傾斜面とに隣接し、第1の傾斜面および第2の傾斜面における全反射光が入射するように設けられた、光学的に情報を読み取る読取面とを備えた光学素子であって、第1の光線の第1の傾斜面における反射光が、一部反射するように読取面に入射し、かつ、第2の光線の第2の傾斜面における反射光が、全反射するように読取面に入射することを特徴としている。
【0016】
このような構成により、第1の光線を用いて文字や図形等の濃淡で表わされた情報を撮像することができると共に、第2の光線を用いて指紋等の凹凸で表わされた情報を撮像することができる。また、第2の光線の第2の傾斜面における反射光が全反射することにより、指紋等の凹凸で表わされた情報が撮像できるので、凹の部分の輝度の低い、コントラストのよい画像を撮像することができる。
【0017】
次に、本発明の読取装置は、第1の光源部と、第2の光源部と、第1の光源部からの光線の光軸方向に対して、第1の光源部からの光線が全反射するような角度に設けられた第1の傾斜面と、第2の光源部からの光線の光軸方向に対して、第2の光源部からの光線が全反射するような角度に設けられた第2の傾斜面と、第1の傾斜面と第2の傾斜面とに隣接し、第1の傾斜面および第2の傾斜面における全反射光が入射するように設けられた読取面と、第1の傾斜面および第2の傾斜面での全反射光の、読取面における散乱光を読み取る位置に撮像素子とを備えたことを特徴としている。
【0018】
このような構成により、第1の光源部からの光線を用いて文字や図形等の濃淡で表わされた情報を撮像することができると共に、第2の光源部からの光線を用いて指紋等の凹凸で表わされた情報を撮像することができる。
【0019】
さらに、第1の光源部からの光線の第1の傾斜面における反射光が、読取面で一部反射するように読取面に入射し、かつ、第2の光源部からの光線の第2の傾斜面における反射光が、読取面で全反射するように構成されたことにより、指紋等の凹凸で表わされた情報を撮像する際に、凹の部分の輝度の低い、コントラストのよい画像を撮像することができる。
【0020】
さらに、第1の光源部からの光線の光軸方向と、第2の光源部からの光線の光軸方向とが平行であることにより、薄形化の可能な読取装置を提供できる。
【0021】
また、読取面と、撮像素子との間に導光手段を設けたことにより、効率的に読取面の散乱光を撮像することが可能となる。
【0022】
さらに、第1の光源部、第2の光源部および撮像素子が同じ基板上に設けられたことにより、製造時に簡易に部材の正確な位置決めが可能となる。
【0023】
また、導光手段が、第1の光源部からの光線の光軸方向および第2の光源部からの光線の光軸方向と平行に設けられたことにより、さらに薄形化の可能な読取装置を提供できる。
【0024】
さらに、導光手段が、GRINレンズアレイであることによって、簡易な構成で本発明の読取装置の構成を実現することができる。
【0025】
また、GRINレンズアレイの共役長が、撮像素子から読取面までの距離に一致することにより、より鮮明な画像を撮像することができる。
【0026】
さらに、読取面に突起部が設けられたことにより、読取面の摩擦等による傷付きを防止することが可能となる。
【0027】
また、GRINレンズアレイの共役長が、撮像素子から突起部の先端までの距離に一致することにより、原稿をより鮮明に撮像することが可能となる。
【0028】
さらに、読取面が曲面で構成されたことによっても、読取面の摩擦等による傷付きを防止することができる。
【0029】
さらに、曲面が、凹面で構成されたことにより、より簡易に傷等を防止することができる。
【0030】
また、第1の光源部からの光線の光軸方向と第1の傾斜面とのなす角度α(deg)が、読取面における光線の臨界角をR(deg)としたとき、0<α<(R/2)で表わされることにより、文字や図形の原稿等の濃淡で表わされた画像の撮像がより良好に行える。
【0031】
さらに、第2の光源部からの光線の光軸方向と第2の傾斜面とのなす角度β(deg)が、読取面における光線の臨界角をR(deg)としたとき、(R/2)≦β≦90−Rで表わされることにより、指紋等の凹凸で表わされた情報を良好に撮像することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0033】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における読取装置の構成を示す断面図である。図2は、その斜視図である。以下の図面では、説明を簡単にするために、XYZの3軸方向を記載している。
【0034】
図1において、本実施の形態の読取装置1は、同一の基板12にLED等の第1の光源部2および第2の光源部3、ならびに、CMOSやCCD等の撮像素子11が配置されている。また、基板12上に、光学素子13が接着等の方法により取り付けられている。なお、本実施の形態の撮像素子11は、横×縦=256×16画素のCMOSセンサを用いた。
【0035】
光学素子13は、透明な光学材料からなる第1の導光手段4および第2の導光手段9、さらにプリズム部5からなる。本実施の形態においては、光学素子13は、すべてアクリルによって形成されている例を示す。
【0036】
なお、第1の光源部2および第1の導光手段4との間ならびに第2の光源部3および第2の導光手段9との間には、光源部からの光を集光させるための、コンデンサレンズやフレネルレンズ等の集光光学系が設けられた構成であってもよい。
【0037】
プリズム部5は、第1の光源部2から出射された光線を全反射させる第1の傾斜面6と、第2の光源部3から出射された光線を全反射させる第2の傾斜面7とを有している。さらに、プリズム部5は、第1の傾斜面6および第2の傾斜面7の間に、原稿や指紋を読み取る際に用いる読取面8を備えた構成である。
【0038】
本実施の形態においては、図示したように、第1の傾斜面6が、第1の光源部2からの光線の光軸方向(図1中X軸方向)に対して、なす角度αが15°になるように構成されている。また、第2の傾斜面7は、第2の光源部3からの光線の光軸方向(図1中X軸方向)に対して、なす角度βが22.5°になるように構成されている。
【0039】
さらに、本実施の形態の読取装置1においては、読取面8において散乱した散乱光を撮像素子11で受光するために、第3の導光手段10が設けられている。第3の導光手段10と、撮像素子11との間の空隙を、空間部14と記す。
【0040】
本実施の形態においては、第3の導光手段10の一例として、円筒形の屈折率分布型レンズ、すなわちGRIN(GRadient INdex)レンズアレイを複数用いた構成を示し、その物点と焦点、すなわち、共役点間の距離である共役長は、撮像素子11の撮像面から、読取面8までの長さとほぼ同一になるように構成されている。本実施の形態の読取装置1における、共役長は約10.2mmである。
【0041】
なお、読取装置1のY軸方向の幅は16mmである。
【0042】
また、第1の導光手段4および第2の導光手段9と、第3の導光手段10および空間部14との境界面については、光の漏出を防ぐために、黒色に塗装することが望ましい。
【0043】
このような読取装置1を用いた画像読み取りの際の動作について、次に説明する。
【0044】
まず、読み取り対象が、文字や図形等の濃淡で表わされた情報である場合の画像読み取りについて説明する。
【0045】
図3は、本実施の形態の読取装置における、濃淡で表わされた情報を撮像する際の動作を説明するための概略図である。
【0046】
まず、第1の光源部2を発光させる。第1の光源部2からの光線は、第1の導光手段4を透過して、プリズム部5に入射する。第1の導光手段4とプリズム部5とは、光学的に隙間が生じないように接着等で密着しているので、第1の導光手段4とプリズム部5との境界面では屈折が生じない。
【0047】
次に、光線は、第1の傾斜面6に入射する。第1の傾斜面6が、光線の光軸に対して角度α=15°になるように設けられているので、光線は、第1の傾斜面6において全反射し(入射角は90°−15°=75°となる。臨界角はアクリルの場合約42°)、読取面8に角度α×2=30°の入射角で入射する。
【0048】
読取面8では、入射角が30°であるので、全反射は起こらず、光線は読取面8から外側に出射する。
【0049】
読取面8から出射した光は、読取面8の近傍に配置された文字や図形等の原稿21の表面に入射し、文字や図形の着色が淡い部分、すなわち白い部分においては散乱され、着色が濃い部分、すなわち黒い部分では吸収される。
【0050】
原稿21の白い部分で散乱された散乱光の一部は、再び読取面8から読取装置1に入射する。そして、散乱光の撮像素子11に向かう成分が、第3の導光手段10によって集光されて、撮像素子11によって明るく撮像される。
【0051】
一方、原稿21の黒い部分で吸収された光は、読取装置1に入射しないので、原稿21の黒い部分は撮像素子11によって暗く撮像される。
【0052】
これにより、読取装置1によって、文字や図形等の濃淡で表わされた情報を撮像することが可能となる。
【0053】
次に、読み取り対象が、指紋等の凹凸で表わされた情報である場合の画像読み取りについて説明する。
【0054】
図4は、本実施の形態の読取装置における、凹凸で表わされた情報を撮像する際の動作を説明するための概略図である。
【0055】
この場合には、まず第2の光源部3を発光させる。第2の光源部3からの光線は第2の導光手段9を透過して、プリズム部5に入射する。第2の導光手段9とプリズム部5とは、光学的に隙間が生じないように接着等で密着しているので、第2の導光手段9とプリズム部5との境界面では屈折や反射等が生じない。
【0056】
次に、光線は、第2の傾斜面7に入射する。第2の傾斜面7が、光線の光軸に対して角度β=22.5°になるように設けられているので、光線は、第2の傾斜面7において全反射して(入射角は、90°−22.5°=67.5°)、読取面8に角度β×2=45°の入射角で入射する。
【0057】
読取面8においては、入射角が45°と臨界角を超えているので、光は全反射して、読取装置1から外に出ることはない(アクリルから空気中へ出射する場合の臨界角は、約42°である)。
【0058】
しかしながら、読取面8に指22を密着させた場合、指紋の凹凸のうちの凸の部分と読取面8が密着した部分においては、図4に示したように、読取面8において光が散乱される。指紋の凹の部分においては、読取面8との間に空間部があるので、光は散乱せず、読取面8において全反射する。
【0059】
指紋の凸の部分と読取面8との間で散乱された散乱光は、再び読取面8から読取装置1に入射する。そして、散乱光の撮像素子11に向かう成分が、第3の導光手段10によって集光されて、撮像素子11によって明るく撮像される。
【0060】
一方、指紋の凹の部分と読取面8との間に空間部がある部分から全反射された光は、撮像素子11によって撮像されないので、暗く撮像される。
【0061】
これにより、読取装置1によって、文字や図形等の濃淡で表わされた情報に加えて、指紋等の凹凸で表わされた情報をも撮像することが可能となる。本発明の読取装置によれば、指紋パターンを撮像する際の凹の部分については、光線が、読取面において撮像素子以外の方向に全反射するので、従来と比較して黒レベルの低い、コントラストの良好な画像を得ることができる。
【0062】
なお、図1において、第1の傾斜面6と、第1の光源部2からの光線の光軸(X軸)方向がなす角度αが、15°である場合を示した。
【0063】
検討によれば、角度αは、第1の傾斜面6への入射角が、全反射を起こす角度、すなわち臨界角以上の角度であり、かつ、読取面8への入射角は全反射を起こさない角度、すなわち臨界角未満の角度であることが望ましい。すなわち、臨界角をRとすると、
R≦90−α
2×α<R
の2式を満たす必要がある。
【0064】
実用的には、
0<α<(R/2)
を満たせばよい。材料がアクリルの場合には、R=42°となるので、
0°<α<21°が望ましい。
【0065】
さらに望ましくは、
10°<α<21°が望ましい。これは、あまりαが小さすぎると、光線が読取面8に垂直に近い角度で入射してしまい、原稿21の黒い部分からの反射光を拾ってしまうので、コントラストを悪化させる場合があるからである。
【0066】
次に角度βは、第2の傾斜面7への入射角が、全反射を起こす角度、すなわち臨界角R以上の角度であり、かつ、読取面8への入射角も全反射を起こす角度、すなわち臨界角以上の角度であることが望ましい。すなわち、
R≦90−β
R≦2×β
の2式を同時に満たす必要がある。
【0067】
実用的には、
(R/2)≦β≦90−R
を満たせばよい。材料がアクリルの場合には、R=42°となるので、
21°≦β≦48°が望ましい。
【0068】
さらに望ましくは、
21°<β<30°が望ましい。これは、あまりβが大きすぎると、読取面8に大きな入射角で入射してしまい、指紋画像を取得する場合、指紋の凸の部分と読取面8との接する部分からの散乱光のうち、撮像素子11方向の成分が小さくなり、コントラストを悪化させる場合があるからである。
【0069】
本実施の形態の読取装置1によれば、読み取り対象が濃淡で表わされた情報である場合には第1の光源部2を点灯させて画像を撮像すればよく、読み取り対象が凹凸で表わされた情報である場合には第2の光源部3を点灯させて画像を撮像すればよい。すなわち、点灯させる光源部を選択するという単純な構成で、文字や図形等の濃淡で表わされた情報と指紋等の凹凸で表わされた情報とをコントラストよく同一の読取面8から撮像することができる。
【0070】
また、本実施の形態の読取装置においては、第1の光源部2からの光線の光軸、第2の光源部3からの光線の光軸、さらに、読取面8から撮像素子11への光線の光軸が、略平行になるように構成されている。このような構成により、読取装置1の厚みを薄く構成することができる。図1に示した構成では、図中Z軸方向の厚みを3mmにすることができた。円筒型のGRINレンズの径を小さくする等の改良を行えば、さらなる薄形化も可能である。このように、携帯情報装置への搭載を容易に行うことができる読取装置を提供することができる。
【0071】
なお、本実施の形態においては、光学素子13の材料として、アクリルを用いた場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ポリカーボーネートやガラス等の、公知の光学材料をすべて含むことはいうまでもない。
【0072】
また、本実施の形態においては、撮像素子が、第1の光源部および第2の光源部と同一基板上に形成された例を示した。この場合、読取装置の組み立てが簡単に行えるという利点があるが、本発明は撮像素子の位置を限定するものではない。例えば、図5に示したように、撮像素子11が、第1の光源部2および第2の光源部3と同一基板上にない構成であってもよいことはいうまでもない。
【0073】
さらに、本実施の形態においては、第3の導光手段10の例として、GRINレンズアレイを用いた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、集光作用を有する光学系であれば、本発明に含まれることはいうまでもない。
【0074】
また、本実施の形態においては、第3の導光手段10であるGRINレンズアレイの共役長が、撮像素子11から読取面8までの距離と一致する例を示したが、例えば、第3の導光手段10の共役長が、撮像素子11から、読取面8までを超える長さであってもよい。
【0075】
このような構成によれば、図6に示したように、読取装置1を携帯情報装置等に搭載する場合に、読取面8が携帯情報装置の筐体30よりも内側になるように読取装置1を配置することが可能となる。この場合には、第3の導光手段10の共役長を、撮像素子11から筐体30の外側までの距離Cと一致するように配置することが望ましい。このような構成により、読取面8を外部からの機械的な損傷等から防御することができる。
【0076】
また、本発明の読取装置は、本実施の形態に示したような、光学素子13が第1の導光手段4、第2の導光手段9およびプリズム部5からなる構成に限定されない。例えば図7に示したような、光学素子51が、第1の導光手段、第2の導光手段およびプリズム部をプレス成形等の公知の方法で一体に形成した構成であってもよいことはいうまでもない。
【0077】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態として、本発明の読取装置の別の構成を示す。
【0078】
図8は、本発明の第2の実施の形態における読取装置の斜視図である。図9はその断面図である。
【0079】
なお、説明を簡単にするために、第1の実施の形態で説明した構成要素と同じ構成要素については、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0080】
本実施の形態の読取装置61は、第1の実施の形態で説明した読取装置1と比較して、その読取面8の両側(図8中Y軸方向の両側)に、突起部42を設けた点が異なる。
【0081】
このような突起部42を設けたことにより、読取面8を、読み取り対象となる原稿等に直接当接させることがないので、摩擦やゴミ等による表面の傷から保護することができる。
【0082】
さらに、このような構成において指紋パターンを取得する場合には、突起部42のない読取面8の中央部分で指紋画像を取得することができる。
【0083】
なお、この構成においては、第3の導光手段10の共役長は、撮像素子11から突起部42の先端部分までの距離Eとほぼ同一であることが、文字や図形等の濃淡で表わされた情報の、より鮮明な画像の撮像のために望ましい。さらに、指紋等の凹凸で表わされた情報をも鮮明に撮像するために、その被写界深度が、撮像素子11から読取面8までの距離Dと、撮像素子11から突起部42の先端部分までの距離Eとをカバーすることが望ましい。
【0084】
(第3の実施の形態)
さらに、第3の実施の形態として、本発明の読取装置の別の構成を示す。
【0085】
図10は、本発明の第3の実施の形態における読取装置の斜視図である。図11はその平面図である。
【0086】
なお、説明を簡単にするために、第1の実施の形態で説明した構成要素と同じ構成要素については、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0087】
本実施の形態の読取装置62は、第1の実施の形態で説明した読取装置1と比較して、その読取面48のうちのY軸方向の両端部分が、曲面で構成されているのが異なる。
【0088】
読取面48の両端部分を曲面にしたことにより、第1の実施の形態で述べた読取装置1の効果に加えて、読取面48の中央部分を、読み取り対象となる原稿等に直接当接させることがないので、摩擦やゴミ等による表面の傷つき等を防止することができる。
【0089】
さらに、このような構成において指紋パターンを取得する場合には、第2の実施の形態の読取装置61のように、突起部42が存在しないので、読取面48のY軸方向の全域を読取面として用いることが可能となる。
【0090】
なお、この構成においても、図11に示したように、第3の導光手段10の共役長は、撮像素子11から読取面48の最大距離Gとほぼ同一であることが、文字や図形等の濃淡で表わされた情報の、より鮮明な画像の撮像のために望ましい。さらに、指紋等の凹凸で表わされた情報をも鮮明に撮像するために、GRINレンズの被写界深度が、撮像素子11から読取面48の最大距離Gと、撮像素子11から読取面48の最短距離Fとをカバーすることが望ましい。
【0091】
なお、本実施の形態の読取装置62においては、読取面48がY軸方向に凹面である場合を示したが、本発明の読取装置62はこれに限定されない。例えば、Z軸方向に凹面であっても、傷つき防止効果を有することはいうまでもない。
【0092】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の光学素子および読取装置を用いれば、指紋等の凹凸で表わされた情報と、文字や図形等の濃淡で表わされた情報のどちらについてもコントラストの良好な画像を得ることができ、かつ、その薄形化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における読取装置の構成を示す断面図
【図2】本発明の第1の実施の形態における読取装置の構成を示す斜視図
【図3】本発明の第1の実施の形態における読取装置が、濃淡で表わされた情報を読み取る際の動作を説明するための概略図
【図4】本発明の第1の実施の形態における読取装置が、凹凸で表わされた情報を読み取る際の動作を説明するための概略図
【図5】本発明の第1の実施の形態における読取装置の他の構成を示す断面図
【図6】本発明の第1の実施の形態における読取装置の他の構成を示す断面図
【図7】本発明の第1の実施の形態における読取装置の他の構成を示す断面図
【図8】本発明の第2の実施の形態における読取装置の構成を示す斜視図
【図9】本発明の第2の実施の形態における読取装置の構成を示す断面図
【図10】本発明の第3の実施の形態における読取装置の構成を示す斜視図
【図11】本発明の第3の実施の形態における読取装置の構成を示す平面図
【図12】従来の読取装置の構成を説明する概略図
【符号の説明】
1,61,62 読取装置
2 第1の光源部
3 第2の光源部
4 第1の導光手段
5 プリズム部
6 第1の傾斜面
7 第2の傾斜面
8,48 読取面
9 第2の導光手段
10 第3の導光手段
11 撮像素子
12 基板
13,51 光学素子
14 空間部
21 原稿
22 指
30 筐体
42 突起部

Claims (15)

  1. 第1の光線の光軸方向に対して、前記第1の光線が全反射するような角度に設けられた第1の傾斜面と、
    第2の光線の光軸方向に対して、前記第2の光線が全反射するような角度に設けられた第2の傾斜面と、
    前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面とに隣接し、前記第1の傾斜面および前記第2の傾斜面における全反射光が入射するように設けられた、光学的に情報を読み取る読取面とを備えた光学素子であって、
    前記第1の光線の前記第1の傾斜面における反射光が、一部反射するように前記読取面に入射し、かつ、
    前記第2の光線の前記第2の傾斜面における反射光が、全反射するように前記読取面に入射することを特徴とする光学素子。
  2. 第1の光源部と、
    第2の光源部と、
    前記第1の光源部からの光線の光軸方向に対して、前記第1の光源部からの光線が全反射するような角度に設けられた第1の傾斜面と、
    前記第2の光源部からの光線の光軸方向に対して、前記第2の光源部からの光線が全反射するような角度に設けられた第2の傾斜面と、
    前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面とに隣接し、前記第1の傾斜面および前記第2の傾斜面における全反射光が入射するように設けられた読取面と、
    前記第1の傾斜面および前記第2の傾斜面での全反射光の、前記読取面における散乱光を読み取る位置に撮像素子とを備えたことを特徴とする読取装置。
  3. 前記第1の光源部からの光線の前記第1の傾斜面における反射光が、前記読取面で一部反射するように前記読取面に入射し、かつ、
    前記第2の光源部からの光線の前記第2の傾斜面における反射光が、前記読取面で全反射するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
  4. 前記第1の光源部からの光線の光軸方向と、前記第2の光源部からの光線の光軸方向とが平行であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の読取装置。
  5. 前記読取面と、前記撮像素子との間に導光手段を設けたことを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の読取装置。
  6. 前記第1の光源部、前記第2の光源部および前記撮像素子が同じ基板上に設けられたことを特徴とする請求項2から請求項5までのいずれか1項に記載の読取装置。
  7. 前記導光手段が、前記第1の光源部からの光線の光軸方向および前記第2の光源部からの光線の光軸方向と平行に設けられたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の読取装置。
  8. 前記導光手段が、GRINレンズアレイであることを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載の読取装置。
  9. 前記GRINレンズアレイの共役長が、前記撮像素子から前記読取面までの距離に一致することを特徴とする請求項8に記載の読取装置。
  10. 前記読取面に突起部が設けられたことを特徴とする請求項2から請求項9までのいずれか1項に記載の読取装置。
  11. 前記GRINレンズアレイの共役長が、前記撮像素子から前記突起部の先端までの距離に略一致することを特徴とする請求項10に記載の読取装置。
  12. 前記読取面が曲面で構成されたことを特徴とする請求項2から請求項11までのいずれか1項に記載の読取装置。
  13. 前記曲面が、凹面で構成されたことを特徴とする請求項12に記載の読取装置。
  14. 前記第1の光源部からの光線の光軸方向と前記第1の傾斜面とのなす角度α(deg)が、前記読取面における光線の臨界角をR(deg)としたとき、
    0<α<(R/2)
    で表わされることを特徴とする請求項2から請求項13までのいずれか1項に記載の読取装置。
  15. 前記第2の光源部からの光線の光軸方向と前記第2の傾斜面とのなす角度β(deg)が、前記読取面における光線の臨界角をR(deg)としたとき、
    (R/2)≦β≦90−R
    で表わされることを特徴とする請求項2から請求項14までのいずれか1項に記載の読取装置。
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