JP2003347883A - 圧電薄膜素子及びその製造方法 - Google Patents

圧電薄膜素子及びその製造方法

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JP2003347883A
JP2003347883A JP2002152870A JP2002152870A JP2003347883A JP 2003347883 A JP2003347883 A JP 2003347883A JP 2002152870 A JP2002152870 A JP 2002152870A JP 2002152870 A JP2002152870 A JP 2002152870A JP 2003347883 A JP2003347883 A JP 2003347883A
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piezoelectric thin
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JP2002152870A
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Inventor
Akira Yamada
朗 山田
Chisako Maeda
智佐子 前田
Ayumi Nozaki
歩 野崎
Shoji Miyashita
章志 宮下
Hide Yamashita
秀 山下
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数調整膜の寸法精度が良好で、製造ロッ
ト変動やウエハ基板内変動が少なく、安価で量産性に優
れた周波数調整を実施できる圧電薄膜素子及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 圧電薄膜素子は、下部電極膜4と、圧電
膜5と、複数の上部電極膜6a,6bなどで構成され、
一方の上部電極膜6bの上には、酸化シリコン、酸化ア
ルミニウム等の金属酸化物またはアクリル系樹脂等の合
成樹脂からなる周波数調整膜11が所定の面積および膜
厚で形成される。周波数調整膜11が付加された第2圧
電共振部は共振周波数が僅かに低い方へシフトする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信機器等の高周
波回路において発振器、フィルタ、共振器等に使用可能
な圧電薄膜素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電体薄膜の上下に一対の電極を形成
し、これらの電極間で高周波電界を印加することによっ
て圧電体薄膜を駆動してバルク弾性波を励振し、この共
振特性を応用することにより、共振器或いはフィルタ等
の高周波デバイスを形成できる。これらのデバイスを通
信装置に搭載する場合、デバイスの周波数特性を各通信
装置内での使用周波数へ精度良く合わせ込むことが必要
である。
【0003】圧電薄膜素子の共振周波数は、弾性波が伝
搬する距離およびこの伝搬経路を構成する材料の音速に
よってほぼ決定される。従って、高い周波数精度が必要
とされる通信用途においては、素子の各構成部分の膜厚
と膜質を厳しく管理する必要がある。
【0004】しかしながら、薄膜の膜厚は製造ロットご
とに変動するため、無調整で出荷できるほど高い精度は
得られない。また、圧電薄膜素子を形成する基板面内に
おいても完全に均一な膜を形成することも困難であるの
が現状である。従って、安価で、高速で、基板面内ばら
つきにも対応できる周波数調整法が要望されており、こ
れが開発されれば、素子動作周波数を、所定周波数へ極
めて高い精度で合わせ込むことが可能となり、素子性
能、素子歩留まりの大幅な向上が期待できる。
【0005】先行技術として、例えば特公平1−317
28号にはバルク弾性波素子の周波数調整法が提案され
ている。この素子は、シリコン基板上に、支持膜、下部
電極、圧電性薄膜、上部電極が順次形成して構成されて
おり、シリコン基板の裏面を部分的にエッチングで除去
して凹部を形成し、この凹部内面に、Al,Ag,Au
などの金属あるいはSiO,Al,ZnO,A
lN,TiOなどの絶縁物からなる周波数調整用膜を
設けた後、共振周波数を測定しながらトリミングを行う
ことによって、共振周波数を微調整している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の先行技術では、
基板裏面に形成された凹部の内面に周波数調整用膜を設
けているため、凹部全体に渡って均一な膜厚を実現する
ことが困難である。また、1枚のウエハ基板に多数の素
子を形成する場合、基板裏面に多数の凹部を形成するこ
とになるが、周波数調整用膜を各凹部において均等な膜
厚に維持することが極めて困難である。従って、均一な
膜厚が得られないことから、膜形成後に素子単位のトリ
ミング作業が不可欠となり、作業工程および製造コスト
の増加を招く。
【0007】また、トリミングによる周波数調整は、ト
リミング方法によっては熱やストレスが圧電体薄膜へ悪
影響を及ぼすことがあり、その結果、素子特性を劣化さ
せる可能性がある。
【0008】さらに上述の先行技術では、周波数調整用
膜に用いる材料は例示されているが、周波数調整用膜を
形成する具体的な方法は記載されていない。
【0009】本発明の目的は、周波数調整膜の寸法精度
が良好で、製造ロット変動やウエハ基板内変動が少な
く、安価で量産性に優れた周波数調整を実施できる圧電
薄膜素子及びその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電薄膜およ
び該圧電薄膜に電界を印加するための駆動電極を有する
圧電共振部と、該駆動電極上に設けられた周波数調整膜
とを備える圧電薄膜素子の製造方法であって、圧電共振
部の表面に、エネルギー線の照射により硬化可能な硬化
性材料からなる膜を形成する工程と、圧電共振部の駆動
電極上に位置する硬化性材料膜の所定部分にエネルギー
線を照射して硬化させ、周波数調整膜を形成する工程
と、硬化性材料膜のうちエネルギー線の未照射部分を除
去する工程とを含むことを特徴とする圧電薄膜素子の製
造方法である。
【0011】こうした製法によって、エネルギー線の照
射領域に応じて周波数調整膜の形成領域を制御すること
ができ、さらにエネルギー線の照射量に応じて周波数調
整膜の膜厚を制御することができる。従って、エネルギ
ー線の照射領域および照射量を制御することによって、
周波数調整膜の付加質量を任意に制御できるため、圧電
薄膜素子の共振周波数を高精度で微調整することができ
る。
【0012】エネルギー線として、光やX線等の電磁
波、電子線、放射線などが使用可能であり、マスクを用
いた密着露光や縮小露光によって高精度のパターニング
が可能である。また、ビーム状のエネルギー線を二次元
走査することによって、多種多用な露光パターンに対処
できるため、露光マスクを省略できる。
【0013】また、周波数調整膜を形成するための硬化
性材料は、使用するエネルギー線の種類に応じて適宜選
択でき、エネルギー線照射の有無に応じて化学的特性が
変化するような材料が使用できる。例えばゾルゲル液、
レジスト液などのように、エネルギー線の照射部分だけ
が硬化するとともに、非照射部分は硬化せずに除去が容
易な材料が好適である。
【0014】また、硬化性材料膜を比較的平坦である圧
電共振部の表面に形成することによって、従来のように
凹部に形成する場合と比べて均一な膜厚が得られ易い。
例えばスピンコート法やスプレー吹付け法を使用するこ
とによって、短時間で均一な膜厚のものが得られるた
め、生産性が向上する。
【0015】周波数調整膜の膜厚は、共振周波数のシフ
ト量に応じて設定可能であるが、素子特性への影響をで
きる限り少なくするため、10nm〜200nmの範囲
が好ましく、10nm〜100nmの範囲がより好まし
くい。
【0016】周波数調整膜の表面はできる限り平滑であ
ることが望ましく、表面粗度が大きくなるとバルク弾性
波の散乱が生じ、素子の損失が増大する。従って、表面
粗度が小さく維持できる膜形成条件を選定する必要があ
る。
【0017】周波数調整膜を形成するプロセスは、1回
の工程に限らず、複数の工程に分けて実施しても構わな
い。例えば、1枚のウエハ基板に多数の素子を製造する
場合、基板中央部と外周部とで周波数調整膜を形成する
回数や膜厚を適宜調整することによって、基板面内での
周波数シフト誤差を低減できる。
【0018】また本発明では、硬化性材料膜を形成する
工程において、硬化性材料として熱により硬化可能な材
料を使用し、エネルギー線を照射する工程において、レ
ーザ光を照射することが好ましい。
【0019】こうした製法によって、レーザ光の照射サ
イズや照射時間を可変にすることで最適な膜形成条件を
選定できるため、所望の面積および膜厚を有する周波数
調整膜を容易に形成できる。
【0020】また、駆動電極は一般には金属で形成され
るため、レーザ光の加熱による温度上昇は駆動電極で分
散されるようになり、圧電薄膜への影響を軽減できる。
【0021】硬化性材料として、例えば後述する金属ア
ルコキシド加水分解ゾルゲル液を使用した場合、レーザ
光の照射によって150℃〜500℃程度に加熱する
と、金属酸化物からなる周波数調整膜を形成することが
できる。
【0022】また本発明では、硬化性材料膜を形成する
工程において、硬化性材料として電子線の照射により硬
化可能な材料を使用し、エネルギー線を照射する工程に
おいて、電子線を照射することが好ましい。
【0023】こうした製法によって、電子線の照射サイ
ズや照射時間を可変にすることで最適な膜形成条件を選
定できるため、所望の面積および膜厚を有する周波数調
整膜を容易に形成できる。
【0024】また、駆動電極は一般には金属で形成され
るため、電子線の加熱による温度上昇は駆動電極で分散
されるようになり、圧電薄膜への影響を軽減できる。
【0025】また本発明では、硬化性材料膜を形成する
工程において、液体状の硬化性材料を使用することが好
ましい。
【0026】こうした製法によって、例えばスピンコー
ト法やスプレー吹付け法などの液体コーティング技術を
適用することができ、圧電共振部の表面において均一な
膜厚の硬化性材料膜を容易に形成できる。
【0027】液体状の熱硬化性材料として、例えば金属
元素のアルコキシドを加水分解したゾルゲル液などが使
用でき、加熱処理によって金属酸化物が得られる。例え
ば、シリコンアルコキシド、アルミニウムアルコキシ
ド、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド、
タンタルアルコキシド、ニオブアルコキシド、クロムア
ルコキシド、ニッケルアルコキシド、鉄アルコキシド等
の金属アルコキシド加水分解ゾルゲル液からは、加熱処
理によってそれぞれ、酸化シリコン、酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸
化ニオブ、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化鉄等の金属
酸化物が得られる。
【0028】液体状の電子線硬化性材料として、電子線
で感光するレジスト有機材料などが使用でき、例えばア
クリル系樹脂が使用できる。
【0029】また本発明では、周波数調整膜は、酸化シ
リコンまたは酸化アルミニウムを主成分とすることが好
ましい。
【0030】酸化シリコンや酸化アルミニウムは、化学
的に安定であって、電子デバイス材料として好適であ
る。また、シリコンアルコキシドやアルミニウムアルコ
キシドのゾルゲル液は、商業的に入手しやすく、安価で
ある点で好ましい。
【0031】また本発明では、硬化性材料膜を形成する
工程において、硬化性材料としてアクリル系樹脂を使用
することが好ましい。
【0032】アクリル系樹脂は、一般の半導体製造プロ
セスにおいて汎用的に使用されるレジスト材料として知
られ、粘度などの品質が安定したものが商業的に入手し
やすく、安価である点で好ましい。
【0033】また本発明は、圧電薄膜と、圧電薄膜の下
面側に設けられた下部電極と、圧電薄膜の上面側に設け
られた複数の上部電極とを備え、各上部電極の位置に対
応して複数の圧電共振部を有する圧電薄膜素子であっ
て、上記の製造方法によって、上部電極の少なくとも1
つの上に周波数調整膜が形成されていることを特徴とす
る圧電薄膜素子である。
【0034】こうした構成によって、エネルギー線の照
射領域に応じて周波数調整膜の形成領域を制御すること
ができ、さらにエネルギー線の照射量に応じて周波数調
整膜の膜厚を制御することができる。従って、エネルギ
ー線の照射領域および照射量を制御することによって、
周波数調整膜の付加質量を任意に制御できるため、圧電
薄膜素子の共振周波数を高精度で微調整することができ
る。
【0035】また、単一の圧電薄膜につき複数の圧電共
振部を有する圧電薄膜素子において、各圧電共振部の共
振周波数および反共振周波数を合わせ込んで、相互に接
続したラダー型フィルタを構成することができる。さら
に本発明の適用によって、複数の圧電共振部に対して個
別の周波数調整が可能になるため、素子性能を最大限に
発揮でき、素子の製造歩留まりも向上する。
【0036】また本発明では、上部電極に形成された周
波数調整膜の膜厚は、互いに異なることが好ましい。
【0037】こうした構成によって、各圧電共振部の共
振周波数シフト量が互いに異なるように設定できるた
め、例えばラダー型フィルタを構成する場合、各圧電共
振部の共振周波数および反共振周波数のチューニングを
高精度で実施できる。
【0038】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1(a)は本発
明の一実施形態を示す平面図であり、図1(b)は図1
(a)中のA−B線に沿った断面図である。なお図1
(b)では理解容易のため一部省略している。シリコン
ウエハ等の基板1の上に順次、窒化シリコン等の電気絶
縁膜2、酸化シリコン等の電気絶縁膜3が全面に形成さ
れ、その上に多数の圧電薄膜素子が形成される。
【0039】圧電薄膜素子は、電気絶縁膜3の上に区分
的に形成された下部電極膜4と、下部電極膜4の上に一
回り小さく矩形状に形成された圧電膜5と、圧電膜5の
上に並列的に形成された複数(図では2個)の上部電極
膜6a,6bなどで構成される。圧電膜5において、上
部電極膜6aと下部電極膜4との間に第1圧電共振部が
形成され、上部電極膜6bと下部電極膜4との間に第2
圧電共振部が形成される。
【0040】電気絶縁膜3の上には、外部回路とボンデ
ィングワイヤ等で接続するためのパッド8a〜8dが形
成される。パッド8b,8cは下部電極膜4と電気接続
されており、パッド8aは導電性の架橋部材7aを経由
して上部電極膜6aと電気接続されており、パッド8d
は導電性の架橋部材7bを経由して上部電極膜6aと電
気接続されている。
【0041】基板1は、圧電薄膜素子が搭載された領域
で部分的に除去され、圧電薄膜素子の高周波振動を容易
にするための凹部10が形成される。図1(b)では、
凹部10をエッチングで除去するためのマスク9を示し
ており、マスク9は最終的に除かれる。
【0042】2つの上部電極膜6a,6bのうち、一方
の上部電極膜6bの上には周波数調整膜11が所定の面
積および膜厚で形成されている。周波数調整膜11は、
酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、
酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化クロム、
酸化ニッケル、酸化鉄等の金属酸化物あるいはその他の
無機材料、またはアクリル系樹脂等の合成樹脂あるいは
その他の有機材料で形成される。周波数調整膜11が付
加された第2圧電共振部は、その振動質量が僅かに増加
して共振特性が変化し、共振周波数が僅かに低い方へシ
フトする。
【0043】図1において他方の上部電極膜6aには周
波数調整膜を設けていないため、第1圧電共振部での共
振周波数シフトは生じない。その代わり上部電極膜6a
の上に上部電極膜6bとは異なる膜厚の周波数調整膜1
1を設けてもよく、この場合、第1圧電共振部での共振
周波数シフト量と第2圧電共振部での共振周波数シフト
量とを変えることができる。
【0044】図2は、図1に示す素子に係る製造方法の
一例を示す説明図であり、図1(a)中のC−D線に沿
った断面図で示し、理解容易のため一部省略している。
まず、シリコンウエハ等の基板1の上に、プラズマCV
D(Chemical vapor deposition)法等を用いて窒化シ
リコン等の電気絶縁膜2、酸化シリコン等の電気絶縁膜
3を順次形成する。
【0045】次に、スパッタ法等を用いて金属積層膜等
の下部電極膜4およびパッド8a〜8dと、圧電材料か
らなる圧電膜5とを順次形成し、次に、蒸着法等を用い
て金属積層膜等の上部電極膜を形成した後、リフトオフ
法等を用いてパターンニングを行い、短冊状の2つの上
部電極膜6a,6bを形成する。
【0046】次に、フォトリソグラフィ法等を用いて順
次、圧電膜5、下部電極膜4のパターンニングを行う。
【0047】次に、上部電極膜6a,6bの電気接続部
を残すようにレジストで覆った後、メッキ法等を用いて
上部電極膜6a,6bとパッド8a,8dとをそれぞれ
電気接続するように金属製の架橋部材7a,7bを形成
した後、土台となったレジストを除去する。
【0048】次に、素子が形成された基板表面側を研磨
装置に固定して、基板裏面側を研磨し、基板1を所定厚
さに薄くする。次に、メッキ法等を用いて所定パターン
のマスク9を形成した後、湿式エッチング用いて凹部1
0を形成し、その後、マスク9を除去する。
【0049】次に、下部電極膜4と上部電極膜6a,6
bとの間に高い電界を印加して、圧電膜5の分極処理を
行い、その後エージング処理を行うと、周波数調整前の
素子が得られる。
【0050】次に、図2(a)に示すように、エネルギ
ー線の照射により硬化する硬化性材料からなる膜12を
基板表面側に形成する。
【0051】次に、図2(b)に示すように、レーザ光
や電子線などのエネルギー線13を上部電極膜6a,6
bの上にある硬化性材料膜12に局所的に照射して、部
分的に硬化させ、所定サイズの周波数調整膜11を形成
する。
【0052】次に、図2(c)に示すように、硬化性材
料が溶解可能な溶液を用いて基板全体を洗浄すると、エ
ネルギー線の未照射部分は除去され、エネルギー線の照
射部分だけが周波数調整膜11として残存する。
【0053】こうして周波数調整膜11が付加された第
2圧電共振部は、その振動質量が僅かに増加して共振特
性が変化し、共振周波数が僅かに低い方へシフトする。
【0054】図3は、図1に示す素子の等価回路を示す
回路図である。パッド8aとパッド8b,8cとの間に
は第1圧電共振部からなる共振素子Daが配置され、パ
ッド8b,8cとパッド8dとの間には第2圧電共振部
からなる共振素子Dbが配置される。パッド8dをグラ
ンドラインとし、パッド8aを入力ラインとし、パッド
8b,8cを出力ラインとして外部回路に接続すると、
2つの共振素子Da,Dbからなるラダー型フィルタを
構成できる。
【0055】図4は図3の等価回路に対応した周波数特
性を示し、図4(a)はインピーダンス特性を示すグラ
フであり、図4(b)は減衰量特性を示すグラフであ
る。共振素子Daのインピーダンスが低く、共振素子D
bのインピーダンスが高い周波数では、フィルタ減衰量
は小さくなる。一方、共振素子Daのインピーダンスが
高く、共振素子Dbのインピーダンスが低い周波数で
は、フィルタ減衰量は大きくなる。
【0056】共振素子Dbの共振特性は、周波数調整膜
11の付加によって全体に低い周波数側へシフトしてい
る。そこで、共振素子Dbの直列共振周波数をfbと
し、共振素子Daの並列共振周波数をfaとすると、周
波数fbと周波数faの間でフィルタ減衰量が格段に大
きくなって、急峻なパンドパスフィルタを得ることがで
きる。
【0057】このフィルタの通過帯域幅は、共振素子D
bの共振周波数シフト量によって決定されるため、周波
数調整膜11の膜厚やサイズを制御し、膜の付加質量を
調整することによって、高い精度で設定することができ
る。さらに、第1圧電共振部からなる共振素子Daにも
周波数調整膜11を別個に付加することによって、共振
素子Da,Dbの周波数調整を別個に実施できるため、
フィルタの通過帯域幅および中心周波数が任意に設定可
能になる。
【0058】実施の形態2.図5(a)は本発明の他の
実施形態を示す平面図であり、図5(b)は図5(a)
中のE−F線に沿った断面図である。本実施形態は、1
つの圧電膜5の上に1つの上部電極膜6を配置して、単
一の圧電共振部を形成している。
【0059】シリコンウエハ等の基板1の上に順次、窒
化シリコン等の電気絶縁膜2、酸化シリコン等の電気絶
縁膜3が全面に形成され、その上に多数の圧電薄膜素子
が形成される。
【0060】圧電薄膜素子は、電気絶縁膜3の上に区分
的に形成された下部電極膜4と、下部電極膜4の上に一
回り小さく矩形状に形成された圧電膜5と、圧電膜5の
上に並列的に形成された上部電極膜6などで構成され
る。圧電膜5において、上部電極膜6と下部電極膜4と
の間に圧電共振部が形成される。
【0061】電気絶縁膜3の上には、外部回路とボンデ
ィングワイヤ等で接続するための複数のパッド8b〜8
cが形成される。パッド8b,8cは下部電極膜4と電
気接続されており、パッド8dは導電性の架橋部材7を
経由して上部電極膜6と電気接続されている。
【0062】基板1は、圧電薄膜素子が搭載された領域
で部分的に除去され、圧電薄膜素子の高周波振動を容易
にするための凹部10が形成される。図1(b)では、
凹部10をエッチングで除去するためのマスク9を示し
ており、マスク9は最終的に除かれる。
【0063】上部電極膜6の上には周波数調整膜11が
所定の面積および膜厚で形成されている。周波数調整膜
11は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化
クロム、酸化ニッケル、酸化鉄等の金属酸化物あるいは
その他の無機材料、またはアクリル系樹脂等の合成樹脂
あるいはその他の有機材料で形成される。周波数調整膜
11が付加された圧電共振部は、その振動質量が僅かに
増加して共振特性が変化し、共振周波数が僅かに低い方
へシフトする。そのため、周波数調整膜11の膜厚やサ
イズを制御し、膜の付加質量を調整することによって、
圧電共振部の共振特性を高い精度で調整することができ
る。
【0064】
【実施例】以下に、具体的な実施例により、詳細に説明
する。
【0065】実施例1.図1に示すように、基板1とし
て、体積抵抗率1(kΩ・cm)以上を有する厚さ約0.4mmの3
インチ<100>シリコン単結晶を用い、この基板上に電
気絶縁膜2として、プラズマCVD(Chemical vapor d
eposition)法により、反応ガスとしてシランとアンモ
ニア、キャリアーガスとして窒素をそれぞれ70ccm、20c
cm、420ccmとし、基板温度300℃、高周波出力450W、成
膜圧力0.4torrにて、10分間の成膜により、約200nmの窒
化シリコン膜を形成した。この膜は、一般的な薄膜が圧
縮応力を有するのに対し引っ張り応力を有しており、応
力調整膜としての機能を有すると共に、最終的な基板除
去工程時には、基板エッチング液である水酸化カリウム
溶液に対する耐エッチング機能を有する。
【0066】この窒化シリコン膜上に、電気絶縁膜3と
して、テトラエチルオルソシリケートと酸素を反応ガス
として、それぞれの流量を4ccm、200ccmとし、基板温度
300℃、高周波出力350W、成膜圧力0.4torrにて、47分間
の成膜により厚さ2.6μmの酸化シリコン膜を形成した。
【0067】この様にして作製した基板上に、密着層を
チタン、主導電層をイリジウムとする下部電極膜4をRF
マグネトロンスパッタ法により、それぞれ金属チタン、
金属イリジウムの直径3インチのターゲットを用いて、
アルゴンガス100%雰囲気にて、流量20ccm、成膜圧力5m
Torr、高周波出力100W、基板温度600℃にて、それぞれ5
分、20分成膜することにより、50nmのチタン膜と200nm
のイリジウム膜を形成した。
【0068】更にこの電極上に、30%鉛過剰チタン酸鉛
焼結体3インチ径ターゲットを用いて、アルゴン90ccm、
酸素10ccm、成膜圧力10mTorr、高周波出力100W、成膜温
度600℃にて、70分間の成膜により0.8μmのチタン酸鉛
からなる圧電膜5を形成した。
【0069】この圧電膜5の上に電子ビーム蒸着により
密着層をチタン、主導電層を白金とした金属膜を形成
し、リフトオフ法によってパターンニングを行い、短冊
状の2つの上部電極膜6を得る。この後、圧電膜5に対
してレジストをマスクとして、硝酸、塩酸に少量のフッ
酸を加えた混酸により、50℃にて2〜3分間エッチングす
ることにより、不要部分のチタン酸鉛膜を除去した。
【0070】次に、レジストをマスクとして、イオンミ
リングにより、下部電極膜4に対して4〜5分ずつ数回に
分けてエッチングを行い、所定パターンの下部電極膜4
を得た。数回に分けてエッチングを行うのは、長時間の
イオンミリングによるレジストの変質、付着を防ぐため
である。
【0071】この後、上部電極上の電気接続部を残し
て、他部分をレジストでカバーし、金/チタンによるメ
ッキ給電層の形成後、金メッキ、レジスト除去により架
橋部材7を形成して、下部電極膜4と同時に形成したパ
ッド8と上部電極膜6との電気的な接続を行った。
【0072】更に、この基板をガラス板にワックスによ
り張り付け、基板厚さを0.4mmから0.2mmへと研磨して
薄板化した。その後、電子ビーム蒸着により形成した膜
厚200nmの金と膜厚50nmチタンを給電層として、膜厚1μ
mの金を電解メッキにより付着させ、これをエッチング
して450μm×550μmの開口部を形成してマスク9とし
た。さらに、70℃の5wt%KOH水溶液により、基
板を4〜5時間エッチングすることにより、基板除去によ
って凹部10を形成した。この基板を150℃以上に加温
することによって、ワックスを溶融させて、ガラス板か
ら剥がした。
【0073】これらの工程により、基板表面には550μm
×650μmのサイズを有する素子が約7000個形成された。
これらの素子を200℃にて150kV/cmの電界を印加し、30
分の分極処理を行い、更に24時間以上放置した後、エア
コプレーナプローブを用いて、素子にコンタクトし、ネ
ットワークアナライザーにより周波数応答を測定した。
【0074】この後、硬化性材料としてシリコンアルコ
キシドを加水分解した酸化シリコン形成用の市販ゾルゲ
ル液10ccを用いて、上記基板上に、スピンコータにて30
00rpm、30秒間の塗布を行い、硬化性材料膜12を形成
した。なお、硬化性材料膜12の膜厚検定用に、同一ゾ
ルゲル液をベアシリコンウエハに同条件で塗布し、300
℃でベーキング後、得られた酸化シリコンの膜厚を光学
反射式測定したところ、80nmであった。塗布の際には、
ウエハ吸着固定が可能なように、素子配置と吸着孔配置
を行っている。
【0075】図2には、基板除去した凹部12上に2つ
の上部電極膜6a,6b、即ち2つの圧電共振部を有す
る構造を示している。この後、塗布液を乾燥させた後、
レーザ照射機能を備えたプローバ上にウエハ基板を設置
し、所定の上部電極膜にエネルギー線13としてレーザ
光を照射し、レーザ加熱により塗布膜の加熱、変成、硬
化を行った。使用したレーザはYAGレーザであり、絞り
とフィルタにより、所望の照射強度と照射範囲を可変し
設定できる。必要に応じて、複数回の照射を行った。こ
の後、ウエハ基板を、0.1N塩酸に微量のフッ酸を加えた
溶液により、処理を行ったところ、レーザ照射部分以外
の塗布膜部は、ほぼ除去することが出来た。
【0076】このウエハ基板を前記と同様にして、共振
特性の測定を行ったところ、主な共振は1.56GHz付近で
観測され、処理後は処理前に比べて、5素子の平均とし
て、共振周波数が21.3MHz低周波側に変化していること
が分り、本手法は周波数調整法として有望であることが
判った。
【0077】実施例2.実施例1と同様にしてウエハ基
板上に素子を形成した。その後、硬化性材料として、ア
ルミニウムアルコキシドの加水分解液を用い、塗布膜乾
燥後、実施例と同じ構成のプローバを用いて、レーザ照
射により特定の上部電極上の硬化処理を行った。その
後、実施例と同様にして、未硬化部を除去した。この塗
布、硬化プロセスを2回繰り返したが、このプロセスに
より形成された変成部の厚さを評価した結果、膜厚95nm
であることが分かった。
【0078】塗布前と、未硬化部除去後に実施例1と同
様に共振特性を測定した。その結果、1.52GHz付近で共
振が観察され、周波数調整膜の形成前に比べ、形成後で
は共振周波数が26.1MHz低周波側に変化していることが
分った。また、共振器の共振特性から電気機械結合係数
k2と品質係数Qを評価したところ、k2で3.5%、Qで330
が得られた。
【0079】周波数調整膜を形成する前に同じ共振特性
を示していたと考えられる隣り合った第1圧電共振部と
第2圧電共振部を、図3(a)に示す等価回路のように
電気接続して、ラダー型フィルタを構成した。その通過
特性を評価したところ、中心周波数1.518GHz、通過損失
5.1dB、最小通過損失点から3dB低下周波数間としての通
過帯域幅24MHzが得られ、帯域通過フィルタとして動作
することが判った。
【0080】実施例3.実施例1と同様にしてウエハ基
板上に素子を形成した。その後、硬化性材料として、電
子ピームに対して感光性のアクリル系市販レジスト液の
塗布を行った。塗布はスピンコータによって行ったが、
5-10ccレジスト液をウエハ表面上に滴下した後、500rpm
で10秒、3000rpmにて30秒回転を行い、レジストを振り
切り塗布を行った。このレジストを150℃、30分間のベ
ーキング後、電子線描画装置にて所定電極上に電子線の
照射を行い、レジストの感光を行った。その後、市販の
レジスト剥離液により、未感光部分を除去後、洗浄し、
所定電極上にレジストからなる周波数調整膜16を残留
させた。この処理により、膜厚約100nmのレジスト周波
数調整膜16を形成することができた。
【0081】この素子に対し、塗布前と、未硬化部除去
後に実施例1と同様に共振特性を測定した。その結果、
1.55GHz付近で共振が観察され、周波数調整膜16の形
成前に比べ、形成後では共振周波数が11MHz低周波側に
変化していることが分かり、本手法は周波数調整法とし
て有望であることが判った。
【0082】なお、硬化性材料としてレジストを使用す
る場合、レジストの密度が小さいため、酸化シリコンな
どに比べ、厚く形成する必要がある。また、共振器の品
質係数Qがやや低下する傾向があるが、これは、レジス
ト膜自体の弾性的損失が、酸化物などに比べて大きいた
めと予想される。従って、製品の仕様や用途、価格等に
応じて、硬化性材料の種類を選定することになる。
【0083】
【発明の効果】以上詳説したように、駆動電極上に周波
数調整膜を形成する際、エネルギー線の照射により硬化
可能な硬化性材料からなる膜を形成して、所定部分にエ
ネルギー線を照射して硬化させ、未照射部分を除去する
ことによって、エネルギー線の照射領域に応じて周波数
調整膜の形成領域を制御することができ、さらにエネル
ギー線の照射量に応じて周波数調整膜の膜厚を制御する
ことができる。従って、エネルギー線の照射領域および
照射量を制御することによって、周波数調整膜の付加質
量を任意に制御できるため、圧電薄膜素子の共振周波数
を高精度で微調整することができる。
【0084】また、硬化性材料として熱により硬化可能
な材料を使用し、エネルギー線としてレーザ光を照射す
ることによって、レーザ光の照射サイズや照射時間を可
変にすることで最適な膜形成条件を選定できるため、所
望の面積および膜厚を有する周波数調整膜を容易に形成
できる。
【0085】また、硬化性材料として電子線の照射によ
り硬化可能な材料を使用し、エネルギー線として電子線
を照射することによって、電子線の照射サイズや照射時
間を可変にすることで最適な膜形成条件を選定できるた
め、所望の面積および膜厚を有する周波数調整膜を容易
に形成できる。
【0086】また、硬化性材料として液体状の硬化性材
料を使用することによって、圧電共振部の表面において
均一な膜厚の硬化性材料膜を容易に形成できる。
【0087】また、周波数調整膜は、酸化シリコンまた
は酸化アルミニウムを主成分とすることによって、化学
的に安定な膜を安価に製造できる。
【0088】また、硬化性材料としてアクリル系樹脂を
使用することによって、粘度などの品質が安定したもの
が商業的に入手しやすく、周波数調整膜を安価に製造で
きる。
【0089】また、単一の圧電薄膜につき複数の圧電共
振部を有する圧電薄膜素子において、各圧電共振部の共
振周波数および反共振周波数を合わせ込んで、相互に接
続したラダー型フィルタを構成することができる。さら
に本発明の適用によって、複数の圧電共振部に対して個
別の周波数調整が可能になるため、素子性能を最大限に
発揮でき、素子の製造歩留まりも向上する。
【0090】また、上部電極に形成された周波数調整膜
の膜厚は互いに異なることによって、各圧電共振部の共
振周波数シフト量が互いに異なるように設定できるた
め、各圧電共振部の共振周波数および反共振周波数のチ
ューニングを高精度で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の一実施形態を示す平面
図であり、図1(b)は図1(a)中のA−B線に沿っ
た断面図である。
【図2】 図1に示す素子に係る製造方法の一例を示す
説明図である。
【図3】 図1に示す素子の等価回路を示す回路図であ
る。
【図4】 図3の等価回路に対応した周波数特性を示
し、図4(a)はインピーダンス特性を示すグラフであ
り、図4(b)は減衰量特性を示すグラフである。
【図5】 図5(a)は本発明の他の実施形態を示す平
面図であり、図5(b)は図5(a)中のE−F線に沿
った断面図である。
【符号の説明】
1 基板、 2,3 電気絶縁膜、 4 下部電極膜、
5 圧電膜、 6,6a,6b 上部電極、 7,7
a,7b 架橋部材、 8a〜8d パッド、9 マス
ク、 10 凹部、 11 周波数調整膜、 12 硬
化性材料膜、13 エネルギー線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野崎 歩 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 宮下 章志 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山下 秀 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J108 AA02 AA07 CC01 CC11 EE04 EE07 HH04 HH06 KK06 NB05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電薄膜および該圧電薄膜に電界を印加
    するための駆動電極を有する圧電共振部と、 該駆動電極上に設けられた周波数調整膜とを備える圧電
    薄膜素子の製造方法であって、 圧電共振部の表面に、エネルギー線の照射により硬化可
    能な硬化性材料からなる膜を形成する工程と、 圧電共振部の駆動電極上に位置する硬化性材料膜の所定
    部分にエネルギー線を照射して硬化させ、周波数調整膜
    を形成する工程と、 硬化性材料膜のうちエネルギー線の未照射部分を除去す
    る工程とを含むことを特徴とする圧電薄膜素子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 硬化性材料膜を形成する工程において、
    硬化性材料として熱により硬化可能な材料を使用し、 エネルギー線を照射する工程において、レーザ光を照射
    することを特徴とする請求項1記載の圧電薄膜素子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 硬化性材料膜を形成する工程において、
    硬化性材料として電子線の照射により硬化可能な材料を
    使用し、 エネルギー線を照射する工程において、電子線を照射す
    ることを特徴とする請求項1記載の圧電薄膜素子の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 硬化性材料膜を形成する工程において、
    液体状の硬化性材料を使用することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の圧電薄膜素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 周波数調整膜は、酸化シリコンまたは酸
    化アルミニウムを主成分とすることを特徴とする請求項
    4記載の圧電薄膜素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 硬化性材料膜を形成する工程において、
    硬化性材料としてアクリル系樹脂を使用することを特徴
    とする請求項4記載の圧電薄膜素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 圧電薄膜と、 圧電薄膜の下面側に設けられた下部電極と、 圧電薄膜の上面側に設けられた複数の上部電極とを備
    え、 各上部電極の位置に対応して複数の圧電共振部を有する
    圧電薄膜素子であって、 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法によって、上
    部電極の少なくとも1つの上に周波数調整膜が形成され
    ていることを特徴とする圧電薄膜素子。
  8. 【請求項8】 上部電極に形成された周波数調整膜の膜
    厚は、互いに異なることを特徴とする請求項7記載の圧
    電薄膜素子。
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