JP2003346112A - 非接触icカード - Google Patents
非接触icカードInfo
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Abstract
Cカードを提供する。 【解決手段】 本発明の非接触ICカード1は、ICチ
ップ12を装着したアンテナシートを、接着シート1
3,14とスペーサシート15,16を介して表裏の印
刷シート20,30間に挟持し、熱圧プレスして一体の
基体にする非接触ICカードにおいて、アンテナシート
10の両側に積層する接着シートとスペーサシート、お
よび印刷シートのそれぞれの厚みを同一にし、かつ両面
の接着シートとスペーサシートにはICチップ11の厚
みを吸収する貫通孔が形成されていることを特徴とす
る。
Description
内包する非接触ICカードに関する。特に、アンテナシ
ートを含む複数のシートをプレスラミネートして製造す
る非接触ICカードにおいて、安定した通信特性と優れ
た外観品質の両方を同時に満足する製品の実現を目指す
ものである。従って、本発明の利用分野は非接触ICカ
ードの製造や利用分野に関する。
り外部から電力と信号を非接触で得るため、カード内部
にコイルを形成したアンテナシート(一般に「インレ
イ」ということもある。)を内包する。受送信する信号
を処理し記憶するICチップは、コイルアンテナに接続
してアンテナシートに一体にして使用する場合と、基板
付きのICモジュールにしてカード表面に装着し、IC
モジュールとアンテナシートとを接続する場合とがあ
る。 ICチップ(モジュール化する場合もある。)とコイル
アンテナを共にカード基体内に埋設する場合、コイルア
ンテナがカード基材の厚み方向において、表面側にある
いは裏面側に偏って配置されていると、カードリーダに
対して表面をかざした場合と裏面をかざした場合とで、
通信特性に差が生じ、最悪の場合は通信不良となる問題
があった。
基体の層中心に据える考えで層構成がされている。しか
し、ICチップは一定の厚みを有するので、コイルアン
テナが中心に配置されてもICチップは偏った位置に配
置されることになる。ICチップが偏って配置されてい
ると、カードの外観品質が低下する問題が生じる。すな
わち、規格により680〜840μmと規定されるカー
ド基材の厚さに対して、厚み150〜250μmのIC
チップが内包されると、残り代はICチップの片側には
僅か、215〜345μmしかなく、偏って配置されて
いるとさらに残り代が薄くなってしまう。その結果、カ
ードを外観観察してもICチップが透けて見えたり、カ
ード表面に凹凸が生じて印刷絵柄が歪んでしまうなど、
種々の問題が発生していた。さらに、コイルアンテナあ
るいはICチップが偏って配置されていると、それらを
コアシートと共にプレスラミネートするとカード基材に
反りが生じて、著しい外観品質の低下を招いていた。
態について説明することとする。図4は、従来の非接触
ICカードの層構成を示す分解断面図、図5は、図4の
プレスラミネート後の状態を示す断面図である。なお、
本明細書の各図においては、理解の容易のため厚み方向
の縮尺は拡大図示されている。
み50μm程度のポリエチレンテレフタレート(PE
T)等のフィルムからなり、アルミ箔等の金属薄膜をエ
ッチング形成した平面コイル状のコイルアンテナ11を
有し、コイルアンテナの両端部にはICチップ12が装
着されている。ICチップは150〜300μm程度の
高さを有する。アンテナシート10と表裏の印刷シート
40,50の間には、接着シート33,34とスペーサ
シート35,36が、それぞれ挿入される。接着シート
の厚みは50μm程度、ICチップ32の突出する側の
スペーサシート36には、厚み250μm程度、突出し
ない側のスペーサシート35には、厚み150μm程度
の非晶性ポリエステル(PET−G)樹脂が好ましく使
用されている。
Cチップ12が当接する部分には、貫通孔341,36
1が形成されていて、ICチップの厚みを吸収できるよ
うにされているが、ICチップ32の突出する側でない
面の接着シート33とスペーサシート35には貫通孔を
形成していない。表裏の印刷シート40,50には、1
00μm厚程度の二軸延伸した白色PETシートを使用
する。微細な空洞を有する二軸延伸した白色PETシー
トであってもよい。表裏印刷シート40,50は、この
仕様の場合、コア材料になるもので、表面印刷41、裏
面印刷51がされている。
たICカード1は、図5のように、ICチップ12の突
起部が一方側に偏った状態で配置されることになる。貫
通孔341,361は接着シート34等の溶融によりほ
ぼ埋まった状態になる。この状態でICチップ12の突
起部先端と、裏面印刷51との間は、印刷シート50の
厚み程度しか残らないので、ICチップが透けて見えた
り凹凸形状を与えるような問題が生じる。
非接触ICカードは、コイルアンテナ自体をカード基材
の中心に位置させようとする考えであるが、結果的にI
Cチップとコイルアンテナのいずれか一方または双方が
基材の厚みに対して偏って位置することになり、中心に
配置されてはいなかった。したがって、特に上述した外
観品質が低下するという欠点があった。そこで、本発明
では、ICチップが実装されたアンテナシートの表面側
と裏面側に、スペーサシート及び/または接着シートを
設けるが、表裏のスペーサシートと接着シートの厚み合
計は、ICチップの厚みと同じであって、ICチップが
収まるように、ICチップ外形と略同寸法の貫通孔を表
裏対称位置に設けることで、上記課題を解決しようとす
るものである。
明の要旨の第1は、ICチップを装着したアンテナシー
トを、接着シートとスペーサシートを介して表裏の印刷
シート間に挟持し、熱圧プレスして一体の基体にする非
接触ICカードにおいて、アンテナシートの両側に積層
する接着シートとスペーサシート、および印刷シートの
それぞれの厚みを同一にし、かつ両面の接着シートとス
ペーサシートにはICチップの厚みを吸収する貫通孔が
形成されていることを特徴とする非接触ICカード、に
ある。
は、熱圧プレスして一体の基体にする非接触ICカード
において、ICチップとコイルアンテナが、共に、カー
ド基体の厚み方向の中央に配置されていることを特徴と
する非接触ICカード、にある。
があるが、JISおよびISOで規定するカード厚みと
し、平滑なカード表面とするためには、ICチップを装
着したアンテナシートを、表裏のカード基材で挟持した
形態とするのが一般的である。アンテナは捲線を使用し
ないで、金属薄膜をエッチング形成しても、前記のよう
にシート表面から20μm〜40μmの突起部を形成す
る。アンテナの両端部に装着するICチップはさらに、
150μm〜300μm程度もの厚み(突起)を有する
ので、アンテナシートは不可避的な突起または凹凸を有
し、アンテナコイルを中心にする従来の層構成では、I
Cチップがカードの一方側に偏って位置することにな
り、外観性および平滑性の優れたICカードは得られな
い。
り、かかる問題を解決しようとするものである。以下、
図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図
1は、本発明のカードの層構成を示す分解断面図、図2
は、本発明で使用するアンテナシートの平面図、図3
は、図1の層構成をプレスラミネートした後の状態を示
す断面図である。
エチレンテレフタレート(PET)等のシートに平面状
のコイルアンテナ11を有し、コイルアンテナの両端部
111,112にはICチップ12が装着されている。
なお、ICチップに限らず、樹脂封止したICモジュー
ルでも良いが、以下、統一してICチップと表現するこ
とにする。
に、このアンテナシート10と表裏の印刷シート20,
30の間に、接着シート13,14とスペーサシート1
5,16が、それぞれ挿入される。スペーサシート1
5,16には、非晶性ポリエステル(PET−G)樹脂
が好ましく使用される。熱融着性を有し表裏の印刷シー
ト20,30との接着が確保できるからである。接着シ
ート13,14を使用するのは、アンテナシートである
PETフィルムが熱融着性を有しないからであり、アン
テナシート10とスペーサシート15,16間を強固に
接着する役割をする。これにはホットメルト系の接着シ
ートを好適に使用できる。
5,16のICチップ12が当接または位置する部分に
は、貫通孔131,141,151,161が形成され
ていて、ICチップの厚みを吸収できるようにされてい
る。図面上では、ICチップ12は表面側印刷シート2
0側には突起を形成していないが、プレスラミネートす
る際には突起側でない面にも程度の差はあっても影響す
るので、接着シート13とスペーサシート15にも貫通
孔を形成するのが本発明の特徴である。
伸した白色PETシートを使用する。二軸延伸している
ため、横方向変位が殆ど生じない特徴がある。加熱によ
って横方向に流動する接着シートやスペーサシートとは
対照的である。一般に、表面側印刷シート20には、装
飾的な表面印刷21がプレス前にされることが多く、裏
面側印刷シート30には文字等の裏面印刷31がプレス
後にされることが多いが、それに限定されるものではな
い。
面状のコイルアンテナを有するが、当該コイルアンテナ
11は、シートにラミネートしたアルミ箔等にレジスト
を形成し、周知のフォトエッチング技術でコイル形状の
みを残したものである。コイルアンテナ11は、カード
面において数ターン程度の巻きとなるように形成され
る。コイルの内側の一端111は、直接ICチップに接
続できるが、外側のコイル112はシートの裏面を通し
てICチップに接続するようにされている。
は、図3のような非接触ICカード1になる。この場合
は、ICチップ12が、カード基体のほぼ中央に位置す
ることになるので、ICチップの影響で外観を著しく損
なうようなことはない。図3において、アンテナシート
10が屈曲しているのは、ICチップ部分のみであっ
て、コイルアンテナ11自体は平面部分にあるので、通
信特性に影響することもない。各貫通孔は接着シート1
3,14やスペーサシート15,16の溶融によりほぼ
埋まった状態になっている。
ステル系樹脂(PETG)シートとは、一般的には芳香
族ジカルボン酸とジオールとの脱水縮合体であって、共
重合ポリエステルの中でも特に結晶性が低く、実質的に
非結晶性の芳香族ポリエステル樹脂からなるシートをい
う。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、アジピン酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げら
れ、ジオールとしてはエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール等が挙げられる。ジカルボン酸成
分とジオール成分との組合せは適宜行われ、例えば、ポ
リエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコール
成分の30モル%を1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルで置換した、非結晶性の芳香族ポリエステル系樹脂は
商品名「PETG」としてイーストマンケミカル社から
市販されている。
を説明する。 (実施例) <アンテナシートの準備>厚み50μmのPETフィル
ムに、厚み20μmのアルミ箔を接着剤を介して貼り合
わせ、このアルミ箔をエッチングすることで、コイルア
ンテナ11を形成した。さらに、厚み300μmのIC
モジュールをコイルの両端と電気的に接続して実装し、
カード内に内包するアンテナシート10を完成した。な
お、ICモジュールは、厚み175μmのICチップ
に、補強板100μm、異方導電性シート50μmを重
ねて付加し、プレスラミの圧力を受けた後、総厚300
μmとなったものである。
は、アンテナシート10の表裏に、厚さ50μmの接着
シート13,14、その外側に厚さ100μmのPET
−G製スペーサシート15,16、さらにその外側に厚
さ200μmの二軸延伸したPET製印刷シート(東レ
株式会社製造「ルミラー」)20,30を表裏が対称に
なるように配置し、都合7層の層構成とした。コイルア
ンテナ11とICチップの厚みを含めない使用材料の総
厚は750μmである。
トのPETフィルムとスペーサシート15,16のPE
T−Gとの接着適性を考慮して、ポリエステル系ホット
メルト接着剤(溶融粘度2000Poise:190°
C)を採用した。アンテナシート10の両面の接着シー
ト13,14とスペーサシート15,16には、アンテ
ナシート上に実装したICチップが貫通するように、予
めICチップ12と同じ大きさ(約5mm×5mm)の
貫通孔131,141,151,161を打ち抜いて設
けておいた。
シート、スペーサシートの位置合わせは、アンテナシー
トと各接着シート、スペーサシートに設けた抜き穴をピ
ンに嵌めることにより行った。この7層からなる積層体
をプレス機の熱板上に載置して、プレスラミネートし
た。プレス工程の条件は、熱板温度120°C、圧力
2.0MPa、成形(加熱)時間20min.に設定し
て行った。
裏面に絵柄印刷21,31を行い、最後に絵柄に合わせ
てカード形状に打ち抜いた。印刷は、シルクスクリーン
印刷の上にオフセット印刷を刷り重ねて行った。このよ
うにして総厚、0.75mmの非接触ICカード1が完
成した。
明する。 (比較例) <アンテナシートの準備>アンテナシートは実施例と同
一の材料を使用し、同一厚みにして準備した。
は、アンテナシート10の表裏に、厚さ50μmの接着
シート33,34、その外側のカード表面側に厚さ15
0μmのPET−G製スペーサシート35、カード裏面
側に厚さ250μmのPET−G製スペーサシート3
6、さらにその外側に厚さ100μmの二軸延伸したP
ET製印刷シート(東レ株式会社製造「ルミラー」)4
0,50を配置し、都合7層の層構成となった。コイル
アンテナとICチップの厚みを含めない使用材料の総厚
は750μmである。
の材料を採用した。アンテナシート10のICチップが
突出する側の接着シート34、スペーサシート36に
は、アンテナシート上に実装したICチップが貫通する
ように、予めICチップ12と同じ大きさ(約5mm×
5mm)の貫通孔341,361を打ち抜きして設けて
おいた。
い、この7層からなる積層体をプレス機の熱板上に載置
して、プレスラミネートした。プレス工程の条件は、熱
板温度120°C、圧力2.0MPa、成形(加熱)時
間20min.に設定して行った。
裏面に絵柄印刷41,51を行い、最後に絵柄に合わせ
てカード形状に打ち抜いた。印刷は、シルクスクリーン
印刷の上にオフセット印刷を刷り重ねて行った。このよ
うにして総厚、0.75mmの非接触ICカードが完成
した。
ICチップ12の表面までの肉厚は約100μm程度で
あるため、ICチップが透けて見えたが、実施例のIC
カードでは、この肉厚が200μm程度確保できるの
で、ICチップが透けて見えるようなことはなかった。
また、実施例と比較例の非接触ICカードの反りの大き
さを測定したところ、比較例では、1.5〜3.0mm
の反りが有ったが、実施例のICカードでは、1.0m
m以下であった。なお、反りの測定は、ICカードを、
その反りの凸部がカード中央部で凸状になるように定盤
上に載置した際に、定盤面からの凸部の最大高さを測定
する方法によった。通信特性についても実施例では、表
裏面のいずれをリーダライタにかざした場合にも良好な
通信状態を確保できたが、比較例では、通信エラーを生
じる場合があった。
ドの層構成は、アンテナシートを中心にして表裏の厚み
が対称になるように構成され、かつ接着シートとスペー
サシートのICチップ部分には、表裏共に貫通孔が形成
されているので、ICチップの厚みを吸収してICチッ
プをカード基体の中央に位置させることができる。した
がって、ICチップとコイルアンテナをカード基体の中
央に有して、表裏の通信特性に差異が生じることなく、
また、ICチップの突起部がカード裏面に接近すること
がないので、ICチップが透けて見えたり、平滑性や外
観性を損なう問題がない。
ある。
ある。
態を示す断面図である。
断面図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ICチップを装着したアンテナシート
を、接着シートとスペーサシートを介して表裏の印刷シ
ート間に挟持し、熱圧プレスして一体の基体にする非接
触ICカードにおいて、アンテナシートの両側に積層す
る接着シートとスペーサシート、および印刷シートのそ
れぞれの厚みを同一にし、かつ両面の接着シートとスペ
ーサシートにはICチップの厚みを吸収する貫通孔が形
成されていることを特徴とする非接触ICカード。 - 【請求項2】 熱圧プレスして一体の基体にする非接触
ICカードにおいて、ICチップとコイルアンテナが、
共に、カード基体の厚み方向の中央に配置されているこ
とを特徴とする非接触ICカード。 - 【請求項3】 アンテナシートを屈曲することによっ
て、ICチップとコイルアンテナが、共に、カード基体
の中央に配置されていることを特徴とする請求項2記載
の非接触ICカード。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-05-23 JP JP2002148597A patent/JP4043843B2/ja not_active Expired - Fee Related
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