JP2003344914A - レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

レンズ付きフイルムユニット

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JP2003344914A JP2002151328A JP2002151328A JP2003344914A JP 2003344914 A JP2003344914 A JP 2003344914A JP 2002151328 A JP2002151328 A JP 2002151328A JP 2002151328 A JP2002151328 A JP 2002151328A JP 2003344914 A JP2003344914 A JP 2003344914A
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lens
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信行 亀山
Takeshi Mikami
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも暗い背景の撮影を行うことがで
き、撮影モードの判別が容易なレンズ付きフイルムユニ
ットを低価格に提供する。 【解決手段】 レンズ付きフイルムユニット2は、スト
ロボ非発光,小絞り,高速シャッタの第1撮影モード
と、ストロボ通常発光,小絞り,高速シャッタの第2撮
影モードと、ストロボ減光発光,大絞り,低速シャッタ
の第3撮影モードとを備えている。第3撮影モードで
は、周辺光の取り込み量が増大するため、夜間ストロボ
撮影等において、主要な被写体の暗い背景を撮影するこ
とができる。第3撮影モードが選択されている場合に
は、ファインダ6の前方に指標板20が表示されるた
め、撮影モードの誤選択による撮影ミスは減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ付きフイル
ムユニットに関し、更に詳しくは、複数の撮影モードを
有するレンズ付きフイルムユニットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】製造時に写真フイルムが装填されたレン
ズ付きフイルムユニットが各種販売されている。初期の
レンズ付きフイルムユニットは、絞りやシャッタ速度が
固定であった。そのため、光量の少ない暗い場所で撮影
を行うと、主要な被写体はストロボ光によって適正に露
出されるが、周辺光の取り込み量が少ないため背景は撮
影されなかった。また、ユーザーによるレンズ付きフイ
ルムユニットへの要望として、夜間にライトアップされ
た建物やイルミネーション等の夜景撮影への対応があっ
た。
【0003】上記要望に応えるために、ストロボ撮影時
に絞りが開くレンズ付きフイルムユニット(特開200
0−305221号,特開2001−215599号)
や、簡易AE機能を搭載したレンズ付きフイルムユニッ
ト(特開平9−5817号)、ストロボ撮影時に絞りを
開きかつシャッタスピードを遅くするレンズ付きフイル
ムユニット(特開平10−333287号)等が発明さ
れている。
【0004】上記各発明のレンズ付きフイルムユニット
は、日中ストロボ撮影時に露光オーバーが発生する、夜
間,室内撮影時でも近距離の被写体において露光オーバ
ーが発生する、モード選択が分かりにくい、コストが高
い等の種々の問題を有している。これらの問題を解決す
るために、手動の切り替え操作によって絞りとストロボ
光量とを切り替えられるようにし、大絞り状態でストロ
ボの減光発光を行う夜間撮影モードを備えたレンズ付き
フイルムユニット(特開2000−162738号)が
発明されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
000−162738号公報記載のレンズ付きフイルム
ユニットのように、絞りの切り替えだけでは、背景を撮
影できる明るさの範囲が狭かった。また、設定されてい
る撮影モードの状態が、撮影モードを切り替える操作部
材の位置でしか判別できなかったため、例えば、夜間撮
影モードで日中撮影を行う等の不適切な撮影モード選択
が行われることがあった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためのも
ので、従来よりも暗い背景の撮影を行うことができ、撮
影モードの判別が容易なレンズ付きフイルムユニットを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明のレンズ付きフイルムユニットは、ストロ
ボ非作動,小絞り,高速シャッタ,ストロボ通常発光に
設定する第1撮影モードと、ストロボ作動,小絞り,高
速シャッタ,ストロボ通常発光に設定する第2撮影モー
ドと、ストロボ作動,大絞り,低速シャッタ,ストロボ
減光発光に設定する第3撮影モードとを設けたものであ
る。
【0008】絞り切替手段には、大絞り位置と小絞り位
置との間で移動される絞り切替板を使用する。また、大
絞りのFナンバーをF1 ,小絞りのFナンバーをF2
したときに、F4≦F1 ≦F6.7及びF13≦F2
し、ISO800以上の感度のフイルムを使用すること
によって、被写界深度が浅くならないようにし、かつ背
景の撮影能力を向上させるようにしたものである。
【0009】シャッタスピード切替手段には、シャッタ
羽根の移動を制限するシャッタスピード切替部材を使用
する。また、低速シャッタのシャッタスピードをS1
高速シャッタのシャッタスピードをS2 としたときに、
1/30sec≧S1 ≧1/60sec及び1/100
sec≧S2 とし、ISO800以上の感度のフイルム
を使用することによって、手ブレが発生しないように
し、かつ背景の撮影能力を向上させるようにしたもので
ある。
【0010】ストロボ光量の切り替えは、ストロボ発光
部の前方に減光板を挿脱させてもよいし、ストロボ基板
を電気的に制御してもよい。
【0011】また、ストロボ非作動,F13以下の小絞
り,1/100以上の高速シャッタに設定する第1撮影
モードと、ストロボ作動,F13以下の小絞り,1/1
00以上の高速シャッタ,ストロボ通常発光に設定する
第2撮影モードと、ストロボ作動,F6.7以上の大絞
り,1/60以下の低速シャッタ,ストロボ減光発光に
設定する第3撮影モードを使用することもできる。
【0012】更に、撮影モード選択手段が第3撮影モー
ドに設定された時に指標を露呈させ、撮影モード選択手
段が第1撮影モード及び第2撮影モードに設定された時
に指標を隠すようにしたモード表示手段を設けたもので
ある。
【0013】また、モード表示手段としては、ファイン
ダの前方に指標を挿脱させたり、対物レンズと接眼レン
ズとの間に指標を挿脱させたり、レンズ付きフイルムユ
ニットの外面に指標を突出させてもよい。
【0014】指標としては、レンズ付きフイルムユニッ
ト内に設けられた光源から光を導いて放射するライトガ
イドを用いることもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を実施したレンズ
付きフイルムユニットの外観形状を示す斜視図である。
レンズ付きフイルムユニット2は、各種撮影機構が組み
込まれたユニット本体3と、このユニット本体3の製造
時に装填されたフイルムパトローネと、ユニット本体3
の外周に巻き付けられるようにして貼付されるラベル4
とからなる。ラベル4には、ユニット本体3の各部を露
呈させるための開口が形成されている。
【0016】ユニット本体3の前面には、撮影レンズ
5,ファインダ6,ストロボ発光部7,撮影モード選択
部8等が設けられている。ユニット本体3の上面には、
シャッタボタン9,カウンタ表示窓10,シグナル用開
口11等が設けられている。ユニット本体3の背面から
は、撮影後のフイルム巻き上げに用いられる巻上げノブ
12の一部が露呈されている。
【0017】撮影モード選択部8は、ユニット本体3の
前面に形成された操作開口14と、この操作開口14内
で移動自在とされた略小判形状の操作部材15とからな
る。操作部材15は、操作開口14内の下方に位置する
第1操作位置と、図2に示すように、第1操作位置から
上方に向けてスライドされた第2操作位置と、図3に示
すように、第2操作位置から図中時計方向に回動される
第3操作位置との間で移動自在とされている。
【0018】レンズ付きフイルムユニット2は、操作部
材15が第1操作位置にある際に、ストロボOFF及び
小絞り及び高速シャッタの日中撮影モード(第1撮影モ
ード)となる。また、操作部材15が第2操作位置にあ
る際には、ストロボON及び小絞り及び高速シャッタの
日中シンクロ撮影モード(第2撮影モード)となる。こ
の第2撮影モードでは、レンズ付きフイルムユニット2
の上面からシグナル部材17が突出される。このシグナ
ル部材17はライトガイドであり、ストロボ充電の完了
時に発光する発光素子の光をユニット本体3外にガイド
して、撮影準備が完了したことを知らせる。
【0019】操作部材15が第3操作位置にある際に
は、ストロボON及び大絞り及び低速シャッタの夜間シ
ンクロ撮影モード(第3撮影モード)となる。この第3
撮影モードでは、ストロボ発光部7の前方に減光部材1
9が配置され、ストロボ光量の減光が図られる。また、
ファインダ6の前方には、円板状の指標板20が配置さ
れる。この指標板20は、ファインダ6内で視認される
ことにより、レンズ付きフイルムユニット2が第3撮影
モードにあることを撮影者に知らせる。
【0020】図4は、ユニット本体3の構成を示す分解
斜視図である。ユニット本体3は、135タイプのフイ
ルムパトローネ22が装填される本体基部23と、この
本体基部23の前面側に取り付けられるストロボユニッ
ト24と、撮影モードの切り替えを行うモード切替機構
25と、本体基部23の前面側及び背面側に取り付けら
れる前カバー26及び後カバー27とからなる。
【0021】ストロボユニット24は、各種電気部品が
取り付けられてストロボ回路が形成されたプリント基板
29と、放電管やリフレクタ,拡散板等からなるストロ
ボ発光部7とから構成されている。また、プリント基板
29には、シャッタレリーズに連動してオンし、ストロ
ボ発光を行わせるシンクロスイッチ30と、撮影モード
選択部8の操作部材15の移動によってオン/オフされ
る充電スイッチを構成する金属接片31と、電池32を
ストロボ回路に接続する電池接片33等が取り付けられ
ている。
【0022】本体基部23の前面中央には、遮光筒35
が設けられている。この遮光筒35の周囲には、シャッ
タチャージ機構,シャッタレリーズ機構,フイルム巻上
げ機構,フイルム巻止機構,フイルムカウント機構,絞
り切替機構,シャッタ速度切替機構,撮影光学系,ファ
インダ光学系等が組み込まれている。
【0023】図5は、遮光筒35の周囲に組み込まれた
シャッタレリーズ機構,絞り切替機構,シャッタ速度切
替機構,撮影光学系の構成を示す分解斜視図である。遮
光筒35の前面には、露光開口37が形成されている。
遮光筒35の側方には、シャッタ羽根38を揺動自在に
支持するピン39と、バネ40の一端が掛けられるピン
41とが設けられている。
【0024】シャッタレリーズ機構を構成するシャッタ
羽根38は、ピン39に挿通される穴43aが形成され
たベース部43と、露光開口37の前方に配置されて該
露光開口37の開閉を行う開閉部44と、ベース部43
と開閉部44とを接続する連結部45とからなる。ベー
ス部43には、バネ40の他端が掛けられるピン43b
と、シャッタ駆動レバー47によって蹴飛ばされる突出
部43cと、ストロボユニット24のシンクロスイッチ
30を動作させるシンクロ突起43dとが設けられてい
る。シャッタ羽根38は、バネ40に付勢されて露光開
口37を塞ぐ閉じ位置に保持されている。
【0025】シャッタ駆動レバー47は、シャッタレリ
ーズ機構を構成する部品の一つであり、シャッタチャー
ジ機構によって図中時計方向のチャージ位置に回動され
る。そして、シャッタレリーズ時に、図中反時計方向の
レリーズ位置に向けて回動し、その際にシャッタ羽根3
8の突出部43cを蹴飛ばす。シャッタ駆動レバー47
に蹴飛ばされたシャッタ羽根38は、バネ40の付勢に
抗して図中時計方向の開き位置に向けて回動する。そし
て、レンズホルダ56の内面に設けられたストッパーピ
ン56a(図9参照)に当接すると、バネ40の付勢に
よって閉じ位置に復帰する。
【0026】また、シャッタ羽根38は、開き位置への
回動時にシンクロ突起43dでシンクロスイッチ30の
上部金属接片30aを押圧し、下部金属接片30bに接
触させる。一対の金属接片30a,30bが接触してシ
ンクロスイッチ30がONすると、ストロボユニット2
4の発光部7においてストロボ発光が行われる。
【0027】レンズホルダ56の上部には、ストップレ
バー49を回動自在に支持するピン50が形成されてい
る。シャッタスピード切替部材であるストップレバー4
9は、ピン50に支持されるボス51と、このボス51
の側面から突出された2本のアーム52,53と、一方
のアーム52の先端に形成されたパッド54とからな
る。このストップレバー49は、図6に示すように、パ
ッド54をシンクロスイッチ30の下部金属接片30b
の自由端側の下方に挿入する高速シャッタ位置と、図7
に示すように、パッド54を下部金属接片30bの下方
から退避させる低速シャッタ位置との間で回動される。
【0028】図8に示すように、ストップレバーのパッ
ド54が高速シャッタ位置にある際にシャッタレリーズ
が行われると、シャッタ羽根38のシンクロ突起43d
に押圧されたシンクロスイッチ30の上部金属接片30
aが下部金属接片30bに接触し、ストロボ発光が行わ
れる。下部金属接片30bはパッド54に当接するた
め、シャッタ羽根38は、開き位置への移動の途中で回
動が阻止される。これにより、短時間でシャッタ羽根3
8が閉じ位置に復帰し、シャッタ速度が速くなる。スト
ップレバー49が高速シャッタ位置にあるときのシャッ
タ速度は、例えば1/110秒となる。
【0029】上記とは逆に、図9に示すように、ストッ
プレバー49のパッド54が低速シャッタ位置にある際
には、シャッタ羽根38の開き位置への回動が大きくな
る。これは、金属接片30bの弾性変形が自由になるた
めであり、その結果、シャッタ羽根38が閉じ位置に復
帰するまでの時間が長くなって、シャッタ速度が遅くな
る。ストップレバー54が低速シャッタ位置にあるとき
のシャッタ速度は、例えば1/45秒となる。
【0030】遮光筒35の前方には、略板状のレンズホ
ルダ56が取り付けられる。レンズホルダ56の前面中
央には、筒形状の鏡筒57が形成されている。鏡筒57
内には、撮影開口58が形成されており、鏡筒57の側
面には切欠59が形成されている。鏡筒57内には、撮
影レンズ5を構成する第1レンズ60と第2レンズ61
とが収納される。これら第1レンズ60と第2レンズ6
1との間には、絞り切替機構を構成する大絞り板62
と、絞り切替板63と、スペーサー64とが収められ
る。大絞り板62は、円形の薄板からなり、中央に大径
の絞り開口62aが形成されている。
【0031】レンズホルダ56の前面には、鏡筒57に
収められた撮影レンズ5等の部品と、鏡筒57の外周に
取り付けられた切替リング68とが外れないように押さ
えるレンズ押さえ板65が取り付けられる。
【0032】絞り切替板63は、く字形状の薄板からな
り、一端に大絞り開口62aを塞ぐ大きさの小絞り部6
3aが設けられている。この小絞り部63aには、小径
の絞り開口63bが形成されている。絞り切替板63の
他端には、穴63cと長穴63dとが形成されている。
穴63cは、レンズホルダ56の鏡筒57の近傍に形成
されたピン66に挿通され、絞り切替板63を揺動自在
とする。絞り切替板63は、切欠59を利用して小絞り
部63aを鏡筒57内に出入りさせ、大絞り開口62a
を露呈させる大絞り位置と、大絞り開口62aを隠す小
絞り位置との間で回動される。
【0033】鏡筒57の外周には、切替リング68が回
動自在に嵌入される。切替リング68には、バネ70の
一端が掛けられるバネ掛けピン68aと、絞り切替板6
3の長穴63dに挿入されるリンクピン68bと、スト
ップレバー49の他方のアーム53が間に挟み込まれる
一対の挟持ピン68cと、背面側に突出され、撮影モー
ド切替機構によって押圧される従動ピン68dとが設け
られている。
【0034】バネ70の他端は、レンズホルダ56の前
面下部に形成されたピン71に掛けられ、切替リング6
8を図中時計方向に付勢する。なお、バネ70によって
付勢された切替リング68は、絞り切替板63との連係
によって所定の位置に保持される。
【0035】操作部材15には、略小判形状の切替板7
4が一体に形成されており、この切替板74には水平方
向に突出された押圧レバー75が一体に形成されてい
る。操作部材15が第2操作位置から第3操作位置に回
動すると、切替板74の押圧レバー75が切替リング6
8の従動ピン68dを下方から押圧する。これにより、
切替リング68は図中反時計方向に回動される。
【0036】図10及び図11は、第1撮影モード及び
第2撮影モードにある際の切替リング68の状態を示し
ている。操作部材15が第1操作位置及び第2操作位置
にある際には、操作部材15の押圧レバー75は切替リ
ング68の従動ピン68dに接触しない。そのため、切
替リング68は初期位置に保持されている。
【0037】切替リング68が初期位置にある際には、
絞り切替板63は小絞り部63aが鏡筒57内に挿入さ
れる小絞り位置に保持される。これにより、小絞り部6
3aが大絞り開口62aを塞いで小絞り状態となる。こ
の小絞り状態でのF値は、例えばF14となる。また、
一対の挟持ピン68cは、ストップレバー49を高速シ
ャッタ位置に保持している。
【0038】図12に示すように、操作部材15が第2
操作位置から第3操作位置へと回動されると、押圧レバ
ー75が従動ピン68dを下方から押圧して切替リング
68を図中反時計方向に回動させる。この切替リング6
8の回動により、リンクピン68bに押圧された絞り切
替板63が図中時計方向に回動し、小絞り部63aが光
軸上から退避する大絞り位置に移動する。この大絞り状
態でのF値は、例えばF5.6となる。また、一対の挟
持ピン68cはストップレバー49を回動させ、パッド
54を低速シャッタ位置にセットする。
【0039】図13は、撮影モード切替機構25の構成
を示す分解斜視図である。撮影モード切替機構25は、
操作部材15と、軸受板77と、スライド板78と、受
け板79と、減光レバー80と、減光板87と、表示レ
バー81とから構成されている。
【0040】図14に示すように、操作部材15の前面
には、操作時の指かかりを得るために略円錐形状の隆起
部83が形成されている。この隆起部83には、階段状
の段差が形成されて指かかり性が向上されている。ま
た、隆起部83の先端には、検査機の治具が挿入される
穴83aが形成されている。レンズ付きフイルムユニッ
ト2の完成後に行われる撮影モード切替機構の検査で
は、隆起部83の穴83aに検査機の治具85が挿入さ
れ、この治具85が上下方向でのスライドと回動とを行
うことにより、撮影モード切替機構25の動作が確かめ
られる。
【0041】操作部材15の切替板74の背面には、円
環形状の回動ガイド74aと、スライド板78をスライ
ドさせる2本のスライドピン74b,74cと、操作部
材15の回動時にクリック動作を行うクリックピン74
dと、操作部材15の移動方向をガイドするガイドピン
74eと、減光レバー80を動作させる減光用突起74
fとが設けられている。2本のスライドピン74b,7
4cは、回動ガイド74aの中に配置されている。
【0042】軸受板77には、操作部材15の回動ガイ
ド74aが挿入される軸受開口77aと、クリックピン
74dとガイドピン74eと減光用突起74fとがそれ
ぞれ挿入される開口77b〜77dとが形成されてい
る。クリックピン74dが挿入される開口77c内に
は、操作部材15が第3操作位置にセットされた時にク
リックピン74dに摺接してクリック感を付与する突起
77eが形成されている。
【0043】軸受板77は、操作部材15の第1操作位
置と第2操作位置との間の移動に連動して上下方向でス
ライドされる。また、操作部材15が第2操作位置と第
3操作位置との間で回動する際には、軸受板77は移動
せず、軸受開口77aによって操作部材15を軸支す
る。
【0044】軸受板77の一側面には、操作部材15の
第1操作位置と第2操作位置との間の移動時に、前カバ
ー26の前面内壁に形成された係止片88に係合してク
リック感を付与する突起77fが形成されている。これ
らの突起77e,77fの近傍にはスリットが形成され
ており、クリックピン74dや係止片88が突起77
e,77fを乗り越える際に、弾性変形できるようにな
っている。
【0045】また、軸受板77の背面には、スライド板
78をスライドさせるスライドピン77gと、ストロボ
ユニット24の基板29に設けられた充電スイッチの金
属接片31を押圧して充電動作を行わせる押圧片77h
とが設けられている。
【0046】スライド板78には、シグナル部材17に
形成されたピン17aに係合する係合部78aが設けら
れている。また、スライド板78には、操作部材15の
2本のスライドピン74b,74cがそれぞれ挿入され
る二つの開口78b,78cと、軸受板77のスライド
ピン77gが挿入される開口と78dと、受け板79の
ガイドピン79aと係止片79bとが挿入されるスリッ
ト78eと、受け板79のガイドピン79cが挿入され
るスリット78fと、軸受板77の押圧片77hが挿入
される開口78gとが設けられている。スリット78e
内には、受け板79の係止片79bに係合する突起78
hが設けられている。
【0047】スライド板78は、操作部材15の第1操
作位置と第2操作位置と間の移動時に、操作部材15の
スライドピン74bと軸受板77のスライドピン77g
とに押圧されて上下方向でスライドする。また、操作部
材15が第2操作位置と第3操作位置との間で回動する
際には、操作部材15の回動中心から離れて設けられた
スライドピン74cがスライド板78を押圧し、スライ
ド板78を更に大きくスライドさせる。
【0048】受け板79には、前述のガイドピン79
a,79c及び係止片79bと、減光レバー80を回動
自在に軸支するピン79dと、表示レバー81を回動自
在に支持するピン79eと、操作部材15のガイドピン
74eに当接する規制リブ79fと、ガイドピン74e
に当接する規制ピン79gと、軸受板77の押圧片77
hが挿入される開口79hとが設けられている。開口7
9hは、ストロボユニット24の充電スイッチの金属接
片31に対面する位置に設けられている。
【0049】受け板79は、ストロボユニット24のプ
リント基板29の前面側に取り付けられ、ガイドピン7
9a,79cと係止片79bとによって、スライド板7
8と軸受板77と操作部材15とをガイドする。受け板
79の規制リブ79fは、操作部材15のガイドピン7
4eに当接して、第1操作位置にある操作部材15が回
動されないように、また第3操作位置にある操作部材1
5が下方にスライドされないように規制する。受け板7
9の規制ピン79gは、操作部材15が第2操作位置に
ある際にガイドピン74eに当接し、操作部材15が簡
単に第3操作位置に回動されるのを阻止する。
【0050】減光レバー80には、受け板79のピン7
9dに挿通されるボス80aと、操作部材15の減光用
突起74fによって押し上げられるリフト片80bと、
表示レバー81のリンクピン81aが挿入されるリンク
穴80cと、減光板87に連係するリンクピン80dと
が設けられている。
【0051】減光板87は、減光部材19の下方に縦方
向の長穴87aと横方向の長穴87bとが形成されてい
る。縦方向の長穴87aには、前カバー26の前面内壁
でストロボ発光部の下方に形成された2本のピン26
a,26b(図18参照)が挿入される。これにより、
減光板87は前カバー26の内側において上下方向でス
ライド自在となる。横方向の長穴87bには、減光レバ
ー80のリンクピン80dが挿入される。
【0052】表示レバー81には、受け板79のピン7
9eに挿通されるボス81bと、ファインダ6の前方に
挿脱される指標板20と、減光レバー80のリンク穴8
0cに挿入されるリンクピン80aとが設けられてい
る。表示レバー81は、減光レバー80が操作部材15
によって持ち上げられて、減光部材19がストロボ発光
部7の前方の挿入された時に、減光レバー80のリンク
穴80cにリンクピン81aが押圧されて回動される。
これにより指標板20がファインダ6の前方に挿入され
る。
【0053】図15〜図17は、第1撮影モード〜第3
撮影モードでの操作部材15,軸受板77,スライド板
78,シグナル部材17,受け板79の状態を示す説明
図である。なお、図面の煩雑化を避けるために、各部品
の図示を次のように簡略化している。操作部材15は、
切替板74と回動ガイド74aの外形と、各ピン74b
〜e及び減光用突起74fとを2点鎖線で図示し、各ピ
ン74b〜74e及び減光用突起74fにはハッチング
を施している。また、軸受板77は、外形と主要な開口
77a〜77dと、スライドピン77g及び押圧片77
hとを破線で図示し、スライドピン77gと押圧片77
hとにハッチングを施している。スライド板78は、外
形と主要な開口78b〜78gを実線で図示している。
受け板79は、外形と、ガイドピン79a,79c及び
係止片79b,規制リブ79f,規制ピン79gを実線
で図示している。
【0054】図15に示すように、第1撮影モードにあ
る撮影モード切替機構25は、操作部材15が第1操作
位置にあるため、軸受板77及びスライド板78も移動
範囲内の最下部にある。軸受板77の側面の突起77f
が前カバー26の係止片88に係合しており、スライド
板78の突起78hが受け板79の係止片79bに係合
しているため、操作部材15の第2操作位置への不用意
なスライドは発生しない。また、操作部材15のガイド
ピン74eが受け板79の規制リブ79fの側面に当接
しているため、第1操作位置において操作部材15が回
動されることもない。
【0055】第1撮影モード時のシグナル部材17は、
ユニット本体3の上面から突出されていない。また、図
18に示すように、操作部材15の減光用突起74fが
減光レバー80のリフト片80bに接触していないた
め、減光部材19はストロボ発光部7の前方に存在しな
い。同様に、表示レバー81の指標板20もファインダ
6の前方には露呈されない。
【0056】図16に示すように、操作部材15が第1
操作位置から第2操作位置へとスライドされると、回動
ガイド74aに軸受開口77aが嵌合された軸受板77
が、一緒に上方にスライドする。この時に、軸受板77
の押圧片77hがストロボユニット24の充電スイッチ
の金属接片31を押圧し、ストロボ充電を開始させる。
また、操作部材15のスライドピン74bと軸受板77
のスライドピン77gとに押圧されて、スライド板78
も上方にスライドする。このスライド板78のスライド
によってシグナル部材17が上方に移動され、ユニット
本体3の上面から突出される。
【0057】なお、図19に示すように、第2撮影モー
ドにおいても、操作部材15の減光用突起74fは減光
レバー80のリフト片80bに接触しないため、減光部
材19と指標板20はレンズ付きフイルムユニット2の
表面に露呈されない。
【0058】また、軸受板77の突起77fが前カバー
26の係止片88に係合し、スライド板78の突起78
hが受け板79の係止片79bに係合するため、振動や
衝撃によって操作部材15が第1操作位置にスライドす
ることはない。更に、操作部材15のガイドピン74e
が受け板79の規制ピン79gに当接するため、振動や
衝撃によって操作部材15が第3操作位置に回動するこ
とはない。
【0059】図17に示すように、操作部材15が第2
操作位置から第3操作位置へと移動されると、操作部材
15は軸受開口77aに軸受された回動ガイド74aを
中心に図中時計方向に回動する。その際に、スライドピ
ン74cがスライド板78の開口78cを押圧し、スラ
イド板78を第2撮影モードの時よりも更に上方に持ち
上げる。これにより、シグナル部材17のユニット本体
3の上面からの突出量が若干大きくなる。なお、第2撮
影モードと第3撮影モードとの間では、軸受板77は移
動しないため、ストロボユニット24の充電スイッチは
オン状態が維持される。
【0060】また、図20に示すように、第3操作位置
に移動された操作部材15は、減光用突起74fによっ
て減光レバー80のリフト片80bを押し上げる。減光
レバー80は、ボス80aを中心に反時計方向に回動
し、リンクピン80dで減光板87を上方に持ち上げ
る。減光板87の減光部材19は、ストロボ発光部7の
前方に挿入される。また、減光レバー80のリンク穴8
0cによってリンクピン81aが押圧された表示レバー
81は、図中時計方向に回動して指標板20をファイン
ダ6の前方に挿入する。
【0061】なお、軸受板77の突起77fが前カバー
26の係止片88に係合し、操作部材15のガイドピン
74eが受け板79の規制リブ79fの上面に当接して
いるため、振動や衝撃によってスライド板78が下降す
ることはない。また、操作部材15のクリックピン74
dが軸受板77の突起77eに係合しているため、振動
や衝撃によって操作部材15が第2操作位置に回動する
ことはない。
【0062】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。図1に示すように、日中撮影モードにあるレンズ付
きフイルムユニット2は、撮影モード選択部8の操作部
材15が開口14の下方の第1操作位置にスライドされ
ている。
【0063】この日中撮影モードでは、図10に示すよ
うに、切替リング68がバネ70に付勢されてストッパ
ー72に当接する初期位置にある。切替リング68が初
期位置にある時には、絞り切替板63が小絞り位置にセ
ットされ、図6に示すように、ストップレバー49が高
速シャッタ位置にセットされている。
【0064】また、図15に示すように、日中撮影モー
ドでは、切替板74,軸受板77,スライド板78が下
方にあるため、ストロボユニット24の充電スイッチの
金属接片31は押圧されておらず、シグナル部材17は
ユニット本体3の上面から突出されていない。
【0065】図18に示すように、日中撮影モードで
は、切替板74の減光用突起74fが減光レバー80の
リフト片80bに当接しないため、減光部材19と指標
板20はレンズ付きフイルムユニット2の前面に露呈さ
れない。
【0066】日中撮影モードで撮影を行うと、ストロボ
発光は行われない。また、絞りの状態は小絞り状態であ
り、図8に示すように、ストップレバー49によってシ
ャッタ羽根38の回動が途中で阻止され、シャッタ速度
が速くなる。これにより、輝度の高い日中屋外での撮影
に適した露出で撮影を行うことができる。
【0067】図2に示すように、撮影モード選択部8の
操作部材15が開口14の上方の第2操作位置にスライ
ドされると、レンズ付きフイルムユニット2は日中シン
クロ撮影モードにセットされる。
【0068】図11に示すように、日中シンクロ撮影モ
ードにおいても、切替リング68は初期位置に維持され
る。そのため、日中撮影モードと同様に、小絞り状態及
び高速シャッタ状態となる。
【0069】図16に示すように、日中シンクロ撮影モ
ードでは、切替板74,軸受板77,スライド板78が
上方にスライドされている。ストロボユニット24の充
電スイッチの金属接片31は、軸受板77の押圧片77
hに押圧されてオン状態となるため、ストロボユニット
24ではストロボ充電が行われる。
【0070】また、スライド板78は、シグナル部材1
7を押圧して、ユニット本体3の上面から突出させてい
る。ストロボ充電が完了すると、ストロボユニット24
に設けられた発光素子が点灯または点滅し、この発光素
子の光は、シグナル部材17にガイドされてユニット本
体3外に放射される。
【0071】図19に示すように、日中シンクロ撮影モ
ードでも、切替板74の減光用突起74fは減光レバー
80のリフト片80bに当接しない。そのため、減光部
材19と指標板20との非表示状態が維持される。
【0072】日中シンクロ撮影モードで撮影を行うと、
ストロボ発光が行われる。また、小絞り状態及び高速シ
ャッタ状態であるため、輝度の高い日中屋外でのシンク
ロ撮影に適した露出で撮影を行うことができる。
【0073】図3に示すように、撮影モード選択部8の
操作部材15が第2操作位置から第3操作位置に回動さ
れると、レンズ付きフイルムユニット2は夜間シンクロ
撮影モードにセットされる。
【0074】図12に示すように、夜間シンクロ撮影モ
ードでは、切替板74の押圧レバー75が切替リング6
8の従動ピン68aを下方から押圧する。切替リング6
8は、バネ70の付勢に抗して初期位置から反時計方向
に回動する。切替リング68の回動によって、絞り切替
板63が大絞り位置に回動し、大絞り開口62aが撮影
光軸上に配置される。また、図7に示すように、ストッ
プレバー49は低速シャッタ位置にセットされる。
【0075】図17に示すように、夜間シンクロ撮影モ
ードでは、切替板74が操作部材25と一緒に回動さ
れ、スライド板78が日中シンクロ撮影モードの時より
も更に上方にスライドされる。そのため、シグナル部材
17も若干上方に移動されるが、充電完了を表示する機
能は損なわれない。なお、軸受板77は、日中シンクロ
撮影モードの時と同じ位置に保持されるため、ストロボ
ユニット24の充電スイッチは、オン状態が維持され
る。
【0076】図20に示すように、夜間シンクロ撮影モ
ードでは、切替板74の減光用突起74fによってリフ
ト片80bが押圧される。そのため、減光レバー80が
図中反時計方向に回動し、減光部材19がストロボ発光
7の前方に挿入される。また、減光レバー80の回動に
連動して表示レバー81が回動し、指標板20がファイ
ンダ6の前方に挿入される。これにより、撮影者がファ
インダ6を覗いた時に、夜間シンクロ撮影モードにある
ことが分かる。
【0077】夜間シンクロ撮影モードで撮影を行うと、
ストロボ発光が行われるが、減光部材19によってスト
ロボ光が遮られるため、ストロボ光量は小さくなる。ま
た、大絞り及び低速シャッタ状態となるため、被写体の
周辺光の取り込み量が増加する。これにより、夜間や屋
内での撮影でも、露光オーバーを発生させることなく、
被写体と被写体の周辺画像とをバランスよく撮影するこ
とができる。
【0078】写真撮影に対する知識が乏しいユーザーで
は、撮影モードの選択に迷いが生じることがある。本実
施形態のレンズ付きフイルムユニット2では、撮影モー
ドの選択に迷った時に、日中シンクロ撮影モードが選択
される確率が高い。これは、撮影モードが3種類ある場
合に、中間の撮影モードが選択されることが多いためで
ある。
【0079】また、日中撮影モードと日中シンクロ撮影
モードとが同じ上下方向でのスライド操作によって選択
され、夜間シンクロ撮影モードのみが回動操作によって
選択されることから、夜間シンクロ撮影モードが特殊な
撮影モードであるという認識がユーザーに生じる。その
ため、特殊な夜間シンクロ撮影モードよりも、一般的な
日中シンクロ撮影モードが選択されることになる。
【0080】このように、撮影モードの選択に迷った時
に日中シンクロ撮影モードが選択されると、日中屋外や
夜間及び室内においても露光オーバーが発生しないた
め、ひどい撮影ミスが生じることはない。
【0081】なお、上記実施形態では、第1撮影モード
と第2撮影モードとの間の切り替えを上下方向でのスラ
イドにより行い、第2撮影モードと第3撮影モードとの
間の切り替えを回動によって行うようにした。しかしな
がら、図21の(A)〜(C)に示すように、操作部材
90を開口91内で上下方向にスライドさせて、第1撮
影モード〜第3撮影モードの選択を行えるようにしても
よい。
【0082】図22は、操作部材の上下方向のスライド
で第1撮影モード〜第3撮影モードの選択を行えるよう
にした、本発明の第2の実施形態の構成を示す分解斜視
図である。以下、本願発明のその他の実施形態について
説明するが、第1の実施形態で説明したものと同じ部品
については、詳しい説明を省略する。
【0083】レンズホルダ93の鏡筒94内には、第1
レンズ95と第2レンズ96とが収納される。これら第
1レンズ95と第2レンズ96との間には、大絞り開口
97aが形成された大絞り板97と、絞り切替板98
と、スペーサー99とが収められる。鏡筒94の側面に
は、絞り切替板98が挿脱される切欠94aが形成され
ている。
【0084】絞り切替板98は、略く字形状をしてお
り、一端に小絞り開口98aが形成されている。この絞
り切替板98は、レンズホルダ93の鏡筒94の近傍に
形成されたピン100に軸支され、図23及び図24に
示すように、小絞り開口98aを撮影光軸上に挿入する
位置と、図25に示すように、撮影光軸上から退避させ
る位置との間で回動される。
【0085】絞り切替板98は、ピン100との間に取
り付けられたバネ101によって、小絞り開口98aを
撮影光軸上に挿入する方向に付勢されている。絞り切替
板98の他端には、水平方向に突出されたリンク片98
bが一体に形成されている。
【0086】遮光筒103の上面には、ストップレバー
104を回動自在に支持するピン105が形成されてい
る。ストップレバー104は、ピン105に支持される
ボス106と、このボス106の側面から突出された2
本のアーム107,108と、アーム107の先端に形
成されたパッド109とからなる。
【0087】図23及び図24に示すように、ストップ
レバー104は、パッド109をストロボユニットのシ
ンクロスイッチ110の下方に挿入する高速シャッタ位
置と、図25に示すように、パッド109をシンクロス
イッチ110の下方から退避させる低速シャッタ位置と
の間で回動される。このストップレバー104は、バネ
111による付勢と位置決めピン112への当接とによ
って、高速シャッタ位置が初期位置とされている。
【0088】鏡筒94の外周には、切替レバー114の
端部に形成された環状部114aが回動自在に嵌着され
る。切替レバー114の先端は略L字形状に屈曲されて
おり、その先端に板状の減光部材115が取り付けられ
るピン114bが形成されている。減光部材115は、
前カバーの前面内壁に、上下方向でスライド自在となる
ようにガイドされる。そのため、切替レバー114が環
状部114aで回動すると、図23〜図25に示すよう
に、ストロボ発光部116の前方に減光部材115が挿
脱される。
【0089】切替レバー114の中間部分には、背面側
に向けて突出された円柱形状のリンクピン118が設け
られている。このリンクピン118は、切替レバー11
4が回動された時に絞り切替板98のリンク片98bを
押圧して回動させる。また、リンクピン118の先端に
は、ストップレバー104のアーム108に当接した時
に、ストップレバー104をバネ付勢に抗して回動させ
る傾斜面118aが形成されている。
【0090】前カバーに形成された開口91の内側に
は、開口91を介して操作部材90と連結されるスライ
ド部材120が配置される。スライド部材120には、
操作部材90の裏面に係合される係合片120aと、切
替レバー114の先端近傍に形成された長穴114cに
挿入されるピン120bと、下方に向かって延設された
一対の弾性片120cとが形成されている。これらの弾
性片120cの先端には突起120dが形成されてい
る。
【0091】スライド部材120の弾性片120cの間
には、スライド部材120と一緒にスライドされるスト
ロボ充電部材122が挟持される。ストロボ充電部材1
22の側面には、弾性片120cの突起120dが係合
される凹部122aが形成されている。ストロボ充電部
材122には、ストロボユニットの充電スイッチの金属
接片124を押圧する押圧突起122bと、ストロボユ
ニットに設けられた板状のストッパー125に当接する
係止片122cとが設けられている。
【0092】図23に示すように、操作部材90が第1
操作位置にセットされると、操作部材90に接続された
スライド部材120は、スライド範囲の最下方に位置し
ている。この状態では、ストロボ充電部材122の押圧
突起122bは金属接片124を押圧しないため、スト
ロボユニットにおいてストロボ充電は行われない。
【0093】また、切替レバー114は、スライド部材
120によって図中時計方向に回動されているため、減
光部材115はストロボ発光部116の下方に配置され
ている。切替レバー114のリンクピン118は、自身
の移動軌跡の最下方に位置しているため、絞り切替板9
8とストップレバー104とには当接しない。これによ
り、レンズ付きフイルムユニットは、ストロボ非発光,
小絞り,高速シャッタの日中撮影モード(第1撮影モー
ド)にセットされる。
【0094】図24に示すように、操作部材90が第2
操作位置にセットされると、これに連動してスライド部
材120とストロボ充電部材122とが上方にスライド
される。このときに、ストロボ充電部材122の押圧突
起122bが金属接片124を押圧するため、ストロボ
ユニットにおいてストロボ充電が開始される。
【0095】切替レバー114は、スライド部材120
の上方へのスライドによって、図中反時計方向に回動さ
れるが、減光部材115がストロボ発光部116の前方
に挿入されることはない。また、リンクピン118は、
絞り切替板98とストップレバー104とに当接しな
い。これにより、レンズ付きフイルムユニットは、スト
ロボ発光,小絞り,高速シャッタの日中シンクロ撮影モ
ード(第2撮影モード)にセットされる。
【0096】図25に示すように、操作部材90が第3
操作位置にセットされると、これに連動してスライド部
材120とストロボ充電部材122とが上方にスライド
される。しかしながら、ストロボ充電部材122は、係
止片122cがストッパー125に当接するため、第2
撮影モードの位置で停止される。これにより、スライド
部材120だけがストロボ充電部材122との係合を解
除して上方にスライドし、ストロボ充電部材122は金
属接片124の押圧を継続する。
【0097】切替レバー114は、スライド部材120
の上方へのスライドによって、図中反時計方向に回動さ
れ、これに連動して減光部材115をストロボ発光部1
16の前方に挿入する。また、リンクピン118は、絞
り切替板98のリンク片98bを押圧して回動させ、小
絞り開口98撮影光軸上から退避させる。リンクピン1
18の傾斜面118aは、ストップレバー104のアー
ム108に当接して、低速シャッタ位置に回動させる。
これにより、レンズ付きフイルムユニットは、ストロボ
減光,大絞り,低速シャッタの夜間シンクロ撮影モード
(第3撮影モード)にセットされる。
【0098】本実施形態においても、撮影モードの選択
に迷いが生じた時に、操作部材90の操作位置の中間に
配置されている日中シンクロ撮影モードが選択されるこ
とが多いため、露光オーバーの発生を防止することがで
きる。
【0099】また、図26(A)〜(C)に示すよう
に、操作部材130を開口131内で上下方向にスライ
ドさせて第1撮影モードと第2撮影モードとの間の切り
替えを行い、操作部材130の倒伏によって第2撮影モ
ードと第3撮影モードとの間の切り替えを行ってもよ
い。
【0100】図27に示すように、操作部材130は板
形状をしており、両側面に回動軸130aが、上辺に押
圧片130bが形成されている。この操作部材130
は、回動軸130aを支持する一対の軸受部132aが
形成されたスライド部材132に取り付けられる。スラ
イド部材132は、上下方向でスライド自在とされてい
る。詳しくは図示しないが、スライド部材132の背面
には、上方にスライドされた時にストロボユニットの充
電スイッチをオンさせる押圧突起が一体に形成されてい
る。
【0101】絞り切替板134は、略クランク形状とさ
れており、例えば、レンズホルダに設けられたピン13
5に中間付近が軸支されている。絞り切替板134の一
端には、撮影光軸上に挿脱される小絞り開口134aが
形成されている。この絞り切替板134は、小絞り開口
134aを撮影光軸上に挿入する小絞り位置と、撮影光
軸上から小絞り開口134a退避させる大絞り位置との
間で回動自在とされている。
【0102】絞り切替板134は、図示しないバネによ
って小絞り位置に付勢されている。絞り切替板134の
他端には、垂直方向に突出されたリンク片134bが一
体に形成されており、このリンク片134bには前方に
向けて突出されたピン134cが設けられている。
【0103】ストロボユニットのシンクロスイッチ13
7の近傍には、回動自在なストップレバー138が配置
されている。このストップレバー138は、ボス138
aと、このボス138aの側面から突出された2本のア
ーム138b,138cと、アーム138bの先端に形
成されたパッド138dとからなる。ストップレバー1
38は、パッド138dをシンクロスイッチ137の下
方に挿入する高速シャッタ位置と、パッド138dをシ
ンクロスイッチ137の下方から退避させる低速シャッ
タ位置との間で回動される。
【0104】ストップレバー138は、バネ140によ
って低速シャッタ位置に向けて付勢されている。第1撮
影モード及び第2撮影モードでは、アーム138cが規
制レバー141が掛けられて、ストップレバー138が
高速シャッタ位置に保持されている。規制レバー141
の先端には、低速シャッタ位置にあるストップレバー1
38を高速シャッタ位置に回動させる際に、アーム13
8cを引っかけやすくするための傾斜面が形成されてい
る。
【0105】略L字形状の規制レバー141は、切替レ
バー143の一端側に設けられている。切替レバー14
3の一端は、絞り切替板134のピン134cの上に載
置される。操作部材130の引き起し時には、操作部材
130の押圧片130bが切替レバー143の一端側を
押圧し、切替レバー143と絞り切替板134とを一緒
に回動させる。
【0106】切替レバー143は、レンズ付きフイルム
ユニットに設けられたピン145に取り付けられて回動
自在とされており、その他端には、減光部材146が取
り付けられている。減光部材146は、上下方向でスラ
イド自在となるように前カバーの前面内壁にガイドさ
れ、切替レバー143の回動によってストロボ発光部1
47の前方に挿脱される。
【0107】図27に示すように、操作部材130が第
1操作位置にセットされている状態では、スライド部材
132の背面に形成された押圧突起はストロボユニット
の充電スイッチを押圧しない。また、絞り切替板134
はバネの付勢によって小絞り位置にあり、減光部材14
6はストロボ発光部147の下方に配置されている。切
替レバー143の規制レバー141は、バネ140の付
勢に抗してストップレバー138を高速シャッタ位置で
保持している。これにより、レンズ付きフイルムユニッ
トは、ストロボ非発光,小絞り,高速シャッタの日中撮
影モード(第1撮影モード)にセットされる。
【0108】図28に示すように、操作部材130が第
2操作位置にセットされると、これに連動してスライド
部材132が上方にスライドされる。このときに、スラ
イド部材132の押圧突起がストロボ充電スイッチを押
圧するため、ストロボユニットにおいてストロボ充電が
開始される。
【0109】また、操作部材130を上方にスライドし
ても、絞り切替板134と切替レバー143とが動くこ
とはない。そのため、レンズ付きフイルムユニットは、
ストロボ通常発光,小絞り,高速シャッタの日中シンク
ロ撮影モード(第2撮影モード)にセットされる。
【0110】図29に示すように、操作部材130が前
方に引き起こされると、押圧片130bが切替レバー1
43の一端側を下方に押し下げる。これにより、切替レ
バー143が図中反時計方向に回動して、減光部材14
6がストロボ発光部147の前方に挿入される。また、
規制レバー141は下方に移動するため、ストップレバ
ー138はバネ140の付勢によって低速シャッタ位置
に回動する。
【0111】反時計方向に回動した切替レバー143
は、絞り切替板134のピン134cを押圧して時計方
向に回動させる。これにより、小絞り開口134aが撮
影光軸上から退避され、大絞り開口149が撮影光軸上
に配置される。これにより、レンズ付きフイルムユニッ
トは、ストロボ減光発光,大絞り,低速シャッタの夜間
シンクロ撮影モード(第3撮影モード)にセットされ
る。
【0112】本実施形態においても、撮影モードの選択
に迷いが生じた時に、一般的な撮影モードと認識される
日中シンクロ撮影モードが選択されることが多いため、
露光オーバーの発生を防止することができる。
【0113】また、図30(A)〜(C)に示すよう
に、前カバーの開口151内の操作部材152を上下方
向でスライドさせて第1撮影モードと第2撮影モードと
の間の切り替えを行い、操作部材152の横方向のスラ
イドで第2撮影モードと第3撮影モードとの間の切り替
えを行うようにすることもできる。
【0114】この場合、図31に示すように、上下方向
でスライド自在とされたスライド板154に、操作部材
152を横方向でスライドできるように保持するスリッ
ト155を形成すればよい。これにより、操作部材15
2が上方にスライドされた時に、スライド板154の押
圧突起156によって金属接片157が押圧されてスト
ロボ充電が開始される。操作部材152が横方向でスラ
イドされた時には、操作部材152の移動に連動して、
絞りとシャッタ速度とを切り替え、減光部材及び指標板
を露呈させればよい。
【0115】また、図32(A)〜(C)に示すよう
に、第1操作位置〜第3操作位置の間で移動される操作
部材160に、外側に向けて突出されるロック片161
を取り付け、操作部材160が第2操作位置に移動され
た時にロック片161が当接して操作部材160のスラ
イドが阻止されるように、前カバーの開口162に段差
を形成してもよい。
【0116】更に、図33(A)〜(C)に示すよう
に、開口165内の上下方向で設定された第1操作位置
と第2操作位置との間で移動される操作部材166を設
け、この操作部材166が第2操作位置にある時に開口
165内に押し込むことで、第3撮影モードがセットさ
れるようにしてもよい。
【0117】また、上記各実施形態では、一つの操作部
材によって第1撮影モード〜第3撮影モードの切り替え
を行っている。しかしながら、二つの操作部材を用いて
第1撮影モード〜第3撮影モードの切り替えを行っても
よい。
【0118】二つの操作部材の配置方法としては、図3
4に示すように、例えば、一つの開口170内に第1操
作部材171,第2操作部材172を上下方向で並べて
配置することができる。そして、第1操作部材171及
び第2操作部材172がともに下方にあるときに第1撮
影モードとし、第1操作部材171のみが上方にスライ
ドされた時に第2撮影モードとし、第1操作部材171
及び第2操作部材172が上方にスライドされた時に第
3撮影モードにセットされるようにしてもよい。
【0119】図35に示すように、第1操作部材171
の背後には、第1操作部材171と一緒に上下方向でス
ライドされるスライド板174が一体に設けられてい
る。スライド板174の背面には、第1操作部材171
が第2操作位置にスライドされた時に、ストロボユニッ
トの充電スイッチをオンさせる押圧突起が一体に形成さ
れている。また、スライド板174の上部には、第1の
実施形態において説明されたシグナル部材に係合される
係合部175が設けられている。
【0120】第2操作部材172の背後には、絞り切替
板179及びストップレバー182を動作させる略L字
形状の作動レバー177と、減光部材186を動作させ
る作動レバー178とが設けられている。絞り切替板1
79は、一端がピン180によって軸支されており、他
端に小絞り開口179aが形成されている。絞り切替板
179は、この小絞り開口179aを撮影光軸上に挿入
する小絞り位置と、退避させる大絞り位置との間で回動
される。
【0121】絞り切替板179は、図示しないバネに付
勢されて小絞り位置に保持されている。絞り切替板17
9の他端には、水平方向に突出された被押圧片179b
が一体に形成されている。この被押圧片179bは、下
方に配置された作動レバー177によって下方から押圧
される。
【0122】作動レバー177の上方には、垂直方向に
おいて揺動自在とされた揺動レバー181が配置されて
いる。揺動レバー181の下端には、作動レバー177
が上方にスライドされた時に押圧されるカム部181a
が設けられている。揺動レバー181の上端は、ストッ
プレバー182の一端に形成されたフォーク部182a
内に挿入されている。
【0123】ストップレバー182は、シンクロスイッ
チ184と平行に配置されており、他端に設けられた受
け部材182bをシンクロスイッチ184の下方に挿入
する高速シャッタ位置と、受け部材182bをシンクロ
スイッチ184の下方から退避させる低速シャッタ位置
との間で回動自在とされている。ストップレバー182
は、図示しないバネに付勢されて高速シャッタ位置に保
持されている。
【0124】第2操作部材172のもう一方の作動レバ
ー178の先端には、減光部材186から突出されたピ
ン186aが挿入される長穴178aが形成されてい
る。減光部材186は略L字形状であり、ストロボ発光
部187の下方で一端が軸支されて回動自在とされてい
る。
【0125】図35に示すように、第1操作部材171
と第2操作部材172とが開口170の下方にある状態
では、スライド部材174の背面に形成された押圧突起
はストロボユニットの充電スイッチを押圧しない。ま
た、絞り切替板179は小絞り位置にあり、ストップレ
バー181は高速シャッタ位置にある。減光部材186
はストロボ発光部187の下方に配置されている。これ
により、レンズ付きフイルムユニットは、ストロボ非発
光,小絞り,高速シャッタの日中撮影モード(第1撮影
モード)にセットされる。
【0126】図36に示すように、第1操作部材171
が第2操作位置にセットされると、これに連動してスラ
イド部材174が上方にスライドされる。このときに、
スライド部材174の押圧突起がストロボ充電スイッチ
を押圧するため、ストロボユニットにおいてストロボ充
電が開始される。また、係合部175に係合されたシグ
ナル部材がレンズ付きフイルムユニットの上面から突出
され、発光によってストロボ充電の完了を知らせる。
【0127】第1操作部材171を上方にスライドして
も、絞り切替板179と、ストップレバー182と、減
光部材186とが動くことはない。そのため、レンズ付
きフイルムユニットは、ストロボ通常発光,小絞り,高
速シャッタの日中シンクロ撮影モード(第2撮影モー
ド)にセットされる。
【0128】図37に示すように、第2操作部材172
が上方にスライドされると、作動レバー177,178
が一緒に移動する。一方の作動レバー177は、絞り切
替板179の被押圧片179bを押圧して大絞り位置に
回動させ、大絞り開口183を撮影光軸上に配置する。
また、作動レバー177は揺動レバー181のカム部1
81aを押圧し、図中時計方向に揺動させる。揺動レバ
ー181が揺動すると、フォーク部182aで連係され
たストップレバー182が低速シャッタ位置に回動し、
受け部182bがシンクロスイッチ184の下方から退
避される。
【0129】他方の作動レバー178は、減光部材18
6のピン186aを押圧して回動させ、ストロボ発光部
187の前方に減光部材186を挿入させる。これによ
り、レンズ付きフイルムユニットは、ストロボ減光,大
絞り,低速シャッタの夜間シンクロ撮影モード(第3撮
影モード)にセットされる。本実施形態では、第2操作
部材172の上方へのスライドによって、第1撮影モー
ドから第3撮影モードに直接切り替えることもできる。
【0130】また、図38に示すように、略L字形状に
形成された開口190内に第1操作部材191と第2操
作部材192とを配置してもよい。この場合、同図
(A)に示すように、第1操作部材191が下方にある
ときに第1撮影モードとし、同図(B)に示すように、
第1操作部材191が上方にスライドされたときに第2
撮影モードとし、同図(C)に示すように、第2操作部
材192が左方にスライドされた時に第3撮影モードに
セットする。
【0131】更に、図39に示すように、逆L字形状に
形成された開口195内に第1操作部材196と第2操
作部材197とを配置してもよい。この場合、同図
(A)に示すように、第1操作部材196と第2操作部
材197とが下方にあるときに第1撮影モードとし、同
図(B)に示すように、第1操作部材196と第2操作
部材197とが上方にスライドされたときに第2撮影モ
ードとし、同図(C)に示すように、第2操作部材19
7が左方にスライドされた時に第3撮影モードにセット
する。
【0132】このように、一つの開口内に二つの操作部
材を配置した場合、第1撮影モードと第2撮影モードと
の間の切り替えを行う第1操作部材によって、第2撮影
モードと第3撮影モードとの間の切り替えを行う第2操
作部材の移動を阻止することができるので、第3撮影モ
ードが不用意に選択されるのを防止することができる。
また、撮影モードの選択に迷った時には、第2撮影モー
ドが選択される可能性が高くなるため、不適切な撮影環
境下で第3撮影モードが選択されて露光オーバーが発生
するのを防止することができる。
【0133】また、二つの操作部材を離れた位置に配置
することもできる。二つの操作部材を離れた位置に配置
する一例として、図40に示す実施形態がある。この実
施形態では、上下方向でスライドされる第1操作部材2
00によって第1撮影モードと第2撮影モードとの間の
切り替えを行い、横方向でスライドされる第2撮影部材
201によって第2撮影モードと第3撮影モードとの間
の切り替えが行われる。
【0134】なお、第1撮影モードと第2撮影モードと
の差異は、ストロボ発光のオン/オフのみなので、第1
操作部材200には、従来のストロボ内蔵レンズ付きフ
イルムユニットに用いられていた、ストロボ発光用の操
作部材を用いることができる。
【0135】図41及び図42は、第2操作部材201
によって減光部材及び指標板の挿脱と、絞り及びシャッ
タ速度の切り替えを行う機構の構成を示している。な
お、図中の円環状の部品203は、第1実施形態におい
て用いた切替リングであり、本実施形態では、この切替
リング201を用いて第1実施形態と同様に絞りとシャ
ッタ速度との切り替えを行う。そのため、切替リング以
降の動作説明は省略する。
【0136】第2操作部材201には、水平方向に延ば
されたアーム205が設けられている。アーム205の
先端には、上方に向けて屈曲された押圧部206が設け
られている。第2操作部材201が図中左方から右方に
スライドされると、押圧部206が切替リング203の
下部に形成されたピン207に当接し、切替リング20
3を図中反時計方向に回動させる。これにより、第1実
施形態と同様に、絞りとシャッタ速度とが切り替えられ
る。
【0137】第2操作部材201のアーム205には、
上方に向けて突出された枠部材209が一体に形成され
ている。この枠部材209の中には、垂直方向に配置さ
れたスリット210が形成されている。このスリット2
10内には、上下方向で移動自在とされた可動ピン21
1が挿入されている。可動ピン211には、上方に向け
て配置されたリンクレバー212が設けられている。枠
部材210の背後には、可動ピン211に当接する傾斜
リブ213が配置されている。
【0138】ストロボ発光部215とファインダ216
との間には、一端がピン217に取り付けられて回動自
在とされた表示レバー218が配置されている。この表
示レバー218の他端には、ファインダ216の前方に
挿脱される指標板219が一体に形成されている。
【0139】ストロボ発光部215の下方には、一端が
ピン221に取り付けられて回動自在とされた減光レバ
ー222が配置されている。この減光レバー222の他
端には、ストロボ発光部215の前方に挿脱される減光
部材223が一体に形成されている。また、減光レバー
222の上辺には、表示レバー218を回動させる駆動
ピン224が設けられている。可動ピン211のリンク
レバー212の端部は、減光レバー222に係合されて
いる。
【0140】図41に示すように、第2操作部材201
が図中左方にあるときには、切替リング203は回動さ
れないため、小絞り及び高速シャッタ状態となる。ま
た、可動ピン211は、傾斜リブ213にガイドされて
枠部材209のスリット210の下方にあるため、減光
レバー222と表示レバー218とは、外部に露呈され
ない。
【0141】図42に示すように、第2操作部材201
が図中右方にスライドされると、押圧部206によって
切替リング203が図中反時計方向に回動され、大絞り
及び低速シャッタ状態となる。可動ピン211は、傾斜
リブ213にガイドされてスリット210内で上方に移
動する。これにより、リンクレバー212が減光レバー
222を押圧して反時計方向に回動させ、減光部材22
3をストロボ発光部215の前方に挿入する。減光レバ
ー222は、この回動時に駆動ピン224で表示レバー
218を押し上げ、指標板219をファインダ216の
前方に挿入する。
【0142】また、図43(A)〜(C)に示すよう
に、同一の動作を行う二つの操作部材を並列に配置して
もよい。この実施形態では、第1操作部材227によっ
て第1撮影モードと第2撮影モードとの間の切り替えを
行い、第2操作部材228によって第2撮影モードと第
3撮影モードとの間の切り替えを行っている。なお、第
3撮影モードが特殊なモードであることをユーザに認識
させるために、第2操作部材228のサイズを第1操作
部材227よりも小さくするとよい。
【0143】図44に示すように、第1操作部材227
の背後には、第1操作部材227と一緒に上下方向でス
ライドされるスライド板230が設けられている。スラ
イド板230の背面には、上方にスライドされた時にス
トロボユニットの充電スイッチをオンさせる押圧突起
(図示せず)が一体に形成されている。
【0144】第2操作部材228の背後には、第2操作
部材228と一緒に上下方向でスライドされる切替板2
32が一体に設けられている。スライド板230と切替
板232との間には、第1操作部材227と第2操作部
材228とが上方にスライドされた時に、スライド板2
30の突起230aと切替板232の突起232aとが
当接する規制片234が配置されている。
【0145】切替板232には、側方に配置された絞り
切替板236を動作させるピン232eと、背後に配置
されたストップレバー237を動作させるカム突起23
2bと、ストロボ発光部238の前方に挿脱される減光
部材232cと、ファインダ239の前方に挿脱される
指標板232dとが一体に形成されている。
【0146】絞り切替板236は略クランク形状とさ
れ、中央近傍がピン240によって軸支されている。絞
り切替板236の一端には、小絞り開口236aが形成
されている。絞り切替板236は、小絞り開口236a
を撮影光軸上に挿入する小絞り位置と、小絞り開口23
6aを撮影光軸上から退避させる大絞り位置との間で回
動される。絞り切替板236の他端には、切替板232
のピン232eが挿入される長穴236bが形成されて
いる。
【0147】ストップレバー237は、シンクロスイッ
チ242の下方に挿脱される規制アーム243と、スラ
イド部材232の背後に配置される連係アーム244と
が直角に配されて略L字形状とされている。連係アーム
244は、中央近傍がピン245に軸支され、カム突起
232bに当接する。ストップレバー237は、規制ア
ーム234がシンクロスイッチ242の下方に挿入され
る高速シャッタ位置と、規制アーム234がシンクロス
イッチ242の下方から退避される低速シャッタ位置と
の間で回動される。
【0148】図44に示すように、第1操作部材227
と第2操作部材228とが下方にある状態では、ストロ
ボユニットの充電は行われない。また、絞り切替板23
6は小絞り位置にあり、ストップレバー237は高速シ
ャッタ位置にある。減光部材232cはストロボ発光部
238の下方に、指標板232bはファインダ239の
下方に配置されている。これにより、レンズ付きフイル
ムユニットは、ストロボ非発光,小絞り,高速シャッタ
の日中撮影モード(第1撮影モード)にセットされる。
【0149】図45に示すように、操作部材227が上
方にスライドされると、これに連動してスライド部材2
30が上方にスライドされる。このときに、スライド部
材230の押圧突起がストロボ充電スイッチを押圧する
ため、ストロボユニットにおいてストロボ充電が開始さ
れる。
【0150】第1操作部材227を上方にスライドして
も、切替板232は動かない。そのため、レンズ付きフ
イルムユニットは、ストロボ通常発光,小絞り,高速シ
ャッタの日中シンクロ撮影モード(第2撮影モード)に
セットされる。
【0151】図46に示すように、第2操作部材228
が上方にスライドされると、切替板232が一緒に移動
する。切替板232が上方に移動すると、ピン232e
によって長穴236aが押圧された絞り切替板236
は、図中反時計方向の大絞り位置に回動し、大絞り開口
241が撮影光軸上に配置される。また、切替板232
のカム突起232bは、連係アーム244を押圧してス
トップレバー237を回動させ、低速シャッタ位置に回
動させる。
【0152】切替板232に設けられた減光部材232
cと指標板232dとは、ストロボ発光部238とファ
インダ239との前方にそれぞれ挿入される。これによ
り、レンズ付きフイルムユニットは、ストロボ減光発
光,大絞り,低速シャッタの夜間シンクロ撮影モード
(第3撮影モード)にセットされる。
【0153】また、図47(A)〜(C)に示すよう
に、動作方法の異なる操作部材、例えば、上下方向でス
ライドして第1撮影モードと第2撮影モードとの間の切
り替えを行う第1操作部材247と、円弧状にスライド
して第2撮影モードと第3撮影モードとの間の切り替え
を行う第2操作部材248とを用いてもよい。
【0154】また、図48(A)〜(C)に示すよう
に、上下方向でスライドして第1撮影モードと第2撮影
モードとの間の切り替えを行う第1操作部材250と、
押し込まれることによって第2撮影モードと第3撮影モ
ードとの間の切り替えを行う第2操作部材251とを用
いてもよい。
【0155】また、図49に示すように、レンズ付きフ
イルムユニットの前面に第1撮影モードと第2撮影モー
ドとの切り替えを行う第1操作部材255を配置し、レ
ンズ付きフイルムユニットの上面に第2撮影モードと第
3撮影モードとの間の切り替えを行う第2操作部材25
6を設けてもよい。
【0156】第1操作部材255の背後には、第1操作
部材255と一緒に上下方向でスライドする縦スライド
板258が設けられている。第2操作部材256の下方
には、第2操作部材256と一緒に左右方向でスライド
する横スライド部材259が設けられている。横スライ
ド板259には、略L字形状のスリット260が形成さ
れており、縦スライド板258にはスリット260に挿
入される係合片261が設けられている。
【0157】横スライド板259には、ストロボ発光部
263の前方に挿脱される減光部材259aと、ファイ
ンダ264の前方に挿脱される指標板265と、ファイ
ンダ264の視野範囲との干渉を防ぐための視野開口2
66と、下方に延設された駆動レバー267とが設けら
れている。指標板265は、夜間撮影のイメージを喚起
できるように、三日月型とされている。
【0158】駆動レバー267の背後には、略T字形状
のストップレバー269が回動自在に配置されている。
このストップレバー269には、シンクロスイッチ27
0の下方に挿脱される規制アーム269aと、絞り切替
板271の回動を行う回動アーム272と、駆動レバー
267によって押圧されるカム部269cとが設けられ
ている。
【0159】絞り切替板271は略コ字形状をしてお
り、一端に小絞り開口271aが形成されている。この
絞り切替板271の他端側はピン273によって回動自
在に軸支され、近傍に水平方向に突出された被押圧片2
71bが設けられている。ストップレバー269の回動
アーム269bの先端には、絞り切替板271の被押圧
片271aを押圧して回動させる傾斜面が形成されてい
る。
【0160】図49に示すように、第1操作部材255
が下方にある状態では、縦スライド板258の係合片2
61は横スライド板259のスリット260の垂直部分
に係合している。そのため、第2操作部材256の図中
右方への操作は行えない。
【0161】縦スライド板258が下方に、横スライド
板259が図中左方にある状態では、ストロボユニット
の充電スイッチはオンされない。また、絞り切替板27
1は小絞り位置にあり、ストップレバー269は高速シ
ャッタ位置にある。減光部材259aはストロボ発光部
263の側方に、指標板265はファインダ264の側
方に配置されている。これにより、レンズ付きフイルム
ユニットは、ストロボ非発光,小絞り,高速シャッタの
日中撮影モード(第1撮影モード)にセットされる。
【0162】図50に示すように、第1操作部材255
が上方にスライドされると、これに連動して縦スライド
板258が一緒に上方に移動する。このときに、縦スラ
イド板258の押圧突起がストロボ充電スイッチを押圧
するため、ストロボユニットにおいてストロボ充電が開
始される。
【0163】第1操作部材255を上方にスライドして
も、絞り切替板271と、ストップレバー269と、減
光部材259cとが動くことはない。そのため、レンズ
付きフイルムユニットは、ストロボ通常発光,小絞り,
高速シャッタの日中シンクロ撮影モード(第2撮影モー
ド)にセットされる。
【0164】図51に示すように、第2操作部材256
が右方にスライドされると、横スライド板259が一緒
に移動する。横スライド板259が右方に移動すると、
駆動レバー267によってストップレバー269のカム
部269cが押圧され、ストップレバー269が図中反
時計方向に回動する。ストップレバー269が回動する
と、規制アーム269aがシンクロスイッチ270の下
方から退避して低速シャッタ状態となる。また、回動ア
ーム269bが被押圧片271bを押圧して絞り切替板
271を図中時計方向の大絞り位置に回動させ、大絞り
開口275を撮影光軸上に配置する。
【0165】また、横スライド板259に設けられた減
光部材259aがストロボ発光部263の前方に挿入さ
れ、指標板265がファインダ264の前方に挿入され
る。これにより、レンズ付きフイルムユニットは、スト
ロボ減光,大絞り,低速シャッタの夜間シンクロ撮影モ
ード(第3撮影モード)にセットされる。
【0166】なお、上記各実施形態では、円板形状の指
標や三日月形状の指標を用いたが、星の形状や注意を促
すマークを用いてもよい。また、指標は、ファインダの
前方に限らず、ファインダの対物レンズと接眼レンズと
の間や、レンズ付きフイルムユニットの表面上に突出さ
せてもよい。
【0167】また、ファインダの光路内に挿脱される指
標を透明なプラスチック等で形成し、第3撮影モードに
あることを表す光をファインダ光路内に導いてもよい。
更に、減光部材の表面にマークを彫り込んで、指標の代
わりにすることもできる。
【0168】
【実施例】以下の表1は、次に記す4種類,8撮影モー
ドのレンズ付きフイルムユニットの絞り値F,シャッタ
スピードS,フイルム感度ISO,ストロボ発光状態,
露出値EVを比較したものである。 LF1:固定絞り及び固定シャッタ型レンズ付きフイル
ムユニット LF2−1:ストロボ連動式絞り切替型レンズ付きフイ
ルムユニットのストロボオフ状態 LF2−2:ストロボ連動式絞り切替型レンズ付きフイ
ルムユニットのストロボオン状態 LF3−1:AE内蔵レンズ付きフイルムユニットの高
光量撮影時 LF3−2:AE内蔵レンズ付きフイルムユニットの低
光量撮影時 LF4−1:本発明のレンズ付きフイルムユニットの第
1撮影モード LF4−2:本発明のレンズ付きフイルムユニットの第
2撮影モード LF4−3:本発明のレンズ付きフイルムユニットの第
3撮影モード
【0169】
【表1】
【0170】表1から分かるように、EV10.8のL
F1では、周辺光の取り込み量が少ないため、夜間スト
ロボ撮影時に主要な被写体の背景を撮影することができ
なかった。また、LF2では、ストロボオン時(LF2
−2)にEV8.8となるため、主要な被写体の背景も
撮影することができる。しかし、日中にストロボ撮影を
行うと露光オーバーが発生する。
【0171】LF3では、主要な被写体の背景を撮影す
ることもでき、露光オーバーが発生することもない。し
かし、AE装置を組み込むことにより、レンズ付きフイ
ルムユニットの価格が高くなってしまう。
【0172】これらLF1〜LF3に対し、本願発明の
LF4では、露光オーバーを発生させることなく日中ス
トロボ撮影を行うことができる。また、夜間ストロボ撮
影は、EV6.4であるため、従来機種よりも暗い背景
を撮影することができる。更に、これらの撮影モードの
切り替えを、誤選択の生じにくい手動切替によって行う
ため、レンズ付きフイルムユニットのコストアップを防
ぐことができる。
【0173】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来よりも暗い背景の撮影を行うことができ、かつ露光
オーバーが発生しにくいレンズ付きフイルムユニットを
ローコストに提供することができる。
【0174】また、撮影モードの選択によって、指標を
表示させるようにしたので、撮影モードの判別が容易に
なる。これにより、撮影モードの誤選択による撮影ミス
を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を用いたレンズ付きフイ
ルムユニットの日中撮影モードの状態を示す外観斜視図
である。
【図2】第1実施形態のレンズ付きフイルムユニットの
日中シンクロ撮影モードの状態を示す外観斜視図であ
る。
【図3】第1実施形態のレンズ付きフイルムユニットの
夜間シンクロ撮影モードの状態を示す外観斜視図であ
る。
【図4】第1実施形態のレンズ付きフイルムユニットの
構成を示す分解斜視図である。
【図5】第1実施形態の絞り及びシャッタ速度切替機構
の構成を示す分解斜視図である。
【図6】第1実施形態のストッパーレバーの高速シャッ
タ位置を示す説明図である。
【図7】第1実施形態のストッパーレバーの低速シャッ
タ位置を示す説明図である。
【図8】第1実施形態の高速シャッタ状態でのシャッタ
レリーズを示す説明図である。
【図9】第1実施形態の低速シャッタ状態でのシャッタ
レリーズを示す説明図である。
【図10】第1実施形態の絞り及びシャッタ速度切替機
構の日中撮影モードを示す説明図である。
【図11】第1実施形態の絞り及びシャッタ速度切替機
構の日中シンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図12】第1実施形態の絞り及びシャッタ速度切替機
構の夜間シンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図13】第1実施形態の撮影モード切替機構の構成を
示す分解斜視図である。
【図14】第1実施形態の撮影モード切替機構の検査時
の操作部材の駆動方法を示す説明図である。
【図15】第1実施形態の撮影モード切替機構の日中撮
影モードを示す説明図である。
【図16】第1実施形態の撮影モード切替機構の日中シ
ンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図17】第1実施形態の撮影モード切替機構の夜間シ
ンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図18】第1実施形態の日中撮影モードでの減光レバ
ーと表示レバーとの状態を示す説明図である。
【図19】第1実施形態の日中シンクロ撮影モードでの
減光レバーと表示レバーとの状態を示す説明図である。
【図20】第1実施形態の夜間シンクロ撮影モードでの
減光レバーと表示レバーとの状態を示す説明図である。
【図21】本発明の第2実施形態の操作部材の操作方法
を示す説明図である。
【図22】第2実施形態の撮影モード切替機構の構成を
示す分解斜視図である。
【図23】第2実施形態の撮影モード切替機構の日中撮
影モードを示す説明図である。
【図24】第2実施形態の撮影モード切替機構の日中シ
ンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図25】第2実施形態の撮影モード切替機構の夜間シ
ンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図26】本発明の第3実施形態の操作部材の操作方法
を示す説明図である。
【図27】第3実施形態の撮影モード切替機構の日中撮
影モードを示す説明図である。
【図28】第3実施形態の撮影モード切替機構の日中シ
ンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図29】第3実施形態の撮影モード切替機構の夜間シ
ンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図30】本発明の第4実施形態の操作部材の操作方法
を示す説明図である。
【図31】第4実施形態の撮影モード切替機構の一部の
構成を示す分解斜視図である。
【図32】本発明の第5実施形態の操作部材の操作方法
を示す説明図である。
【図33】本発明の第6実施形態の操作部材の操作方法
を示す説明図である。
【図34】本発明の第7実施形態の操作部材の操作方法
を示す説明図である。
【図35】第7実施形態の撮影モード切替機構の日中撮
影モードを示す説明図である。
【図36】第7実施形態の撮影モード切替機構の日中シ
ンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図37】第7実施形態の撮影モード切替機構の夜間シ
ンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図38】本発明の第8実施形態の操作部材の操作方法
を示す説明図である。
【図39】本発明の第9実施形態の操作部材の操作方法
を示す説明図である。
【図40】本発明の第10実施形態の操作部材の操作方
法を示す説明図である。
【図41】第10実施形態の撮影モード切替機構の日中
撮影モードを示す説明図である。
【図42】第10実施形態の撮影モード切替機構の夜間
シンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図43】本発明の第11実施形態の操作部材の操作方
法を示す説明図である。
【図44】第11実施形態の撮影モード切替機構の日中
撮影モードを示す説明図である。
【図45】第11実施形態の撮影モード切替機構の日中
シンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図46】第11実施形態の撮影モード切替機構の夜間
シンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図47】本発明の第12実施形態の操作部材の操作方
法を示す説明図である。
【図48】本発明の第13実施形態の操作部材の操作方
法を示す説明図である。
【図49】本発明の第14実施形態の撮影モード切替機
構の日中撮影モードを示す説明図である。
【図50】第14実施形態の撮影モード切替機構の日中
シンクロ撮影モードを示す説明図である。
【図51】第14実施形態の撮影モード切替機構の夜間
シンクロ撮影モードを示す説明図である。
【符号の説明】
2 レンズ付きフイルムユニット 3 ユニット本体 6 ファインダ 7 ストロボ発光部 8 撮影モード選択部 15 操作部材 19 減光部材 20 指標板 25 撮影モード切替機構 30 シンクロスイッチ 31 金属接片 38 シャッタ羽根 49 ストップレバー 62 大絞り板 63 絞り切替板 68 切替リング 74 切替板 77 軸受板 78 スライド板 79 受け板 80 減光レバー 81 表示レバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 9/10 G03B 9/10 A 2H101 9/26 9/26 2H102 9/64 9/64 B 9/70 9/70 A 15/03 15/03 F 17/04 17/04 17/18 17/18 B G03C 3/00 575 G03C 3/00 575B (72)発明者 亀山 信行 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 三上 勇志 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H002 AB04 CC31 FB22 FB51 JA05 2H053 AB03 AC11 2H080 AA30 AA31 AA32 CC04 CC05 CC07 2H081 AA27 CC62 DD01 2H082 BB02 BB23 CC00 2H101 AA01 2H102 AA66 BB01 CA11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロボを作動状態と非作動状態との間
    で切り替えるストロボ発光切替手段と、絞りを大絞りと
    小絞りとの間で切り替える絞り切替手段と、シャッタス
    ピードを高速と低速との間で切り替えるシャッタスピー
    ド切替手段と、ストロボ発光量を通常発光と減光発光と
    の間で切り替えるストロボ光量切替手段と、撮影モード
    を選択するために操作される撮影モード選択手段とを備
    えたレンズ付きフイルムユニットにおいて、 撮影モード選択手段の操作に連動して、ストロボ発光切
    替手段と絞り切替手段とシャッタスピード切替手段とス
    トロボ光量切替手段との切替動作を行い、 ストロボ発光切替手段を非作動状態に設定し、絞り切替
    手段を小絞りに設定し、シャッタスピード切替手段を高
    速に設定し、ストロボ光量切替手段を通常発光に設定す
    る第1撮影モードと、 ストロボ発光切替手段を作動状態に設定し、絞り切替手
    段を小絞りに設定し、シャッタスピード切替手段を高速
    に設定し、ストロボ光量切替手段を通常発光に設定する
    第2撮影モードと、 ストロボ発光切替手段を作動状態に設定し、絞り切替手
    段を大絞りに設定し、シャッタスピード切替手段を低速
    に設定し、ストロボ光量切替手段を減光発光に設定する
    第3撮影モードの少なくとも3種類の撮影モードを設け
    たことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  2. 【請求項2】 前記絞り切替手段は、撮影モード選択手
    段の操作に応じて、撮影光路内に挿入される小絞り位置
    と、撮影光路から退避される大絞り位置との間で移動さ
    れる絞り切替板と、この絞り切替板に設けられ、小絞り
    位置にある際に撮影光路内に配置される小絞り開口とか
    らなることを特徴とする請求項1記載のレンズ付きフイ
    ルムユニット。
  3. 【請求項3】 前記絞り切替手段は、大絞りのFナンバ
    ーをF1 ,小絞りのFナンバーをF2 としたときに、 F4≦F1 ≦F6.7 F13≦F2 を満たし、ISO800以上の感度のフイルムを装填し
    たことを特徴とする請求項1または2記載のレンズ付き
    フイルムユニット。
  4. 【請求項4】 前記シャッタスピード切替手段は、撮影
    モード選択手段の操作に応じて、シャッタ羽根の移動軌
    跡上に挿入されて移動動作を制限する高速シャッタ位置
    と、シャッタ羽根の移動軌跡上から退避する低速シャッ
    タ位置との間で移動されるシャッタスピード切替部材か
    らなることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載
    のレンズ付きフイルムユニット。
  5. 【請求項5】 前記シャッタスピード切替手段は、低速
    シャッタのシャッタスピードをS1 ,高速シャッタのシ
    ャッタスピードをS2 としたときに、 1/30sec≧S1 ≧1/60sec 1/100sec≧S2 を満たし、ISO800以上の感度のフイルムを装填し
    たことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載のレ
    ンズ付きフイルムユニット。
  6. 【請求項6】 前記ストロボ光量切替手段は、撮影モー
    ド選択手段の操作に応じて、ストロボ発光部の前方に挿
    入される減光位置と、ストロボ発光部の前方から退避さ
    れる通常発光位置との間で移動される減光板からなるこ
    とを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載のレンズ
    付きフイルムユニット。
  7. 【請求項7】 前記減光板は、少なくともストロボ発光
    部の中央部分を覆うことを特徴とする請求項6記載のレ
    ンズ付きフイルムユニット。
  8. 【請求項8】 前記ストロボ光量切替手段は、撮影モー
    ド選択手段の操作に応じてストロボ装置を電気的に制御
    し、光量を切り替えることを特徴とする請求項1ないし
    5いずれか記載のレンズ付きフイルムユニット。
  9. 【請求項9】 ISO800以上の感度のフイルムが予
    め装填され、ストロボを作動状態と非作動状態との間で
    切り替えるストロボ発光切替手段と、絞りを大絞りと小
    絞りとの間で切り替える絞り切替手段と、シャッタスピ
    ードを高速と低速との間で切り替えるシャッタスピード
    切替手段と、ストロボ発光量を通常発光と減光発光との
    間で切り替えるストロボ光量切替手段と、撮影モードを
    選択するために操作される撮影モード選択手段とを備え
    たレンズ付きフイルムユニットにおいて、 撮影モード選択手段の操作に連動して、ストロボ発光切
    替手段と絞り切替手段とシャッタスピード切替手段とス
    トロボ光量切替手段との切替動作を行い、 ストロボ発光切替手段を非作動状態に設定し、絞り切替
    手段をF13以下の小絞りに設定し、シャッタスピード
    切替手段を1/100以上の高速シャッタに設定し、ス
    トロボ光量切替手段を通常発光に設定する第1撮影モー
    ドと、 ストロボ発光切替手段を作動状態に設定し、絞り切替手
    段をF13以下の小絞りに設定し、シャッタスピード切
    替手段を1/100以上の高速シャッタに設定し、スト
    ロボ光量切替手段を通常発光に設定する第2撮影モード
    と、 ストロボ発光切替手段をストロボ作動状態に設定し、絞
    り切替手段をF6.7以上の大絞りに設定し、シャッタ
    スピード切替手段を1/60以下の低速シャッタに設定
    し、ストロボ光量切替手段を減光発光に設定する第3撮
    影モードとを設けたことを特徴とするレンズ付きフイル
    ムユニット。
  10. 【請求項10】 前記撮影モード選択手段は、1つもし
    くは2つの外部に露呈される操作部材を有していること
    を特徴とする請求項1ないし9いずれか記載のレンズ付
    きフイルムユニット。
  11. 【請求項11】 前記撮影モード選択手段が第3撮影モ
    ードに設定された時に識別可能な位置に指標を露呈さ
    せ、撮影モード選択手段が第1撮影モード及び第2撮影
    モードに設定された時に指標を隠すモード表示手段を設
    けたことを特徴とする請求項1ないし10いずれか記載
    のレンズ付きフイルムユニット。
  12. 【請求項12】 絞りを大絞りと小絞りとの間で切り替
    える絞り切替手段と、シャッタスピードを高速と低速と
    の間で切り替えるシャッタスピード切替手段とのいずれ
    か一方または両方を備え、これらの手段を切り替える撮
    影モード選択手段を有するレンズ付きフイルムユニット
    において、 前記絞り切替手段が大絞りに設定された時、またはシャ
    ッタスピード切替手段が低速に設定された時、または絞
    り切替手段及びシャッタスピード切替手段が大絞り及び
    低速に設定された時に、識別可能な位置に指標を露呈さ
    せるモード表示手段を設けたことを特徴とするレンズ付
    きフイルムユニット。
  13. 【請求項13】 前記モード表示手段は、撮影モード選
    択手段の操作に連動して、ファインダの前方に指標を挿
    脱させることを特徴とする請求項12記載のレンズ付き
    フイルムユニット。
  14. 【請求項14】 前記モード表示手段は、撮影モード選
    択手段の操作に連動して、ファインダの対物レンズと接
    眼レンズとの間に指標を挿脱させることを特徴とする請
    求項12記載のレンズ付きフイルムユニット。
  15. 【請求項15】 前記モード表示手段は、撮影モード選
    択手段の操作に連動して、レンズ付きフイルムユニット
    の外面上に指標を突出及び収納させることを特徴とする
    請求項12記載のレンズ付きフイルムユニット。
  16. 【請求項16】 前記指標は、レンズ付きフイルムユニ
    ット内に設けられた光源から光を導いて放射するライト
    ガイドからなることを特徴とする請求項12ないし15
    いずれか記載のレンズ付きフイルムユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7248793B2 (en) 2004-03-11 2007-07-24 Fujifilm Corporation Lens-fitted photo film unit
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JP2015225203A (ja) * 2014-05-28 2015-12-14 カシオ計算機株式会社 鏡筒調整機構及び投影装置

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