JP2003335951A - 熱可塑性樹脂組成物、その製造方法および成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物、その製造方法および成形体

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JP2003335951A
JP2003335951A JP2002145111A JP2002145111A JP2003335951A JP 2003335951 A JP2003335951 A JP 2003335951A JP 2002145111 A JP2002145111 A JP 2002145111A JP 2002145111 A JP2002145111 A JP 2002145111A JP 2003335951 A JP2003335951 A JP 2003335951A
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JP2002145111A
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Seiji Takei
精二 武井
Koichi Ito
伊藤  公一
Masahiro Osuga
正宏 大須賀
Hideo Aoki
秀夫 青木
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性が良好で、外観、衝撃強度等に優れる
成形体を得ることができ、プラスチックフィルムラミネ
ート紙およびプラスチック塗布紙を有効に再利用できる
熱可塑性樹脂組成物、その製造方法、およびこの組成物
を用いた成形体を提供する。 【解決手段】 プラスチックフィルムラミネート紙また
はプラスチック塗布紙(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、ポ
リテトラフルオロエチレン成分(c)を含むポリテトラフ
ルオロエチレン系改質剤(C)および/またはアクリル系
共重合体成分(d)を含むアクリル系高分子滑剤(D)と
を、(A)15〜90質量%および(B)10〜85質量%からなる
主成分100質量部に対して、(c)成分が0.01〜20質量部
および/または(d)成分が0.1〜20質量部になるよう
に、混合して熱可塑性樹脂組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不用となった用紙
や紙製品などの古紙のうち、再生紙として再生困難なプ
ラスチックフィルムラミネート紙およびプラスチック塗
布紙およびそれらの製品を寸断した再生寸断紙片など
を、熱可塑性樹脂と複合化した熱可塑性樹脂組成物、そ
の製造方法およびこれを用いた成形体に関し、詳しく
は、プラスチックフィルムラミネート紙、プラスチック
塗布紙を、フィルム、シート、板材、棒材、異型材など
に熱成形し、建材、自動車部品、日用品などとして再利
用することができる熱可塑性樹脂組成物、その製造方法
およびこれを用いた成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃棄物問題が大きな社会問題とな
り、わが国においても環境保護と循環型社会構築に向
け、1991年にリサイクル法が、1993年に環境基
本法が制定され、廃棄物の再利用が推進されている。従
来、廃棄物として排出される印刷損紙や製品として使用
された後の古紙は、再生紙の原料として再利用されてい
た。しかしながら、近年、この方法だけでは廃棄物とし
て排出された古紙を処理しきれないため、特開平11−
293124号公報に開示されているような、紙とプラ
スチックとを複合材料にして、古紙を再利用する方法が
提案されている。
【0003】特に、紙製品の中でもプラスチックフィル
ムラミネート紙およびプラスチック塗布紙は、再生紙と
して利用をしようとしても、プラスチックが水中でほと
んど離解しないため、再生紙としての利用が困難であっ
た。そのため、プラスチックフィルムラミネート紙およ
びプラスチック塗布紙を、プラスチックとの複合材料に
して再利用する方法が、特開平7−80909号公報、
特開平10−29222号公報などに開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常、
紙の主成分であるセルロースは親水性であるため、一般
的に疎水性である熱可塑性樹脂と紙との親和性は悪い。
そのため、特開平11−293124号公報および特開
平10−29222号公報に記載されているような、古
紙を特定の形状および粒子径に粉砕した紙片をプラスチ
ックと複合化する方法では、多量の紙と熱可塑性樹脂と
を混合し押出成形などの熱成形を行った時に、分散不
良、成形品表面の肌荒れ、ダイス出口での目ヤニ、成形
品強度の低下などが発生するという問題があった。
【0005】また、紙の熱可塑性樹脂への分散性を改善
する方法としては、処理温度時に液状である分散改良剤
などを紙と熱可塑性樹脂との混合物に添加する方法が、
特開平5−269736号公報に開示されている。しか
しながら、このような処理を行うと、製造工程が多くな
るため、大幅なコストアップは避けられず、また、ある
程度の改善効果は見られるものの、成形性、成形品外
観、成形品強度は十分でなかった。
【0006】よって、本発明の目的は、プラスチックフ
ィルムラミネート紙またはプラスチック塗布紙の熱可塑
性樹脂への分散性がよく、成形性が良好で、外観、衝撃
強度等に優れる成形体を得ることができ、プラスチック
フィルムラミネート紙およびプラスチック塗布紙を有効
に再利用できる熱可塑性樹脂組成物、その製造方法、お
よびこの組成物を用いた成形体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の熱可塑性樹脂組
成物は、プラスチックフィルムラミネート紙またはプラ
スチック塗布紙(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、ポリ
テトラフルオロエチレン成分(c)および/またはアク
リル系共重合体成分(d)とを含有することを特徴とす
る。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、プ
ラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチック塗
布紙(A)15〜90質量%と、熱可塑性樹脂(B)1
0〜85質量%とからなる主成分100質量部に対し、
ポリテトラフルオロエチレン成分(c)0.01〜20
質量部および/またはアクリル系共重合体成分(d)
0.1〜20質量部が添加されていることが望ましい。
また、熱可塑性樹脂(B)は、変性ポリオレフィン樹脂
(e)を0.1〜100質量%含むものであることが望
ましい。アクリル系共重合体成分(d)は、アルキル基
の炭素数が1〜18のメタクリル酸アルキルまたはアク
リル酸アルキルと、それと共重合可能なビニル系単量体
とを共重合してなり、25℃での還元粘度(ηsp/
C)が3以下のものであることが望ましい。
【0008】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造
方法は、プラスチックフィルムラミネート紙またはプラ
スチック塗布紙(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、ポリ
テトラフルオロエチレン成分(c)を含むポリテトラフ
ルオロエチレン系改質剤(C)および/またはアクリル
系共重合体成分(d)を含むアクリル系高分子滑剤
(D)とを、プラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙(A)15〜90質量%および熱可
塑性樹脂(B)10〜85質量%からなる主成分100
質量部に対して、ポリテトラフルオロエチレン成分
(c)が0.01〜20質量部および/またはアクリル
系共重合体成分(d)が0.1〜20質量部になるよう
に、混合することを特徴とする。
【0009】また、熱可塑性樹脂(B)は、変性ポリオ
レフィン樹脂(e)を0.1〜100質量%含むもので
あることが望ましい。また、ポリテトラフルオロエチレ
ン系改質剤(C)は、粒子径10μm以下のポリテトラ
フルオロエチレン粒子を含有する、または該ポリテトラ
フルオロエチレン粒子と有機重合体とを含有するポリテ
トラフルオロエチレン含有混合粉体であることが望まし
い。なお、ポリテトラフルオロエチレン粒子はその粒子
径が10μm以下であるポリテトラフルオロエチレン改
質剤を用いることが好ましい。
【0010】また、アクリル系高分子滑剤(D)は、ア
ルキル基の炭素数が1〜18のメタクリル酸アルキルま
たはアクリル酸アルキルと、それと共重合可能なビニル
系単量体とを共重合してなり、25℃での還元粘度(η
sp/C)が3以下であるアクリル系共重合体からなる
ものであることが望ましい。また、本発明の成形体は、
本発明の熱可塑性樹脂組成物を熱成形してなるものであ
ることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明の熱可塑性樹脂組成物は、プラスチックフ
ィルムラミネート紙またはプラスチック塗布紙(A)
と、熱可塑性樹脂(B)と、ポリテトラフルオロエチレ
ン成分(c)またはアクリル系共重合体成分(d)の少
なくともいずれか一方の成分とを含有するものである。
【0012】本発明におけるプラスチックフィルムラミ
ネート紙またはプラスチック塗布紙(A)としては、セ
ルロース成分を含むものであれば特に限定されない。ま
た、プラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチ
ック塗布紙(A)は、プラスチックがラミネートまたは
塗布されていない古紙に比べ熱可塑性樹脂(B)への分
散性がよい点でからも、本発明において好適に用いられ
る。
【0013】プラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙(A)は、紙の片面もしくは両面
に、直接または接着剤層を介して、1種類以上のプラス
チックが1層以上にラミネートまたは塗布されているも
のある。具体的には、牛乳、ジュース、酒、菓子、歯磨
き粉チューブなどの包装に使用される容器、防湿紙など
の包装用紙;印画紙、プリンター用紙、感熱紙、カーボ
ン・ノンカーボン用紙などの記録用紙;乗車券、定期券
などの情報用紙;その他、タックシール材、エアフィル
ターなどが挙げられる。
【0014】紙にラミネートまたは塗布されるプラスチ
ックとしては、殆どの種々の熱可塑性樹脂組成物が適用
でき、特にポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレ
ン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、リ
ニア低密度ポリエチレン(LLDPE)およびこれらの
ブロックまたはランダム共重合体であるポリオレフィン
樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブ
チレンナフタレート(PBN)、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)などのポリエステル樹脂;エチレンまた
はプロピレンと50質量%以下の例えば酢酸ビニル、メ
タクリル酸アルキルエステル、アクリル酸エステル、芳
香族アルキルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合
物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体または
グラフト重合体などが好ましい。これらは、単独ででま
たは2類以上を組み合わせて使用されていてもよい。
【0015】プラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙(A)は、熱可塑性樹脂(B)への
分散性を改良するために、あらかじめ、無水マレイン酸
などの多塩基酸無水物;ジクミルペルオキシドなどの有
機過酸化物;酸変性された変性ポリオレフィン;ポリエ
ステル系のワックス;ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金
属塩;ステアリルアルコール、グリセリンモノステアレ
ートなどの高級アルコールや高級多価アルコール;シリ
コーンオイルなどの非反応性オイル;エポキシ変性シリ
コーンオイルなどの反応性オイル;酸化チタン、酸化カ
ルシウムなどの金属酸化物の微粒子等で処理してあるも
のを使用できる。ここで、プラスチックフィルムラミネ
ート紙またはプラスチック塗布紙(A)の処理とは、具
体的には、プラスチックフィルムラミネート紙またはプ
ラスチック塗布紙(A)にラミネートまたは塗布された
プラスチックの変性または処理剤による表面コーティン
グを意味する。
【0016】プラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙(A)は、必要に応じて裁断機、粉
砕機、摩砕機などを用いて微細化されていてもよい。一
辺が5mm以下、好ましくは1mm以下に微細化された
紙片、紙粉、これらを綿状に解繊した繊維などの状態に
あるプラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチ
ック塗布紙(A)は、成形体中において目立たなく、成
形体の外観が良好となる。また、いったん微細化した紙
片、紙粉、繊維は、圧縮機、押出機、ロール混練機等を
用いて減容化し、フレーク状、ペレット状に処理するこ
とができる。このように処理したものは微細な紙粉に比
べ、取り扱い性に優れる。
【0017】プラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙(A)は、プラスチックフィルムラ
ミネート紙またはプラスチック塗布紙(A)と、熱可塑
性樹脂(B)とからなる主成分中に15〜90質量%と
なるように配合される。プラスチックフィルムラミネー
ト紙またはプラスチック塗布紙(A)が15質量%未満
では、再利用されるプラスチックフィルムラミネート紙
またはプラスチック塗布紙(A)が少なくなり、一方、
プラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチック
塗布紙(A)が90質量%を超えると、成形性が悪くな
る。
【0018】本発明における熱可塑性樹脂(B)として
は、殆どの種々の熱可塑性樹脂組成物が適用でき、例え
ば、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(H
DPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、リニア低
密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリオレフィ
ン;ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリビニルアルコ
ール、変性でんぷん、ポリヒドロキシ酪酸などの生分解
性樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリスチレン
(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリ
ロニトリルとスチレンの共重合体(AS)、ゴム強化し
たアクリロニトリルとスチレンの共重合体(ABS,A
SA,SAS)、メタクリル樹脂、ポリカーボネート
(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンナ
フタレート(PBN)、ポリエチレンナフタレート(P
EN)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PC
T)、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレ
ンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比
率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチ
レンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分
が50質量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン
三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエ
ンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体な
どの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと
50質量%以下の例えば酢酸ビニル、メタクリル酸アル
キルエステル、アクリル酸エステル、芳香族アルキルエ
ステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物などとのラン
ダム共重合体、ブロック共重合体またはグラフト重合
体、などが挙げられる。これらは単独で、または2種以
上を混合して用いることができる。
【0019】中でも、PP、HDPE,LDPE、LL
DPE、生分解性樹脂、PVC、PS、HIPS、A
S、ABS、ASA、SAS、メタクリル樹脂、PC、
PBT、PET、PBN、PEN、PCT、エチレン−
プロピレンランダムまたはブロック共重合体から選ばれ
た少なくとも1種が、汎用性が高く、安価であるという
点で好ましい。また、リサイクル性の観点からPP、H
DPE,LDPE、LLDPEなどのポリオレフィンお
よび生分解性樹脂がさらに好ましい。
【0020】熱可塑性樹脂(B)として生分解性樹脂を
用いた場合、生分解性樹脂としては、例えば、脂肪族ポ
リエステル樹脂,生分解性セルロースエステル、ポリペ
プチド、ポリビニルアルコール、澱粉、カラギーナン、
キチン・キトサン質、天然直鎖状ポリエステル系樹脂な
どが挙げられる。中でも、成形性の点で、脂肪族ポリエ
ステル樹脂が良好であり、特に脂肪族ポリエステル樹脂
の主成分が、ポリ乳酸、脂肪族グリコールと脂肪族ジカ
ルボン酸またはその誘導体を主成分とした反応により得
られるもの、ポリカプロラクトンであるものなどが望ま
しい。
【0021】熱可塑性樹脂(B)として、再生樹脂材を
単独でまたは非再生樹脂材と併用して使用できる。再生
樹脂材としては、例えば、バンパー、ドアトリム、イン
パネ内装材、外板などの自動車樹脂部品;PETボトル
リサイクル品;テレビ、パソコン、プリンターなど家電
製品の筐体などの樹脂部品が使用でき、特にリサイクル
性の観点でポリオレフィン製の自動車バンパーなどが好
ましい。
【0022】また、熱可塑性樹脂(B)は、プラスチッ
クフィルムラミネート紙またはプラスチック塗布紙
(A)と熱可塑性樹脂との相溶性を改良するために、後
述の変性ポリオレフィン樹脂(e)を0.1〜100質
量%、好ましくは0.2〜30質量%含んでいてもよ
い。
【0023】熱可塑性樹脂(B)は、プラスチックフィ
ルムラミネート紙またはプラスチック塗布紙(A)と、
熱可塑性樹脂(B)とからなる主成分中に10〜85質
量%含まれていることが好ましい。熱可塑性樹脂(B)
が10質量%未満では、成形性が悪くなるおそれがあ
り、一方、熱可塑性樹脂(B)が85質量%を超える
と、再利用されるプラスチックフィルムラミネート紙ま
たはプラスチック塗布紙(A)が少なくなる。
【0024】ポリテトラフルオロエチレン成分(c)
は、後述のポリテトラフルオロエチレン系改質剤(C)
に含まれる成分である。ポリテトラフルオロエチレン成
分(c)は、必要に応じて(A)と(B)の合計量10
0質量部に対し、0.01〜20質量部添加されてい
る。ポリテトラフルオロエチレン成分(c)が0.01
質量部未満では、プラスチックフィルムラミネート紙ま
たはプラスチック塗布紙(A)の紙片、紙粉、これらを
解繊した繊維などの熱可塑性樹脂への分散性が悪くなる
おそれがあり、一方、ポリテトラフルオロエチレン成分
(c)が20質量部を超えると、ポリテトラフルオロエ
チレン成分(c)によって熱可塑性樹脂組成物の溶融粘
度が増加し、成形性が悪化するおそれがある。
【0025】アクリル系共重合体成分(d)は、後述の
アクリル系高分子滑剤(D)に含まれ、滑剤としての性
質を有するアクリル系共重合体である。アクリル系共重
合体成分(d)は、アクリル系単量体を主な構成単位と
して有するものであり、具体的には、アルキル基の炭素
数が1〜18のメタクリル酸アルキルまたはアクリル酸
アルキルと、それらと共重合可能なビニル系単量体とを
共重合してなるものが好ましい。アルキル基の炭素数が
19以上であると、共重合反応し難くなる。
【0026】このようなメタクリル酸アルキルまたはア
クリル酸アルキルとしては、例えば、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキ
シル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル等が挙げ
られる。
【0027】また、これらと共重合可能なビニル系単量
体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
アクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられる。メタク
リル酸アルキルまたはアクリル酸アルキルと、それと共
重合可能なビニル系単量体との好ましい混合割合は、メ
タクリル酸アルキルを40〜95質量%とアクリル酸ア
ルキル5〜60質量%、および共重合可能な他の単量体
0〜30質量%である。
【0028】また、アクリル系共重合体成分(d)は、
熱可塑性樹脂組成物中への分散性の点で、その還元粘度
(ηsp/C)が3以下となるものが好ましい。ここ
で、本発明における還元粘度(ηsp/C)とは、10
0mlのクロロホルム中に0.1gの重合体を溶解した
溶液について、25℃で測定した還元粘度を意味する。
【0029】アクリル系共重合体成分(d)は、必要に
応じて(A)と(B)の合計量100質量部に対し、
0.1〜20質量部添加されている。アクリル系共重合
体成分(d)が0.1質量部未満では、滑剤効果が不十
分となり、一方、アクリル系共重合体成分(d)が20
質量部を超えると、成形品表面にブツが発生したり、外
観が悪化したりするおそれがある。
【0030】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
プラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチック
塗布紙(A)の紙片、紙粉、これらを解繊した繊維など
と、熱可塑性樹脂との相溶性を改良ために、熱可塑性樹
脂(B)の一部として変性ポリオレフィン樹脂(e)
が、熱可塑性樹脂(B)中に0.1〜100質量%含ま
れていることが好ましく、より好ましくは0.2〜30
質量%である。
【0031】変性ポリオレフィン樹脂(e)としては、
アルキル(メタ)アクリレート;無水マレイン酸、アク
リル酸グリシジルメタクリレートなどの有機酸等で変性
されたものが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレー
ト系変性ポリオレフィン樹脂としては、エチレン−メチ
ルメタクリレート、エチレン−エチルアクリレート、エ
チレン−メチルアクリレート、エチレン−ブチルメタク
リレート、エチレン−ヘキシルアクリレート、エチレン
−ラウリルメタクリレート、エチレン−ステアリルアク
リレートなどのエチレンと各種アクリル酸エステルまた
は各種メタクリル酸エステルとの組み合わせからなるも
のが挙げられる。好ましくは99〜60質量%のエチレ
ンと1〜40質量%のメチルメタクリレートとからなる
共重合体である。これらは、単独でもしくは2種以上の
ブレンド物として用いられる。
【0032】有機酸変性ポリオレフィンとしては、無水
マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、テトラヒドロフタル
酸、グリシジルメタクリレート,ヒドロキシエチルメタ
クリレートなどの変性用化合物で変性されたポリオレフ
ィンが挙げられる。変性前のポリオレフィンに対する導
入された変性用化合物の量(変性量)は0.1〜60質
量%である。これら変性ポリオレフィン樹脂(e)は単
独でまたは複数を組み合わせて使用することがでる。
【0033】次に、本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造
方法について説明する。本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、プラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチ
ック塗布紙(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、ポリテト
ラフルオロエチレン成分(c)を含むポリテトラフルオ
ロエチレン系改質剤(C)および/またはアクリル系共
重合体成分(d)を含むアクリル系高分子滑剤(D)と
を混合することによって得ることができる。
【0034】本発明に用いるポリテトラフルオロエチレ
ン系改質剤(C)は、ポリテトラフルオロエチレン成分
(c)を含むものであればよく、特に限定されないが、
例えば、粒子径が10μm以下のポリテトラフルオロエ
チレン粒子、または粒子径が10μm以下のポリテトラ
フルオロエチレン粒子0.1〜90質量%と有機重合体
99.9〜10%とを有してなる混合粉体である。ポリ
テトラフルオロエチレンの熱可塑性樹脂への分散性の点
から、粉体中のポリテトラフルオロエチレン粒子が10
μmよりも大きい凝集体となっていないことが必要であ
り、さらに有機重合体との混合粉体が好ましい。
【0035】ポリテトラフルオロエチレン粒子を含む混
合粉体としては、粒子径が0.05〜1.0μmのポリ
テトラフルオロエチレン粒子の水性分散液と有機重合体
粒子の水性分散液とを混合し、凝固またはスプレードラ
イにより粉体化して得られるもの;粒子径が0.05〜
1.0μmのポリテトラフルオロエチレン粒子の水性分
散液の存在下で有機重合体を構成する単量体を重合した
後、凝固またはスプレードライにより粉体化して得られ
るもの;あるいは粒子径が0.05〜1.0μmのポリ
テトラフルオロエチレン粒子の水性分散液と有機重合体
粒子の水性分散液とを混合した分散液中で、エチレン性
不飽和結合を有する単量体を乳化重合した後、凝固また
はスプレードライにより粉体化して得られるものが好ま
しい。
【0036】ポリテトラフルオロエチレン系改質剤
(C)を得るために用いる、粒子径が0.05〜1.0
μmポリテトラフルオロエチレン粒子の水性分散液は、
含フッ素界面活性剤を用いる乳化重合でテトラフルオロ
エチレンモノマーを重合させることにより得られる。ポ
リテトラフルオロエチレン粒子の乳化重合の際、ポリテ
トラフルオロエチレンの特性を損なわない範囲で、共重
合成分としてヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、パーフル
オロアルキルビニルエーテル等の含フッ素オレフィン
や、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート等の含
フッ素アルキル(メタ)アクリレートを用いることがで
きる。共重合成分の含量は、テトラフルオロエチレンに
対して10質量%以下であることが好ましい。
【0037】ポリテトラフルオロエチレン粒子の市販原
料としては、旭ICIフロロポリマー社製の「フルオン
CD−123」が、ポリテトラフルオロエチレン粒子分
散液の市販原料としては、旭ICIフロロポリマー社製
の「フルオンAD−1、AD−936」や、ダイキン工
業社製の「ポリフロンD−1、D−2」、三井デュポン
フロロケミカル社製の「テフロン(登録商標)30J」
などを代表例として挙げることができる。
【0038】ポリテトラフルオロエチレン系改質剤
(C)を構成する有機重合体としては、特に制限される
ものではないが、熱可塑性樹脂(B)に配合する際の分
散性を考慮し、使用する熱可塑性樹脂との相溶性が高い
ものであることが好ましい。有機重合体を構成する単量
体の具体例としては、スチレン、p−メチルスチレン、
o−メチルスチレン、p−クロルスチレン、o−クロル
スチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレ
ン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;アク
リル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、メクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル
酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタ
クリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル
酸トリデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸
オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル
酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系
単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの
シアン化ビニル系単量体;ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテルなどのビニルエーテル系単量体;酢酸
ビニル、酪酸ビニルなどのカルボン酸ビニル系単量体;
エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン
系単量体;ブタジエン、イソプレンなどのジエン系単量
体などを挙げることができる。これらの単量体は、単独
であるいは2種以上混合して用いることができる。
【0039】これらの単量体のうち、得られる有機重合
体と熱可塑性樹脂(B)との相溶性の点から好ましいも
のとして、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体、オレフィン系単量体を挙げることができ
る。とくに好ましいものとしては、炭素数12個以上の
長鎖アルキル(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ス
チレン、オレフィン系単量体からなる群より選ばれる1
種以上の単量体を20質量%以上含有する単量体を挙げ
ることができる。
【0040】ポリテトラフルオロエチレン粒子と有機重
合体との混合粉体中に占めるポリテトラフルオロエチレ
ンの含有割合は、0.1〜90質量%であることが好ま
しい。この範囲内とすることにより、ポリテトラフルオ
ロエチレンの熱可塑性樹脂への分散性が良好となり、こ
れに伴ってプラスチックフィルムラミネート紙またはプ
ラスチック塗布紙(A)の熱可塑性樹脂への分散性が良
好で成形体外観に優れる成形品が得られる。
【0041】ポリテトラフルオロエチレン系改質剤
(C)は、ポリテトラフルオロエチレン粒子を含む水性
分散液を、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの金
属塩を溶解した熱水中に投入し、ついでポリテトラフル
オロエチレン粒子を塩析し、凝固させた後に乾燥する
か、スプレードライによって粉体化することにより得る
ことができる。
【0042】通常のポリテトラフルオロエチレンファイ
ンパウダーは、粒子分散液の状態から粉体として回収す
る工程で100μm以上の凝集体となってしまうために
熱可塑性樹脂に均一に分散させることが困難であるのに
対して、本発明で用いるポリテトラフルオロエチレン系
改質剤(C)は、ポリテトラフルオロエチレンが単独で
粒子径が10μmを超えるドメインを形成していないた
めに、熱可塑性樹脂(B)に対する分散性が極めて優れ
ている。この結果、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポ
リテトラフルオロエチレンが熱可塑性樹脂(B)中で効
率よく繊維化しており、この繊維が樹脂の溶融強度を向
上させ、さらにプラスチックフィルムラミネート紙また
はプラスチック塗布紙(A)の熱可塑性樹脂(B)への
分散性を向上させる。
【0043】ポリテトラフルオロエチレン系改質剤
(C)は、プラスチックフィルムラミネート紙またはプ
ラスチック塗布紙(A)および熱可塑性樹脂(B)の合
計量(A+B)100質量部に対して、ポリテトラフル
オロエチレン成分(c)が0.01〜20質量部となる
ように配合される。ポリテトラフルオロエチレン成分
(c)が合計量(A+B)100質量部に対して0.0
1質量部未満では、ポリテトラフルオロエチレン成分
(c)によるプラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙(A)の分散性改良効果が不十分と
なり、20質量部を超えると、ポリテトラフルオロエチ
レン成分(c)による溶融粘度増加によって、成形性が
悪化する。
【0044】さらに、ポリテトラフルオロエチレン系改
質剤(C)をペレット状粒子としておくことが、より分
級を防止することができて好ましい。ペレット状粒子に
する手段としては、押出機を用いる押出造粒法、ロール
シートをカットしてキューブ状のペレットを得るロール
ペレット法、ペレット状の凹みの付いたブリケッティン
グロールによりペレット化する手段等を用いることがで
きる。この場合、後の成形時の熱可塑性樹脂(B)への
分散性を向上させるために、できるだけ緩く圧縮してペ
レット状にすることが好ましい。
【0045】ペレット状粒子については、後の成形時に
おける熱可塑性樹脂(B)への分散性をさらに良好にす
るために、熱可塑性樹脂で希釈したものも使用できる。
その場合、希釈用の熱可塑性樹脂は、生産性の観点から
90質量%以下としておくことが好ましく、60〜90
質量%であればより好ましい。この希釈用の熱可塑性樹
脂としては、成形時に熱可塑性樹脂(B)に分散さえす
ればよく、マトリクスの熱可塑性樹脂(B)と同一のも
のを使う必要は特にはない。熱可塑性樹脂による希釈方
法としては、押出法およびロールペレット法を用いるこ
とができる。
【0046】また、ペレット化以外の造粒の手段として
は、転着剤を用いた造粒法を用いることができる。転着
剤には、一般的に使用されているものを用いることがで
きる。例えば、流動パラフィン、DOP(ジオクチルフ
タレート)等を適用できる。転着剤は50質量%以下と
することが好ましい。転着剤を用いた造粒方法として
は、押出法またはロールペレット法等を用いることがで
きる。
【0047】アクリル系高分子滑剤(D)は、上述の、
アクリル系単量体を主な構成単位として有するアクリル
系共重合体成分(d)を含有するものである。好ましく
は、アルキル基の炭素数が1〜18のメタクリル酸アル
キルまたはアクリル酸アルキルと、それらと共重合可能
なビニル系単量体とを共重合してなり、25℃での還元
粘度(ηsp/C)が3以下であるアクリル系共重合体
からなるものである。
【0048】アクリル系高分子滑剤(D)を得る際に用
いられる重合方法としては、乳化重合法が最適で、1段
または多段重合による乳化重合法を採用できる。滑性お
よび分散性を両立させるためには、2段または3段重合
による乳化重合法が好ましい。アクリル系共重合体成分
(d)を含むアクリル系高分子滑剤(D)は、乳化重合
法で製造される場合、ラテックスの状態で得られる。そ
のため、固体にするために、種々の手段が用いられる。
一般的には、酸または塩を用いた急速凝固法により粉体
として得る手段が採用される。
【0049】アクリル系高分子滑剤(D)は、この粉体
の状態でも十分効果を発揮するものであるが、マトリク
ス樹脂である熱可塑性樹脂(B)は、通常、ビーズ状粒
子、もしくはペレット状の場合が多く、粉体のまま使用
すると、分級する可能性があるので、顆粒状粉体として
おくことが好ましい。顆粒状粉体にする手段としては、
酸もしくは塩による凝固中に溶剤を添加し、酸析して顆
粒状にする溶剤法による手段;酸または塩を用いて緩速
条件で凝固させて酸析して顆粒状にする緩速凝固法によ
る手段;高温の気流中に、ラテックスを噴霧し、乾燥さ
せて顆粒状粉体とするスプレードライ法による手段等を
用いることができる。
【0050】さらに、アクリル系高分子滑剤(D)をペ
レット状粒子としておくことが、より分級を防止するこ
とができて好ましい。ペレット状粒子にする手段として
は、押出機を用いる押出造粒法、ロールシートをカット
してキューブ状のペレットを得るロールペレット法、ペ
レット状の凹みの付いたブリケッティングロールにより
ペレット化する手段等を用いることができる。この場
合、後の成形時における熱可塑性樹脂(B)への分散性
を向上させるために、できるだけ緩く圧縮してペレット
状にすることが好ましい。
【0051】ペレット状粒子については、後の成形時に
おける熱可塑性樹脂(B)への分散性をさらに良好にす
るために、熱可塑性樹脂で希釈したものも使用できる。
その場合、希釈用の熱可塑性樹脂は70質量%以下とし
ておくことが好ましい。70質量%以上であると、生産
性が低下するので好ましくない。30〜60質量%であ
ればより好ましい。この希釈用の熱可塑性樹脂として
は、成形時に熱可塑性樹脂(B)に分散さえすればよ
く、マトリクスの熱可塑性樹脂(B)と同一のものを使
う必要は特にはない。希釈用の熱可塑性樹脂としては、
非極性成分からなる熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性
樹脂による希釈方法としては、押出法およびロールペレ
ット法を用いることができる。
【0052】また、ペレット化以外の造粒の手段として
は、転着剤を用いた造粒法を用いることができる。転着
剤には、一般的に使用されているものを用いることがで
きる。例えば、流動パラフィン、DOP(ジオクチルフ
タレート)等を適用できる。転着剤は50質量%以下と
することが好ましい。転着剤を用いた造粒方法として
は、押出法またはロールペレット法等を用いることがで
きる。
【0053】アクリル系高分子滑剤(D)は、プラスチ
ックフィルムラミネート紙またはプラスチック塗布紙
(A)および熱可塑性樹脂(B)の合計量(A+B)1
00質量部に対して、アクリル系共重合体成分(d)が
0.1〜20質量部となるように配合される。アクリル
系共重合体成分(d)が合計量(A+B)100質量部
に対して0.1質量部未満では、滑剤効果が不十分とな
り、20質量部を超えると、成形品表面にブツが発生し
たり、外観が悪化したりする。
【0054】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
少なくとも、ポリテトラフルオロエチレン系改質剤
(C)またはアクリル系高分子滑剤(D)のどちらか一
方が配合されていればよいが、プラスチックフィルムラ
ミネート紙またはプラスチック塗布紙(A)の熱可塑性
樹脂(B)への分散性がさらに向上することから、両方
を併用することが好ましい。
【0055】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に
応じて充填材、難燃剤、顔料などを添加することができ
る。充填材としては、物性の向上効果、増量効果を目的
とした、金属粉、酸化物、水酸化物、珪酸または珪酸
塩、炭酸塩、炭化珪素、植物性繊維、動物性繊維、合成
繊維などが挙げられる。充填材の代表例としては、例え
ば、天然木材、廃木材、紙、古紙、炭酸カルシウム、タ
ルク、硝子繊維、炭酸マグネシウム、マイカ、カオリ
ン、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、シリカ、クレー、ゼオライト、などが挙げら
れ、これらは単独で、または2種以上を混合して用いる
ことができる。特にリサイクル性の点で天然木材、廃木
材、紙、古紙などが好ましい。かかる充填材の配合量
は、プラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチ
ック塗布紙(A)と熱可塑性樹脂(B)の合計量(A+
B)100質量部に対し1〜300質量部が好ましい。
【0056】また、難燃剤としては、酸化アンチモン、
燐酸チタン、臭化ビニル、塩素化パラフィン、デカブロ
モジフェニール、デカブロモフェノールオキサイド、T
BAエポキシオリゴマー、TBAポリカーボネートオリ
ゴマー、TPP、リン酸エステル、ヘキサブロモベンゼ
ン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどが挙
げられ、これらは単独で、または2種以上を混合して用
いることができる。また、顔料としては、チタンホワイ
ト、チタンイエロー、ベンガラ、コバルトブルー、カー
ボンブラックなどが挙げられ、これらは単独で、または
2種以上を混合して用いることができる。
【0057】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、発泡剤
を使用することができ、その代表例としては、無機発泡
剤、揮発性発泡剤、分解型発泡剤などが挙げられる。無
機発泡剤としては、二酸化炭素、空気、窒素などを用い
ることができる。揮発性発泡剤としては、プロパン、n
−ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪
族炭化水素;トリクロロフロロメタン、ジクロロフロロ
メタン、ジクロロテトラフロロエタン、メチルクロライ
ド、エチルクロライド、メチレンクロライドなどのハロ
ゲン化炭化水素;水などを用いることができる。
【0058】また、分解型発泡剤としては、アゾジカー
ボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ア
ゾビスイソブチロニトリリル、重炭酸ナトリウムなどを
用いることができる。これらの発泡剤は適宜混合して用
いることができる。また、発泡剤を使用する場合には、
溶融混練物中に、さらに気泡調整剤を添加してもよい。
気泡調整剤としては、タルク、シリカなどの無機粉末
や、多価カルボン酸の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナ
トリウムあるいは重炭酸ナトリウムとの反応混合物など
が挙げられる。
【0059】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に
応じて安定剤などの添加剤を添加することができる。安
定剤としては、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート}、トリエチレングリコール−ビス{3
−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート}などのフェノール系安定剤;ト
リス(モノノニルフェニル)フォスファイト、トリス
(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトな
どの燐系安定剤;ジラウロイルジプロピオネートなどの
硫黄系安定剤などが挙げられ、これらは単独で、または
2種以上を混合して用いることができる。
【0060】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、本来の
目的を損なわない範囲で、2,6−ジ−ブチル−4−メ
チルフェノール、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)などのフェノール系
酸化防止剤;トリス(ミックスド、モノおよびジニルフ
ェニル)ホスファイト、ジフェニル・イソデシルホスフ
ァイトなどのフォスファイト系酸化防止剤;ジラウリル
チオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネ
ートジアステリアルチオジプロピオネートなどの硫黄系
酸化防止剤;2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフ
ェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線
吸収剤;ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジニル)などの光安定剤;ヒドロキシルアルキルア
ミン、スルホン酸塩などの帯電防止剤;エチレンビスス
テアリルアミド、金属石鹸などの滑剤などの各種添加剤
を適宜配合してもよい。これにより、さらに望ましい物
性、特性に調節することができる。
【0061】これら上記した必須成分および所望により
任意成分の各成分を所定量配合し、ロール、バンバリー
ミキサー、単軸押出機、2軸押出機等の通常の混練機で
混練して本発明の熱可塑性樹脂組成物を調製する。本発
明の熱可塑性樹脂組成物は、通常はペレット状にしてお
くことが好ましい。また、アクリル系高分子滑剤(D)
とポリテトラフルオロエチレン系改質剤(C)とを高濃
度に含むマスターバッチを、プラスチックフィルムラミ
ネート紙またはプラスチック塗布紙(A)および/また
は熱可塑性樹脂(B)で希釈して、本発明の熱可塑性樹
脂組成物としてもよい。
【0062】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、様々な成
形方法に適用でき、成形方法としては、射出成形、カレ
ンダー成形、ブロー成形、インフレーション、押出成
形、熱成形、発泡成形、溶融紡糸などを挙げることがで
きる。成形体としても、射出成型品、シート、フィル
ム、中空成形体、パイプ、角棒、異形品、熱成形体、発
泡体、繊維などを挙げることができる。
【0063】押出成形においては、一般的な押出製造設
備を使用することができる。押出機としては、単軸押出
機、パラレル二軸押出機、コニカル二軸押出機などが使
用でき、押出機先端に設けられるダイとしては、一般に
使用されているものをなんら制限なく用いることができ
る。特に、単軸押出機を用いた成形、射出成形、ブロー
成形、インフレーション成形を行う場合、あらかじめプ
ラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチック塗
布紙(A)と熱可塑性樹脂(B)をパラレルまたはコニ
カル二軸押出機でペレット状に成形したコンパウンドを
用いると成形が容易にできる。
【0064】以上説明したように、本発明の熱可塑性樹
脂組成物にあっては、ポリテトラフルオロエチレン成分
(c)および/またはアクリル系共重合体成分(d)が
熱可塑性樹脂(B)に良好に分散しているので、これに
伴ってプラスチックフィルムラミネート紙またはプラス
チック塗布紙(A)の熱可塑性樹脂(B)への分散性が
良好となり、成形性が良好で、外観、衝撃強度等に優れ
る成形体を得ることができる。これにより、プラスチッ
クフィルムラミネート紙またはプラスチック塗布紙
(A)を有効に再利用できるようになる。
【0065】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造
方法にあっては、ポリテトラフルオロエチレン系改質剤
(C)に含まれるポリテトラフルオロエチレン成分
(c)が熱可塑性樹脂(B)に良好に分散されるので、
これに伴ってプラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙(A)の熱可塑性樹脂(B)への分
散性が良好となり、成形性が良好で、外観、衝撃強度等
に優れる成形体を得ることができる。これにより、プラ
スチックフィルムラミネート紙またはプラスチック塗布
紙(A)を有効に再利用できるようになる。
【0066】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの例によって限定されるものではない。こ
こで、実施例中の「部」は質量部を、「%」は質量%を
示す。また、固形分濃度等の測定は下記の方法によって
行った。 (1)固形分濃度:粒子分散液を170℃で30分間乾
燥して求めた。 (2)粒子径分布、質量平均粒子径:粒子分散液を水で
希釈したものを試料液として、動的光散乱法(大塚電子
(株)製「ELS800」、温度25℃、散乱角90
度)により測定した。 (3)還元粘度(ηsp/C):100mlのクロロホ
ルム中に0.1gの重合体を溶解した溶液について、2
5℃で測定し求めた。
【0067】[参考例1:ポリテトラフルオロエチレン
含有混合粉体(C−1)]撹拌機、コンデンサー、熱電
対、窒素導入口を備えたセパラブルフラスコに、蒸留水
190部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.
5部、スチレン100部、クメンヒドロパーオキシド
0.5部を仕込み、窒素気流下に40℃に昇温した。次
いで、硫酸鉄0.001部、エチレンジアミン四酢酸二
ナトリウム0.003部、ロンガリット塩0.24部、
蒸留水10部の混合液を加え、スチレンをラジカル重合
させた。発熱が終了した後、系内の温度を40℃で1時
間保持して重合を完了させ、スチレン重合体粒子分散液
(以下、P−1と称する)を得た。スチレン重合体粒子
分散液(P−1)の固形分濃度は33.3質量%で、粒
子径分布は単一のピークを示し、質量平均粒子径は96
nmであった。
【0068】一方、ポリテトラフルオロエチレン粒子分
散液として、旭ICIフロロポリマー社製「フルオンA
D936」を用いた。「フルオンAD936」の固形分
濃度は63.0質量%であり、ポリテトラフルオロエチ
レン100部に対して5部のポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテルを含むものである。「フルオンAD
936」の粒子径分布は単一のピークを示し、質量平均
粒子径は290nmであった。833部の「フルオンA
D936」に蒸留水1167部を添加し、固形分濃度が
26.2質量%のポリテトラフルオロエチレン粒子分散
液(F−1)を得た。ポリテトラフルオロエチレン粒子
分散液(F−1)は25質量%のポリテトラフルオロエ
チレン粒子と1.2質量%のポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテルを含むものである。
【0069】160部のF−1(ポリテトラフルオロエ
チレン40部)と181.8部のP−1(ポリスチレン
60部)とを撹拌機、コンデンサー、熱電対、窒素導入
口を備えたセパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下に
室温で1時間撹拌した。その後、系内を80℃に昇温
し、1時間保持した。一連の操作を通じて固形物の分離
は見られず、均一な粒子分散液を得た。粒子分散液の固
形分濃度は29.3質量%、粒子径分布は比較的ブロー
ドで質量平均粒子径は168nmであった。
【0070】この粒子分散液341.8部を塩化カルシ
ウム5部を含む85℃の熱水700部に投入し、固形分
を分離させ、濾過、乾燥してポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C−1)98部を得た。ポリテトラフ
ルオロエチレン含有混合粉体(C−1)を250℃でプ
レス成形機により短冊状に賦形した後、ミクロトームで
超薄切片としたものを無染色のまま透過型電子顕微鏡で
観察した。ポリテトラフルオロエチレンは暗部として観
察されるが、10μmを超える凝集体は観測されなかっ
た。
【0071】[参考例2:ポリテトラフルオロエチレン
含有混合粉体(C−2)]ドデシルメタクリレート75
部とメチルメタクリレート25部の混合液にアゾビスジ
メチルバレロニトリル0.1部を溶解させた。これにド
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部と蒸留水3
00部の混合液を添加し、ホモミキサーにて10000
rpmで4分間撹拌した後、ホモジナイザーに300k
g/cm2の圧力で2回通し、安定なドデシルメタクリ
レート/メチルメタクリレート予備分散液を得た。これ
を撹拌機、コンデンサー、熱電対、窒素導入口を備えた
セパラブルフラスコに仕込み、窒素気流下で内温を80
℃にし、3時間撹拌してラジカル重合させ、ドデシルメ
タクリレート/メチルメタタクリレート共重合体粒子分
散液(以下、P−2と称する)を得た。P−2の固形分
濃度は25.1質量%で、粒子径分布は単一のピークを
示し、質量平均粒子径は198nmであった。
【0072】上記参考例1で用いたF−1を160部
(ポリテトラフルオロエチレン40部)と159.4部
のP−2(ドデシルメタクリレート/メチルメタクリレ
ート共重合体40部)とを撹拌機、コンデンサー、熱電
対、窒素導入口、滴下ロートを備えたセパラブルフラス
コに仕込み、窒素気流下に室温で1時間撹拌した。その
後、系内を80℃に昇温し、硫酸鉄0.005部、エチ
レンジアミン四酢酸二ナトリウム0.003部、ロンガ
リット塩0.24部、蒸留水10部の混合液を加えた
後、メチルメタクリレート20部とターシャリーブチル
パーオキシド0.1部の混合液を30分かけて滴下し、
滴下終了後、内温を80℃で1時間保持してラジカル重
合を完了させた。一連の操作を通じて固形分の分離は見
られず、均一な粒子分散液を得た。粒子分散液の固形分
濃度は28.5質量%で、粒子径分布は比較的ブロード
で質量平均粒子径は248nmであった。
【0073】この粒子分散液349.7部を塩化カルシ
ウム5部を含む75℃の熱水600部に投入し、固形分
を分離させ、濾過、乾燥してポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体(C−2)97部を得た。乾燥したポリ
テトラフルオロエチレン含有混合粉体(C−2)を22
0℃でプレス成形機により短冊状に賦形した後、ミクロ
トームで超薄切片としたものを無染色のまま透過型電子
顕微鏡で観察した。ポリテトラフルオロエチレンは暗部
として観測されるが、10μmを超える凝集体は観察さ
れなかった。
【0074】[参考例3:ポリテトラフルオロエチレン
含有混合粉体のマスターバッチ(M−1)]直鎖状ホモ
ポリプロピレンペレット(日本ポリケム社製「EA
7」)75部に対して上記参考例2で得たテトラフルオ
ロエチレン含有混合粉体(C−2)を25部配合してハ
ンドブレンドした後、二軸押出機(Werner&Pf
leiderer社製「ZSK30」)を用いて、バレ
ル温度200℃、スクリュー回転数200rpmにて溶
融混練し、ペレット状に賦形し、ポリテトラフルオロエ
チレン含有混合粉体のマスターバッチ(以下、M−1と
称する)を得た。
【0075】[参考例4:アクリル系高分子量重合体
(D−1)]攪拌機および還流冷却器付き反応器に、イ
オン交換水を280部、アルケニルコハク酸カリウムを
1.5部、過硫酸アンモニウムを2部、メチルメタクリ
レートを25部、n−オクチルメルカプタンを0.05
部仕込み、容器内を窒素で置換した後、攪拌下、65℃
に昇温し、2時間加熱攪拌した。続いて、n−ブチルメ
タクリレートが25部、n−ブチルアクリレートが25
部、n−オクチルメルカプタンが0.5部の混合物を1
時間かけて滴下し、添加終了後、さらに2時間攪拌し
た。その後、この反応系に、メチルメタクリレートが2
5部、n−オクチルメルカプタンが0.03部の混合物
を30分かけて添加し、さらに2時間攪拌し、重合を終
了し、共重合体粒子分散液(以下、P−3と称する)を
得た。このアクリル系高分子量重合体の還元粘度(ηs
p/C)は0.8であった。攪拌機の付いた反応器に、
イオン交換水を600部、硫酸を3部仕込み、50℃に
加温し、攪拌しながら5分かけて上記調製したP−3を
投入し、投入後、95℃に昇温し、5分間保持した後、
濾過、洗浄、乾燥し、アクリル系高分子量重合体(D−
1)を得た。
【0076】[参考例5:アクリル系高分子量重合体
(D−2)]攪拌機および還流冷却器付き反応器に、イ
オン交換水を280部、アルケニルコハク酸カリウムを
1.5部、過硫酸アンモニウムを2部、メチルメタクリ
レートを92部、n−ブチルアクリレートが8部、n−
オクチルメルカプタンを0.03部を仕込み、容器内を
窒素で置換した後、攪拌下、65℃に昇温し、4時間加
熱攪拌し、重合を終了し、共重合体粒子分散液(以下、
P−4と称する)を得た。このアクリル系高分子量重合
体の還元粘度(ηsp/C)は8.0であった。攪拌機
の付いた反応器に、イオン交換水を600部、硫酸を3
部仕込み、50℃に加温し、攪拌しながら5分かけて上
記調製したP−4を投入し、投入後、95℃に昇温し、
5分間保持した後、濾過、洗浄、乾燥し、アクリル系高
分子量重合体(D−2)を得た。
【0077】[実施例1〜68、比較例1〜21]表1
〜表4に示す割合で各材料を配合し、下記成形機、条件
にて押出成形を行って、熱可塑性樹脂成形体を製造し
た。 押出成形機:IKG社製、スクリュー径:φ50mm単
軸押出機、回転数50rpm、ダイス形状:幅80m
m、厚み3mm
【0078】プラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙としては、以下のものを用いた。 牛乳パック:紙の両面がポリエチレン樹脂でラミネート
されたものであり、セルロース成分が約80%であっ
た。これを回転砥石で摩砕し、一辺が1mm以下に解繊
された紙粉を用いた。 印画紙:紙の片面がポリエチレン樹脂でラミネートされ
たものであり、セルロース成分が約80%であった。こ
れを回転砥石で摩砕し綿状に解繊された紙粉を、二軸押
出装置を用いペレット状に処理したものを用いた。 プリンター用紙:紙の片面がポリプロピレン樹脂でラミ
ネートされたものであり、セルロース成分が約85%で
あった。これを裁断機を用い一辺が5mm以下に裁断さ
れた紙粉を用いた。 ジュースパック:紙の両面に、接着層、ポリオレフィン
樹脂層、ポリエステル樹脂層、アルミ箔層が形成された
多層構造のもので、セルロース成分が約50%であっ
た。これを裁断機を用い一辺が1mm以下に裁断された
紙粉を用いた。 切符:紙の片面にポリオレフィン樹脂と磁性体金属粉の
混合物が塗布されたものであり、セルロース成分が約9
0%であった。これを回転砥石で摩砕し、1mm以下に
解繊された紙粉を用いた。
【0079】また、その他の材料としては以下のものを
用いた。 古紙:回転砥石で一辺が1mm以下に摩砕し解繊された
PPC古紙粉、 廃木材:一辺が1mm以下に粉砕された廃木材粉、 ポリプロピレン樹脂「PP1」:日本ポリケム社製「E
C―7」、 高密度ポリエチレン樹脂「HDPE」:日本ポリケム社
製「HY−430」、 ポリテトラフルオロエチレン粒子:旭ICIフロロポリ
マーズ社製「フルオンCD123」、分子量:1200
万、 酸変性ポリプロピレン:三洋化成社製「ユーメックス1
010」、酸変性度52)
【0080】得られた成形体について、目ヤニの発生、
成形品の外観、成形品強度に関し評価を実施して結果を
表1〜表4に示した(実施例1〜68、比較例1〜2
1)。 〔目ヤニの発生〕成形開始30分後の目ヤニの状態を肉
眼で下記の基準で判定した。 ○:目ヤニ発生せず、 △:目ヤニ少量発生、 ×:目ヤニ多量発生 〔成形品の外観〕シートの外観を肉眼で下記の基準で判
定した。 ○:肌荒れなく良好でササクレなし、 △:若干肌荒れまたはササクレ有り、 ×:肌荒れまたはササクレ有り 〔成形品の強度〕JIS K−7111に準拠し、1号
F・D試験片を用いて衝撃強度を測定した。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】比較例では、成形時に目ヤニ、成形品外観
不良が発生し、成形品の衝撃強度が低かった。これに対
し、プラスチックフィルムラミネート紙又はプラスチッ
ク塗布紙、およびポリテトラフルオロエチレン粒子(特
にポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体)を用いた
実施例は、外観が改良され衝撃強度も向上している。ま
た、アクリル系高分子量重合体を用いた実施例は、目ヤ
ニの発生が著しく防止されている。さらに、ポリテトラ
フルオロエチレン含有混合粉体およびアクリル系高分子
量重合体を併用した実施例は、目ヤニの発生、成形品外
観、成形品強度の全てが比較例に対し著しく改良されて
おり、さまざまなプラスチックフィルムラミネート紙お
よびプラスチック塗布紙を広く再利用品として使用する
ことが可能となった。
【0086】[実施例69〜125、比較例21〜4
0]下記熱可塑性樹脂ペレットに、上記実施例で用いた
印画紙より得られたペレット、上記参考例で得たテトラ
フルオロエチレン含有混合粉体(C−2)および/また
はアクリル系高分子量重合体(D−2)を表5〜表8に
示す割合で配合し、二軸押出機(Werner&Pfl
eiderer社製「ZSK30」)を用いて、ペレッ
ト状に賦形した混合ペレットを作製した。
【0087】ポリプロピレン(PP1):日本ポリケム
社製「ノバテックEC−7」、 ポリプロピレン(PP2):日本ポリケム社製「ノバテ
ックFY−4」、 ポリプロピレン(PP3):日本ポリケム社製「ノバテ
ックMA−06」、 高密度ポリエチレン(HDPE):日本ポリケム社製
「ノバテックHY−430」、 低密度ポリエチレン(LDPE):日本ポリケム社製
「ノバテックLJ−900N」 線状低密度ポリエチレン(LLDPE):日本ポリケム
社製「ノバテックUE−320」 ポリ塩化ビニル(PVC):信越ポリマー社製「シンエ
ツ塩ビコンパウンドEX 282E」、 ポリスチレン(PS):A&Mスチレン社製「SC00
1」、 耐衝撃性ポリスチレン(HIPS):日本ポリスチレン
社製「H450K」、 アクリロニトリルとスチレンの共重合体(AS):旭化
成工業社製「スタイラック AS783」、
【0088】ゴム強化したアクリロニトリルとスチレン
の共重合体(ABS):三菱レイヨン社製「ダイヤペッ
トABS SW−3」、 ゴム強化したアクリロニトリルとスチレンの共重合体
(ASA):三菱レイヨン社製「ダイヤラックA E―
310」、 メタクリル樹脂(MMA):三菱レイヨン社製「アクリ
ペット VH」、 ポリカーボネート(PC):三菱エンジニアリングプラ
スチック社製「ノバレックス 7030A」、 ポリエチレンテレフタレート(PET):三菱レイヨン
社製「ダイヤナイトN−1000」、 EVA:三菱化学社製「三菱ポリエチEVA LV26
0」、 リサイクルPP:ポリプロピレンを主成分とした自動車
バンパーを粉砕、ペレット状にしたものを用いた、 生分解性樹脂:ポリ乳酸系生分解性樹脂、島津製作所製
「ラクティ9400」
【0089】得られたペレットを上記実施例1〜68と
同様に、前記成形機、条件を用いてシートを押出し、得
られた成形体について、強度(衝撃試験)および外観評
価を行い、結果を表5〜表8に示した。
【0090】
【表5】
【0091】
【表6】
【0092】
【表7】
【0093】
【表8】
【0094】先の例と同様に、比較例では、成形時に目
ヤニ、成形品外観不良が発生し、成形品の衝撃強度が低
いのに対し、ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体
を用いた実施例は、外観が改良され衝撃強度も向上して
いる。また、アクリル系高分子量重合体を用いた実施例
は、目ヤニの発生が著しく防止されている。さらに、ポ
リテトラフルオロエチレン含有混合粉体およびアクリル
系高分子量重合体を併用した実施例は、目ヤニの発生、
成形品外観、成形品強度の全てが比較例に対し著しく改
良されており、プラスチックフィルムラミネート紙およ
びプラスチック塗布紙を、あらゆる熱可塑性樹脂との組
み合わせで広く再利用品として使用することが可能とな
った。
【0095】[実施例126〜133、比較例41〜4
8]ポリプロピレン(日本ポリケム社製「FY−4」)
または高密度ポリエチレン(日本ポリケム社製「HY−
430」)ペレットと、上記実施例で用いた印画紙より
得られたペレットと、上記参考例で得たテトラフルオロ
エチレン含有混合粉体(C−2)および/またはアクリ
ル系高分子量重合体(D−2)と、アクリレート変性ポ
リエチレン(住友化学社製「アクリフトWD201」)
(EMMA)とを表9および表10に示す割合で配合
し、二軸押出機(Werner&Pfleiderer
社製「ZSK30」)を用いてペレット状に賦形した混
合ペレットを用い、各種成形を行って、熱可塑性樹脂成
形体を製造した。
【0096】その成形性および成形体について評価を実
施して結果を表9および表10に示した。 〔インジェクション成形品外観〕成形品を肉眼で下記の
基準で判定した。 ○:良好、 △:少量プラスチックフィルムラミネート紙又はプラス
チック塗布紙凝集物あり、 ×:プラスチックフィルムラミネート紙又はプラスチッ
ク塗布紙凝集物あり 〔ブロー成形性〕ブロー成形品の外観を肉眼で下記の基
準で判定した。 ○:良好、 △:片肉あり、 ×:破れ 〔目ヤニ〕成形開始30分後の目ヤニの状態を肉眼で下
記の基準で判定した。 ○:目ヤニ発生せず、 △:目ヤニ少量発生、 ×:目ヤニ多量に発生 〔インフレーション成形性〕インフレーション成形品の
外観を肉眼で下記の基準で判定した。 ○:良好、 △:片肉あり、 ×:破れ 〔発泡成形性〕ペレットに発泡剤としてアゾジカルボン
アミド(ADCA)を1質量%まぶし、単軸押出機にて
発泡成形を行い、成形品の比重を測定した。
【0097】
【表9】
【0098】
【表10】
【0099】比較例の結果より、インジェクション成形
では、成形品中にプラスチックフィルムラミネート紙ま
たはプラスチック塗布紙の凝集物が多く確認された。ブ
ロー成形やインフレーション成形では、ダイスから出て
きた樹脂を延伸しようとしても、樹脂が裂けてしまい成
形することができなかった。また、発泡成形では発泡セ
ルがつぶれてしまい比重が下がらなかった。さらに、ブ
ロー成形時にはダイス口に著しく目ヤニが発生した。
【0100】これに対し、ポリテトラフルオロエチレン
含有混合粉体を用いた実施例は、インジェクション成形
品中にプラスチックフィルムラミネート紙またはプラス
チック塗布紙の凝集物がなくなり、ブロー成形やインフ
レーション成形による樹脂の延伸が可能となり、成形品
を得ることができた。また、発泡成形では、発泡セルが
つぶれていないため、比重が低下している。アクリル系
高分子量重合体を用いた実施例は、目ヤニの発生が著し
く防止されている。さらに、ポリテトラフルオロエチレ
ン含有混合粉体およびアクリル系高分子量重合体を併用
した実施例は、目ヤニもなくインジェクション、ブロ
ー、インフレーション、発泡成形性の全てが改良されて
おり、さらに、これにEMMAを併用したものはブロ
ー、インフレーション成形で片肉のない良好な成形品が
得られており、プラスチックフィルムラミネート紙およ
びプラスチック塗布紙を各種の成形方法を用いて広く再
利用品として使用することが可能となった。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱可塑性
樹脂組成物は、プラスチックフィルムラミネート紙また
はプラスチック塗布紙(A)と、熱可塑性樹脂(B)
と、ポリテトラフルオロエチレン成分(c)および/ま
たはアクリル系共重合体成分(d)とを含有するもので
あるので、プラスチックフィルムラミネート紙またはプ
ラスチック塗布紙(A)の熱可塑性樹脂(B)への分散
性がよく、成形性が良好で、外観、衝撃強度等に優れる
成形体を得ることができ、プラスチックフィルムラミネ
ート紙およびプラスチック塗布紙を有効に再利用でき
る。
【0102】また、熱可塑性樹脂成分(B)が、変性ポ
リオレフィン樹脂(e)を0.1〜100質量%含有し
ていれば、プラスチックフィルムラミネート紙またはプ
ラスチック塗布紙(A)と熱可塑性樹脂(B)との相溶
性がさらに改良される。また、アクリル系共重合体成分
(d)が、アルキル基の炭素数が1〜18のメタクリル
酸アルキルまたはアクリル酸アルキルと、それと共重合
可能なビニル系単量体とを共重合してなり、25℃での
還元粘度(ηsp/C)が3以下のものであれば、セル
ロース成分の熱可塑性樹脂への分散性、および成形性が
さらに向上する。
【0103】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造
方法は、プラスチックフィルムラミネート紙またはプラ
スチック塗布紙(A)と、熱可塑性樹脂(B)と、ポリ
テトラフルオロエチレン成分(c)を含むポリテトラフ
ルオロエチレン系改質剤(C)および/またはアクリル
系共重合体成分(d)を含むアクリル系高分子滑剤
(D)とを、プラスチックフィルムラミネート紙または
プラスチック塗布紙(A)15〜90質量%および熱可
塑性樹脂(B)10〜85質量%からなる主成分100
質量部に対して、ポリテトラフルオロエチレン成分
(c)が0.01〜20質量部および/またはアクリル
系共重合体成分(d)が0.1〜20質量部になるよう
に、混合する方法であるので、プラスチックフィルムラ
ミネート紙またはプラスチック塗布紙の熱可塑性樹脂へ
の分散性がよく、成形性が良好で、外観、衝撃強度等に
優れる成形体を得ることができ、プラスチックフィルム
ラミネート紙およびプラスチック塗布紙を有効に再利用
できる。
【0104】また、ポリテトラフルオロエチレン系改質
剤(C)が、ポリテトラフルオロエチレン粒子を含有す
る、または該ポリテトラフルオロエチレン粒子と有機重
合体とを含有するポリテトラフルオロエチレン含有混合
粉体であれば、ポリテトラフルオロエチレンの熱可塑性
樹脂への分散性がさらに向上し、これに伴いプラスチッ
クフィルムラミネート紙またはプラスチック塗布紙の熱
可塑性樹脂への分散性がさらに向上する。
【0105】また、本発明の成形体は、本発明の熱可塑
性樹脂組成物を熱成形してなるものであるので、成形性
が良好で、外観、衝撃強度等に優れ、プラスチックフィ
ルムラミネート紙およびプラスチック塗布紙を有効に再
利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 公一 神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地 三菱 レイヨン株式会社東京技術・情報センター 内 (72)発明者 大須賀 正宏 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 (72)発明者 青木 秀夫 神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地 三菱 レイヨン株式会社東京技術・情報センター 内 Fターム(参考) 4F071 AA02 AA09 AA14X AA27 AA32X AA33X AA78X AA88X AD02 AE11 AH03 AH07 BA01 BB04 BB05 BB06 BB09 BC01 BC03 BC04 BC06 4J002 AB01W AB02X AB04X AB05X AD03X BB03X BB05X BB06X BB07X BB08X BB09X BB10X BB12X BB15X BB17X BB18X BC03X BC04X BC06X BD04X BD15Y BE02X BG04Z BG05Z BG06X BG06Z BN15X CF05X CF06X CF07X CF18X CG01X FD010 FD040 FD050 FD060 FD070 FD090 FD100 FD130 FD17Z FD170 FD20Y FD320

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムラミネート紙また
    はプラスチック塗布紙(A)と、熱可塑性樹脂(B)
    と、ポリテトラフルオロエチレン成分(c)および/ま
    たはアクリル系共重合体成分(d)とを含有することを
    特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 プラスチックフィルムラミネート紙また
    はプラスチック塗布紙(A)15〜90質量%と、熱可
    塑性樹脂(B)10〜85質量%とからなる主成分10
    0質量部に対し、ポリテトラフルオロエチレン成分
    (c)0.01〜20質量部および/またはアクリル系
    共重合体成分(d)0.1〜20質量部が添加されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂(B)が、変性ポリオレフ
    ィン樹脂(e)を0.1〜100質量%含むものである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アクリル系共重合体成分(d)が、アル
    キル基の炭素数が1〜18のメタクリル酸アルキルまた
    はアクリル酸アルキルと、それと共重合可能なビニル系
    単量体とを共重合してなり、25℃での還元粘度(ηs
    p/C)が3以下のものであることを特徴とする請求項
    1ないし3いずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 プラスチックフィルムラミネート紙また
    はプラスチック塗布紙(A)と、熱可塑性樹脂(B)
    と、ポリテトラフルオロエチレン成分(c)を含むポリ
    テトラフルオロエチレン系改質剤(C)および/または
    アクリル系共重合体成分(d)を含むアクリル系高分子
    滑剤(D)とを、 プラスチックフィルムラミネート紙またはプラスチック
    塗布紙(A)15〜90質量%および熱可塑性樹脂
    (B)10〜85質量%からなる主成分100質量部に
    対して、ポリテトラフルオロエチレン成分(c)が0.
    01〜20質量部および/またはアクリル系共重合体成
    分(d)が0.1〜20質量部になるように、混合する
    ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂(B)が、変性ポリオレフ
    ィン樹脂(e)を0.1〜100質量%含むものである
    ことを特徴とする請求項5記載の熱可塑性樹脂組成物の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリテトラフルオロエチレン系改質剤
    (C)が、ポリテトラフルオロエチレン粒子を含有す
    る、または該ポリテトラフルオロエチレン粒子と有機重
    合体とを含有するポリテトラフルオロエチレン含有混合
    粉体であることを特徴とする請求項5または請求項6記
    載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 ポリテトラフルオロエチレン粒子の粒子
    径が10μm以下であることを特徴とする請求項7記載
    の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 アクリル系高分子滑剤(D)が、アルキ
    ル基の炭素数が1〜18のメタクリル酸アルキルまたは
    アクリル酸アルキルと、それと共重合可能なビニル系単
    量体とを共重合してなり、25℃での還元粘度(ηsp
    /C)が3以下であるアクリル系共重合体からなるもの
    であることを特徴とする請求項5ないし7いずれか一項
    に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし3いずれか一項に記載
    の熱可塑性樹脂組成物を熱成形してなることを特徴とす
    る成形体。
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