JP2006002007A - 熱可塑性複合樹脂組成物および、これを成形してなる木目調樹脂成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル単量体およびシアン化ビニル単量体をグラフト重合してなるゴム含有グラフト共重合体(A)と、芳香族ビニル単量体およびシアン化ビニル単量体を共重合してなるビニル系共重合体(B)との混合物であって、ゴム質重合体の含有量が10〜30重量%である混合物100重量部に対して、木粉(C)0〜30重量部と、加工助剤(D)1〜50重量部とを添加してなる熱可塑性樹脂組成物(I)80〜99重量%と、該熱可塑性樹脂組成物(I)とは、色調の異なる1種または2種以上の熱可塑性樹脂組成物(II)1〜20重量%とを配合してなる熱可塑性複合樹脂組成物。この熱可塑性複合樹脂組成物をブロー成形することにより得られる木目調樹脂成形品。
Description
芳香族ビニル単量体およびシアン化ビニル単量体を共重合してなるビニル系共重合体(B)との混合物であって、前記ゴム質重合体の含有量が10〜30重量%である混合物100重量部に対して、
木粉(C)0〜30重量部と、
加工助剤(D)1〜50重量部と
を添加してなる熱可塑性樹脂組成物(I)80〜99重量%と、
該熱可塑性樹脂組成物(I)とは色調の異なる1種または2種以上の熱可塑性樹脂組成物(II)1〜20重量%とを配合してなることを特徴とする。
合成例1:ゴム含有グラフト共重合体(a−1)の製造
以下の配合にて、乳化重合法によりABS共重合体を合成した。
〔配合〕
スチレン(ST) 38部
クリロニトリル(AN) 12部
ポリブタジエンラテックス 50部(固形分として)
不均化ロジン酸カリウム 1部
水酸化カリウム 0.03部
ターシャリードデシルメルカプタン(t−DM) 0.1部
クメンハイドロパーオキサイド 0.3部
硫酸第一鉄 0.007部
ピロリン酸ナトリウム 0.1部
結晶ブドウ糖 0.3部
蒸留水 190部
ゴム量を20部、スチレンを56部、アクリロニトリルを24部としたこと以外は、上記と同様にして、ABSグラフト共重合体(a−2)を得た。
ポリブチルアクリレート(ゲル含有量65%、平均粒子径0.34μm)50部(固形分として)の存在下、AN15部、ST35部を反応させたこと以外は、合成例1と同様にグラフト重合を行いASAグラフト共重合体(a−3)を得た。
ゴム含有グラフト共重合体(a−1):ゴム含有量=50.2%
AN/ST=24/76
グラフト率=40%
重量平均分子量(Mw)=110,000
ゴム含有グラフト共重合体(a−2):ゴム含有量=19.8%
AN/ST=30/70
グラフト率=67%
重量平均分子量(Mw)=145,000
ゴム含有グラフト共重合体(a−3):ゴム含有量=50.4%
AN/ST=30/70
グラフト率=57%
重量平均分子量(Mw)=155,000
合成例4:ビニル系共重合体(b−1)の製造
以下のように、懸濁重合法によりビニル系共重合体を合成した。
窒素置換した反応器に水120部、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ0.002部、ポリビニルアルコール0.5部、アゾイソブチルニトリル0.3部、t−DM0.5部と、AN30部、ST70部からなるモノマー混合物を使用し、STの一部を逐次添加しながら開始温度60℃から5時間昇温加熱後、120℃に到達させた。更に、120℃で4時間反応した後、重合物を取り出し、ビニル系共重合体(b−1)を得た。
AN25部、ST20部、α−メチルスチレン(AMST)35部、N−フェニルマレイミド(NPMI)20部からなるモノマー混合物を使用し、スチレン、α−メチルスチレン、N−フェニルマレイミドの一部を逐次添加したこと以外は合成例3と同様にして重合を行って、ビニル系共重合体(b−2)を得た。
ビニル系共重合体(b−1):AN/ST=29/71
重量平均分子量(Mw)=210,000
ビニル系共重合体(b−2):AN/(ST+AMST)/NPNI
=24/57/19
重量平均分子量(Mw)=150,000
AMERICAN WOOD FIBERS社の下記製品、および製材で発生した木粉を用いた。
木粉(c−1):Wood Flour 4010(平均粒子径;210μm)
木粉(c−2):Wood Flour 2010(平均粒子径;400μm)
木粉(c−3):製材により発生したマツの木粉(平均粒子径;850μm)
以下のものを用いた。
加工助剤(d−1):三菱レイヨン社製「メタブレンP−551A」
加工助剤(d−2):三菱レイヨン社製「メタブレンL−1000」
上記(A)〜(D)成分を表1に示す配合割合で混合し、更に、顔料、滑剤、および酸化防止剤と共に混合した後、200〜240℃で2軸押出機(日本製鋼所製「TEX−44」)にて溶融混合し、ペレット化することにより、熱可塑性樹脂組成物ア〜サのペレットを作成した。
シャルピー衝撃強さ(KJ/m):ISO 179(常温)
荷重たわみ温度(℃):ISO 75(測定荷重18.2MPa)
表1の熱可塑性樹脂組成物を表2に示す組み合わせ及び配合で用いてブロー成形を行い、下記の評価方法を実施し、結果を表2に示した。
<木目調> 得られた成形品の木目の模様を観察した。良好な木目模様が発現され優れているものを◎、良好なものを○、やや劣るものを△、木目模様が得られないものを×とした。
<木質感> 木目調と同様に成形品の表面外観と艶を観察した。表面外観と艶が特に優れているものを◎、良好なものを○、どちらかが劣るものを△、両方とも劣るものを×とした。
<耐衝撃性> 各中空成形品の同一個所から、2mm厚みの板状サンプルを切り出し、シャルピー衝撃試験機を用いて、衝撃値を測定した。15kJ/m以上を合格(○)とし、それ未満を不合格(×)とした。
<耐久性(耐候性)> 各中空成形品の同一個所から、2mm厚みの板状サンプルを切り出し、サンシャインウェザーメーター(スガ試験機(株)製「WEL−SUN−HC型」)を用い、63℃雨無しの条件に500時間暴露後のサンプルについてシャルピー衝撃試験機を用いて、衝撃値を測定した。15kJ/m以上を合格(○)とし、それ未満を不合格(×)とした。
<リサイクル性> ブロー成形品をナイフで削り、仕上げを施した段階で発生した樹脂屑を集め、熱可塑性複合樹脂組成物の配合割合の中で10重量%を回収して、上記と同様にブロー成形を行い、その成形品外観を観察し、表面外観、木目調、木質感などを目視観察して評価した。特に優れたものを◎、良好なものを○、やや劣るものを△、得られないものを×とした。
表2から明らかなように、本発明の請求項の要求を満たす実施例1〜7の熱可塑性複合樹脂組成物は、ブロー成形性、衝撃強度、耐久性、木目調、木質感ともに優れており、さらに優れたリサイクル性をも有している。
Claims (8)
- ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル単量体およびシアン化ビニル単量体をグラフト重合してなるゴム含有グラフト共重合体(A)と、
芳香族ビニル単量体およびシアン化ビニル単量体を共重合してなるビニル系共重合体(B)と
の混合物であって、前記ゴム質重合体の含有量が10〜30重量%である混合物100重量部に対して、加工助剤(D)1〜50重量部を添加してなる熱可塑性樹脂組成物(I)80〜99重量%と、
該熱可塑性樹脂組成物(I)とは色調の異なる1種または2種以上の熱可塑性樹脂組成物(II)1〜20重量%とを配合してなることを特徴とする熱可塑性複合樹脂組成物。 - 熱可塑性樹脂組成物(I)が、ゴム含有グラフト共重合体(A)と、前記ゴム質重合体の含有量が10〜30重量%である混合物100重量部に対して、木粉(C)0〜30重量部と、加工助剤(D)1〜50重量部とを添加してなることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性複合樹脂組成物。
- 木粉(C)の平均粒子径が10〜500μmの範囲であることを特徴とする請求項2に記載の熱可塑性複合樹脂組成物。
- 加工助剤(D)がメタクリル酸メチル単位を成分に含む共重合体からなる助剤であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の熱可塑性複合樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂組成物(II)は、芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体、マレイミド化合物、その他の共重合可能な単量体の成分のうち、少なくとも3つ以上の単量体から構成されたビニル系共重合体を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の熱可塑性複合樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂組成物(I)と熱可塑性樹脂組成物(II)との色差が3以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の熱可塑性複合樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂組成物(II)の荷重たわみ温度が熱可塑性樹脂組成物(I)の荷重たわみ温度よりも5℃以上高いことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の熱可塑性複合樹脂組成物。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の熱可塑性複合樹脂組成物をブロー成形してなる木目調樹脂成形品。
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