JP2003332075A - 高分子材料を用いた光電子素子 - Google Patents

高分子材料を用いた光電子素子

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JP2003332075A JP2002141363A JP2002141363A JP2003332075A JP 2003332075 A JP2003332075 A JP 2003332075A JP 2002141363 A JP2002141363 A JP 2002141363A JP 2002141363 A JP2002141363 A JP 2002141363A JP 2003332075 A JP2003332075 A JP 2003332075A
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隆一 山本
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琢麿 安田
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千津 関根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フェナントロリン金属錯体構造を持つ化合物を
用いた光電子素子であって、該素子における該化合物か
らなる層を塗布法により形成しうる新規な光電子素子を
提供する 【解決手段】 下記式(1)で示される繰り返し単位
を含む高分子化合物を用いた光電子素子。 〔R〜R6は水素原子、フッ素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオ
キシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリー
ルアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアル
キニル基、置換シリル基、アルキルアミノ基、アリール
アミノ基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カル
ボキシル基またはシアノ基である。Mは金属原子または
金属イオンであり、LはMに配位する配位子であり、n
は0〜3の整数。Bは対イオンであり、mは0〜3の整
数。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高分子材料を用いた
光電子素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フェナントロリン骨格を有す
る金属錯体構造(以下、フェナントロリン金属錯体構造
ということがある)を持つ低分子化合物が、光電子素子
用の発光材料、電荷輸送材料等として用いられている
(例えば、特開平8−319482号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光電子素子の製造にお
いてその層を形成する方法としては、真空蒸着法より
も、塗布法が、大面積の層の形成が容易であり、製造プ
ロセスが簡単であるなどの利点を有するため望ましいと
されている。しかしながら、上記のフェナントロリン金
属錯体構造をもつ低分子化合物を用いて光電子素子にお
ける該化合物からなる層を形成する方法としては、通常
は真空蒸着法しか使用されず、塗布法の使用は困難であ
った。本発明の目的は、フェナントロリン金属錯体構造
を持つ化合物を用いた光電子素子であって、該素子にお
ける該化合物からなる層を塗布法により形成しうる新規
な光電子素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、フェナントロリン金属錯
体構造を持つ高分子化合物である、下記式(1)で示さ
れる繰り返し単位を含む高分子化合物が、光電子素子用
の発光材料、電荷輸送材料として使用可能であり、該素
子の層を塗布法により形成できることを見出し、本発明
を完成した。即ち本発明は、下記式(1)で示される繰
り返し単位を含む高分子化合物を用いた光電子素子に関
する。 〔ここで、R、R、R、R、RおよびR6
それぞれ独立に水素原子、フッ素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオ
キシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリー
ルアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアル
キニル基、置換シリル基、アルキルアミノ基、アリール
アミノ基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カル
ボキシル基またはシアノ基である。Mは金属原子または
金属イオンであり、LはMに配位する配位子であり、n
は0〜3の整数である。Bは対イオンであり、mは0〜
3の整数である。〕
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の光電子素子に使用される
高分子化合物は、上記一般式(1)で示される繰り返し
単位を1種類以上含むものである。
【0006】上記一般式(1)におけるR、R、R
、R、RおよびR6はそれぞれ独立に水素原子、
フッ素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、
アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリール
アルケニル基、アリールアルキニル基、置換シリル基、
アルキルアミノ基、アリールアミノ基、1価の複素環
基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ
基である。上記アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、アリール基等の水素原子の一部はフッ素原子に置
換されていてもよい。
【0007】ここに、アルキル基は、直鎖、分岐または
環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であ
り、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i
−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル
基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル
基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチ
ルオクチル基が好ましい。
【0008】アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状の
いずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具
体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ
基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ
基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキ
シ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オ
クチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニル
オキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチル
オキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げられ、ペンチル
オキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−
エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジ
メチルオクチルオキシ基が好ましい。
【0009】アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状
のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、
具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチ
オ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブ
チルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、
オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチ
オ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ
基、ラウリルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、
ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシル
チオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ
基が好ましい。
【0010】アリール基とは、芳香族炭化水素から、水
素原子1個を除いた原子団であり、アリール基には、縮
合芳香族多環をもつもの、独立したベンゼン環または縮
合多環2個以上が直接またはビニレン等の基を介して結
合したものが含まれる。アリール基は、炭素数は通常6
〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C
12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜1
2であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C
12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル
基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニル
基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。
【0011】アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜6
0程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12
アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキ
シ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基な
どが例示され、 C1〜C12アルコキシフェノキシ基、
1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
【0012】アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜
60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12
ルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12
ルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アル
キル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナ
フチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C
12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C
12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好まし
い。
【0013】アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7
〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12
アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C
12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C
12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ
基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示
され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコ
キシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコ
キシ基が好ましい。
【0014】アリールアルケニル基としては、炭素数は
通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2
〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−
2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−
〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12
ルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基な
どが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C
12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C
12アルケニル基が好ましい。
【0015】アリールアルキニル基としては、炭素数は
通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2
〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−
2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−
2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アル
キニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基など
が例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12
アルキニル基、C2〜C1 2アルキルフェニル−C1〜C12
アルキニル基が好ましい。
【0016】置換シリル基は、アルキル基、アリール
基、アリールアルキル基または1価の複素環基から選ば
れる1、2または3個の基で置換されたシリル基をい
い、炭素数は通常1〜60程度である。 置換シリル基
としては、アルキルシリル基、(アルキル)(アリー
ル)シリル基等があげられる。アルキルシリル基は、直
鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1
〜60程度であり、具体的には、メチルシリル基、エチ
ルシリル基、プロピルシリル基、 i−プロピルシリル
基、ブチルシリル基、i−ブチルシリル基、t−ブチル
シリル基、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、シク
ロヘキシルシリル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリ
ル基、2−エチルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、
デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、
ラウリルシリル基、トリメチルシリル基、エチルジメチ
ルシリル基、プロピルジメチルシリル基、 i−プロピ
ルジメチルシリル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブ
チルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘ
キシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、
オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメ
チルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチ
ルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリ
ル基、ラウリルジメチルシリル基などが挙げられ、ペン
チルシリル基、ヘキシルシリル基、オクチルシリル基、
2−エチルヘキシルシリル基、デシルシリル基、3,7
−ジメチルオクチルシリル基、ペンチルジメチルシリル
基、ヘキシルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリ
ル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、デシル
ジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチ
ルシリル基が好ましい。(アルキル)(アリール)シリ
ル基は、フェニル−C〜C12アルキルシリル基、C
〜C12アルコキシフェニル−C〜C12アルキル
シリル基、C〜C12アルキルフェニルC〜C12
アルキルシリル基、1−ナフチル−C〜C12アルキ
ルシリル基、2−ナフチル−C〜C12アルキルシリ
ル基、フェニル−C〜C12アルキルジメチルシリル
基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル
キ、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル
基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニル
シリル基などが例示される。
【0017】アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環
状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアル
キルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度であ
る。これらのアルキル基は同一でも異なっていてもよ
い。具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プ
ロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ
基、 i−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペン
チルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミ
ノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチ
ルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ
基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミ
ノ基などが挙げられる。これらの具体例において、すべ
てジ体も含まれる。これらの中で、ペンチルアミノ基、
ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキ
シルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオク
チルアミノ基が好ましい。
【0018】アリールアミノ基は、炭素数は通常6〜6
0程度のアリール基を有しており、モノ体、ジ体でもよ
く、ジ体の場合には同一の基でも異なる基でもよい。よ
り具体的にはフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシ
フェニルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニルアミノ
基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基など
が例示され、C1〜C12アルキルフェニルアミノ基、C1
〜C12アルコキシフェニルアミノ基が好ましい。これら
例にはジ体も含まれる
【0019】1価の複素環基は、炭素数は通常4〜60
程度であり、具体的には、チエニル基、C1〜C12アル
キルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、
1〜C12アルキルピリジル基などが例示され、チエニ
ル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1
〜C12アルキルピリジル基が好ましい。1価の複素環基
とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原
子団をいう。
【0020】置換カルボキシル基は、通常炭素数2〜6
0程度であり、アルキル基、アリール基、アリールアル
キル基または1価の複素環基で置換されたカルボキシル
基をいい、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニ
ル基、ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル
基、t−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボ
ニル基、ヘキシロキシカルボニル基、シクロヘキシロキ
シカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチ
ルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシカルボ
ニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシロキシカルボ
ニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル
基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキ
シカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル
基、パーフルオロブトキシカルボニル基、パーフルオロ
ヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオ
キシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフトキ
シカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基などが挙
げられる。置換カルボキシル基の炭素数には該置換基の
炭素数は含まれない。
【0021】これまで述べてきた置換基の例のうち、ア
ルキル鎖を含む置換基においては、それらは直鎖、分岐
または環状のいずれかまたはそれらの組み合わせであっ
てもよく、直鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2
−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シ
クロヘキシル基、4−C1〜C12アルキルシクロヘキシ
ル基などが例示される。さらに、置換基の例のうち、ア
リール基や複素環基をその一部に含む場合は、それらが
さらに置換基を有していてもよい。
【0022】これらの水素原子以外の基が、長鎖置換基
である場合には、良溶解性の観点から、C(炭素),N
(窒素),O(酸素),S(硫黄)のいずれか原子をそ
の総数として4以上有することが好ましく、さらに好ま
しくは炭素原子と窒素原子をそれらの総数で4以上有す
ることである。
【0023】これらの中で、アルキル基、アリール基、
アルキルアミノ基、アリールアミノ基が好ましく、さら
に好ましくはアルキルアミノ基、アリールアミノ基であ
る。
【0024】前記式(1)におけるMは金属原子または
金属イオンであり、好ましいものとして遷移金属、白金
族または希土類金属から選ばれる金属原子または該金属
原子の金属イオンを挙げることができる。金属原子とし
ては、具体的には亜鉛、銅、鉄、レニウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金、金、サマリウム、ユーロピウ
ム、ガドリニウム、テルビウムまたはジスプロシウムな
どが挙げられる。
【0025】前記式(1)におけるLはMに配位する配
位子である。Lの好ましい例としてはカルボニル配位
子、アセテート配位子、カルボキシル配位子、アルキル
配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、アルコキシ
配位子、アミン配位子、イミン配位子、ニトリル配位
子、イソニトリル配位子、ホスフィン配位子、ホスフィ
ンオキシド配位子、ホスファイト配位子、エーテル配位
子、スルホン配位子、スルホキシド配位子、スルフィド
配位子、複素環配位子等が挙げられる。さらに具体的に
は、カルボニル配位子としては、一酸化炭素やアセト
ン、べンゾフェノンなどのケトン類、アセチルアセト
ン、アセナフトキノンなどのジケトン類、アセチルアセ
トナート、ジベンゾメチラート、テノイルトリフルオロ
アセトナートなどのアセトナート配位子などが例示され
る。アセテート配位子としては、アセト酢酸エチルアニ
オン、アセト酢酸プロピルアニオン等が挙げられる。カ
ルボキシル配位子としてはメチルカルボキシラート、エ
チルカルボキシラート、プロピルカルボキシラート、ブ
チルカルボキシラート、ヘキシルカルボキシラート、ヘ
プチルカルボキシラート、デシルカルボキシラート等が
挙げられる。アルキル配位子としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ヘプチル、デシル等
が挙げられる。アルケン配位子としては例えば、エチレ
ン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、デセン等が挙げら
れる。アルキン配位子としては、アセチレン、フェニル
アセチレン、ジフェニルアセチレン等が挙げられる。ア
ルコキシ配位子としては、メトキシ、エトキシ、プロピ
ルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオ
キシ、デシルオキシ等が挙げられる。アミン配位子とし
ては例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が
挙げられる。イミン配位子としては、ベンゾフェノンイ
ミン、メチルエチルケトンイミン等が挙げられる。ニト
リル配位子としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル
等が挙げられる。イソニトリル配位子としては、t−ブ
チルイソニトリル、フェニルイソニトリル等が挙げられ
る。ホスフィン配位子としては、トリフェニルホスフィ
ン、トリトリルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフ
ィン、トリブチルホスフィン等が挙げられる。ホスフィ
ンオキシド配位子としては、トリブチルホスフィンオキ
シド、トリフェニルホスフィンオキシド等が挙げられ
る。ホスファイト配位子としては、トリフェニルホスフ
ァイト、トリトリルホスファイト、トリブチルホスファ
イト、トリエチルホスファイト等が挙げられる。エーテ
ル配位子としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。スルホン配位
子としては、ジメチルスルホン、ジブチルスルホン等が
挙げられる。スルホキシド配位子としては、ジメチルス
ルホキシド、ジブチルスルホキシド等が挙げられる。ス
ルフィド配位子としては、エチルスルフィド、ブチルス
ルフィド等が挙げられる。複素環配位子としては、フェ
ニルピリジン、2-(パラフェニルフェニル)ピリジン、
7−ブロモベンゾ[h]キノリン、2−(4−チオフェン
−2−イル)ピリジン、2−(4−フェニルチオフェン−
2−イル)ピリジン、2−フェニルベンゾオキサゾー
ル、2-(パラフェニルフェニル)ベンゾオキサゾール、
2−フェニルベンゾチアゾール、2−(パラフェニルフ
ェニル)ベンゾチアゾール、2−(ベンゾチオフェン−2
−イル)ピリジン等が挙げられる。
【0026】前記式(1)におけるBは対イオンであ
り、Bとして、具体的には、F-、C1-、Br-、I-
のハロゲンイオン、BF -、ClO -、PF -、S
2-、PO -、CHCOO-、CO 2-等が挙げら
れる。
【0027】本発明の光電子素子に使用される高分子化
合物は、さらに式(2)で示される繰り返し単位を含む
ことができる。一般式(2)におけるArはアリーレン
基または、2価の複素環基を表す。アリーレン基は、炭
素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニレ
ン基、C1〜C12アルコキシフェニレン基(C1〜C
12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様で
ある。)、C1〜C12アルキルフェニレン基、2、6−
ナフチレン基、1、4−ナフチレン基、1,5-ナフチレ
ン基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニレン
基、C1〜C12アルキルフェニレン基が好ましい。アリ
ーレン基とは、芳香族炭化水素から、水素原子2個を除
いた原子団であり、縮合芳香族多環をもつもの、独立し
たベンゼン環または縮合多環2個以上が直接またはビニ
レン等の基を介して結合したものが含まれる。
【0028】2価の複素環基は、炭素数は通常4〜60
程度であり、具体的には、チエニレン基、C1〜C12
ルキルチエニレン基、ピロリレン基、フリレン基、ピリ
ジレン基、C1〜C12アルキルピリジレン基などが例示さ
れ、チエニレン基、C1〜C12アルキルチエニレン基、
ピリジレン基、C1〜C12アルキルピリジレン基が好ま
しい。2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子
2個を除いた残りの原子団をいう。
【0029】本発明の光電子素子に使用される高分子化
合物が、式(2)で示される繰り返し単位を含むばあ
い、式(1)で示される繰り返し単位と、式(2)で示さ
れる繰り返し単位の結合態様はランダムでもブロックで
も交互でもよいが、交互であることが好ましい。即ち本
発明の光電子素子に使用される高分子化合物が、式
(2)で示される繰り返し単位を含むばあい、該高分子
化合物は、下記式(3)の構造から実質的になることが
好ましい。 (上式中、Ar、R〜R6、M、L、Ar、mおよび
nは前記と同じ意味を表す)
【0030】以下に上記式(3)の構造から、M,Lお
よびBを除いた部分の具体例を示す。
【0031】 ここに、 Rはそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原
子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリ
ール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリール
アルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニ
ル基、アリールアルキニル基、置換シリル基、アルキル
アミノ基、アリールアミノ基、1価の複素環基、カルボ
キシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表す。
【0032】本発明の光電子素子に使用される高分子化
合物は上記式(1)および(2)で示される繰り返し単
位以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。式(1)お
よび(2)で示される繰り返し単位の合計は通常全繰り
返し単位の1モル%以上100モル%以下であり、好ま
しくは10モル%以上90モル%以下であり、より好ま
しくは30モル%以上80モル%以下である。
【0033】一般式(1)および(2)で示される繰り
返し単位以外の繰り返し単位の具体例としては、例え
ば、WO99/13692号公開明細書、WO99/4
8160公開明細書、GB2340304A、WO00
/53656公開明細書、WO01/19834公開明
細書、WO00/55927公開明細書、GB2348
316、WO00/46321公開明細書、WO00/
06665公開明細書、WO99/54943公開明細
書、WO99/54385公開明細書、US57770
70、WO98/06773公開明細書、WO97/0
5184公開明細書、WO00/35987公開明細
書、WO00/53655公開明細書、WO01/34
722公開明細書、WO99/24526公開明細書、
WO00/22027公開明細書、WO00/2202
6公開明細書、WO98/27136公開明細書、US
573636、WO98/21262公開明細書、US
5741921、WO97/09394公開明細書、W
O96/29356公開明細書、WO96/10617
公開明細書、EP0707020、WO95/0795
5公開明細書、特開2001−181618号公報、特
開2001−123156号公報、特開2001−30
45号公報、特開2000−351967号公報、特開
2000−303066号公報、特開2000−299
189号公報、特開2000−252065号公報、特
開2000−136379号公報、特開2000−10
4057号公報、特開2000−80167号公報、特
開平10−324870号公報、特開平10−1148
91号公報、特開平9−111233号公報、特開平9
−45478号公報等に開示されているポリフルオレ
ン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレン、その
誘導体および共重合体、ポリアリーレンビニレン、その
誘導体および共重合体、芳香族アミンおよびその誘導体
の(共)重合体に含まれている繰り返し単位が例示され
る。
【0034】本発明の光電子素子に使用される高分子化
合物は例えば、下記式(4)で示されるモノマー化合物
と、必要に応じ、該モノマー化合物と重合反応可能なモ
ノマー化合物を反応させて重合体(以下、原料重合体と
いうことがある。)を得、該重合体とMを含む金属錯体
とを反応させることにより製造することができる。 (上式中、Ar、R〜R6、M、Lおよびnは前記と
同じ意味を表す。X1およびX2はそれぞれ独立に重合可
能な基を表す) この場合本発明の光電子素子に使用される高分子化合物
の製造に使用する原料重合体の極限粘度数としては、
0.05〜2.0dl/gの範囲が好ましい。また、Mを
含む金属錯体と(4)とを反応させて得られたモノマー
化合物を上記式(4)の化合物のかわりに使用すること
もできる。本発明の光電子素子に使用される高分子化合
物が前記式(1)の繰り返し単位に加えて、さらに式
(2)で示される繰り返し単位を含む場合には、その原
料重合体は、原料として上記式(4)で示される化合物
に加えて下記式(5)で示される化合物を使用して製造
することができる。 Y1−Ar−Y2 (5) (上式中、Arは前記と同じ意味を表す。Y1およびY2
はそれぞれ独立に重合可能な基を表す)
【0035】上記式(4)および(5)における重合可能
な基としては、例えば、ハロゲン原子、水素原子、水酸
基、アシルオキシ基、硼酸基、硼酸エステル基、ハロゲ
ン化メチル基、スルホニウム塩基、アルデヒド基、ホス
ホニウム塩基等が例示される。
【0036】本発明の光電子素子に使用される高分子化
合物が、前記式(1)または(2)で示される繰り返し
単位以外の繰り返し単位にビニレン基や三重結合を有し
ない場合には、該高分子化合物またはその原料重合体
は、例えば該当するモノマーからSuzukiカップリ
ング反応により重合する方法、Grignard反応に
より重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法
(Yamamoto重合)、FeCl3等の酸化剤により重合す
る方法、電気化学的に酸化重合する方法、あるいは適当
な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法などが
例示される。
【0037】例えば、一般式(1)の繰り返し単位を有
する高分子化合物の原料重合体は、上記式(4)で、X1
およびX2がハロゲン原子であるモノマー化合物のゼロ価
ニッケル錯体による脱ハロゲン化重合反応(Yamamoto重
合)によって製造することができる。この重合反応に
は、モノマー化合物に対して0.1〜3倍モルの0価ニ
ッケルNi(0)錯体を用い、溶媒を用いて行うことが
好ましい。0価ニッケル(Ni(0))錯体は、たとえ
ばビス(1,5−シクロオクタジェン)ニッケルと、
2,2′−ビピリジルとの混合物等の形態として用いる
ことができる。該モノマー化合物としてのハロゲン化フ
ェナントロリン化合物は、例えば文献;Tetrahedron Le
tt., 36巻, 3489-3490頁 (1995).及び、Canadian Journ
al of Chemistry, 75巻, 1336-1339頁 (1997).記載の方
法により合成することができる。
【0038】この場合、重合に用いる溶媒としては、た
とえばDMF(ジメチルホルムアミド)、ジメチルスル
ホキシド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テト
ラメチルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタリン、テト
ラリン、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサ
ン、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチル
エーテル、tert−ブチルメチルエーテル等が挙げら
れ、トルエン、キシレン、テトラリン、テトラメチルベ
ンゼンが好ましい。これらの有機溶媒を用いて、好まし
くは20〜80℃程度の温度で重合を行うことができ
る。また、ゼロ価ニッケル錯体は、反応系中において、
たとえば亜鉛と2価ニッケル錯体の反応により調製した
ものを用いてもよい。この場合ニッケル錯体は反応系中
にある亜鉛等により繰り返し用いることができるので原
料モノマー化合物に対するニッケル錯体の使用割合は、
モル比として0.01〜0.5程度の範囲でよい。
【0039】また、上記式(1)で示される繰り返し単
位と、上記式(2)で示される繰り返し単位とを有する
高分子化合物の原料重合体は、上記式(4)で、X1およ
びX2がハロゲン原子であるモノマー化合物と、上記式
(5)でY1およびY2がハロゲン原子であるモノマー化合
物を上記条件で反応させることにより製造することがで
きる。この場合、通常ランダム共重合体が生成する。
【0040】また、上記式(1)で示される繰り返し単
位と、上記式(2)で示される繰り返し単位とを有する
高分子化合物の原料重合体は、一般式上記式(4)で、X
1およびX2がハロゲン原子であるモノマー化合物と、上
記式(5)でY1およびY2がホウ酸基またはホウ酸エステ
ル基であるモノマー化合物とのSuzukiカップリン
グ;または上記式(4)で、X1およびX2がホウ酸基また
はホウ酸エステル基であるモノマー化合物であるモノマ
ー化合物と、上記式(5)でY1およびY2がハロゲン原子
であるモノマー化合物とのSuzukiカップリングで
得ることができる。この場合、通常、前記式(3)で示
される構造から実質的になる交互共重合体が生成する。
【0041】Suzukiカップリング反応の場合は、
触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェ
ニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用
い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等
の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セ
シウムなどの無機塩をモノマーに対して当量以上、好ま
しくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液
として、2相系で反応させてもよい。重合溶媒として
は、重合を阻害しないものであれば特に限定されない
が、N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベン
ゼン、ブチルベンゼン、ナフタリン、テトラリン、等が
挙げられ、トルエン、キシレン、テトラリン、テトラメ
チルベンゼン、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオ
キサン、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等が挙
げられ、高分子化合物に対する良溶媒である、トルエ
ン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが好
ましい。反応操作等は、例えば、特開2000−445
44号公報に記載の方法に準じて行うことができる。
【0042】また、本発明の光電子素子に使用される高
分子化合物またはその原料重合体が、一般式(1)また
は(2)で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位に
ビニレン基を有する場合には、例えば特開平5−202
355号公報に記載の方法が挙げられる。すなわち、ア
ルデヒド基を有する化合物とホスホニウム塩基を有する
化合物との、もしくはアルデヒド基とホスホニウム塩基
とを有する化合物のWittig反応による重合、ビニ
ル基を有する化合物とハロゲン原子を有する化合物と
の、もしくはビニル基とハロゲン原子とを有する化合物
のHeck反応による重合、アルデヒド基を有する化合
物とアルキルホスホネート基を有する化合物との、もし
くはアルデヒド基とアルキルホスホネート基とを有する
化合物のHorner−Wadsworth−Emmo
ns法による重合、ハロゲン化メチル基を2つあるいは
2つ以上有する化合物の脱ハロゲン化水素法による重縮
合、スルホニウム塩基を2つあるいは2つ以上有する化
合物のスルホニウム塩分解法による重縮合、アルデヒド
基を有する化合物とアセトニトリル基を有する化合物と
の、もしくはアルデヒド基とアセトニトリル基とを有す
る化合物のKnoevenagel反応による重合など
の方法、アルデヒド基を2つあるいは2つ以上有する化
合物のMcMurry反応による重合などの方法が例示
される。高分子化合物が主鎖に三重結合を有する場合に
は、例えば、Heck反応が利用できる。
【0043】これらのうち、 Wittig反応による
重合、Heck反応による重合、Horner−Wad
sworth−Emmons法による重合、Knoev
enagel反応による重合、およびSuzukiカッ
プリング反応により重合する方法、Grignard反
応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する
方法(Yamamoto重合)が、構造制御がしやすいので好ま
しい。さらに好ましくはSuzukiカップリング反応
により重合する方法、Grignard反応により重合
する方法、Ni(0)触媒により重合する方法である
【0044】Ni(0)触媒により重合する方法(Yama
moto重合)、Suzukiカップリング反応により重合
する方法以外の重合方法について具体的に説明する。モ
ノマーとなる、式(4)、(5)等の重合可能な基を複数
有する化合物を、必要に応じ、有機溶媒に溶解し、例え
ばアルカリや適当な触媒を用い、有機溶媒の融点以上沸
点以下で、反応させることができる。例えば、“オルガ
ニック リアクションズ(Organic React
ions)”,第14巻,270−490頁,ジョンワ
イリー アンド サンズ(John Wiley&So
ns,Inc.),1965年、“オルガニック リア
クションズ(Organic Reaction
s)”,第27巻,345−390頁,ジョンワイリー
アンドサンズ(John Wiley&Sons,I
nc.),1982年、“オルガニック シンセシス
(Organic Syntheses)”,コレクテ
ィブ第6巻(Collective Volume V
I),407−411頁,ジョンワイリー アンド サ
ンズ(John Wiley&Sons,Inc.),
1988年、ケミカル レビュー(Chem.Re
v.),第95巻,2457頁(1995年)、ジャー
ナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.
Organomet.Chem.),第576巻,14
7頁(1999年)、ジャーナル オブ プラクティカ
ル ケミストリー(J.Prakt.Chem.),第
336巻,247頁(1994年)、マクロモレキュラ
ー ケミストリー マクロモレキュラー シンポジウム
(Makromol.Chem.,Macromol.
Symp.),第12巻,229頁(1987年)など
に記載の公知の方法を用いることができる。
【0045】有機溶媒としては、用いる化合物や反応に
よっても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用
いる溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で
反応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処
理を行うことが好ましい。但し、Suzukiカップリ
ング反応のような水との2相系での反応の場合にはその
限りではない。
【0046】反応させるために適宜アルカリや適当な触
媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すれば
よい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒に十
分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒を混
合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素などの不
活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリまたは
触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒の溶
液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。
【0047】高分子化合物を光電子素子に用いる場合、
その純度が素子の性能に影響を与えるため、重合前のモ
ノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したの
ちに重合することが好ましい。また重合後、再沈精製、
クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすること
が好ましい。
【0048】本発明の光電子素子は、上述の式(1)で
示される繰り返し単位を含む高分子化合物を用いたもの
である。本発明の光電子素子は、通常は式(1)で示さ
れる繰り返し単位を含む高分子化合物を含む層を有す
る。該層中の式(1)で示される繰り返し単位を含む高
分子化合物の含有量は好ましくは1〜99重量%程度であ
る。本発明の光電子素子としては、発光素子、スイッチ
ング素子、光電変換素子、太陽電池、光電特性を利用し
た光センサー等が挙げられる。
【0049】本発明の一態様である発光素子について説
明する。本発明の発光素子は、陽極および陰極からなる
電極間に発光層を有する。本発明の発光素子には、発光
層以外に、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子
注入層を有していてもよい。ここに、正孔輸送層とは、
正孔を輸送する機能を有する層をいい、電子輸送層と
は、電子を輸送する機能を有する層をいう。なお、電子
輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶ。発光
層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以
上用いてもよい。ここに正孔輸送層および/または電子
輸送層は、2層以上であってもよい。
【0050】すなわち、本発明の発光素子としては、陽
極および陰極からなる電極間に、陽極に接して正孔注入
層を有し、さらに発光層を有する素子(例えば、下記a))
のほかに、例えば、正孔注入層と発光層との間に、該発
光層に隣接して正孔輸送層を設けた発光素子(例えば、下
記b));陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して
電子輸送層を設けた発光素子(例えば、下記c));陰極
と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送層を設
け、正孔輸送層と発光層との間に、該発光層に隣接して
正孔輸送層を設けた発光素子素子(例えば、下記d));等
が挙げられる。
【0051】a)陽極/正孔注入層/発光層/陰極 b)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極 c)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極 d)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送
層/陰極 (ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示
す。以下同じ。)
【0052】式(1)で示される繰り返し単位を含む高
分子化合物は、発光層や電荷輸送層、電荷注入層に使用
することができる。この場合に該高分子化合物を単独で
用いても良く、それぞれの層に本高分子以外の発光材
料、電荷輸送材料、電荷注入材料を一種類以上混合して
用いて良い。本高分子化合物を発光層に用いる場合、発
光層に、本高分子化合物以外にさらに正孔輸送性材料、
電子輸送性材料、本高分子化合物以外の発光材料から選
ばれる材料を一種類以上含んでいてもよい。
【0053】本発明の発光素子が有する発光層の膜厚と
しては、該発光層に用いる材料によって最適値が異な
り、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択す
ればよいが、少なくともピンホールが発生しないような
厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高
くなり好ましくない。従って、該発光層の膜厚として
は、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは10nm
〜300nmであり、さらに好ましくは20nm〜15
0nmである。
【0054】該発光層は、発光材料として低分子蛍光体
を用いる場合には、例えば、真空蒸着や高分子バインダ
ーとの混合溶液からの製膜により形成することができ
る。
【0055】また、発光材料として、上記式(1)で示
される繰り返し単位を含む高分子化合物を用いる場合に
は、該高分子化合物を含む溶液から製膜することができ
る。溶液から製膜する場合には、上記の正孔注入層と同
様の製膜方法が採用される。発光材料を溶液から成膜す
る際に用いる溶媒としては、上記式(1)で示される繰
り返し単位を含む高分子化合物や高分子バインダーを溶
解させるものであれば特に制限はない。具体的には、ク
ロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系
溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒やトルエ
ン、キシレン、メシチレン、1,2,3,4−テトラメ
チルベンゼン、n−ブチルベンゼン等の芳香族化合物系
溶媒などがより好適に使用される。
【0056】本発明の発光素子が正孔輸送層を有する場
合、該正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって
最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となる
ように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生
しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の
駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送
層の膜厚としては、例えば1nm〜1μmであり、好ま
しくは2nm〜300nmであり、さらに好ましくは5
nm〜200nmである。
【0057】本発明の発光素子が電子輸送層を有する場
合、該電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって
最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となる
ように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生
しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の
駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電子輸送
層の膜厚としては、例えば1nm〜1μmであり、好ま
しくは2nm〜300nmであり、さらに好ましくは5
nm〜200nmである。
【0058】本発明の発光素子に用いる正孔輸送性材
料、電子輸送性材料としては公知の低分子化合物や高分
子化合物が使用できるが、高分子化合物を用いることが
好ましい。正孔輸送性材料、および電子輸送性材料の具
体例として、高分子化合物としてはWO99/1369
2号公開明細書、WO99/48160公開明細書、G
B2340304A、WO00/53656公開明細
書、WO01/19834公開明細書、WO00/55
927公開明細書、GB2348316、WO00/4
6321公開明細書、WO00/06665公開明細
書、WO99/54943公開明細書、WO99/54
385公開明細書、US5777070、WO98/0
6773公開明細書、WO97/05184公開明細
書、WO00/35987公開明細書、WO00/53
655公開明細書、WO01/34722公開明細書、
WO99/24526公開明細書、WO00/2202
7公開明細書、WO00/22026公開明細書、WO
98/27136公開明細書、US573636、WO
98/21262公開明細書、US5741921、W
O97/09394公開明細書、WO96/29356
公開明細書、WO96/10617公開明細書、EP0
707020、WO95/07955公開明細書、特開
2001−181618号公報、特開2001−123
156号公報、特開2001−3045号公報、特開2
000−351967号公報、特開2000−3030
66号公報、特開2000−299189号公報、特開
2000−252065号公報、特開2000−136
379号公報、特開2000−104057号公報、特
開2000−80167号公報、特開平10−3248
70号公報、特開平10−114891号公報、特開平
9−111233号公報、特開平9−45478号公報
等に開示されているポリフルオレン、その誘導体および
共重合体、ポリアリーレン、その誘導体および共重合
体、ポリアリーレンビニレン、その誘導体および共重合
体、芳香族アミンおよびその誘導体の(共)重合体が例
示される。
【0059】高分子化合物の正孔輸送性材料としては、
上記に例示した文献に記載のものがより好適に用いられ
るが、それ以外の高分子化合物、例えば、ポリビニルカ
ルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはそ
の誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポ
リシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導
体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリピロール
もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレン
ビニレン)もしくはその誘導体なども利用可能である。
また、低分子化合物の正孔輸送性材料としてはピラゾリ
ン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、
トリフェニルジアミン誘導体が例示される。
【0060】高分子化合物の電子輸送性材料としては、
上記に例示した文献に記載のもの以外に、ポリキノリン
もしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘
導体を使用してもよい。また、低分子化合物の電子輸送
性材料としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキ
ノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくは
その誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アント
ラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキ
ノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、
ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフ
ェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもし
くはその誘導体の金属等が例示される。特開昭63−7
0257号公報、同63−175860号公報、特開平
2−135359号公報、同2−135361号公報、
同2−209988号公報、同3−37992号公報、
同3−152184号公報に記載されている正孔輸送性
材料や電子輸送材料等が好適に利用できる。
【0061】上記正孔輸送層や電子輸送層は、それぞ
れ、正孔輸送性材料や電子輸送性材料を用いて製膜す
る。正孔輸送性材料や電子輸送性材料が低分子化合物の
場合には、真空蒸着や高分子バインダーとの混合溶液か
らの製膜が例示され、高分子化合物の場合には溶液や溶
融状態から製膜することができる。
【0062】高分子化合物や正孔輸送性材料を溶液から
成膜する場合、該溶液に用いる溶媒としては、その材料
を溶解させるものであれば特に制限はない。具体的に
は、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の
塩素系溶媒やトルエン、キシレン、メシチレン、1,
2,3,4−テトラメチルベンゼン、n−ブチルベンゼ
ン等の芳香族化合物系溶媒などが好適に使用される。正
孔輸送層を溶液から成膜する場合に用いる溶媒として
は、正孔輸送性材料や、必要により使用される高分子バ
インダーを溶解させるものであれば特に制限はない。該
溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエ
タン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル
系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶
媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、
酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート
等のエステル系溶媒が例示される。
【0063】電子輸送層の成膜法としては特に制限はな
いが、低分子電子輸送性材料では、粉末からの真空蒸着
法、または溶液、もしくは溶融状態からの成膜による方
法が、高分子電子輸送性材料では溶液または溶融状態か
らの成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または
溶融状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用し
てもよい。
【0064】正孔輸送性材料や電子輸送性材料に必要に
応じ混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極
度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する
吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バイ
ンダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリ
アニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくは
その誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくは
その誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)もし
くはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレー
ト、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリシロキ
サンなどが例示される。
【0065】本発明の発光素子は、陽極、陰極、発光
層、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層以外の層を
有していてもよい。このような層としては、例えば、電
子注入層、膜厚10nm以下の絶縁層(界面の密着性向
上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に
設ける薄いバッファー層)があげられる。ここに、陰極
に隣接して設けた層であって、陰極からの電子注入効率
を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を
有するものを電子注入層という。積層する層の順番や
数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命
を勘案して適宜用いることができる。
【0066】電子注入層の具体的な例としては、陰極と
発光層または電子輸送層との間に設けられ、陰極材料の
仕事関数と発光層に含まれる発光材料の電子親和力また
は電子輸送層に含まれる電子輸送性材料との中間の値の
電子親和力を有する材料を含む層などが好適に使用され
る。
【0067】上記電子注入層が導電性高分子を含む層の
場合、該層は陰極と発光層との間に該電極に隣接して設
けられる。該導電性高分子の電気伝導度は、10-7S/
cm以上103S/cm以下であることが好ましく、発
光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5
/cm以上102S/cm以下がより好ましく、10- 5
S/cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。通
常は該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上
103S/cm以下とするために、該導電性高分子に適
量のイオンをドープする。ドープするイオンの種類は、
カチオンであり、その例としては、リチウムイオン、ナ
トリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモ
ニウムイオンなどが例示される。電子注入層の膜厚とし
ては、例えば1nm〜150nmであり、2nm〜10
0nmが好ましい。
【0068】電子注入層の成膜方法としては、溶液から
成膜することが例示され、この溶液を塗布後乾燥により
溶媒を除去するだけでよく、製造上非常に有利である。
溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャス
ティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコー
ト法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコ
ート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリ
ーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、イン
クジェットプリント法等の塗布法を用いることができ
る。また電子注入材料は、エマルジョン状で水やアルコ
ールに分散させたものも溶液と同様な方法で、成膜する
ことができる。
【0069】陰極に接して設ける10nm以下の絶縁層
としては、金属フッ化物や金属酸化物、または有機絶縁
材料等が挙げられ、アルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属等の金属フッ化物や金属酸化物が好ましい。絶縁層
に用いる無機化合物の成膜方法には真空蒸着法が例示さ
れる。
【0070】本発明の発光素子を形成する基板は、電極
や該素子の各層を形成する際に変化しないものであれば
よく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、
シリコン基板などが例示される。不透明な基板の場合に
は、反対の電極が透明または半透明であることが好まし
い。
【0071】本発明の光電子素子が有する陽極および陰
極のうち、通常は、その少なくとも一方が透明または半
透明であり、陽極側が透明または半透明であることが好
ましい。該陽極の材料としては、導電性の金属酸化物、
半透明の金属等が用いられる。具体的には、酸化インジ
ウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であ
るインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウ
ム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラス(NES
Aなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、
インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。
また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導
体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透
明導電膜を用いてもよい。
【0072】陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度と
を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10
nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmで
あり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
【0073】陽極の作製方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等
が挙げられる。
【0074】本発明の発光素子で用いる陰極の材料とし
ては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、
ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウ
ム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマ
リウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムな
どの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるい
はそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガ
ン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫の
うち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイ
ト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグ
ネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マ
グネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、
リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム
合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミ
ニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構
造としてもよい。
【0075】陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮
して、適宜選択することができるが、例えば10nmか
ら10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであ
り、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
【0076】陰極の作製方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、金属薄膜を熱圧着するラミネート法等
が用いられる。
【0077】陰極作製後、発光素子を保護する保護層を
装着していてもよい。該発光素子を長期安定的に用いる
ためには、素子を外部から保護するために、保護層およ
び/または保護カバーを装着することが好ましい。
【0078】該保護層としては、高分子化合物、金属酸
化物、金属窒化物、金属窒酸化物、金属フッ化物、金属
ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバー
としては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラ
スチック板などを用いることができ、該カバーを熱硬化
樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方
法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持
すれば、素子が破損するのを防ぐことが容易である。該
空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれ
ば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリ
ウム、酸化カルシウム等の乾燥剤を該空間内に設置する
ことにより製造工程で吸着した水分が素子の性能を低下
させるのを制することが容易となる。これらのうち、い
ずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
【0079】本発明の発光素子は、面状光源、セグメン
ト表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装
置のバックライト等として用いることができる。
【0080】本発明の発光素子を用いて面状の発光を得
るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置
すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、
前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマ
スクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く
形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のい
ずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する
方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成
し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように
配置することにより、数字や文字、簡単な記号などを表
示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。更
に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰
極をともにストライプ状に形成して直交するように配置
すればよい。複数の種類の発光色の異なる重合体を塗り
分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィル
ターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラ
ー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッ
シブ駆動でも、アモルファスシリコンや低温ポリシリコ
ンを用いた薄膜トランジスタなどと組み合わせたアクテ
ィブ駆動でもよい。これらの表示素子は、コンピュー
タ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーショ
ン、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置
として用いることができる。さらに、前記面状の発光素
子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト
用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に
用いることができる。また、フレキシブルな基板を用い
れば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
【0081】つぎに、本発明の光電子素子の別の態様で
あるスイッチング素子について説明する。本発明のスイ
ッチング素子としては、ソース電極、ドレイン電極に上
記式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物
を含む薄膜が形成され、それに対向する絶縁膜および該
絶縁膜の該高分子化合物薄膜と反対側に設けられたゲー
ト電極を有する電界効果型トランジスタまたは、ソース
電極とドレイン電極に挟まれた該高分子化合物を含む薄
膜が形成され、該薄膜に埋め込まれたゲート電極を有す
る静電誘導型トランジスタが例示される。これらのスイ
ッチング素子の作成方法としては、特許第260936
6号公報に記載されたと類似の方法が例示される。具体
的には、ソース電極とドレイン電極を有する基板上に、
該高分子化合物の薄膜を形成し、その後、絶縁膜とゲー
ト電極を形成する方法やゲート電極とそれを覆うように
絶縁膜を有する基板上に高分子薄膜を形成した後に、ソ
ース電極、ドレイン電極を形成する方法が例示される。
また、静電誘導型トランジスタでは、ソース電極を有す
る基板上に第一の高分子薄膜を形成し、その上にゲード
電極を形成し、ついで第二の高分子薄膜を形成し、その
上に、ドレイン電極を形成する方法が例示される。この
場合、第一の高分子薄膜と第二の高分子薄膜は同一の高
分子化合物でもよいが、異なる高分子化合物でもよい。
さらに、二つの高分子薄膜の内少なくとも一方に高分子
化合物が含まれていればよい。これらの高分子薄膜はさ
らに一層以上の層が積層されていてもよく、それらは同
一の高分子化合物を含む層を積層してもよく、異なる材
料を含む層を積層してもよい。高分子薄膜の製膜方法は
特に制限はないが、発光素子で例示したものが好適に利
用できる。
【0082】つぎに、本発明の別の態様である光電変換
素子について説明する。少なくとも一方が透明または半
透明な二組の電極間に上記式(1)で示される繰り返し
単位を含む高分子化合物を含む層を挟持させた素子や基
板上に製膜した上記式(1)で示される繰り返し単位を
含む高分子化合物を含む層上に形成した一組の櫛形電極
を有する素子が例示される。特性を向上するために、フ
ラーレンやカーボンナノチューブ等を混合してもよい。
光電変換素子の製造方法としては、特許第314629
6号公報に記載の方法が例示される。具体的には、第一
の電極を有する基板上に高分子薄膜を形成し、その上に
第二の電極を形成する方法、基板上に高分子薄膜を形成
して、その上に一組の櫛形電極を形成する方法、基板上
に形成した一組の櫛形電極の上に高分子薄膜を形成する
方法が例示される。第一または第二の電極のうち一方が
透明または半透明である。高分子薄膜の形成方法やフラ
ーレンやカーボンナノチューブを混合する方法について
は特に制限はないが、発光素子で例示したものが好適に
利用できる。
【0083】太陽電池や光電導性を利用した光センサー
はこのような光電変換素子の具体的応用例である。
【0084】本発明の光電子素子は、従来の光電子素子
では不十分であった特性を、十分に発揮し得る。
【0085】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明するために
実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0086】参考例1 <P(PhPhen)重合体の合成> 2,5-ジドデシロキシベンゼン-1,4-ビス(2,2-ジメチル
トリメチレンボロネートはMacromol. Chem. Phys., 195
巻, 1933-1952頁 (1994).記載の方法により下記のよう
にして合成した。窒素置換した500 mLのシュレンク管に
上記の1,4−ジブロモ−2,5−ジドデシロキシベン
ゼン(14.0 g, 23.2 mmol)を入れ、240 mLの脱水THFと15
0 mLの脱水エーテルを加えて完全に溶解させた。溶液を
−78℃まで冷却した後、ブチルリチウムヘキサン溶液
(1.57M, 59 mL)を1時間かけて滴下し、その温度で2時間
撹拌した。反応溶液を一旦室温まで戻した後、再び−78
℃まで冷却してからトリメチルボレート (26mL)を1時間
かけて滴下した。滴下後、反応溶液を室温まで戻し、そ
のまま一晩撹拌した。反応溶液を塩酸水溶液 (2 M)中に
注ぎ込み、一晩撹拌することにより加水分解を行った。
生成した白色の固体をろ別してアセトンに溶解させ、再
度塩酸水溶液 (2 M)中に注ぐことによって、ジボロン酸
を得た。この粗生成物を200 mLの脱水THFに溶解させ、
2,2−ジメチルー1,3−プロパンジオール(4.82 g,
46.3 mmol)を加えて60℃で15時間撹拌することによ
り、エステル化を行った。溶媒を減圧下で留去し、メタ
ノールで洗浄して未反応のジオールを除去した。ヘキサ
ンからの再結晶により精製し、減圧乾燥を行い、目的物
を白色固体として収率55%で得た。 Anal. Calcd for C
40H72O6B2: C, 71.64%; H,10.82%; N, 0%. Found: C,
71.89%; H, 10.48%; N, 0%. 1H NMR (400 MHz, CDCl3):
d 7.08 (s, 2H, aromatic-H), 3.93 (t, J=6.8 Hz, 4
H, -OCH2-), 3.76 (s, 8H, -BOCH2-), 1.77-1.26 (m, 4
0H, -CH2-), 1.05 (s, 12H, -CCH3), 0.88 (t, J=6.4 H
z, 6H, -CH3).
【0087】窒素置換した100 mLのシュレンク管に、モ
ノマーである3,8-ジブロモ-1,10-フェナントロリン (2.
0 mmol)、と2,5-ジドデシロキシベンゼン-1,4-ビス(2,
2-ジメチルトリメチレンボロネート)(2.0 mmol)を秤り
取り、40 mLの脱水THFを加えて溶解させた。これに不活
性ガスでパージした炭酸水素ナトリウム水溶液 (1M, 20
mL)を加え、さらに10分間パージした。これにPd(PPh3)4
(0.04 mmol)のTHF溶液(5 mL)を滴下し、窒素気流下60
℃で72時間撹拌した。反応溶液をメタノールに注ぎ込
み、蒸留水、メタノール、アセトンで洗浄した後、クロ
ロホルムに溶解させメタノールに再沈殿することで精製
し、減圧乾燥を行い、収率91%でポリマーを得た。Anal.
Calcd for Br-(C42H58N2O2)6-H: C, 79.27%; H, 9.21
%; N, 4.40%; Br, 2.09%. Found: C, 78.84%; H, 8.56
%; N, 4.41%; Br, 2.49%. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): d
9.43 (br, 2H, phen-2,9-H), 8.45 (br, 2H, phen-4,7
-H),7.79 (br, 2H, phen-5,6-H), 7.00 (br, 2H, ph-
H), 4.14 (br, 4H, -OCH2-),2.06-1.25 (m, 20H, -CH
2-), 0.87 (br, 6H, -CH3).P(PhPhen)重合体について、
ウベローデ型粘度計を用いて極限粘度数を測定したとこ
ろ、0.20dl/gであった。なお測定はクロロベン
ゼン中28℃で行った。ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算
の数平均分子量は2100、重量平均分子量は2800
であった。なお溶媒としてはテトラヒドロフランを用い
た。(P(PhPhen)重合体はGPCでは分子量が実際より
小さめに見積もられる可能性がある)。
【0088】参考例2 <高分子化合物1の合成>窒素置換した50 mLのシュレ
ンク管に、参考例1で得たP(PhPhen) 重合体(0.12 g)を
秤り取り、脱水THF (10 mL)を加えて溶解させた。酢酸
亜鉛二水和物 (0.03 g)をメタノール (5 mL)に溶解さ
せ、反応溶液に滴下した。室温で12時間撹拌した後、溶
媒を減圧下で留去し、得られた固体をメタノールで洗浄
した。減圧乾燥を行い、下記構造を有する目的物をオレ
ンジ色の固体として得た。収量0.18 g。 蛍光スぺクトルおよびIRスペクトルにより、金属錯体
構造が形成されていることを確認した。
【0089】参考例3 <高分子化合物2の合成>窒素置換した50 mLのシュレ
ンク管に、参考例1で得たP(PhPhen) (0.25 g)、ジベン
ゾイルメタン (0.27 g)を秤り取り、脱水THF (20 mL)を
加えて溶解させてから、トリエチルアミン (0.2 g)を加
えた。さらに、塩化ユーロピウム六水和物 (0.15g)をメ
タノール(5 mL)に溶解させ、反応溶液に滴下した。50℃
で4時間撹拌した後、溶媒を減圧下で留去し、得られた
固体をメタノールで洗浄した。減圧乾燥を行い、下記構
造を有する目的物を黄色固体として得た。収量0.30 g。 蛍光スぺクトルおよびIRスペクトルにより、金属錯体
構造が形成されていることを確認した。
【0090】参考例4 <高分子化合物3の合成> 窒素置換した50 mLのシュレンク管に、参考例1で得たP
(PhPhen) (0.25 g)、Tetrakis(2-phenylpyridine-C2,
N')(m-dichloro)diiridium(III)([Ir(ppy)2Cl]2;0.21
g;文献J. Am. Chem. Soc., 123巻, 4304-4312頁 (200
1)記載の方法により合成)を秤り取り、脱水THF (30 m
L)を加えて窒素気流下で4時間還流した。次に、NaPF6
(0.20 g)をメタノール (5 mL)に溶解させ、反応溶液に
滴下した。溶媒を減圧下で留去し、得られた固体をメタ
ノールで洗浄した。減圧乾燥を行い、下記構造を有する
目的物を黄色固体として得た。収量0.36 g。蛍光スぺク
トルおよびIRスペクトルにより、金属錯体構造が形成
されていることを確認した。
【0091】参考例5 <高分子化合物4の合成>2,7−ジブロモ−9,9−
ジオクチルフルオレン(26.32g、0.0480m
ol)、2,7−ジブロモ−9,9−ジイソペンチルフ
ルオレン(5.6g、0.0121mol)および2,
2’−ビピリジル(22g、0.141mol)を脱水
したテトラヒドロフラン1600mLに溶解した後、窒
素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下
において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジ
エン)ニッケル(0){Ni(COD)}(40.0
1g、0.145mol)加え、60℃まで昇温し、8
時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25
℃)まで冷却し、25%アンモニア水200mL/メタ
ノール1200mL/イオン交換水1200mL混合溶
液中に滴下して30分間攪拌した後、析出した沈殿をろ
過して風乾した。その後、トルエン1100mLに溶解
させてからろ過を行い、ろ液をメタノール3300mL
に滴下して30分間攪拌した。析出した沈殿をろ過し、
メタノール1000mLで洗浄した後、5時間減圧乾燥
した。得られた重合体の収量は20.47gであった。
得られた重合体を高分子化合物4と呼ぶ。高分子化合物
4のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)により測定したポリスチレン換算の数平均分子量M
n=6.0×104、重量平均分子量Mw=1.5×1
であった。なお溶媒としてはクロロホルムを用い
た。なお高分子化合物4は、トルエン、クロロホルムな
どの溶媒に易溶であった。
【0092】実施例1 スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けた
ガラス基板に、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/
ポリスチレンスルホン酸の溶液(バイエル社、Bayt
ronP)を用いてスピンコートにより50nmの厚み
で成膜し、ホットプレート上で200℃で10分間乾燥
した。次に、上記参考例2で得た高分子化合物1を0.
7wt%となるように調製したクロロホルム溶液を用い
てスピンコートにより1200rpmの回転速度で成膜
した。さらに、これを減圧下80℃で1時間乾燥した
後、フッ化リチウムを約4nmを蒸着し、陰極として、
カルシウムを約20nm、次いでアルミニウムを約50
nm蒸着して、EL素子を作製した。なお真空度が、1
×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始
した。得られた素子に電圧を引加することにより、高分
子化合物1からの604nmにピークを有するEL発光
が得られた。該素子は、約22.3Vで0.5cd/m
の発光を示した。
【0093】実施例2 高分子化合物2と高分子化合物4を用いた以外は実施例
1と同様に、素子を得た。このとき高分子化合物2の混
合量は29.9wt%で、これらの材料の0.99wt
%クロロホルムを調製し、1200rpmでスピンコー
ト、製膜した。得られた素子に電圧を印加することによ
りEL発光が得られた。
【0094】実施例3 高分子化合物1のかわりに高分子化合物3を用い、その
0.9wt%クロロホルム溶液を用いた以外は実施例1
と同様にして素子を得た。得られた素子に電圧を印加す
ることにより、620nmにピークを有するEL発光を
得た。該素子は21.1Vで100cd/mを超え
た。
【0095】実施例4 実施例3の高分子化合物3の代わりに高分子化合物3と
高分子化合物4とを混合したものを用いた以外は、同様
の素子を得た。このときの高分子化合物3の混合量は2
9.7wt%であった。得られた素子に電圧を印加する
ことにより、584nmにピークを有するEL発光が得
られた。該素子は約22.7Vで8.5cd/mの発
光を示した。
【0096】
【発明の効果】本発明の光電子素子は、フェナントロリ
ン骨格を有する金属錯体構造を持つ高分子化合物を用い
た光電子素子であり、該素子における該化合物からなる
層を塗布法により形成しうる。本発明の光電子素子であ
る発光素子やスイッチング素子は、液晶ディスプレイの
バックライトまたは照明用としての曲面状や平面状の光
源、セグメントタイプの表示素子、ドットマトリックス
のフラットパネルディスプレイ等の装置に好ましく使用
できる。さらに、太陽電池や光センサーとしても好まし
く用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/08 H05B 33/22 D 51/10 H01L 31/04 D H05B 33/22 31/08 T (72)発明者 安田 琢麿 神奈川県横浜市瀬谷区五貫目18ー10 S・ アルカディアドリーム A−101 (72)発明者 関根 千津 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 2H091 FA44Z FB02 3K007 AB18 CC00 DB03 FA01 4J032 BA15 BA17 BB08 5F051 AA11 5F088 AB11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で示される繰り返し単位を含
    む高分子化合物を用いたことを特徴とする光電子素子。 〔ここで、R、R、R、R、RおよびR6
    それぞれ独立に水素原子、フッ素原子、アルキル基、ア
    ルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオ
    キシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリー
    ルアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアル
    キニル基、置換シリル基、アルキルアミノ基、アリール
    アミノ基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カル
    ボキシル基またはシアノ基である。Mは金属原子または
    金属イオンであり、LはMに配位する配位子であり、n
    は0〜3の整数である。Bは対イオンであり、mは0〜
    3の整数である。〕
  2. 【請求項2】Lが、カルボニル配位子、アセテート配位
    子、カルボキシル配位子、アルキル配位子、アルケン配
    位子、アルキン配位子、アルコキシ配位子、アミン配位
    子、イミン配位子、ニトリル配位子、イソニトリル配位
    子、ホスフィン配位子、ホスフィンオキシド配位子、ホ
    スファイト配位子、エーテル配位子、スルホン配位子、
    スルホキシド配位子、スルフィド配位子または複素環配
    位子であることを特徴とする請求項1記載の光電子素
    子。。
  3. 【請求項3】高分子化合物が、さらに下記式(2)で示
    される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の光電子素子。 −Ar− (2) 〔ここでArはアリーレン基または2価の複素環基を示
    す。〕
  4. 【請求項4】高分子化合物が、式(1)で示される繰り
    返し単位と、式(2)で示される繰り返し単位とが交互
    に結合した高分子化合物であることを特徴とする請求項
    3記載の光電子素子。
  5. 【請求項5】上記式(1)で示される繰り返し単位を含
    む高分子化合物を含有する層を有することを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の光電子素子。
  6. 【請求項6】光電子素子が発光素子であることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の光電子素子。
  7. 【請求項7】光電子素子がスイッチング素子であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光電子素
    子。
  8. 【請求項8】光電子素子が光電変換素子であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光電子素子。
  9. 【請求項9】光電子素子が光電導性を利用した光センサ
    ーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の光電子素子。
  10. 【請求項10】光電子素子が太陽電池であることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の光電子素子。
  11. 【請求項11】請求項6に記載の発光素子を用いたこと
    を特徴とする面状光源。
  12. 【請求項12】請求項6に記載の発光素子を用いたこと
    を特徴とするセグメント表示装置。
  13. 【請求項13】請求項6に記載の発光素子を用いたこと
    を特徴とするドットマトリックス表示装置。
  14. 【請求項14】請求項6に記載の発光素子をバックライ
    トとすることを特徴とする液晶表示装置。
  15. 【請求項15】請求項7に記載のスイッチング素子から
    主に構築されるアクティブマトリックス駆動回路を有す
    る液晶または発光表示装置。
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