JP2003253001A - 高分子化合物の製造方法 - Google Patents

高分子化合物の製造方法

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JP2003253001A JP2002376679A JP2002376679A JP2003253001A JP 2003253001 A JP2003253001 A JP 2003253001A JP 2002376679 A JP2002376679 A JP 2002376679A JP 2002376679 A JP2002376679 A JP 2002376679A JP 2003253001 A JP2003253001 A JP 2003253001A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】主鎖に芳香族環を有し、該芳香環の側鎖に複雑
な構造の置換基を有する高分子化合物を簡便に製造しう
る方法を提供する。 【解決手段】下記工程(A)及び工程(B)を含む高分
子化合物の製造方法。 工程(A):一般式(1) X1−Ar1−X2 (1) 〔ここで、X1およびX2はそれぞれ独立に、互いに反応
して結合を生成しうる反応活性基を示す。Ar1は、ア
リーレン基、2価の複素環基または2価の芳香族アミン
基を示す。該Ar1は少なくとも1個の反応活性基Yを
有する。該反応活性基Yは、実質的にX1およびX2と反
応しない反応活性基である。〕で示される1種類以上の
単量体を、X1およびX2が互いに反応して結合を生成す
る条件下で重合させて、反応活性基Yを有する重合体を
製造する工程。工程(B):工程(A)で製造された反
応活性基Yを有する重合体と,反応活性基Yと反応して
結合を生成する反応活性基Zを有する化合物とを反応さ
せる工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子化合物の製
造方法に関する。本発明によって製造された高分子化合
物は、高分子発光素子(高分子LED)などの電子機器
に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】主鎖に芳香環を有する高分子化合物は、
電子素子用として種々検討されており、例えば、高分子
量の発光材料(高分子蛍光体)として用いられるものと
して、ポリアリーレン系〔ポリフルオレン(非特許文献
1等);ポリパラフェニレン誘導体(非特許文献2等)
の高分子化合物、ポリアリーレンビニレン系(非特許文
献3等)の高分子化合物が知られている。これらの高分
子化合物の特性の改良等のため、該高分子化合物の芳香
環側鎖への置換基の導入が種々検討されている。芳香環
側鎖に置換基を有する高分子化合物を製造するために
は、該置換基を有する単量体を合成し、該単量体を重合
するのが通常の製造方法であった。
【0003】
【非特許文献1】ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・ア
プライド・フィジックス(Jpn.J.Appl.Ph
ys.)第30巻、L1941頁(1991年)
【非特許文献2】アドバンスト・マテリアルズ(Ad
v.Mater.)第4巻、36頁(1992年)
【非特許文献3】WO98/27136号公開明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の製造方法では、芳香環側鎖に複雑な構造の置換基
を有する高分子化合物を製造するためには、芳香環側鎖
に複雑な置換基を有する単量体の製造が必要であり、そ
の製造が煩雑であった。また、置換基の種類によって
は、該単量体の重合が困難な場合があった。本発明の目
的は、主鎖に芳香族環を有し、該芳香環の側鎖に複雑な
構造の置換基を有する高分子化合物を簡便に製造しうる
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、反応活性基X1
2、およびYを有する下記一般式(1)で示される単
量体を、X1およびX2が互いに反応して結合を生成する
条件下で重合させて反応活性基Yを有する重合体を製造
し、該反応活性基Yを有する重合体と,反応活性基Yと
反応して結合を生成する反応活性基Zを有する化合物と
を反応させることにより、主鎖に芳香環を有し、該芳香
環の側鎖に複雑な構造の置換基を有する高分子化合物を
簡便に製造しうることを見出し本発明に至った。
【0006】すなわち本発明は、下記工程(A)及び
(B)を含む高分子化合物の製造方法に係るものであ
る。 工程(A):一般式(1) X1−Ar1−X2 (1) 〔ここに、X1およびX2はそれぞれ独立に、互いに反応
して結合を生成しうる反応活性基を示す。Ar1は、ア
リーレン基、2価の複素環基または2価の芳香族アミン
基を示す。該Ar1は少なくとも1個の反応活性基Yを
有する。該反応活性基Yは、実質的にX1およびX2と反
応しない反応活性基である。〕で示される1種類以上の
単量体を、X1およびX2が互いに反応して結合を生成す
る条件下で重合させて、反応活性基Yを有する重合体を
製造する工程。工程(B):工程(A)で製造された反
応活性基Yを有する重合体と,反応活性基Yと反応して
結合を生成する反応活性基Zを有する化合物とを反応さ
せる工程。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法における工程
(A)は、上記一般式(1)で示される1種類以上の単
量体を、X1およびX2が互いに反応して結合を生成する
条件下で重合させて、反応活性基Yを有する重合体を製
造する工程である。
【0008】本発明で用いる式(1)の単量体におい
て、Ar1は、アリーレン基、2価の複素環基または2
価の芳香族アミン基を示す。該Ar1は、少なくとも一
個の反応活性基Yを有する。該反応活性基Yは、実質的
にX1およびX2と反応しない反応活性基である。該Ar
1は、反応活性基Y以外に、アルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミ
ノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキ
ル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、
アリールアルキニル基、アリールアミノ基、1価の複素
環基、シアノ基等の置換基を有していてもよい。
【0009】アリーレン基とは、芳香族炭化水素から、
水素原子2個を除いた残りの原子団であり、炭素数は、
通常6〜60程度である。炭素数には置換基の炭素数は
含まない。ここに芳香族炭化水素には縮合環をもつも
の、独立したベンゼン環または縮合環2個以上が直接又
はビニレン等の基を介して結合したものが含まれる。ア
リーレン基としては、フェニレン基(例えば、下図の式
1〜3)、ナフタレンジイル基(下図の式4〜13)、
アントラセニレン基(下図の式14〜19)、ビフェニ
レン基(下図の式20〜25)、トリフェニレン基(下
図の式26〜28)、縮合環化合物基(下図の式29〜
38)、スチルベン−ジイル(下図AからD)、ジスチ
ルベン−ジイル(下図E,F)などが例示される。中で
もフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレンージイル
基(下図の式36〜38)、スチルベン−ジイル(下図
AからD)、ジスチルベン−ジイル(下図E,F)が好
ましい。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】2価の複素環基とは、複素環化合物から水
素原子2個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は通常
4〜60程度である。炭素数には置換基の炭素数は含ま
ない。ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化
合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、
酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素などのヘテロ原子を環
内に含むものをいい、例えば以下のものが挙げられる。
ヘテロ原子として、窒素を含む基;ピリジンージイル基
(下図の式39〜44)、ジアザフェニレン基(下図の
式45〜48)、キノリンジイル基(下図の式49〜6
3)、キノキサリンジイル基(下図の式64〜68)、
アクリジンジイル基(下図の式69〜72)、ビピリジ
ルジイル基(下図の式73〜75)、フェナントロリン
ジイル基(下図の式76〜78)など。ヘテロ原子とし
てけい素、窒素、酸素、硫黄、セレンなどを含みフルオ
レン構造を有する基(下図の式79〜93)。ヘテロ原
子としてけい素、窒素、酸素、硫黄、セレンなどを含む
5員環複素環基:(下図の式94〜98)が挙げられ
る。ヘテロ原子としてけい素、窒素、酸素、硫黄、セレ
ンなどを含む5員環縮合複素環基:(下図の式99〜1
08)が挙げられる。ヘテロ原子として硫黄などを含む
5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体
やオリゴマーになっている基:(下図の式109〜11
0)が挙げられる。ヘテロ原子としてけい素、窒素、酸
素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテ
ロ原子のα位でフェニル基に結合している基:(下図の
式111〜117)が挙げられる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】2価の芳香族アミン基とは、芳香族アミン
から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、炭素数
は通常4〜60程度であり、炭素数には置換基の炭素数
は含まない。2価の芳香族アミン基としては、例えば、
下記一般式(2)で示される基が挙げられる。
【0027】 −Ar3−N(Ar4)−Ar5− (2) ここで、Ar3およびAr5はそれぞれ独立にアリーレン
基、一般式(3)で表される基、または一般式(4)で
表される基である。Ar4は、アリール基、一般式
(5)で表される基または一般式(6)で表される基を
示す。また、Ar3とAr4の間、Ar4とAr5の間、ま
たはAr3とAr5の間に環を形成していてもよい。
【0028】 式中、Ar6およびAr7は、それぞれ独立にアリーレン
基を示す。R5およびR6は、それぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ
基を示す。lは0または1である。
【0029】 式中、Ar8およびAr9は、それぞれ独立に、アリーレ
ン基を示す。Ar10は、置換基を有してもよいアリール
基である。また、Ar8とAr10の間、Ar8とAr9
間、またはAr9とAr10の間に環を形成していてもよ
い。
【0030】 式中、Ar11は、アリーレン基を示す。R7およびR
8は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール
基、1価の複素環基またはシアノ基であり、また、Ar
11とR7の間、Ar11とR8の間、またはR7とR8の間に
環を形成していてもよい。
【0031】 (6)式中、Ar12は、アリーレン基を示す。Ar
13は、アリール基を示す。R9およびR10は、それぞれ
独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複
素環基またはシアノ基であり、pは0または1である。
【0032】上記式(3)のAr6、Ar7、式(4)の
Ar8、Ar9、式(5)のAr11、式(6)のAr
12は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ア
ルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリ
ールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキ
シ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、
アリールアミノ基、1価の複素環基、シアノ基等の置換
基を有していてもよい。また上記式(2)のAr4、上記
式(4)のAr10、上記式(6)のAr13はアルキル
基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル
基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ
基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリ
ールアルケニル基、アリールアルキニル基、アリールア
ミノ基、1価の複素環基、シアノ基等の置換基を有して
いてもよい。
【0033】また上記式(3)、(5)、(6)におい
て、R5〜R10はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
基、アリール基、1価の複素環化基またはシアノ基を示
す。
【0034】2価の芳香族アミン基として、具体的には
以下の基が例示される。
【0035】式(1)の単量体におけるArは、上記
のアリーレン基、2価の複素環基または2価の芳香族ア
ミン基であり、少なくとも1個の反応活性基Yを有する
ものである。Arにおいては、上記式1〜121中の
Rは、それぞれ独立に、反応活性基Y、水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリ
ル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ
基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリ
ールアルケニル基、アリールアルキニル基、アリールア
ミノ基、1価の複素環基またはシアノ基を示し、1つ以
上は反応活性基Yである。上記の例において、1つの構
造式中に複数のRを有しているが、それらは同一であっ
てもよいし、異なっていてもよい。
【0036】アルキル基は、直鎖、分岐または環状のい
ずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体
的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピ
ル基、ブチル基、 i−ブチル基、t−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル
基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基などが挙
げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エ
チルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル
基が好ましい。
【0037】アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状の
いずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具
体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ
基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、 i−ブトキ
シ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオ
キシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、
オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニ
ルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチ
ルオキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げられ、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2
−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−
ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
【0038】アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状
のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、
具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチ
オ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブ
チルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキ
シルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、
オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチ
オ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ
基、ラウリルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、
ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシル
チオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ
基が好ましい。
【0039】アルキルシリル基は、直鎖、分岐または環
状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜60程度であ
り、具体的には、メチルシリル基、エチルシリル基、プ
ロピルシリル基、 i−プロピルシリル基、ブチルシリ
ル基、i−ブチルシリル基、t−ブチルシリル基、ペン
チルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリ
ル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリル基、2−エチ
ルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、デシルシリル
基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ラウリルシリ
ル基、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、
プロピルジメチルシリル基、 i−プロピルジメチルシ
リル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジメチル
シリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチ
ルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメ
チルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル
基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル
基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラ
ウリルジメチルシリル基などが挙げられ、ペンチルシリ
ル基、ヘキシルシリル基、オクチルシリル基、2−エチ
ルヘキシルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチ
ルオクチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキ
シルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2
−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、デシルジメチル
シリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル
基が好ましい。
【0040】アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環
状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアル
キルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度であ
り、具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、
エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ
基、 i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、 i−
ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ
基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプ
チルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシル
アミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−
ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基などが挙
げられ、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチ
ルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、デシルアミ
ノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基が好ましい。
【0041】アリール基は、炭素数は通常6〜60程度
であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキ
シフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であるこ
とを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキル
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例
示され、 C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12
アルキルフェニル基が好ましい。
【0042】アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜6
0程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12
アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキ
シ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基な
どが例示され、 C1〜C12アルコキシフェノキシ基、
1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
【0043】アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜
60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12
ルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12
ルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アル
キル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナ
フチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C
12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C
12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好まし
い。
【0044】アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7
〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12
アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C
12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C
12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ
基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示
され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコ
キシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコ
キシ基が好ましい。
【0045】アリールアミノ基は、炭素数は通常6〜6
0程度であり、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ
基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1
12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12
ルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2
−ナフチルアミノ基などが例示され、C1〜C12アルキ
ルフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニ
ル)アミノ基が好ましい。
【0046】アリールアルケニル基としては、炭素数は
通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2
〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−
2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−
2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アル
ケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基など
が例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12
アルケニル基、C1〜C1 2アルキルフェニル−C2〜C12
アルケニル基が好ましい。
【0047】アリールアルキニル基としては、炭素数は
通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2
〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−
2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−
2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アル
キニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基など
が例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12
アルキニル基、C1〜C1 2アルキルフェニル−C2〜C12
アルキニル基が好ましい。
【0048】1価の複素環基は、炭素数は通常4〜60
程度であり、具体的には、チエニル基、C1〜C12アル
キルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、
1〜C12アルキルピリジル基などが例示され、チエニ
ル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1
〜C12アルキルピリジル基が好ましい。1価の複素環基
とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原
子団をいう。
【0049】本発明の方法により製造される高分子化合
物の溶媒への溶解性を高めるためには、Rを含めた繰り
返し単位の形状の対称性が少ないことが好ましく、Rの
うちの1つ以上に環状または分岐のあるアルキル鎖が含
まれることが好ましい。また、複数のRが連結して環を
形成していてもよい。 Rの例のうち、アルキル鎖を含
む置換基においては、それらは直鎖、分岐または環状の
いずれかまたはそれらの組み合わせであってもよい。直
鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキ
シル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル
基、4−C1〜C1 2アルキルシクロヘキシル基などが例
示される。Rがアルキル鎖を含む基の場合は、該アルキ
ル鎖は、ヘテロ原子を含む基で中断されていてもよい。
ここに、ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒
素原子などが例示される。ヘテロ原子を含む基として
は、例えば、以下の基が挙げられる。
【0050】
【0051】ここで、R’としては、例えば、水素原
子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜60のア
リール基、炭素数4〜60の1価の複素環基が挙げられ
る。
【0052】次に上記式(1)の単量体における反応活
性基X1、X2およびYについて説明する。式(1)の単
量体における反応活性基X1およびX2はそれぞれ独立
に、互いに反応して結合を生成しうる反応活性基を示
す。反応活性X1およびX2はX1同士、X2同士、または
1とX2の間で互いに反応して結合を生成しうるもので
あれば特に限定されず、ハロゲン原子、アルキルスルホ
ニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、−B(O
112(ここに、R11は、水素原子またはアルキル基
である。)、アシル基、−CHR12−P(=O)(OR
132(ここに、R12は、水素原子またはアルキル基で
ある。R13は、アルキル基またはアリール基である。)
で表される基、−CHR14−P+(R153-(ここ
に、R14は、水素原子またはアルキル基である。R
15は、アルキル基またはアリール基である。Xは、ハロ
ゲン原子である。)で表される基、水酸基またはアミノ
基等があげられる。
【0053】上記式(1)におけるX1、X2において、
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、よう素原
子が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましく、臭素原
子が特に好ましい。アルキルスルホニルオキシ基は、フ
ッ素原子で置換されていてもよく、トリフルオロメタン
スルホニルオキシ基等が挙げられる。アリールスルホニ
ルオキシ基はアルキル基で置換されていてもよく、フェ
ニルスルホニルオキシ基、トリルスルホニルオキシ基等
が挙げられる。
【0054】−B(OR112で示される基において、
11は、水素原子またはアルキル基である。アルキル基
としては、炭素数は、通常1〜20程度であり、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オ
クチル基、ドデシル基などが挙げられる。また、アルキ
ル基どうしは、つながって環を形成していてもよい。
【0055】−B(OR112で示される基として、具
体的には、 が挙げられ、 が好ましい。
【0056】アシル基としては、ホルミル基、アセチル
基、ベンゾイル基、ベンジルカルボニル基などが挙げら
れ、ホルミル基、ベンゾイル基が好ましい。
【0057】−CHR12−P(=O)(OR132で表
される基において、R12は、水素原子またはアルキル基
であり、R13は、アルキル基またはアリール基である。
12におけるアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基な
どが好ましい。R13におけるアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基が
好ましい。−CHR12−P(=O)(OR132で表さ
れる基としては、ジメトキシホスホニルメチル基、ジエ
トキシホスホニルメチル基、ジブトキシホスホニルメチ
ル基、1−(ジメトキシホスホニル)エチル基、1−
(ジエトキシホスホニル)エチル基などが例示される。
【0058】−CHR14−P+(R153-で表される
基において、R14は、水素原子またはアルキル基であ
る。R15は、アルキル基またはアリール基である。X
は、ハロゲン原子である。R14におけるアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘ
キシル基、オクチル基などが好ましい。R15におけるア
ルキル基としては、メチル基、エチル、プロピル基、ブ
チル基が好ましく、アリール基としてはフェニル基が好
ましい。Xとしては、塩素原子、臭素原子が好ましい。
−CHR14−P+(R153-で表される基としては、 などが例示される。
【0059】反応活性基X1、X2で、互いに反応して結
合を生成する組み合わせとしては、例えば、下表1の組
み合わせが挙げられる。
【0060】
【表1】
【0061】反応活性基Yとしては、工程(A)で、X
1およびX2が互いに反応して結合を生成する条件で実質
的にX1およびX2と反応しないものであればよく、ハロ
ゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスル
ホニルオキシ基、−B(OR 112(ここに、R11は、
水素原子またはアルキル基である。)、アシル基、−C
HR12−P(=O)(OR132(ここに、R12は、水
素原子またはアルキル基である。R13は、アルキル基ま
たはアリール基である。)で表される基、−CHR14
P(R153 +-(ここに、R14は、水素原子またはア
ルキル基である。R15は、アルキル基またはアリール基
である。Xは、ハロゲン原子である。)で表される基、
水酸基、アミノ基等があげられる。反応活性基Yとして
は、合成の容易さからは、ホルミル基、−CHR12−P
(=O)(OR132、ハロゲン原子が好ましい。
【0062】反応活性基X1、X2と反応活性基Yとの組
み合わせとしては、例えば上表1に記載の組み合わせが
挙げられる。
【0063】中でも、上記X1およびX2が、それぞれ独
立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリ
ールスルホニルオキシ基、または−B(OR112の場
合は、上記反応活性基Yは、アシル基または−CHR12
−P(=O)(OR132で表される基、水酸基または
アミノ基が好ましく、アシル基または−CHR12−P
(=O)(OR132で表される基がより好ましい。ま
た、上記X1およびX2がそれぞれ独立にアシル基、−C
HR12−P(=O)(OR132または−CHR14−P+
(R153-の場合は、上記反応活性基Yは、ハロゲン
原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニ
ルオキシ基、−B(OR112であることが好ましい。
【0064】反応活性基Yを有する重合体を合成する反
応方法(X1およびX2が互いに反応して結合を生成する
条件)は、合成の際に反応活性基Yを反応分解しない反
応方法であれば特に限定されず、例えば、上記表1に記
載したものが挙げられる。好ましくは、Wittig反
応、Horner−Wadsworth−Emmons
反応、McMurry反応、Suzuki反応、Ni
(0)を用いた反応等があげられる。
【0065】工程(A)においては、上記一般式(1)
の単量体に加えて、さらに他の単量体を用いてもよい。
他の単量体としては、(1)の単量体と反応して重合可
能なものを適宜選択できるが、下記一般式(7) X3−Ar14−X4 (7) の単量体を用いることが好ましい。式(7)の単量体は
2種類以上用いてもよい。 これにより、 反応活性基
Yを有する重合体として、Ar1と、Ar14からなる共
重合体を得ることができる。
【0066】上記式(7)における反応活性基X3、X4
は、それぞれ独立に、互いに反応して結合を生成しうる
反応活性基を示す。X3、X4は、X1、X2と同様の反応
活性基であり、好ましい反応活性基Yの組み合わせも、
1、X2と同様である。本発明の式(7)の単量体にお
いて、Ar14はアリーレン基、2価の複素環基または2
価の芳香族アミン基を示す。但し該Ar14は反応活性基
Yを有しない。Ar14の具体例としては前記Ar1の具
体例と同じ構造のもので、反応活性基Yを有しないもの
があげられる。該Ar14は、アルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミ
ノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキ
ル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、
アリールアルキニル基、アリールアミノ基、1価の複素
環基、シアノ基等の置換基を有していてもよい。
【0067】中でも、一般式(1)および(7)で示さ
れる単量体のX1、X2、X3およびX4のうち、1つ以上
が−B(OR112 で表される基であり、1つ以上が
ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリ
ールスルホニルオキシ基であり、一般式(1)および
(7)で示される単量体をPd(0)触媒の存在下反応
させることが好ましい。また、一般式(1)および
(7)で示される単量体のX1、X2、X3およびX4がハ
ロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、またはアリ
ールスルホニルオキシ基であり、一般式(1)および
(7)で示される単量体をNi(0)の存在下で反応さ
せることが好ましい。
【0068】本発明の工程(A)で製造される反応活性
基Yを有する重合体は、典型的には、重合度が4以上で
あり、好ましくは5〜50000、さらに好ましくは1
0〜10000である。
【0069】また、式(1)の単量体において、反応活
性基Yのかわりに、反応活性基Yを保護基にて保護した
基Y’を有する単量体を重合させて、基Y’を有する重
合体を製造し、該重合体を脱保護して反応活性基Yを有
する重合体を製造することもできる。
【0070】次に本発明の製造方法における工程(B)
について説明する。本発明の製造方法における工程
(B)は、上記工程(A)で製造された反応活性基Yを
有する重合体と、該反応活性基Yと反応して結合を生成
する反応活性基Zを有する化合物とを反応させる工程で
ある。
【0071】反応活性基Zは反応活性基Yと反応して結
合を生成するものであれば特に限定されず、例えば、ハ
ロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリールス
ルホニルオキシ基、−B(OR112、アシル基、−C
HR12−P(=O)(OR132で表される基、または
−CHR14−P+(R153-で表される基等があげら
れる。反応活性基YとZとの組み合わせ、反応方法につ
いては、例えば、下記表2に示されるものが挙げられ
る。
【0072】
【表2】
【0073】反応活性基YとZの反応に用いる反応方法
としては、 Wittig反応による反応、Horne
r−Wadsworth−Emmons法による反応、
Knoevenagel反応による反応、Suzuki
カップリング反応により反応する方法が、構造制御がし
やすいので好ましい。
【0074】本発明の製造方法においては、反応活性基
YとZとが反応することによって、生成する結合の種類
は特に限定されず、共有結合、イオン結合、配位結合が
挙げられる。イオン結合の例としては例えば、反応活性
基Yを有する重合体が反応活性基Yとして、カルボキシ
ル基、スルホン酸基、りん酸残基等を有する場合には、
該基と有機アミンがイオン結合により結合して塩を生成
しうる。また、配位結合の例としては、金属錯体の生成
による方法が例示される。例えば、反応活性基Yを有す
る重合体が反応活性基Yとして、配位子となる基を有す
る場合には、該基と金属化合物が配位結合により結合し
得る。共有結合としては、直接結合、単結合、二重結
合、三重結合、エステル結合、アミド結合等が挙げら
れ、炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合、アリー
ル−アリール直接結合などが好ましく、炭素−炭素二重
結合がより好ましい。また反応活性基Yと反応活性基Z
とが反応して生成する結合により共役系が延長されるこ
とが好ましい。
【0075】反応活性基Zを有する化合物とは、芳香族
炭化水素化合物、複素環化合物、芳香族アミン化合物等
の芳香族化合物であって、1つ以上の反応活性基Zを有
するものである。反応活性基Zを有する化合物として
は、下記式(9)または(10)で示される化合物が好
ましい。 Z−(Ar18m−Z (9) 〔ここで、Ar18は、アリーレン基、2価の複素環基ま
たは2価の芳香族アミン基を示す。mは、1以上の整数
である。Ar18が複数存在する場合、それらは同一でも
異なっていてもよい。〕 Ar19−Z (10) 〔ここで、Ar19は、アリ−ル基、1価の複素環基また
は1価の芳香族アミン基を示す。〕
【0076】前記式(9)において、Ar18は、アリ−
ル基、1価の複素環基または1価の芳香族アミン基を示
し、中でもフェニレン基、ビフェニレン基、ナフタレン
ジイル基、フルオレンージイル基、スチルベン−ジイ
ル、ジスチルベン−ジイル、ピリジンージイル基、キノ
リンジイル基(上図の式49〜63)、キノキサリンジ
イル基、ビピリジルジイル基(上図の式73〜75)、
フェナントロリンジイル基、上図の式79〜90、94
〜97、116〜117の複素環基、上図の式118〜
119の芳香族アミン基などが好ましい。mは、1以上
の整数であり、5000以下が好ましい。
【0077】前記式(10)においてAr19は、アリー
ル基、1価の複素環基または1価の芳香族アミン基であ
る。該Ar19は、反応活性基Zのほかに、置換基を有し
ていてもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルア
ミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアル
キル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル
基、アリールアルキニル基、アリールアミノ基、1価の
複素環基などがあげられる。ここで、アリール基とは、
芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた原子団であ
り、炭素数は通常6〜60程度である。炭素数には置換
基の炭素数は含まない。ここに芳香族炭化水素とは、芳
香族化合物の母体となる炭化水素であって、ベンゼン環
を含む炭化水素をいい、縮合環をもつもの、2個以上の
独立したベンゼン環または縮合環が直接又はビニレン等
の基を介して結合したものが含まれる。具体的には、フ
ェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル
基、トリフェニル基、ピレニル基、フルオレニル基など
が例示される。中でもフェニル基、ビフェニル基、フル
オレニル基が好ましい。
【0078】また、1価の複素環基とは、複素環化合物
から水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、炭素数
は通常2〜60程度である。1価の複素環基としては、
例えば、以下のものが挙げられる。ヘテロ原子として、
窒素を含む1価の複素環基;ピリジニル基、ジアザフェ
ニル基、キノリニル基、キノキサリニル基、アクリジニ
ル基、ビピリジニル基、フェナントロリンーイル基な
ど。ヘテロ原子としてけい素、窒素、酸素、硫黄、セレ
ンなどを含みフルオレン構造を有する基(上図の式、7
9〜93で示された環を有する基)、ヘテロ原子として
けい素、窒素、酸素、硫黄、セレンなどを含む5員環複
素環基(上図の式、94〜98で示された環を有する
基)ヘテロ原子として、けい素、窒素、酸素、硫黄、セ
レンなどを含む5員環縮合複素環基(上図の式、99〜
108で示された環を有する基)。ヘテロ原子として硫
黄などを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で
結合し2量体やオリゴマーになっている基(上図の式、
109〜110で示された環を有する基)。ヘテロ原子
としてけい素、窒素、酸素、硫黄、セレンなどを含む5
員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結
合している基(上図の式、111〜117で示された環
を有する基)。中でも、ピリジニル基、キノリニル基、
キノキサリニル基、ビピリジニル基、フェナントロリン
ーイル基、ヘテロ原子としてけい素、窒素、酸素、硫
黄、セレンなどを含みフルオレン構造を有する基、(上
図の式、79〜93で示された環を有する基)、ヘテロ
原子としてけい素、窒素、酸素、硫黄、セレンなどを含
む5員環複素環基(上図の式、94〜98で示された環
を有する基)ヘテロ原子として硫黄などを含む5員環複
素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体やオリゴ
マーになっている基(上図の式、109〜110で示さ
れた環を有する基)。ヘテロ原子としてけい素、窒素、
酸素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘ
テロ原子のα位でフェニル基に結合している基(上図の
式、111〜117で示された環を有する基)が好まし
い。
【0079】また、1価の芳香族アミン基とは、芳香族
アミンから水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、
炭素数は通常4〜60程度であり、炭素数には置換基の
炭素数は含まない。例えば、前記式(2)で示される芳
香族環を有するアミン化合物で、具体的には、上図の式
118〜121で示された芳香族環を有するアミン化合
物が例示される。上図の式118〜119で示された芳
香族環を有するアミン化合物が好ましい。
【0080】本発明の工程(B)で生成した重合体が反
応活性基を有する場合には該重合体をさらに該反応活性
基と反応する反応活性基を有する化合物と反応させても
よい。
【0081】本発明の製造方法において、式(1)の単
量体等の反応活性基を有する化合物は、一括混合して反
応させてもよいし、必要に応じ、分割して混合してもよ
い。これらの反応活性基を有する化合物を、必要に応
じ、有機溶媒に溶解し、例えばアルカリや適当な触媒を
用い、有機溶媒の融点以上沸点以下で、反応させること
ができる。有機溶媒としては、用いる化合物や反応によ
っても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用い
る溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で反
応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処理
を行うことが好ましい。(但し、Suzukiカップリ
ング反応のような水との2相系での反応の場合にはその
限りではない。)反応させるために適宜アルカリや適当
な触媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択す
ればよい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒
に十分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒
を混合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素など
の不活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリま
たは触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒
の溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示され
る。
【0082】より具体的に、反応条件について述べる。
Wittig反応、Horner反応、Knoeven
gel反応などの場合は、化合物の官能基に対して当量
以上、好ましくは1〜3当量のアルカリを用いて反応さ
せる。アルカリとしては、特に限定されないが、例え
ば、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−ブト
キシド、ナトリウムエチラート、リチウムメチラートな
どの金属アルコラートや、水素化ナトリウムなどのハイ
ドライド試薬、ナトリウムアミド等のアミド類等を用い
ることができる。溶媒としては、N、N−ジメチルホル
ムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン
等が用いられる。反応の温度は、通常は室温から150
℃程度で反応を進行させることができる。反応時間は、
例えば、5分間〜40時間であるが、十分に重合が進行
する時間であればよく、また反応が終了した後に長時間
放置する必要はないので、好ましくは10分間〜24時
間である。反応の際の濃度は、希薄すぎると反応の効率
が悪く、濃すぎると反応の制御が難しくなるので、約
0.01wt%〜溶解する最大濃度の範囲で適宜選択す
ればよく、通常は、0.1wt%〜30wt%の範囲で
ある。Wittig反応については、“オルガニック
リアクションズ(Organic Reaction
s)”,第14巻,270−490頁,ジョンワイリー
アンド サンズ(John Wiley&Sons,
Inc.),1965年等に記載されている。また、K
noevenagel,Wittig,脱ハロゲン化水
素反応については、マクロモレキュラー ケミストリー
マクロモレキュラー シンポジウム(Makromo
l.Chem.,Macromol.Symp.),第
12巻,229頁(1987年)に記載されている。
【0083】Heck反応の場合は、パラジウム触媒を
用い、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で、モノマ
ーを反応させる。N、N−ジメチルホルムアミドやN−
メチルピロリドンなどの比較的沸点の高い溶媒を用い、
反応温度は、80〜160℃程度、反応時間は、1時間
から100時間程度である。Heck反応については、
例えば、ポリマー(Polymer),第39巻,52
41−5244頁(1998年)に記載されている。
【0084】Suzuki反応の場合は、触媒として、
例えばパラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリ
ウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、
トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの
無機塩をモノマーに対して当量以上、好ましくは1〜1
0当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相
系で反応させてもよい。溶媒としては、 N、N−ジメ
チルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テト
ラヒドロフランなどが例示される。溶媒にもよるが50
〜160℃程度の温度が好適に用いられる。溶媒の沸点
近くまで昇温し、環流させてもよい。反応時間は1時間
から200時間程度である。Suzuki反応について
は、例えば、ケミカル レビュー(Chem.Re
v.),第95巻,2457頁(1995年)、ジャー
ナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.
Organomet.Chem.),第576巻,14
7頁(1999年)等に記載されている。
【0085】ゼロ価ニッケル錯体を用いた場合について
説明する。ニッケル錯体としては、ゼロ価ニッケルをそ
のまま使う方法と、ニッケル塩を還元剤の存在下で反応
させ、系内でゼロ価ニッケルを生成させ、反応させる方
法がある。ゼロ価ニッケル錯体としては、ビス(1,5
−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、(エチレン)
ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、テト
ラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケルなどが例示
され、中でも、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニ
ッケル(0)が、汎用性で安価という観点で好ましい。
また、中性配位子を添加することが、収率向上の観点か
ら好ましい。ここに、中性配位子とは、アニオンやカチ
オンを有していない配位子であり、2,2’−ビピリジ
ル、1,10−フェナントロリン、メチレンビスオキサ
ゾリン、N,N‘−テトラメチルエチレンジアミン等の
含窒素配位子;トリフェニルホスフィン、トリトリルホ
スフィン、トリブチルホスフィン、トリフェノキシホス
フィン等の第三ホスフィン配位子などが例示され、汎用
性、安価の点で含窒素配位子が好ましく、2,2’−ビ
ピリジルが高反応性、高収率の点で特に好ましい。 特
に、重合体の収率向上の点から、ビス(1,5−シクロ
オクタジエン)ニッケル(0)を含む系に中性配位子と
して2,2’−ビピリジルを加えた系が好ましい。系内
でゼロ価ニッケルを反応させる方法においては、ニッケ
ル塩として塩化ニッケル、酢酸ニッケル等が挙げられ
る。還元剤としては、亜鉛,水素化ナトリウム,ヒドラ
ジンおよびその誘導体、リチウムアルミニウムハイドラ
イドなどが上げられ、必要に応じて添加物として、よう
化アンモニウム、よう化リチウム、よう化カリウム等が
用いられる。重合溶媒としては、重合を阻害しないもの
であれば特に限定されず、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、芳香族炭化水素系
溶媒、エーテル系溶媒などが挙げられる。ここに芳香族
炭化水素系溶媒とは、芳香族炭化水素化合物からなる溶
媒であり、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ト
リメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ブチルベン
ゼン、ナフタリン、テトラリン、等が挙げられ、トルエ
ン、キシレン、テトラリン、テトラメチルベンゼンが好
ましい。また、エーテル系溶媒とは、酸素原子で炭化水
素基が結合した化合物からなる溶媒であり、例えば、ジ
イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン、ジフェニルエーテル、エチレングリコール
ジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等
が挙げられ、高分子化合物に対する良溶媒である、テト
ラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが好ましい。
これらは混合して用いても良い。例えば、重合反応は、
通常アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気下、テトラヒ
ドロフラン溶媒中、60℃の温度で、ゼロ価のニッケル
錯体、中性配位子の存在下行われる。重合時間は、通常
0.5〜100時間程度であるが、製造コストの点か
ら、10時間以内が好ましい。重合温度は、通常0〜2
00℃程度であるが、高収率、低加熱費の点から、20
〜100℃が好ましい。ニッケル触媒を用いる場合につ
いては、例えばプログレッシブ ポリマー サイエンス
(Prog.Polym.Sci.),第17巻,11
53−1205頁,1992年、に記載されている。
【0086】反応終了後、そのまま次に反応に用いても
よいが、反応終了後、重合体を、必要に応じ、酸洗浄、
アルカリ洗浄、中和、水洗浄、有機溶媒洗浄、再沈殿、
遠心分離、抽出、カラムクロマトグラフィーなどの慣用
の分離操作、精製操作、乾燥その他の操作に供してもよ
い。次の反応の収率向上の観点から、分離操作、精製操
作、乾燥を行うほうが好ましい。
【0087】本発明の製造方法の工程(A)で製造され
る反応活性基Yを有する重合体は、典型的には、ポリス
チレン換算重量平均分子量が、103〜108であり、好
ましくは、5x103〜5x107であり、ポリスチレン
換算数平均分子量が、103〜107であり、好ましく
は、2x103〜5x106である
【0088】本発明の製造方法の工程(A)で製造され
る反応活性基Yを有する重合体は、式(1)で示される
繰り返し単位−Ar1−の合計が全繰り返し単位の0.
5モル%以上100モル%以下であることが好ましい。
さらに好ましくは、2モル%以上100モル%以下であ
る。
【0089】本発明の製造方法の工程(A)で製造され
る反応活性基Yを有する重合体は、式(1)で示される
繰り返し単位−Ar1−および式(7)で示される繰り
返し単位−Ar14−の合計が該重合体が有する全繰り返
し単位の50モル%以上であり、かつ式(1)で示され
る繰り返し単位−Ar1−および式(7)で示される繰
り返し単位−Ar14−の合計に対して、式(1)で示さ
れる繰り返し単位−Ar1− が、2モル%以上90モル
%以下であることが好ましい。
【0090】また、本発明の製造方法の工程(A)で製
造される反応活性基Yを有する重合体は、式(1)で示
される繰り返し単位−Ar1−および式(7)で示され
る繰り返し単位−Ar14−以外の繰り返し単位を含んで
いてもよい。また、繰り返し単位が、ビニレンや非共役
部分で連結されていてもよいし、繰り返し単位にそれら
のビニレンや非共役部分が含まれていてもよい。上記非
共役部分を含む結合構造としては、以下に示すもの、以
下に示すものとビニレン基を組み合わせたもの、および
以下に示すもののうち2つ以上を組み合わせたものなど
が例示される。ここで、Rは前記のものと同じ置換基か
ら選ばれる基であり、Arは炭素数6〜60個の炭化水
素基を示す。
【0091】
【0092】また、本発明の製造方法の工程(A)で製
造される反応活性基Yを有する重合体は、ランダム、ブ
ロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それ
らの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を
帯びたランダム共重合体であってもよい。主鎖に枝分か
れがあり、末端部が3つ以上ある場合やデンドリマーも
含まれる。
【0093】本発明の製造方法の工程(A)で製造され
る反応活性基Yを有する重合体の反応活性基Yは、工程
(B)の反応活性基Xと反応するものであれば特に限定
されないが、つくりやすさから考えると、アシル基、−
CHR12−P(=O)(OR 132、ハロゲン原子、ア
ルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ
基、−B(OR112で表される基、または−CHR14
−P+(R153-で表される基、水酸基またはアミノ
基であることが好ましい。アシル基、−CHR12−P
(=O)(OR132、ハロゲン原子が、より好まし
い。
【0094】本発明の製造方法で製造される高分子化合
物は、通常固体状態で蛍光を有し、典型的には、ポリス
チレン換算重量平均分子量が、103〜108であり、好
ましくは、5x103〜5x107であり、ポリスチレン
換算数平均分子量が、103〜107であり、好ましく
は、2x103〜5x106である
【0095】また、本発明の製造方法で製造される高分
子化合物は、蛍光特性や電荷輸送特性を損なわない範囲
で、繰り返し単位が、ビニレンや非共役部分で連結され
ていてもよいし、繰り返し単位にそれらのビニレンや非
共役部分が含まれていてもよい。上記非共役部分を含む
結合構造としては、以下に示すもの、以下に示すものと
ビニレン基を組み合わせたもの、および以下に示すもの
のうち2つ以上を組み合わせたものなどが例示される。
ここで、Rは前記のものと同じ置換基から選ばれる基で
あり、Arは炭素数6〜60個の炭化水素基を示す。
【0096】
【0097】また、本発明の製造方法で製造される高分
子化合物は、ランダム、ブロックまたはグラフト共重合
体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高
分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であ
ってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を得る
観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯
びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合
体が好ましい。主鎖に枝分かれがあり、末端部が3つ以
上ある場合やデンドリマーも含まれる。
【0098】本発明の製造方法で得られる高分子化合物
を高分子LEDの発光材料(高分子蛍光体)として用い
る場合、その純度が発光特性に影響を与えるため、分
離、精製を十分行い、未反応モノマー、副生成物、触媒
残渣などを十分除いておくことが好ましい。乾燥の際に
は、残存する溶媒が十分に除去される条件であればよ
い。高分子化合物の変質を防止するために、不活性な雰
囲気で遮光して乾燥することが好ましい。また、高分子
化合物が熱的に変質しない温度で乾燥することが好まし
い。
【0099】また、本発明の方法で製造された高分子化
合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、
素子にしたときの発光特性や寿命が低下する可能性があ
るので、安定な基で保護されていてもよい。主鎖の共役
構造と連続した共役結合を有しているものが好ましく、
また、例えば、ビニレン基を介してアリール基または複
素環基と結合している構造であってもよい。具体的に
は、特開平9−45478号公報の化10に記載の置換
基等が例示される。該高分子化合物に対する良溶媒とし
ては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、
テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレ
ン、デカリン、n−ブチルベンゼン、ジオキサンなどが
例示される。高分子化合物の構造や分子量にもよるが、
通常はこれらの溶媒に0.1重量%以上溶解させること
ができる。
【0100】本発明の方法で製造された高分子化合物
は、高分子発光素子(高分子LED)に好適に用いるこ
とができる。高分子LEDの構造としては、少なくとも
一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極か
らなる電極間に発光層を有しており、本発明の製造方法
で得られた高分子化合物が、該発光層中に含まれる。
【0101】高分子LEDとしては、陰極と発光層との
間に、電子輸送層を設けた高分子LED、陽極と発光層
との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED、陰極と発
光層との間に、電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層と
の間に、正孔輸送層を設けた高分子LED等が挙げられ
る。
【0102】例えば、具体的には、以下のa)〜d)の
構造が例示される。 a)陽極/発光層/陰極 b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極 c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極 d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極 (ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示
す。以下同じ。)
【0103】ここで、発光層とは、発光する機能を有す
る層であり、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有
する層であり、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を
有する層である。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称
して電荷輸送層と呼ぶ。発光層、正孔輸送層、電子輸送
層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。
【0104】また、電極に隣接して設けた電荷輸送層の
うち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、
素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、特に電荷
注入層(正孔注入層、電子注入層)と一般に呼ばれるこ
とがある。
【0105】さらに電極との密着性向上や電極からの電
荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入
層又は膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよく、また、
界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や
発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。積
層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発
光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
【0106】電荷注入層(電子注入層、正孔注入層)を
設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して電荷注入
層を設けた高分子LED、陽極に隣接して電荷注入層を
設けた高分子LEDが挙げられる。例えば、具体的に
は、以下のe)〜p)の構造が挙げられる。 e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極 f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極 g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極 h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極 i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極 j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入
層/陰極 k)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/陰極 l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極 m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入
層/陰極 n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送
層/陰極 o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入
層/陰極 p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送
層/電荷注入層/陰極 電荷注入層の具体的な例としては、導電性高分子を含む
層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極材料と正
孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間の値のイオン
化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰極と電子輸送
層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に含まれる
電子輸送材料との中間の値の電子親和力を有する材料を
含む層などが例示される。
【0107】上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の
場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm
以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画
素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/c
m以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/
cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。通常は
該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上10
3S/cm以下とするために、該導電性高分子に適量の
イオンをドープする。
【0108】ドープするイオンの種類は、正孔注入層で
あればアニオン、電子注入層であればカチオンである。
アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオ
ン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン
酸イオンなどが例示され、カチオンの例としては、リチ
ウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テト
ラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。電荷注
入層の膜厚としては、例えば1nm〜100nmであ
り、2nm〜50nmが好ましい。
【0109】電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接す
る層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリ
ンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導
体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビ
ニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよ
びその誘導体、ポリキノリンおよびその誘導体、ポリキ
ノキサリンおよびその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖
または側鎖に含む重合体などの導電性高分子、金属フタ
ロシアニン(銅フタロシアニンなど)、カーボンなどが
例示される。
【0110】膜厚2nm以下の絶縁層は電荷注入を容易
にする機能を有するものである。上記絶縁層の材料とし
ては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙
げられる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LE
Dとしては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を
設けた高分子LED、陽極に隣接して膜厚2nm以下の
絶縁層を設けた高分子LEDが挙げられる。
【0111】具体的には、例えば、以下のq)〜ab)
の構造が挙げられる。 q)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/陰極 r)陽極/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 s)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/膜厚2n
m以下の絶縁層/陰極 t)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/陰極 u)陽極/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁
層/陰極 v)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 w)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送
層/陰極 x)陽極/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁
層/陰極 y)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送
層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極 z)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光
層/電子輸送層/陰極 aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2
nm以下の絶縁層/陰極 ab)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発
光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
【0112】高分子LED作成の際に、本発明の製造方
法で得られた、これらの有機溶媒可溶性の高分子化合物
を用いることにより、溶液から成膜する場合、この溶液
を塗布後乾燥により溶媒を除去するだけでよく、また電
荷輸送材料や発光材料を混合した場合においても同様な
手法が適用でき、製造上非常に有利である。溶液からの
成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング
法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バ
ーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、
ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷
法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェッ
トプリント法等の塗布法を用いることができる。
【0113】発光層の膜厚としては、用いる材料によっ
て最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値とな
るように選択すればよいが、例えば1nmから1μmで
あり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好
ましくは5nm〜200nmである。
【0114】高分子LEDにおいては、発光層に本発明
の製造方法で得られた上記高分子化合物以外の発光材料
を混合して使用してもよい。また、本願発明の高分子L
EDにおいては、上記高分子化合物以外の発光材料を含
む発光層が、上記高分子化合物を含む発光層と積層さ
れていてもよい。該発光材料としては、公知のものが使
用できる。低分子化合物では、例えば、ナフタレン誘導
体、アントラセンもしくはその誘導体、ペリレンもしく
はその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン
系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリン
もしくはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラ
フェニルシクロペンタジエンもしくはその誘導体、また
はテトラフェニルブタジエンもしくはその誘導体などを
用いることができる。具体的には、例えば特開昭57−
51781号、同59−194393号公報に記載され
ているもの等、公知のものが使用可能である。
【0115】高分子LEDが正孔輸送層を有する場合、
使用される正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾ
ールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導
体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロ
キサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導
体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、
ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもし
くはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘導体、ポ
リ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、ま
たはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその
誘導体などが例示される。具体的には、該正孔輸送材料
として、特開昭63−70257号公報、同63−17
5860号公報、特開平2−135359号公報、同2
−135361号公報、同2−209988号公報、同
3−37992号公報、同3−152184号公報に記
載されているもの等が例示される。
【0116】これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸
送材料として、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘
導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主
鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導
体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェン
もしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)
もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレン
ビニレン)もしくはその誘導体等の高分子正孔輸送材料
が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾール
もしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、
側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサ
ン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高
分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。ポ
リビニルカルバゾールもしくはその誘導体は、例えばビ
ニルモノマーからカチオン重合またはラジカル重合によ
って得られる。
【0117】ポリシランもしくはその誘導体としては、
ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、
1359頁(1989年)、英国特許GB230019
6号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方
法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特に
キッピング法が好適に用いられる。
【0118】ポリシロキサンもしくはその誘導体は、シ
ロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、
側鎖または主鎖に上記低分子正孔輸送材料の構造を有す
るものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族ア
ミンを側鎖または主鎖に有するものが例示される。
【0119】正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、
低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶
液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正
孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示され
る。
【0120】溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正
孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。
該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロ
エタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶
媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、
酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート
等のエステル系溶媒が例示される。
【0121】溶液からの成膜方法としては、溶液からの
スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビア
コート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコ
ート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、ス
プレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、
オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布
法を用いることができる。
【0122】混合する高分子バインダーとしては、電荷
輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に
対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分
子バインダーとして、ポリカーボネート、ポリアクリレ
ート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン
等が例示される。
【0123】正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料に
よって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値
となるように選択すればよいが、少なくともピンホール
が発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、
素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正
孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであ
り、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ま
しくは5nm〜200nmである。
【0124】高分子LEDが電子輸送層を有する場合、
使用される電子輸送材料としては公知のものが使用で
き、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンも
しくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、
ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもし
くはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンも
しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジ
シアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘
導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導
体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリ
キノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオレンもし
くはその誘導体等が例示される。
【0125】具体的には、特開昭63−70257号公
報、同63−175860号公報、特開平2−1353
59号公報、同2−135361号公報、同2−209
988号公報、同3−37992号公報、同3−152
184号公報に記載されているもの等が例示される。
【0126】これらのうち、オキサジアゾール誘導体、
ベンゾキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもし
くはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしく
はその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘
導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフル
オレンもしくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフ
ェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキ
ノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリ
キノリンがさらに好ましい。
【0127】電子輸送層の成膜法としては特に制限はな
いが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着
法、または溶液もしくは溶融状態からの成膜による方法
が、高分子電子輸送材料では溶液または溶融状態からの
成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融
状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用しても
よい。
【0128】溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電
子輸送材料および/または高分子バインダーを溶解させ
るものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロ
ホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶
媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸
ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶
媒が例示される。
【0129】溶液または溶融状態からの成膜方法として
は、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラ
ビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロー
ルコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート
法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印
刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等
の塗布法を用いることができる。
【0130】混合する高分子バインダーとしては、電荷
輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光
に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高
分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェ
ンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレ
ン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビ
ニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリ
アクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメ
タクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、または
ポリシロキサンなどが例示される。
【0131】電子輸送層の膜厚としては、用いる材料に
よって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値
となるように選択すればよいが、少なくともピンホール
が発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、
素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電
子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであ
り、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ま
しくは5nm〜200nmである。
【0132】高分子LEDを形成する基板は、電極を形
成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであれ
ばよく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィル
ム、シリコン基板などが例示される。不透明な基板の場
合には、反対の電極が透明または半透明であることが好
ましい。
【0133】高分子LEDにおいて、陽極側が透明また
は半透明であることが好ましいが、該陽極の材料として
は、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用い
られる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化
スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・
オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド
等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NES
Aなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、
インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。
作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。ま
た、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、
ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導
電膜を用いてもよい。陽極の膜厚は、光の透過性と電気
伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例
えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm
〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500n
mである。また、陽極上に、電荷注入を容易にするため
に、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボンな
どからなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有
機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けて
もよい。
【0134】高分子LEDで用いる陰極の材料として
は、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベ
リリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウ
ム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマ
リウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムな
どの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるい
はそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガ
ン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫の
うち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイ
ト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグ
ネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マ
グネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、
リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム
合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミ
ニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構
造としてもよい。陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を
考慮して、適宜選択することができるが、例えば10n
mから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmで
あり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
【0135】陰極の作製方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート
法等が用いられる。また、陰極と有機物層との間に、導
電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ
化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層
を設けてもよく、陰極作製後、該高分子LEDを保護す
る保護層を装着していてもよい。該高分子LEDを長期
安定的に用いるためには、素子を外部から保護するため
に、保護層および/または保護カバーを装着することが
好ましい。
【0136】該保護層としては、高分子化合物、金属酸
化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることが
できる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に
低透水率処理を施したプラスチック板などを用いること
ができ、該カバーを熱効果樹脂や光硬化樹脂で素子基板
と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペ
ーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを
防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのよう
な不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止するこ
とができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に
設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にダ
メージを与えるのを抑制することが容易となる。これら
のうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好まし
い。
【0137】高分子LEDを用いて面状の発光を得るた
めには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すれ
ばよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記
面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスク
を設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成
し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれ
か一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法
がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、
いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように配置
することにより、数字や文字、簡単な記号などを表示で
きるセグメントタイプの表示素子が得られる。更に、ド
ットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をと
もにストライプ状に形成して直交するように配置すれば
よい。複数の種類の発光色の異なる高分子蛍光体を塗り
分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィル
ターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラ
ー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッ
シブ駆動も可能であるし、TFTなどと組み合わせてア
クティブ駆動してもよい。これらの表示素子は、コンピ
ュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーシ
ョン、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装
置として用いることができる。さらに、前記面状の発光
素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライ
ト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適
に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用
いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
【0138】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明するために
実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。ここで、重量平均分子量、数平均分子量について
は、クロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算
の平均分子量を求めた。
【0139】実施例1 <工程(A)>2,5−ジブロモ−3−(ブロモメチ
ル)ベンゼンと亜りん酸トリエチルとを反応させて得た
ホスホン酸エステル0.29g(0.75ミリモル)と
1,4−ジブロム−2−メトキシー5−イソアミルオキ
シベンゼン1.9g(5.3ミリモル)と2,2’−ビ
ピリジル2.2g(14ミリモル)とを反応容器に仕込
んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あら
かじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラ
ヒドロフラン(脱水溶媒)160mlを加えた。次に、
この溶液に、ゼロ価ニッケル錯体{ビス(1,5−シク
ロオクタジエン)ニッケル(0)}4.0g(14ミリ
モル)を室温で加えて、約10分間攪拌した後、60℃
で3時間反応させた。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中
で行った。次に、この重合液を冷却した後、メタノール
100ml/イオン交換水200ml混合溶液を加え、
約1時間攪拌した。次に、この重合液をろ過して、沈殿
物を回収し、減圧乾燥した後、この沈殿物をトルエンに
溶解させた。次に、この溶液をろ過して、不溶物を除去
した後、この溶液をメタノール中に注ぎ込んだ。再沈に
より生成した沈殿をろ過し、回収した。この沈殿をエタ
ノールで洗浄した後、これを減圧乾燥して、重合体0.
2gを得た。得られた重合体を、重合体1と呼ぶ。重合
体1のポリスチレン換算重量平均分子量は、7.6x1
4であり、数平均分子量は、3.2x104であった。
仕込み単量体から予想される重合体1の構造に含まれる
単位は以下のとおりである。
【0140】<工程(B):高分子化合物1の合成>上
記重合体1を0.2gと4−n−ヘキシルオキシベンズ
アルデヒド0.1g(0.5ミリモル)とを反応容器に
仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、
あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテ
トラヒドロフラン(脱水溶媒)50mlを加えた。次
に、この溶液に、あらかじめカリウムーtert.−ブ
トキシド0.1gを、アルゴンガスでバブリングして、
脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)5mlに溶解
した溶液を、室温で、およそ5分間かけて滴下した。引
き続き室温で2時間反応させた。反応後、酢酸を加え中
和した後、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、約1
時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収し
た。この沈殿をエタノールで洗浄した後、これを減圧乾
燥して、重合体0.15gを得た。得られた重合体を高
分子化合物1と呼ぶ。高分子化合物1のポリスチレン換
算重量平均分子量は、8.0x104であり、数平均分
子量は、3.2x104であった。仕込み単量体から予
想される高分子化合物1の構造に含まれる単位は以下の
とおりである。
【0141】実施例2 <工程(A)>9,9−ジオクチルー2,7−ジブロモ
フルオレン2.1g(3.8ミリモル)と9,9−ジイ
ソアミルー2,7−ジブロモフルオレン0.7g(1.
5ミリモル)と4−{N,N−ビス(4−ブロモフェニ
ル)アミノ}ベンズアルデヒド0.93g(2.2ミリ
モル)と2,2’―ビピリジル2.75g(17.6ミ
リモル)とを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガ
スで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブ
リングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)
200mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス
(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を5.
0g(18.2ミリモル)加え、室温で10分間攪拌し
た後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガ
ス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、
メタノール150ml/イオン交換水150ml混合溶
液をそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈
殿を濾過し、回収した。この沈殿を乾燥した後、トルエ
ンに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した
後、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、再沈して、
生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥して、重
合体1.1gを得た。この重合体を重合体2と呼ぶ.得
られた重合体2のポリスチレン換算重量平均分子量は、
4.3x105であり、数平均分子量は、8.9x104
であった。仕込み単量体から予想される重合体2の構造
に含まれる単位は以下のとおりである。
【0142】<工程(B):高分子化合物2の合成>4
−t−ブチルベンジルクロライドと亜りん酸トリエチル
とを反応させて得たホスホン酸エステル0.3g(1.
1ミリモル)と実施例2で得られた重合体2(0.3
g)とを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで
置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリン
グして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)50
mlを加えた。次に、この溶液に、あらかじめカリウム
ーtert.−ブトキシド0.3gを、アルゴンガスで
バブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶
媒)5mlに溶解した溶液を、室温で、およそ5分間か
けて滴下した後、引き続き室温で2時間反応させた。反
応後、酢酸を加え中和した後、この溶液をメタノール中
にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿
を濾過し、回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した
後、これを減圧乾燥して、重合体を得た。次に、この重
合体をトルエンに溶解した。この溶液をシリカゲルカラ
ムを通し、精製した後、この溶液をメタノール中ににそ
そぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾
過し、回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、
これを減圧乾燥して、重合体0.15gを得た。 得ら
れた重合体を高分子化合物2と呼ぶ。高分子化合物2の
ポリスチレン換算重量平均分子量は、3.4x105
あり、数平均分子量は、1.3x105であった。仕込
み単量体から予想される高分子化合物2の構造に含まれ
る単位は以下のとおりである。
【0143】
【0144】実施例3 <工程(A)>9,9−ジオクチルー2,7−ジブロモ
フルオレン2.7g(4.9ミリモル)と9,9−ジイ
ソアミルー2,7−ジブロモフルオレン0.87g
(1.9ミリモル)と4−{N,N−ビス(4−ブロモ
フェニル)アミノ}ベンズアルデヒド0.31g(0.
7ミリモル)と2,2’―ビピリジル2.75g(1
7.6ミリモル)とを反応容器に仕込んだ後、反応系内
を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガ
スでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱
水溶媒)200mlを加えた。次に、この混合溶液に、
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を
5.0g(18.2ミリモル)加え、室温で10分間攪
拌した後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒
素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した
後、メタノール150ml/イオン交換水150ml混
合溶液をそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成し
た沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を乾燥した後、ト
ルエンに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去し
た後、この溶液をメタノール中にそそぎ込み、再沈し
て、生成した沈殿を回収した。この沈殿を減圧乾燥し
て、重合体1.3gを得た。この重合体を重合体3と呼
ぶ。得られた重合体3のポリスチレン換算重量平均分子
量は、2.2x105であり、数平均分子量は、9.9
x104であった。仕込み単量体から予想される重合体
3の構造に含まれる単位は以下のとおりである。
【0145】
【0146】<重合体4の合成>4−ブロモー3−
(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ベンジルクロライ
ドと亜りん酸トリエチルとを反応させて得たホスホン酸
エステル1.4g(3.0ミリモル)とN,N‘−ジフ
ェニルーN,N’−ジ(3−メチルー4−ブロムフェニ
ル)ベンジジン9.13g(13.5ミリモル)と2,
2’―ビピリジル5.5g(35.2ミリモル)とを反
応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。
これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱
気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)400mlを加
えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオ
クタジエン)ニッケル(0)を10.0g(36.4ミ
リモル)加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で6
時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行っ
た。反応後、この溶液を冷却した後、メタノール300
ml/イオン交換水300ml混合溶液をそそぎ込み、
約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収
した。この沈殿を乾燥した後、トルエンに溶解した。こ
の溶液を濾過し、不溶物を除去した後、この溶液をメタ
ノール中にそそぎ込み、再沈して、生成した沈殿を回収
した。この沈殿を減圧乾燥して、重合体4.0gを得
た。この重合体を重合体4と呼ぶ.得られた重合体4の
ポリスチレン換算重量平均分子量は、1.0x104
あり、数平均分子量は、6.3x103であった。仕込
み単量体から予想される重合体4の構造は以下のとおり
である。(ただし、tは、零以上の整数を示す。
【0147】<工程(B):高分子化合物3の合成>上
記重合体3を0.3gと、重合体4を0.2gとを反応
容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。こ
れに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気
したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)50mlを加え
た。次に、この溶液に、あらかじめカリウムーter
t.−ブトキシド0.1gを、アルゴンガスでバブリン
グして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)5m
lに溶解した溶液を、室温で、およそ5分間かけて滴下
した後、引き続き室温で2時間反応させた。反応後、酢
酸を加え中和した後、この溶液をメタノール中にそそぎ
込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過
し、回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、こ
れを減圧乾燥して、重合体0.5gを得た。得られた重
合体を高分子化合物3と呼ぶ。仕込み単量体から予想さ
れる高分子化合物3の構造に含まれる単位は以下のとお
りである。
【0148】
【0149】
【0150】実施例4 <工程(A)>9、9−ジオクチルフルオレン−2、7
−ビス(エチレンボロネート)1.3g(2.4ミリモ
ル)と4−{N,N−ビス(4−ブロモフェニル)アミ
ノ}ベンズアルデヒド1.0g(2.4ミリモル)とを
反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換し
た。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングし
て、脱気したトルエン40mlを加えた。次に、あらか
じめ、不活性雰囲気下、テトラキス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム52mgを、あらかじめアルゴンガ
スでバブリングして、脱気したトルエン4.0gに溶解
した溶液を1ml加え、室温で約10分間攪拌した。次
に、この溶液に、あらかじめ、アルゴンガスでバブリン
グして、脱気した、20%テトラエチルアンモニウムハ
イドロオキサイド水溶液10mlを加えた後、100℃
で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で
行った。反応後、この溶液を室温まで冷却した後、分離
した有機層を回収し、メタノール中に注ぎ込み、約1時
間攪拌した。次に、析出した沈殿を濾別した。得られた
沈殿をエタノールで洗浄した後、減圧乾燥して、重合体
1.1gを得た。この重合体を重合体5と呼ぶ。得られ
た重合体5のポリスチレン換算重量平均分子量は、6.
3x104であり、数平均分子量は、2.3x104であ
った。仕込み単量体から予想される重合体5の構造に含
まれる単位は以下のとおりである。
【0151】<工程(B):高分子化合物4の合成>上
記重合体5を0.64gと2,5−ジ(3,7−ジメチ
ルオクチルオキシ)−4−ブロモベンジルクロライドと
亜りん酸トリエチルとを反応させて得たホスホン酸エス
テル0.68g(1ミリモル)とを反応容器に仕込んだ
後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじ
めアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒド
ロフラン(脱水溶媒)50mlを加えた。次に、この溶
液に、あらかじめカリウムーtert.−ブトキシド
0.34gを、アルゴンガスでバブリングして、脱気し
たテトラヒドロフラン(脱水溶媒)5mlに溶解した溶
液を、室温で、およそ5分間かけて滴下した後、引き続
き室温で1時間反応させた。なお、反応は、窒素ガス雰
囲気中で行った。反応後、酢酸を加え中和した後、この
溶液をメタノール中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。
次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿をメ
タノール/イオン交換水混合溶媒で洗浄した後、これを
減圧乾燥して、重合体0.5を得た。得られた重合体を
高分子化合物4と呼ぶ。得られた高分子化合物4のポリ
スチレン換算重量平均分子量は、7.4x104であ
り、数平均分子量は、3.8x104であった。仕込み
単量体から予想される高分子化合物4の構造に含まれる
単位は以下のとおりである。
【0152】実施例5 <工程(A):高分子化合物5の合成>前記重合体3を
0.5gと2,5−ジ(3,7−ジメチルオクチルオキ
シ)−4−ブロモベンジルクロライドと亜りん酸トリエ
チルとを反応させて得たホスホン酸エステル0.27g
(0.4ミリモル)とを反応容器に仕込んだ後、反応系
内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴン
ガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン
(脱水溶媒)50mlを加えた。次に、この溶液に、あ
らかじめカリウムーtert.−ブトキシド0.17g
を、アルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒ
ドロフラン(脱水溶媒)5mlに溶解した溶液を、室温
で、およそ5分間かけて滴下した後、引き続き室温で1
時間反応させた。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行
った。反応後、酢酸を加え中和した後、この溶液をメタ
ノール中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成
した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿をメタノール/
イオン交換水混合溶媒で洗浄した後、これを減圧乾燥し
て、重合体0.5を得た。得られた重合体を高分子化合
物5と呼ぶ。得られた高分子化合物5のポリスチレン換
算重量平均分子量は、2.4x105であり、数平均分
子量は、1.1x10であった。仕込み単量体から予
想される高分子化合物5の構造に含まれる単位は以下の
とおりである。
【0153】実施例6 <高分子化合物6の合成>実施例5で得られた高分子化
合物5を0.2gと4−(N,N−ジフェニルアミノ)
フェニルボロニックアシッド0.1g(0.35ミリモ
ル)とを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで
置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリン
グして、脱気したトルエン40mlを加えた。次に、あ
らかじめ、不活性雰囲気下、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム52mgを、あらかじめアルゴ
ンガスでバブリングして、脱気したトルエン4.0gに
溶解した溶液を1ml加え、室温で約10分間攪拌し
た。次に、この溶液に、あらかじめ脱気した、20%テ
トラエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液5m
lを加えた後、100℃で2時間反応した。なお、反応
は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を室
温まで冷却した後、メタノール/イオン交換水混合溶液
を加え、約1時間攪拌した後、静置した。次に、分離し
た有機層を回収し、メタノール中に注ぎ込み、約1時間
攪拌した。次に、析出した沈殿を濾別した。得られた沈
殿を希塩酸/エタノール混合溶媒で洗浄した後、希アン
モニア水/エタノール混合溶液で洗浄、次に、エタノー
ルで洗浄した後、これを減圧乾燥して、重合体0.1g
を得た。得られた重合体を高分子化合物6と呼ぶ。仕込
み単量体から予想される高分子化合物6の構造に含まれ
る単位は以下のとおりである。
【0154】実施例7 <工程(B)高分子化合物7の合成>前記重合体2を
0.2gと2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン
と亜りん酸トリエチルとを反応させて得たホスホン酸エ
ステル0.2g(0.76ミリモル)とを反応容器に仕
込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あ
らかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテト
ラヒドロフラン(脱水溶媒)40gを加えた。次に、こ
の溶液に、あらかじめカリウムーtert.−ブトキシ
ド0.1gを、アルゴンガスでバブリングして、脱気し
たテトラヒドロフラン(脱水溶媒)2mlに溶解した溶
液を、室温で、およそ5分間かけて滴下した後、引き続
き室温で2時間反応させた。なお、反応は、窒素ガス雰
囲気中で行った。反応後、この溶液にメタノールをそそ
ぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過
し、回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、こ
れを減圧乾燥して、重合体0.12gを得た。得られた
重合体を高分子化合物7と呼ぶ。仕込み単量体から予想
される高分子化合物7の構造に含まれる単位は以下のと
おりである。
【0155】参考例1 <蛍光特性>高分子化合物1〜7の0.2wt%クロロ
ホルム溶液を石英上にスピンコートして高分子化合物の
薄膜をそれぞれ作成した。これらの薄膜の蛍光スペクト
ルとを、蛍光分光光度計(日立製作所850)を用いて
測定した。いずれも強い蛍光を有しており、それぞれ以
下の表3に示す蛍光ピーク波長を示した。なお、蛍光強
度の算出には、350nmで励起した時の蛍光スペクト
ルを用いた。横軸に波数をとってプロットした蛍光スペ
クトルの面積を、350nmでの吸光度で割ることによ
り、蛍光強度の相対値を求めた。
【0156】
【表3】
【0157】参考例2 <素子の作成および評価>スパッタ法により150nm
の厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(エチレ
ンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶
液(バイエル社、Baytron)を用いてスピンコー
トにより50nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で
120℃で10分間乾燥した。次に、高分子化合物1の
1.5wt%トルエン溶液を用いてスピンコートにより
約100nmの厚みで成膜した。さらに、これを減圧下
80℃で1時間乾燥した後、陰極バッファー層として、
フッ化リチウムを0.4nm、陰極として、カルシウム
を25nm、次いでアルミニウムを40nm蒸着して、
高分子LEDを作製した。蒸着のときの真空度は、すべ
て1〜8×10-6Torrであった。得られた素子に電
圧を引加することにより、高分子化合物1からのEL発
光が得られた。EL発光の強度は電流密度にほぼ比例し
ていた。
【0158】参考例3 <素子の作成および評価>高分子化合物1の代わりに高
分子化合物2を用いた以外は、参考例2と同様にして、
高分子LEDを作製した。蒸着のときの真空度は、すべ
て1〜8×10-6Torrであった。得られた素子に電
圧を引加することにより、高分子化合物2からのEL発
光が得られた。EL発光の強度は電流密度にほぼ比例し
ていた。
【0159】参考例4 <素子の作成および評価>高分子化合物1の代わりに高
分子化合物6を用いた以外は、参考例2と同様にして、
高分子LEDを作製した。蒸着のときの真空度は、すべ
て1〜8×10-6Torrであった。得られた素子に電
圧を引加することにより、高分子化合物6からのEL発
光が得られた。EL発光の強度は電流密度にほぼ比例し
ていた。
【0160】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、主鎖に芳香
族環を有し、該芳香環の側鎖に複雑な構造の置換基を有
する高分子化合物を簡便に製造しうる。また、本発明の
製造方法により製造された高分子化合物は、高分子LE
D用発光材料や電荷輸送材料、レーザー用色素、有機太
陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半導体、導電
性薄膜用材料などとして用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土居 秀二 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 4J031 CC05 CD08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記工程(A)及び工程(B)を含むこと
    を特徴とする高分子化合物の製造方法。 工程(A):一般式(1) X1−Ar1−X2 (1) 〔ここで、X1およびX2はそれぞれ独立に、互いに反応
    して結合を生成しうる反応活性基を示す。Ar1は、ア
    リーレン基、2価の複素環基または2価の芳香族アミン
    基を示す。該Ar1は少なくとも1個の反応活性基Yを
    有する。該反応活性基Yは、実質的にX1およびX2と反
    応しない反応活性基である。〕で示される1種類以上の
    単量体を、X1およびX2が互いに反応して結合を生成す
    る条件下で重合させて、反応活性基Yを有する重合体を
    製造する工程。工程(B):工程(A)で製造された反
    応活性基Yを有する重合体と,反応活性基Yと反応して
    結合を生成する反応活性基Zを有する化合物とを反応さ
    せる工程。
  2. 【請求項2】工程(A)において、単量体として、さら
    に 一般式(7) X3−Ar14−X4 (7) 〔ここで、Ar14は、アリーレン基、2価の複素環基ま
    たは2価の芳香族アミン基を示す。該Ar14は反応活性
    基Yは有しない。X3およびX4は、それぞれ独立に、互
    いに反応して結合を生成しうる反応活性基を示す。〕で
    示される単量体を用いて重合させることを特徴とする請
    求項1記載の高分子化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】2価の芳香族アミン基が一般式(2)で示
    される基であることを特徴とする請求項1または2記載
    の高分子化合物の製造方法。 −Ar3−N(Ar4)−Ar5− (2) 〔ここで、Ar3およびAr5はそれぞれ独立にアリーレ
    ン基、一般式(3)で表される基または一般式(4)で
    表される基である。Ar4は、アリール基、一般式
    (5)で表される基または一般式(6)で表される基を
    示す。 (式中、Ar6およびAr7は、それぞれ独立にアリーレ
    ン基を示す。R5およびR6は、それぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシ
    アノ基を示す。lは0または1である。) (式中、Ar8およびAr9は、それぞれ独立に、アリー
    レン基を示す。Ar10は、アリール基を示す。) (式中、Ar11は、アリーレン基を示す。R7およびR8
    は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール
    基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。) (6) (式中、Ar12は、アリーレン基を示す。Ar13は、ア
    リール基を示す。R9およびR10は、それぞれ独立に、
    水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基ま
    たはシアノ基を示す。pは0または1である。)〕
  4. 【請求項4】反応活性基Yと反応活性基Zとが反応して
    生成する結合が炭素−炭素2重結合であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の高分子化合物の製
    造方法。
  5. 【請求項5】反応活性基Zを有する化合物が、下記式
    (9)で示される化合物であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の高分子化合物の製造方法。 Z−(Ar18m−Z (9) 〔ここで、Ar18は、アリーレン基、2価の複素環基ま
    たは2価の芳香族アミン基を示す。mは1以上の整数で
    ある。Ar18が複数存在する場合、それらは同一でも異
    なっていてもよい。〕
  6. 【請求項6】反応活性基Zを有する化合物が、下記式
    (10)で示される化合物であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の高分子化合物の製造方法。 Ar19−Z (10) 〔ここで、Ar19は、アリ−ル基、1価の複素環基また
    は1価の芳香族アミン基を示す。〕
  7. 【請求項7】式(1)および(7)で示される単量体の
    1、X2、X3およびX4がそれぞれ独立にハロゲン原
    子、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニル
    オキシ基、または−B(OR112(ここで、R11は、
    水素原子またはアルキル基である。)で示される基であ
    り、反応活性基Yが、アシル基、−CHR12−P(=
    O)(OR132(ここで、R12は、水素原子またはア
    ルキル基である。R13は、アルキル基またはアリール基
    である。)で表される基、水酸基またはアミノ基である
    ことを特徴とする請求項2記載の高分子化合物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】反応活性基Zが、ハロゲン原子、アルキル
    スルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、−
    B(OR112、アシル基、−CHR12−P(=O)
    (OR132で表される基、または−CHR14−P+(R
    153-で表される基であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の高分子化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】X1、X2、X3およびX4のうち、1つ以上
    が−B(OR112(ここに、R11は水素原子またはア
    ルキル基である。) で表される基であり、1つ以上が
    ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリ
    ールスルホニルオキシ基である、一般式(1)および
    (7)で示される単量体をPd(0)触媒の存在下に反
    応させることを特徴とする請求項2記載の高分子化合物
    の製造方法。
  10. 【請求項10】X1、X2、X3およびX4がそれぞれ独立
    にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、または
    アリールスルホニルオキシ基である、一般式(1)およ
    び(7)で示される単量体をNi(0)の存在下で反応
    させることを特徴とする請求項2記載の高分子化合物の
    製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1または2記載の高分子化合物の
    製造方法の工程(A)によって得られることを特徴とす
    る、反応活性基Yを有する高分子化合物。
  12. 【請求項12】反応活性基Yが、アシル基、−CHR12
    −P(=O)(OR132、ハロゲン原子、アルキルス
    ルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、−B
    (OR 112で表される基、または−CHR14−P+(R
    153-で表される基、水酸基またはアミノ基であるこ
    とを特徴とする請求項11記載の高分子化合物。
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