JP4279509B2 - 高分子材料を用いた光電子素子 - Google Patents

高分子材料を用いた光電子素子 Download PDF

Info

Publication number
JP4279509B2
JP4279509B2 JP2002141363A JP2002141363A JP4279509B2 JP 4279509 B2 JP4279509 B2 JP 4279509B2 JP 2002141363 A JP2002141363 A JP 2002141363A JP 2002141363 A JP2002141363 A JP 2002141363A JP 4279509 B2 JP4279509 B2 JP 4279509B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ligand
optoelectronic device
repeating unit
polymer compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002141363A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003332075A (ja
Inventor
隆一 山本
琢麿 安田
千津 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Tokyo Institute of Technology NUC
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Tokyo Institute of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd, Tokyo Institute of Technology NUC filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2002141363A priority Critical patent/JP4279509B2/ja
Publication of JP2003332075A publication Critical patent/JP2003332075A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4279509B2 publication Critical patent/JP4279509B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高分子材料を用いた光電子素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フェナントロリン骨格を有する金属錯体構造(以下、フェナントロリン金属錯体構造ということがある)を持つ低分子化合物が、光電子素子用の発光材料、電荷輸送材料等として用いられている(例えば、特開平8−319482号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
光電子素子の製造においてその層を形成する方法としては、真空蒸着法よりも、塗布法が、大面積の層の形成が容易であり、製造プロセスが簡単であるなどの利点を有するため望ましいとされている。
しかしながら、上記のフェナントロリン金属錯体構造をもつ低分子化合物を用いて光電子素子における該化合物からなる層を形成する方法としては、通常は真空蒸着法しか使用されず、塗布法の使用は困難であった。
本発明の目的は、フェナントロリン金属錯体構造を持つ化合物を用いた光電子素子であって、該素子における該化合物からなる層を塗布法により形成しうる新規な光電子素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、フェナントロリン金属錯体構造を持つ高分子化合物である、下記式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物が、光電子素子用の発光材料、電荷輸送材料として使用可能であり、該素子の層を塗布法により形成できることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、下記式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を用いた光電子素子に関する。
Figure 0004279509
〔ここで、R1、R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換シリル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基である。Mは遷移金属、白金族および希土類金属から選ばれる金属原子または該金属原子の金属イオンであり、nは0〜3の整数である。Bは対イオンであり、mは0〜3の整数である。〕
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の光電子素子に使用される高分子化合物は、上記一般式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含むものである。
【0006】
上記一般式(1)におけるR、R、R、R、RおよびR6はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換シリル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基である。
上記アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基等の水素原子の一部はフッ素原子に置換されていてもよい。
【0007】
ここに、アルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
【0008】
アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
【0009】
アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
【0010】
アリール基とは、芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた原子団であり、アリール基には、縮合芳香族多環をもつもの、独立したベンゼン環または縮合多環2個以上が直接またはビニレン等の基を介して結合したものが含まれる。アリール基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。
【0011】
アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
【0012】
アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
【0013】
アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
【0014】
アリールアルケニル基としては、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基が好ましい。
【0015】
アリールアルキニル基としては、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C2〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキニル基が好ましい。
【0016】
置換シリル基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基から選ばれる1、2または3個の基で置換されたシリル基をいい、炭素数は通常1〜60程度である。 置換シリル基としては、アルキルシリル基、(アルキル)(アリール)シリル基等があげられる。
アルキルシリル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜60程度であり、具体的には、メチルシリル基、エチルシリル基、プロピルシリル基、 i−プロピルシリル基、ブチルシリル基、i−ブチルシリル基、t−ブチルシリル基、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリル基、2−エチルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ラウリルシリル基、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、 i−プロピルジメチルシリル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基などが挙げられ、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、オクチルシリル基、2−エチルヘキシルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基が好ましい。
(アルキル)(アリール)シリル基は、フェニル−C〜C12アルキルシリル基、C〜C12アルコキシフェニル−C〜C12アルキルシリル基、C〜C12アルキルフェニルC〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C〜C12アルキルシリル基、フェニル−C〜C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリルキ、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基などが例示される。
【0017】
アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアルキルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度である。これらのアルキル基は同一でも異なっていてもよい。具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、 i−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基などが挙げられる。これらの具体例において、すべてジ体も含まれる。これらの中で、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基が好ましい。
【0018】
アリールアミノ基は、炭素数は通常6〜60程度のアリール基を有しており、モノ体、ジ体でもよく、ジ体の場合には同一の基でも異なる基でもよい。より具体的にはフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニルアミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基などが例示され、C1〜C12アルキルフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基が好ましい。これら例にはジ体も含まれる
【0019】
1価の複素環基は、炭素数は通常4〜60程度であり、具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいう。
【0020】
置換カルボキシル基は、通常炭素数2〜60程度であり、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基で置換されたカルボキシル基をいい、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、シクロヘキシロキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシロキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、パーフルオロブトキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基などが挙げられる。置換カルボキシル基の炭素数には該置換基の炭素数は含まれない。
【0021】
これまで述べてきた置換基の例のうち、アルキル鎖を含む置換基においては、それらは直鎖、分岐または環状のいずれかまたはそれらの組み合わせであってもよく、直鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、4−C1〜C12アルキルシクロヘキシル基などが例示される。
さらに、置換基の例のうち、アリール基や複素環基をその一部に含む場合は、それらがさらに置換基を有していてもよい。
【0022】
これらの水素原子以外の基が、長鎖置換基である場合には、良溶解性の観点から、C(炭素),N(窒素),O(酸素),S(硫黄)のいずれか原子をその総数として4以上有することが好ましく、さらに好ましくは炭素原子と窒素原子をそれらの総数で4以上有することである。
【0023】
これらの中で、アルキル基、アリール基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基が好ましく、さらに好ましくはアルキルアミノ基、アリールアミノ基である。
【0024】
前記式(1)におけるMは遷移金属、白金族および希土類金属から選ばれる金属原子または該金属原子の金属イオンである。金属原子としては、具体的には、銅、鉄、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウムまたはジスプロシウムなどが挙げられる。
【0025】
前記式(1)におけるLはMに配位する配位子である。Lの好ましい例としてはカルボニル配位子、アセテート配位子、カルボキシル配位子、アルキル配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、アルコキシ配位子、アミン配位子、イミン配位子、ニトリル配位子、イソニトリル配位子、ホスフィン配位子、ホスフィンオキシド配位子、ホスファイト配位子、エーテル配位子、スルホン配位子、スルホキシド配位子、スルフィド配位子、複素環配位子等が挙げられる。さらに具体的には、カルボニル配位子としては、一酸化炭素やアセトン、べンゾフェノンなどのケトン類、アセチルアセトン、アセナフトキノンなどのジケトン類、アセチルアセトナート、ジベンゾメチラート、テノイルトリフルオロアセトナートなどのアセトナート配位子などが例示される。アセテート配位子としては、アセト酢酸エチルアニオン、アセト酢酸プロピルアニオン等が挙げられる。カルボキシル配位子としてはメチルカルボキシラート、エチルカルボキシラート、プロピルカルボキシラート、ブチルカルボキシラート、ヘキシルカルボキシラート、ヘプチルカルボキシラート、デシルカルボキシラート等が挙げられる。アルキル配位子としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ヘプチル、デシル等が挙げられる。アルケン配位子としては例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、デセン等が挙げられる。アルキン配位子としては、アセチレン、フェニルアセチレン、ジフェニルアセチレン等が挙げられる。アルコキシ配位子としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、デシルオキシ等が挙げられる。アミン配位子としては例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。イミン配位子としては、ベンゾフェノンイミン、メチルエチルケトンイミン等が挙げられる。ニトリル配位子としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。イソニトリル配位子としては、t−ブチルイソニトリル、フェニルイソニトリル等が挙げられる。ホスフィン配位子としては、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられる。ホスフィンオキシド配位子としては、トリブチルホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。ホスファイト配位子としては、トリフェニルホスファイト、トリトリルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリエチルホスファイト等が挙げられる。エーテル配位子としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。スルホン配位子としては、ジメチルスルホン、ジブチルスルホン等が挙げられる。スルホキシド配位子としては、ジメチルスルホキシド、ジブチルスルホキシド等が挙げられる。スルフィド配位子としては、エチルスルフィド、ブチルスルフィド等が挙げられる。複素環配位子としては、フェニルピリジン、2-(パラフェニルフェニル)ピリジン、7−ブロモベンゾ[h]キノリン、2−(4−チオフェン−2−イル)ピリジン、2−(4−フェニルチオフェン−2−イル)ピリジン、2−フェニルベンゾオキサゾール、2-(パラフェニルフェニル)ベンゾオキサゾール、2−フェニルベンゾチアゾール、2−(パラフェニルフェニル)ベンゾチアゾール、2−(ベンゾチオフェン−2−イル)ピリジン等が挙げられる。
【0026】
前記式(1)におけるBは対イオンであり、Bとして、具体的には、F-、C1-、Br-、I-等のハロゲンイオン、BF -、ClO -、PF -、SO 2-、PO -、CHCOO-、CO 2-等が挙げられる。
【0027】
本発明の光電子素子に使用される高分子化合物は、さらに式(2)で示される繰り返し単位を含むことができる。
一般式(2)におけるArはアリーレン基または、2価の複素環基を表す。
アリーレン基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニレン基、C1〜C12アルコキシフェニレン基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニレン基、2、6−ナフチレン基、1、4−ナフチレン基、1,5-ナフチレン基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニレン基、C1〜C12アルキルフェニレン基が好ましい。アリーレン基とは、芳香族炭化水素から、水素原子2個を除いた原子団であり、縮合芳香族多環をもつもの、独立したベンゼン環または縮合多環2個以上が直接結合したものが含まれる。
【0028】
2価の複素環基は、炭素数は通常4〜60程度であり、具体的には、チエニレン基、C1〜C12アルキルチエニレン基、ピロリレン基、フリレン基、ピリジレン基、C1〜C12アルキルピリジレン基などが例示され、チエニレン基、C1〜C12アルキルチエニレン基、ピリジレン基、C1〜C12アルキルピリジレン基が好ましい。2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいう。
【0029】
本発明の光電子素子に使用される高分子化合物が、式(2)で示される繰り返し単位を含むばあい、式(1)で示される繰り返し単位と、式(2)で示される繰り返し単位の結合態様はランダムでもブロックでも交互でもよいが、交互であることが好ましい。
即ち本発明の光電子素子に使用される高分子化合物が、式(2)で示される繰り返し単位を含むばあい、該高分子化合物は、下記式(3)の構造から実質的になることが好ましい。
Figure 0004279509
(上式中、Ar、R〜R6、M、L、Ar、mおよびnは前記と同じ意味を表す)
【0030】
以下に上記式(3)の構造から、M,LおよびBを除いた部分の具体例を示す。
【0031】
Figure 0004279509
ここに、 Rはそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換シリル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表す。
【0032】
本発明の光電子素子に使用される高分子化合物は上記式(1)および(2)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。
式(1)および(2)で示される繰り返し単位の合計は通常全繰り返し単位の1モル%以上100モル%以下であり、好ましくは10モル%以上90モル%以下であり、より好ましくは30モル%以上80モル%以下である。
【0033】
一般式(1)および(2)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位の具体例としては、例えば、WO99/13692号公開明細書、WO99/48160公開明細書、GB2340304A、WO00/53656公開明細書、WO01/19834公開明細書、WO00/55927公開明細書、GB2348316、WO00/46321公開明細書、WO00/06665公開明細書、WO99/54943公開明細書、WO99/54385公開明細書、US5777070、WO98/06773公開明細書、WO97/05184公開明細書、WO00/35987公開明細書、WO00/53655公開明細書、WO01/34722公開明細書、WO99/24526公開明細書、WO00/22027公開明細書、WO00/22026公開明細書、WO98/27136公開明細書、US573636、WO98/21262公開明細書、US5741921、WO97/09394公開明細書、WO96/29356公開明細書、WO96/10617公開明細書、EP0707020、WO95/07955公開明細書、特開2001−181618号公報、特開2001−123156号公報、特開2001−3045号公報、特開2000−351967号公報、特開2000−303066号公報、特開2000−299189号公報、特開2000−252065号公報、特開2000−136379号公報、特開2000−104057号公報、特開2000−80167号公報、特開平10−324870号公報、特開平10−114891号公報、特開平9−111233号公報、特開平9−45478号公報等に開示されているポリフルオレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレン、その誘導体および共重合体、芳香族アミンおよびその誘導体の(共)重合体に含まれている繰り返し単位が例示される。
【0034】
本発明の光電子素子に使用される高分子化合物は例えば、下記式(4)で示されるモノマー化合物と、必要に応じ、該モノマー化合物と重合反応可能なモノマー化合物を反応させて重合体(以下、原料重合体ということがある。)を得、該重合体とMを含む金属錯体とを反応させることにより製造することができる。
Figure 0004279509
(上式中、Ar、R〜R6、M、Lおよびnは前記と同じ意味を表す。X1およびX2はそれぞれ独立に重合可能な基を表す)
この場合本発明の光電子素子に使用される高分子化合物の製造に使用する原料重合体の極限粘度数としては、 0.05〜2.0dl/gの範囲が好ましい。
また、Mを含む金属錯体と(4)とを反応させて得られたモノマー化合物を上記式(4)の化合物のかわりに使用することもできる。
本発明の光電子素子に使用される高分子化合物が前記式(1)の繰り返し単位に加えて、さらに式(2)で示される繰り返し単位を含む場合には、その原料重合体は、原料として上記式(4)で示される化合物に加えて下記式(5)で示される化合物を使用して製造することができる。
1−Ar−Y2 (5)
(上式中、Arは前記と同じ意味を表す。Y1およびY2はそれぞれ独立に重合可能な基を表す)
【0035】
上記式(4)および(5)における重合可能な基としては、例えば、ハロゲン原子、水素原子、水酸基、アシルオキシ基、硼酸基、硼酸エステル基、ハロゲン化メチル基、スルホニウム塩基、アルデヒド基、ホスホニウム塩基等が例示される。
【0036】
本発明の光電子素子に使用される高分子化合物、前記式(1)または(2)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位にビニレン基や三重結合を有しない該高分子化合物またはその原料重合体は、例えば該当するモノマーからSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法(Yamamoto重合)、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法、あるいは適当な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法などが例示される。
【0037】
例えば、一般式(1)の繰り返し単位を有する高分子化合物の原料重合体は、上記式(4)で、X1およびX2がハロゲン原子であるモノマー化合物のゼロ価ニッケル錯体による脱ハロゲン化重合反応(Yamamoto重合)によって製造することができる。この重合反応には、モノマー化合物に対して0.1〜3倍モルの0価ニッケルNi(0)錯体を用い、溶媒を用いて行うことが好ましい。0価ニッケル(Ni(0))錯体は、たとえばビス(1,5−シクロオクタジェン)ニッケルと、2,2′−ビピリジルとの混合物等の形態として用いることができる。該モノマー化合物としてのハロゲン化フェナントロリン化合物は、例えば文献;Tetrahedron Lett., 36巻, 3489-3490頁 (1995).及び、Canadian Journal of Chemistry, 75巻, 1336-1339頁 (1997).記載の方法により合成することができる。
【0038】
この場合、重合に用いる溶媒としては、たとえばDMF(ジメチルホルムアミド)、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタリン、テトラリン、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等が挙げられ、トルエン、キシレン、テトラリン、テトラメチルベンゼンが好ましい。これらの有機溶媒を用いて、好ましくは20〜80℃程度の温度で重合を行うことができる。また、ゼロ価ニッケル錯体は、反応系中において、たとえば亜鉛と2価ニッケル錯体の反応により調製したものを用いてもよい。この場合ニッケル錯体は反応系中にある亜鉛等により繰り返し用いることができるので原料モノマー化合物に対するニッケル錯体の使用割合は、モル比として0.01〜0.5程度の範囲でよい。
【0039】
また、上記式(1)で示される繰り返し単位と、上記式(2)で示される繰り返し単位とを有する高分子化合物の原料重合体は、上記式(4)で、X1およびX2がハロゲン原子であるモノマー化合物と、上記式(5)でY1およびY2がハロゲン原子であるモノマー化合物を上記条件で反応させることにより製造することができる。この場合、通常ランダム共重合体が生成する。
【0040】
また、上記式(1)で示される繰り返し単位と、上記式(2)で示される繰り返し単位とを有する高分子化合物の原料重合体は、一般式上記式(4)で、X1およびX2がハロゲン原子であるモノマー化合物と、上記式(5)でY1およびY2がホウ酸基またはホウ酸エステル基であるモノマー化合物とのSuzukiカップリング;または上記式(4)で、X1およびX2がホウ酸基またはホウ酸エステル基であるモノマー化合物であるモノマー化合物と、上記式(5)でY1およびY2がハロゲン原子であるモノマー化合物とのSuzukiカップリングで得ることができる。この場合、通常、前記式(3)で示される構造から実質的になる交互共重合体が生成する。
【0041】
Suzukiカップリング反応の場合は、触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの無機塩をモノマーに対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。重合溶媒としては、重合を阻害しないものであれば特に限定されないが、N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタリン、テトラリン、等が挙げられ、トルエン、キシレン、テトラリン、テトラメチルベンゼン、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等が挙げられ、高分子化合物に対する良溶媒である、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが好ましい。
反応操作等は、例えば、特開2000−44544号公報に記載の方法に準じて行うことができる。
【0042】
また、本発明の光電子素子に使用される高分子化合物またはその原料重合体が、一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位にビニレン基を有する場合には、例えば特開平5−202355号公報に記載の方法が挙げられる。すなわち、アルデヒド基を有する化合物とホスホニウム塩基を有する化合物との、もしくはアルデヒド基とホスホニウム塩基とを有する化合物のWittig反応による重合、ビニル基を有する化合物とハロゲン原子を有する化合物との、もしくはビニル基とハロゲン原子とを有する化合物のHeck反応による重合、アルデヒド基を有する化合物とアルキルホスホネート基を有する化合物との、もしくはアルデヒド基とアルキルホスホネート基とを有する化合物のHorner−Wadsworth−Emmons法による重合、ハロゲン化メチル基を2つあるいは2つ以上有する化合物の脱ハロゲン化水素法による重縮合、スルホニウム塩基を2つあるいは2つ以上有する化合物のスルホニウム塩分解法による重縮合、アルデヒド基を有する化合物とアセトニトリル基を有する化合物との、もしくはアルデヒド基とアセトニトリル基とを有する化合物のKnoevenagel反応による重合などの方法、アルデヒド基を2つあるいは2つ以上有する化合物のMcMurry反応による重合などの方法が例示される。
高分子化合物が主鎖に三重結合を有する場合には、例えば、Heck反応が利用できる。
【0043】
これらのうち、 Wittig反応による重合、Heck反応による重合、Horner−Wadsworth−Emmons法による重合、Knoevenagel反応による重合、およびSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法(Yamamoto重合)が、構造制御がしやすいので好ましい。さらに好ましくはSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法である
【0044】
Ni(0)触媒により重合する方法(Yamamoto重合)、Suzukiカップリング反応により重合する方法以外の重合方法について具体的に説明する。
モノマーとなる、式(4)、(5)等の重合可能な基を複数有する化合物を、必要に応じ、有機溶媒に溶解し、例えばアルカリや適当な触媒を用い、有機溶媒の融点以上沸点以下で、反応させることができる。例えば、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第14巻,270−490頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1965年、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第27巻,345−390頁,ジョンワイリー アンドサンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1982年、“オルガニック シンセシス(Organic Syntheses)”,コレクティブ第6巻(Collective Volume VI),407−411頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1988年、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年)、ジャーナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.Organomet.Chem.),第576巻,147頁(1999年)、ジャーナル オブ プラクティカル ケミストリー(J.Prakt.Chem.),第336巻,247頁(1994年)、マクロモレキュラー ケミストリー マクロモレキュラー シンポジウム(Makromol.Chem.,Macromol.Symp.),第12巻,229頁(1987年)などに記載の公知の方法を用いることができる。
【0045】
有機溶媒としては、用いる化合物や反応によっても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用いる溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で反応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処理を行うことが好ましい。但し、Suzukiカップリング反応のような水との2相系での反応の場合にはその限りではない。
【0046】
反応させるために適宜アルカリや適当な触媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すればよい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒を混合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素などの不活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリまたは触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒の溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。
【0047】
高分子化合物を光電子素子に用いる場合、その純度が素子の性能に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましい。また重合後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
【0048】
本発明の光電子素子は、上述の式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を用いたものである。
本発明の光電子素子は、通常は式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を含む層を有する。該層中の式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物の含有量は好ましくは1〜99重量%程度である。
本発明の光電子素子としては、発光素子、スイッチング素子、光電変換素子、太陽電池、光電特性を利用した光センサー等が挙げられる。
【0049】
本発明の一態様である発光素子について説明する。
本発明の発光素子は、陽極および陰極からなる電極間に発光層を有する。
本発明の発光素子には、発光層以外に、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層を有していてもよい。ここに、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層をいい、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層をいう。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶ。発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。ここに正孔輸送層および/または電子輸送層は、2層以上であってもよい。
【0050】
すなわち、本発明の発光素子としては、陽極および陰極からなる電極間に、陽極に接して正孔注入層を有し、さらに発光層を有する素子(例えば、下記a))のほかに、例えば、正孔注入層と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送層を設けた発光素子(例えば、下記b));陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送層を設けた発光素子(例えば、下記c));陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送層を設け、正孔輸送層と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送層を設けた発光素子素子(例えば、下記d));等が挙げられる。
【0051】
a)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
b)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
【0052】
式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物は、発光層や電荷輸送層、電荷注入層に使用することができる。この場合に該高分子化合物を単独で用いても良く、それぞれの層に本高分子以外の発光材料、電荷輸送材料、電荷注入材料を一種類以上混合して用いて良い。本高分子化合物を発光層に用いる場合、発光層に、本高分子化合物以外にさらに正孔輸送性材料、電子輸送性材料、本高分子化合物以外の発光材料から選ばれる材料を一種類以上含んでいてもよい。
【0053】
本発明の発光素子が有する発光層の膜厚としては、該発光層に用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該発光層の膜厚としては、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは10nm〜300nmであり、さらに好ましくは20nm〜150nmである。
【0054】
該発光層は、発光材料として低分子蛍光体を用いる場合には、例えば、真空蒸着や高分子バインダーとの混合溶液からの製膜により形成することができる。
【0055】
また、発光材料として、上記式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を用いる場合には、該高分子化合物を含む溶液から製膜することができる。溶液から製膜する場合には、上記の正孔注入層と同様の製膜方法が採用される。
発光材料を溶液から成膜する際に用いる溶媒としては、上記式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物や高分子バインダーを溶解させるものであれば特に制限はない。具体的には、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒やトルエン、キシレン、メシチレン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、n−ブチルベンゼン等の芳香族化合物系溶媒などがより好適に使用される。
【0056】
本発明の発光素子が正孔輸送層を有する場合、該正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送層の膜厚としては、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜300nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
【0057】
本発明の発光素子が電子輸送層を有する場合、該電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜300nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
【0058】
本発明の発光素子に用いる正孔輸送性材料、電子輸送性材料としては公知の低分子化合物や高分子化合物が使用できるが、高分子化合物を用いることが好ましい。
正孔輸送性材料、および電子輸送性材料の具体例として、高分子化合物としてはWO99/13692号公開明細書、WO99/48160公開明細書、GB2340304A、WO00/53656公開明細書、WO01/19834公開明細書、WO00/55927公開明細書、GB2348316、WO00/46321公開明細書、WO00/06665公開明細書、WO99/54943公開明細書、WO99/54385公開明細書、US5777070、WO98/06773公開明細書、WO97/05184公開明細書、WO00/35987公開明細書、WO00/53655公開明細書、WO01/34722公開明細書、WO99/24526公開明細書、WO00/22027公開明細書、WO00/22026公開明細書、WO98/27136公開明細書、US573636、WO98/21262公開明細書、US5741921、WO97/09394公開明細書、WO96/29356公開明細書、WO96/10617公開明細書、EP0707020、WO95/07955公開明細書、特開2001−181618号公報、特開2001−123156号公報、特開2001−3045号公報、特開2000−351967号公報、特開2000−303066号公報、特開2000−299189号公報、特開2000−252065号公報、特開2000−136379号公報、特開2000−104057号公報、特開2000−80167号公報、特開平10−324870号公報、特開平10−114891号公報、特開平9−111233号公報、特開平9−45478号公報等に開示されているポリフルオレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレンビニレン、その誘導体および共重合体、芳香族アミンおよびその誘導体の(共)重合体が例示される。
【0059】
高分子化合物の正孔輸送性材料としては、上記に例示した文献に記載のものがより好適に用いられるが、それ以外の高分子化合物、例えば、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体なども利用可能である。
また、低分子化合物の正孔輸送性材料としてはピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体が例示される。
【0060】
高分子化合物の電子輸送性材料としては、上記に例示した文献に記載のもの以外に、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体を使用してもよい。
また、低分子化合物の電子輸送性材料としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属等が例示される。特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されている正孔輸送性材料や電子輸送材料等が好適に利用できる。
【0061】
上記正孔輸送層や電子輸送層は、それぞれ、正孔輸送性材料や電子輸送性材料を用いて製膜する。正孔輸送性材料や電子輸送性材料が低分子化合物の場合には、真空蒸着や高分子バインダーとの混合溶液からの製膜が例示され、高分子化合物の場合には溶液や溶融状態から製膜することができる。
【0062】
高分子化合物や正孔輸送性材料を溶液から成膜する場合、該溶液に用いる溶媒としては、その材料を溶解させるものであれば特に制限はない。具体的には、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒やトルエン、キシレン、メシチレン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、n−ブチルベンゼン等の芳香族化合物系溶媒などが好適に使用される。
正孔輸送層を溶液から成膜する場合に用いる溶媒としては、正孔輸送性材料や、必要により使用される高分子バインダーを溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
【0063】
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子電子輸送性材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液、もしくは溶融状態からの成膜による方法が、高分子電子輸送性材料では溶液または溶融状態からの成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用してもよい。
【0064】
正孔輸送性材料や電子輸送性材料に必要に応じ混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリシロキサンなどが例示される。
【0065】
本発明の発光素子は、陽極、陰極、発光層、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層以外の層を有していてもよい。
このような層としては、例えば、電子注入層、膜厚10nm以下の絶縁層(界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に設ける薄いバッファー層)があげられる。
ここに、陰極に隣接して設けた層であって、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものを電子注入層という。積層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
【0066】
電子注入層の具体的な例としては、陰極と発光層または電子輸送層との間に設けられ、陰極材料の仕事関数と発光層に含まれる発光材料の電子親和力または電子輸送層に含まれる電子輸送性材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含む層などが好適に使用される。
【0067】
上記電子注入層が導電性高分子を含む層の場合、該層は陰極と発光層との間に該電極に隣接して設けられる。該導電性高分子の電気伝導度は、10- S/cm以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。通常は該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上103S/cm以下とするために、該導電性高分子に適量のイオンをドープする。ドープするイオンの種類は、カチオンであり、その例としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。
電子注入層の膜厚としては、例えば1nm〜150nmであり、2nm〜100nmが好ましい。
【0068】
電子注入層の成膜方法としては、溶液から成膜することが例示され、この溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去するだけでよく、製造上非常に有利である。溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。また電子注入材料は、エマルジョン状で水やアルコールに分散させたものも溶液と同様な方法で、成膜することができる。
【0069】
陰極に接して設ける10nm以下の絶縁層としては、金属フッ化物や金属酸化物、または有機絶縁材料等が挙げられ、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属等の金属フッ化物や金属酸化物が好ましい。
絶縁層に用いる無機化合物の成膜方法には真空蒸着法が例示される。
【0070】
本発明の発光素子を形成する基板は、電極や該素子の各層を形成する際に変化しないものであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板などが例示される。不透明な基板の場合には、反対の電極が透明または半透明であることが好ましい。
【0071】
本発明の光電子素子が有する陽極および陰極のうち、通常は、その少なくとも一方が透明または半透明であり、陽極側が透明または半透明であることが好ましい。該陽極の材料としては、導電性の金属酸化物、半透明の金属等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラス(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
【0072】
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
【0073】
陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。
【0074】
本発明の発光素子で用いる陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
【0075】
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
【0076】
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。
【0077】
陰極作製後、発光素子を保護する保護層を装着していてもよい。該発光素子を長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。
【0078】
該保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属窒化物、金属窒酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板などを用いることができ、該カバーを熱硬化樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子が破損するのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム、酸化カルシウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子の性能を低下させるのを制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
【0079】
本発明の発光素子は、面状光源、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置のバックライト等として用いることができる。
【0080】
本発明の発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号などを表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる重合体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動でも、アモルファスシリコンや低温ポリシリコンを用いた薄膜トランジスタなどと組み合わせたアクティブ駆動でもよい。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
さらに、前記面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
【0081】
つぎに、本発明の光電子素子の別の態様であるスイッチング素子について説明する。
本発明のスイッチング素子としては、ソース電極、ドレイン電極に上記式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を含む薄膜が形成され、それに対向する絶縁膜および該絶縁膜の該高分子化合物薄膜と反対側に設けられたゲート電極を有する電界効果型トランジスタまたは、ソース電極とドレイン電極に挟まれた該高分子化合物を含む薄膜が形成され、該薄膜に埋め込まれたゲート電極を有する静電誘導型トランジスタが例示される。
これらのスイッチング素子の作成方法としては、特許第2609366号公報に記載されたと類似の方法が例示される。具体的には、ソース電極とドレイン電極を有する基板上に、該高分子化合物の薄膜を形成し、その後、絶縁膜とゲート電極を形成する方法やゲート電極とそれを覆うように絶縁膜を有する基板上に高分子薄膜を形成した後に、ソース電極、ドレイン電極を形成する方法が例示される。また、静電誘導型トランジスタでは、ソース電極を有する基板上に第一の高分子薄膜を形成し、その上にゲード電極を形成し、ついで第二の高分子薄膜を形成し、その上に、ドレイン電極を形成する方法が例示される。この場合、第一の高分子薄膜と第二の高分子薄膜は同一の高分子化合物でもよいが、異なる高分子化合物でもよい。さらに、二つの高分子薄膜の内少なくとも一方に高分子化合物が含まれていればよい。
これらの高分子薄膜はさらに一層以上の層が積層されていてもよく、それらは同一の高分子化合物を含む層を積層してもよく、異なる材料を含む層を積層してもよい。
高分子薄膜の製膜方法は特に制限はないが、発光素子で例示したものが好適に利用できる。
【0082】
つぎに、本発明の別の態様である光電変換素子について説明する。少なくとも一方が透明または半透明な二組の電極間に上記式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を含む層を挟持させた素子や基板上に製膜した上記式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を含む層上に形成した一組の櫛形電極を有する素子が例示される。特性を向上するために、フラーレンやカーボンナノチューブ等を混合してもよい。
光電変換素子の製造方法としては、特許第3146296号公報に記載の方法が例示される。具体的には、第一の電極を有する基板上に高分子薄膜を形成し、その上に第二の電極を形成する方法、基板上に高分子薄膜を形成して、その上に一組の櫛形電極を形成する方法、基板上に形成した一組の櫛形電極の上に高分子薄膜を形成する方法が例示される。第一または第二の電極のうち一方が透明または半透明である。
高分子薄膜の形成方法やフラーレンやカーボンナノチューブを混合する方法については特に制限はないが、発光素子で例示したものが好適に利用できる。
【0083】
太陽電池や光電導性を利用した光センサーはこのような光電変換素子の具体的応用例である。
【0084】
本発明の光電子素子は、従来の光電子素子では不十分であった特性を、十分に発揮し得る。
【0085】
【実施例】
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0086】
参考例1
<P(PhPhen)重合体の合成>
Figure 0004279509
2,5-ジドデシロキシベンゼン-1,4-ビス(2,2-ジメチルトリメチレンボロネートはMacromol. Chem. Phys., 195巻, 1933-1952頁 (1994).記載の方法により下記のようにして合成した。
窒素置換した500 mLのシュレンク管に上記の1,4−ジブロモ−2,5−ジドデシロキシベンゼン(14.0 g, 23.2 mmol)を入れ、240 mLの脱水THFと150 mLの脱水エーテルを加えて完全に溶解させた。溶液を−78℃まで冷却した後、ブチルリチウムヘキサン溶液 (1.57M, 59 mL)を1時間かけて滴下し、その温度で2時間撹拌した。反応溶液を一旦室温まで戻した後、再び−78℃まで冷却してからトリメチルボレート (26mL)を1時間かけて滴下した。滴下後、反応溶液を室温まで戻し、そのまま一晩撹拌した。反応溶液を塩酸水溶液 (2 M)中に注ぎ込み、一晩撹拌することにより加水分解を行った。生成した白色の固体をろ別してアセトンに溶解させ、再度塩酸水溶液 (2 M)中に注ぐことによって、ジボロン酸を得た。この粗生成物を200 mLの脱水THFに溶解させ、2,2−ジメチルー1,3−プロパンジオール(4.82 g, 46.3 mmol)を加えて60℃で15時間撹拌することにより、エステル化を行った。溶媒を減圧下で留去し、メタノールで洗浄して未反応のジオールを除去した。ヘキサンからの再結晶により精製し、減圧乾燥を行い、目的物を白色固体として収率55%で得た。 Anal. Calcd for C40H72O6B2: C, 71.64%; H, 10.82%; N, 0%. Found: C, 71.89%; H, 10.48%; N, 0%. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): d 7.08 (s, 2H, aromatic-H), 3.93 (t, J=6.8 Hz, 4H, -OCH2-), 3.76 (s, 8H, -BOCH2-), 1.77-1.26 (m, 40H, -CH2-), 1.05 (s, 12H, -CCH3), 0.88 (t, J=6.4 Hz, 6H, -CH3).
【0087】
窒素置換した100 mLのシュレンク管に、モノマーである3,8-ジブロモ-1,10-フェナントロリン (2.0 mmol)、と2,5-ジドデシロキシベンゼン-1,4-ビス(2,2-ジメチルトリメチレンボロネート)(2.0 mmol)を秤り取り、40 mLの脱水THFを加えて溶解させた。これに不活性ガスでパージした炭酸水素ナトリウム水溶液 (1M, 20 mL)を加え、さらに10分間パージした。これにPd(PPh3)4 (0.04 mmol)のTHF溶液 (5 mL)を滴下し、窒素気流下60℃で72時間撹拌した。反応溶液をメタノールに注ぎ込み、蒸留水、メタノール、アセトンで洗浄した後、クロロホルムに溶解させメタノールに再沈殿することで精製し、減圧乾燥を行い、収率91%でポリマーを得た。Anal. Calcd for Br-(C42H58N2O2)6-H: C, 79.27%; H, 9.21%; N, 4.40%; Br, 2.09%. Found: C, 78.84%; H, 8.56%; N, 4.41%; Br, 2.49%. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): d 9.43 (br, 2H, phen-2,9-H), 8.45 (br, 2H, phen-4,7-H), 7.79 (br, 2H, phen-5,6-H), 7.00 (br, 2H, ph-H), 4.14 (br, 4H, -OCH2-), 2.06-1.25 (m, 20H, -CH2-), 0.87 (br, 6H, -CH3).P(PhPhen)重合体について、ウベローデ型粘度計を用いて極限粘度数を測定したところ、0.20dl/gであった。なお測定はクロロベンゼン中28℃で行った。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の数平均分子量は2100、重量平均分子量は2800であった。なお溶媒としてはテトラヒドロフランを用いた。(P(PhPhen)重合体はGPCでは分子量が実際より小さめに見積もられる可能性がある)。
【0088】
参考例2
<高分子化合物1の合成>
窒素置換した50 mLのシュレンク管に、参考例1で得たP(PhPhen) 重合体(0.12 g)を秤り取り、脱水THF (10 mL)を加えて溶解させた。酢酸亜鉛二水和物 (0.03 g)をメタノール (5 mL)に溶解させ、反応溶液に滴下した。室温で12時間撹拌した後、溶媒を減圧下で留去し、得られた固体をメタノールで洗浄した。減圧乾燥を行い、下記構造を有する目的物をオレンジ色の固体として得た。収量0.18 g。
Figure 0004279509
蛍光スぺクトルおよびIRスペクトルにより、金属錯体構造が形成されていることを確認した。
【0089】
参考例3
<高分子化合物2の合成>
窒素置換した50 mLのシュレンク管に、参考例1で得たP(PhPhen) (0.25 g)、ジベンゾイルメタン (0.27 g)を秤り取り、脱水THF (20 mL)を加えて溶解させてから、トリエチルアミン (0.2 g)を加えた。さらに、塩化ユーロピウム六水和物 (0.15g)をメタノール(5 mL)に溶解させ、反応溶液に滴下した。50℃で4時間撹拌した後、溶媒を減圧下で留去し、得られた固体をメタノールで洗浄した。減圧乾燥を行い、下記構造を有する目的物を黄色固体として得た。収量0.30 g。
Figure 0004279509
蛍光スぺクトルおよびIRスペクトルにより、金属錯体構造が形成されていることを確認した。
【0090】
参考例4
<高分子化合物3の合成>
Figure 0004279509
窒素置換した50 mLのシュレンク管に、参考例1で得たP(PhPhen) (0.25 g)、Tetrakis(2-phenylpyridine-C2,N')(m-dichloro)diiridium(III)([Ir(ppy)2Cl]2;0.21 g;文献J. Am. Chem. Soc., 123巻, 4304-4312頁 (2001)記載の方法により合成)を秤り取り、脱水THF (30 mL)を加えて窒素気流下で4時間還流した。次に、NaPF6 (0.20 g)をメタノール (5 mL)に溶解させ、反応溶液に滴下した。溶媒を減圧下で留去し、得られた固体をメタノールで洗浄した。減圧乾燥を行い、下記構造を有する目的物を黄色固体として得た。収量0.36 g。
蛍光スぺクトルおよびIRスペクトルにより、金属錯体構造が形成されていることを確認した。
【0091】
参考例5
<高分子化合物4の合成>
2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(26.32g、0.0480mol)、2,7−ジブロモ−9,9−ジイソペンチルフルオレン(5.6g、0.0121mol)および2,2’−ビピリジル(22g、0.141mol)を脱水したテトラヒドロフラン1600mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)}(40.01g、0.145mol)加え、60℃まで昇温し、8時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水200mL/メタノール1200mL/イオン交換水1200mL混合溶液中に滴下して30分間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して風乾した。その後、トルエン1100mLに溶解させてからろ過を行い、ろ液をメタノール3300mLに滴下して30分間攪拌した。析出した沈殿をろ過し、メタノール1000mLで洗浄した後、5時間減圧乾燥した。得られた重合体の収量は20.47gであった。得られた重合体を高分子化合物4と呼ぶ。高分子化合物4のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の数平均分子量Mn=6.0×104、重量平均分子量Mw=1.5×10であった。なお溶媒としてはクロロホルムを用いた。なお高分子化合物4は、トルエン、クロロホルムなどの溶媒に易溶であった。
【0092】
実施例1
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液(バイエル社、BaytronP)を用いてスピンコートにより50nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃で10分間乾燥した。次に、上記参考例2で得た高分子化合物1を0.7wt%となるように調製したクロロホルム溶液を用いてスピンコートにより1200rpmの回転速度で成膜した。さらに、これを減圧下80℃で1時間乾燥した後、フッ化リチウムを約4nmを蒸着し、陰極として、カルシウムを約20nm、次いでアルミニウムを約50nm蒸着して、EL素子を作製した。なお真空度が、1×10- Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。得られた素子に電圧を引加することにより、高分子化合物1からの604nmにピークを有するEL発光が得られた。該素子は、約22.3Vで0.5cd/mの発光を示した。
【0093】
実施例2
高分子化合物2と高分子化合物4を用いた以外は実施例1と同様に、素子を得た。このとき高分子化合物2の混合量は29.9wt%で、これらの材料の0.99wt%クロロホルムを調製し、1200rpmでスピンコート、製膜した。得られた素子に電圧を印加することによりEL発光が得られた。
【0094】
実施例3
高分子化合物1のかわりに高分子化合物3を用い、その0.9wt%クロロホルム溶液を用いた以外は実施例1と同様にして素子を得た。得られた素子に電圧を印加することにより、620nmにピークを有するEL発光を得た。該素子は21.1Vで100cd/mを超えた。
【0095】
実施例4
実施例3の高分子化合物3の代わりに高分子化合物3と高分子化合物4とを混合したものを用いた以外は、同様の素子を得た。このときの高分子化合物3の混合量は29.7wt%であった。得られた素子に電圧を印加することにより、584nmにピークを有するEL発光が得られた。該素子は約22.7Vで8.5cd/mの発光を示した。
【0096】
【発明の効果】
本発明の光電子素子は、フェナントロリン骨格を有する金属錯体構造を持つ高分子化合物を用いた光電子素子であり、該素子における該化合物からなる層を塗布法により形成しうる。
本発明の光電子素子である発光素子やスイッチング素子は、液晶ディスプレイのバックライトまたは照明用としての曲面状や平面状の光源、セグメントタイプの表示素子、ドットマトリックスのフラットパネルディスプレイ等の装置に好ましく使用できる。さらに、太陽電池や光センサーとしても好ましく用いることができる。

Claims (14)

  1. 下記式(1)で示される繰り返し単位および下記式(2)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を用いたことを特徴とする光電子素子。
    Figure 0004279509
    〔ここで、R1、R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換シリル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基である。Mは亜鉛、ユーロピウムおよびイリジウムから選ばれる金属原子または該金属原子の金属イオンであり、LはMに配位する配位子であり、nは0〜3の整数である。Bは対イオンであり、mは0〜3の整数である。〕
    −Ar− (2)
    〔ここでArはアリーレン基または2価の複素環基を示す。〕
  2. Lが、カルボニル配位子、アセテート配位子、カルボキシル配位子、アルキル配位子、アルケン配位子、アルキン配位子、アルコキシ配位子、アミン配位子、イミン配位子、ニトリル配位子、イソニトリル配位子、ホスフィン配位子、ホスフィンオキシド配位子、ホスファイト配位子、エーテル配位子、スルホン配位子、スルホキシド配位子、スルフィド配位子または複素環配位子であることを特徴とする請求項1記載の光電子素子。
  3. 高分子化合物が、式(1)で示される繰り返し単位と、式(2)で示される繰り返し単位とが交互に結合した高分子化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の光電子素子。
  4. 上記式(1)で示される繰り返し単位および上記式(2)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を含有する層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電子素子。
  5. 光電子素子が発光素子であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電子素子。
  6. 光電子素子がスイッチング素子であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電子素子。
  7. 光電子素子が光電変換素子であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電子素子。
  8. 光電子素子が光電導性を利用した光センサーであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電子素子。
  9. 光電子素子が太陽電池であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電子素子。
  10. 請求項に記載の発光素子を用いたことを特徴とする面状光源。
  11. 請求項に記載の発光素子を用いたことを特徴とするセグメント表示装置。
  12. 請求項に記載の発光素子を用いたことを特徴とするドットマトリックス表示装置。
  13. 請求項に記載の発光素子をバックライトとすることを特徴とする液晶表示装置。
  14. 請求項に記載のスイッチング素子から主に構築されるアクティブマトリックス駆動回路を有する液晶表示装置。
JP2002141363A 2002-05-16 2002-05-16 高分子材料を用いた光電子素子 Expired - Fee Related JP4279509B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002141363A JP4279509B2 (ja) 2002-05-16 2002-05-16 高分子材料を用いた光電子素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002141363A JP4279509B2 (ja) 2002-05-16 2002-05-16 高分子材料を用いた光電子素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003332075A JP2003332075A (ja) 2003-11-21
JP4279509B2 true JP4279509B2 (ja) 2009-06-17

Family

ID=29701966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002141363A Expired - Fee Related JP4279509B2 (ja) 2002-05-16 2002-05-16 高分子材料を用いた光電子素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4279509B2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7955716B2 (en) 2003-06-09 2011-06-07 Hitachi Chemical Co., Ltd. Metal coordination compound, polymer composition, and organic electroluminescent device employing same
US8008418B2 (en) 2003-06-18 2011-08-30 Hitachi Chemical Co., Ltd. High-molecular copolymer containing metal coordination compound and organic electroluminescence element using the same
WO2005010081A1 (en) * 2003-07-16 2005-02-03 Sumitomo Chemical Company, Limited Aromatic monomer-and conjugated polymer-metal complexes
JP4734836B2 (ja) * 2004-03-19 2011-07-27 富士ゼロックス株式会社 電界発光素子
JP4534674B2 (ja) * 2004-08-31 2010-09-01 日産自動車株式会社 機能性薄膜素子、機能性薄膜素子の製造方法及び機能性薄膜素子を用いた物品
US7804238B2 (en) 2004-08-31 2010-09-28 Nissan Motor Co., Ltd. Functional thin-film element, producing method thereof, and article using functional thin-film element
JP4534673B2 (ja) * 2004-08-31 2010-09-01 日産自動車株式会社 機能性薄膜素子、機能性薄膜素子の製造方法及び機能性薄膜素子を用いた物品
WO2006052222A2 (en) * 2004-11-10 2006-05-18 National University Of Singapore Multi-functional copolymers comprising rare earth metal complexes and devices thereof
GB2436775B (en) * 2004-12-28 2009-10-14 Sumitomo Chemical Co Polymer compound and device using the same
JP2006253305A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Mitsubishi Chemicals Corp 電界効果トランジスタ及びその製造方法、並びに有機半導体材料
JP4873603B2 (ja) * 2005-06-30 2012-02-08 国立大学法人東京工業大学 高分子化合物の製造方法及び高分子化合物、並びにそれを用いた有機電子デバイス
JP5444743B2 (ja) * 2009-02-03 2014-03-19 コニカミノルタ株式会社 有機光電変換素子
WO2012085982A1 (ja) * 2010-12-24 2012-06-28 パナソニック株式会社 有機el素子およびその製造方法
JP5681608B2 (ja) * 2011-08-17 2015-03-11 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 光電変換素子およびその製造方法
WO2015166935A1 (ja) * 2014-05-02 2015-11-05 国立大学法人北海道大学 πスタック型ポリマー及び錯体ポリマー
CN114409876B (zh) * 2021-12-13 2023-11-07 武汉工程大学 一种对镉和锌双金属离子识别的聚合物及其制备方法、应用和分析方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003332075A (ja) 2003-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5673432B2 (ja) 高分子発光体およびそれを用いた高分子発光素子
JP4048810B2 (ja) 高分子発光体およびそれを用いた高分子発光素子
JP4788334B2 (ja) 高分子化合物およびそれを用いた素子
JP4273856B2 (ja) 高分子化合物およびそれを用いた高分子発光素子
JP4279509B2 (ja) 高分子材料を用いた光電子素子
KR101102669B1 (ko) 착체 조성물, 고분자 착체 화합물 및 고분자 발광 소자
JP4147778B2 (ja) 高分子化合物、その製造方法および高分子発光素子
JP5034140B2 (ja) 高分子蛍光体、その製造方法、およびそれを用いた高分子発光素子
JP4848999B2 (ja) 高分子発光体およびそれを用いた高分子発光素子
JP4626235B2 (ja) 高分子錯体化合物およびそれを用いた高分子発光素子
JP4045883B2 (ja) 高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子
JP2008019443A (ja) 高分子発光体およびそれを用いた高分子発光素子
JP4496709B2 (ja) 金属錯体化合物、高分子化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP4228741B2 (ja) 高分子発光体およびそれを用いた高分子発光素子
KR20040015182A (ko) 블록 공중합체 및 고분자 발광소자
JP4062958B2 (ja) ブロック共重合体および高分子発光素子
JP4045848B2 (ja) 高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子
JP4218340B2 (ja) 高分子化合物の製造方法
JP3922005B2 (ja) 高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子
JP4858279B2 (ja) 錯体およびその製造方法
JP5245325B2 (ja) 高分子化合物及びそれを用いた高分子発光素子
JP4403935B2 (ja) 高分子錯体化合物およびそれを用いた高分子発光素子
JP4639728B2 (ja) 高分子発光材料および高分子発光素子
JP4747427B2 (ja) 高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子
JP4081601B2 (ja) 高分子材料を用いた光電子素子

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20020530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20020611

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20020924

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040521

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040521

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050415

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071204

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20071204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071204

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080124

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080520

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081128

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090310

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090312

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees