JP2003330264A - トナー担持体 - Google Patents

トナー担持体

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JP2003330264A JP2002142593A JP2002142593A JP2003330264A JP 2003330264 A JP2003330264 A JP 2003330264A JP 2002142593 A JP2002142593 A JP 2002142593A JP 2002142593 A JP2002142593 A JP 2002142593A JP 2003330264 A JP2003330264 A JP 2003330264A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像性、帯電性および搬送性に優れ、カブリ
等のノイズを発生させることなく、十分な濃度の画像を
得ることができるトナー担持体を提供すること。 【解決手段】 導電性基体11aの外周面上に樹脂層11bを
有してなり、樹脂層が少なくとも非フッ素系樹脂粒子
(A)とパーフルオロアルキル基を含有したフッ素系樹
脂粒子(B)との混合粒子から構成されているか、また
はパーフルオロアルキル基含有シラン化合物によって表
面処理されているトナー担持体11であって、該トナー担
持体最表面と粒径5μmのポリメチルメタクリレート微粒
子との間の非静電的付着力が温度25℃湿度50%環境にて
5×10−7N以下であるトナー担持体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ーの画像形成装置に搭載される現像装置、特に、一成分
現像装置おいて、潜像担持体に形成された潜像を現像す
るためにトナーを潜像担持体に搬送するトナー担持体に
関する。
【0002】
【従来の技術】一成分現像装置では、トナーをトナー担
持体の表面に保持させて潜像担持体と対向する現像領域
に搬送する途中において、トナー担持体の表面に規制部
材を圧接させてトナーを帯電させると共に、トナーの搬
送量を規制する。その後、トナーを、現像領域において
トナー担持体から像担持体の潜像部分に供給して現像を
行う。そのようなトナー担持体に求められる性能とし
て、従来から、帯電性、搬送性、現像性などが知られて
いた。比較的大粒径のトナーを使用していた従来ではそ
のような性能を満足するトナー担持体はあったが、比較
的小粒径トナーの使用が求められている近年では現像性
に問題が生じてきた。
【0003】詳しくは、トナー担持体に求められる現像
性とは、トナーがトナー担持体から潜像担持体に高い確
率で供給でき、効率よく現像できる性能である。しかし
ながら、例えば、粒径5μm以下の小粒径トナーを使用す
ると、トナー担持体とトナーとの間の非静電的付着力の
増加により、トナーが供給され難く、潜像が効率よく現
像されず、画像濃度が低下した。ここでいう付着力は非
静電的な付着力である。非静電的な付着力が大きけれ
ば、トナー担持体と潜像担持体の間の電場が大きくなっ
ても、トナーは移動しににくくなる。このように、従来
のトナー担持体では、トナーとトナー担持体のと間の非
静電的付着力が大きく、特に5μm以下の小粒径トナーを
使用すると、十分な現像性は確保できなかった。例え
ば、ソリッド部を有する画像を印字または複写しても、
十分な濃度のソリッド部は得られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、現像性、帯電性および搬送性に
優れ、カブリ等のノイズを発生させることなく、十分な
濃度の画像を得ることができるトナー担持体を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性基体の
外周面上に樹脂層を有してなり、トナーを潜像担持体に
搬送するトナー担持体であって、該トナー担持体の表面
と粒径5μmのポリメチルメタクリレート(以下、単に
「PMMA」という)球形微粒子との間の非静電的付着力が
温度25℃湿度50%環境にて5×10−7N以下であることを
特徴とするトナー担持体に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のトナー担持体は表面と粒
径5μmのPMMA微粒子との間の非静電的付着力が温度25℃
湿度50%環境にて5×10−7N以下、好ましくは1×10
−7N以下、より好ましくは5×10−8N以下である。静
電的付着力が5×10-7Nを越えると、トナーがトナー担
持体から潜像担持体へ移動しにくくなるため、好ましく
ない。
【0007】非静電的付着力とはファンデルワールス力
に起因する付着力で、ここでは粒径5μmのPMMA微粒子1
個とトナー担持体表面との間に働く付着力を示してい
る。粒径5μmのPMMA微粒子は組成、粒径および形状とも
に実際に使用される小粒径球形トナーに近く、挙動もよ
く近似しているため、トナーの代用品として使用されて
いる。PMMA微粒子との非静電的付着力が小さいほど、ト
ナーとの非静電的付着力も小さい。
【0008】トナーを使用して現像するに際して、トナ
ーに関与する力としては、非静電的付着力、トナーとト
ナー担持体との間に働く静電的付着力およびトナーをト
ナー担持体から潜像担持体に移動させるのに必要な力が
知られている。これらのうち、非静電的付着力はトナー
の粒径に比例し、一方、静電的付着力やトナーをトナー
担持体から潜像担持体に移動させるのに必要な力は粒径
の2〜3乗に比例する。従って、トナーの粒径が小さくな
るほど、非静電的付着力の寄与が大きくなる。このた
め、本発明においては非静電的付着力に着目している。
【0009】本明細書中、非静電的付着力は以下の測定
原理に従いAFM(原子間力顕微鏡)を用いて温度25℃湿
度50%の環境下で測定した値を用いているが、上記装置
によって測定されなければならないというわけではな
い。非静電的付着力は、以下の測定原理に従って上述し
たような非静電的付着力を測定できる限り、いかなる装
置によって測定されてもよい。
【0010】測定原理;AFM(原子間力顕微鏡)は資料
(トナー担持体)−プローブ間(PMMA粒子)に働く原子
間力を検出して、サンプル表面の三次元形状を測定する
顕微鏡である。これを応用すると、資料−プローブ間の
付着力の測定が可能となる。カンチレバーと呼ばれるプ
ローブをサンプルに近づけていくと、プローブとサンプ
ル間にファンデルワールス力などの表面間力が働き、そ
の力によってカンチレバーのたわみやそりが生じる。こ
の変位とカンチレバーの既知のばね定数から付着力が求
まる。本発明においては市販の粒径5μmのPMMA微粒子を
カンチレバーの先に固定し、これをプローブとして用い
る。
【0011】以上のような本発明のトナー担持体におい
て、表面の上記非静電的付着力はいかなる手段によって
達成されてよい。上記非静電的付着力を達成するための
手段は特に制限されないが、トナー担持体が導電性基体
の外周面上に樹脂層を有してなっている場合は特に、以
下の手段(1)および/または(2)を採用することが有
効である。 手段(1);樹脂層を少なくとも非フッ素系樹脂粒子
(A)とパーフルオロアルキル基を含有したフッ素系樹
脂粒子(B)との混合粒子から構成させること。 手段(2);樹脂層をパーフルオロアルキル基含有シラ
ン化合物によって表面処理すること。
【0012】手段(1)について図1を用いて説明する。
手段(1)によって上記非静電的付着力を達成されたト
ナー担持体11は樹脂層11bが少なくとも非フッ素系樹脂
粒子(A)とパーフルオロアルキル基を含有したフッ素
系樹脂(以下、特記しない限り、単に「フッ素系樹脂」
という)からなる粒子(B)との混合粒子から構成され
ている。上記非静電的付着力はかかる樹脂層11bの表面
とPMMA微粒子との間で達成される。11aはトナー担持体
の分野で従来から使用されている公知の導電性基体であ
る。導電性基体は通常、アルミニウム等の金属ローラか
らなっており、外周表面が陽極酸化処理されていてもよ
い。
【0013】手段(1)において樹脂層11bは少なくとも
非フッ素系樹脂粒子(A)とフッ素系樹脂粒子(B)とが
分散されてなるO/W型エマルジョンを使用して形成され
る。例えば、非フッ素系樹脂粒子(A)が分散されてな
るO/W型エマルジョンとフッ素系樹脂粒子(B)が分散さ
れてなるO/W型エマルジョンとを混合し、混合エマルジ
ョンを導電性基体11aの外周面に適用し、乾燥させれば
よい。このように非フッ素系樹脂およびフッ素系樹脂を
O/W型エマルジョン粒子の形態で使用することによっ
て、現像性、帯電性および搬送性のいずれにも優れたト
ナー担持体を得ることができ、結果としてカブリ等のノ
イズを発生させることなく、十分な濃度の画像を得るこ
とが可能となる。いずれの樹脂もO/W型エマルジョン粒
子の形態で使用すると、非フッ素系樹脂粒子(A)とフ
ッ素系樹脂粒子(B)とが系中で均一に分散し易いた
め、得られるトナー担持体表面において性能ムラはほと
んど生じなくなる。また、フッ素系樹脂粒子(B)はパ
ーフルオロアルキル基を有するため、非フッ素系樹脂と
フッ素系樹脂を溶剤に溶解させてなる溶剤型混合系を使
用する場合と比べて少量の(B)フッ素系樹脂成分の添
加で付着力低減の効果が得られるようになる。これらの
理由より、帯電性などの他の特性への副作用がほとんど
生じることなく、非静電的付着力を有効に低減できると
考えられる。また樹脂層中、非フッ素系樹脂粒子(A)
とフッ素系樹脂粒子(B)とは均一に分散しているた
め、当該層の磨耗による性能への影響はほとんどない。
さらに製造時において有機溶剤等の危険物質の揮発は起
こらないため、環境および人体に安全である。
【0014】手段(1)においてはこのように非フッ素
系樹脂およびフッ素系樹脂をエマルジョン粒子の形態で
使用するため、樹脂層は非フッ素系樹脂粒子(A)とフ
ッ素系樹脂粒子(B)との混合粒子から構成される。
【0015】非フッ素系樹脂とフッ素系樹脂とを溶解し
てなる混合樹脂溶液を使用して樹脂層を形成すると、帯
電性が悪化し、カブリが発生する。パーフルオロアルキ
ル基を含有するフッ素系樹脂は一般的な有機溶剤に溶解
し難い。パーフルオロアルキル基含有フッ素系樹脂が可
溶化したとしても、これらの樹脂は溶液中において相溶
性が悪いために均一に混合され難い。このため、得られ
る層表面においてムラが生じ、カブリが発生し易いとこ
ろが局所的に存在すると考えられる。またフッ素系樹脂
の可溶化のために部分フッ素化樹脂を使用すると、十分
な非静電的付着力の低減効果が得られない。
【0016】手段(1)において使用される非フッ素系
樹脂はフッ素原子を含有せず、かつO/W型エマルジョン
を形成可能であれば特に制限されず、トナー担持体の分
野で従来から導電性基体上の樹脂層の形成に使用される
公知の樹脂が使用可能である。例えば、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹
脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
これらの中で負極性トナーをより有効に帯電させる観点
からは、ウレタン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体樹脂、ポリアミド樹脂等の含窒素樹脂、特にウ
レタン樹脂が好ましい。
【0017】非フッ素系樹脂は、得られるトナー担持体
の柔軟性の観点から、貯蔵弾性率が常温で1×109Pa以
下、特に2×107〜1×109Paであることが好ましい。当該
弾性率が1×109Paを超えると、トナーヘの負荷が上が
り、長時間使用すると、トナーの割れ等が発生し好まし
くない。一方、弾性率が低すぎるとタック性等の副作用
が起きるため好ましくない。タック性とは粘着性のこと
で、タック性が増すとトナーとの粘着性が上がり好まし
くない。
【0018】本明細書中、貯蔵弾性率は樹脂粒子が分散
されてなるO/W型エマルジョンを用いて塗布し、水を蒸
発させることによって形成された厚さ500μmの膜を、粘
弾性測定機DMSG100(セイコーインストルメンツ社製)
による測定に供することによって得られた値を用いてい
る。
【0019】上記非フッ素系樹脂、特にウレタン樹脂の
粒子が分散されてなるエマルジョンは、得られるトナー
担持体における帯電安定性のさらなる向上の観点から、
分散剤を使用しないソープフリー重合法によって得られ
たエマルジョンを使用することがより好ましい。
【0020】エマルジョン中における非フッ素系樹脂の
分散粒子は固形粒子であっても、該樹脂を有機溶剤に溶
解してなる溶液からなる液滴粒子であってもよいが、本
発明においては環境および人体への安全の観点から固形
粒子であることが好ましい。エマルジョン中の非フッ素
系樹脂粒子の平均粒径は本発明の上記目的を達成できる
限り特に制限されず、通常、0.01〜0.5μmが好適であ
る。
【0021】手段(1)において使用されるフッ素系樹
脂はパーフルオロアルキル基を含有し、かつO/W型エマ
ルジョンを形成可能であれば特に制限されない。そのよ
うなフッ素系樹脂として、例えば、パーフルオロアルキ
ル基含有ウレタン樹脂、パーフルオロ基含有アクリル樹
脂、その他パーフルオロオレフィン含有樹脂などが挙げ
られる。入手容易性の観点からは、パーフルオロアルキ
ル基含有ウレタン樹脂またはパーフルオロ基含有アクリ
ル樹脂が好ましい。
【0022】パーフルオロアルキル基含有ウレタン樹脂
は、ウレタン結合が繰り返されてなるポリウレタン骨格
の側鎖もしくは末端にパーフルオロアルキル基またはパ
ーフルオロアルキル基置換アルキル基を有するものであ
る。
【0023】パーフルオロアルキル基含有アクリル樹脂
は、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキ
ル基置換アルキル基を有するポリ(メタ)アクリレート
である。中でも(メタ)アクリル酸のパーフルオロアル
キルエステルまたはパーフルオロアルキル基置換アルキ
ルエステルを重合させてなるポリ(メタ)アクリレー
ト、特にパーフルオロアルキルまたはパーフルオロアル
キル基置換アルキルが直鎖状のものが好ましい。もしく
は、パーフルオロアルキル基をもった(メタ)アクリル
酸エステルとパーフルオロアルキル基をもっていない
(メタ)アクリル酸(エステル)の共重合体でもかまわ
ない。
【0024】上記のようなフッ素系樹脂は、エマルジョ
ン中、粒子として分散されている。分散粒子はフッ素系
樹脂の固形粒子であっても、該樹脂を有機溶剤に溶解し
てなる溶液からなる液滴粒子であってもよいが、フッ素
系樹脂は上述したようにパーフルオロアルキル基を有し
ており、有機溶剤への溶解が困難であるため、通常は固
形粒子である。フッ素系樹脂粒子の平均粒径は本発明の
上記目的を達成できる限り特に制限されない。
【0025】そのようなパーフルオロアルキル基含有ウ
レタン樹脂のエマルジョンとして、市販のアサヒガード
AG-3001(旭硝子社製)などが入手可能である。いずれ
の市販品も、分散粒子は固形粒子である。そのようなパ
ーフルオロアルキル基含有アクリル樹脂のエマルジョン
として、市販のアサヒガードAG7000(旭硝子社製)など
が入手可能である。いずれの市販品も、分散粒子は固形
粒子である。
【0026】非フッ素系樹脂粒子(A)とフッ素系樹脂
粒子(B)とが分散されてなる混合エマルジョンは、当
該混合エマルジョン中のフッ素系樹脂粒子(B)の固形
分が非フッ素系樹脂粒子(A)とフッ素系樹脂粒子(B)
との合計固形分に対して0.1〜20重量%、好ましくは0.2
〜10重量%となるように調製されることが望ましい。フ
ッ素系樹脂粒子(B)の割合が少ないと、付着力低減効
果が少なくなるため好ましくない。当該割合が多すぎる
と、混合エマルジョンの均一性を損ねたり帯電性に悪影
響を及ぼすため好ましくない。
【0027】また混合エマルジョンの総固形分割合(非
フッ素系樹脂粒子(A)およびフッ素系樹脂粒子(B)を
含む全ての固形分の割合)は、当該エマルジョンの均一
性および塗膜形成能の観点から、10〜60重量%が好まし
い。
【0028】混合エマルジョンに必要に応じて抵抗調整
剤、粗さ調整剤、架橋剤等の添加剤を添加して樹脂層中
に上記添加剤を含有させても良い。各添加剤の含有割合
は混合エマルジョンの総固形分割合が上記範囲内である
限り特に制限されない。
【0029】抵抗調整剤として、導電性微粒子、静電防
止剤等の混入が考えられるが、耐湿性を考慮するとカー
ボンブラック、ホウ酸アルミニウム、硫酸バリウム等の
導電性微粒子の添加が好ましい。
【0030】粗さ調整剤として、アクリル樹脂等の有機
微粒子、シリカ、アルミナ等の無機微粒子の添加が望ま
しい。粗さ調整剤を添加してトナー担持体表面の粗さを
調整することによって、トナー担持体上のトナー搬送量
を調整でき、さらには非静電的付着力を低減できる。表
面粗さが大きいほどトナー搬送量は増加する。表面粗さ
を小さくするためには微粒子の粒径を小さくすることが
最も効果的である。非静電的付着力を減らすためには、
トナーとの接触面積を減らすような表面形状にすれば良
く、そのためには小粒径の微粒子を多めに添加して表面
粗さを小さくすることが効果的である。非静電的付着力
低減の観点から、トナー担持体の表面は5μm以下、特に
1〜5μmの表面粗さを有することが好ましい。
【0031】トナー搬送量の調整と非静電的付着力の低
減の観点からは、平均粒径1μm以上20μm以下の微粒子
を添加することが好ましく、より好ましくは上記範囲内
で平均粒径の異なる2種類以上の微粒子を添加する。最
も好ましくは平均粒径が1μm以上8μm未満、特に1μm以
上3μm以下の小粒径微粒子と平均粒径が8μm以上20μm
以下、特に8μm以上12μm以下の大粒径微粒子を添加す
る。大粒径微粒子はトナー搬送量の制御に大きく寄与
し、小粒径微粒子は非静電的付着力の制御に大きく寄与
する。
【0032】シリカ等の無機微粒子を添加する場合、耐
湿性の観点から疎水化されたものを使用することが望ま
しい。そのためには、無機微粒子をシランカップリング
剤等によって表面処理すれば良い。
【0033】また、粘弾性の調整やタック性の低減のた
めに、必要に応じて架橋剤を添加する。架橋剤として例
えば、グリシジル基を持ったエポキシ系架橋剤、メチロ
ール基を持ったメラミン系架橋剤などが挙げられる。
【0034】上記混合エマルジョンを導電性基体上に適
用した後は、乾燥させる。適用は公知の塗布法・浸漬法
等を採用して行えばよく、例えば、ディッピング法、ス
プレー法等を採用可能である。
【0035】乾燥は自然乾燥を行ってもよいが、トナー
担持体の製造効率の観点から、加熱乾燥することが好ま
しい。加熱温度および加熱時間は樹脂層の乾燥が行われ
る限り特に制限されず、例えば、それぞれ50〜200℃お
よび5〜120分間が好適である。
【0036】本発明は乾燥時に上記した非フッ素系樹脂
とフッ素系樹脂との間において反応が起こることを妨げ
るものではない。特に、架橋剤が添加されている場合に
おいては、架橋剤を介した非フッ素系樹脂とフッ素系樹
脂との反応が起こる。例えば、非フッ素系樹脂としてウ
レタン樹脂、フッ素系樹脂としてパーフルオロアルキル
基含有ウレタン樹脂を使用する場合、パーフルオロアル
キル基含有ウレタン樹脂が有する親水基や非フッ素系樹
脂としてのウレタン樹脂が有する親水基などが架橋剤と
反応する。
【0037】乾燥後における樹脂層の膜厚は本発明の目
的を達成できる限り特に制限されず、通常、5〜100μ
m、特に10〜50μmが好適である。
【0038】図1において樹脂層11bは導電性基体11a上
に直接的に形成されているが、導電性基体11aと樹脂層1
1bとの間に接着層、弾性層等の機能層を必要に応じて設
けてもかまわない。
【0039】手段(2)(樹脂層をパーフルオロアルキル
基含有シラン化合物によって表面処理すること)につい
て図2を用いて説明する。手段(2)によって上記非静電
的付着力を達成されたトナー担持体101は樹脂層101cが
パーフルオロアルキル基含有シラン化合物によって表面
処理され、樹脂層101c上にパーフルオロアルキル基含有
シラン化合物層101bを有している。前記非静電的付着力
はかかるパーフルオロアルキル基含有シラン化合物層10
1bの表面とPMMA微粒子との間で達成される。101aは手段
(1)における導電性基体11aと同様である。
【0040】手段(2)において使用されるパーフルオ
ロアルキル基含有シラン化合物は、当該化合物がパーフ
ルオロアルキル基を含有し、かつ当該化合物によって表
面処理されたトナー担持体が本発明の上記目的を達成で
きる限り特に制限されないが、中でも、一般式(I); A-(CH)m-Si(R)(R)(R) (I) で表されるものを使用することが好ましい。
【0041】式(I)中、Aは炭素原子数2〜20の直鎖状
または枝分かれ状パーフルオロアルキル基、好ましくは
式; A=CF-(CF)n- (nは1〜19、好ましくは5〜10の整数である)で表され
る直鎖状パーフルオロアルキル基である;R〜Rはそ
れぞれ独立して塩素原子、メトキシ基またはエトキシ基
である。mは0〜10の整数である。
【0042】そのようなパーフルオロアルキル基含有シ
ラン化合物を使用することにより、トナー担持体の帯電
性を変えずに非静電的付着力を有効に下げることが出来
る。このため現像性、帯電性および搬送性のいずれにも
優れたトナー担持体を得ることができ、結果としてカブ
リ等のノイズを発生させることなく、十分な濃度の画像
を得ることが可能となる。パーフルオロアルキル基でな
い、部分フッ素化アルキル基を有するシラン化合物を使
用しても、非静電的付着力の低減効果は非常に低く、本
発明の上記目的を達成できない。
【0043】上記一般式で表されるパーフルオロアルキ
ル基含有シラン化合物の好ましい具体例として、例え
ば、n−パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラ
ン、n−パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラ
ン、n−パーフルオロオクチルエチルトリクロロシラ
ン、n−パーフルオロオクチルメチルトリエトキシシラ
ン、n−パーフルオロオクチルメチルトリメトキシシラ
ン、n−パーフルオロオクチルメチルトリクロロシラン
等が例示できる。
【0044】手段(2)においては上記パーフルオロア
ルキル基含有シラン化合物の一部としてパーフルオロア
ルキル基を含有しないシラン化合物(パーフルオロアル
キル基フリーシラン化合物)を使用してもよい。パーフ
ルオロアルキル基フリーシラン化合物の使用量は本発明
の上記目的を達成できる限り特に制限されるものではな
く、通常、パーフルオロアルキル基含有シラン化合物と
パーフルオロアルキル基フリーシラン化合物との合計に
対して50重量%以下、特に30重量%以下である。
【0045】本発明において上記パーフルオロアルキル
基含有シラン化合物からなる層101bは公知の適用法およ
び加熱によって形成される。例えば、当該シラン化合物
を希釈してなる希釈液を調製した後、希釈液をコーター
等で樹脂層101c上に塗布し、加熱する。また例えば、希
釈液に、樹脂層101cが形成された導電性基体101aを浸漬
し、取り出して加熱してもよい。上記いずれの場合も希
釈液の希釈度は、通常、10〜1000倍が適当である。希釈
のために使用される溶剤は上記パーフルオロアルキル基
含有シラン化合物を溶解可能であって、かつ樹脂層101c
を構成する樹脂を溶解させないものであり、通常、イソ
プロピルアルコール(IPA)等が使用される。希釈液を
適用した後は、80〜200℃で30〜240分、加熱乾燥する。
【0046】図2において樹脂層101cは単層として示さ
れているが、複数層からなっていてもよい。樹脂層101c
が単層型または複層型のいずれであっても、それらの各
層を構成する樹脂は本発明において特に制限されず、ト
ナー担持体の分野で樹脂層の形成のために従来から使用
されている公知の樹脂が使用可能である。従って、本発
明の別の態様として上記手段(2)を、市販の一成分現
像方式型画像形成装置に搭載されているいかなる有機系
のトナー担持体(現像ローラ)に適用してもよい。その
場合、本発明のトナー担持体は公知のトナー担持体の外
周表面に、上記のパーフルオロアルキル基含有シラン化
合物層101bが形成されてなる構成を有している。
【0047】複層型樹脂層における最表面の層および単
層型樹脂層は、帯電性のさらなる向上の観点から、ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ウレタン樹
脂、ポリアミド樹脂等の含窒素樹脂、特にウレタン樹脂
からなっていることが好ましい。
【0048】上記のような手段(2)は、手段(1)を採
用することによって得られたトナー担持体に適用しても
よい。そのような場合、得られるトナー担持体は、図2
において「101a」が図1の「11a」に相当し、「101c」が
図1の「11b」に相当する構造を有している。
【0049】本発明のトナー担持体は現像装置に装備さ
れ、当該トナー担持体が潜像担持体と対向する現像領域
に、現像装置中のトナーを搬送するためのものである。
本発明において現像装置は、トナー担持体の表面に規制
部材を圧接させて、それらの間を通過させることによっ
てトナーを帯電させる一成分方式、あるいはトナーをキ
ャリアと混合して使用し、それらを混合することによっ
てトナーを帯電させる二成分方式のいずれの方式を採用
していてよいが、一成分方式を採用していることが好ま
しい。一成分現像装置ではトナー担持体およびトナーの
使用される環境がより苛酷で、本発明の目的を有効に達
成できるためである。
【0050】そのような一成分現像装置の一例として、
図3に示す現像装置が挙げられる。図3は一成分現像装置
を使用して潜像担持体上の潜像を現像する方法を説明す
るための概略説明図を示している。図3中、11は前記手
段(1)によるトナー担持体を示し、11aは導電性基体、
11bは樹脂層を示している。
【0051】詳しくは、トナー担持体11を潜像担持体1
と対向するように設け、このトナー担持体を回転させる
と共に、装置本体10内に収容されたトナーtを、回転す
るアジテータ12によってこのトナー担持体11の表面に供
給する。そしてトナー担持体11の表面に供給されたトナ
ーtを、回転するトナー担持体11によって搬送する。ト
ナーtをトナー担持体が潜像担持体と対向する現像領域
に搬送させる途中において、規制部材13をトナー担持体
11の表面に圧接させ、この規制部材13によりトナー担持
体11上のトナーtを規制すると共に、帯電させるように
している。次いで、このように摩擦帯電されたトナーt
を上記トナー担持体11によって現像領域に搬送すると共
に、上記のトナー担持体11に現像バイアス電源14から現
像バイアス電圧を印加させて、トナー担持体11の表面に
保持されたトナーtを潜像担持体1に供給して静電潜像
の現像を行うようになっている。図3においてトナー担
持体11は潜像担持体1と接触しているが、それらの間に
間隙を設け、トナー担持体11から潜像担持体1にトナー
を飛翔させて現像するようにしてもよい。
【0052】現像装置において本発明のトナー担持体と
共に使用されるトナーtは特に限定されず、従来より一
般に使用されている公知のトナーを使用することができ
る。一般的にトナーはバインダー樹脂中に着色剤や荷電
制御剤や離型剤等を含有させたものが用いられ、必要に
応じて流動化剤等を外添させてもよい。本発明のトナー
担持体の優れた帯電性、現像性および搬送性をより有効
に発揮する観点からは、負極性に帯電されるトナーを使
用することが好ましい。トナーの製造方法は特に制限さ
れず、従来より一般に使用されている公知の方法、例え
ば、粉砕法、湿式造粒法、乳化重合法、懸濁重合法等で
あってよい。
【0053】トナーに使用されるバインダー樹脂として
は、ゲルパーミッションクロマトグラフ(GPC)によっ
て測定された数平均分子量(Mn)が1000〜15000の範囲
のものを使用することが好ましく、さらには軟化温度が
80〜160℃の範囲であって、ガラス転移点が50〜75℃の
範囲のものを用いることがより好ましい。着色剤として
は、従来より一般に使用されている公知のものを用いる
ことができ、例えば、カーボンブラック、アニリンブラ
ック、活性炭、マグネタイト、ベンジジンイエロー、パ
ーマネントイエロー、ナフトールイエロー、フタロシア
ニンブルー、ファーストスカイブルー、ウルトラマリン
ブルー、ローズベンガル、レーキーレッド等を用いるこ
とができる。一般に上記のバインダー樹脂100重量部に
対して2〜20重量部の割合で用いることが好ましい。
【0054】荷電制御剤としては、従来より一般に使用
されている公知のものを用いることができ、例えば、モ
ノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸系の金属
錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体等の有機金属錯
体やキレート化合物等を用いることができる。荷電制御
剤は一般に上記のバインダー樹脂100重量部に対して1〜
10重量部の割合で用いることが好ましい。
【0055】離型剤としては、従来より一般に使用され
ている公知のものを用いることができ、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、カルナバワックス、サゾール
ワックス等を単独或いは2種類以上組み合わせて使用す
ることができる。一般に上記のバインダー樹脂100重量
部に対して1〜8重量部の割合で用いることが好ましい。
【0056】流動化剤としては、従来より一般に使用さ
れている公知のものを用いることができ、例えば、シリ
カ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微粒子や、
アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコン樹脂、フツ素樹
脂等の樹脂微粒子を使用することができ、特にシランカ
ップリング剤やチタンカップリング剤やシリコンオイル
等で疎水化したものを用いるのが好ましい。このような
流動化剤はトナー100重量部に対して0.1〜3重量部の割
合で添加させて用いるようにする。
【0057】
【実施例】ウレタンエマルジョンIの製造 撹拌装置を備えたガラス製の3つ口フラスコ内に、イソ
ホロンジイソシアネート(IPDI)を80g、分子量2000の
ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)を252g、
ジメチロールプロピオン酸(DMPA)を14.4gの割合で加
えるとともに、溶剤として酢酸エチルを100g、触媒とし
てジブチル錫ラウレート0.02gの割合で加え、オイルバ
スを使用して80℃に加熱して6時間反応させ、イソシア
ネート基の残存したポリウレタンのプレポリマー溶液を
得た。
【0058】次いで、トリエチルアミン9gを含む水500g
の中に、このポリウレタンのプレポリマー溶液を分散さ
せて乳化させた後、これに水180gにピペラジン6水和物
を11.9g、ビス(アミノプロピル)アミン2.4gを溶解さ
せた水溶液を加え、30℃で3時間反応させて高分子化さ
せた後、この分散液より酢酸エチルを減圧回収し、水系
ポリウレタンエマルジョン液Iを得た。このウレタンエ
マルジョン液の水を蒸発させて、厚さ500μmの膜を形成
後、膜の貯蔵弾性率を測定したところ、1×108Paであっ
た。
【0059】微粒子IIの製造 フルオロアルキルシラン化合物(信越化学社製、KBM-78
03)10g、IPA 85g、水5gを混合し、その中に10μmの粒
径のシリカ微粒子(富士シリシア社製、サイロスフェア
C-1510)を10g添加し、30分撹拌した。これを、濾過
後、120℃、3時間加熱し、微粒子IIを得た。
【0060】製造例1 ウレタンエマルジョンI液75重量部に対して、導電剤で
あるカーボンブラック(三菱化学社製、#3030)25重量
部と粒径10μmのシリカ微粒子(富士シリシア社製、サ
イロスフェアC-1510)3重量部とパーフルオロアルキル
基含有ウレタン重合体を含有したエマルジョン液(旭硝
子社製、アサヒガードAG-3001)5重量部添加し、これを
市販のミキサーにて混合・脱泡させて、表層塗布液を得
た。該表層塗布液中におけるパーフルオロアルキル基含
有ウレタン重合体の固形分比率は樹脂全体に対して約3
重量%であった。また表層塗布液中の総固形分割合は36
重量%であった。これを金属ローラからなる導電性基体
11aの外周面に塗布し、90℃、60分加熱乾燥させた。こ
の表層の厚みは約30μmで、これをローラAとする。
【0061】製造例2 ウレタンエマルジョンI液75重量部に対して、導電剤で
あるカーボンブラック(三菱化学社製、#3030)25重量
部と粒径10μmのPMMA微粒子(日本触媒社製、MA-1010)
7重量部とパーフルオロアルキル基含有ウレタン重合体
を含有したエマルジョン液(旭硝子社製、アサヒガード
AG-3001)15重量部添加し、これを市販のミキサーにて
混合・脱泡させて、表層塗布液を得た。該表層塗布液中
におけるパーフルオロアルキル基含有ウレタン重合体の
固形分比率は樹脂全体に対して9重量%であった。また
表層塗布液中の総固形分割合は37重量%であった。これ
を金属ローラからなる導電性基体11aの外周面に塗布
し、90℃、60分加熱乾燥させた。この表層の厚みは約20
μmで、これをローラBとする。
【0062】製造例3 製造例1のエマルジョン液(旭硝子社製、アサヒガードA
G-3001)を0.3重量部添加したこと以外は製造例1と同様
にして、表層厚さ40μmのローラCを得た。表層塗布液中
におけるパーフルオロアルキル基含有ウレタン重合体の
固形分比率は樹脂全体に対して0.2重量%であった。ま
た表層塗布液中の総固形分割合は37重量%であった。 製造例4 製造例1液のウレタンエマルジョンI液を市販の自己乳化
型のウレタンエマルジョン(旭電化社製、HUX-232)に
変えた以外は製造例1と同様にして、表層厚さ10μmのロ
ーラDを得た。表層塗布液中におけるパーフルオロアル
キル基含有ウレタン重合体の固形分比率は樹脂全体に対
して3重量%であった。また表層塗布液中の総固形分割
合は31重量%であった。
【0063】製造例5 製造例1液のウレタンエマルジョンI液を市販の自己乳化
型のNBRエマルジョン(日本ゼオン社製、Nipol SX150
3)に変えた以外は製造例1と同様にして、表層厚さ30μ
mのローラEを得た。表層塗布液中におけるパーフルオロ
アルキル基含有ウレタン重合体の固形分比率は樹脂全体
に対して3重量%であった。また表層塗布液中の総固形
分割合は35重量%であった。 製造例6 製造例1のAG-3001の変わりに、パーフルオロアルキル基
含有アクリル重合体を含有したエマルジョン液(旭硝子
社製、AG-7000)を用いた以外は製造例1と同様にしてロ
ーラFを得た。表層塗布液中におけるパーフルオロアル
キル基含有ウレタン重合体の固形分比率は樹脂全体に対
して3重量%であった。また表層塗布液中の総固形分割
合は36重量%であった。
【0064】製造例7 製造例1の表層塗布液にさらにメラミン系架橋剤(住友
化学社製、スミレーズレジン613)5重量部を添加した以
外は製造例1と同様にしてローラGを得た。 製造例8 製造例1の微粒子を粒径4μmのシリカ微粒子(富士シリ
シア社製、サイロスフェアC-1504)に変えた以外は製造
例1と同様にしてローラHを得た。
【0065】製造例9 製造例1の微粒子を粒径1μmのPMMA微粒子5重量部(日本
触媒社製、MA-1001)と粒径10μmのPMMA微粒子5重量部
との混合物に変えた以外は製造例1と同様にしてローラI
を得た。 製造例10 製造例1の微粒子を微粒子IIに変えた以外は製造例1と同
様にしてローラJを得た。
【0066】製造例11 AG-3001を使用しなかった以外は製造例1と同様にしてロ
ーラKを得た。 製造例12 ローラKを、フルオロアルキルシラン化合物(東芝シリ
コーン社製、XC98-A5382)IPA 10倍希釈液に10分浸漬
後、取り出して120℃2時間加熱してローラLを得た。
【0067】製造例13 エプソン社製LP-3000Cの現像ローラ(表層;NBRゴム)
を、フルオロアルキルシラン化合物(東芝シリコーン社
製、XC98-A5382)IPA 10倍希釈液に10分浸漬後、取り出
して120℃2時間加熱してローラMを得た。 製造例14 製造例1のAG-3001の量を30重量部にした以外は製造例1
と同様にしてローラNを得た。表層塗布液中におけるパ
ーフルオロアルキル基含有ウレタン重合体の固形分比率
は樹脂全体に対して14重量%であった。また表層塗布液
中の総固形分割合は33重量%であった。
【0068】製造例15 溶剤型ウレタン塗料(三洋化成社製、サンプレンIB-46
5)80重量部とフルオロエチレンービニルエーテル共重
合体(旭化成社製、ルミフロン)20重量部とイソシアネ
ート架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートHL)5
重量部とキシレン50重量部を混合し、樹脂溶液を調製し
た。この樹脂溶液に対して、導電剤であるカーボンブラ
ック(三菱化学社製、#3030)25重量部と粒径10μmの
シリカ微粒子(富士シリシア社製、サイロスフェアC-15
10)7重量部添加し、これを市販のミキサーにて混合・
脱泡させて、表層塗布液を得た。これを金属ローラから
なる導電性基体11aの外局面に塗布し、90℃、60分加熱乾
燥させた。この表層の厚みは約30μmで、これをローラO
とする。 製造例16 製造例15のウレタン塗料とフッ素樹脂の割合を20:80に
した以外は製造例15と同様にしてローラNを得た。
【0069】評価 非静電的付着力 ローラ(トナー担持体)と粒径5μmのPMMA微粒子との間
の非静電的付着力を上述した方法に従って測定し、測定
値に基づいて評価した。 ◎;50nN以下、 ○;50 nNを越え100nN以下、 △;100 nNを越え500nN以下、 ×;500nNを越えた。 ◎は現像条件にかかわらず、3μmトナーが移動できるレ
ベル。○は現像条件を良くすれば、3μmトナーが移動で
きるレベル。△は現像条件を良くすれば、5μmトナーが
移動できるレベル。×はどのような現像条件でも、5μm
トナーが移動できないレベル。
【0070】搬送性および現像性 エプソン社製のプリンターLP-3000Cの黒色現像ユニット
に試作した現像ローラを取り付けて、ソリッドを印字し
た。反射濃度(ID)を測定(測定機;X-Rite 310TR濃度
計)した。このときトナーとしては平均粒径4μmの黒色
トナーを用いた。 ○;1.4<ID(ソリッド部のカスレが全くない)、 △;1.2≦ID≦1.4(ソリッド部が若干かすれる)、 ×;ID<1.2(ソリッド部がかなりかすれる)。 IDはローラ搬送量と、トナー担持体から潜像担持体への
現像効率による。
【0071】帯電性 非印宇部濃度(カブリ濃度)を反射濃度から測定した。
測定機は上記で使用したものと同様であった。帯電不
良があると非印宇部にトナーがつきやすい。 ○;ID≦0.1(カブリがない)、 △;0.1<ID≦0.2(若干かぶりあり)、 ×:ID>0.2(かなりかぶりあり)。
【0072】
【表1】
【0073】
【発明の効果】本発明により、現像性、帯電性および搬
送性に優れたトナー担持体を提供でき、カブリ等のノイ
ズを発生させることなく、十分な濃度の画像を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトナー担持体の一例の概略構成図を
示す。
【図2】 本発明のトナー担持体の他の一例の概略構成
図を示す。
【図3】 本発明のトナー担持体を適用可能な現像装置
の一例の概略構成図を示す。
【符号の説明】
1;静電潜像担持体、10;現像装置、11;トナー担持
体、11a;導電性基体、11b;樹脂層、12;アジテータ、
13;規制部材、14;バイアス電源、101;トナー担持
体、101a;導電性基体、101b;パーフルオロアルキル基
含有シラン化合物層、101c;樹脂層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 A Fターム(参考) 2H077 AB04 AD06 AD13 AD17 AD23 AD35 EA01 EA11 EA15 EA16 FA13 FA14 FA22 3J103 AA02 AA13 AA14 AA21 FA05 FA07 FA18 GA02 GA52 GA57 GA58 HA03 HA04 HA05 HA15 HA20 HA37 HA43 HA45 HA46 HA47 HA48 HA54 4F006 AA04 AA12 AA15 AA22 AA33 AA35 AA37 AA38 AA42 AB67 BA01 BA12 CA01 4J002 AC07W BB24X BC03W BG00W BG08X CC03W CF00W CK02W CK02X CL00W CP03W GH00 GS00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体の外周面上に樹脂層を有して
    なり、トナーを潜像担持体に搬送するトナー担持体であ
    って、該トナー担持体の表面と粒径5μmのポリメチルメ
    タクリレート球形微粒子との間の非静電的付着力が温度
    25℃湿度50%環境にて5×10−7N以下であることを特徴
    とするトナー担持体。
  2. 【請求項2】 樹脂層が少なくとも非フッ素系樹脂粒子
    (A)とパーフルオロアルキル基を含有したフッ素系樹
    脂粒子(B)との混合粒子から構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載のトナー担持体。
  3. 【請求項3】 樹脂層が少なくとも非フッ素系樹脂粒子
    (A)とパーフルオロアルキル基を含有したフッ素系樹
    脂粒子(B)とが分散されてなるO/W型エマルジョンを使
    用して形成されたことを特徴とする請求項1または2に
    記載のトナー担持体。
  4. 【請求項4】 非フッ素系樹脂粒子(A)を形成する非
    フッ素系樹脂の常温における貯蔵弾性率が1×109Pa以下
    であることを特徴とする請求項2または3に記載のトナ
    ー担持体。
  5. 【請求項5】 樹脂層が一般式; A-(CH)m-Si(R)(R)(R) (Aは炭素原子数2〜20の直鎖状または枝分かれ状パーフ
    ルオロアルキル基である;R〜Rはそれぞれ独立して
    塩素原子、メトキシ基またはエトキシ基である(但し、
    mは0〜10の整数である)で表されるパーフルオロアルキ
    ル基含有シラン化合物によって表面処理されていること
    を特徴とする請求項1に記載のトナー担持体。
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