JP2003326531A - 磁気吸着保持装置 - Google Patents

磁気吸着保持装置

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JP2003326531A
JP2003326531A JP2002140598A JP2002140598A JP2003326531A JP 2003326531 A JP2003326531 A JP 2003326531A JP 2002140598 A JP2002140598 A JP 2002140598A JP 2002140598 A JP2002140598 A JP 2002140598A JP 2003326531 A JP2003326531 A JP 2003326531A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被固定体が固定面から離隔した場合でも被固
定体に所定の磁力を作用させて被固定体が落下したり固
定面からずれたりしにくくする。 【解決手段】 金型固定面12aを有する複数のブロッ
ク部材12の各々に、その金型固定面12aに垂直な方
向に進退移動可能で且つ金型固定面12aから部分的に
突出可能な磁力保持部材30と、この磁力保持部材30
を突出側へ付勢するスプリング31とを設け、磁力保持
部材30は、金型2aが金型固定面12aに固定された
状態では金型2aに吸着すると共に、金型2aが金型固
定面12aから離隔する際にはスプリング31の付勢力
により突出して金型2aに吸着した状態を保持するよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、磁気吸着保持装
置において、特に、被固定体が固定面から離隔した状態
でも被固定体との間に磁路を構成することが可能なもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来より、機械加工に供するワークや
金型等の被固定体に磁力を作用させて吸着固定する磁気
吸着保持装置は、機械加工、成形などに使用される種々
の機械に用いられているが、このような磁気吸着保持装
置を備えた機械の一例として、射出成形機に適用した場
合について説明する。
【0003】一般的に、射出成形機は金型を固定する為
の1対の金型固定盤を有し、これら金型固定盤に金型を
固定する手段として、ボルトや、油圧を利用したクラン
プ装置が用いられることが多かった。しかしながら、近
年では、前記の磁気吸着保持装置により金型を固定する
金型固定面に磁力を発生させて、この磁力により金型を
吸着固定する射出成形機も使用されつつある。この場
合、横型の射出成形機においては金型固定面は鉛直面に
形成されており、この金型固定面に金型は鉛直姿勢に固
定される。
【0004】ボルトや油圧クランプ装置で金型を固定す
る場合には、ボルト穴やクランプ装置の配置により金型
の固定位置が限定されるのに対し、磁気吸着保持装置に
より金型を吸着固定する場合にはそのような制約はな
く、金型固定位置選択の自由度が高い。さらに、磁力を
発生させる磁石としてアルニコ(AlNiCo)磁石を使用す
れば、磁石に巻装されたコイルに数秒間通電するだけ
で、磁石の磁極が変化してその状態が維持されるので、
金型固定面に磁力を発生させたりその磁力を消去したり
するのを容易に行うことができ、金型の交換作業を簡略
化することができる(例えば、特開平9−174559
号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかし、射出成形機
において、前記の磁気吸着保持装置により金型を金型固
定面に吸着固定した場合に、金型から成形品を取り出す
場合や、金型の型開きによる衝撃力が作用した場合など
に、瞬間的に金型が金型固定面から離隔すると、吸着力
が急激に低下して金型が金型固定面から落下することが
ある。また、金型の反りや機械加工の精度等の種々の要
因により、金型固定面に当接する金型側の面が平らに形
成されていない場合には、金型の一部が常に金型固定面
から離隔している状態であるため、吸着力が弱くなり金
型が落下しやすい。このような問題は、射出成形機以外
の他の磁気吸着保持装置を有する種々の機械においても
起こりうるものである。本発明の目的は、ワークや金型
等の被固定体が固定面から離隔している場合でも被固定
体との間に磁路を構成することで被固定体が落下したり
その固定位置がずれたりしにくくすることが可能な磁気
吸着保持装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 請求項1の磁気吸着保
持装置は、プレート部材と、被固定体を固定する為の固
定面を備えプレート部材に固定された複数のブロック部
材と、被固定体を固定面に吸着固定する磁力を発生させ
てその磁力を保持するとともに、その磁力を複数のブロ
ック部材を介して被固定体に作用させる磁力発生保持機
構とを備えた磁気吸着保持装置であって、前記各ブロッ
ク部材に、その固定面に垂直な方向に進退移動可能で且
つ固定面から部分的に突出可能な磁性体製の磁力保持部
材を設け、前記磁力保持部材は、被固定体が固定面に固
定された状態では被固定体に吸着すると共に、被固定体
が固定面から離隔する際には所定離隔距離の範囲内にお
いて被固定体に吸着した状態を保持するように構成され
たことを特徴とするものである。
【0007】この磁気吸着保持装置において、機械加工
に供するワークや射出成形用の金型等の被固定体を固定
面に吸着固定する場合には、磁力発生保持機構により固
定面に磁力を発生させてその磁力を保持しつつ、その磁
力を複数のブロック部材を介して被固定体に作用させ
る。磁力発生保持機構には、永久磁石や電磁石、あるい
は巻装されたコイルに数秒間通電することで磁極を反転
させてその状態を維持するアルニコ磁石等、周知の種々
の磁石を用いることができるし、これら複数種類の磁石
を組み合わせて使用することもできる。
【0008】各ブロック部材にはその固定面に垂直な方
向に進退移動可能な磁力保持部材が設けられている。被
固定体が固定面に固定された状態では、磁力保持部材は
被固定体に吸着しつつブロック部材の内部に退入した状
態である。ここで、被固定体に大きな衝撃力等が作用し
て、被固定体が固定面から離隔した場合には、被固定体
に作用する磁力が急激に低下することになる。しかし、
被固定体が固定面から離隔して隙間が生じることで、固
定面及び被固定体の固定面側の面に相反する磁極が生
じ、この隙間の両面に生じた磁極に起因する磁力で磁力
保持部材が金型に吸着したまま部分的に突出することに
なるため、所定離隔距離の範囲内で磁力保持部材が被固
定体に吸着した状態を保持することができる。従って、
被固定体の固定面から離隔した部分においても磁力保持
部材を介して、磁路が構成されるため、被固定体が固定
面から落下したり、その固定位置がずれたりしにくくな
る。
【0009】また、被固定体の反りや機械加工の精度等
の要因により、固定面に当接する被固定体側の面が平ら
に形成されていない場合には、被固定体の一部が常に固
定面から離隔している状態であるが、この場合にも磁力
保持部材が固定面から突出して金型に吸着するので、こ
のように固定面から離隔している部分においても、被固
定体に作用する磁力が大幅に低下することがないため、
被固定体が落下したり、固定面における固定位置がずれ
たりしにくくなる。
【0010】請求項2の磁気吸着保持装置は、請求項1
の発明において、前記磁力保持部材が被固定体に吸着し
ている間は、磁力保持部材を介して被固定体とブロック
部材との間に磁路が構成されることを特徴とするもので
ある。従って、被固定体に大きな衝撃力等が作用して被
固定体が固定面から離隔した場合でも、磁力保持部材を
介して被固定体とブロック部材との間に磁路が構成され
て、被固定体に作用する磁力が大幅に低下することがな
いため、被固定体が落下したり、固定面における固定位
置がずれたりしにくくなる。
【0011】請求項3の磁気吸着保持装置は、射出成形
機の金型固定盤に金型を固定する為の、金型固定盤の盤
面に固定されたプレート部材と、金型固定面を備えプレ
ート部材に固定された複数のブロック部材と、金型を金
型固定面に吸着させる磁力を発生させてその磁力を保持
するとともに、その磁力を複数のブロック部材を介して
金型に作用させる磁力発生保持機構とを備えた磁気吸着
保持装置であって、前記各ブロック部材に、その金型固
定面に垂直な方向に進退移動可能で且つ金型固定面から
部分的に突出可能な磁性体製の磁力保持部材を設け、前
記磁力保持部材は、金型が金型固定面に固定された状態
では金型に吸着すると共に、金型が金型固定面から離隔
する際には所定離隔距離の範囲内において金型に吸着し
た状態を保持するように構成されたことを特徴とするも
のである。
【0012】この磁気吸着保持装置の作用は、請求項1
とほぼ同様であるので簡単に説明すると、成形品の取り
出しの際や、型開き時の衝撃力が金型に作用した際など
に、金型が金型固定面から離隔した場合には、磁力保持
部材が金型に吸着したまま部分的に突出するため、所定
離隔距離の範囲内で磁力保持部材が金型に吸着した状態
を保持することができる。従って、金型の金型固定面か
ら離隔した部分においても磁力保持部材を介して磁力が
作用し、金型に作用する磁力が大幅に低下することがな
いため、金型が金型固定面から落下しにくくなる。
【0013】請求項4の磁気吸着保持装置は、請求項3
の発明において、前記磁力保持部材が金型に吸着してい
る間は、磁力保持部材を介して金型とブロック部材との
間に磁路が構成されることを特徴とするものである。従
って、金型が金型固定面から離隔した場合でも、磁力保
持部材を介して金型とブロック部材との間に磁路が構成
されて金型に磁力が作用し、金型に作用する磁力が大幅
に低下することがないため、金型が落下しにくくなる。
【0014】請求項5の磁気吸着保持装置は、請求項1
〜4の何れかの発明において、前記各ブロック部材に、
磁力保持部材を突出側へ付勢する付勢部材を設けたこと
を特徴とするものである。従って、付勢部材の付勢力に
より常に磁力保持部材を突出側へ付勢することで、成形
品の取り出しの際や、型開き時の衝撃力が金型に作用し
た際などに、金型が金型固定面から離隔した場合に、磁
力保持部材を確実に突出させて金型に吸着させることが
できる。
【0015】請求項6の磁気吸着保持装置は、請求項1
〜5の何れかの発明において、前記各ブロック部材に、
複数の磁力保持部材を設けたことを特徴とするものであ
る。金型が金型固定面から離隔した場合でも、複数の磁
力保持部材が金型に吸着した状態が保持されるため、磁
力保持部材を介して金型に作用する磁力が大きくなり、
金型が落下しにくくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】 本発明の実施の形態について説
明する。本実施形態は、横向きに相対向する1対の金型
固定盤を備えた横型射出成形機に本発明を適用した一例
である。先ず、射出成形機1について簡単に説明する。
図1に示すように、射出成形機1は、固定金型2a及び
可動金型3aを固定する為の固定盤2及び可動盤3(金
型固定盤)と、金型2a,3aの型締めと型開きを行う
為に可動盤3を固定盤2に対して接近/離隔する方向に
駆動するラム4aを有する可動盤駆動機構4と、可動盤
3を前記接近/離隔方向に移動自在にガイド支持する4
本のガイドロッド5と、型締め状態で金型2a,3a内
に形成されるキャビティに溶融状の合成樹脂を供給する
為の射出筒6aを有する樹脂供給機構6と、可動金型3
aから成形品を取り出すエジェクト機構(図示略)など
を備えている。
【0017】この射出成形機1により成形作業を行う際
には、ラム4aにより可動盤3が固定盤2に接近する方
向に駆動されて、固定金型2aに可動金型3aが押圧さ
れて型締め状態となり、この状態で、内部にスクリュー
コンベア状の加圧部材を有する射出筒6aの先端から金
型2a,3a内に溶融状の合成樹脂が供給されて、成形
品が射出成形される。その後、ラム4aにより可動盤3
が固定盤2から離隔する方向に駆動されて、可動金型3
aが固定金型2aから離隔して型開き状態となる。この
状態で、エジェクト機構により成形品が可動金型3aか
ら取り出される。
【0018】次に、固定盤2及び可動盤3について説明
するが、固定盤2と可動盤3は略同じ構造を有するの
で、以下、固定盤2について説明する。図1、図2に示
すように、固定盤2は側面視で正方形状に形成され、こ
の4つの角部の近傍部には夫々ガイドロッド5を挿通す
る為の挿通孔2bが設けられ、4本のガイドロッド5は
4つの挿通孔2bに夫々挿通された状態で固定盤2に固
定されている。この固定盤2には、固定盤2に金型2a
を固定する為の金型吸着固定装置10(磁気吸着保持装
置に相当する)が設けられている。
【0019】図2〜図6に示すように、金型吸着固定装
置10は、固定盤2の盤面2cに固定されたプレート部
材11と、金型固定面12aを備えプレート部材11に
固定された4つのブロック部材12と、金型2aを金型
固定面12aに吸着させる磁力を発生させてその磁力を
保持するとともに、その磁力を4つのブロック部材12
を介して金型2aに作用させる磁力発生保持機構13と
を備えている。
【0020】図2に示すように、プレート部材11は側
面視略正方形状に形成され、このプレート部材11は固
定盤2に形成された溝部2dに位置決めされた状態で、
固定盤2の中央部にボルト20で固定されている。この
プレート部材11に、磁性体からなる4つのブロック部
材12が夫々非磁性体(例えば、SUS304)製のボ
ルト21で固定されており、各ブロック部材12の左面
には鉛直な金型固定面12aが形成されている。また、
後ほど詳述するが、各ブロック部材12には、金型固定
面12aに垂直な方向に進退可能で且つ金型固定面12
aから部分的に左方へ突出可能な磁性体製の4つの磁力
保持部材30と、これら4つの磁力保持部材30を夫々
突出側へ付勢する4つのコイルスプリング31(付勢部
材)とが設けられている。
【0021】図4、図5に示すように、磁力発生保持機
構13は、4つのブロック部材12の周囲に配設された
複数の永久磁石22と、4つのブロック部材12の右側
(金型固定面12aと反対側)に夫々配設された4つの
アルニコ磁石23と、これら4つのアルニコ磁石23に
夫々巻装された4組のコイル24とを有する。金型2a
を金型固定面12aに固定する際に、コイル24に所定
の方向へ数秒間通電すると、図4に示すように、ブロッ
ク部材12において、アルニコ磁石23による磁束の向
きが永久磁石22による磁束の向きと同じになるよう
に、アルニコ磁石23の磁極が変化する。従って、金型
2aと金型吸着固定装置10との間に図4の鎖線で示す
ように磁束が通り、金型2aが金型固定面12aに固定
される。
【0022】一方、金型2aの固定を解除する際には、
前記の金型2aを固定する場合とは逆方向に、数秒間コ
イル24に通電すると、アルニコ磁石23の磁極が反転
し、ブロック部材12において、アルニコ磁石23によ
る磁束が金型固定面12aから出ないようになる。従っ
て、図5の鎖線で示すように、金型吸着固定装置10の
内部にのみ磁束が通ることとなり、金型2aには磁力が
作用しなくなって金型2aの固定が解除される。
【0023】次に、本願特有の磁力保持部材30につい
て説明する。ただし、4つの磁力保持部材30は同じ構
造を有するので、そのうちの1つについて以下説明す
る。図4〜図6に示すように、磁力保持部材30は磁性
体(例えば、S45C)で略円筒形状に形成され、磁力
保持部材30はブロック部材12に形成された収容穴1
2bに左右方向に摺動自在に内嵌されている。磁力保持
部材30の上端面には金型2aに吸着する吸着面30a
が形成されている。さらに、磁力保持部材30にはブロ
ック部材12に螺合する非磁性体(例えば、SUS30
4)製のボルト32が挿通されている。このボルト32
に、磁力保持部材30の右端部の内周部に形成された環
状係合部30bが係合可能であり、磁力保持部材30は
収容穴12bから左方へ抜け出るのを規制される。収容
穴12bの右端部にはコイルスプリング31が配設さ
れ、このコイルスプリング31により磁力保持部材30
は左方へ弾性付勢されている。
【0024】磁力発生保持機構13により発生した磁力
が金型2aに作用して、金型2aが金型固定面12aに
固定された状態では、図6の実線で示すように、磁力保
持部材30はコイルスプリング31の付勢力に抗して右
方へ退入し、磁力保持部材30の吸着面30aは金型固
定面12aと同一面内で金型2aに吸着する。
【0025】ここで、例えば、エジェクト機構による成
形品の取り出しの際や、型開き時の衝撃力が金型に作用
する際に、金型2aが金型固定面12aから瞬間的に離
隔したときには、後述するように金型2aに作用する磁
力が急激に弱まるが、図6の鎖線で示すように、コイル
スプリング31の付勢力により磁力保持部材30が左方
へ突出して、ボルト32に環状係合部30bが係合する
までの所定離隔距離(例えば、3mm)の範囲内では、
磁力保持部材30は金型2aに確実に吸着した状態が保
持される。このように、磁力保持部材30が金型2aに
吸着している間は、磁力保持部材30を介して金型2a
とブロック部材12との間に磁路が構成されて、金型2
aに磁力が作用する。
【0026】また、図7に示すように、金型2aの反り
や機械加工の精度等の要因により、金型固定面12aに
当接する金型固定面側の面が平らに形成されていない場
合には、金型2aの一部が常に金型固定面12aから離
隔している状態であるが、この場合にも、磁力保持部材
30が金型固定面12aから突出して金型2aに吸着し
た状態が保持される。
【0027】次に、金型2aが金型固定面12aから離
隔した場合の、磁力発生保持機構13により発生し金型
2aに作用する磁力の変化について詳述する。図8
(a),(b)に示すように、残留磁束密度Br−保磁
力Hc減磁特性において、永久磁石22及びアルニコ磁
石23の減磁特性は、夫々La,Lbで表される。ここ
で、Bra,Brbは、磁場Hが0であるときに夫々の磁石
22,23内に残留する残留磁束密度である。
【0028】ここで、本発明の磁力発生保持機構は、複
数の永久磁石22とアルニコ磁石23を組み合わせて磁
力を発生するものであり、その磁力の変化は単体の磁石
の減磁特性から一義的に求まるものではないが、その変
化の傾向を把握することは可能である。
【0029】即ち、金型2aと金型固定面12aとの間
の隙間がない場合には、パーミアンス線の傾きは大き
い。つまり、パーミアンス係数(Br/Hc)は大き
い。それに対し、隙間がある場合にはパーミアンス線の
傾きは小さくなるため、隙間がない場合よりも、パーミ
アンス係数が小さくなる。
【0030】ここで、減磁特性とパーミアンス線、及び
磁石の動作点について述べると、単体磁石の場合は、減
磁特性とパーミアンス線は明確になり、動作点のBr,
Hcを求めることができる。また、隙間がある状態か
ら、隙間がない状態に戻った場合の残留磁束密度Br’
はリコイル線上にあり、求めることもできる。アルニコ
磁石では、Br’<Brとなり、フェライト、ネオジウ
ム等の永久磁石では減磁曲線上を動き、Br’≒Brに
なることが一般的である。しかし、磁気吸着保持装置の
場合は、アルニコ磁石、ネオジウム磁石などが複数用い
られており、この場合のパーミアンス線を決定すること
は極めて困難である。但し、パーミアンス線の傾きとリ
コイル線によって決まるBr’の値の傾向は、隙間があ
る場合とない場合とで比較できる
【0031】つまり、図8に示すように、永久磁石22
において、金型2aが金型固定面12aから離隔してい
ない状態でのパーミアンス線をL1とすると、この状態
での永久磁石22は、LaとL1の交点である動作点P
1で動作することになり、永久磁石22からの磁束密度
はB1となる。この状態から、金型2aが金型固定面1
2aから離隔して所定量の隙間が生じた場合にはパーミ
アンス線はL2となり、動作点がP2となるため、永久
磁石22からの磁束密度はB2となり低下する。しか
し、金型2aが金型固定面12aから離隔して所定量の
隙間が生じたときに、磁力保持部材30が金型2aに吸
着した場合には、パーミアンス線はL3となり、動作点
がP3となるため、永久磁石22からの磁束密度はB3
(B2<B3<B1)となる。
【0032】同様に、アルニコ磁石23においても、金
型2aが金型固定面12aから離隔していない状態での
パーミアンス線をL4とすると、動作点はLbとL4と
の交点であるP4となり、アルニコ磁石23の磁束密度
はB4となる。この状態から、金型2aが金型固定面1
2aから離隔して所定量の隙間が生じた場合にはパーミ
アンス線はL5となり、動作点がP5となるため、アル
ニコ磁石23の磁束密度はB5となり低下する。しか
し、金型2aが金型固定面12aから離隔して所定量の
隙間が生じたときに、磁力保持部材30が金型2aに吸
着した場合には、パーミアンス線はL6となり、動作点
がP6となるため、アルニコ磁石23からの磁束密度は
B6(B5<B6<B4)となる。
【0033】ここで、金型固定面12aに作用する磁力
Fは、F=KB2 S(Sは磁束の通過する部分の面積、
Kは定数)で求められるため、磁束密度Bが大きいほど
磁力Fは大きくなる。従って、金型2aが金型固定面1
2aから離隔したときに磁力保持部材30が金型2aに
吸着した場合の、永久磁石22及びアルニコ磁石23に
より発生する磁力は、金型2aが離隔していない状態か
らは低下するものの、磁力保持部材30がない場合と比
較するとその低下の度合は確実に抑えられると予測され
る。
【0034】但し、この場合でも、アルニコ磁石23に
よる磁束の磁束密度B6が、永久磁石22による磁束の
磁束密度B3よりも小さい場合には、アルニコ磁石23
の起磁力が永久磁石22の起磁力よりも低いため、永久
磁石22の磁束の一部が金型固定面12aから外部へ通
らずにアルニコ磁石23へ分かれて通ってしまうことも
あり、その場合には、金型固定面12aに発生する磁力
は磁束が分かれた分だけ低下することになる。
【0035】以上のように予測される磁力の変化を確認
するために、本願出願人が実施した実験の結果を図8に
示す。ここで、曲線A,Bは、金型2aと金型固定面1
2aとの間に隙間がある状態と、隙間がない状態での吸
着力(実験では、8,400 N)に対する吸着力の減少率と
の関係を示したものであり、Aは磁力保持部材30がな
い場合、Bは磁力保持部材30が金型2aに吸着してい
る場合である。この実験結果から明らかなように、金型
2aと金型固定面12aとの間に隙間が生じても、磁力
保持部材30が金型2aに吸着する場合には、磁力保持
部材30がない場合と比べて、格段に吸着力の減少を抑
えることができる。
【0036】次に、金型吸着固定装置10の作用につい
て説明する。先ず、固定盤2において、射出成形機1の
側方に配設された図示外の金型搬送機構や、クレーン等
の搬送手段により固定金型2aを所定の固定位置付近ま
で移動させておく。次に、コイル24に対して所定の方
向に数秒間通電すると、アルニコ磁石23の磁極が変化
してその状態が保持され、図4に示すような磁束が生じ
て、金型固定面12aに金型2aを固定する磁力が発生
する。この磁力により金型2aが金型固定面12aに固
定されると、同時に磁力保持部材30はコイルスプリン
グ31の付勢力に抗して右方へ退入して、図6の実線で
示すように、磁力保持部材30の吸着面30aが金型固
定面12aと同一面内で金型2aに吸着し、吸着面30
aは金型固定面12aとともに磁力を金型2aに作用さ
せる。可動盤3においても同様にして金型固定面12a
に可動金型3aが固定される。
【0037】このように金型2a,3aが金型固定面1
2aに固定された状態で、型開き時の衝撃等により、金
型2a,3aが金型固定面12aから瞬間的に離隔した
場合には、金型2a,3aに作用する磁力が急激に弱ま
るが、同時に図6の鎖線で示すように、コイルスプリン
グ31の付勢力により磁力保持部材30が左方へ突出し
て、環状係合部30bがボルト32に係合するまでの間
の所定の離隔距離の範囲内では、磁力保持部材30は金
型2a,3aに吸着した状態が保持される。従って、こ
れら磁力保持部材30を介して金型2aとブロック部材
12との間に磁路が構成されるため、この場合でも所定
の強さの磁力が金型2a,3aに作用することになる。
【0038】金型2a,3aの固定を解除する際には、
コイル24に対して金型固定時とは逆の方向に数秒間通
電すると、アルニコ磁石23の磁極が反転して、図5に
示すように、金型吸着固定装置10の内部にのみ磁束が
通ることとなり、金型2a,3aには磁力が作用しなく
なる。
【0039】尚、図6に示すように、金型2a,3aの
反りや機械加工の精度等の要因により、金型固定面12
aに当接する金型2a,3a側の面が平らに形成されて
いない場合には、金型2a,3aの一部が金型固定面1
2aから離隔している状態であるが、この場合にも磁力
保持部材30が金型固定面12aから突出して金型2
a,3aに吸着するため、金型固定面12aから離隔し
ている部分においても、磁力保持部材30を介して金型
2a,3aには所定の強さの磁力が作用することにな
る。
【0040】以上説明した金型吸着固定装置10によれ
ば、小さな磁路の構成で磁束密度の低下を抑制でき、ブ
ロック部材12全体の吸着力を大幅に低下させることな
く、次のような効果が得ることができる。 1)エジェクト機構による成形品の取り出しの際などに
金型2a,3aが金型固定面12aから離隔する場合
や、金型固定面12aに当接する金型2a,3a側の面
が平らに形成されておらず金型2a,3aの一部が金型
固定面12aから離隔している場合でも、磁力保持部材
30が金型固定面12aから突出して金型2a,3aに
吸着して、磁力保持部材30を介して金型2a,3aと
ブロック部材12との間に磁路が構成されて、磁力保持
部材30を介して所定の磁力が金型2a,3aに作用す
るので、金型2a,3aが落下しにくくなる。
【0041】2)磁力発生保持機構13は、4つのブロ
ック部材12の周囲に配設された複数の永久磁石22
と、4つのブロック部材12の金型固定面12aと反対
側に夫々配設された4つのアルニコ磁石23と、これら
4つのアルニコ磁石23に夫々巻装された4組のコイル
24とを有するので、コイル24に通電するだけでアル
ニコ磁石23の磁極が反転してその状態が保持されるた
め、容易に金型2a,3aを金型固定面12aに固定し
たり、あるいはその固定を解除したりすることができ、
金型2a,3aの交換作業が容易である。また、金型吸
着固定装置10で金型2a,3aを固定している間に金
型吸着固定装置10に電源を供給しておく必要がなく、
停電時に金型2a,3aの吸着力がなくなることがな
い。さらに、電力消費量が少なくなり運転コスト的にも
有利である。
【0042】3)各ブロック部材12に、磁力保持部材
30を突出側へ付勢するコイルスプリング31を設けた
ので、金型2a,3aが金型固定面12aから離隔した
場合に、コイルスプリング31により磁力保持部材30
を左方へ付勢することで、磁力保持部材30を確実に金
型2a,3aに吸着させることができる。
【0043】次に、前記実施形態に種々の変更を加えた
変更形態について説明する。尚、前記実施形態と同様の
ものについては、同じ符号を付して適宜説明を省略す
る。 1]ブロック部材12に設ける磁力保持部材30の数は
前記実施形態の4つに限らず、1つでもよいし、4つ以
外の複数であってもよい。但し、金型2a,3aが金型
固定面12aから離隔したときに、磁力保持部材30を
介して金型2a,3aに作用する磁力を大きくして金型
2a,3aが落下しにくくするために、各磁力保持部材
30の吸着面30aを大きくするとともに、磁力保持部
材30の数も多くすることが望ましい。 2]付勢部材としては、コイルスプリング31の他、板
バネ、皿バネ、合成ゴムや合成樹脂からなる弾性部材
等、種々のものを使用できる。
【0044】3]変更形態1・・・図10参照 図10に示すように、ブロック部材42に形成された収
容穴42bに磁力保持部材40が摺動自在に内嵌され、
磁力保持部材40は収容穴42bの右端部に収容された
皿バネ41により左方へ弾性付勢されている。収容穴4
2bの左端にはリング部材43が圧入されている。リン
グ部材43には磁力保持部材40の右端部に形成された
環状係合部40aが係合可能であり、磁力保持部材40
は収容穴42bから左方へ抜け出るのを規制される。こ
の変更形態1においても、前記実施形態と同様に、金型
2aが金型固定面42aから離隔した場合には、環状係
合部40bがリング部材43と係合するまでの間の所定
離隔距離の範囲内で、図10の鎖線で示すように、磁力
保持部材40が左方へ突出して吸着面40aが金型2a
に吸着し、磁力保持部材40を介して金型2aに磁力が
作用する。
【0045】4]変更形態2・・・図11参照 図11に示すように、環状の磁力保持部材50が、ボル
ト53に摺動自在に外嵌するとともに、ブロック部材5
2に形成された収容穴52bに摺動自在に内嵌されてい
る。この磁力保持部材50は、収容穴52bの右端に収
容された皿バネ51により左方へ弾性付勢されている。
ボルト53には磁力保持部材50の右端部に形成された
環状係合部50bが係合可能であり、磁力保持部材50
は収容穴52bから左方へ抜け出るのを規制される。こ
の変更形態2おいても、前記実施形態と同様に、金型2
aが金型固定面52aから離隔した場合には、環状係合
部50bがボルト53と係合するまでの間の所定離隔距
離の範囲内で、図11の鎖線で示すように、磁力保持部
材50が左方へ突出して吸着面50aが金型2aに吸着
し、磁力保持部材50を介して金型2aに磁力が作用す
る。
【0046】5]前記実施形態及びその変更形態1,2
において、金型2aが金型固定面12a,42a,52
aから離隔してその間に隙間が生じると、金型2aの金
型固定面側の面と金型固定面12a,42a,52aと
の間に相反する磁極が生じ、これら両面に生じた磁極に
起因する磁力で磁力保持部材30,40,50が金型2
aに吸着したまま部分的に突出することになるため、磁
力保持部材30,40,50を突出側へ付勢するコイル
スプリング31、皿バネ41,51等の付勢部材を省略
することもできる。 6]本発明の磁気吸着保持装置は、射出成形機において
金型を吸着固定する場合に限らず、機械加工に供するワ
ークを固定面に吸着固定する場合等、他の被固定体を固
定する場合にも適用できる。
【0047】
【発明の効果】 請求項1の発明によれば、各ブロック
部材に、その固定面に垂直な方向に進退移動可能で且つ
固定面から部分的に突出可能な磁性体製の磁力保持部材
を設け、磁力保持部材は、被固定体が固定面に固定され
た状態では被固定体に吸着すると共に、被固定体が固定
面から離隔する際には所定離隔距離の範囲内において被
固定体に吸着した状態を保持するように構成したので、
以下のような効果が得られる。
【0048】被固定体に大きな衝撃力等が作用して、被
固定体が固定面から離隔した場合には、被固定体に作用
する磁力が急激に低下することになるが、このときに、
磁力保持部材が金型に吸着したまま部分的に突出するこ
とになるため、所定離隔距離の範囲内で磁力保持部材が
被固定体に吸着した状態を保持することができる。従っ
て、被固定体の固定面から離隔した部分においても磁力
保持部材を介して、磁路が構成されるため、被固定体が
固定面から落下したり、固定位置がずれたりしにくくな
る。
【0049】また、被固定体の反りや機械加工の精度等
の要因により、固定面に当接する被固定体側の面が平ら
に形成されていない場合には、被固定体の一部が常に固
定面から離隔している状態であるが、この場合にも磁力
保持部材が固定面から突出して金型に吸着するので、こ
のように固定面から離隔している部分においても被固定
体に作用する磁力が大幅に低下することがなく、被固定
体が落下したり、固定面における固定位置がずれたりし
にくくなる。
【0050】請求項2の発明によれば、磁力保持部材が
被固定体に吸着している間は、磁力保持部材を介して被
固定体とブロック部材との間に磁路が構成されるので、
被固定体に大きな衝撃力等が作用して被固定体が固定面
から離隔した場合でも、磁力保持部材を介して被固定体
とブロック部材との間に磁路が構成されて、被固定体に
作用する磁力が大幅に低下することがなく、被固定体が
落下したり、固定面における固定位置がずれたりしにく
くなる。
【0051】請求項3の発明によれば、射出成形機の金
型を金型固定面に吸着固定した状態で、成形品の取り出
しの際や、型開き時の衝撃力が金型に作用した際など
に、金型が金型固定面から離隔しても、磁力保持部材が
金型に吸着したまま部分的に突出するため、所定離隔距
離の範囲内で磁力保持部材が金型に吸着した状態を保持
することができる。従って、金型の金型固定面から離隔
した部分においても磁力保持部材を介して磁力が作用
し、金型に作用する磁力が大幅に低下することがなく、
金型が金型固定面から落下しにくくなる。
【0052】請求項4の発明によれば、磁力保持部材が
金型に吸着している間は、磁力保持部材を介して金型と
ブロック部材との間に磁路が構成されるので、金型が金
型固定面から離隔した場合でも、磁力保持部材を介して
金型とブロック部材との間に磁路が構成されて金型に磁
力が作用するため、金型に作用する磁力が大幅に低下す
ることがなく、金型が落下しにくくなる。
【0053】請求項5の発明によれば、各ブロック部材
に、磁力保持部材を突出側へ付勢する付勢部材を設けた
ので、付勢部材の付勢力により常に磁力保持部材を突出
側へ付勢することで、成形品の取り出しの際や、型開き
時の衝撃力が金型に作用した際などに、金型が金型固定
面から離隔した場合に、磁力保持部材を確実に突出させ
て金型に吸着させることができる。その他、請求項1〜
4の何れかと同様の効果が得られる。
【0054】請求項6の発明によれば、各ブロック部材
に、複数の磁力保持部材を設けたので、金型が金型固定
面から離隔した場合でも、複数の磁力保持部材が金型に
吸着した状態が保持されるため、磁力保持部材を介して
金型に作用する磁力が大きくなり、金型が落下しにくく
なる。その他、請求項1〜5の何れかと同様の効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る射出成形機の正面図で
ある。
【図2】固定盤の左側面図である。
【図3】図2の一部拡大図である。
【図4】金型固定状態での図2のIV-IV 線断面図であ
る。
【図5】金型固定解除状態での図4相当図である。
【図6】図4の要部拡大図である。
【図7】金型に反りがある場合の図4相当図である。
【図8】永久磁石とアルニコ磁石の減磁特性とパーミア
ンス線を示す図である。
【図9】実験により得られた金型と金型固定面との間の
隙間と吸着力減少率との関係を示す図である。
【図10】変更形態1の図6相当図である。
【図11】変更形態2の図6相当図である。
【符号の説明】
1 射出成形機 2 固定盤 2a 固定金型 2c 盤面 3 可動盤 3a 可動金型 10 金型吸着固定装置 11 プレート部材 12,42,52 ブロック部材 12a,42a,52a 金型固定面 13 磁力発生保持機構 30,40,50 磁力保持部材 31 コイルスプリング 41,51 皿バネ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレート部材と、被固定体を固定する為
    の固定面を備えプレート部材に固定された複数のブロッ
    ク部材と、被固定体を固定面に吸着固定する磁力を発生
    させてその磁力を保持するとともに、その磁力を複数の
    ブロック部材を介して被固定体に作用させる磁力発生保
    持機構とを備えた磁気吸着保持装置であって、 前記各ブロック部材に、その固定面に垂直な方向に進退
    移動可能で且つ固定面から部分的に突出可能な磁性体製
    の磁力保持部材を設け、 前記磁力保持部材は、被固定体が固定面に固定された状
    態では被固定体に吸着すると共に、被固定体が固定面か
    ら離隔する際には所定離隔距離の範囲内において被固定
    体に吸着した状態を保持するように構成された、 ことを特徴とする磁気吸着保持装置。
  2. 【請求項2】 前記磁力保持部材が被固定体に吸着して
    いる間は、磁力保持部材を介して被固定体とブロック部
    材との間に磁路が構成されることを特徴とする請求項1
    に記載の磁気吸着保持装置。
  3. 【請求項3】 射出成形機の金型固定盤に金型を固定す
    る為の、金型固定盤の盤面に固定されたプレート部材
    と、金型固定面を備えプレート部材に固定された複数の
    ブロック部材と、金型を金型固定面に吸着させる磁力を
    発生させてその磁力を保持するとともに、その磁力を複
    数のブロック部材を介して金型に作用させる磁力発生保
    持機構とを備えた磁気吸着保持装置であって、 前記各ブロック部材に、その金型固定面に垂直な方向に
    進退移動可能で且つ金型固定面から部分的に突出可能な
    磁性体製の磁力保持部材を設け、 前記磁力保持部材は、金型が金型固定面に固定された状
    態では金型に吸着すると共に、金型が金型固定面から離
    隔する際には所定離隔距離の範囲内において金型に吸着
    した状態を保持するように構成された、 ことを特徴とする磁気吸着保持装置。
  4. 【請求項4】 前記磁力保持部材が金型に吸着している
    間は、磁力保持部材を介して金型とブロック部材との間
    に磁路が構成されることを特徴とする請求項3に記載の
    磁気吸着保持装置。
  5. 【請求項5】 前記各ブロック部材に、磁力保持部材を
    突出側へ付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする請
    求項1〜4の何れかに記載の磁気吸着保持装置。
  6. 【請求項6】 前記各ブロック部材に、複数の磁力保持
    部材を設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに
    記載の磁気吸着保持装置。
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