JP2003324057A - アライメント装置およびアライメント方法 - Google Patents

アライメント装置およびアライメント方法

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JP2003324057A
JP2003324057A JP2002129508A JP2002129508A JP2003324057A JP 2003324057 A JP2003324057 A JP 2003324057A JP 2002129508 A JP2002129508 A JP 2002129508A JP 2002129508 A JP2002129508 A JP 2002129508A JP 2003324057 A JP2003324057 A JP 2003324057A
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Shinichi Mizuno
真一 水野
Hiroki Hane
博樹 羽根
Kaoru Koike
薫 小池
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    • G03F9/7049Technique, e.g. interferometric
    • G03F9/7053Non-optical, e.g. mechanical, capacitive, using an electron beam, acoustic or thermal waves

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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光軸を大きく傾斜させなくても、露光EB等
と干渉することなく、アライメントマークの位置を検出
し得るようにして、アライメントの高精度化を実現す
る。 【解決手段】 露光用マスク1および被露光体であるウ
エハ2の各々に配されたアライメントマークを光学的に
検出する光学系を備え、その光学系による検出結果を基
に前記露光用マス1クと前記ウエハ2との相対的な位置
合わせを行うアライメント装置において、前記光学系の
光路上に、当該光路の光束を絞るスリット31と、光路
の光軸方向を曲げる光軸変換手段32とを設ける。そし
て、光軸変換手段32による曲げを介することで、アラ
イメントマークに対する入射角を大きく傾斜させなくて
も、露光EB等との干渉を避けつつアライメントマーク
の位置を検出し得るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
プロセスにおけるリソグラフィ工程にて露光用マスクと
被露光体であるウエハとの相対的な位置合わせを行うた
めのアライメント装置およびアライメント方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、リソグラフィ工程にて使用され
る電子線(Electron Beam;EB)密着露光装置やX線
露光装置においては、露光用マスクとウエハの相対位置
をリアルタイムに検出して位置合わせするアライメント
装置が用いられる。これは、露光中でも露光用マスクと
ウエハの相対的位置ずれが生じる可能性があるため、リ
アルタイムにアライメント(位置合わせ)を行うことを
要するからである。特に、EB密着露光装置では、真空
中で露光を行うため、熱歪による位置ドリフトや装置の
振動による位置揺らぎ等が生じ、上述した相対的位置ず
れが生じる可能性が高くなるからである。位置ドリフト
や位置揺らぎ等が生じる理由としては、以下に述べる
〜が挙げられる。 真空に減圧するため断熱膨張により装置の温度が低下
する。 真空中で露光するため高精度なエアースライドを使用
できない。 光リソグラフィではスーパーインバー等の低膨張合金
を使用して装置の熱膨張歪を小さく押さえることが可能
であるが、電子線の方向を安定に保つために、磁性体で
ある低膨張合金を使用できない。 真空中では空気による熱伝達がないために温度を安定
に保つことが容易ではない。
【0003】ところで、アライメント装置では、ウエハ
上のレジストを感光させないような長波長光を用いてア
ライメントを行うことが望ましい。長波長光を用いたア
ライメント光学系としては、大別すると、(1)露光用
マスクおよびウエハに書き込まれたアライメントマーク
を結像し画像処理を行ってマーク位置を検出する、いわ
ゆる結像方式と、(2)マスクおよびウエハに書き込ま
れたグレーティングによる回折波の位相をレーザ干渉計
で検出する、いわゆる干渉方式とがある。ただし、いず
れの方式であっても、アライメント光学系が露光EBや
露光X線、あるいはマスクステージ等の機構部品と干渉
するのを避けるために、そのアライメント光学系の光学
部品の配置には制約が生じてしまう。
【0004】特に、ウエハ上に数10μm程度の間隔で
マスクを置き、低エネルギーのEBをマスクに照射して
露光する技術であるLEEPL(Low energy electron
beamproximity projection lithography)を結像方式に
適用する場合には、開口数NAの大きな対物レンズで、
その光軸をマスクおよびウエハに対して垂直に近くし
て、アライメントマークを結像するのが望ましいが、露
光装置のスペース的な制約のために光軸を40°程度ま
で傾斜させなければならず、NAも0.35程度に制限
されてしまう。また、照明光学系も、そのスペース的な
制約のために、明視野照明あるいはアライメントマーク
が明るく観察される方向からの暗視野照明となるような
適当な方向から照明することが困難である。このため、
例えば特許第2955668号公報、特許第30489
04号公報および特許第3235782号公報には、観
察光学系から照明する落射照明を使用することが提案さ
れている。
【0005】図8には、アライメント(位置合わせ)を
行う際のアライメントマークと光学系との配置の一具体
例を示す。図例のように、アライメントを行う際には、
例えば40°の入射角で落射照明を行い、アライメント
マーク51を暗視野観察する。そして、露光用マスク上
およびウエハ上のアライメントマーク51の位置をそれ
ぞれ検出することで、入射面に対して垂直な方向のアラ
イメントと露光用マスクおよびウエハの間隔のアライメ
ントを行う。なお、ここで言う入射面とは、対物レンズ
52の光軸とマスク・ウエハ法線とがつくる面のことで
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のアライメントでは、アライメント光学系が露光
EBや露光X線等と干渉するのを避けるべく、アライメ
ントマーク51への照明光の光軸を大きく傾斜させなけ
ればならないため、以下に述べるような問題が生じてし
まうおそれがある。
【0007】例えば、40°の入射角で落射照明を行う
と、80°の大きな角度で側方に散乱された光でアライ
メントマーク51を暗視野観察しなければならないの
で、その結果得られる像強度が小さいものとなってしま
う。通常、アライメントマーク51は矩形であり、入射
面に対して垂直な第1エッジ51aと平行な第2エッジ
51bからなる。アライメントマーク51が波長よりも
十分に小さいならば、第1エッジ51aからの回折光も
第2エッジ51bからの回折光も等方的に拡がる。とこ
ろが、波長と同程度以上の大きさであると、光軸に垂直
な第1エッジ51aによる回折光は入射面内で略等方的
に拡がるが、入射面に平行な第2エッジ51bによる回
折光は対物レンズ52と反対側の正反射方向に指向性を
もつ分布となる。このため、対物レンズ52に入射する
散乱光の光量は第1エッジ51aによる回折光の方が第
2エッジ51bによる回折光よりも大きくなり、第1エ
ッジ51aの像強度が第2エッジ51bの像強度よりも
強くなる。したがって、第1エッジ51aの像強度分布
はマークコーナーの形状歪によって変化し易いことか
ら、マーク像の強度分布もマークコーナーの形状歪によ
って変化し易くなってしまい、結果として検出誤差が大
きくなるおそれがある。
【0008】これに対して、例えば上記の各特許公報に
は、第1エッジ51aを多数配置し、これらを平均化す
ることが開示されている。これは、第1エッジ51aの
位置を長さ方向に平均化することでマーク位置を高精度
に検出し得るようにするためである。ところが、第1エ
ッジ51aの多数配置は、アライメントマーク51の複
雑化や大型化等を招いてしまい、平均化等により処理負
荷も増大するため、好ましくない。
【0009】また、例えばLEEPLに干渉方式を適用
する場合には、収束角が0.1rad以下の細いレーザ
光束でも検出できるので、アライメント光学系が小さく
なり、露光装置の部品や露光EBと干渉することが少な
くなる。そのため、結像方式の場合に比べて入射角を小
さくすることができ、検出される光量を大きくすること
が可能であると考えられる。ところが、グレーティング
にフォーカスする機構がないので、マスクとウエハとの
間隔についてはアライメントできないおそれがある。入
射面に垂直な方向は、グレーティング周期の整数倍分だ
け位置が不確定となるので本アライメント装置とは別な
粗調用アライメント装置が必要であるが、グレーティン
グによる回折光の位相を干渉計で検出することによって
高精度にアライメントできる。また、ウエハ上にレジス
ト等が堆積したときに、グレーティングの形状によって
は回折光が小さくなる場合があり、その場合には回折光
の位相を検出できなくなるおそれがある。この点につい
ては、複数の波長の異なるレーザを使用するか、あるい
は波長可変レーザを使用することで解決することも考え
られるが、アライメント光学系の構造が複雑化し、高価
なものとなってしまうため、好適であるとは言えない。
【0010】さらに、通常、LEEPLのマスクは、強
度を補強するために格子状の梁を備えており、その梁に
よってマスクがセルに分割されている。そのため、光軸
を大きく傾斜させると、梁によって光束が遮られてしま
うため、アライメントマーク51を配置できる領域も、
その梁の影響を受けない領域に限定されてしまう。具体
的には、例えば図9に示すように、光軸が傾いているの
で、その光軸に垂直な梁53aの存在によって、対物レ
ンズ52と対向する梁53bの近傍に書き込み領域が制
限され、さらに光軸に平行な梁53cによって、各セル
の中央付近に書き込み領域が制限されてしまう。
【0011】そこで、本発明は、光軸を大きく傾斜させ
なくても、露光EBや露光X線等と干渉することなく、
アライメントマークの位置を検出し得るようにすること
で、そのマーク位置を高精度に検出することができ、結
果としてアライメントの高精度化を実現することのでき
るアライメント装置およびアライメント方法を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために案出されたもので、露光用マスクおよび被
露光体であるウエハの各々に配されたアライメントマー
クを光学的に検出する光学系を備え、当該光学系による
検出結果を基に前記露光用マスクと前記ウエハとの相対
的な位置合わせを行うアライメント装置であって、前記
光学系の光路上に、当該光路の光束を絞るスリットと、
当該スリットを経た後の光路の光軸方向を曲げる光軸変
換手段とを備えることを特徴とするものである。
【0013】また、本発明は、上記目的を達成するため
に案出された方法で、露光用マスクおよび被露光体であ
るウエハの各々に配されたアライメントマークを光学的
に検出する光学系を用い、当該光学系による検出結果を
基に前記露光用マスクと前記ウエハとの相対的な位置合
わせを行うアライメント方法であって、前記光学系の光
路上に設けたスリットにより当該光路の光束を絞り、前
記スリットにより光束が絞られた後の光路の光軸方向を
曲げ、曲げた後の光路を前記ウエハに到達させて前記ア
ライメントマークを検出することを特徴とする。
【0014】上記構成のアライメント装置および上記手
順のアライメント方法によれば、例えば光学系がNA=
0.35程度の対物レンズを用いている場合にはその光
束径を考慮するとミラーやプリズム等のみで光軸を曲げ
ることは困難であるが、その場合であっても光学系の光
路上のスリットが当該光路の光束を絞っているので、そ
の光束が絞られた後の光路の光軸方向をミラーやプリズ
ム等といった光軸変換手段を用いて容易に曲げることが
可能となる。したがって、光軸の曲げを介することで、
アライメントマークに対する入射角を大きく傾斜させな
くても、露光EBや露光X線、あるいはマスクステージ
等の機構部品等との干渉を避けつつ当該アライメントマ
ークの位置を検出し得るようになる。しかも、スリット
で光束を絞っているので、相対的な位置合わせを行うア
ライメント方向については、光学系の解像度を低下させ
てしまうことがないので、アライメント精度が低下して
しまうこともない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明に係る
アライメント装置およびアライメント方法について説明
する。ただし、以下に説明する実施形態は本発明を実現
した一例に過ぎず、これに限定されるものでないことは
言うまでもない。
【0016】〔第1の実施の形態〕ここでは、LEEP
Lを結像方式に適用した場合を例に挙げて説明する。先
ず、本実施形態におけるアライメント装置の概略構成に
ついて説明する。図1は、本発明に係るアライメント装
置の第1の実施の形態における概略構成の一例を示す模
式図である。
【0017】図1(a)に示すように、ここで説明する
アライメント装置は、例えばリソグラフィ工程にて使用
されるEB密着露光装置(ただし不図示)において、露
光用マスク1とウエハ2の相対位置をリアルタイムに検
出して位置合わせするために用いられるものである。さ
らに詳しくは、露光用マスク1およびウエハ2に書き込
まれたアライメントマークを結像し画像処理を行ってマ
ーク位置を検出し、その検出結果を基に露光用マスク1
とウエハ2のいずれか一方または両方を入射面に対して
垂直な方向(図8参照)に移動させてこれらの位置合わ
せを行うものである。
【0018】なお、図1(b)に示すように、1つのア
ライメント装置では、入射面に対して垂直な一方向につ
いてアライメントを行う。このことから、EB密着露光
装置には、複数(例えば4方向分)のアライメント装置
が搭載されており、これらにより露光用マスク1とウエ
ハ2との間のX−Y方向、回転方向、倍率等についての
位置合わせを行い得るように構成されているものとす
る。
【0019】このようなアライメントを行うために、各
アライメント装置は、図1(a)に示すように、露光用
マスク1上およびウエハ2上の各々に配されたアライメ
ントマークを光学的に検出するための光学系として、光
源11と、視野絞り部12と、コンデンサーレンズ13
と、ビームスプリッタ14と、対物レンズ21と、ビー
ムスプリッタ22と、結像レンズ23a,23bと、C
CD(Charge CoupledDevice)カメラ24a,24b
と、スリット31と、プリズム32と、を備えている。
なお、光学系以外の部分、例えばアライメントマークの
検出結果を処理する画像処理系や、露光用マスク1とウ
エハ2のいずれか一方または両方を移動させる調整ステ
ージ系については、従来のものと略同様であるため、こ
こでは図中での図示およびその詳細な説明を省略する。
【0020】光源11、視野絞り部12、コンデンサー
レンズ13およびビームスプリッタ14からなる照明光
学系も、従来のものと略同様である。このうち、光源1
1としては、白色のキセノンランプ、アルカリハライド
ランプ等を使用したケーラー照明を用いることが考えら
れる。ただし、露光装置が真空中でEB露光を行うもの
であることから、光源11は、真空容器の外側に配設
し、例えばファイバーバンドルからなるライトガイドで
照射光を当該真空容器内に導くように構成することが望
ましい。
【0021】また、対物レンズ21、ビームスプリッタ
22、結像レンズ23a,23bおよびCCDカメラ2
4a,24bからなる観察光学系も、従来のものと略同
様である。なお、結像レンズ23a,23bおよびCC
Dカメラ24a,24bをそれぞれ2つ備えているの
は、以下に述べる理由による。アライメントマークに対
する光学系の光軸の傾斜が小さい場合には、露光用マス
ク1上のアライメントマーク(以下「マスクマーク」と
いう)とウエハ2上のアライメントマーク(以下「ウエ
ハマーク」という)と位置が像面上で離れてしまうの
で、両マークを1つのCCDカメラで同時に検出しよう
とすると、アライメントのために広い面積が必要になっ
てしまう。そこで、狭い面積でマスクマークとウエハマ
ークを同時に検出するために、ビームスプリッタ22で
2つの光路に分離するとともに、結像レンズ23a,2
3bおよびCCDカメラ24a,24bを2種類用意
し、マスクマークとウエハマークを別々に検出するので
ある。したがって、結像レンズ23a,23bおよびC
CDカメラ24a,24bは、必ずしも2つ必要である
というわけではない。
【0022】ところで、本実施形態で説明するアライメ
ント装置は、光学系がスリット31およびプリズム32
を備えている点に大きな特徴がある。
【0023】スリット31は、ビームスプリッタ14と
対物レンズ21との間に配されたもので、照明光学系か
らの照射光を透過させる矩形状の開口を有しており、そ
の開口によって照明光学系からの光路の光束径を絞るも
のである。ただし、スリット31は、矩形状の開口の長
手方向が、露光用マスク1とウエハ2との位置合わせを
行う際の相対的移動方向、すなわち照明光学系の入射面
に対して垂直な方向に沿うように配されている。
【0024】プリズム32は、対物レンズ21と露光用
マスク1との間に配されたもので、スリット31を経た
後の光路に対する偏向によって、その光路の光軸方向を
曲げるものである。すなわち、プリズム32は、光路の
光軸方向を曲げる光軸変換手段として機能するものであ
る。ただし、光軸変換手段として機能するものであれ
ば、必ずしもプリズム32である必要はなく、例えば図
2に示すように、複数のミラー33a,33bを用いて
も構わない。
【0025】また、これらのプリズム32またはミラー
33a,33bは、露光用マスク1の近傍に配されてい
るが、その露光用マスク1に対するEB露光(場合によ
ってはX線露光)を妨害しないように、露光用マスク1
の直上を避けるように配されている。
【0026】以上のような構成の光学系を用いて検出す
るマスクマークおよびウエハマークは、露光装置上にお
ける各アライメント装置に個別に対応するように露光用
マスク1上およびウエハ2上に事前に配されているもの
であるが、例えば図1(c)または図2(c)に示すよ
うに、少なくともアライメント方向と直交する方向の大
きさLがλ〜5λ(λは照射光の波長)程度であること
が好ましい。さらに詳しくは、照射光の波長がλ、その
照射光の照射角がθである場合に、大きさLが、L<α
λ/(2θ)(ただしα≒4)を満足するものであるこ
とが望ましい。かかる大きさであれば、対物レンズ21
に光が戻りやすくなり、検出時における光の指向性の影
響を極力排除することができるからであり、また配置に
特別大きなスペースを要してしまうこともないからであ
る。
【0027】次に、以上のようなアライメント装置を用
いて行うアライメントの手順、すなわち本実施形態にお
けるアライメント方法について説明する。
【0028】本実施形態におけるアライメント装置で
は、上述したように、光学系の光路上にスリット31と
プリズム32またはミラー33a,33bとが設けられ
ていることから、アライメントを行う際には、先ずその
スリット31で光束径を絞り、続いてプリズム32また
はミラー33a,33bで光束を曲げ、曲げた後の光束
を露光用マスク1およびウエハ2に到達させる。そし
て、マスクマークおよびウエハマークを顕微鏡を介して
CCDカメラ24a,24bに結像し、その位置を画像
処理によって求め、露光用マスク1とウエハ2との間の
ずれ量を検出する。
【0029】このとき、例えば対物レンズ21がNA=
0.35程度であると、その対物レンズ21と露光用マ
スク1との間に単にプリズム32またはミラー33a,
33bを置くだけで光軸を曲げることは、光束径を考慮
すると困難である。ところが、本実施形態では、顕微鏡
の対物レンズ21の瞳上にスリット31を置いて入射面
に垂直な方向の光束径を縮小しているため、プリズム3
2またはミラー33a,33bで容易に光軸の方向を曲
げることができる。
【0030】したがって、光軸方向を曲げることで、マ
スクマークおよびウエハマークに対する光軸の傾斜角を
小さくすることが可能となる。すなわち、光軸方向を曲
げることで、プリズム32またはミラー33a,33b
がEB露光等を妨害しないようにしつつ、マスクマーク
およびウエハマークに対する光軸を垂直に近づけられる
ようになる。そして、マスクマークおよびウエハマーク
に対する光軸が垂直に近づくと、それに伴って、そのマ
スクマークおよびウエハマークにおける第2エッジ51
b(図8参照)、すなわち入射面に対して平行なエッジ
からの回折光の強度も強くなる。
【0031】図3は、点像強度分布の一具体例を示す説
明図である。図例において、(a)はスリット31がな
い場合の円形瞳、(b)はスリット31がある場合の矩
形瞳を示している。ここで、スリット31がある場合に
は、そのスリット31が瞳径よりも十分に狭いとして瞳
形状を矩形で近似した。また、図4には、エッジの像強
度分布の一具体例を示す。図例においても、(a)は円
形瞳、(b)は矩形瞳を示している。なお、エッジの長
さは1μm、顕微鏡の対物レンズはNA=0.35、倍
率100倍の場合を示している。
【0032】以上のように、本実施形態で説明したアラ
イメント装置およびアライメント方法によれば、光路上
にスリット31を置くことで、マスクマークおよびウエ
ハマークに対する光軸を垂直に近づけ得るので、そのマ
スクマークおよびウエハマークの像強度が増大し、結果
としてマスクマークおよびウエハマークの位置検出精度
が向上することになる。特に、第2エッジ51bのアラ
イメント方向の位置はその長さ方向に平均することによ
って求まるので、この平均化によって位置検出精度の向
上が図れるようになる。
【0033】しかも、このときの検出結果の解像力は、
スリット31における矩形状の開口の長手方向が入射面
に対して垂直な方向に沿うように配されていることか
ら、入射面方向には光束径を縮小することで低下して
も、入射面に対して垂直な方向、すなわちアライメント
方向については低下することがない。したがって、スリ
ット31によって光軸方向の曲げを可能にしても、その
スリット31によってアライメント精度が低下してしま
うことはない。
【0034】また、スリット31で光束を絞るととも
に、マスクマークおよびウエハマークに対する光軸が垂
直に近づくので、LEEPLのマスクのように露光用マ
スク1が梁を備えていても、その梁で光束が遮られるこ
とが少なくなり、広い領域を観察できるようになる。そ
のため、マスクマークおよびウエハマークを書き込み可
能な位置を広く確保し得るようになる。その上、梁で光
束が遮られることが少なくなるので、NAの大きな対物
レンズ21をも使用できるようになり、これに伴って解
像力が向上することも期待できる。
【0035】〔第2の実施の形態〕次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。ただし、ここでは、第
1の実施の形態との相違点についてのみ説明する。図5
は、本発明に係るアライメント装置の第2の実施の形態
における概略構成の一例を示す模式図である。
【0036】ここで説明するアライメント装置は、第1
の実施の形態の場合とは異なり、顕微鏡光軸が露光用マ
スク1およびウエハ2に対して垂直となっている。具体
的には、図5に示すように、アライメントマークを検出
する光学系として、光源に繋がるライトガイド15と、
コリメータレンズ16と、ビームスプリッタ17と、対
物レンズ21と、結像レンズ23と、CCDカメラ24
と、ピエゾステージ25と、スリット31と、ミラー3
3a,33bと、を備えている。
【0037】このように構成されたアライメント装置に
おいて、マスクマークとウエハマークの各々へのフォー
カスは、対物レンズ21をピエゾステージ25で移動す
ることによって行う。ただし、その場合であっても、光
路上にスリット31を置くことで、光軸方向を曲げるこ
とを可能とし、これによりマスクマークおよびウエハマ
ークの位置検出精度の向上を図れることは、第1の実施
の形態の場合と同様である。なお、ピエゾステージ25
の機能や光学系の主な構成自体については、従来のもの
と略同様であるため、ここではその詳細な説明を省略す
るものとする。
【0038】ところで、本実施形態で説明するアライメ
ント装置は、スリット31の配置に大きな特徴がある。
【0039】図5に示したように、顕微鏡光軸が露光用
マスク1およびウエハ2に対して垂直な場合には、マス
クマークおよびウエハマークを明視野観察することにな
るので、例えばマスクマークまたはウエハマークの少な
くとも一方が凹凸構造のものであると、その観察が非常
にし難くなる。すなわち、凹凸構造のアライメントマー
クについては、光軸が傾斜している場合のような暗視野
観察を行ったほうが、そのアライメントマークの検出が
容易となる。
【0040】そこで、本実施形態のアライメント装置で
は、スリット31における矩形状の開口が、光学系にお
ける顕微鏡光軸の中心から外れるように配されている。
さらに具体的には、スリット31における矩形状の開口
が、対物レンズ21の瞳の片側半分にのみ位置するよう
にが配されている。このとき、矩形状の開口のエッジ部
分が対物レンズ21の瞳の中心と一致させることが望ま
しい(図5参照)。
【0041】このようにスリット31を配することで、
マスクマークおよびウエハマークを暗視野観察すること
が可能となる。すなわち、スリット31の開口を光学系
の光軸の中心から外すことで、露光用マスク1およびウ
エハ2への入射角が略垂直になった場合でも、凹凸構造
のアライメントマークを暗視野で観察することができ
る。したがって、凹凸構造のアライメントマークに対す
る入射角が略垂直の場合であっても、その像強度が増大
して検出が容易となり、結果としてマスクマークおよび
ウエハマークの位置検出精度が向上することになる。つ
まり、暗視野観察の実現によって、アライメント精度が
低下してしまうのを回避することができる。
【0042】〔第3の実施の形態〕次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。ただし、ここでも、上
述した各実施形態との相違点についてのみ説明する。図
6は、本発明に係るアライメント装置の第3の実施の形
態における要部構成の一例を示す模式図である。
【0043】ここで説明するアライメント装置は、第1
または第2の実施の形態の場合とは異なり、光源ランプ
として半導体レーザ(Laser Diode;LD)等のコヒー
レントなレーザ光源11を用いている点に大きな特徴が
ある。
【0044】一般に、光学系の光路上にスリット31を
配すると、そのスリット31によって開口が狭められる
ため、像の明るさが低下する。この明るさの低下を回避
するためには、高輝度な光源を使用する必要がある。と
ころが、白色ランプとしては、広く一般に使用されてい
るキセノン(Xe)ランプ以上に高輝度なものがない。
そこで、本実施形態のアライメント装置では、白色ラン
プよりも高輝度な光源として、レーザ光を照射する光
源、例えば半導体レーザ等のコヒーレントな光源を使用
するのである。
【0045】ただし、コヒーレントなレーザ光源11を
使用した場合には、スペックルノイズが誤差原因となる
おそれがある。そのため、かかる場合には、以下に述べ
る〜のうちのいずれか1つまたは複数を適宜組み合
わせて適用することによって、スペックルノイズを除去
し、検出誤差が発生しないようにする必要がある。すな
わち、レーザ光を複数の光束に分割し、それらの各々
に波連長以上の光路長差を与え、再び光束を重ねる。ま
たは照明光学系中に置かれた拡散板を移動する。また
はコヒーレント長の短いスーパールミネッセントダイ
オード(SuperLuminescent Diode;SLD)を使用す
る。または外部共振器型LDで発振スペクトル幅が1
0nm以上であるリットマン(Littman)レーザやリト
ロー(Littrow)レーザ(独Sacher Laser Technik Gmb
H.社)等を使用する。またはLDを使用し、駆動電源
に高周波ホワイトノイズを重畳する。
【0046】また、コヒーレントなレーザ光源11を使
用した場合に、空間的コヒーレンシーの高いレーザ光で
照明すると、コヒーレント結像となるために解像力が低
下することも考えられる。これを回避するためには、例
えば図6に示すように、2枚のレンズアレイ18aを備
えた光学系で、空間的コヒーレンシーを低下させてイン
コヒーレントに照明すればよい。具体的には、スペック
ルノイズを除去するために、両レンズアレイ18aをC
CDカメラ24のフィールド周波数よりも十分に高い周
波数で、振動ステージ18bを用いて振動させ、両振動
ステージ18bによる振動が同期しないように位相差を
π/2程度以上にするかあるいは異なる周波数にする。
振動振幅は、(fa/fobj)(λ/NAobj)より十分に
大きく、かつ、レンズアレイ18aの要素レンズ径より
も十分に小さくするものとする。ここで、fobjは対物レ
ンズ21の焦点距離、faはレンズアレイ18aを構成す
る要素レンズの焦点距離、λは波長、NAobjは対物レ
ンズ21のNAである。
【0047】さらに、LD等のレーザ光源11の射出光
を効率的にスリット31に透過させるためには、そのレ
ーザ光源11の直後にシリンドリカルレンズ19を置
き、光束を整形すればよい。
【0048】以上のように、光源ランプとしてレーザ光
源11を用いた場合には、対物レンズ21の瞳上のスリ
ット31によって開口が狭められても、像の明るさの低
下を回避することができ、結果として像強度が増大して
その検出が容易となる。つまり、マスクマークおよびウ
エハマークの位置検出精度を向上させて、アライメント
精度が低下してしまうのを回避することができる。ま
た、薄膜マスクに照射する光量を低下させることによっ
て、薄膜マスクの温度上昇を防ぐことができ、結果とし
てマスクの熱膨張が小さくなるので、露光パターンの描
画精度が向上する。
【0049】なお、照明光と結像光が透過する露光用マ
スク1は、表裏面での反射光の干渉のために透過率が波
長によって大きく変化する。また、ウエハ2上にコーテ
ィングされるレジスト等のために特定の波長でウエハマ
ークの反射率が0に近くなり、ウエハマークの像強度が
0に近くになる場合がある。これらの原因でウエハマー
クが観察できなくなるのを避けるために、レーザ光源1
1としては、複数種類の波長の異なるレーザ(LD)を
用意し、ウエハマークの像強度が最大となる波長のレー
ザを選択して使用することが望ましい。
【0050】〔第4の実施の形態〕次に、本発明の第4
の実施の形態について説明する。ただし、ここでも、上
述した各実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0051】ここで説明するアライメント装置は、第3
の実施の形態の場合に加えて、レーザ光源11として、
波長可変が可能な色素レーザ、チタン・サファイアレー
ザ、アレクサンドライトレーザ等を用いている点に大き
な特徴がある。このようにすれば、ウエハマークの像強
度が最大となる波長のレーザを適宜選択することが非常
に容易となる。
【0052】なお、本実施形態の場合において実現可能
なインコヒーレント化の手段としては、例えば波長の
長さ以上に光路長差を与えた光束を重ねる、拡散板を
移動させる、あるいは第3の実施の形態の場合と同様に
照明光学系の(アレイ)レンズを振動させる、といっ
たものが挙げられる。
【0053】〔第5の実施の形態〕次に、本発明の第5
の実施の形態について説明する。ただし、ここでも、上
述した各実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0054】ここで説明するアライメント装置は、第1
または第2の実施の形態で説明したミラー33a,33
b(図2、図5参照)が、傾斜角可変が可能なMEMS
(Micro Electro Mechanical Systems)チルトミラーで
ある点に大きな特徴がある。すなわち、ミラー33a,
33bが、例えば静電気力で傾斜角を制御できる金属薄
膜ミラーのように、光軸方向を曲げる機能に加えて、そ
の曲げ角を調整する偏向調整機能を備えている。
【0055】このように、傾斜角可変が可能なミラー3
3a,33bを用いた場合には、そのミラー33a,3
3bの傾斜角を調整することで、露光用マスク1上およ
びウエハ2上における観察位置を任意に移動することが
できる。さらに詳しくは、傾斜角可変が1方向の場合に
は一次元的に、2方向の場合には二次元的に、それぞれ
観察位置を移動できるようになる。また、2つのミラー
33a,33bのいずれもが傾斜角可変が可能である場
合には、それぞれが1方向にのみ傾斜角を調整するもの
であっても、互いの調整方向を直交させることで、観察
位置を二次元的に移動できるようになる。したがって、
ミラー33a,33bが偏向調整機能を備えていれば、
マスクマークおよびウエハマークの配置の自由度が広が
り、またこれらに対する観察の汎用性や柔軟性等も確保
することができるため、マスクマークおよびウエハマー
クの位置検出精度を向上させる上で非常に好適なものと
なる。
【0056】なお、ミラー33a,33bの偏向角が大
きくデフォーカスが生じる場合には、第2の実施の形態
で説明したように、実施例2のようにピエゾステージ2
5で対物レンズ21を移動してフォーカスすることで
(図5参照)、当該デフォーカスを解消すればよい。
【0057】〔第6の実施の形態〕次に、本発明の第6
の実施の形態について説明する。ただし、ここでも、上
述した各実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0058】ここで説明するアライメント装置は、第1
または第2の実施の形態で説明したミラー33a,33
b(図2、図5参照)が、フォーカス調整が可能なME
MSデフォーマブルミラーである点に大きな特徴があ
る。すなわち、ミラー33a,33bが、例えば圧電シ
ートからなるバイモルフにミラーがコーティング若しく
は貼り付けられたものや、または静電気力で曲率が制御
される金属薄膜ミラー等のように、光軸方向を曲げる機
能に加えて、その光軸の焦点位置を調整するフォーカス
調整機能を備えている。
【0059】このように、フォーカス調整が可能なミラ
ー33a,33bを用いた場合には、そのフォーカス位
置を調整することで、異なる位置に配されたマスクマー
クおよびウエハマークにも対応し得るようになる。さら
に詳しくは、顕微鏡光軸が傾いていることから、フォー
カス位置を変えることで観察位置を変えることができ、
結果として露光用マスク1上およびウエハ2上における
観察位置を任意に移動できるようになる。したがって、
ミラー33a,33bがフォーカス調整機能を備えてい
れば、マスクマークおよびウエハマークの配置の自由度
が広がり、またこれらに対する観察の汎用性や柔軟性等
も確保することができるため、マスクマークおよびウエ
ハマークの位置検出精度を向上させる上で非常に好適な
ものとなる。
【0060】なお、フォーカス調整機能を備えたMEM
Sデフォーマブルミラーは、光軸方向を曲げるためのミ
ラー33a,33bとして設けてもよいが、これとは別
に例えば対物レンズ21とCCDカメラ24a,24b
との間に置いても構わない。
【0061】〔第7の実施の形態〕次に、本発明の第7
の実施の形態について説明する。ただし、ここでも、上
述した各実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0062】ここで説明するアライメント装置は、第1
または第2の実施の形態で説明したミラー33a,33
b(図2、図5参照)のうち、いずれか一方が第5の実
施の形態で説明したMEMSチルトミラーであり、他方
が第6の実施の形態で説明したデフォーマブルミラーで
ある点に大きな特徴がある。すなわち、ミラー33a,
33bが、光軸方向を曲げる機能に加えて、その曲げ角
を調整する偏向調整機能と、その光軸の焦点位置を調整
するフォーカス調整機能とを備えている。
【0063】このように、チルトミラーとデフォーマブ
ルミラーを組み合わせて用いた場合には、チルトミラー
での偏角が大きくなりデフォーカスが生じた場合であっ
ても、デフォーマブルミラーでフォーカスを行うこと
で、これに適切に対応し得るようになる。すなわち、露
光用マスク1上およびウエハ2上における観察位置を任
意に移動させることが非常に容易となる。したがって、
マスクマークおよびウエハマークの位置検出精度を向上
させる上でより一層好適なものとなる。
【0064】〔第8の実施の形態〕次に、本発明の第8
の実施の形態について説明する。ただし、ここでも、上
述した各実施形態との相違点についてのみ説明する。図
7は、本発明に係るアライメント装置の第8の実施の形
態における概略構成の一例を示す模式図である。
【0065】ここで説明するアライメント装置は、図7
に示すように、第1の実施の形態の場合に加えて、対物
レンズ21の瞳の前にガルバノミラー34を置き、その
ガルバノミラー34によってアライメントマークの検出
位置を走査する点に大きな特徴がある。すなわち、ガル
バノミラー34によって偏向調整機能が実現されるよう
になっている。この場合、リレーレンズ35a,35b
によってガルバノミラー34と対物レンズ21の瞳とが
共役になる。
【0066】このように、ガルバノミラー34を用いた
場合であっても、そのガルバノミラー34によって走査
を行うことで、露光用マスク1上およびウエハ2上にお
ける観察位置を任意に移動させることが可能となる。し
たがって、マスクマークおよびウエハマークの位置検出
精度を向上させる上で非常に好適なものとなる。なお、
ガルバノミラー34とリレーレンズ35a,35bとを
2組配し、それぞれにおける走査方向を直交させた場合
には、観察位置を二次元的に移動できるようになるの
で、位置検出精度向上を図る上でより一層好適となる。
【0067】なお、上述した第5〜第8の実施の形態で
は、偏向調整機能、フォーカス調整機能の実現のため
に、MEMSチルトミラー、MEMSデフォーマブルミ
ラー、ガルバノミラー等を用いた場合を例に挙げて説明
したが、例えばミラーを揺動可能または移動可能なステ
ージ上に配することで偏向調整機能やフォーカス調整機
能を実現するといったように、他の周知技術を用いても
構わないことは勿論である。また、偏向調整機能、フォ
ーカス調整機能は、光軸変換手段をミラー33a,33
bによって構成した場合だけではなく、プリズム32に
よって構成した場合にも適用可能であることは言うまで
もない。さらには、光軸変換手段を複数のミラー33
a,33bによって構成した場合には、必ずしもその全
てが偏向調整機能やフォーカス調整機能を備える必要は
なく、そのうちの少なくとも1つが偏向調整機能または
フォーカス調整機能を備えていれば、上述したような観
察位置の移動が可能となる。
【0068】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係るア
ライメント装置およびアライメント方法によれば、スリ
ットが光学系の光束を絞っているので、その光軸方向を
容易に曲げることが可能となる。したがって、光軸の曲
げを介することで、光軸を大きく傾斜させなくても、露
光EBや露光X線等と干渉することなく、アライメント
マークの位置を検出し得るようになる。しかも、スリッ
トで光束を絞っているので、アライメント方向について
は解像度を低下させてしまうことがない。また、光軸を
大きく傾斜させずに済むので、例えばLEEPLのマス
クのように格子状の梁が存在する場合であっても、アラ
イメントマークの書き込み領域が制限されてしまうのを
極力抑制できる。これらのことから、本発明によれば、
アライメントマークの複雑化等を招くことなく、そのマ
ーク位置を高精度に検出することができ、結果としてア
ライメントの高精度化を実現することができると言え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアライメント装置の第1の実施の
形態における概略構成の一例を示す模式図であり、
(a)は光学系部分の概略構成の側面図、(b)はその
要部の平面図、(c)はアライメントマークを示す平面
図である。
【図2】本発明に係るアライメント装置の第1の実施の
形態における概略構成の他の例を示す模式図であり、
(a)は光学系部分の概略構成の側面図、(b)はその
要部の平面図、(c)はアライメントマークを示す平面
図である。
【図3】点像強度分布の一具体例を示す説明図であり、
(a)はスリットがない円形瞳の場合を示す図、(b)
はスリットがある矩形瞳の場合を示す図である。
【図4】エッジの像強度分布の一具体例を示す説明図で
あり、(a)はスリットがない円形瞳の場合を示す図、
(b)はスリットがある矩形瞳の場合を示す図である。
【図5】本発明に係るアライメント装置の第2の実施の
形態における概略構成の一例を示す模式図である。
【図6】本発明に係るアライメント装置の第3の実施の
形態における要部構成の一例を示す模式図である。
【図7】本発明に係るアライメント装置の第8の実施の
形態における概略構成の一例を示す模式図である。
【図8】アライメント(位置合わせ)を行う際のアライ
メントマークと光学系との配置の一具体例を示す模式図
(その1)である。
【図9】アライメント(位置合わせ)を行う際のアライ
メントマークと光学系との配置の一具体例を示す模式図
(その2)である。
【符号の説明】
1…露光用マスク、2…ウエハ、11…光源、18a…
レンズアレイ、18b…振動ステージ、19…シリンド
リカルレンズ、21…対物レンズ、24,24a,24
b…CCDカメラ、25…ピエゾステージ、31…スリ
ット、32…プリズム、33a,33b…ミラー、34
…カルバノミラー、35a,35b…リレーレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 薫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA20 BB02 BB27 CC20 EE00 FF41 GG03 GG04 GG06 GG07 HH05 HH12 HH16 JJ03 JJ05 JJ08 JJ26 LL04 LL05 LL08 LL10 LL12 LL13 LL28 LL30 LL46 LL62 MM26 PP12 PP13 PP24 2H097 CA16 GA01 KA03 KA20 LA10 5F046 CA02 CB07 CB12 CB26 GA02 GA18 5F056 AA25 BD02 FA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光用マスクおよび被露光体であるウエ
    ハの各々に配されたアライメントマークを光学的に検出
    する光学系を備え、当該光学系による検出結果を基に前
    記露光用マスクと前記ウエハとの相対的な位置合わせを
    行うアライメント装置であって、 前記光学系の光路上に、当該光路の光束を絞るスリット
    と、当該スリットを経た後の光路の光軸方向を曲げる光
    軸変換手段とを備えることを特徴とするアライメント装
    置。
  2. 【請求項2】 前記スリットは、矩形状の開口の長手方
    向が前記露光用マスクと前記ウエハとの位置合わせを行
    う際の相対的移動方向に沿うように配されていることを
    特徴とする請求項1記載のアライメント装置。
  3. 【請求項3】 前記スリットは、矩形状の開口が前記光
    学系における光軸中心から外れるように配されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のアライメント装置。
  4. 【請求項4】 前記光学系は、レーザ光を照射する光源
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のアライメ
    ント装置。
  5. 【請求項5】 前記アライメントマークは、前記光学系
    による照射光の波長をλ、当該照射光のアライメントマ
    ークに対する照射角をθとすると、その大きさLがL<
    αλ/(2θ)(ただしα≒4)を満足するものである
    ことを特徴とする請求項1記載のアライメント装置。
  6. 【請求項6】 前記光軸変換手段は、光軸方向を曲げる
    機能に加えて、その曲げ角を調整する偏向調整機能を備
    えていることを特徴とする請求項1記載のアライメント
    装置。
  7. 【請求項7】 前記光軸変換手段は、光軸方向を曲げる
    機能に加えて、その光軸の焦点位置を調整するフォーカ
    ス調整機能を備えていることを特徴とする請求項1記載
    のアライメント装置。
  8. 【請求項8】 前記光軸変換手段は、光軸方向を曲げる
    機能に加えて、その曲げ角を調整する偏向調整機能と、
    その光軸の焦点位置を調整するフォーカス調整機能とを
    備えていることを特徴とする請求項1記載のアライメン
    ト装置。
  9. 【請求項9】 露光用マスクおよび被露光体であるウエ
    ハの各々に配されたアライメントマークを光学的に検出
    する光学系を用い、当該光学系による検出結果を基に前
    記露光用マスクと前記ウエハとの相対的な位置合わせを
    行うアライメント方法であって、 前記光学系の光路上に設けたスリットにより当該光路の
    光束を絞り、 前記スリットにより光束が絞られた後の光路の光軸方向
    を曲げ、 曲げた後の光路を前記ウエハに到達させて前記アライメ
    ントマークを検出することを特徴とするアライメント方
    法。
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