JPH10318718A - 光学式高さ検出装置 - Google Patents

光学式高さ検出装置

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JPH10318718A
JPH10318718A JP12374797A JP12374797A JPH10318718A JP H10318718 A JPH10318718 A JP H10318718A JP 12374797 A JP12374797 A JP 12374797A JP 12374797 A JP12374797 A JP 12374797A JP H10318718 A JPH10318718 A JP H10318718A
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JP12374797A
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English (en)
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Masahiro Watanabe
正浩 渡辺
Takashi Hiroi
高志 広井
Maki Tanaka
麻紀 田中
Tomohiro Kuni
朝宏 久邇
Hiroyuki Shinada
博之 品田
Mari Nozoe
真理 野副
Aritoshi Sugimoto
有俊 杉本
Ryuichi Funatsu
隆一 船津
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試料の表面の反射率の分布に影響されずに広測
定範囲で、高精度に試料高さを検出すること。 【解決手段】スリット203の像を試料106上に投影
し、試料106上で反射されたスリット像の位置を2分
割フォトダイオード214で検出する。このとき、レン
ズ210と反転鏡211によって投影スリット光を再び
試料106上に反転結像してからその像の位置を214
で検出するようにする。投影スリット像と反転折り返し
像が常に試料106上で重なり合うように回転鏡206
の角度を制御した状態では、検出器214上のスリット
像は検出器214の原点と一致する。投影スリット像と
反転折り返し像が試料106上で重なり合った状態で
は、反射率のむらによる検出誤差は相殺され、純粋な試
料高さを精度よく検出可能である。この高さ検出器を収
束荷電粒子ビーム装置あるいは光学装置に組み込むこと
によって、高速・高精度の焦点合わせ、倍率変動補正を
実現することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象物の高さを光
学的に測定する高さ検出装置、およびこれを利用して、
真空中の光学装置の焦点や収束荷電粒子ビーム装置の焦
点および偏向量を制御する自動焦点装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子線露光装置において半導体
ウエハ等上に微細回路パターンを描画する際、該ウエハ
表面が設定した高さからずれていると、露光された回路
の位置や大きさが所定のものと異なってしまう上に、焦
点ずれのために投影像がぼやけることとなる。したがっ
て試料表面の高さを正確に測定することはきわめて重要
である。この測定された試料表面の高さを用いて、試料
台あるいは光学系を上下させたり、電子光学系の焦点制
御電流および偏向量を制御することによって、常に同じ
条件で露光を行うことができる。上記技術は電子線によ
って試料表面を観察するSEM(走査型電子顕微鏡)装
置にも同様に重要な技術であり、その他の収束荷電粒子
ビーム装置、光学装置にも同様に重要な技術である。
【0003】従来、たとえば特開昭58−168906
に示されているように、スポット光を試料表面に照射
し、この正反射光を結像しその像の位置を検出器で検出
することにより、試料の高さを求めていた。検出器とし
ては、光の当たった位置に比例した信号を出力するPS
Dと呼ばれる検出器、2分割フォトダイオード、1次元
リニアイメージセンサの何れかが従来用いられてきた。
しかしこの方法は、図2に示すように、試料表面に反射
率の分布がありスポット光が反射率のことなる境界上に
当たる場合、大きな高さ検出誤差を生じる。この場合ス
ポットの真の中心位置とスポットの重心位置が一致しな
いため、スポットの重心位置を出力するPSDや2分割
フォトダイオードではスポットの真の重心位置が検出で
きないためである。
【0004】1次元リニアイメージセンサを使用すれ
ば、信号処理方法を工夫することによって、スポットの
真の中心位置に検出値を近づけることができるが、試料
表面に大きい反射率むらがある場合にスポット像の輪郭
を正確に安定に検出することは困難である。試料表面の
反射率むらの原因としては表面の材質の違いのほかに、
表面上の微細パターンによる散乱の影響があり、特に半
導体装置の表面の様に微細な回路パターンが描かれた試
料の場合にはこの影響は深刻である。
【0005】この問題を解決するため、特開平8−21
705および特開昭56−2632には試料上の測定点
から試料に垂直に立てた法線に関して対称な、2方向か
らスポットを投影することによって、試料表面の反射率
むらに起因する高さ検出誤差を打ち消しあう方法が開示
されている。本方法に依れば、反射率むらに起因する高
さ検出誤差が2方向の投影方向で正負反対に生起するた
め、検出誤差を打ち消しあうことができる。
【0006】特開平8−21705ではこれを2式の検
出器を用いて実現しており、特開昭56−2632では
これを投影光を鏡像反転して折り返すことにより実現し
ている。しかし、これらの方法では、2方向の検出光が
試料面上で重なりあっていることが、試料表面の反射率
むらに起因する高さ検出誤差を生じない条件であり、高
さ検出装置の検出原点から試料面高さが離れた場合には
通常の光スポット投影位置検出法と同程度の検出誤差を
生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そのため上記高さ検出
方法は試料台がZステージをもち、試料高さ検出結果を
Zステージにフィードバックして試料表面高さを高さ検
出装置の原点に常に一致させて使用する場合には問題が
生じないが、たとえば荷電粒子ビーム装置のような試料
台を真空中で使用する装置のように、Zステージを具備
させることがコストおよび信頼性の面で不利となるよう
な装置においては、荷電粒子ビームのフォーカスを電気
的に制御することによって焦点を合わせることが望まし
い。
【0008】この場合、高さ測定原点以外の高さにある
試料面の高さを検出することになるため上記高さ検出方
法では検出誤差を生じることとなる。また、試料高さ検
出結果をZステージにフィードバックする場合でも、上
記検出誤差はZステージ高さの制御の収束にかかる時間
を長くし装置のスループットを落とすこととなる。また
近年の半導体用ウェハの大口径化にともない、試料台の
大きさしたがって重量が増してくると、光学装置の場合
でも試料台ではなく光学系を駆動することによって焦点
を合わせた方が有利な場合が出てくる。
【0009】本発明は、高さ測定原点以外の高さにある
試料面の高さを検出する場合においても、試料上の反射
率むらに起因する検出誤差を生じず、広い測定範囲で高
精度の高さ検出を行える方法を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本方法では試料上
の測定点から試料に垂直に立てた法線に関して対称な2
方向からスポットを投影する光学系に対して、2方向か
らの投影スポットの位置を制御できるような偏向素子と
この投影位置が試料上で一致した位置からずれた場合に
そのずれに応じた出力を得られるセンサをもたせた光学
系および検出系を構成する。2方向からの投影スポット
が試料上で一致した場合、2方向からの投影における試
料表面の反射率むらに起因するセンサ出力のずれは大き
さが等しく方向が反対なので、うち消し合った状態とな
る。2方向からの投影位置が常に試料上で一致するよう
に上記センサ出力を偏向素子にフィードバック制御する
ことによって、試料表面の反射率むらに起因する高さ検
出誤差を打ち消しあった状態を保ち、この状態で偏向素
子の偏向量を検出すれば、この偏向量が試料の高さに対
応する。
【0011】あるいは、上記光学系および検出系におい
て偏向量を常に変化させながら、上記センサ出力がゼロ
点を横切った状態を検出し、その時の偏向素子の偏向量
を記録すれば、この偏向量が試料の高さに対応する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図1を用いて本発明の実施例
を説明する。100が電子線装置、101が電子線源を
示し、101より出た電子線は偏向素子102、電磁レ
ンズ103を通って試料106上に焦点を結んで照射さ
れる。試料106はXYステージ105上におかれ、レ
ーザ測長系107で位置が計測される。さらにSEM装
置の場合は2次電子検出器104で試料から放出された
2次電子を検出する。焦点制御装置109は、試料表面
106の高さを高さ検出装置200によって検出した信
号110に基づいて電磁レンズ103を駆動し、電子線
の焦点を試料106上に合わせる。
【0013】偏向信号発生装置108は偏向素子102
に対して偏向信号を発生するが、このとき、試料表面1
06の高さ変動にともなう像倍率変動、電磁レンズ10
3の制御にともなう像回転を補償するように偏向信号に
補正を加える。なお本実施例は電子線装置を想定して記
述しているが、収束イオンビーム装置等ほかの収束荷電
ビーム装置でも同様に構成できる。また、通常の光学顕
微鏡および光露光装置のような光学装置でも、その焦点
位置を制御する機構があれば同様に構成できることは明
らかである。焦点合わせのために試料の上下させるので
はなく光学系の焦点位置を変化させるような装置の場合
は、本高さ検出装置のもつ広範囲で高精度の高さ検出が
できるという特性の効果が特に大きくなる。
【0014】以下に図1中の高さ検出装置について、図
3および図4を併用しながら説明する。光源201から
発生した光はコンデンサレンズ202を通ったのちスリ
ット203を照明する。なお本スリットは長方形状の穴
であるがピンホールのような円形状のものや正方形状の
ものであってもよい。また光源は、例えばレーザー、L
ED、ハロゲンランプ等十分な輝度を持つものであれば
よく、光ファイバーで光を導いてきてももちろんよい。
コンデンサレンズ202は必要に応じて使用するが使用
しない構成も可能である。204は迷光をカットするた
めのしぼりであり必要に応じて使用する。なお必要な
ら、試料上に塗布されたレジスト等を感光させないため
の波長選択フィルター等も、例えば204の場所に挿入
してもよい。
【0015】さて、スリット203、絞り204を通っ
た光はハーフミラー205をとおって角度が電気的に制
御できる鏡206で反射されレンズ207で中間像21
2を結ぶ。角度が電気的に制御できる鏡206の例とし
ては電磁力を用いたガルバノミラーや、長さが印加電圧
で変化する圧電素子を鏡の1辺に接続し、中心を基台に
接続したものが考えられる。角度が電気的に制御できる
鏡206はレンズ207から略焦点距離だけ離れた距離
fに置くのが望ましい。このとき回転鏡206の角度を
φとするとこれによる。
【0016】スリットの中間像212はレンズ208、
絞り216、レンズ209を介して試料表面106上の
点217に結像される。このとき、中間像212とレン
ズ208と絞り216の間隔をすべてレンズ208の焦
点距離と等しくし、絞り216とレンズ209と結像位
置217の間隔をレンズ209の焦点距離と等しくする
と、この系はテレセントリック光学系となる。回転鏡2
06の回転につれて、投影光学系の光軸250に対する
結像位置217はfφだけ移動するが、テレセントリッ
ク光学系であるため、レンズ209を射出した光は常に
一定の角度θで試料106上に投影され、より望ましい
構成である。このテレセントリック光学系の倍率はレン
ズ209と208の焦点距離の比と等しくなり、図4の
例では1である。
【0017】なお図1の例では、レンズ207から20
9までをまとめて投影/検出光学系215として表わし
ている。ここでの投影/検出光学系215に対する条件
は回転鏡206の回転に比例してスリット投影像217
の位置が移動することと、スリット203と投影像21
7と後述する検出器214が共役関係にあることであ
る。また、この光学系ではスリット像の結像位置が投影
光学系の光軸250に対して垂直な方向に移動するため
に、若干の焦点ずれが生じるが、レンズ209を投影光
学系の光軸250に対して垂直ではなく、試料面106
とレンズ209の光軸が平行となる方向に置くと、スリ
ット像の結像位置が試料面106に対して垂直な方向に
移動するため、高さZの計測範囲を大きくとりたい場合
には有用である。
【0018】試料表面106で反射した光はレンズ21
0を通り、反射鏡211で反射されて、再びレンズ21
0を経て試料表面106上の点217に結像する。この
とき投影像217とレンズ210の距離をレンズ210
の焦点距離と等しくすれば、この折り返し光学系による
点217における像は最初の投影時の像に対して反転し
た像となる。この点217における像の位置が投影時と
折り返し時で完全に重なっていれば、図3に示すように
試料面106の反射率の分布による像の明るさ分布は打
ち消しあって2回の試料面上での反射直後の明るさ分布
は左右対称となる。
【0019】この折り返し像は試料表面106で反射さ
れて投影光と同じ光路を戻ってハーフミラー205に達
する。ここで、反射した光はシリンドリカルレンズ21
3を通ることによってスリットの長手方向に圧縮され
て、光スポット位置検出器214上に結像する。ここで
光スポット位置検出器214はリニアイメージセンサ、
照射位置に比例したアナログ出力を出すPSD等でもよ
いが、原点のドリフトが少なく、位置に対する感度が高
く、検出時間の短い、2分割フォトダイオードを使用す
ることが望ましい。
【0020】光スポット位置検出器214上に形成され
た像は、図3に示したように投影光と折り返し光の位置
が試料表面106上で重なっていれば、対称な明るさ分
布を持つので、その重心位置を検出する光スポット位置
検出器214によって、正確にスポットの中心位置を検
出できる。これによって、試料106上の反射率の分布
によらない高精度の高さ検出を実現できる。なお、シリ
ンドリカルレンズ213はスリット像の幅が検出器21
4の幅より大きいときに適宜使用するのが望ましい。
【0021】ここで試料106の高さが上下すると、上
記の折り返しの関係がそのままでは成り立たなくなり精
度が悪化する。そこで、図5に示したように試料高さが
Zだけ高くなるとそれに合わせて2Zsinθだけ投影
像の位置を上方に移動させるように回転鏡206を制御
する。ここでθは光線の試料表面106への入射角であ
る。これによって上記折り返しの関係が常に保たれる。
このとき試料表面106で反射された折り返し光は1回
目の試料106への入射時の光路を逆にたどって回転鏡
206へ戻る。
【0022】光速は回転鏡206の回転に比べて十分早
いので、投影時の反射を逆にたどってハーフミラー20
5へもどり、さらに光スポット位置検出器214へ到達
する。そのため、常に、光スポット位置検出器214の
中心にスポットが位置するように回転鏡206を制御す
れば、上記の折り返しの関係が保たれることとなる。回
転鏡206の角度φは投影光の光路のシフト量に比例
し、光路のシフト量はfφで表わされる。上記の折り返
しの関係が保たれるように回転鏡206の制御を行う
と、光路のシフト量が2Zsinθと等しい状態が保た
れる。すなわち、試料106の高さZはfφ/2sin
θで算出できる。
【0023】図4のフィードバック機構220はこの制
御を行うための機構であり、光スポット位置検出器21
4の出力を回転鏡206にフィードバックする。ここ
で、図1に示すように、回転鏡206の制御量221を
もとに試料高さ検出値110を算出し、焦点制御装置1
09あるいは偏向信号発生装置108にフィードバック
してもよいが、一般に回転鏡206に対する制御量22
1と実際の回転角φの関係は経時的な変動があるので、
図4に示すように、回転角検出用の光学系を設けること
も考えられる。図4において、光源301を出射した光
は、コンデンサレンズ302を通ってスリット303を
照明する。
【0024】スリット303は対物レンズ304によっ
て中間像305を結ぶ。この途中で回転鏡206で反射
するため、中間像305の位置は光てこ効果によって回
転鏡206の角度φに比例して移動する。この量は、回
転鏡206と中間像305の距離をLとすると、Lφで
ある。この中間像を直接リニアイメージセンサ308で
検出してもいいが、図4の例の場合はさらにレンズ30
6で中間像305を拡大して検出する。ここで307は
スリット像の長手方向を圧縮するためのもので、必要に
応じて挿入する。308としては検出角度φの経時的変
化を抑制するためにはリニアイメージセンサを使用する
ことが望ましいが、代わりにPSDを用いてもよい。
【0025】高さ算出装置309はリニアイメージセン
サ308に入力されたスリット像から、その中心の位置
を求め、試料106の高さ検出値110に換算し出力す
るものである。スリット像の中心の位置を求めるアルゴ
リズムの例としては、スリット像から背景光レベルを引
いたものから重心位置を求める方法、スリットのピーク
位置を求める方法、さらにピーク付近の複数のデータか
ら補間を行って真のピーク位置を求める方法が挙げられ
る。
【0026】なお図1、図4、図5に示した例ではミラ
ー206を回転させたが、代わりに反転折り返し鏡21
1を回転制御しても同様の効果が得られる。
【0027】ここで図5を用いて、高さ測定位置の変化
について説明する。図5に示すように、試料高さがZだ
け高くなるとそれに伴ってZtanθだけ光線が試料表
面106に当たる位置が横方向に移動する。すなわち、
高さを測定する位置がZtanθだけずれることにな
る。これは、試料が水平で平坦な場合には問題にならな
いが、試料にうねりがある場合には測定誤差を生じるこ
ととなる。
【0028】解決策の1例は、図6に示すように本高さ
検出装置を2式用意し、投影光と折り返し反射光の光軸
を含む面が平行となり、かつ、投影方向が反対となるよ
うに構成する。すると、試料面がZだけ高くなったとき
の試料面上におけるスリット光の照射位置は2式の高さ
検出装置において逆方向にZtanθだけずれることと
なる。そのため、2式のスリット光の照射位置の中間点
218の位置は常に一定で、試料面が局所的に平面だと
仮定すれば、2式の高さ検出装置の出力高さの平均をと
れば、これが、中間点218の高さ検出値となる。すな
わち試料面の高さの変動にかかわらず常に一定箇所21
8における試料面の高さを検出できることとなる。
【0029】別の実施例はソフトウェア的な補正による
ものである。電子線装置100がXYステージ105を
持っている場合には、これを動かしながら高さマップを
計測すれば、上記測定位置のずれを補正した真の高さを
高さマップの補間によって求めることは簡単である。ま
た、ステージを常に1方向に動かしながら電子線装置1
00を使う場合、たとえば、電子線をY方向に偏向しな
がらステージを−X方向にスキャンして2次元のSEM
画像を撮像するばあいには、以下の方法が使用できる。
最大の試料面の高さ変動を±Zmaxとすると、高さ検
出装置の測定範囲の中心をZmax tanθだけ+X
方向にずらして配置する。すると常に電子線が走査を行
う前に高さを検出することができ、その位置のずれは
(Zmax+Z)tanθである。このずれ量は高さ検
出値Zからわかるので常に電子線走査位置における試料
面の高さがわかる。
【0030】別のソフトウェア的な補正の実施例を図7
を用いて示す。図のように試料の局所的な傾きαがわか
れば、測定位置のずれ量Ztanθから光学系の光軸と
試料表面106が交わる点の高さをZ−Ztanθ/t
anαによって求めることができる。試料の局所的な傾
きαはその前に得られた少なくとも2ヵ所以上の測定高
さから直線または曲線を当てはめることによって求める
ことが可能である。あるいはあらかじめXYステージを
大きく動かしておいて、試料の高さマップを測定してお
けば、この高さマップから求めた傾きを用いて正確な高
さを求めることができる。
【0031】次に図8と図9を用いて試料上の測定位置
が試料高さによって変化しない構成例を示す。光源20
1から発生した光はコンデンサレンズ202を通ったの
ちスリット203を照明する。なお本スリットは長方形
状の穴であるがピンホールのような円形状のものや正方
形状のものであってよい。スリット203を通った光は
ハーフミラー205をとおって角度が電気的に制御でき
る鏡206で反射されレンズ215を介して試料106
上にスリット203の像を結ぶ。
【0032】角度が電気的に制御できる鏡206はレン
ズ215から略焦点距離だけ離れた距離fに置くのが望
ましい。このとき回転鏡206の角度をφとするとこれ
によるスリット像の位置の移動はfφとなる。なお、本
構成例ではスリット204と試料106の間には1個だ
けレンズを介しているが、スリット204と試料106
上の点217が共役関係にあり、投影像217の位置が
電気的に制御出来れば本構成以外の構成でも勿論よい。
たとえば図4の実例中の投影光学系と同様にスリット2
04と試料106の間には3個だけレンズを介する構成
でもよい。
【0033】試料表面106で反射した光はレンズ21
0をとおり、反射鏡211で反射されて、再びレンズ2
10を経て試料表面106上の点217に結像する。こ
のとき217とレンズ210、レンズ210と鏡211
の距離をともにレンズ210の焦点距離f’と等しくす
れば、この折り返し光学系による点217における像は
最初の投影時の像に対して反転した像となる。この点2
17における像の位置が投影時と折り返し時で完全に重
なっていれば、図3に示すように試料面106の反射率
の分布による像の明るさ分布は打ち消しあって、対称な
分布形状となる。この実施例の場合は反射鏡211にも
角度が電気的に制御できる鏡を使用する。折り返し鏡2
11の角度をφ’とすれば、折り返し光学系の光軸25
1から光軸と垂直な方向にf’φ’だけずれた試料10
6上の像を同じ位置に折り返し結像することが可能とな
る。
【0034】この折り返し像は試料表面106で反射さ
れて投影光と同じ光路を戻ってハーフミラー205に達
する。ここで反射した光はシリンドリカルレンズ213
を通ることによってスリットの長手方向に圧縮されて、
光スポット位置検出器214上に結像する。光スポット
位置検出器214上に形成された像は、図9に示したよ
うに投影光と折り返し光の位置が試料表面106上で重
なっていれば、対称な明るさ分布を持つので、その重心
位置を検出する光スポット位置検出器214によって、
正確にスポットの中心位置を検出できる。これによっ
て、試料106上の反射率の分布によらない高精度の試
料高さ検出を実現できる。
【0035】ここで試料106の高さが上下した場合に
も、上記の折り返しの関係を保って高さ検出精度を得る
ために以下のようにする。図9に示したように試料高さ
がZだけ高くなるとそれに合わせてZsinθだけ投影
像の位置を投影光学系の光軸250に対して上方に移動
させるように回転鏡206の角度φを後述するように制
御する。ここでθは光線の試料表面106への入射角で
ある。すると、試料106上でスリット光の照射される
位置107は同じ位置に保たれる。これによって、折り
返し光学系の光軸251に対するスリット照射光の位置
はZsinθだけ移動するので、上記折り返しの関係を
保つため、折り返し鏡211の角度φ’をやはり後述す
るように制御する。
【0036】このとき試料表面106で反射された折り
返し光は1回目の試料106への入射時の光路を逆にた
どって回転鏡206へ戻る。さらに投影時の反射を逆に
たどってハーフミラー205へもどり、さらに光スポッ
ト位置検出器214へ到達する。そのため、常に光スポ
ット位置検出器214の中心にスポットが位置するよう
に回転鏡206と折り返し鏡211を制御すれば、上記
の折り返しの関係が保たれることとなる。さらに試料1
06上の測定位置217が変化しないように保つために
は、投影光の光路の光軸250からのシフト量と折り返
し光の光路の光軸251からのシフト量を等しくZsi
nθに保つことが必要である。上記シフト量はそれぞれ
fφとf’φ’で表わされるので、 fφ=f’φ’即
ちφ’=fφ/f’の関係を保ちながら、光スポット位
置検出器214の中心にスポットが位置するように回転
鏡206と折り返し鏡211を制御すると、常に試料1
06上の同じ位置の高さを高精度に測定できる。すなわ
ち、試料106の高さZはfφ/sinθによって求め
られる。
【0037】図8のフィードバック機構220はこの制
御を行うための機構であり、光スポット位置検出器21
4の出力を回転鏡206にフィードバックする。このと
き、折り返し鏡211に対する角度制御信号222は回
転鏡206に対する角度制御信号221にf/f’を乗
じたものを与えるようにする。ただし、レンズ215の
焦点距離fとレンズ210の焦点距離f’を等しい構成
にすれば角度制御信号222として角度制御信号221
と同一のものを使用できる。
【0038】また、この光学系ではスリット像の結像位
置が投影光学系の光軸250に対して垂直な方向に移動
し、折り返し結像位置が折り返し光学系の光軸251に
対して垂直な方向に移動するために、若干の焦点ずれが
生じるが、レンズ215およびレンズ210の光軸を、
投影光250と折り返し光251の光軸を含む平面内で
試料面106と平行となる方向まで回転させて配置する
と、投影光学系と折り返し光学系の結像位置がともに試
料面106に対して垂直な方向に移動するため、高さZ
の計測範囲を大きくとりたい場合には有用である。
【0039】さらに望ましい構成として、投影光学系の
光軸250と折り返し光学系の光軸251をミラー等で
折曲げて、回転鏡206と折り返し鏡211を共有する
構成にすれば、共通のアクチュエータで投影光学系と折
り返し光学系を制御でき、制御性を向上できるととも
に、図4の実施例と同様に鏡の回転角を外部から検出す
る構成にする場合に、この角度検出系が一式で済む。
【0040】図10にこの構成の一例を示す。光源20
1から発生した光はスリット203を照明する。なお本
スリットは長方形状の穴であるがピンホールのような円
形状のものや正方形状のものであってよい。スリット2
03を通った光はハーフミラー205を通り、レンズ2
64を通り、角度が電気的に制御できる鏡260で反射
され鏡261で反射された後レンズ215を介して試料
106上にスリット203の像を結ぶ。このときの入射
角をθとする。試料表面106で反射した光はレンズ2
10をとおり、反射鏡262、263で反射されて、角
度が電気的に制御できる鏡260で折り返される。回転
鏡260は両面が鏡面となっている。折り返された光
は、再び同じ光路を戻って試料表面106に折り返し像
を結ぶと同時に反射され、さらに投影光と同じ光路を戻
ってハーフミラー205に達する。
【0041】ここで反射した光は光スポット位置検出器
214上に結像する。光スポット位置検出器214上に
形成された像は、図9に示したように投影光と折り返し
光の位置が試料表面106上で重なっていれば、対称な
明るさ分布を持つので、その重心位置を検出する光スポ
ット位置検出器214によって、正確にスポットの中心
位置を検出できる。これによって、試料106上の反射
率の分布によらない高精度の高さ検出を実現できる。
【0042】ここで回転鏡260と投影側レンズ215
および、ここで回転鏡260と折り返し側レンズ210
の距離を、ともに、レンズ215と210の共通の焦点
距離fと等しくなるように構成すれば、図8および図9
で説明した実施例と同様に光スポット位置検出器214
の出力をフィードバック装置220を通して回転鏡26
0の角度φにフィードバックすることによって、試料1
06上の常に同じ点の高さを試料106上の反射率の分
布によらずに高精度に検出することが可能となる。この
ときの試料106の高さはfφ/sinθで与えられ
る。
【0043】なお本実施例では、回転鏡260と試料面
106の間に入る反射鏡の個数の差が、投影側と折り返
し側で奇数個であることが、回転鏡260の回転に伴う
光路のシフトの方向を揃えるために必要であったが、別
の実施例として、図11に示すように図9の投影光の光
軸250と折り返し光の光軸251を鏡を使用して、紙
面と垂直な方向に折曲げて回転鏡206と折り返し鏡2
11で回転の駆動軸を共有する構成を用いた場合には、
上記反射鏡の個数の差は投影側と折り返し側で偶数個と
なる。
【0044】図11はこの実施例を試料上方からの視線
で描いたものである。このように回転鏡206と折り返
し鏡211で回転の駆動軸を共有し、鏡266で投影光
と折り返し光を左右に分け、反射鏡群265で試料10
6上に左右方向から光路を導く、光路の途中に投影光の
欠像レンズ215と折り返し光の結像レンズ210が挿
入されている。回転鏡206よりも光源および検出器の
側は図8の実施例と同様の構成であるため、図示してい
ない。
【0045】次に図4の別の構成例として、投影光の光
路を回転鏡207ではなく角度を電気的に変化させられ
る透明な平行平板を用いてシフトさせる構成を示す。図
12において、光源201から発生した光はコンデンサ
レンズ202を通ったのちスリット203を照明する。
なお本スリットは長方形状の穴であるがピンホールのよ
うな円形状のものや正方形状のものであってよい。スリ
ット203を通った光はハーフミラー205で反射さ
れ、レンズ270を透過後、角度が電気的に制御できる
平行平板271を透過し、中間像を212の位置に結
ぶ。
【0046】スリットの中間像212はレンズ208、
絞り216、レンズ209を介して試料表面106上の
点217に結像される。このとき、中間像212とレン
ズ208と絞り216の間隔をレンズ208の焦点距離
と等しくし、絞り216とレンズ209と結像位置21
7の間隔をレンズ209の焦点距離と等しくすると、こ
の系はテレセントリック光学系となる。平行平板271
の回転につれて、中間像の212における位置は移動す
るが、テレセントリック光学系であるため、レンズ20
9を射出した光は常に一定の角度θで試料106上に投
影され、より望ましい構成である。このテレセントリッ
ク光学系の倍率はレンズ209と208の焦点距離の比
mと等しくなる。ここで厚さdの平行平板が光軸に垂直
な方向からφだけ回転すると、光路のシフト量はφが小
さい範囲ではd(n−1)φ/nで表わされる。ここ
で、nは平行平板の屈折率である。
【0047】試料表面106で反射した光はレンズ21
0をとおり、反射鏡211で反射されて、再びレンズ2
10を経て試料表面106上の点217に結像する。こ
のとき217とレンズ210をともにレンズ210の焦
点距離と等しくすれば、この折り返し光学系による点2
17における像は最初の投影時の像に対して反転した像
となる。この折り返し像は試料表面106で反射されて
投影光と同じ光路を戻ってハーフミラー205に達す
る。ここを透過した光はシリンドリカルレンズ213を
通ることによってスリットの長手方向を圧縮されて、光
スポット位置検出器214上に結像する。光スポット位
置検出器214上に形成された像は、図9に示したよう
に投影光と折り返し光の位置が試料表面106上で重な
っていれば、対称な明るさ分布を持つので、その重心位
置を検出する光スポット位置検出器214によって、正
確にスポットの中心位置を検出できる。これによって、
試料106上の反射率の分布によらない高精度の試料高
さ検出を実現できる。
【0048】ここで試料106の高さが上下した場合に
も、上記の折り返しの関係を保つため、光スポット位置
検出器214の出力をフィードバック装置220を介し
て平行平板271の回転角φを制御する。このとき平行
平板271の回転による試料106上の像シフトはmd
(n−1)φ/nで表わされ、折り返しの関係が保たれ
ているとき、この値は2Zsinθと等しくなるので、
高さZはmd(n−1)φ/(2nsinθ)で表わさ
れる。
【0049】図12のもう一つの構成例として、投影光
の光路を回転鏡207ではなく位置を電気的に平行移動
させられる反射鏡を用いてシフトさせる構成を図13に
示す。位置を電気的に平行移動させられる反射鏡は例え
ば圧電素子、圧電素子と変位拡大機構、ボイスコイルモ
ータ等によって実現出来る。図12との相違点のみ簡単
に説明する。図12の平行平板271を取り去り、代わ
りにレンズ270ととレンズ208の間に平行移動鏡2
79を挿入する。平行移動鏡279の入射角をβとし、
279がhだけ平行移動すると反射光は2hsinβだ
けシフトする。レンズ208と209からなる倍率mの
結像光学系によって、平行移動鏡279の移動による試
料106上の像シフトはm2hsinβで表わされ、折
り返しの関係が保たれているとき、この値は2Zsin
θと等しくなるので、高さZはmhsinβ/sinθ
で表わされる。
【0050】次に折り返し光学系を使わずに同等の効果
を発揮する方法について図14に基づいて記述する。基
本的には図8の実施例の光学系からレンズ210と鏡2
11よりなる折り返し光学系を除いたものを2式用意
し、試料106に反対方向から投影光が入射するように
配置し、折り返し光の代わりに他方の光学系より試料上
に投影されたスリット像を検出器219で検出するよう
にしたものである。
【0051】図14において左右2箇所に光源201が
あるが、スリット203を通過したのちハーフミラー2
05を通過した後、共通の光路を反対側のハーフミラー
205までたどり、反対側のハーフミラー205で反射
した後、検出器219に到達する。ここでスリット20
2は長方形状の穴であるがピンホールのような円形状の
ものや正方形状のものであってもよい。また光源は、例
えばレーザー、LED、ハロゲンランプ等十分な輝度を
持つものであればよく、光ファイバーで光を導いてきて
ももちろんよい。光源201とスリット203の間にコ
ンデンサレンズを必要に応じて使用してもよい。
【0052】さて、共通の光路内では、2式のレンズ2
15とレンズ264の組がスリット203および検出器
214と試料表面106上の点217を結像関係にする
ように配置される。角度が電気的に制御できる鏡206
を2個のレンズ215からそれぞれ略焦点距離fだけ離
れた点に配置し、回転鏡206の角度φな回転によりス
リット像がfφだけシフトされるように構成する。回転
鏡206の例としては電磁力を用いたガルバノミラー
や、長さが印加電圧で変化する圧電素子を鏡の1辺に接
続し、中心を基台に接続したものが考えられる。
【0053】ここでの投影/検出光学系215に対する
条件は回転鏡206の回転に比例してスリット投影像2
17の位置が移動することと、スリット203と投影像
217と検出器214が共役関係にあることであり、こ
れを満たしさえすれば、必ずしも図14の例に示した構
成をとる必要はない。
【0054】また、図12と同様の平行平板を使用した
構成および図13と同様の平行移動鏡を使用した構成も
可能であることはいうまでもない。また、この光学系で
はスリット像の結像位置が投影光学系の光軸250に対
して垂直な方向に移動するために、若干の焦点ずれが生
じるが、レンズ209を投影光学系の光軸250に対し
て垂直ではなく、試料面106とレンズ209の光軸が
平行となる方向に置くと、スリット像の結像位置が試料
面106に対して垂直な方向に移動するため、高さZの
計測範囲を大きくとりたい場合には有用である。
【0055】試料表面106で反射した光はレンズ21
5を通り、回転鏡206で反射されて、光スポット位置
検出器219上に結像する。ここで光スポット位置検出
器214はリニアイメージセンサ、照射位置に比例した
アナログ出力を出すPSD等でもよいが、原点のドリフ
トが少なく、位置に対する感度が高く、検出時間の短
い、2分割フォトダイオードを使用することが望まし
い。ここで、試料面106の反射率の分布による像の明
るさ分布は2個の検出器219上で上下反対に結像され
る。
【0056】これに対して、試料106上の点217の
上下による像位置の検出器219上での位置の変化は同
じ方向にでる。このため、2式の光スポット位置検出器
の出力の和を求めることによって、試料面106の反射
率の分布によるスリット像の重心位置のずれは相殺さ
れ、試料106の高さZを正確に求めることが出来る。
ただし、この原理が成り立つのは左右からの投影光の試
料表面106上の位置が点217で重なっていることで
ある。なお、シリンドリカルレンズを検出器214の前
に挿入して、スリット像の長手方向を圧縮してもよい。
【0057】ここで試料106の高さが上下すると、上
記の折り返しの関係がそのままでは成り立たなくなり精
度が悪化する。そこで、図14に示したように試料高さ
がZだけ高くなるとそれに合わせてZsinθだけ投影
像の位置を上方に移動させるように回転鏡206を制御
する。ここでθは光線の試料表面106への入射角であ
る。これによって上記折り返しの関係が常に保たれる。
このとき試料表面106で反射された投影光は1回目の
反対側の回転鏡206で反射した後は光軸と一致した光
路に戻り、光スポット位置検出器214へ到達する。そ
のため、常に、光スポット位置検出器214の中心にス
ポットが位置するように回転鏡206を制御すれば、上
記のスリット像が試料上で重なった関係が保たれること
となる。回転鏡206の角度φは投影光の光路のシフト
量に比例し、光路のシフト量はfφで表わされる。上記
のスリット像が試料上で重なった関係が保たれるように
回転鏡206の制御を行うと、光路のシフト量がZsi
nθと等しい状態が保たれる。すなわち、試料106の
高さZはfφ/sinθで求められる。
【0058】図14中のフィードバック機構220はこ
の制御を行うための機構であり、2式の光スポット位置
検出器214の出力の和を回転鏡206にフィードバッ
クする。このときの試料106の高さは回転鏡206の
角度θより求められる。また図10あるいは図11に示
したのと同様に光路を折曲げて2個の回転鏡206の回
転軸あるいは反射面そのものを共有する構成としたほう
が、フィードバックの制御性の面からはよりよい構成で
ある。また回転角度θを制御量221からではなく図4
の実施例と同様に外部から検出する場合には角度検出器
が1式ですむため、より望ましい。
【0059】次に図15を用いて、図14中のレンズ2
15以外を全て2式の光路で共有した実施例を示す。光
源201を出射した光は、スリット203を通過し、ハ
ーフミラー205を通過した後、レンズ264を通り、
回転鏡206で反射される。ここまで来た光は屋根型鏡
206で2方向に分けられ、それぞれ鏡265、レンズ
215、鏡265を経由して試料106上の点217に
達する。
【0060】ここで、どちらの光路を経由してもスリッ
ト203と試料106上の点217は共役関係にあるよ
うに構成される。角度が電気的に制御できる回転鏡20
6は2個のレンズ215からそれぞれ略焦点距離fだけ
離れた点に配置され、回転鏡206の角度φな回転によ
りスリット像がfφだけシフトされるように構成する。
ここでの投影/検出光学系215に対する条件は回転鏡
206の回転に比例してスリット投影像217の位置が
移動することと、スリット203と投影像217と検出
器214が共役関係にあることであり、これを満たしさ
えすれば、必ずしも図15の例に示した構成をとる必要
はない。また、図12と同様の平行平板を使用した構成
および図13と同様の平行移動鏡を使用した構成も可能
であることはいうまでもない。
【0061】試料表面106で反射した光は鏡265、
レンズ215、鏡265を経由し、屋根型鏡206で再
び同一の光路に導かれ、回転鏡206で反射されて、レ
ンズ264を通り、ハーフミラー205で反射されて、
光スポット位置検出器219上で同一の位置に重なって
結像する。ここで光スポット位置検出器214はリニア
イメージセンサ、照射位置に比例したアナログ出力を出
すPSD等でもよいが、原点のドリフトが少なく、位置
に対する感度が高く、検出時間の短い、2分割フォトダ
イオードを使用することが望ましい。
【0062】ここで、試料面106上のスリット像21
7の像は2方向の光路により検出器219上で上下反対
に結像される。これに対して、試料106上の点217
の上下による像位置の検出器219上での位置の変化は
同じ方向にでる。このため、光スポット位置検出器21
9上で、試料面106の反射率の分布によるスリット像
の重心位置のずれは相殺され、試料106の高さZを正
確に求めることが出来る。ただし、この原理が成り立つ
のは2方向からの投影光の試料表面106上の位置が点
217で重なっていることである。この関係が保たれる
ように回転鏡206の制御を行うと、光路のシフト量が
Zsinθと等しい状態が保たれる。すなわち、試料1
06の高さZはfφ/sinθで求められる。
【0063】図15中のフィードバック機構220はこ
の制御を行うための機構であり、光スポット位置検出器
214の出力を回転鏡206にフィードバックする。こ
のときの試料106の高さは回転鏡206の角度θより
求められる。さらに、図15の右上に示すように、屋根
型鏡206で分割された光路のうちの一方の鏡265の
うちの1個を2個の鏡269に替えると、試料面106
上のスリット像217の像は2方向の光路により検出器
219上で上下方向は反対向きに結像されるが、左右方
向(スリットの長手方向)は同じ向きに重なって結像さ
れるため、より高精度な光学系の調整を行いやすいとい
う利点がえられる。
【0064】ここで、フィードバック回路220につい
て図16を用いて詳述する。2分割フォトダイオードあ
るいはPSDからの2個の出力208および209はそ
れぞれ、プリアンプ401および402に入力される。
2個のプリアンプの出力は差回路403および和回路4
04に入力され、差および和信号が得られる。除算回路
405によって差信号を和信号で割ることによって、光
スポット位置検出器214上のでのスポットの位置ずれ
量が全体の光量に左右されずに得られる。この信号が回
転鏡206の制御信号としてフィードバックされるが、
この一例としては、まずローパスフィルタ406を介し
PID回路407を通り、回転鏡駆動回路408に入力
され制御信号407を発生する。フィードバックがかか
った状態での制御量408または回転鏡206の外部か
らの検出角度が、試料面106の高さZに対応する。
【0065】別のフィードバック回路220の構成例に
ついて図17を用いて述べる。この様に差回路403の
出力を直接回転鏡206にフィードバックする。全体光
量の変動はフィードバックゲインを変動させるだけで、
フィードバックゲインが十分に高ければ高さ測定値の精
度には大きな影響を与えない。ただし、光量が減りすぎ
ると測定精度を落とすので、和回路404の出力を光量
制御手段404に渡し、光源の出力あるいは光源の後に
おかれた可変透過率フィルターを制御して、検出光量を
略一定に保つことが試料106の反射率のむらが大きい
場合には望ましい。
【0066】フィードバック回路を使わない別の実施例
について図18によって述べる。回転鏡駆動回路408
に波形生成器411で発生した鋸歯状波あるいは正弦波
のような周期信号を入力し、回転鏡206を常時揺動さ
せておく。あるいは回転鏡206がポリゴン鏡で合った
場合には、略一定速度で常時回転させておく。この状態
で、和回路404の出力が一定値以上でかつ差回路40
3の出力が0を横切る瞬間をゼロクロス検出器410で
検出し、そのときの回転鏡の角度を角度検出器410で
検出した値を出力保持器413で保持する。この保持さ
れた値が、試料面106の高さZに対応する。ただし、
光量が減りすぎると測定精度を落とすので、和回路40
4の出力を光量制御手段404に渡し、光源の出力ある
いは光源の後におかれた可変透過率フィルターを制御し
て、検出光量を略一定に保つことが試料106の反射率
のむらが大きい場合には望ましい。
【0067】本高さ検出器200を半導体装置の外観検
査装置に用いた場合の実施例を示す。外観検査装置は例
えば図20に示したような半導体製造ライン中の中間外
観検査装置として,製造工程途中の微細なパターン欠陥
を検査する装置である。図21を用いて後述するような
光学式の外観検査装置のための高さ検出装置としても利
用できるが、図19ではSEM画像を用いた外観検査装
置に本高さ検出器200を用いた実施例を説明する。
【0068】図19は検査装置の構成図を示したもので
ある。装置は電子線を発生させる電子線源101とビー
ムを走査させて画像化するためのビーム偏向器102と
電子線を対象物であるウェーハ106上に結像させる対
物レンズ103と対物レンズとウェーハの間に設けたグ
リッド110とウェーハ106を搭載し,ウェーハ10
6を保持しこれを走査したり位置決めしたりするステー
ジ105と発生した二次電子を検出する二次電子検出器
104と高さ検出センサ200と対物レンズ103の焦
点位置を調整する焦点位置制御手段109と電子線源の
電圧を制御する線源電位調整手段121とビーム偏向器
を制御してビーム走査を実現する偏向制御手段108と
グリッド110の電位を制御するグリッド電位調整手段
127と試料台の電位を調整する試料台電位調整手段1
25と二次電子検出器104よりの信号をA/D変換す
るA/D変換器122とA/D変換されたデジタル画像
を処理する画像処理回路124とこのための画像メモリ
123とステージ105を制御するステージ制御手段1
26とこれら全体を制御する全体制御部120と真空試
料室100よりなる。高さ検出センサ200の高さ検出
値は焦点位置制御手段109と偏向制御手段108に全
体制御部120を介してフィードバックされる。
【0069】最後に、本高さ検出器200を収束荷電粒
子ビーム装置でなく、通常の光学装置の焦点合わせセン
サとして用いた場合の実施例を図21をもちいて示す。
図1と異なる点のみ説明する。191が光学装置の光源
でレンズ196、ハーフミラー195、対物レンズ19
3を通して、試料106に照明が照射される。この像は
対物レンズ193を通り、ハーフミラー195で反射さ
れ、レンズ197を介して画像検出器194上に像を結
ぶ。このとき、対物レンズ193の焦点を試料106の
表面に合わせる必要がある。このとき高さ検出器200
をもっていれば高速の焦点あわせを実現出来る。
【0070】この図の例では対物レンズ193を上下さ
せて焦点あわせを行っているが、ステージ105を上下
させてもよい。ただし、対物レンズ193を上下させる
場合のほうが、本高さ検出器200の広い計測範囲で高
精度が得られる特性の効果をより発揮できる。あるい
は、191、193、195、196、197、194
からなる光学系全体を上下させて焦点合わせを行っても
勿論よい。また図19と同様な光学式の外観検査装置の
焦点あわせのために本高さセンサを用いてもよい。さら
に、図21の実施例は光学式の観察あるいは検査装置に
高さセンサを用いた例であったが、レーザー加工機の焦
点合わせに用いても勿論よい。
【0071】なお、図4に示した実施例では、オフセッ
トの経時変化の少ない2分割フォトダイオードと1次元
イメージセンサをそれぞれスポット照射位置検出器21
4と回転鏡206の角度検出用検出器308に用いたた
め、高さ検出オフセットの経時変化は原理的に小さい
が、図1の収束荷電粒子ビーム装置における電磁レンズ
103あるいは図21の光学装置における対物レンズ1
93の特性の経時変化、熱による伸縮によって、高さセ
ンサ200とレンズ103あるいは193の間のフォー
カス位置のオフセットが生じ得る。
【0072】また214あるいは308にPSDを使用
したり、光学系を用いずにフィードバック制御量221
をもちいて回転鏡206の角度を検出したりすると高さ
検出のオフセットおよびゲインに経時変化を生じる。そ
のため、レンズ103あるいは193のフォーカスを検
出画像によって試料表面106に合わせた状態で、試料
表面106の高さを高さセンサ200で検出して、オフ
セットを定期的に校正するのが望ましい。
【0073】また、検出ゲインについては、ステージ1
05にZステージを含む装置の場合には、試料106の
高さを変えながらこの高さを高さ検出器200で検出し
てゲインを校正するのが望ましい。ステージ105にZ
ステージを含まない装置の場合には、既知の段差をもつ
校正用試料をステージ105に搭載するか、試料106
の周囲のステージ105上に既知の段差をもつ段差構造
を設けておき、段差の各部分の高さを高さセンサ200
によって計測することによって定期的にゲインを校正す
るのが望ましい。
【0074】さらに別の応用例として、図21の構成要
素のうち191、193、195、196、197、1
94からなる光学系をもたない装置で、ステージ105
をXY方向に移動させながら、試料106の高さ分布を
測定する装置を構成することも可能である。図10に示
す高さ検出器の構成例は、この目的に適した光学系の構
成例である。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、2本の光線を反対方向
より試料上の1点に照射することにより、試料上の反射
率の分布に起因する高さ計測誤差をキャンセル出来るた
め、広い検出範囲で高精度の高さ検出が可能な高さ検出
器を構成可能である。また、この高さ検出器を光学装置
のための焦点合わせ用センサーとして用いることによ
り、高速・高精度の焦点あわせを実現可能である。
【0076】また、この高さ検出器の出力を荷電粒子ビ
ーム装置の焦点制御および偏向制御にフィードバックす
ることにより、高速・高精度の焦点あわせおよび倍率制
御を実現可能である。さらに、前記光学装置あるいは荷
電粒子ビーム装置を外観検査装置として構成することに
より、高速・高精度の焦点あわせおよび倍率制御を実現
し、安定した高い欠陥・異物検出能力を得ることが可能
である。また、本高さ検出器をXYステージと組み合わ
せることにより、高速・高精度で試料の高さ分布を測定
出来る装置を提供することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高さ検出装置とそれを用いた荷電
粒子ビーム装置の構成例図である。
【図2】スポット反射位置検出による高さ検出よるにお
ける試料反射率分布によ高さる検出誤差の発生原理を示
す図である。
【図3】折り返し反射による試料反射率分布によ高さる
検出誤差の除去原理を示す図である。
【図4】本発明による高さ検出装置の1構成例を示す図
である。
【図5】本発明による高さ検出感度と試料上の高さ検出
位置の移動を示す図である。
【図6】試料上の高さ検出位置の移動をキャンセルする
ために検出器を2個組み合わせた実施例図である。
【図7】試料上の高さ検出位置の移動を補正する方法を
示す図である。
【図8】高さ検出位置の移動を生じない高さ検出器の構
成例を示す図である。
【図9】高さ検出位置の移動を生じない高さ検出器の高
さ検出感度を示す図である。
【図10】図8の別の構成例を示す図である。
【図11】図8の別の構成例を示す図である。
【図12】投影光のシフトを平行平板の回転によって起
こす構成例を示す図である。
【図13】投影光のシフトを反射鏡の平行移動によって
起こす構成例を示す図である。
【図14】折り返し反射を用いずに対称な1対の検出系
によって高さ検出器を構成する実施例図である。
【図15】図14の1対の検出系を共有化した実施例図
である。
【図16】本発明で用いるフィードバック回路の構成例
図である。
【図17】本発明で用いるフィードバック回路の別の構
成例図である。
【図18】ゼロクロス検出器を用いて高さを検出する構
成例図である。
【図19】本高さ検出器を用いた電子線画像による外観
検査装置の構成例図である。
【図20】外観検査装置の半導体製造工程中の使用例を
示す図である。
【図21】本高さ検出器を用いた光学装置の構成例図で
ある。
【符号の説明】
100・・収束荷電粒子ビーム装置(電子線装置)、1
01・・電子線源、102・・偏向器、103・・電磁
レンズ、104・・2次電子検出器、105・・ステー
ジ、106・・試料、107・・レーザ干渉計、108
・・偏向制御手段、109・・電磁レンズ制御手段、1
10・・高さ検出値、120・全体制御手段、121・
・線源電位調整手段、122・・A/D変換器、123
・・画像メモリ、124・・画像比較回路、125・・
試料台電位調整、126・・ステージ制御手段、127
・・グリッド電位調整手段、191・・光源、193・
・対物レンズ、194・・イメージセンサ、195・・
ハーフミラー、196・・レンズ、197・・レンズ、
200・・高さ検出器、201・・光源、202・・コ
ンデンサレンズ、203・・スリット、204・・迷光
除去絞り、205・・ハーフミラー、206・・回転
鏡、207・・結像レンズ、208・・レンズ、209
・・レンズ、210・・反転結像レンズ、211・・反
転鏡、212・・中間像位置、213・・円筒型レン
ズ、214・・スポット照射位置検出器、215・・結
像レンズ、216・・絞り、217・・スリット照射位
置、220・・フィードバック手段、221・・角度制
御量、222・・角度制御量、228・・センサー出
力、229・・センサー出力、250・・投影光光軸、
251・・折り返し光光軸、260・・回転両面鏡、2
61・・鏡、262・・鏡、264・・レンズ、265
・・鏡、266・・屋根型鏡、269・・鏡、270・
・結像レンズ、271・・平行平板、301・・光源、
302・・コンデンサレンズ、303・・スリット、3
04・・結像レンズ、305・・中間像位置、306・
・結像レンズ、307・・円筒型レンズ、308・・1
次元イメージセンサ、309・・スポット位置算出手
段、401・・プリアンプ、402・・プリアンプ、4
03・・差回路、404・・和回路、405・・除算回
路、406・・ローパスフィルタ、407・・PID制
御器、408・・駆動回路、409・・光量制御手段、
410・・ゼロクロス検出器、411・・波形生成器、
412・・角度検出器、413・・出力保持器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久邇 朝宏 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 品田 博之 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地株 式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 野副 真理 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地株 式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 杉本 有俊 東京都青梅市今井2326番地株式会社日立製 作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 船津 隆一 茨城県ひたちなか市市毛882番地株式会社 日立製作所計測器事業部内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対象物にスリット光あるいはスポット光を
    投影して、その反射位置の変化から対象物の高さを検出
    する装置であって、対象物にスリット光あるいはスポッ
    ト光を投影する光学系と、反射光を反転し対象物上に再
    び結像する光学系と、上記再結像した像の位置を検出す
    る光学系と、対象物の高さの変化に応じて上記投影光と
    再結像光の位置が対象物上で一致するように投影光およ
    び再結像光の照射方向の少なくとも一方を制御する制御
    手段とを備え、対象物の表面の反射状態に左右されずに
    広い作動範囲で高さを検出することを特徴とする光学式
    高さ検出装置。
  2. 【請求項2】対象物にスリット光あるいはスポット光を
    投影して、その反射位置の変化から対象物の高さを検出
    する装置であって、対象物にスリット光あるいはスポッ
    ト光を投影し、該投影したスリット光あるいはスポット
    光の位置を検出する光路を2本含み、該2本の光路が対
    象物の法線方向に対して対称な方向からスリットあるい
    はスポットの投影および検出を行うように配置された光
    学系と、上記対象物の高さの変化に応じて上記投影光の
    位置が対象物上で一致するように投影光の照射方向を制
    御する制御手段とを備え、対象物の表面の反射状態に左
    右されずに広い作動範囲で高さを検出することを特徴と
    する光学式高さ検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2の光学式高さ検出装置にお
    いて、再結像光の位置を検出する光学系の検出器にPS
    D・分割型フォトダイオード・リニアイメージセンサの
    何れかを用い、前記検出器上の像位置が常に原点にある
    ように、投影光および再結像光の照射方向の少なくとも
    一方を制御しこの制御量より対象物の高さをもとめるこ
    とを特徴とする光学式高さ検出装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は2の光学式高さ検出装置にお
    いて、再結像光の位置を検出する光学系の検出器にPS
    D・分割型フォトダイオード・リニアイメージセンサの
    何れかを用い、投影光および再結像光の照射方向の少な
    くとも一方を常に鏡で偏向し、上記検出器上の像位置が
    原点を通過する瞬間の偏向鏡の角度・位置より対象物の
    高さを求めることを特徴とする光学式高さ検出装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は2の光学式高さ検出装置にお
    いて、2本の投影・検出のための光路のうち、スリット
    あるいはスポットの光源部とスリットあるいはスポット
    の位置を検出する検出器以外の部分を共有し、スリット
    あるいはスポットの試料に対する投影方向と、位置検出
    器が試料を見込む方向を同時に変化させる光学素子を有
    し、前記2個の検出器上の像位置の平均位置が常に検出
    器の原点に位置するように前記光学素子を制御し、この
    制御量より対象物の高さをもとめることを特徴とする光
    学式高さ検出装置。
  6. 【請求項6】請求項1又は2の光学式高さ検出装置にお
    いて、2本の投影・検出のための光路のうち、スリット
    あるいはスポットの光源部とスリットあるいはスポット
    の位置を検出する検出器以外の部分を共有し、スリット
    あるいはスポットの試料に対する投影方向と、位置検出
    器が試料を見込む方向を同時に変化させる光学素子を有
    し、前記光学素子の偏向量を常に変化させるように制御
    し、前記2個の検出器上の像位置の平均位置が原点を通
    過する瞬間の光学素子の偏向量より対象物の高さを求め
    ることを特徴とする光学式高さ検出装置。
  7. 【請求項7】請求項1又は2の光学式高さ検出装置にお
    いて、2本の投影・検出のための光路が1式の光学系を
    共有し、光学系の中間で光路を2方向に分けて試料上の
    同一箇所を反対方向より照射したのち再び正反射光の光
    路を合流させる光学素子を有し,スリットあるいはスポ
    ットの試料に対する投影方向と、位置検出器が試料を見
    込む方向を同時に同量だけ変化させる光学素子を有し、
    前記検出器上の像位置が常に検出器の原点に位置するよ
    うに前記光学素子を制御し、この制御量より対象物の高
    さをもとめることを特徴とする光学式高さ検出装置。
  8. 【請求項8】請求項1又は2の光学式高さ検出装置にお
    いて、2組の投影・検出光学系を共有し、光路の中間で
    光を2方向に分けて反対方向より試料を照射したのち再
    び正反射光の光路を合流させる光学素子を有し,スリッ
    トあるいはスポットの試料に対する投影方向と、位置検
    出器が試料を見込む方向を同時に同量だけ変化させる光
    学素子を有し、前記光学素子の偏向量を常に変化させる
    ように制御し、前記検出器上の像位置が原点を通過する
    瞬間の光学素子の偏向量より対象物の高さを求めること
    を特徴とする光学式高さ検出装置。
  9. 【請求項9】XYステージを備え、光学系を用いて対象
    物の観察あるいは加工を行ために、該光学系の焦点位置
    を検出する手段として、請求項1乃至8の何れかに記載
    の光学式高さ検出装置を用い、該光学式高さ検出装置に
    よって得られる対象物の高さ情報を焦点制御に用いるこ
    とを特徴とする自動焦点装置。
  10. 【請求項10】XYステージを備え真空中で荷電粒子ビ
    ームを用いた対象物の観察あるいは加工を行ために、該
    荷電粒子ビームの焦点位置および偏向量の少なくとも何
    れか一方を制御する装置に、請求項1乃至8の何れかに
    記載の光学式高さ検出装置を用い、該光学式高さ検出装
    置によって得られる対象物の高さ情報を前記荷電粒子ビ
    ームの焦点および偏向量の少なくとも何れか一方の制御
    に用いることを特徴とする自動焦点装置。
  11. 【請求項11】請求項9又は10に記載の自動焦点装置
    において、予め高さ検出器によって対象物の高さ分布を
    計測しておくことにより求められた対象物の傾き分布を
    用い、対象物の高さの変動に伴う高さ検出光の照射位置
    のずれを補正して、常に一定の位置の高さを算出する事
    を特徴とする自動焦点装置。
  12. 【請求項12】請求項9又は10に記載の自動焦点装置
    において、XYステージのうちの何れか1軸に関して走
    査をしながら、像を検出したり処理を行ったりする構成
    において、高さ検出器の照射位置を荷電粒子ビームの照
    射位置に対してオフセットをもうけ、常に荷電粒子ビー
    ムの照射に先だってその位置の高さを検出し、対象物の
    高さの変動に伴う高さ検出光の照射位置のずれを補正し
    て、常に一定の位置の高さを算出する事を特徴とする自
    動焦点装置。
  13. 【請求項13】請求項9又は10に記載の自動焦点装置
    において、一対の高さ検出器を設け、対象物の高さの変
    動による高さ検出光の照射位置のずれの方向が上記一対
    の高さ検出器において逆になるように構成し、両者の高
    さ検出出力の平均を高さ検出値として用いることによ
    り、常に一定の位置の高さを算出する事を特徴とする自
    動焦点装置。
  14. 【請求項14】請求項9又は10に記載の自動焦点装置
    において、予め対象物に荷電粒子ビームの焦点を合致さ
    せた状態で、この高さを高さ検出装置で検出し、両者の
    オフセットを補正することを特徴とする自動焦点装置。
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