JP4419427B2 - レチクル検査装置の焦点位置制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光機の拡大原版としてパターンをウエハに転写する際に使用されるレチクルを検査するレチクル検査装置の焦点位置制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来のレチクル検査装置を示す模式図であり、主として焦点制御システムの構成を示している。入射光13はハーフミラー10により対物レンズ12に向けて屈曲され、対物レンズ12により集光されて、検査対象のレチクル11の表面に焦点を結ぶ。この場合に、焦点位置を制御するため、対象レチクル11と対物レンズ12との間の距離を一定にする必要がある。
【0003】
この焦点位置制御には、入射光13による対象レチクル11からの表面反射を使用した光学的な方法が適用されている。即ち、対象レチクル11の表面で反射した表面反射光20は、ハーフミラー10を透過して焦点制御光学系14に入射される。焦点制御光学系14は反射光20に非点収差を与え、対象レチクル11と対物レンズ12との間の距離の変化に伴い、ビーム形状を変化させる光学系である。この焦点制御光学系14から、ビーム形状に変化を加えた2系統の光21及び22が出力される。この出力光21及び22は光検出部15に入射する。
【0004】
光検出部15に入射した出力光21及び22は、夫々光電変換素子により構成された4分割センサ17及び18により夫々4個の電気信号に変換される。各4分割センサ17及び18は、光ビームの形状変化比率を電気信号に変換するものであり、この4分割センサ17及び18の各4個の出力信号は、光検出部15において演算され、光検出部15から4系統の出力信号A1,A2,B1,B2が出力される。この場合に、センサ17のビームY方向出力をA1、X方向出力をA2、センサ18のビームY方向出力をB1、X方向出力をB2と定義する。
【0005】
焦点位置制御回路16は、これらの出力信号A1、A2、B1及びB2を入力する。焦点位置制御回路16は、対象レチクル11の位置情報Z1として、Z1=((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)を演算し、対象レチクル11の位置を検出する。対象レチクル11と対物レンズ12との距離は、位置情報Z1を一定に保つフィードバッグ制御により実現される。即ち、焦点位置制御回路16は、位置情報Z1を一定に保つために、対物レンズドライバ19に必要な制御量23を出力することにより、ドライバ19によりレンズ12を移動させてレンズ12の位置を制御する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の焦点制御システムにおいては、以下に示す問題点がある。図8は、対象レチクル11と対物レンズ12の制御イメージを示す。対象レチクル11は、石英(Qz)基板2の表面にハーフトーン(以下、HTという)膜3が形成され、このHT膜3の上にCr膜4が積層された構造を有する。このHT膜3は露光用波長に対して、適度な透過率を有する膜であり、露光時にハーフトーン効果を得ることができる膜質により形成されており、例えば、MoSiにより形成されている。Cr膜4はライン&スペースパターン(以下、LSパターンという)又はコンタクト若しくは複雑形状のパターンが形成されたものであり、このCr膜4の光透過率は0%である。なお、露光波長と検査波長とは異なる。
【0007】
ところで、焦点位置制御の制御位置が、図8に示すように、Cr膜4の表面7に存在したとする。この場合に、対象レチクル11の位置をステージ等で移動させて図9に示す配置になった場合、対象レチクル11の基板2の表面上には、所定の膜厚を有するHT膜3とCr膜4とが存在するため、この光学的焦点制御システムの制御位置が石英基板2の表面8となる。本来、対象レチクル11までの距離が変化したため、制御位置が表面8に変化することは正しい。
【0008】
しかし、従来の制御システムでは、ステージの移動による対象レチクル11の移動(矢印6にて示す)が高速であるため、本制御システムが各膜厚に正しく追従できないという問題点がある(第1の課題)。
【0009】
また、対象レチクル11の表面上のHT膜3及びCr膜4は微細パターンを有するため、対物レンズ12に入射するビーム5の集光スポットサイズの方がパターン変化より大きく、実際には、その反射光20により各膜情報を正しく検出できないという問題点がある(第2の課題)。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、レチクル上を走査するビームの位置が移動しても、レチクル基板上の膜により形成されたパターンによる位置検出精度の低下を防止することができ、安定して焦点位置制御することが可能なレチクル検査装置の焦点位置制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るレチクル検査装置の焦点位置制御方法は、対物レンズを介して検査対象のレチクルの表面に光ビームを照射し、この光ビームを走査して、前記レチクルからの反射光を検出し、対物レンズとレチクルとの間の距離を前記対物レンズの焦点距離に応じて制御するレチクル検査装置の焦点位置制御方法において、ビーム走査の際の前記レチクル上の膜種の変化を前記レチクルからの全反射光量に基づいて検知し、前記対物レンズとレチクルとの間の距離を前記対物レンズの焦点距離に応じて制御する際の制御量を、前記膜種の変化による膜厚の変化分を打ち消す方向に補正し、この補正量を付加した位置情報に基づき、前記対物レンズと前記レチクルとの間の距離を制御することを特徴とする。
【0012】
前記レチクルは、基板上にハーフトーン膜が形成され、このハーフトーン膜上にCr膜が形成され、各膜によりパターンが形成されているものとすることができ、この場合は、前記全反射光量は、Cr膜上からの全反射光量が最も多く、前記基板上からの全反射光量が最も少ないものである。
【0013】
前記補正量は、例えば、前記ハーフトーン膜の表面を基準面とし、前記ビームが前記Cr膜上又は前記基板上を走査しているときも、前記対物レンズの焦点位置が前記ハーフトーン膜の表面に一致するように、設定することができる。
【0014】
また、前記対物レンズと対象レチクルとの間の距離を前記対物レンズの焦点距離に応じて制御する方法は、例えば、前記レチクルからの反射光に対し、非点収差を与えて収束させ、その光軸における焦線位置の前後に、夫々検出領域が上下方向及び水平方向に4分割された分割センサを配置して、各センサによりその各分割領域について光量を測定し、一方のセンサにおいて、上下方向に分割された2領域の検出光量を加算して信号A1とし、水平方向に分割された2領域の検出光量を加算して信号A2とし、他方のセンサにおいて、上下方向に分割された2領域の検出光量を加算して信号B1とし、水平方向に分割された2領域の検出光量を加算して信号B2とし、前記膜種の変化による膜厚の変化分を打ち消すように設定された補正量Cを用い、検出対象レチクルの位置情報Z1を、Z1={((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)}+Cにより求めて、このZ1が一定になるように、前記対物レンズの位置を制御するように構成することができる。
【0015】
この場合に、前記反射光の総光量A1+A2+B1+B2に基づいて膜種を認識し、その膜の膜厚を基に、前記補正量Cを設定することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施形態において使用するレチクル検査装置の焦点位置制御部分を示す模式図である。本実施形態に適用されるレチクル検査装置は、図7の焦点位置制御回路16に代えて焦点位置制御回路40を設けたこと以外は、図7に示すものと同様であり、対象レチクル11も図8及び図9に示すものと同様である。
【0017】
即ち、入射光13はハーフミラー10により対物レンズ12に向けて屈曲され、対物レンズ12により集光されて、検査対象のレチクル11の表面に焦点を結ぶ。対象レチクル11の表面で反射した表面反射光20は、ハーフミラー10を透過して焦点制御光学系14に入射される。焦点制御光学系14は反射光20に非点収差を与え、対象レチクル11と対物レンズ12との間の距離の変化に伴い、ビーム形状を変化させる。即ち、対象レチクル11と対物レンズ12との間の距離が、対物レンズ12の焦点位置である場合には、対物レンズ12から焦点制御光学系14に入射される反射光20は平行光線となるが、焦点制御光学系14はこの反射光20に対し非点収差を与え、反射光20は光軸上の位置により縦長又は横長のビームとなる。焦点制御光学系14からは、この非点収差を持つ光21及び22が出力される。この2系統の光21,22は同一の光である。
【0018】
出力光21及び22は、光検出部15に入射する。これらの光21及び22は、対物レンズ12からの光路長が相互に異なるように配置されたセンサ17及び18に入射する。このセンサ17及び18は光電変換素子であり、このセンサ17及び18により反射光20は電気信号に変換される。センサ17及び18は、夫々図中模式的に示すように、水平方向の2個と垂直方向の2個に4分割されており、各センサ17及び18の水平方向(X方向)に分割された2領域に入射した光の信号は加算されて、夫々出力信号A2及び出力信号B2として光検出部15から出力される。一方、各センサ17及び18の垂直方向(Y方向)に分割された2領域に入射した光の信号は加算されて、夫々出力信号A1及び出力信号B1として光検出部15から出力される。前述の如く、センサ17及び18は光路長が相違するように配置されており、従って、センサ17及び18に入射する光のビーム形状は、後述するように、また、図中模式的に示すように、センサ17においては例えば横長、センサ18においては例えば縦長となる。このため、センサ17においては、出力信号A2がA1より大きく、センサ18においては、出力信号B1がB2より大きいものとなる。これにより、光ビームの形状変化比率が電気信号(A1−A2)及び(B1−B2)に変換される。
【0019】
センサ17及び18が配置される光路上の位置は、焦点制御光学系14において焦線位置の前後である。非点収差を与えられて収束する反射光20は、焦線位置でビーム形状が円になるが、センサ位置を焦線位置の前後にずらすことにより、一方は縦長、他方は横長のビーム形状になる。対象レチクル11が対物レンズ12の焦点位置にあるときに、その反射光20を焦点制御光学系14の焦線位置で捉えると、そのビーム系は最小円になり、逆にこの焦線位置にセンサを配置して反射光を検出すれば、原理的には、対物レンズ12の焦点位置に対象レチクル11が存在することが検出される。しかし、この対象レチクル11の表面には、レチクルパターンが形成されており、焦点が合致しているときにこのレチクルパターンにより反射光量に差が生じてしまう。そこで、本実施形態のように、2個の分割センサ17及び18により、焦線位置の前後の位置で、反射光の光量を検出することにより、レチクルパターンの影響を防止した状態で、対象レチクル11に対する対物レンズ12の位置情報Z1を得ることができる。即ち、((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)を対象レチクル11の位置情報とすることにより、対象レチクル11の表面に形成されたレチクルパターンの影響を回避して、対象レチクル11と対物レンズ12との間の距離を一定に制御できる。しかし、位置情報Z1をこの数式に設定すると、図8及び図9に示すように、焦点位置制御回路40は入射光13の入射ビーム5が走査している基板2上の位置により、その膜厚分だけ、レンズ12の位置を変更しようとしてしまう。
【0020】
しかし、本発明においては、焦点位置制御回路40は、これらの出力信号A1、A2、B1及びB2を入力し、対象レチクル11の位置情報Z1として、Z1={((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)}+Cを演算し、対物レンズ12の対象レチクル11に対する位置を制御する。対象レチクル11と対物レンズ12との距離は、位置情報Z1を一定に保つようにフィードバッグ制御する。即ち、焦点位置制御回路40は、位置情報Z1を一定に保つために、対物レンズドライバ19に必要な制御量23を出力することにより、ドライバ19によりレンズ12を移動させてレンズ12の位置を制御する。
【0021】
本発明における対象レチクルの位置情報Z1は、Z1={((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)}+Cとする。この場合に、Cは、(A1+A2+B1+B2)である。即ち、本発明においては、光検出部15に入射される総光量を補正量Cとして使用する。後述するように、この光検出部15に入射される総光量、即ち、対象レチクル11から反射した反射光の総光量は、反射部位の膜種により変化する。従って、この反射光の総光量を検出することにより、反射部位の膜種を認識することができ、この膜種に応じて、その膜種の膜厚分の補正量を、対物レンズドライバ19に出力する制御量23に加える。従って、対物レンズドライバ19が駆動するレンズ12の移動量は、この反射部位の膜種及びその膜厚を考慮したものとなる。
【0022】
このため、図2及び図3に模式的に示すように、反射部位における膜厚の影響を受けず、対物レンズ12の焦点位置は常に一定の面、図示例はHT膜3の表面9a、9bにあり、対物レンズ12と対象レチクル11の基板2とが一定の距離に保たれる。このようにして、本発明では、膜種による反射率の違いから、簡易的な補正量を求めて、対物レンズ12の位置の制御量を補正しているので、簡便に、膜厚による不安定さを低減することができる。
【0023】
次に、本発明において使用する位置情報Z1について説明する。数式Z1={((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)}+Cにおける補正量Cは、光検出部15に入射される総光量(A1+A2+B1+B2)を基に、反射部位の膜種を判定し、この膜種の膜厚に相当する補正量を表すものであり、本発明においては、この膜厚に相当する補正量Cを付加した制御量で、対物レンズ12を制御する。
【0024】
図4及び図5は横軸にL/Sパターンの線幅をとり、縦軸に反射光の総光量(AF光量=(A1+A2+B1+B2))をとって、膜種の相違による反射光量の変化を示すグラフ図である。AF光量は、光学的焦点検出光の光強度であり、対物レンズと対象レチクルとの間の距離に対して変化する。なお、L/S線幅は、ラインとスペースとで同一幅である。図4及び図5において、0度というのは、LSパターンのライン及びスペースの長手方向に垂直にビームをスキャンした場合、45度及び60度は前記長手方向に夫々45度及び60度の傾斜角でビームをスキャンした場合、90度はライン及びスペースの長手方向に平行にスキャンした場合の反射光の総光量を示す。なお、ステージを移動させながらビームをスキャンしているので、90度の場合も、ビームはラインとスペースとにまたがって照射される。この図4及び図5に示すように、LSパターン上からの反射光の総光量はL/Sの繰り返し線幅によって変化する。
【0025】
図4は対象レチクル11における石英基板2と、その上のHT膜3の上に形成されたCr膜4とに、光を照射した場合の反射光の総光量を示す。この図4に示す例においては、Cr膜4の均一面から反射した光の総光量は約1.6V(センサにより測定された電圧値)であり、石英基板2の均一面から反射した光の総光量は約0.2Vであった。また、図5は対象レチクル11における石英基板2と、その上のHT膜3とに、光を照射した場合の反射光の総光量を示す。この図5に示す例においては、HT膜3の均一面から反射した光の総光量は約0.8V、石英基板2の均一面から反射した光の総光量は約0.2Vであった。対象レチクル11における石英基板2上の膜構造は、HT膜3上にCr膜4が形成されたものであり、反射光の総光量は、石英基板2が最も低く、次いで、HT膜3が高く、更に、Cr膜4が最も総光量が多い。従って、前述の膜構造から、最表面のCr膜4を光ビームが走査している場合は、3層の全てが存在する位置であり、中間のHT膜3を走査している場合は、HT膜3と石英基板2の2層が存在し、最も反射光量が多いCr膜4が存在しない位置であり、最下層の石英基板2の表面を走査している場合は、他の2層が存在せず、最も反射光量が少ない石英基板2上の位置である。このため、反射光量が最も多くなるのは、Cr膜4が存在する位置であり、反射光量が最も少なくなるのは、石英基板2上の位置であり、その中間のHT膜3が存在する位置は、反射光量も中間の量になる。よって、反射光量の大小から、ビーム照射位置の膜種を認識することができる。
【0026】
次に、上述の如く構成された本実施形態の動作について、焦点位置制御回路40の制御態様を主体として説明する。先ず、焦点位置制御回路40は光検出部15から出力された信号A1,A2,B1,B2を入力し、対物レンズ12の位置情報Z1={((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)}+Cを演算する。この補正量Cは反射光の総光量(A1+A2+B1+B2)により決まるものであり、反射部位における膜種を反映したものである。石英基板2上に形成されたHT膜3の膜厚は例えば60nm、HT膜3上に形成されたCr膜4の膜厚は例えば70nmであり、従って石英基板2上のHT膜3及びCr膜4の総膜厚は130nmである。従って、図2及び図3に示すように、HT膜の表面9a、9bを基準にとると、入射ビームの位置が、図2に示すように、Cr膜4上にある場合は、反射光の総光量(A1+A2+B1+B2)からこれを認識し、Cr膜4の膜厚(例えば、70nm)だけ、対物レンズ12を対象レチクル11に近づけるように、補正量Cを決め、この補正量Cにより補正された位置情報Z1をドライバ19に出力して、対物レンズ12の位置を制御する。即ち、ビームがHT膜3上からCr膜4上に移動しても、対物レンズ12を対象レチクル11に向けて移動させない。
【0027】
即ち、従来技術においては、位置情報Z1がZ1=((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)により求められていたので、図8に示すように、Cr膜4上では対物レンズ12の焦点位置にCr膜4の表面7がくるように、対物レンズ12は対象レチクル11から比較的離れた位置にある。もし、ビームがHT膜3上からCr膜4上に移動したときには、対物レンズ12が対象レチクル11から遠ざかる方向に後退する。
【0028】
しかし、本実施形態においては、((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)により求まる制御量に対して、補正量Cを付加しているので、ビームがHT膜3上からCr膜4上に移動しても、((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)により求まる制御量を、Cr膜4の膜厚分だけ、補正量Cが打ち消し、対物レンズ11は移動しないように、焦点位置制御回路40が制御する。
【0029】
一方、図3に示すように、ビームがHT膜3上から石英基板2上に移動したときも、この膜種の変化を反射光の総光量(A1+A2+B1+B2)により検知し、HT膜3の膜厚(60nm)分だけ、対物レンズ12を対象レチクル11から遠ざけるように、補正量Cを決め、この補正量Cにより補正された位置情報Z1をドライバ19に出力して、対物レンズ12の位置を制御する。即ち、ビームがHT膜3上から石英基板2上に移動しても、対物レンズ12を対象レチクル11に向けて移動させないように、焦点位置制御回路40が制御する。
【0030】
従来は、図9に示すように、ビームがHT膜3上から石英基板2上に移動したときには、対物レンズ12が対象レチクル11に近づく方向に移動してしまう。これに対し、本実施形態においては、((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)により求まる制御量に対して、補正量Cを付加しているので、ビームがHT膜3上から石英基板2上に移動しても、((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)により求まる制御量を、HT膜3の膜厚分だけ、補正量Cが打ち消し、対物レンズ11は移動しないように焦点位置制御回路40が制御する。
【0031】
即ち、図3に示すように、ビームがHT膜3上から石英基板2上に移動したときも、この膜種の変化を反射光の総光量(A1+A2+B1+B2)により検知し、HT膜3の膜厚(60nm)分だけ、対物レンズ12を対象レチクル11から遠ざけるように、補正量Cを決め、この補正量Cにより補正された位置情報Z1をドライバ19に出力して、対物レンズ12の位置を制御する。これにより、ビームがHT膜3上から石英基板2上に移動しても、対物レンズ12を対象レチクル11に向けて移動させない。
【0032】
このようにして、本実施形態においては、ビームの走査時に膜種が変化しても、その膜厚に対応して対物レンズ11が移動することはないように、焦点位置制御回路40により対物レンズ11の位置が制御される。従って、ビームがCr膜4上又は石英基板2上を走査しているときは、焦点ずれが生じている。このようにする理由は以下のとおりである。レチクルの検査動作中は、一方向にステージを移動させて、これに直交する方向に高速でビームを走査してパターンの検査を行う。石英基板2上に形成されたHT膜3及びCr膜2は、微細でかつ複雑なパターンに形成されている。例えば、最小線幅は0.2μm程度であり、光学的オートフォーカスのスポットサイズは0.3〜0.4μm程度であるため、スポットサイズ以下のパターンが存在する。従って、光学的に正確なパターン情報を検出することは困難である。そこで、HT膜3の表面9a、9bを基準として、ビーム位置がHT膜3上から外れても対物レンズ12を移動させないようにして、対象レチクル11と対物レンズ12との間の距離を可及的に一定に保持した方が、Cr膜4により形成されたパターン及び石英基板2により形成されたパターンに対して、安定した焦点ずれとなる。レチクルの検査装置としては、入力画像情報の安定性が重要であり、一定に焦点ずれが生じる方が好ましい。
【0033】
次に、図8は膜厚補正を有効にした場合の制御誤差を示す。検査対象レチクルは、左領域に石英基板上にCr膜を形成し、右領域に石英基板上にHT膜を形成したものであり、図8は両領域を一連の補正動作でレチクルを移動させた場合の対物レンズドライバの出力量を示す。即ち、膜面上を焦点位置制御させてフィードバッグ制御した結果を示している。レチクルエリアは20mm×20mmについて動作確認した。各Modeは、Mode0が従来のように補正なしT=0nmの場合を示す。Mode1がCr膜及び石英基板間をT=100nm補正し、Mode2がT=200nm、Mode3がT=300nm補正した例である。ここで、フィードバッグ制御中の補正量Cは、総光量をIとすると、C=αT×Iとする。αはドライバ出力レベルに合わせる係数である。この実施例では、Cr膜のみからの反射時に各Modeでの補正量CがTになるようにしたα値に調整した。よって、石英基板の表面のみから反射する場合、図4及び図5の結果から演算すると、Cr膜からの総反射光量は約1.6V、石英基板からの総反射光量は約0.2Vであるから、各Modeの補正量は、0nm(mode=0)、12.5nm(mode=1)、25nm(mode=2)、37.5nm(mode=3)相当となる。また、HT膜表面では、HT膜表面からの総反射光量は約0.8Vであるから、0nm(mode=0)、50nm(mode=1)、100nm(mode=2)、150nm(mode=3)相当となる。この補正量を加えることで、図2及び図3のように、基板に対してレンズが一定になる方向に補正することができる。
【0034】
本発明において、対物レンズ12の駆動量が、理想的に基板上の膜の厚さによる影響を受けていないとすると、焦点位置制御回路40から出力される制御量は、ビームスキャン中一定である。図6は横軸に上述の設定モードを示し、縦軸に各モードの制御量の最大値及び最小値とその制御誤差を示す。従来のMode=0では、膜厚の影響によりドライブ出力量に膜縁部で大きな変化がみられる。また、ステージの移動が高速であるのに対し、対物レンズの制御がこれに追従できないため、この追従性の問題により、制御信号の出力は、実際のパターンから、遅れた応答を示すため、誤差を生じる。
【0035】
これに対し、本実施形態のように、補正量を与えると、モード1乃至3では、制御誤差が小さくなっている。本実施例では、モード2の場合に、膜縁部における制御量の変化が最も少なく、モード2のT=200mmの補正量が最適補正量となる。従来のモード0に比べて、モード2の場合は、焦点位置制御誤差が約30%改善されている。
【0036】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。レチクルの基板上には、多数の品種の膜が形成されることがある。また、各膜種毎に、膜厚が異なる場合がある。このような場合は、事前に各対象レチクルの膜厚を登録しておき、レチクル検査時に検査膜種を選択させる機能を追加することで、多品種の膜が基板上に存在する場合にも対応することができる。
【0037】
また、検査対象レチクルの検査前に、各膜面の均一領域からの反射光量を測定することにより、総光量Iをキャリブレーション登録すればよい。即ち、1枚のレチクル上に複数の膜種が存在しても、複数のポイントで総光量Iをキャリブレーションすることにより、最適補正量を求めることができる。
【0038】
なお、上記実施形態においては、非点収差法により対象レチクルに対する対物レンズの位置を制御しているが、この位置制御法はこれに限らず、例えば、スポットサイズ法等、種々の方法により制御することができる。また、上記実施形態では、補正量は総光量Iに比例するものであるが(C=αT×I)、これに限らず、例えば、レチクルの種類毎に補正曲線を登録しておき、この補正曲線に基づいて補正量を定めることにより、より精度が高い制御を行うことができる。
【0039】
更に、上記実施形態のレチクル検査装置は、1方向ビームスキャン型の検査装置であるが、これに限らず、本発明は結像光学型レチクル検査装置にも適用できる。この結合光学型レチクル検査装置においては、検査対象レチクルの全体に光を照射しておき、結像光学系において、見る位置をスキャンすることにより、同様に対物レンズの焦点位置を制御するものである。このような検査装置においても、基板上の膜種の変化により膜厚が変化した場合に、対物レンズが移動しないようにした方が好ましいことは前述の実施形態と同様である。更にまた、上記実施形態は、石英基板上にHT膜及びCr膜を形成したものであるが、例えば石英基板上にCr膜を形成した1層構造のものでも同様に本発明を適用できる。この場合には、Cr膜の表面に対物レンズの焦点位置が一定となるように制御すればよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、検査対象レチクルの位置情報Z1及び制御量に対し、反射光の総光量によりビーム照射位置の膜種を認識するという簡易な方法により、膜厚に基づく補正量を制御量に加えることにより、微細パターンの場合に、膜情報を正しく検出できないという問題点を解消し、焦点制御系を安定化することができる。これにより、簡易的な方法で膜厚差に起因する位置制御誤差を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で使用するレチクル検査装置の焦点位置制御系を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の動作を示す図である。
【図3】同じく、本実施形態の動作を示す図である。
【図4】反射部位がCr膜及び石英基板の場合の反射光の総光量を示すグラフ図である。
【図5】反射部位がHT膜及び石英基板の場合の反射光の総光量を示すグラフ図である。
【図6】補正量(モード)の相違と制御誤差との関係を示すグラフ図である。
【図7】従来のレチクル検査装置の焦点位置制御系を示すブロック図である。
【図8】同じくその動作を示す模式図である。
【図9】同じくその動作を示す模式図である。
【符号の説明】
2:石英基板
3:HT(ハーフトーン)膜
4:Cr膜
10:ハーフミラー
11:検査対象レチクル
12:対物レンズ
13:入射光
14:焦点制御光学系
15:光検出部
16、40:焦点位置制御回路
17,18:センサ
19:対物レンズドライバ
Claims (5)
- 対物レンズを介して検査対象のレチクルの表面に光ビームを照射し、この光ビームを走査して、前記レチクルからの反射光を検出し、対物レンズとレチクルとの間の距離を前記対物レンズの焦点距離に応じて制御するレチクル検査装置の焦点位置制御方法において、ビーム走査の際の前記レチクル上の膜種の変化を前記レチクルからの全反射光量に基づいて検知し、前記対物レンズとレチクルとの間の距離を前記対物レンズの焦点距離に応じて制御する際の制御量を、前記膜種の変化による膜厚の変化分を打ち消す方向に補正し、この補正量を付加した位置情報に基づき、前記対物レンズと前記レチクルとの間の距離を制御することを特徴とするレチクル検査装置の焦点位置制御方法。
- 前記レチクルは、基板上にハーフトーン膜が形成され、このハーフトーン膜上にCr膜が形成され、各膜によりパターンが形成されているものであり、前記全反射光量は、Cr膜上からの全反射光量が最も多く、前記基板上からの全反射光量が最も少ないものであることを特徴とする請求項1に記載のレチクル検査装置の焦点位置制御方法。
- 前記ハーフトーン膜の表面を基準面とし、前記ビームが前記Cr膜上又は前記基板上を走査しているときも、前記対物レンズの焦点位置が前記ハーフトーン膜の表面に一致するように、前記補正量を設定することを特徴とする請求項2に記載のレチクル検査装置の焦点位置制御方法。
- 前記対物レンズと対象レチクルとの間の距離を前記対物レンズの焦点距離に応じて制御する方法は、前記レチクルからの反射光に対し、非点収差を与えて収束させ、その光軸における焦線位置の前後に、夫々検出領域が上下方向及び水平方向に4分割された分割センサを配置して、各センサによりその各分割領域について光量を測定し、一方のセンサにおいて、上下方向に分割された2領域の検出光量を加算して信号A1とし、水平方向に分割された2領域の検出光量を加算して信号A2とし、他方のセンサにおいて、上下方向に分割された2領域の検出光量を加算して信号B1とし、水平方向に分割された2領域の検出光量を加算して信号B2とし、前記膜種の変化による膜厚の変化分を打ち消すように設定された補正量Cを用い、検出対象レチクルの位置情報Z1を、Z1={((A1−A2)−(B1−B2))/(A1+A2+B1+B2)}+Cにより求めて、このZ1が一定になるように、前記対物レンズの位置を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレチクル検査装置の焦点位置制御方法。
- 前記補正量Cは、前記反射光の総光量A1+A2+B1+B2に基づいて膜種を認識し、その膜の膜厚を基に、設定されることを特徴とする請求項4に記載のレチクル検査装置の焦点位置制御方法。
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