JP3531227B2 - 露光方法および露光装置 - Google Patents

露光方法および露光装置

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JP3531227B2 JP21988494A JP21988494A JP3531227B2 JP 3531227 B2 JP3531227 B2 JP 3531227B2 JP 21988494 A JP21988494 A JP 21988494A JP 21988494 A JP21988494 A JP 21988494A JP 3531227 B2 JP3531227 B2 JP 3531227B2
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    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光方法(1)及び半
導体ウェハや液晶表示素子用プレート等のデバイスを製
造する工程で感光基板をアライメントするために、基板
上に形成されたアライメントマークの位置をオフアクシ
スのアライメント系により検出する機能を備えたステッ
パー(2)の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子等のデバイス
を製造する工程ではフォトリソグラフィ工程が重要な位
置を占めている。フォトリソグラフィ工程では、フォト
マスク又はレチクル(本明細書では両者を単に「レチク
ル」で総称する)に描かれたパターンを感光基板の各シ
ョット領域に逐次に投影露光する。感光基板とは、例え
ばウェハ、ガラスプレート等の基板上に感光剤が塗布さ
れたものを言う。このとき、逐次投影露光装置(ステッ
パー)が使用される。
【0003】ステッパーは、投影光学系を有し、かつ、
各ショット領域において、投影光学系の結像面に感光基
板の表面を位置付けるオートフォーカス部を有する。オ
ートフォーカス部は、所定の位置、例えば結像面の位置
に感光基板を位置付ける装置である。感光基板は移動ス
テージ(以下単にステージと略す)の上に置かれる。ス
テージは駆動機構を有し、これによって上下方向(Z軸
方向つまり光軸方向)、及びXY方向(Z軸に垂直な平
面方向)に移動することができる。これにより感光基板
を自由に移動することができる。感光基板の表面は、基
板の厚みのばらつき(基板間及びショット領域間でのば
らつき)及び基板の反りによって一様ではない。従っ
て、ステージの位置で感光基板の表面が結像面、その他
の位置にあることを決め付けることは出来ない。
【0004】そこで、感光基板に隣接して基準部材をス
テージの上に載せる。基準部材の表面と感光基板の表面
とはほぼ同一水平面内(上述の通り、ばらつきがあるの
で正確に同一とすることはできない)にある。特別な装
置を使って、基準部材の表面を投影光学系の結像面又は
アライメント系の合焦面に位置付ける。その上で、その
位置でオートフォーカス部のフォーカス信号がゼロクロ
ス点(例えば結像面の位置に相当)に来るように較正し
ておく。そうすると、オートフォーカス部は、感光基板
表面がどの位置にあるとき、フォーカス信号がゼロクロ
ス点に来るかを検知することができる。フォーカス信号
をフィードバックし、信号がゼロクロス点に来るように
ステージを上下に動かすことによって、所定の位置(例
えば結像面の位置に相当)に感光基板の表面を位置付け
ることができる訳である。オートフォーカス部は固定さ
れており、投影光学系の真下でのみ機能する。
【0005】最近、集積度のより高いデバイスを製造す
るために、露光光としてより短い波長の光、例えば、K
rFエキシマレーザー光(波長λ=248.5nm)を
用いることが提案されている。ところで、感光基板のア
ライメント(レチクルと感光基板との相対位置合わせ)
を行う方式にTTL(スルー・ザ・レンズ)方式がある
が、このときアライメント光として露光光源からの光を
用いるものと、その露光光の波長に近い別の波長光を用
いるものがある。しかし、KrFエキシマレーザー光を
用いたステッパーの場合、適当なアライメント光源が存
在しない。だからと言って露光光とアライメント光の波
長が大きく異なると、色収差の点で、投影光学系及びT
TL方式のアライメント光学系を製造するのは実際上不
可能である。
【0006】露光光源からの光を用いてアライメントす
るものは、ショット領域の感光剤が露光されてしまう欠
点がある。仮に露光が防止できたとしても、エキシマレ
ーザー光源はパルス光源で、パルス毎の出力のばらつき
が大きいことから、アライメント精度が低い欠点があ
る。以上の理由から、遠紫外線のような短い波長の光源
を用いたステッパーにおいては、TTL方式ではないオ
フアクシス方式のアライメント系が提案されている。
【0007】オフアクシス方式のアライメント系は、顕
微鏡の如きものであり、投影光学系に隣接して設置され
る。オフアクシス方式の代表例として、特開昭61-44429
号のエンハンスト・グローバル・アライメント(以下、
「EGA」という)方式を使用した露光工程を説明す
る。この工程は、下記の工程からなる。
【0008】第1工程:感光基板をXYステージに載置
し、感光基板の中心が投影光学系の真下にくるようにX
Yステージを移動する。XYステージはXY基本座標系
に基づき移動する。 第2工程:オートフォーカス部を使用して、感光基板の
表面を投影光学系の結像面に位置付ける。
【0009】第3工程:XYステージを光軸と垂直な面
内に移動して、感光基板上のアライメントマークがアラ
イメント系の真下にくるようにXYステージを移動す
る。 第4工程:アライメント系によってアライメントマーク
の位置(XY基本座標上の位置)を検出する。 第5工程:複数のアライメントマークについて第3、第
4工程を繰り返す。これにより、感光基板上の各ショッ
ト領域について、XY基本座標系上の位置を計算し予測
する。当然のことながら、マークと各ショット領域との
位置関係(XY基本座標系上の位置)は、パターンの設
計データに基づき予め記憶されている。
【0010】第6工程:予測に基づいてXYステージを
移動することにより、所定のショット領域を投影光学系
の真下にもってくる。 第7工程:オートフォーカス部を使用して、感光基板の
表面を投影光学系の結像面に位置付ける。この理由は、
第2工程では感光基板中心の表面を結像面に位置付けた
に過ぎず、所定のショット領域については、未だ結像面
に位置付けた訳ではないからである。
【0011】第8工程:レチクルのパターンを感光基板
に投影露光する。 以上の工程の中で、マーク位置を検出し、マーク位置に
基づいて、レチクルや基板を所定の位置に移動させるこ
とをアライメントと言う。ところで、デバイスの製造工
程では、フォトリソグラフィのための露光工程が何回も
登場する。多くの場合、その都度、投影するパターンは
異なる。このとき投影されたパターン像は、基板上で前
のパターン像と所定の位置関係になければならない。レ
チクルと基板とを所定の位置関係にすることを「重ね合
せ」と呼び、その程度を「重ね合せ精度」と呼ぶ。とも
あれ、後の露光工程で、投影光学系の投影倍率(縮小倍
率)やディストーションなどの結像特性の調整を行なう
(第1工程の直前で)ことが多い。結像特性の調整は、
所定の結像特性に調整する方法と、感光基板のショット
領域の形状に合わせた結像特性に調整する方法との2つ
の方法がある。前者は、一定時間毎又は所定枚数の感光
基板の処理を行う毎に結像特性を調整する。後者は、感
光基板毎にショット領域の形状を計測し、この形状に合
わせるように結像特性を調整する。後者は、感光基板が
熱処理やイオン注入などの処理工程でしばしば伸縮や歪
みを生じることがある。そうすると同じ縮小倍率やディ
ストーションでは、パターン像の全域においてパターン
像を重ね合せることはできないという理由がある。感光
基板の処理単位であるロット毎にショット領域の形状が
変化する場合は、ロットの先頭の感光基板でのみ結像特
性の調整を行なってもよい。
【0012】このように結像特性を調整すると、投影光
学系の結像面は光軸方向(Z方向)に変位する。そこ
で、結像特性の調整量と結像面の変位量を予め求めて、
両者の対応表(テーブル)が作られている。調整した
後、露光を行う場合は、対応表により変位した結像面の
位置を予測し、そこに感光基板を合わせる。この理由
は、結像特性を調整するたびに、基準部材を使って結像
面の正確な位置検出を行うと、時間がかかり、デバイス
のスループットが落ちるからである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】デバイスが扱う情報量
を増すため、パターンは、より微細なものが要求されて
いる。しかし、従来のステッパーでより微細なパターン
像を重ね合わせた場合、デバイスの良品率が低いという
問題点が見出された。重ね合せ精度の低いことが主原因
と推測される。
【0014】
【課題を解決するため手段】本発明者はかかる問題点の
原因について鋭意研究した。投影光学系の結像特性の調
整をした場合、投影光学系の結像面は光軸方向に移動
し、アライメント系の合焦面からずれてしまう。そのた
め、アライメント系の焦点深度が深いとは言いながら、
もはや相当なデフォーカス状態となってしまう。つま
り、検出精度が低下する。デフォーカス状態でマークを
検出すると、検出信号の出力が低下する。特に、信号の
出にくいマークの場合、低下は著しい。これが検出精度
の低下を招く(第1の原因)。また、デフォーカス状態
でマークを検出すると、アライメント系のテレセン誤差
(光軸の傾き)によって、検出精度が低下する(第2の
原因)。それでも従来は差し支えなかった。厳密に言え
ばアライメントは不正確であり、重ね合せ精度が低い訳
である。しかし、従来は、パターンはそれ程微細ではな
かったので、低い重ね合せ精度でも良品率は高かった。
しかし、パターンがより微細になると、低い重ね合せ精
度は、製造されたデバイスを不良品にし、良品率を低下
させる。 オフアクシス方式のアライメント系を備えた
ステッパーについてさらに研究を進めた結果、マークの
検出精度を高める発明(本発明)をなした。
【0015】即ち、本発明は、上述の2つの原因に起因
する問題点を別々に解決するために、次の2つの露光方
法と2つのステッパーとを提供する。第1の原因に起因
する問題点を解決する第1の露光方法(請求項1)は、
次の第1から第6工程からなる。 第1工程:レチクルのパターンを感光基板に投影する投
影光学系の結像特性が所定の結像特性となるように投影
光学系を調整する。 第2工程:基板表面を、オフアクシスのアライメント系
の合焦面に、位置付ける。 第3工程:基板を載置した移動ステージを投影光学系の
光軸に垂直な面内で移動させることにより、アライメン
ト系のマーク検出位置に基板上のアライメントマークを
位置付け、そこにおいてマーク位置を検出する。 第4工程:前記検出値に基づいて、移動ステージを投影
光学系の光軸と垂直な面内で移動することによって、基
板の所定ショット領域を投影光学系の真下に移動する。 第5工程:所定ショット領域の表面を結像面に位置付け
る。 第6工程:パターンを前記基板上に投影露光する。
【0016】第1のステッパー(請求項2)は、第1の
露光方法に使用されるものである。これは、レチクルの
パターンを感光基板に投影する投影光学系と、基板を載
置し、該投影光学系の光軸に垂直な面内で移動可能な移
動ステージと、投影光学系に隣接して設けられ、基板の
アライメントマークのマーク位置を検出するオフアクシ
スのアライメント系とを有し、基板上に形成された位置
合わせ用のマークの位置をアライメント系により検出
し、アライメント系で検出したマークの位置に基づいて
移動ステージを移動して露光を行うステッパーであっ
て、所定の位置に基板表面が位置するように、基板を投
影光学系の光軸方向に移動させるオートフォーカス部
と、基板上でのパターンの投影像を所定の状態に調整す
る結像特性調整部と、調整部の調整量に基づいて、投影
光学系の結像面とアライメント系の合焦面との差分ΔZ
を出力する演算部と、差分ΔZに基づいて、合焦面に基
板表面が位置するようにオートフォーカス部を調整する
制御部と、を備えている。
【0017】第2の原因に起因する問題点を解決するた
めに、第2の露光方法(請求項3)は、次の第1〜第6
工程からなる。 第1工程:レチクルのパターンを感光基板に投影する投
影光学系の結像特性が所定の結像特性となるように投影
光学系を調整する。 第2工程:基板の表面を投影光学系の結像面に位置付け
る。 第3工程:基板を載置した移動ステージを投影光学系の
光軸と垂直な面内で移動することにより、オフアクシス
のアライメント系をマーク検出位置に基板上のマーク位
置に位置付け、そこにおいてマーク位置を検出する。 第4工程:投影光学系の結像面とアライメント系の合焦
面との光軸方向の位置の差分ΔZに基づいて、検出した
マーク位置のずれ量ΔXを計算する。 第5工程:このずれ量ΔXを第3工程で検出した検出値
に加えることにより、検出値を補正し、補正した検出値
に基づいて、移動ステージを移動することによって、基
板の所定ショット領域を投影光学系の真下に移動する。 第6工程:パターンを基板上に投影露光する。
【0018】第2のステッパー(請求項4)は、第2の
露光方法に使用されるものである。これは、レチクルの
パターンを感光基板に投影する投影光学系と、基板を載
置し、投影光学系の光軸に垂直な面内で移動可能な移動
ステージと、投影光学系に隣接して設けられ、基板のア
ライメントマークのマーク位置を検出するオフアクシス
のアライメント系とを有し、基板上に形成された位置合
わせ用のマークの位置をアライメント系により検出し、
アライメント系で検出したマークの位置に基づいて移動
ステージを移動して露光を行うステッパーであって、投
影光学系の結像面に基板表面が位置するように、基板を
投影光学系の光軸方向に移動させるオートフォーカス部
と、基板に投影されてパターンの像を所定の状態に調整
する結像特性調整部と、調整後の結像面とアライメント
系の合焦面との位置の差分ΔZとを出力する演算部と、
差分ΔZに基づいて、マーク位置のずれ量ΔXを計算
し、このずれ量ΔXに基づいて、マーク位置の検出値を
補正する補正部と、を備えている。
【0019】
【作用】請求項1、2の発明においては、結像特性を調
整した場合(これにより投影光学系の結像面は変化す
る)、マーク位置の検出をそのまま行なわずに、アライ
メントセンサーの合焦面にマーク位置を位置付けた後に
検出する。そのため、マーク位置を正確に検出し、アラ
イメントすることができる。それから、基板の表面を投
影光学系の結像面に移動させ、露光する。
【0020】請求項3、4の発明においては、結像特性
を調整した場合(これにより投影光学系の結像面は変化
するが、その位置に基板表面を位置付ける)、マーク位
置の検出をそのまま行い、その後、検出値を補正する。
そのためマーク位置を正確に検出し、アライメントする
ことができる。それから、基板を露光位置に移動し、そ
の後、露光する。
【0021】
【実施例1】以下、第1のステッパーの実施例について
図面を引用して説明する。図1は本例のステッパーの概
略構成を示している。超高圧の水銀ランプ1から発生し
た露光光IL1は楕円鏡2で反射してその第2焦点で一
度集光した後、照明光学系3に入射する。照明光学系3
は、コリメータレンズ、干渉フィルター、オプティカル
インテグレータ(フライアイレンズ)及び開口絞り(σ
絞り)等を含んでいる。楕円鏡2の第2焦点の近傍に
は、モータ5によって露光光IL1の光路の閉鎖及び開
放を行うシャッター(例えば4枚羽根のロータリーシャ
ッター)4が配置されている。尚、露光光IL1として
は、水銀ランプ1等の輝線(i線等)の他に、KrFエ
キシマレーザ若しくはArFエキシマレーザ等のレーザ
光、又は金属蒸気レーザやYAGレーザの高調波等を用
いても構わない。これらの露光光IL1は当然に感光剤
を感光させる波長を持つ。
【0022】照明光学系3から出射された露光光IL1
は、第1リレーレンズ7、可変視野絞り(レチクルブラ
インド)8及び第2リレーレンズ9を通過してミラー1
0に至り、ここでほぼ垂直に下方に反射された後、メイ
ンコンデンサーレンズ11を介してレチクルRのパター
ン領域PAをほぼ均一な照度で照明する。レチクルブラ
インド8の配置面はレチクルRのパターン形成面と共役
関係(結像関係)にある。
【0023】レチクルRは、モータ15によって投影光
学系16の光軸方向(Z方向)に移動可能で、且つ光軸
に垂直な面内でXY方向に移動及び回転が可能なレチク
ルステージ12に載置されている。レチクルステージ1
2の端部にはレーザ光波干渉測長器(干渉計)13から
のレーザビームを反射する移動鏡13mが固定されてい
る。レチクルステージ12のXY方向の位置はこの干渉
計13によって、例えば0.01μm程度の分解能で常時検
出される。レチクルR上にはレチクルアライメント系
(不図示)が配置され、このレチクルアライメント系
は、レチクルRの外周付近に形成された2組のレチクル
アライメントマークを検出する。レチクルアライメント
系からの検出信号に基づいてレチクルステージ12を移
動させることで、レチクルRはパターン領域PAの中心
点が光軸AXと一致するように位置決めされる。
【0024】レチクルRのパターン領域PAを通過した
露光光IL1は、両側テレセントリックな投影光学系1
6に入射する。投影光学系16はレチクルRの回路パタ
ーンを1/5に縮小投影する。投影像(回路パターン
像)は当然のことながら投影光学系16の結像面に形成
される。ここで、結像面の位置に感光基板W表面の所定
ショット領域があれば、その感光基板W(詳しく言えば
感光剤)に回路パターンが焼き付けられる。
【0025】図3は感光基板Wの座標系(x,y)に沿
って配列されたショット領域ES1〜ESNを示してい
る。各ショット領域ESiに隣接するストリートライン
にはそれぞれX方向用のアライメントマークMxi及び
Y方向用のアライメントマークMyiが形成されてい
る。アライメントマークMxiはX方向に所定ピッチで
配列された複数本の矩形からなり、アライメントマーク
MyiはY方向に所定ピッチで配列された複数本の矩形
からなる。本例は、EGA方式でアライメントを行う。
EGA方式では、それら全ショット領域ESiから予め
選択されたショット領域(以下、「サンプルショット」
という)SA1〜SA9についてのみオフアクシスのア
ライメントセンサー27(アライメント系の一種)がア
ライメントマークの位置を検出する。検出結果は、「感
光基板Wを載せるXYステージ」を移動する際の指標座
標であるXY基本座標による。マークと各ショット領域
の位置関係は予め記憶されているので、マーク位置の検
出結果を統計処理することにより、全てのショット領域
のXY基本座標上の位置が算出される。この算出結果に
基づき各ショット領域の位置決めを行う。
【0026】感光基板Wは、微小回転可能なウェハホル
ダ(不図示)に真空吸着され、このホルダを介してZス
テージ17上に載置される。Zステージ17はXYステ
ージ18上に載置されている。ステッパー全体の動作を
制御する主制御系14(演算部と制御部)は、モータ2
1によって、XYステージ18をステップ・アンド・リ
ピート方式でX方向に移動させ、かつ、Zステージ17
を光軸方向(Z方向)に移動させることができる。Zス
テージ17内には、感光基板Wの水平出し(レベリン
グ)を行うレベリングステージが組み込まれている。1
つのショット領域への露光が終了すると、XYステージ
により感光基板Wは次のショット領域が投影光学系16
の真下(つまり露光位置)にくるようにステッピングさ
れる(これでアライメントは完了する)。Zステージ1
7の端部には干渉計20からのレーザビームを反射する
移動鏡20mが固定され、Zステージ17のXY方向の
位置は干渉計20によって、例えば0.01μm程度の分解
能で常時検出される。
【0027】Zステージ17上には、「基準マークが形
成されたガラス基板よりなる基準部材19」が、その表
面の高さが感光基板W表面の高さとほぼ一致するように
設けられている。(注)「ほぼ一致」と言うのは、実際
には感光基板及びショット領域によって表面の高さはま
ちまちであるからである。本例では、Zステージ17に
よってZ方向の位置を変えることにより、基準部材19
上の基準マークを後述のオフアクシスのアライメントセ
ンサー27で検出する。検出された基準マーク(像)の
コントラストが最も高くなる位置が最良の合焦面であ
り、これにより、アライメントセンサー27の合焦面
(ベストフォーカス位置)を決める。基準マークとして
は、アライメントマークと同様のものが使用される。
【0028】他方、アライメントセンサー27が基準マ
ークの位置を検出した後、TTL(スルー・ザ・レン
ズ)方式の観察系(不図示)が投影光学系16を介して
基準マークの位置を検出する。これによって、投影光学
系16の光軸とアライメントセンサー27の光軸とのず
れ量(ベースライン量)を求める。アライメントセンサ
ー27でアライメントマークの位置を検出した後、検出
結果にベースライン量を加算することにより、各ショッ
ト領域のXY基本座標上の位置を計算し、予測すること
ができる。予測した位置は主制御系に記憶させておく。
基本座標はXYステージ18を移動する際の指標座標な
ので、その都度、マークを検出することなく、記憶に基
づいて、各ショット領域を逐次位置決めし、そして露光
することができる。
【0029】基準部材19上には、発光マーク(光源と
スリットとからなる)が設けられている。この発光マー
クからの光を投影光学系16を介してレチクルRに照射
して、反射光を再び発光マークに隣接した受光センサー
が検出する。Zステージ17をZ方向に移動して、受光
センサーの検出量が最大となる位置が投影光学系16の
結像面となる。また、発光マークからの光をレチクルア
ライメントマークに照射して、このマークからの反射光
を検出する。発光マークをXY方向に移動させて、レチ
クルアライメントマークを走査することによりレチクル
中心からレチクルアライメントマークまでの距離(XY
基本座標上の距離)を計測する。この計測値と実際のレ
チクル中心からレチクルアライメントマークまでの距離
とを比較することにより投影光学系16の結像特性を算
出することができる。
【0030】ステッパーの組立て時は、アライメントセ
ンサー27の合焦面と投影光学系16の結像面はほぼ同
一水平面内にある。しかし、使用時は、大気圧変動、露
光による熱の影響によって合焦面と結像面の位置関係は
よりずれる。このステッパーには、投影光学系16の結
像特性を調整するための調整部(結像特性調整部)22
が設けられている。本実施例の調整部22は、投影光学
系16の一部を構成するレンズエレメント、特にレチク
ルRに近い複数のレンズエレメントの各々を、ピエゾ素
子等の圧電素子を用いて独立に駆動(光軸AXに対して
平行移動又は傾斜)する。これによって、投影光学系1
6の結像特性(例えば投影倍率やディストーション)を
調整することができる。調整幅は、像高15mmの位置
(ショット中心から15mmの位置)で大きくても±数
μm程度である。
【0031】調整部22によって結像特性を調整する
と、これに応じて投影光学系の結像面の位置も変位す
る。このため、アライメントセンサー27のベストフォ
ーカス位置と差が生じることになる。そこで、投影光学
系16の結像特性を調整した時に生じる投影光学系16
の結像面の変位量ΔZ2を、調整量との関数として予め
調べておき、主制御系14に記憶させてある。これとは
別に主制御系14は、アライメントセンサー27のベス
トフォーカス位置と投影光学系の結像面との差分ΔZ1
も記憶している。調整後の結像面とアライメントセンサ
ー27のベストフォーカス位置との差分ΔZ(ΔZ1+
ΔZ2)を計算して出力することができる。
【0032】また、本例のステッパーは、AFセンサー
を備えている。AFセンサー、Zステージ17及び主制
御系14の一部が本発明のオートフォーカス部を構成す
る。AFセンサーは投影光学系16の側面に配置された
送光系42a及び受光系42bより構成される。本例の
オートフォーカス部は、Zステージによって感光基板W
表面を投影光学系の光軸方向へ移動させているが、Zス
テージとは別の駆動装置を備えてもかまわない。
【0033】図2は、図1のAFセンサーを拡大して示
した図である。図2において、AFセンサーは送光系4
2a(照明系43〜集光対物レンズ45)と受光系42
b(集光対物レンズ46〜光電検出器50)とより構成
されている。送光系42aにおいて、照明系43の前面
にはスリットパターンよりなる開口パターンが形成され
ている。その開口パターンを通過した検出光(感光剤を
感光させない波長)IL3が、ミラー44及び集光対物
レンズ45を介して投影光学系16の光軸AXに斜めに
感光基板W(又は基準部材19)に照射される。感光基
板W上にスリットパターン像が投影結像される。感光基
板Wで反射された検出光は、受光系42bの受光対物レ
ンズ46、傾斜角可変のミラー47、結像レンズ48及
び振動スリット49を経て光電検出器50の受光面のス
リット状の開口上にスリットパターン像を再結像する。
この開口を通過した光を光電変換して得た検出信号が主
制御系14内で振動スリット49の駆動信号で同期整流
されて、フォーカス信号が得られる。
【0034】この場合、感光基板W上のスリットパター
ン像の長手方向は図2の紙面に垂直な方向であり、感光
基板WがZ方向(光軸方向)に変位すると、光電検出器
50の受光面でのスリットパターン像はX方向に変位す
る。従って、光電検出器50から出力されるフォーカス
信号は、所定の範囲内において感光基板Wの位置に対し
てほぼ比例して変化する信号になる。このため、AFセ
ンサーは、フォーカス信号から感光基板W表面の位置と
結像面の位置との差を検出することができる。また、受
光系42b内のミラー47を傾斜(図2の紙面に垂直な
軸を中心に回転)させることにより、光電検出器50の
受光面でのスリットパターン像の位置がX方向に変位す
る。ミラー47の傾斜は、主制御系14が駆動部51を
駆動することにより実行される。投影光学系16の結像
面の位置を求めた(感光基板W表面が結像面に位置し
た)後、ミラー47を傾斜させて、光電検出器50の受
光面の開口の中心にスリットパターン像の中心を合致さ
せる。これは、この位置でAFセンサーのフォーカス信
号がゼロクロス点に来ることを意味し、これをAFセン
サーの調整と呼ぶ。
【0035】ここで、調整は、AFセンサー内部の位置
に基づいて、基準位置を変化させることを言い、較正
は、AFセンサー外の基準位置に基づいてAFセンサー
内の基準位置を変化させることを言う。図1に示す通
り、投影光学系16の側面には、プリズムミラー26と
共に、オフアクシス方式のアライメントセンサー27が
配置されている。このアライメントセンサー27におい
て、ハロゲンランプ28からの照明光IL2は集光レン
ズ29を介して光ファイバー30に入射する。光ファイ
バー30の他端から射出された照明光IL2は、レンズ
系31、ハーフプリズム32及び対物レンズ33を介し
てプリズムミラー26に入射する。プリズムミラー26
で反射された照明光IL2が感光基板W上のアライメン
トマークを垂直に照明する。
【0036】アライメントマークからの反射光は同じ経
路を戻ってプリズムミラー26、対物レンズ33を介し
てハーフプリズム32に達し、ハーフプリズム32で反
射された光が、結像レンズ34を経て指標板35上にア
ライメントマークの像を結像する。指標板35にはX方
向用の指標マーク35a,35b(図4参照)及びY方
向用の指標マークが形成されている。指標マーク35
a,35bは図4に示すように、それぞれY方向と共役
な方向に伸びた2本の直線状パターンからなり、この2
本はX方向と共役な方向に所定の間隔で並ぶ。 図1に
示すとおり、指標板35は対物レンズ33と結像レンズ
34とによって感光基板Wと共役に配置される。従っ
て、アライメントマークの像は指標板35上に結像さ
れ、指標板35からの光がリレー系36、ミラー37、
リレー系38及びハーフプリズム39を介して、テレビ
カメラ(例えば2次元CCDカメラ)40X及び40Y
の撮像面に達する。これらの撮像面にはそれぞれアライ
メントマークの像と指標マークの像とが結像される。テ
レビカメラ40X及び40Yからの撮像信号に基づい
て、信号処理系41がアライメントマークと指標マーク
との位置ずれ量を検出し、この位置ずれ量を主制御系1
4に供給する。テレビカメラ40Xの走査線の方向はX
方向と共役であり、テレビカメラ40Yの走査線の方向
はY方向と共役である。そこで、図3のX方向用のアラ
イメントマークMxiの位置検出はテレビカメラ40X
の撮像信号に基づいて行い、Y方向用のアライメントマ
ークMyiの位置検出はテレビカメラ40Yの撮像信号
に基づいて行う。このように指標マークを用いるのはテ
レビカメラ40X及び40Yによる画像のスキャン開始
位置がドリフトするためである。
【0037】図1には図示していないが、レンズ系31
内の感光基板Wとほぼ共役な位置に照明視野絞りが設け
られている。照明視野絞りは感光基板W上での照明領域
を規定する。ハーフプリズム26の真下に図3のサンプ
ルショットSA1に付設されたX方向用のアライメント
マークMxjがある場合に、図1のテレビカメラ40X
で観察されるその照明領域に相当する部分の様子を図4
(a)に示す。照明領域55は、アライメントマークM
xjに相当する領域55cとアライメントマークMxj
近傍で指標マーク35a,35bに相当する領域55
a,55bとで構成されている。照明領域を領域55
a,55bにまで広げているのは、領域55a,55b
の感光基板Wからの戻り光を利用して指標マーク35
a,35bを照明しているからである。
【0038】従って、指標マーク35a,35bを照明
する光に他のマークや回路パターンからのノイズ成分が
混入しないように、領域55a,55bは回路パターン
もマークも形成されていない領域となっており、通常は
鏡面状に加工されている。以下領域55a,55bのよ
うな「回路パターンもマークも形成されていない領域」
を禁止帯と呼ぶことにする。
【0039】アライメントマークMxj、指標マーク3
5a,35bに相当する撮像信号SXを図4(b)に示
す。ここで、縦軸は信号の強度を表し、横軸は図1のX
Yステージ18のX方向の走査位置を表している。図4
(b)に示すように、撮像信号は、指標マーク35a,
35b位置やアライメントマークMxjのエッジに相当
する位置(画素位置)で極小となる。Y方向にもアライ
メントマーク、指標マークが設けられており、テレビカ
メラ40YはY方向のマークを検出する。
【0040】ここで、投影光学系16の結像特性(特に
投影倍率)の計測方法について説明する。一つは、テス
ト露光を行い、露光されたショット領域の中心からその
周辺部の計測用マークまでの距離を測る。これに基づ
き、結像特性が計算で求められる。もう一つは、前述し
た通り、基準部材19に設けられた発光マークからの光
を用いて、レチクルRのレチクルアライメントマークを
走査する。結像特性の計測結果に基づいて、調整部22
により所定の結像特性になるように調整する。
【0041】他方、上述したEGA方式により露光する
感光基板Wのスケーリング値を計測する。これによっ
て、前処理工程における感光基板W上に形成されたショ
ット領域の伸縮度がわかる。この伸縮度に合わせて結像
特性(特に投影倍率)を調整して重ね合せ露光する方法
もある。
【0042】
【実施例2】実施例1のステッパーを用いた第1の露光
方法の実施例について説明する。予め投影光学系16の
結像面の位置とアライメントセンサー27の合焦面との
差がΔZ1である事が計測されている。ここで、投影光
学系16の結像面の位置でAFセンサーのフォーカス信
号がゼロクロス点に来るように較正する。
【0043】結像特性の調整を調整部22によって行な
った時、この調整量をΔM1とすると、この調整量ΔM
1に応じて決まる結像面の変位量ΔZ2が主制御系14
により算出される。この変位量ΔZ2は、以下の式によ
って求められる。
【0044】
【数1】
【0045】ここで、Kは比例係数であり、予め実験又
はシュミレーションで求めておく。調整前、図2に示す
ように、投影光学系16の結像面がある基準面52に位
置しており、感光基板W表面が基準面52にあるときに
AFセンサーのフォーカス信号がゼロクロス点に来たと
する。調整後、投影光学系16の結像面は、変位量ΔZ
2だけ上昇し面53に位置したものとする。この面53
で、AFセンサーのフォーカス信号がゼロクロス点に来
るように、主制御系14は、駆動部51を介して変位量
ΔZ2に対応する角度だけミラー47を傾斜させる。一
方、アライメントセンサー27のベストフォーカス位置
(合焦面)は、基準面52に対してΔZ1だけ変位した
面54の位置(つまり、面53からΔZ1+ΔZ2=Δ
Zだけ低下した位置)にあるとする。
【0046】まず、感光基板WをZステージ17上に載
置する。そして、アライメントセンサー27を用いて感
光基板W上のサンプルショット(図4のサンプルショッ
トSA1〜SA9)のアライメントマークの位置を検出
する動作を行う。このとき、アライメントセンサー27
の合焦面でAFセンサーのフォーカス信号がゼロクロス
点に来るように、主制御系14は駆動部51を介してベ
ストフォーカス位置の差分(ΔZ1+ΔZ2)に対応す
る角度だけミラー47を傾斜させておく。そして、感光
基板Wの中心を投影光学系16の真下に移動して、オー
トフォーカス部を働かせると、図5(a)に示すよう
に、アライメントセンサーの合焦面である面54に感光
基板W表面が移動する。この状態で、アライメントセン
サー27の真下にアライメントマークを移動して、アラ
イメントセンサー27の合焦面でアライメントマーク位
置の検出をする。
【0047】サンプルショットの全てについてマーク検
出を行い、主制御系14は検出したマーク位置座標から
全ショット領域の位置を所定の演算式によって算出す
る。次に、各ショット領域への露光を行う。このとき、
図2の主制御系14は駆動部51を介してベストフォー
カス位置の差分(ΔZ1+ΔZ2)に対応する角度だけ
ミラー47を元に戻す方向に傾斜させる。この状態でオ
ートフォーカス部を働かせると、図5(b)に示すよう
に、AFセンサーの受光系42bから得られるフォーカ
ス信号がゼロクロス点に来る位置が、投影光学系16の
結像面がある面53になる。この状態で、露光を行うシ
ョット領域を投影光学系16の真下に移動し、次いで、
オートフォーカス部を働かせて、感光基板W表面を投影
光学系16の結像面に移動させる。その上で、露光を行
うと、重ね合せ精度が高く、投影像(回路パターン像)
の解像度も高い。逐次感光基板Wの各ショット領域を投
影光学系16の真下に移動し、露光する。全てのショッ
ト領域の露光が終了したら、感光基板Wを交換し、同様
の動作を繰り返す。
【0048】なお、投影光学系16の結像面の位置とア
ライメントセンサー27の合焦面の位置との差分(ΔZ
1+ΔZ2)が小さい場合、フォーカス信号の線形部分
を用いて感光基板Wのベストフォーカス位置を、マーク
位置検出と露光時とで「ΔZ1+ΔZ2」だけそれぞれ
異なる位置に設定しても良い。また、フォーカス信号の
ゼロクロス点へ電気的にオフセットを与えるだけでも良
い。
【0049】投影光学系16の結像面の位置の検出は、
例えばテストプリントや、基準部材19に設けた発光マ
ーク等を用いて行うことができ、アライメントセンサー
27の合焦面の検出は基準部材19の基準マークの観察
により行うことができる。検出の結果、ベストフォーカ
ス位置に更にオフセット(これをΔZ3とする)が加わ
るような場合、このオフセットΔZ3を上述の変位量Δ
Z1とΔZ2に加えなければならない。しかし、このオ
フセットΔZ3の原因が、投影光学系16の結像面とア
ライメントセンサー27の合焦面の変動との両方に影響
を与えるものならば、主制御系14は、予めAFセンサ
ーの基準面をΔZ3だけ調整しておけばよい。そうすれ
ば、オフセットΔZ3は、アライメントセンサー27の
合焦面を求めるときに必ずしも使う必要はなくなる。
【0050】仮に、感光基板Wが傾斜を持っているよう
な場合には、AFセンサーを用いて数ショット領域につ
いてそれぞれベストフォーカス位置を求めて、おおまか
なレベリングを行って傾斜を取り除いてからアライメン
トを行えばよい。通常のアライメント・シーケンスは、
3個のショット領域(サーチショット)をアライメント
して、±2μm程度に粗く追い込むサーチアライメント
を行った後、±0.1μm程度以下に追い込むファイン
アライメントを行う。この場合、例えばサーチショット
で上記レベリングを行ってもよい。逆に、レベリングを
行った後にサーチアライメントを行ってもよいし、サー
チアライメントを行いながらAFセンサーを使ってベス
トフォーカス位置を求め、レベリング後にファインアラ
イメントに移行してもよい。傾斜を取り除いたあとにオ
ートフォーカス部を動作させることにより、水平な状態
で感光基板W表面をアライメントセンサー27の合焦面
に合わせることができる。
【0051】更に、予め感光基板Wの数ショット領域で
ベストフォーカス位置を求めて、感光基板Wの傾斜を最
小2乗近似等で求めても良い。そして、サーチアライメ
ント及びファインアライメントを行う際は、アライメン
トマークの座標と傾斜とからその傾斜にあわせてZステ
ージを上下させてアライメントセンサー27のベストフ
ォーカス位置でアライメントを行う。ベストフォーカス
位置を求めるショット領域は、サーチショットでもファ
インアライメント用のサンプルショットでも良く、それ
以外でも良い。また、ファインアライメント時のサンプ
ルショットのフォーカス位置を全て計測して覚えてお
き、アライメント時にそれに応じてZステージを上下さ
せてもよい。
【0052】
【実施例3】第2のステッパー及びそれを使用する第2
の露光方法の実施例について説明する。本例では、アラ
イメントセンサー27の合焦面からずれた位置で検出を
行なってもマーク位置検出が正確に行なえる例である。
本例は実施例1に、主制御系14が、アライメントセン
サーのテレセン値を記憶している点を加えたものであ
る。
【0053】感光基板W交換後、感光基板Wの中心を投
影光学系16の真下に移動し、その位置で感光基板Wの
表面を投影光学系16の結像面に合わせるようにステー
ジを上下させる。次に、X方向のアライメントマークM
xiの内の一つをアライメントセンサー27の真下に来
るように、ステージを移動し、位置検出を行う。この場
合、アライメントセンサー27の合焦面と(ΔZ1+Δ
Z2)だけZ方向に変位した位置で検出を行うことにな
る。換言すれば、結像面と合焦面は「ΔZ1+ΔZ2」
だけ位置の差分ΔZを有する。このため、検出値は、テ
レセン誤差により実際のマーク位置に対しずれているこ
とになる。このずれを補正するために、主制御系14
で、テレセン誤差と位置の差分ΔZとから検出値のずれ
量ΔXを計算する。ずれ量ΔXは、次のように計算され
る。
【0054】
【数2】
【0055】ここで、TxはX方向のテレセン値であ
る。主制御系14は、このずれ量ΔXを検出値に加える
ことによりマーク位置を補正する。そして、Y方向のア
ライメントマークMyiも同様に位置検出を行い補正を
行う。その上で、X,Y方向の両方のアライメントマー
クを数ショット検出するとショット配列が求まる。この
後、ステージはショット領域を投影光学系16の真下に
移動する。その上で感光基板Wの表面をベストフォーカ
スの位置に合わせ、露光を行う。全てのショット領域に
ついて露光が終了すると、感光基板Wの交換を行い、同
じ動作を繰り返す。
【0056】本実施例では、差分ΔZとテレセン値から
ずれ量ΔXを求めた。ずれ量ΔXの算出は、これに限定
されず、差分ΔZからずれ量を算出するものであれば、
どのような方法であってもかまわない。例えば、予め実
験等により差分ΔZとずれ量ΔXとの関係を求めてお
き、その関係を主制御系14が記憶しておくことも可能
である。
【0057】なお、本発明は上述した3つの実施例に限
定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成
を取り得ることは勿論である。
【0058】
【発明の効果】本発明は、調整部によって結像特性を調
整した場合、アライメントセンサーの合焦面でアライメ
ントマークを検出する(請求項1、2)か、又は、投影
光学系の結像面の位置とアライメントセンサーの合焦面
の位置との差分ΔZに基づいて、マーク位置の検出値を
補正する(請求項3、4)。そのため、結像特性を調整
した場合にも重ね合せ精度が向上した場合にも重ね合せ
精度が向上し、その結果、デバイスの良品率が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるステッパーの構成図で
ある。
【図2】図1のAFセンサーを示す構成図である。
【図3】感光基板の各ショット領域を示す平面図であ
る。
【図4】(a)はテレビカメラで観察されるアライメン
トマーク及び指標マークの模式図を示す図、(b)は図
4(a)に対応する撮像信号を示す波形図である。
【図5】(a)はアライメント時のフォーカス位置を示
す要部の側面図、(b)は露光時のフォーカス位置を示
す要部の側面図である。
【符号の説明】
1 光源 R レチクル W ウェハ 14 主制御系 16 投影光学系 22 調整部(結像特性調整部の一部) ES1〜ESN ショット領域 Mxi X方向用のアライメントマーク Myi Y方向用のアライメントマーク
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−101540(JP,A) 特開 平8−83752(JP,A) 特開 平7−263321(JP,A) 特開 平7−142346(JP,A) 特開 平6−349708(JP,A) 特開 平6−45225(JP,A) 特開 平5−47635(JP,A) 特開 平4−225213(JP,A) 特開 平2−102517(JP,A) 特開 平1−161832(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 G03F 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レチクルのパターンを感光基板に投影す
    る投影光学系の結像特性が所定の結像特性となるように
    前記投影光学系を調整する第1工程と、前記第1工程での前記投影光学系の調整により発生し
    た、前記基板表面と、前記投影光学系に隣接して設置さ
    れたオフアクシス方式のアライメント系の合焦面との間
    の、該アライメント系の光軸方向における差分を鑑み
    て、前記第1工程後に、該基板表面を、該アライメント
    系の該合焦面に位置づける方向に移動する 第2工程と、 前記基板を載置した移動ステージを前記投影光学系の光
    軸に垂直な面内で移動させることにより、前記アライメ
    ント系のマーク検出位置に前記基板上のアライメントマ
    ークを位置付け、そこにおいてマーク位置を検出する第
    3工程と、 前記第3工程で得られた検出値に基づいて、移動ステー
    ジを前記投影光学系の光軸と垂直な面内で移動すること
    によって、前記基板の所定ショット領域を前記投影光学
    系の真下に移動する第4工程と、 前記所定ショット領域の表面を前記投影光学系の結像面
    に位置付ける第5工程と、 前記パターンを前記基板上に投影露光する第6工程と、 を含むことを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 レチクルのパターンを感光基板に投影す
    る投影光学系と、前記基板を載置し、該投影光学系の光
    軸に垂直な面内で移動可能な移動ステージと、前記投影
    光学系に隣接して設けられ、前記基板のアライメントマ
    ークのマーク位置を検出するオフアクシス方式のアライ
    メント系とを有し、前記基板上に形成された位置合わせ
    用のマークの位置を前記アライメント系により検出し、
    前記アライメント系で検出したマークの位置に基づいて
    前記移動ステージを移動して露光を行う露光装置におい
    て、 所定の位置に前記基板表面が位置するように、前記基板
    を投影光学系の光軸方向に移動させるオートフォーカス
    部と、 前記基板上での前記パターンの投影像が所定の状態とな
    るように、前記投影光学系の結像特性を調整する結像特
    性調整部と、 前記調整部の調整量に基づいて、前記投影光学系の結像
    面と前記アライメント系の合焦面との差分ΔZを出力す
    る演算部と、 前記差分ΔZに基づいて、前記アライメント系の合焦面
    に前記基板表面が位置するようにオートフォーカス部を
    調整する制御部と、 を備えたことを特徴とする露光装置
  3. 【請求項3】 レチクルのパターンを感光基板に投影す
    る投影光学系の結像特性が所定の結像特性となるように
    前記投影光学系を調整する第1工程と、 前記第1工程後に、前記基板の表面を前記投影光学系の
    結像面に位置付ける第2工程と、 前記第2工程後に、前記基板を載置した移動ステージを
    前記投影光学系の光軸と垂直な面内で移動することによ
    り、オフアクシス方式のアライメント系をマーク検出位
    置に前記基板上のマーク位置に位置付け、そこにおいて
    マーク位置を検出する第3工程と、 前記投影光学系の結像面と前記アライメント系の合焦面
    との前記光軸方向の位置の差分ΔZに基づいて、検出し
    た前記マーク位置のずれ量ΔXを計算する第4工程と、 このずれ量ΔXを前記第3工程で検出した検出値に加え
    ることにより、前記検出値を補正し、補正した検出値に
    基づいて、前記移動ステージを移動することによって、
    前記基板の所定ショット領域を前記投影光学系の真下に
    移動する第5工程と、 前記第5工程後に、前記パターンを前記基板上に投影露
    光する第6工程と、 を含むことを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 レチクルのパターンを感光基板に投影す
    る投影光学系と、前記基板を載置し、該投影光学系の光
    軸に垂直な面内で移動可能な移動ステージと、前記投影
    光学系に隣接して設けられ、前記基板のアライメントマ
    ークのマーク位置を検出するオフアクシスのアライメン
    ト系とを有し、前記基板上に形成された位置合わせ用の
    マークの位置を前記アライメント系により検出し、前記
    アライメント系で検出したマークの位置に基づいて前記
    移動ステージを移動して露光を行う露光装置において、 前記投影光学系の結像面に前記基板表面が位置するよう
    に、前記基板を投影光学系の光軸方向に移動させるオー
    トフォーカス部と、 前記基板上での前記パターンの投影像が所定の状態とな
    るように、前記投影光学系の結像特性を調整する結像特
    性調整部と、 前記調整後の前記投影光学系の結像面と前記アライメン
    ト系の合焦面との位置の差分ΔZとを出力する演算部
    と、 前記差分ΔZに基づいて、マーク位置のずれ量ΔXを計
    算し、このずれ量ΔXに基づいて、マーク位置の検出値
    を補正する補正部と、 を備えたことを特徴とする露光装置
  5. 【請求項5】 前記第2工程を行う前に、前記基板の傾
    斜を取り除くためのレベリングを行うことを特徴とする
    請求項1に記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記第3工程において検出されたマーク
    位置の検出結果を統計処理することにより求められた前
    記基板上のショット領域の伸縮度に基づいて、前記投影
    光学系の投影倍率を調整する工程を含むことを特徴とす
    る請求項1又は5に記載の露光方法。
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