JP2003323903A - スカンジアを固溶させたジルコニア材料およびこれを用いた固体電解質型燃料電池 - Google Patents

スカンジアを固溶させたジルコニア材料およびこれを用いた固体電解質型燃料電池

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JP2003323903A
JP2003323903A JP2003020910A JP2003020910A JP2003323903A JP 2003323903 A JP2003323903 A JP 2003323903A JP 2003020910 A JP2003020910 A JP 2003020910A JP 2003020910 A JP2003020910 A JP 2003020910A JP 2003323903 A JP2003323903 A JP 2003323903A
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electrolyte
solid
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ssz
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Kenichi Hiwatari
研一 樋渡
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼結性に優れ、酸素イオン導電性が高く、固
体電解質型燃料電池の電解質として採用した場合、イン
ターコネクターや燃料極を焼結させる工程においてもガ
ス透過性の無い電解質を得ることができるスカンジアを
固溶させたジルコニア材料を提供する。 【解決手段】 (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO
-y mol%Bi2O3-z mol%A(但し、Aは原子番号39と、57
〜71の1種または2種以上からなる酸化物)で表されるジ
ルコニアであって、x,yおよびzが3≦x≦12、0.5≦y+z≦
5(但し、y>0,z>0)、望ましくはx,yおよびzが、8≦x≦
12、0.5≦y+z≦2(但し、y>0,z>0)を満足することを特
徴とするスカンジアを固溶させたジルコニア材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スカンジアを固溶
させたジルコニア材料およびこれを用いた固体電解質型
燃料電池に関する。特には焼結性に優れ、酸素イオン導
電性が高く、本材料を固体電解質型燃料電池の電解質と
して採用した場合、インターコネクターや燃料極を焼結
させる工程においてもガス透過性の無い電解質を得るこ
とができるスカンジアを固溶させたジルコニア材料およ
びこれを用いた固体電解質型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スカンジアを固溶させたジルコニ
ア材料(以下、SSZ材料と示す)にアルミナを添加して焼
結性を向上させ、固体電解質型燃料電池の電解質として
好適な高強度SSZ材料が提案されている。(例えば、特
許文献1)また、SSZ材料に微量のCeO2を固溶させて、
高強度かつ酸素イオン導電性が高いSSZ材料が提案され
ている。(例えば、特許文献2)さらに、SSZ材料に微量
のBi2O3を固溶させて、1200℃程度の低温で焼結させる
ことができるSSZ材料が提案されている。(例えば、非
特許文献1)
【0003】従来、固体電解質型燃料電池の電解質とし
てイットリアを固溶させたジルコニア(以下、YSZと示
す。)が提案されている。(例えば、特許文献3)
【0004】
【特許文献1】特開平7−69720公報(第1−9、図
1−7)
【特許文献2】特開2000−340240公報(第1
−8、図1−4)
【特許文献3】特開平10−158894公報(第1−6
頁、図1−図12)
【非特許文献1】鵜飼健司、外3名,「低温で焼結可能な
スカンジア安定化ジルコニア材料の開発」,第10回SOFC
研究発表会講演要旨集,SOFC研究会,2002年11月22日,p.1
9-22
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特許文献1のように、S
SZ材料にAl2O3を添加すると焼結性は向上する。しか
し、酸素イオン導電性が低下するという問題があった。
【0006】特許文献2では、SSZ材料に微量のCeO2を固
溶させると高強度かつ酸素イオン導電性が高くなると提
案しているが、当方で試験したところ、酸素イオン導電
性の向上は見られたが、これを用いて固体電解質型燃料
電池の電解質を作製したところガス透過性の無い電解質
を作製することが困難であった。これは、本組成の焼結
性が低いことが原因であると考えられた。
【0007】ここで示すガス透過性の無い電解質とは、
電解質の片面とその反対側面の間に圧力差を設け、その
間を透過するガス透過量で評価され、ガス透過量Q≦2.
8×10-9ms-1Pa-1(より好ましくはQ≦2.8×10-10ms-1P
a-1)であるものを指す。
【0008】非特許文献1で示されるように、SSZ材料
に微量のBi2O3を固溶させるとSSZ材料を低温で焼結させ
ることができる。しかし、本組成の材料を固体電解質型
燃料電池の電解質として採用した場合、インターコネク
ターや燃料極を焼結させる工程でガス透過性の無い電解
質が得られなくなるという問題が認められた。これは、
Bi2O3成分がSSZ材料から抜けて電解質のガス透過性が悪
くなったと考えられた。
【0009】特許文献3のように固体電解質型燃料電池
の電解質として、YSZを用いると発電温度が900℃以下に
なるとYSZの酸素イオン導電性が低下することによって
出力性能が低下するという問題があった。
【0010】本発明の目的は、焼結性に優れ、酸素イオ
ン導電性が高く、固体電解質型燃料電池の電解質として
採用した場合、インターコネクターや燃料極を焼結させ
る工程においてもガス透過性の無い電解質を得ることが
できるSSZ材料を提供することである。。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1の発明は、(100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO
-y mol%Bi2O3-z mol%A(但し、Aは原子番号39と、57
〜71の1種または2種以上からなる酸化物)で表されるジ
ルコニアであって、x,yおよびzが 3≦x≦12 0.5≦y+z≦5(但し、y>0,z>0) を満足することを特徴とするスカンジアを固溶させたジ
ルコニア材料からなることを提供する。
【0012】本発明によれば、SSZ材料を前記組成に限
定したので焼結性に優れ、酸素イオン導電性が高く、固
体電解質型燃料電池の電解質として採用した場合、イン
ターコネクターや燃料極を焼結させる工程においてもガ
ス透過性の無い電解質を得ることができるSSZ材料を提
供することができる。
【0013】3≦x≦12に限定した理由は、xが3より小さ
いと酸素イオン導電性が低くなりすぎて、Aを入れても
酸素イオン導電性が向上しないためで、一方、12より大
きいと結晶相が立方晶の他に菱面体晶相が析出し、酸素
イオン導電性が低下するためである。
【0014】また、3≦x≦12が好ましい理由は、この組
成範囲では結晶相が安定であることと酸素イオン導電性
が高いためである。
【0015】Bi2O3のみの固溶の場合、Bi2O3の融点が82
0℃程度と低く、SSZ材料の焼結を低温で行わせることが
できるが、固体電解質型燃料電池のインターコネクター
や燃料極を焼結させる工程においてBi2O3成分がSSZ材料
から抜け、ガス透過性の無い電解質を得ることができな
くなるためである。これに対して、Bi2O3は融点である8
20℃を越えると不安定になり、安定化するために他の組
成とくっついて安定化を図る性質がある。それゆえ、A
を固溶させることによってBi2O3成分がSSZ材料から抜け
るのを抑制し、ガス透過性の無い電解質が得られるよう
になるためである。また、Aの元素はScと同様の第3a族
に属する元素なので、+3の酸化状態を取る性質があるこ
と、またこれらの酸化物・水酸化物は水にほとんど溶け
ないなどScの酸化物・水酸化物と同じ性質をもっている
ので、Scと同様にジルコニアの結晶相に固溶されるため
である。
【0016】0.5≦y+z≦5(但し、y>0,z>0)に限定した
理由は、y+zが0.5未満であると固溶量が少なすぎて(100
-x)mol%ZrO−xmol%ScOで表されるものと焼結
性の向上と酸素イオン導電性の向上に対して効果が無い
ためで、一方、y+zが5より大きいと結晶相として立方晶
の他に菱面体晶相が析出し、酸素イオン導電性が低下す
るためである。また、y>0,z>0としているのは、yが0
であると材料の焼結性が低下し、逆にzが0であると固体
電解質型燃料電池のインターコネクターや燃料極を焼結
させる工程においてBi2O3成分がSSZ材料から抜け、ガス
透過性の無い電解質を得ることができなくなるためであ
る。
【0017】また、この組成範囲のSSZ材料は、YSZ材料
と同程度の焼結性を有し、YSZより酸素イオン導電性が
高いため固体電解質型燃料電池の電解質に採用すれば、
電解質の内部抵抗が小さくなり、従来タイプの固体電解
質型燃料電池より出力性能が高い固体電解質型燃料電池
を提供することができる。
【0018】上記目的を達成するために第2の発明は、
yが0<y≦2であることを提供する。
【0019】本発明によれば、Bi2O3の固溶量を限定し
たので、固体電解質型燃料電池の電解質として採用した
場合、インターコネクターや燃料極を焼結させる工程に
おいてもガス透過性の無い電解質を得ることができるSS
Z材料を提供することができる。
【0020】この理由は、Bi2O3の固溶量が2mol%より
多くなるとSSZ材料の結晶相からBi2O 3成分が抜けやすく
なるためである。
【0021】上記目的を達成するため第3の発明は、x,
yおよびzが 8≦x≦12 0.5≦y+z≦2(但し、y>0,z>0) を満足することを提供する。
【0022】本発明によれば、組成範囲をさらに限定し
たので焼結性に優れ、酸素イオン導電性が高く、固体電
解質型燃料電池の電解質として採用した場合、インター
コネクターや燃料極を焼結させる工程においてもガス透
過性の無い電解質を得ることができるSSZ材料を提供す
ることができ、また、このSSZ材料を固体電解質型燃料
電池の電解質に用いれば、従来のYSZ材料を電解質に採
用したタイプの固体電解質型燃料電池より出力性能が高
い固体電解質型燃料電池を提供することができる。
【0023】8≦x≦12が好ましい理由は、この範囲のも
のが最も酸素イオン導電性が高いためで、0.5≦y+z≦2
(但し、y>0,z>0)が好ましい理由は、y+zが2より大き
いと、固体電解質型燃料電池の電解質に用いた場合に空
気極や燃料極と反応し、出力性能を低下させる可能性が
あるためである。
【0024】上記目的を達成するために第4の発明は、y
が0<y≦0.5であることを提供する。
【0025】本発明によれば、Bi2O3の固溶量をさらに
限定したので、より固体電解質型燃料電池の電解質とし
て採用した場合、インターコネクターや燃料極を焼結さ
せる工程においてもガス透過性の無い電解質を得ること
ができるSSZ材料を提供することができる。
【0026】この理由は、Bi2O3の固溶量が0.5mol%よ
り多くなるとSSZ材料の結晶相からBi 2O3成分が抜ける可
能性があるためである。
【0027】上記目的を達成するために第5の発明は、A
がCeO2であることを提供する。
【0028】本発明によれば、(100-x-y-z)mol%ZrO
−xmol%ScO-y mol%Bi2O3-z mol%CeO2で表され
るSSZ材料なので焼結性に優れ、酸素イオン導電性が高
く、固体電解質型燃料電池の電解質として採用した場
合、インターコネクターや燃料極を焼結させる工程にお
いてもガス透過性の無い電解質を得ることができるSSZ
材料を提供することができる。また、このSSZ材料を固
体電解質型燃料電池の電解質に用いれば、従来より出力
性能が高い固体電解質型燃料電池を提供することができ
る。
【0029】この理由は、Bi2O3成分がSSZ材料から抜け
るのを抑制し、かつ酸素イオン導電性を向上させる作用
を有するCeO2と焼結性を向上させる作用のあるBi2O3
固溶させているためである。また、従来より出力性能が
高くなる理由は、YSZ材料より酸素イオン導電性の高いS
SZ材料でガス透過性の無い電解質を容易に作製すること
ができるためである。
【0030】上記目的を達成するために第6の発明は、A
がY2O3であることを提供する。
【0031】本発明によれば、(100-x-y-z)mol%ZrO
−xmol%ScO-y mol%Bi2O3-z mol%Y2O3で表され
るSSZ材料なので焼結性に優れ、酸素イオン導電性が高
く、固体電解質型燃料電池の電解質として採用した場
合、インターコネクターや燃料極を焼結させる工程にお
いてもガス透過性の無い電解質を得ることができるSSZ
材料を提供することができる。また、このSSZ材料を固
体電解質型燃料電池の電解質に用いれば、従来より出力
性能が高い固体電解質型燃料電池を提供することができ
る。
【0032】この理由は、Bi2O3成分がSSZ材料から抜け
るのを抑制し、焼結性を向上させる作用を有するY2O3
焼結性を向上させる作用のあるBi2O3を固溶させている
ためである。また、従来より出力性能が高くなる理由
は、YSZより酸素イオン導電性の高いSSZ材料でガス透過
性の無い電解質を容易に作製することができるためであ
る。
【0033】上記目的を達成するために第7の発明は、A
がCeO2とY2O3であることを提供する。
【0034】本発明によれば、(100-x-y-z)mol%ZrO
−xmol%ScO-y mol%Bi2O3-z mol%(CeO2,Y2O3
で表されるSSZ材料なので焼結性に優れ、酸素イオン導
電性が高く、固体電解質型燃料電池の電解質として採用
した場合、インターコネクターや燃料極を焼結させる工
程においてもガス透過性の無い電解質を得ることができ
るSSZ材料を提供することができる。また、このSSZ材料
を固体電解質型燃料電池の電解質に用いれば、従来より
出力性能が高い固体電解質型燃料電池を提供することが
できる。
【0035】この理由は、Bi2O3成分がSSZ材料から抜け
るのを抑制し、酸素イオン導電性を向上させる作用を有
するCeO2と、Bi2O3成分がSSZ材料から抜けるのを抑制
し、焼結性を向上させる作用を有するY2O3と、焼結性を
向上させる作用のあるBi2O3を固溶させているためであ
る。また、従来より出力性能が高くなる理由は、YSZよ
り酸素イオン導電性の高いSSZ材料でガス透過性の無い
電解質を容易に作製することができるためである。
【0036】上記目的を達成するために第8の発明は、
電解質と、該電解質の片面に燃料極と、前記電解質の反
対面に設けた空気極と、からなる単電池と、電気的接続
の役割を有するインターコネクターと、を備えた固体電
解質型燃料電池であって、前記電解質が第1の発明〜第
7の発明のいずれかのSSZ材料からなることを提供してい
る。
【0037】本発明によれば、第1の発明〜第7の発明
のいずれかのSSZ材料を電解質として採用したので7出力
性能に優れる固体電解質型燃料電池を提供することがで
きる。
【0038】この理由は、第1の発明〜第7の発明にお
けるSSZ材料の酸素イオン導電性がYSZ材料より高く、か
つガス透過性の無い電解質を容易に作製することができ
るためである。
【0039】上記目的を達成するために第9の発明は、
燃料極は、電解質側がNiOとSSZ材料が均一に混合された
層(以下、NiO/SSZと示す。)からなる燃料側電極反応層
と、燃料側がNiOとイットリアを固溶させたジルコニア
が均一に混合された層(以下、NiO/YSZと示す。)から
なる燃料電極と、からなることを提供する。
【0040】本発明によれば電解質側がNiO/SSZと、燃
料側がNiO/YSZと、からなるので、700〜900℃の作動温
度においても出力性能に優れる固体電解質型燃料電池を
提供することができる。なお、NiOは燃料ガス雰囲気下
ではNiに還元され、該層はNi/SSZおよびNi/YSZに変わ
る。
【0041】燃料側電極反応層としてNiO/SSZを設ける
ことが好ましいのは、燃料ガス雰囲気下のNi/SSZは700
℃程度の低温においても電子導電性と酸素イオン導電性
が高いので燃料側電極反応層で起こる(1)、(2)式の反応
を効率良く進めることができるためである。 H2+O2-→H2O+2e- …(1) CO+O2-→CO2+2e- …(2)
【0042】また、燃料電極としてNiO/YSZであること
が好ましい理由は、燃料ガス雰囲気下のNi/YSZは電子導
電性が高いことと、YSZが混合されているのでNiの凝集
を抑制することができ、耐久性を高めることができるこ
とと、SSZと比較してYSZが安価でありコストダウンを図
ることができるためである。
【0043】上記目的を達成するために第10の発明は、
空気極は、電解質側がCaまたはSrを固溶させたランタン
マンガナイトとSSZが均一に混合された層(以下、Caまた
はSrを固溶させたランタンマンガナイト/SSZと示す。)
からなる空気側電極反応層と、空気側がCaまたはSrを固
溶させたランタンマンガナイト層からなる空気電極と、
からなることを提供する。
【0044】本発明によれば、空気側電極反応層がCaま
たはSrを固溶させたランタンマンガナイト/SSZと、空気
電極がCaまたはSrを固溶させたランタンマンガナイト層
と、からなるので700〜900℃の作動温度においても出力
性能に優れる固体電解質型燃料電池を提供することがで
きる。
【0045】空気側電極反応層として、CaまたはSrを固
溶させたランタンマンガナイト/SSZが好ましいのは、70
0℃程度の低温においても電子導電性と酸素イオン導電
性が高いので空気側電極反応層で起こる(3)式の反応が7
00℃程度の低温においても効率良く進めることができる
ためである。 1/2O2+2e-→O2- …(3)
【0046】また、空気電極としてCaまたはSrを固溶さ
せたランタンマンガナイト層が好ましいのは、固体電解
質型燃料電池の空気雰囲気下で電子導電性が高く、かつ
材料として安定であるためである。
【0047】上記目的を達成するために第11の発明は、
インターコネクターが、Caを固溶させたランタンクロマ
イトであることを提供している。
【0048】本発明によれば、Caを固溶させたランタン
クロマイトを採用することでガス透過性が無く、電子導
電性が高いインターコネクターが得られるので出力性能
に優れる固体電解質型燃料電池を提供することができ
る。
【0049】この理由は、Caを固溶させたランタンクロ
マイトは、固体電解質型燃料電池の他材料の焼成温度よ
り低い温度で焼結助剤成分であるカルシウムクロメイト
(Ca mCrnO4)が生成し、ガス透過性が無い膜を容易に作
製できるためである。また、ガス透過性の無いCaを固溶
させたランタンクロマイトからなるインターコネクター
であれば電子導電性が高いためである。
【0050】
【発明の実施の形態】本発明における固体電解質型燃料
電池について図1を用いて説明する。図1は、円筒タイ
プの固体電解質型燃料電池の断面を示す図である。円筒
状の空気極支持体1上に帯状のインターコネクター2、
電解質3、さらに電解質3の上にインターコネクター2
と接触しないように燃料極膜4が構成されている。空気
極支持体の内側にAirを流し、外側に燃料を流すとAir中
の酸素が空気極と電解質の界面で酸素イオンに変わり、
この酸素イオンが電解質を通って燃料極に達する。そし
て、燃料ガスと酸素イオンが反応して水および二酸化炭
素になる。これらの反応は(1),(2)式で示される。燃料
極4とインターコネクター2を接続することによって外
部へ電気を取り出すことができる。 H2+O2-→H2O+2e- … (1) CO+O2-→CO2+2e- … (2)
【0051】図2は、空気電極1aと電解質3の間に空気
側電極反応層1bを、そして電解質3と燃料電極4aの間に
燃料側電極反応層4bを設けたタイプについて示した断面
図である。空気側電極反応層1bは空気電極からの酸素ガ
スと電子から酸素イオンが生成する(3)式の反応を効率
良く行うために設けられた層であり、この空気側電極反
応層1bで生成した酸素イオンが電解質3を通って燃料極
側に移動する。そして、燃料側電極反応層4bで(1),(2)
式に示す反応が行われ、燃料電極4aとインターコネク
ター2を接続することで外部へ電気を取り出すことがで
きる。空気側電極反応層、電解質および燃料側電極反応
層の適正化を図れば700℃程度の低温まで出力性能に優
れる固体電解質型燃料電池を提供することが可能であ
る。 1/2O2+2e-→O2- … (3)
【0052】本発明における電解質は、固体電解質型燃
料電池の発電温度で空気雰囲気および燃料ガス雰囲気に
おいて、酸素イオン導電性が高いこと、ガス透過性の無
い膜であること、電子導電性が無いものであることが好
ましい。この観点からSSZ材料が好ましい。
【0053】SSZ材料は焼結性が低いためにこのままで
はガス透過性の無い電解質を作製することが困難である
ことから、SSZ材料に焼結助剤成分を固溶させ、ガス透
過性の無い電解質を作製することが好ましい。
【0054】SSZ材料に固溶させる焼結助剤成分として
は、Bi2O3が好ましい。しかし、SSZ材料にBi2O3を固溶
させた材料は、固体電解質型燃料電池の燃料極等の焼結
工程においてBi2O3成分がSSZ材料から抜けて、電解質の
ガス透過性を悪くする。それゆえ、Bi2O3の他にBi2O3
分がSSZ材料から抜けるのを抑制する酸化物を固溶させ
ることが好ましい。この観点から(100-x-y-z)mol%ZrO
−xmol%ScO-ymol%Bi2O3-z mol%A(但し、Aは
原子番号39と、57〜71の1種または2種以上からなる酸
化物)で表されるジルコニアであって、x,yおよびzが3≦
x≦12,0.5≦y+z≦5(但し、y>0,z>0)を満足するSSZ材
料が好ましい。
【0055】本発明におけるAには、Bi2O3成分がSSZ材
料から抜けるのを抑制する作用だけでなく、例えば、Ce
O2においては酸素イオン導電性の向上をもたらす作用が
あり、また、Y2O3,Sm2O3などのように焼結性の向上をも
たらす作用を有する。いずれも酸素イオン導電性が高
く、焼結性に優れる材料であるので好ましい。
【0056】本発明におけるAは、原子番号39と、57〜7
1の1種または2種以上からなる酸化物であるとしている
が、前記原子番号の範囲で焼結性に優れ、酸素イオン導
電性が高く、固体電解質型燃料電池の電解質として採用
した場合、インターコネクターや燃料極を焼結させる工
程においてもガス透過性の無い電解質を得ることができ
るSSZ材料であれば良く、、特に限定はない。Sm2O3、Gd
2O3などを単独で固溶させたものでも良いし、Sm2O3とGd
2O3の2種類を固溶させるなど複数の酸化物を固溶させ
たものであっても良い。固体電解質型燃料電池において
は、酸素イオン導電性が高いことが好ましいが、前記の
例はいずれも酸素イオン導電性が高いので電解質材料と
して好ましい。
【0057】本発明におけるSSZは焼結性に優れること
から固体電解質型燃料電池の電解質の厚みを50μm以下
(好ましくは、30μm以下)の薄膜にしてもガス透過性
の無い電解質を作製することができるため、(100-x-y-
z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3-z mol%A
(但し、Aは原子番号39と、57〜71の1種または2種以上
からなる酸化物)で表されるジルコニアであって、x,yお
よびzが3≦x≦12,0.5≦y+z≦5(但し、y>0,z>0)の範囲
において、700〜900℃において出力性能に優れる固体電
解質型燃料電池を提供することができる。
【0058】本発明における燃料極は固体電解質型燃料
電池の燃料ガス雰囲気において電子導電性が高い、燃料
ガス透過性が高く、(1),(2)式の反応を効率良く行える
ものであることが好ましい。この観点からは好ましい材
料としてはNiO/YSZ、NiO/SSZ等を挙げることができる。
NiOは固体酸化物形燃料電池の燃料ガス雰囲気下で還元
されてNiとなり、該層はNi/YSZ,Ni/SSZとなる。
【0059】(1),(2)式の反応を効率良く行うことがで
き、出力性能を向上させるという観点からは燃料極は、
燃料側電極反応層と燃料電極から構成されることが好ま
しい。
【0060】本発明における燃料側電極反応層としては
電子導電性と酸素イオン導電性の両方の特性に優れるも
のが好ましい。この観点からNiO/SSZが好ましい。NiOは
固体電解質型燃料電池の燃料雰囲気下で還元されてNiと
なり、該層はNi/SSZとなる。また、NiO/SSZの比率は重
量比で10/90〜50/50が好ましい。この理由は、10/90未
満では電子導電性が低すぎるためで、一方50/50越えで
は酸素イオン導電性が低すぎるためである。
【0061】本発明のNiO/SSZにおけるSSZのスカンジア
の固溶量としては、3〜12mol%が好ましい。この理由
は、この範囲であれば酸素イオン導電性がより高く(1),
(2)の反応を促進させることができるためである。ま
た、本組成であれば、酸素イオン導電性が700℃程度の
低温下においても高いので700℃程度の低温まで出力性
能に優れる固体電解質型燃料電池を提供することができ
る。
【0062】本発明のNiO/SSZにおけるSSZにはさらにCe
O2,Sm2O3,Gd2O3等が5mol%以下程度固溶されていても良
い。また、2種以上固溶させたものであっても良い。こ
れらの材料が固溶されると燃料ガス雰囲気下で酸素イオ
ン導電性の向上だけでなく電子導電性の向上も期待でき
るので含んでいる方が好ましい。
【0063】燃料側電極反応層におけるSSZについて
は、(100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%B
i2O3-z mol%A(但し、Aは原子番号39と、57〜71の1種
または2種以上からなる酸化物)で表されるジルコニアで
あって、x,yおよびzが3≦x≦12,0.5≦y+z≦5(但し、y>
0,z>0) であっても良い。この理由は、本組成は酸素イ
オン導電性が高いためである。
【0064】燃料ガス雰囲気下で、酸素イオン導電性が
高く、電子導電性が高いという観点からNiOとSSZとセリ
ウム酸化物が所定の重量比で均一に混合された層(以
下、NiO/SSZ/セリウム酸化物と示す。)であっても良
い。NiOは固体電解質型燃料電池の燃料ガス雰囲気下で
還元されてNiとなり、該層はNi/SSZ/セリウム酸化物と
なる。
【0065】ここで示すセリウム酸化物とは、セリウム
が含まれた酸化物であれば良く特に限定はない。一般式
(CeO2)1-2X(B2O3)X…(4)(但し、B=Sm,Gd,Yのいずれか一
種、0.05≦X≦0.15)で表されるものが酸素イオン導電性
が高く、好ましい。
【0066】燃料側電極反応層においては、酸素イオン
導電性と電子導電性を有することからNiO/SSZにおけるN
iOの比率が10〜50重量部であることが好ましい。また、
NiOの比率を電解質から燃料極側へ10、30、50重量部の
ように傾斜させた構造であっても良い。電解質と燃料電
極の熱膨張差を緩和するという観点からは傾斜させた方
が好ましい。
【0067】本発明における燃料電極は固体電解質型燃
料電池の燃料ガス雰囲気において電子導電性が高く、燃
料ガス透過性が高いものが好ましい。この観点からNiO/
YSZの比率は重量比で50/50〜90/10が好ましい。この理
由は、50/50未満では電子導電性が低いためで、一方90/
10越えではNi粒子の凝集によって出力性能が低下するた
めである。
【0068】燃料ガス透過性が高いという観点からは燃
料電極に用いる原料粉末の平均粒子径は0.5〜10μmであ
ることが好ましい。この理由は、0.5μmより小さい原料
粉末から燃料電極を作製するとガス透過性が高い燃料電
極を作製できないためで、一方、10μmより大きい原料
粉末から燃料電極を作製すると燃料電極の気孔率が大き
くなりすぎて電子導電性が高い燃料電極が得られないた
めである。
【0069】本発明における燃料電極の組成について
は、NiO/YSZが好ましく、この他にはNiO/SSZ、NiO/カル
シウムを固溶させたジルコニア(以下、NiO/CSZと示す)
を挙げることができる。SSZよりYSZの方が安価であるこ
とからYSZの方が好ましいが、CSZはYSZよりさらに安価
であることからコストの観点からはNiO/CSZが最も好ま
しい。なお、NiO/CSZにおいても燃料電池の燃料ガス雰
囲気下においてはNi/CSZとなる。
【0070】本発明における燃料電極の原料の合成法に
ついては、NiO/SSZおよびNiO/YSZなどの燃料極材料が均
一に混合されていれば良く特に限定はない。共沈法、ス
プレードライ法などが挙げられる。
【0071】本発明における空気極は固体電解質型燃料
電池の空気雰囲気下において電子導電性が高く、酸素ガ
ス透過性が高く、(3)式の反応が効率よく行えるもので
あることが好ましい。
【0072】(3)式の反応を効率良く行うことができ、
出力性能を向上させるという観点からは空気極は、空気
側電極反応層と空気電極から構成させることが好まし
い。
【0073】空気側電極反応層は、(3)式の反応を効率
良く行い、出力性能を向上させるために設けられた層で
あるので酸素イオン導電性が高いことが好ましい。ま
た、空気側電極反応層にさらに電子導電性を有すると
(3)式の反応をより促進させることができることからよ
り好ましい。上記観点から好ましい材料としてCaまたは
Srを固溶させたランタンマンガナイト/SSZからなる層が
挙げられる。
【0074】本発明において、空気側電極反応層のCaま
たはSrを固溶させたランタンマンガナイト/SSZ におけ
るCaまたはSrを固溶させたランタンマンガナイトの組成
としては、700℃以上における電子導電性、材料の安定
性等から、(La1-xAx)yMnO3と表記した場合、x,yの値は
0.15≦x≦0.3、0.97≦y≦1の範囲がより好ましい。
【0075】この理由は、x<0.15、x>0.3の範囲では
電子導電性が低下するためで、y<0.97では反応性が高
くなり電極反応層の活性を低下させるためで、y>1では
ジルコニアと反応してLa2Zr2O7で示される絶縁層を生成
するためにセルの出力性能を低下させるためである。
【0076】空気側電極反応層におけるランタンマンガ
ナイトには、SrまたはCa以外に、Ce,Sm,Gd,Pr,Nd,Co,A
l,Fe,Cr,Ni等を固溶させたものであっても良い。
【0077】本発明におけるLaAMnO3/SSZからなる空気
側電極反応層のSSZにおけるスカンジアの固溶量は3〜12
mol%が好ましい。この理由はこの範囲の組成のものが
酸素イオン導電性が高いためである。酸素イオン導電性
が高いという観点から8〜12 mol%がより好ましい。
【0078】本発明における空気側電極反応層のSSZに
は、さらにCeO2,Sm2O3,Gd2O3等が5mol%以下程度固溶さ
れていても良い。また、2種以上固溶させたものであっ
ても良い。これらの材料が固溶されると、酸素イオン導
電性の向上および/または焼結性の向上が期待できるの
で含んでいる方が好ましい。
【0079】空気側電極反応層におけるSSZについて
は、(100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%B
i2O3-z mol%A(但し、Aは原子番号39と、57〜71の1種
または2種以上からなる酸化物)で表されるジルコニアで
あって、x,yおよびzが3≦x≦12,0.5≦y+z≦5(但し、y>
0,z>0) であっても良い。この理由は、本組成が酸素イ
オン導電性が高いためである。
【0080】本発明における空気側電極反応層の電極活
性を高めるために組成を傾斜させた構造でも良い。例え
ば、空気極側から電解質膜方向へCaまたはSrを固溶させ
たランタンマンガナイト/SSZ:80/20、50/50、20/80の
ようなものでも良い。空気電極と電解質膜の熱膨張差を
緩和できることと(3)式の反応を効率良く行えるという
観点からは組成を傾斜させた方が好ましい。
【0081】本発明におけるCaまたはSrを固溶させたラ
ンタンマンガナイト/SSZの原料作製法については空気側
電極反応層として好ましい特性を満足できるものであれ
ば良く、特に限定はない。共沈法、粉末混合法、噴霧熱
分解法、ゾルゲル法などで作製する方法が挙げられる。
【0082】本発明における空気側電極反応層として
は、CaまたはSrを固溶させたランタンマンガナイト/SSZ
以外に、CaまたはSrを固溶させたランタンマンガナイト
とセリウム酸化物を均一に混合した層(以下、Caまたは
Srを固溶させたランタンマンガナイト/セリウム酸化物
と示す。)やCaまたはSrを固溶させたランタンマンガナ
イトとSSZとセリウム酸化物を均一に混合した層(以
下、CaまたはSrを固溶させたランタンマンガナイト/SSZ
/セリウム酸化物と示す。)などでも良い。
【0083】セリウム酸化物としては、一般式(CeO2)
1-2X(B2O3)X…(4)(但し、B=Sm,Gd,Yのいずれか一種、0.
05≦X≦0.15)で表されるものが酸素イオン導電性が高
く、好ましい。
【0084】本発明における空気電極は固体電解質型燃
料電池の空気雰囲気において電子導電性が高いこと、酸
素ガス透過性が高いものが好ましい。この観点からはCa
またはSrを固溶させたランタンマンガナイトからなる層
が好ましい。
【0085】本発明において、空気電極の CaまたはSr
を固溶させたランタンマンガナイトの組成としては、70
0℃以上における電子導電性、材料の安定性等から、(La
1-xA x)yMnO3と表記した場合、x,yの値は0.15≦x≦0.3、
0.97≦y≦1の範囲がより好ましい。
【0086】この理由は、x<0.15、x>0.3の範囲では
電子導電性が低下するためで、y<0.97では反応性が高
くなり電極反応層の活性を低下させるためで、y>1では
ジルコニアと反応してLa2Zr2O7で示される絶縁層を生成
するために電池の出力性能を低下させるためである。
【0087】空気電極におけるランタンマンガナイトに
は、SrまたはCa以外に、Ce,Sm,Gd,Pr,Nd,Co,Al,Fe,Cr,N
i等を固溶させたものであっても良い。
【0088】本発明における空気電極の作製法について
は特に限定はない。粉末混合法、共沈法、噴霧熱分解
法、ゾルゲル法などで作製する方法が挙げられる。
【0089】本発明におけるインターコネクターは、固
体電解質型燃料電池の発電温度の空気雰囲気および燃料
ガス雰囲気において電子導電性が高い、ガス透過性が無
い、酸化還元雰囲気に対して安定であるものが好まし
い。この観点からランタンクロマイトが最も好ましい。
【0090】ランタンクロマイトは、難焼結性であるた
め固体酸化物形燃料電池の焼成温度(1500℃以下)でガス
透過性の無いインターコネクターを作製することが難し
い。焼結性を向上させるためにCa,Sr,Mgを固溶させて用
いていることが好ましい。焼結性が最も高く、固体酸化
物形燃料電池の他材料と同程度の温度でガス透過性の無
い膜を作製できるという点からCaを固溶させたものが最
も好ましい。
【0091】インターコネクターに用いられるCaを固溶
させたランタンクロマイトの固溶量については、特に限
定はない。Ca固溶量が多いほど電子導電性が高くなる
が、材料の安定性が低下することからCaの固溶量として
は10〜40mol%程度が好ましい。
【0092】本発明におけるインターコネクター原料の
作製法についてはCaを固溶させたランタンクロマイトの
組成を均一に作れることが好ましい。この観点から噴霧
熱分解法、クエン酸塩法などが好ましい。
【0093】本発明における固体電解質型燃料電池の形
状については特に限定はなく、平板型、円筒型いずれで
あっても良い。なお、平板型ではインターコネクターを
セパレータと呼び、役割はインターコネクターと同様で
ある。セパレータの場合は、耐熱性ステンレス等の金属
であっても良い。
【0094】本発明における固体酸化物形燃料電池はマ
イクロチューブのタイプ(外径10mm以下より好ましくは5
mm以下)にも適応可能である。
【0095】
【実施例】(1)SSZの作製方法 (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2を例にして、説明する。ZrO2を100℃で加
熱した3N以上の濃硝酸に溶解させ、蒸留水で希釈した
後、硝酸塩水溶液を得た。Sc2O3,Bi2O3およびCeO2につ
いてもZrO2と同様の方法で硝酸塩水溶液を作製した。各
々の硝酸塩水溶液を(100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%Sc
O-y mol%Bi2O3-z mol%CeO2組成になるように調合
後、80℃に温められたシュウ酸水溶液を加え、共沈させ
た。共沈して得られた液を200℃程度で乾燥し、500℃で
熱分解、さらに800℃で10時間熱処理をして(100-x-y-z)
mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3-z mol%CeO
2材料を得た。 (2)プレス体の作製 上記粉末にバインダーPVAをSSZ材料に対して10wt%加え
て混練乾燥した後、円盤状の金型で一軸成形し、1000kg
/cm2加圧し成形した。 (3)プレス焼成体の作製 上記プレス体を1400℃で焼成した。(以下、試験品と示
す。) (4)プレス焼成体のアニール試験 上記試験品を1400℃で焼成した。(以下、アニール品と
示す。) (5)プレス焼成体の再アニール試験 上記アニール品を1400℃で焼成した。(以下、再アニー
ル品と示す。) (6)気孔率測定 前記試験品、アニール品および再アニール品をアルキメ
デス法で気孔率を測定した。なお、気孔率が1%以下の
ものを焼結性に優れるものと定義した。 (7)酸素イオン導電率測定 前記試験品、アニール品および再アニール品を研削し、
厚みを1mmにしたサンプルの両面に直径6mmの白金電極
をスクリーン印刷法で塗布し、1100℃で焼き付けた。焼
き付けたサンプルを900℃まで昇温し、交流インピーダ
ンス法により酸素イオン導電率を測定した。周波数は1
〜100kHzの範囲とし、Cole-Coleプロットで得られた抵
抗値、白金電極の大きさおよびの厚みから酸素イオン導
電率の測定を行った。
【0096】なお、ここで行うアニール試験および再ア
ニール試験の目的は、図1に示す固体電解質型燃料電池
において、電解質を成膜・焼成後に、インターコネクタ
ーおよび燃料極の成膜・焼成を行うケースを想定しての
試験であり、焼成を繰り返すことによって電解質材料の
Bi2O3成分がSSZ材料から抜け、ガス透過性が大きくなる
か否かを確認するためのものである。
【0097】x値について(y+z=2(y=1,z=1で固定)) (実施例1) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=3,y+z=2(y=1,z=1)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0098】(実施例2) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=6,y+z=2(y=1,z=1)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0099】(実施例3) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=2(y=1,z=1)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0100】(実施例4) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=10,y+z=2(y=1,z=1)のも
のを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0101】(実施例5) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=12,y+z=2(y=1,z=1)のも
のを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0102】(比較例1) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=2,y+z=2(y=1,z=1)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0103】(比較例2) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=13,y+z=2(y=1,z=1)のも
のを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】表1にx値に対する気孔率の結果を、表2に
酸素イオン導電率の結果を示す。焼結性に優れ、酸素イ
オン導電性が高く、固体電解質型燃料電池の電解質とし
て採用した場合、インターコネクターや燃料極を焼結さ
せる工程においてもガス透過性の無い電解質を得ること
ができることから気孔率は1%以下で、かつ酸素イオン
導電率が900℃においては0.05Scm-1以上(より好ましく
は0.2Scm-1以上)で、かつアニールおよび再アニールに
よって気孔率が1%より大きくならない(より好ましく
はアニールおよび再アニールで気孔率が大きくならな
い)ものが好ましい。この観点から実施例1〜5はいずれ
の条件を満たしているのに対し、比較例1では酸素イオ
ン導電率が未達であり、一方、比較例2では気孔率が未
達である。xが3より小さいと酸素イオン導電率が低く、
一方x=12より大きいと気孔率が大きくなることから焼結
性が高く、酸素イオン導電性が高いSSZ材料のx値として
は3≦x≦12が好ましいことがわかった。また、実施例1
〜5の結果から酸素イオン導電率の値を較べると実施例3
〜5では0.2Scm-1より高いのに対し、実施例1,2では0.2S
cm-1より低くなっている。酸素イオン導電率が極めて高
いという観点からx値としては8≦x≦12がより好まし
い。
【0107】y+zの効果について (実施例6) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=0.5(y=0.25,z=0.2
5)のものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。
試験品、アニール品および再アニール品に対して、気孔
率と酸素イオン導電率を測定した。
【0108】(実施例7) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=1(y=0.3,z=0.7)の
ものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0109】(実施例8) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=1(y=0.5,z=0.5)の
ものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0110】(実施例9) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=1(y=0.7,z=0.3)の
ものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0111】(実施例10) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=2(y=0.5,z=1.5)の
ものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0112】(実施例11) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=3(y=1.5,z=1.5)の
ものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0113】(実施例12) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=5(y=1,z=4)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0114】(実施例13) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=5(y=2,z=3)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0115】(実施例14) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=5(y=2.5,z=2.5)の
ものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0116】(実施例15) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=5(y=3,z=2)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0117】(実施例16) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=5(y=4,z=1)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0118】(比較例3) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-y mol%Bi2O3
-z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=0(y=0,z=0)のもの
を前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、
アニール品および再アニール品に対して、気孔率と酸素
イオン導電率を測定した。
【0119】(比較例4) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=0.3(y=0.15,z=
0.15)のものを前記合成法で作製後、プレス体を作製し
た。試験品、アニール品および再アニール品に対して、
気孔率と酸素イオン導電率を測定した。
【0120】(比較例5) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=6(y=3,z=3)のも
のを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0121】(比較例6) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=2(y=0,z=2)のも
のを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0122】(比較例7) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z mol%CeO2材料において、x=8,y+z=2(y=2,z=0)のも
のを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試験
品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率と
酸素イオン導電率を測定した。
【0123】
【表3】
【0124】
【表4】
【0125】表3にy+z値に対する気孔率の結果を、表4
に酸素イオン導電率の結果を示す。焼結性に優れ、酸素
イオン導電性が高く、固体電解質型燃料電池の電解質と
して採用した場合、インターコネクターや燃料極を焼結
させる工程においてもガス透過性の無い電解質を得るこ
とができることから気孔率は1%以下で、かつ酸素イオ
ン導電率が900℃においては0.05Scm-1以上(より好まし
くは0.2Scm-1以上)で、かつアニールおよび再アニール
によって気孔率が1%より大きくならない(より好まし
くはアニールおよび再アニールで気孔率が大きくならな
い)ものが好ましい。この観点から実施例6〜10におい
てはいずれの条件を満たし、実施例11〜16においてはア
ニール試験および/または再アニール試験で気孔率が大
きくなる傾向が見られたが、1%より大きくなることは
なく問題ないことが確認できた。一方、比較例3,4,6に
おいてはアニールを繰り返すごとに気孔率が小さくなっ
ているが実施例と比較して明らかに焼結性が低いことが
わかる。比較例5においてはアニールで1度気孔率が小さ
くなるが再アニールによって再度気孔率が大きくなりBi
2O3成分がSSZ材料から抜けやすいと考えられた。比較例
7においては1回目の焼成では気孔率1%より低いものが
得られているが、焼成を繰り返すごとに気孔率が大きく
なり最終的には気孔率の大きいものとなった。これは焼
成を繰り返すことでBi2O3組成がSSZ材料の結晶相から抜
けているためと考えられた。Bi2O3単味を固溶させるの
は良くないことが確認できた。以上の結果からy+zの効
果としては、0.5≦y+z≦5が好ましいことがわかった。y
+zが2より大きいとアニールおよび/または再アニールに
よって気孔率が大きくなっていることからy+zは0.5≦y+
z≦2がより好ましいことがわかった。また、y+zにおけ
るyについて着目するとyが2より大きいとアニールごと
に気孔率が大きくなっているのに対し、yが2以下である
とy+z=5であってもアニールによって気孔率が大きくな
っていないことからy+zにおけるyとしては0<y≦2が好ま
しい。さらにy+zにおけるyが0.5以下であると焼成毎に
気孔率が小さくなる傾向が見られ、かつ酸素イオン導電
率も高くなる傾向が見られることからy+zにおけるyとし
ては0<y≦0.5であることがより好ましい。
【0126】CeO2以外のA酸化物の効果について (実施例17) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z mol%Y2O3材料において、x=8,y+z=1(y=0.5,z=0.5)
のものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。試
験品、アニール品および再アニール品に対して、気孔率
と酸素イオン導電率を測定した。
【0127】(実施例18) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z mol%Sm2O3材料において、x=8,y+z=1(y=0.5,z=0.
5)のものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。
試験品、アニール品および再アニール品に対して、気孔
率と酸素イオン導電率を測定した。
【0128】(実施例19) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z mol%Gd2O3材料において、x=8,y+z=1(y=0.5,z=0.
5)のものを前記合成法で作製後、プレス体を作製した。
試験品、アニール品および再アニール品に対して、気孔
率と酸素イオン導電率を測定した。
【0129】(実施例20) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z 1mol%CeO2-z2 ol%Y2O3材料において、x=8,y+z=1
(y=0.5,z=z1+z2=0.5,z1=0.25,z2=0.25)のものを前記合
成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、アニール
品および再アニール品に対して、気孔率と酸素イオン導
電率を測定した。
【0130】(実施例21) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z 1mol% Y2O3-z2 ol%Sm2O3材料において、x=8,y+z
=1(y=0.5,z=z1+z2=0.5,z1=0.25,z2=0.25)のものを前記
合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、アニー
ル品および再アニール品に対して、気孔率と酸素イオン
導電率を測定した。
【0131】(実施例22) (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO―y mol%Bi2O
3―z 1mol% CeO2-z2 ol%Sm2O3材料において、x=8,y+z
=1(y=0.5,z=z1+z2=0.5,z1=0.25,z2=0.25)のものを前記
合成法で作製後、プレス体を作製した。試験品、アニー
ル品および再アニール品に対して、気孔率と酸素イオン
導電率を測定した。
【0132】
【表5】
【0133】
【表6】
【0134】表5にy+z値に対する気孔率の結果を、表6
に酸素イオン導電率の結果を示す。焼結性に優れ、酸素
イオン導電性が高く、固体電解質型燃料電池の電解質と
して採用した場合、インターコネクターや燃料極を焼結
させる工程においてもガス透過性の無い電解質を得るこ
とができることから気孔率は1%以下で、かつ酸素イオ
ン導電率が900℃においては0.05Scm-1以上(より好まし
くは0.2Scm-1以上)で、かつアニールおよび再アニール
によって気孔率が1%より大きくならない(より好まし
くはアニールおよび再アニールで気孔率が大きくならな
い)ものが好ましい。実施例18〜21はCeO2の変わりにY2
O3,Sm2O3,Gd2O3を固溶させた例で、実施例21〜23は2組
成を固溶させた例である。Y2O3を固溶させると実施例8
との比較からわかるように酸素イオン導電性は幾分低下
するが気孔率が小さくなることがわかり、Sm2O3を固溶
させるとY2O3を固溶させた場合よりさらに酸素イオン導
電率が低下し、CeO2の場合よりは気孔率が小さいがY2O3
を固溶させた場合より大きいことがわかった。さらにGd
2O3を固溶させた場合はSm2O3を固溶させる場合より酸素
イオン導電性が低下したが、いずれを固溶させた場合も
気孔率1%以下であり、問題ないことがわかった。以上
の結果から、CeO2以外の酸化物を固溶させてもほぼ同様
の効果があることが確認でき、Aとしては原子番号39
と、57〜71の1種または2種以上からなる酸化物である
ことが好ましいことを確認することができた。焼結性が
高いこと、酸素イオン導電性が高いことからAはCeO2,Y2
O3およびCeO2とY2O3であるとより好ましい。
【0135】(7)固体電解質型燃料電池の作製 (実施例23)図1に示す円筒型固体電解質型燃料電池に用
いた。すなわち、円筒状の空気極支持体1上に帯状のイ
ンターコネクター2、電解質3、さらに電解質の上にイ
ンターコネクターと接触しないように燃料極4から構成
されたものを用いた。また、図2に示すように空気極は
電解質側に空気側電極反応層1bと空気電極1aからなり、
燃料極は電解質側に燃料側電極反応層4bと燃料電極4aか
らなる構成のものを用いた。
【0136】(7-1)空気極の作製 (7-2)空気電極支持体の作製 空気電極の組成は、La0.75Sr0.25MnO3組成で表されるSr
を固溶させたランタンマンガナイトで、共沈法で作製後
熱処理して空気電極原料粉末を得た。平均粒子径は、30
μmであった。押し出し成形法によって円筒状成形体を
作製した。さらに、1500℃で焼成を行い、空気電極
支持体とした。
【0137】(7-3)空気側電極反応層の作製 空気側電極反応層の組成としては、La0.75Sr0.25MnO3/
90 mol%ZrO2-10mol%Sc 2O3=50/50を用いた。La,Sr,Mn,
ZrおよびScの各々の硝酸塩水溶液を用いて、前記組成に
なるように調合した後、シュウ酸による共沈を行った。
さらに熱処理を施し、粒径を制御したし原料粉末を得
た。平均粒子径は2μmであった。該空気側電極反応層粉
末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー
(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエタ
レンアルキルソン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビ
タンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪
拌してスラリーを調整した。このスラリー粘度は100mPa
sであった。前記スラリーを、空気電極支持体(外径15m
m、肉厚1.5mm、有効長400mm)上にスラリーコート
法で成膜した後に1400℃で焼結させた。厚さは20μmで
あった。空気極は空気電極支持体と空気側電極反応層か
らなるものを用いた。
【0138】(7-4)電解質のスラリー作製:電解質の
組成は、91 mol%ZrO2-8mol%Sc2O3-0.5mol%Bi2O3-0.5
mol%CeO2で、前記SSZ原料の作製法と同様の方法で原料
を作製した。平均粒子径は0.5μmであった。該粉末40重
量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチ
ルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエタレンア
ルキルソン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセ
スキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌して
スラリーを調整した。このスラリー粘度は140mPasであ
った。
【0139】(7-5)電解質の作製 空気側電極反応層上に、スラリーコート法で成膜し、14
00℃で焼成した。得られた電解質の厚さは、30μmであ
った。なお、後工程でインターコネクターを成膜する部
分についてはマスキングを施し、膜が塗布されないよう
にしておいた。
【0140】(7-6)燃料側電極反応層のスラリー作製 燃料側電極反応層の組成は、NiO/90 mol%ZrO2-10mol%
Sc2O3とし、Ni,Zr,Sc,BiおよびCe各々の硝酸塩水溶液を
用いて、前記組成になるように調合した後、シュウ酸に
よる共沈を行った。さらに、熱処理を施し、粒径を制御
した後原料を得た。燃料側電極反応層の組成は、NiO/90
mol%ZrO2-10mol%Sc2O3=20/80と、50/50の2種類を作
製し、平均粒子径はいずれも0.5μmであった。該粉末10
0重量部と有機溶媒(エタノール)500重量部、バインダ
ー(エチルセルロース)10重量部、分散剤(ポリオキシ
エタレンアルキルリン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソ
ルビタンセスオキオレート)1重量部、可塑剤(DBP)5
重量部を混合した後、十分攪拌してスラリーを調整し
た。このスラリーの粘度は70mPasであった。
【0141】(7-7)燃料電極のスラリー作製:燃料電
極の組成としては、NiO/90 mol%ZrO2-10mol%Y2O3
し、Ni,ZrおよびY各々の硝酸塩水溶液を用いて、前記組
成になるように調合した後、シュウ酸による共沈を行っ
た。さらに熱処理を施し、粒径を制御した後原料を得
た。組成はNiO/90 mol%ZrO2-10mol%Y2O3 =70/30と
し、平均粒径が2μmであった。該粉末100重量部と有機
溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセ
ルロース)20重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアル
キルリン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセス
オキオレート)1重量部、可塑剤(DBP)5重量部を混合
した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリ
ーの粘度は250mPasであった。
【0142】(7-8)燃料極の作製 燃料極の面積が150cmになるように電池へマスキン
グをし、前記燃料側電極反応層をまずスラリーコート法
により電解質上へNiO/90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O 3(平均
粒子径)=20/80(0.5μm)、50/50(0.5μm)の順に成膜し
た。膜厚(焼成後)は10μmとした。さらにこの上に、燃
料電極をスラリーコート法により成膜した。膜厚(焼成
後)は90μmとした。さらに、1400℃で焼成した。
【0143】(7-9)インターコネクターの作製:イン
ターコネクターの組成をLa0.80Ca0.20CrO3、で表される
Caを固溶させたランタンクロマイトとし、噴霧熱分解法
で作製後、熱処理を施して得た。得られた粉末の平均粒
子径は1μmであった。該粉末40重量部を溶媒(エタノー
ル)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量
部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルソン酸エステ
ル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重
量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整し
た。このスラリー粘度は100mPasであった。スラリーコ
ート法によりインターコネクターを成膜し、1400℃で焼
成した。焼成後の厚みは40μmであった。
【0144】(7-10)発電試験 得られた電池(燃料極有効面積:150cm2)を用いて発電
試験を行った。このときの運転条件は以下であった。 燃料:(H2+11%H2O):N2 = 1:2 酸化剤:Air 発電温度:700〜1000℃ 電流密度:0.3Acm-2
【0145】(7-11)ガス漏れ試験 空気極支持体内部に窒素ガスを流し、空気極内部から0.
1MPaの圧力を加え、電解質を透過するガス透過量を測
定した。これにより電解質がガス透過性の無い膜である
かを評価した。
【0146】(実施例24)電解質の組成が、91 mol%ZrO2
-8mol%Sc2O3-0.5mol%Bi2O3-0.5mol%Y2O3であること
以外は、実施例24と同様にした。
【0147】(実施例25)電解質の組成が、91 mol%ZrO2
-8mol%Sc2O3-0.5mol%Bi2O3-0.25mol%CeO2-0.25mol%
Y2O3であること以外は、実施例24と同様にした。
【0148】(比較例8)電解質の組成を91mol%ZrO2-
8mol%Sc2O3-1mol%Bi2O3にした以外は実施例24と同様
にした。
【0149】(比較例9)電解質の組成を92 mol%ZrO2
-8mol%Y2O3で表されるYSZにした以外は実施例10と同様
にした。
【0150】
【表7】
【0151】表7に実施例23〜25、比較例8,9における電
解質のガス透過量の結果を、図3に700〜1000℃における
の出力結果を示す。燃料電池の実用において、出力密度
と発電効率のバランスを考慮すると、例えば電流密度0.
3Acm-2の場合は電池の電位が0.6V以上すなわち本電池で
は27W以上であることが好ましい。実施例23〜25および
比較例9においてはガス透過量(≦2.8×10-9ms-1Pa-1)を
クリアしており問題ないが、比較例8においてはガス透
過量(≦2.8×10-9ms-1Pa-1)を満たすことはできなかっ
た。原因は焼成を繰り返すことでBi2O3組成が抜けて、
電解質のガス透過量が大きくなったものと考えられる。
図3に700〜1000℃における出力結果を示す。実施例23〜
25においては700〜1000℃においておよそ0.6V以上の高
い電位を呈するが、比較例8では1000℃の段階で電位が
低く800℃以下で0.6Vを下回り、比較例9では900℃以下
において電位低下が大きくなり800℃以下で0.6Vを下回
っている。以上の結果から、本発明のSSZ材料を電解質
に用いれば700〜900℃においても出力性能に優れる固体
電解質型燃料電池を提供できることが確認された。
【0152】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、(100-x
-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO-ymol%Bi2O3-z mol
%A(但し、Aは原子番号39と、57〜71の1種または2種以
上からなる酸化物)で表されるジルコニアであって、x,y
およびzが 3≦x≦12 0.5≦y+z≦5(但し、y>0,z>0) を満足するSSZ材料を提案したので、焼結性に優れ、酸
素イオン導電性が高く、固体電解質型燃料電池の電解質
として採用した場合、インターコネクターや燃料極を焼
結させる工程においてもガス透過性の無い電解質を得る
ことができるSSZ材料を提供することができる。
【0153】そして、この材料を固体電解質型燃料電池
の電解質に採用すれば、従来のYSZより内部抵抗が小さ
い材料で、ガス透過性の無い電解質が容易に作製するこ
とができるので700〜900℃においても出力性能に優れる
固体電解質型燃料電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 円筒タイプの固体電解質型燃料電池の断面を
示す図である。
【図2】 図1に示す固体電解質型燃料電池の空気極、
電解質および燃料極構成について詳細に示した断面図で
ある。
【図3】 固体電解質型燃料電池の電解質材料を変えた
電池における発電温度と電池の初期出力の関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1:空気極(支持体) 2:インターコネクター 3:電解質 4:燃料極 1a:空気電極 1b:空気側電極反応層 4a:燃料電極 4b:燃料側電極反応層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (100-x-y-z)mol%ZrO−xmol%ScO
    -y mol%Bi2O3-z mol%A(但し、Aは原子番号39と、57
    〜71の1種または2種以上からなる酸化物)で表されるジ
    ルコニアであって、x,yおよびzが、 3≦x≦12 0.5≦y+z≦5(但し、y>0,z>0) を満足することを特徴とするスカンジアを固溶させたジ
    ルコニア材料。
  2. 【請求項2】 前記yが0<y≦2であることを特徴とする
    請求項1に記載のスカンジアを固溶させたジルコニア材
    料。
  3. 【請求項3】 前記x,yおよびzが、 8≦x≦12 0.5≦y+z≦2(但し、y>0,z>0) を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の
    スカンジアを固溶させたジルコニア材料。
  4. 【請求項4】 前記yが0<y≦0.5であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか一項に記載のスカンジアを固
    溶させたジルコニア材料。
  5. 【請求項5】 前記AがCeO2であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか一項に記載のスカンジアを固溶さ
    せたジルコニア材料。
  6. 【請求項6】 前記AがY2O3であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか一項に記載のスカンジアを固溶さ
    せたジルコニア材料。
  7. 【請求項7】 前記AがCeO2とY2O3であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか一項に記載のスカンジアを
    固溶させたジルコニア材料。
  8. 【請求項8】 電解質と、該電解質の片面に燃料極と、
    前記電解質の反対面に設けた空気極と、からなる単電池
    と、電気的接続の役割を有するインターコネクターと、
    を備えた固体電解質型燃料電池であって、前記電解質が
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のスカンジアを固溶
    させたジルコニア材料からなることを特徴とする固体電
    解質型燃料電池。
  9. 【請求項9】 前記燃料極は、電解質側がNiOとスカン
    ジアを固溶させたジルコニア材料が均一に混合された層
    からなる燃料側電極反応層と、燃料側がNiOとイットリ
    アを固溶させたジルコニアが均一に混合された層からな
    る燃料電極と、からなることを特徴とする請求項8に記
    載の固体電解質型燃料電池。
  10. 【請求項10】 前記空気極は、電解質側がCaまたはSr
    を固溶させたランタンマンガナイトとスカンジアを固溶
    させたジルコニア材料が均一に混合された層からなる空
    気側電極反応層と、空気側がCaまたはSrを固溶させたラ
    ンタンマンガナイト層からなる空気電極と、からなるこ
    とを特徴とする請求項8または9に記載の固体電解質型燃
    料電池。
  11. 【請求項11】 前記インターコネクターは、Caを固溶
    させたランタンクロマイトであることを特徴とする請求
    項8〜10のいずれか一項に記載の固体電解質型燃料電
    池。
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