JP3729194B2 - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents
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Description
1/2O2+2e-→O2− …(1)
1/2O2+2e-→O2− …(1)
H2+O2−→H2O+2e- …(2)
CO+O2−→CO2+2e- …(3)
O2−+Ni→NiO+2e- …(4)
NiO+H2→Ni+H2O …(5)
しかし、厳密に上記反応を分離することは困難であるので、ここでは電極反応を(4)+(5)、すなわち(2)式で説明することとした。
図1は、円筒タイプの固体酸化物形燃料電池の断面を示す図である。円筒状の空気極支持体1上に帯状のインターコネクター2、電解質膜3、さらに電解質膜3の上にインターコネクター2と接触しないように燃料極4が形成されている。空気極支持体の内側にAirを流し、外側に燃料ガスを流すとAir中の酸素が空気極と電解質膜の界面で酸素イオンに変わり、この酸素イオンが電解質膜を通って燃料極に達する。そして、燃料ガスと酸素イオンが反応して水および二酸化炭素になる。これらの反応は(2),(3)式で示される。燃料極4とインターコネクター2を接続することによって外部へ電気を取り出すことができる。
H2+O2-→H2O+2e- … (2)
CO+O2-→CO2+2e- … (3)
1/2O2+2e-→O2- … (1)
図1に示す円筒型の固体酸化物形燃料電池を基本構成に用いた。すなわち、円筒状の空気極支持体1上に帯状のインターコネクター2、電解質膜3、さらに電解質膜の上にインターコネクターと接触しないように燃料極4から構成されたものである。本実施例では図2に示すように空気極と電解質膜の間に電極反応層が設けられ、そして電解質膜と燃料極の間に燃料側電極反応層が設けられ、さらに電解質膜を3層としたタイプのものを用いた。
空気極は、La0.75Sr0.25MnO3組成で表されるSrを固溶させたランタンマンガナイトで、共沈法で作製後熱処理して空気極原料粉末を得た。平均粒子径は、30μmであった。押し出し成形法によって円筒状成形体を作製した。さらに、1500℃で焼結を行い、空気極支持体とした。
空気側電極反応層としては、LaAMnO3/SSZとし、該組成およびその重量比率としては、La0.75Sr0.25MnO3/90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O3=50/50を用いた。La、Sr、Mn、ZrおよびScの各々の硝酸塩水溶液を用いて、前記組成になるように調合した後、シュウ酸を加え沈殿させた。該沈殿物と上澄み液を乾燥し、さらに熱処理し、粒径を制御した後原料粉末を得た。平均粒子径は2μmであった。該電極反応層粉末40重量部と溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリー粘度は100mPasであった。前記スラリーを、空気極支持体(外径15mm、肉厚1.5mm、有効長400mm)上にスラリーコート法で成膜した後に1400℃で焼結させた。厚さは20μmであった。
第一の層の材料はSSZとし、該組成は90mol%ZrO2-10mol%Sc2O3とした。ZrO2を100℃で加熱した3N以上の濃硝酸に溶解させ、蒸留水で希釈した後、硝酸塩水溶液を得た。Sc2O3についても同様の方法から硝酸塩水溶液を得た。各々の硝酸塩水溶液を前記組成になるように調合し、シュウ酸水溶液を加え、共沈させた。共沈して得られた沈殿物と上澄み液を200℃程度で乾燥し、500℃で熱分解、さらに800℃で10時間熱処理をして原料粉末を得た。平均粒子径は0.5μmであった。該粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリー粘度は140mPasであった。
第二の層の材料はYSZとし、該組成は90 mol%ZrO2-10mol%Y2O3とした。ZrO2を100℃で加熱した3N以上の濃硝酸に溶解させ、蒸留水で希釈した後、硝酸塩水溶液を得た。Y2O3についても同様の方法から硝酸塩水溶液を得た。各々の硝酸塩水溶液を前記組成になるように調合し、シュウ酸水溶液を加え、共沈させた。共沈して得られた沈殿物と上澄み液を200℃程度で乾燥し、500℃で熱分解、さらに800℃で10時間熱処理をして原料粉末を得た。平均粒子径は0.5μmであった。該粉末40重量部と溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリー粘度は140mPasであった。
第三の層の材料はSSZとし、該組成は90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O3とした。ZrO2を100℃で加熱した3N以上の濃硝酸に溶解させ、蒸留水で希釈した後、硝酸塩水溶液を得た。Sc2O3についても同様の方法から硝酸塩水溶液を得た。各々の硝酸塩水溶液を前記組成になるように調合し、シュウ酸水溶液を加え、共沈させた。共沈して得られた沈殿物と上澄み液を200℃程度で乾燥し、500℃で熱分解、さらに800℃で10時間熱処理をして原料粉末を得た。平均粒子径は0.5μmであった。該粉末40重量部と溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリー粘度は140mPasであった。
前記空気側電極反応層上に、まず第一の層をスラリーコート法で成膜した。続いて、第二の層をスラリーコート法で成膜し、さらに第三の層をスラリーコート法で成膜した。その後、1400℃で焼結させた。得られた電解質膜の厚さは、30μm(空気極側第一の層:10μm、第二の層:10μm、第三の層:10μm)であった。なお、後工程でインターコネクターを成膜する部分についてはマスキングを施し、膜が塗布されないようにしておいた。
燃料側電極反応層の材料としてはNiO/SSZとし、該組成は、NiO/90mol%ZrO2-10mol%Sc2O3とし、Ni、ZrおよびSc各々の硝酸塩水溶液を用いて、前記組成になるように調合した後、シュウ酸を加え沈殿させた。該沈殿物と上澄み液を乾燥した後、さらに熱処理を施し、粒径を制御して原料を得た。燃料側電極反応層の重量比率は、NiO/90mol%ZrO2-10mol%Sc2O3=20/80と、50/50の2種類を作製し、平均粒子径はいずれも0.5μmであった。該粉末100重量部と有機溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセルロース)10重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセスオキオレート)1重量部、可塑剤(DBP)5重量部を混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリーの粘度は70mPasであった。
燃料側電極反応層の面積が150cm2になるように電池へマスキングをし、スラリーコート法により電解質膜上へNiO/90mol%ZrO2-10mol%Sc2O3(平均粒子径)=20/80(0.5μm)、50/50(0.5μm)の順に成膜した。膜厚(焼結後)は10μmとした。
燃料極の材料はNiO/YSZとし、該組成は、NiO/90mol%ZrO2-10mol%Y2O3とした。Ni、ZrおよびY各々の硝酸塩水溶液を用いて、前記組成になるように調合した後、シュウ酸を加え沈殿させた。該沈殿物と上澄み液を乾燥した後、さらに熱処理を施し、粒径を制御した後原料を得た。組成およびその重量比率はNiO/90mol%ZrO2-10mol%Y2O3=70/30とし、平均粒径が2μmであった。該粉末100重量部と有機溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセルロース)20重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセスオキオレート)1重量部、可塑剤(DBP)5重量部を混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリーの粘度は250mPasであった。
燃料側電極反応層上に燃料極をスラリーコート法により成膜した。膜厚(焼結後)は90μmとした。さらに、燃料側電極反応層と燃料極を1400℃で共焼結させた。
インターコネクターをLa0.80Ca0.20CrO3で表されるCaを固溶させたランタンクロマイトとした。噴霧熱分解法で作製後、熱処理を施して原料粉末を得た。得られた粉末の平均粒子径は1μmであった。該粉末40重量部と溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。このスラリー粘度は100mPasであった。スラリーコート法によりインターコネクターを成膜し、1400℃で焼結させた。焼結後の厚みは40μmであった。
電解質膜において、第一の層の材料をScYSZとし、該組成は90mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3としたこと以外は実施例1と同様にした。
電解質膜において、第一の層の材料をSSZ/YSZとし、該組成は90mol%ZrO2-10mol%Sc2O3/90mol%ZrO2-10mol%Y2O3=50/50とした。前記共沈法で作製した平均粒子径が0.5μmの90mol%ZrO2-10mol%Sc2O3粉末と、前記共沈法で作製した平均粒子径が0.5μmの90mol%ZrO2-10mol%Y2O3粉末を各20重量部ずつ加えスラリーを作製したこと以外は実施例1と同様にした。
第一の層の材料をSSZとし、該組成は89mol%ZrO2-10mol%Sc2O3-1mol%CeO2としたこと以外は、実施例1と同様にした。
第一の層の材料をSSZとし、該組成は89mol%ZrO2-10mol%Sc2O3-0.5mol%Bi2O3-0.5mol%CeO2としたこと以外は、実施例1と同様にした。
第一の層の材料を(CeO2)0.8(Gd2O3)0.1とし、CeO2とGd2O3を上記共沈法で作製し、平均粒子径を0.5μmにしたこと以外は、実施例1と同様にした。
第一の層の材料を(CeO2)0.8(Gd2O3)0.1とし、第二の層の材料をScYSZとし、該組成は90mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3としたこと以外は、実施例1と同様にした。
第三の層の材料をScYSZとし、該組成は90mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3としたこと以外は実施例1と同様にした。
第一の層と第三の層の材料をScYSZとし、該組成は90mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3としたこと以外は実施例1と同様にした。
第一の層の材料を(CeO2)0.8(Gd2O3)0.1とし、第三の層の材料をScYSZとし、該組成は90mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3としたこと以外は、実施例1と同様にした。
第一の層と第三の層の材料をScYSZとし、該組成は90mol%ZrO2-8mol%Sc2O3-2mol%Y2O3とし、第二の層の材料をScYSZとし、該組成を90mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3としたこと以外は実施例1と同様にした。
電解質膜を90mol%ZrO2-10mol%Y2O3のみの構成とし、膜厚を30μmにしたこと以外は実施例1と同様にした。
実施例1、4、5、参考例2、3、6〜11および比較例1で得られた電池(燃料極有効面積:150cm2)を用いて発電試験を行った。このときの運転条件は以下のとおりであった。
燃料:(H2+11%H2O):N2 = 1:2
酸化剤:Air
発電温度:800℃
電流密度:0.3Acm-2
実施例1、4、5、参考例2、3、6〜11および比較例1で得られた電池に対し空気極支持体内部に窒素ガスを流し、空気極内部から0.1MPaの圧力を加え、電解質膜を透過するガス透過量を測定した。これにより電解質膜がガス透過性の無い膜であるかを評価した。
電解質膜における第三の層の材料をセリウム含有酸化物とし、該組成を(CeO2)0.8(Sm2O3)0.1とした。(CeO2)0.8(Sm2O3)0.1は、上記共沈法で作製し平均粒子径を0.5μmとした。実施例1と同様の第一の層と第二の層の上に成膜後、1420℃で焼結させた。続いて、燃料側電極反応層および燃料極の材料は、NiO/セリウム含有酸化物として、該組成をNiO/(CeO2)0.8(Sm2O3)0.1とした。Ni、CeおよびSm各々の硝酸塩水溶液を用いて、前記組成になるように調合した後、シュウ酸を加え沈殿させた。該沈殿物と上澄み液を乾燥した後、さらに熱処理を施し、粒径を制御して原料を得た。燃料側電極反応層の組成およびその重量比率はNiO/(CeO2)0.8(Sm2O3)0.1=20/80と50/50の2種類を作製し、平均粒子径はいずれも0.5μmとした。燃料極の組成およびその重量比率はNiO/(CeO2)0.8(Sm2O3)0.1=70/30とした。これら以外は実施例1と同様にした。
電解質膜における第一の層をセリウム含有酸化物として、該組成を(CeO2) 0.8(Gd2O3) 0.1としたこと以外は参考例12と同様にした。
電解質膜における第一の層をセリウム含有酸化物として、該組成を(CeO2)0.8(Gd2O3) 0.1とし、第二の層をScYSZとし、該組成を90mol%ZrO2−5mol%Sc2O3−5mol%Y2O3としたこと以外は参考例12と同様にした。
電解質膜における第一の層をScYSZとし、該組成を90mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3としたこと以外は参考例12と同様にした。
電解質膜を (CeO2) 0.8(Gd2O3)0.1のみの構成とし、膜厚を30μmとし、焼結温度を1430℃にしたこと以外は参考例12と同様にした。
参考例12〜15および比較例1,2で得られた電池(燃料極有効面積:150cm2)を用いて発電試験を行った。このときの運転条件は以下のとおりであった。
燃料:(H2+11%H2O):N2 = 1:2
酸化剤:Air
発電温度:800℃
電流密度:0.3Acm-2
参考例12〜15および比較例1,2で得られた電池に対し空気極支持体内部に窒素ガスを流し、空気極内部から0.1MPaの圧力を加え、電解質膜を透過するガス透過量を測定した。これにより電解質膜がガス透過性の無い膜であるかを評価した。
第一の層の材料をランタンガレートし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3とした。La0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3は、La2O3、SrCO3、Ga2O3、MgOを前記組成になるように配合し、ボールミルで混合後、1200℃で熱処理し、粉砕して平均粒子径を0.5μmとした。空気側電極反応層については、La0.75Sr0.25MnO3と90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O3と(CeO2) 0.8(Sm2O3)0.1の各々の粉末を混合後、熱処理を行い、粉砕し、粒径を制御した後原料粉末を得た。平均粒子径は2μmであった。該原料の仕込み組成は重量比でLa0.75Sr0.25MnO3/90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O3/(CeO2) 0.8(Sm2O3)0.1=40/40/20であったこと以外は実施例1と同様にした。
第一の層の材料をランタンガレートし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3とした。第三の組成をScYSZとし、該組成を該組成を90 mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3としたこと以外は参考例16と同様にした。
第一の層の材料をランタンガレートし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3とした。空気側電極反応層については、La0.75Sr0.25MnO3と90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O3と(CeO2)0.8(Sm2O3) 0.1の各々の粉末を混合後、熱処理を行い、粉砕し、粒径を制御した後原料粉末を得た。平均粒子径は2μmであった。該原料の仕込み組成は重量比でLa0.75Sr0.25MnO3/90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O3/(CeO2) 0.8(Sm2O3)0.1=40/40/20であった。第三の層の材料をセリウム含有酸化物とし、該組成を(CeO2) 0.8(Sm2O3)0.1とした。(CeO2) 0.8(Sm2O3)0.1の原料は、上記共沈法で作製し平均粒子径を0.5μmとした。燃料側電極反応層および燃料極の材料は、NiO/セリウム含有酸化物として、該組成をNiO/(CeO2)0.8(Sm2O3) 0.1とした。Ni、CeおよびSm各々の硝酸塩水溶液を用いて、前記組成になるように調合した後、シュウ酸を加え沈殿させた。該沈殿物と上澄み液を乾燥した後、さらに熱処理を施し、粒径を制御して原料を得た。燃料側電極反応層の組成およびその重量比率はNiO/(CeO2)0.8(Sm2O3) 0.1=20/80と50/50の2種類とし、原料粉末の平均粒子径はいずれも0.5μmとした。燃料極の組成およびその重量比率はNiO/(CeO2)0.8(Sm2O3) 0.1=70/30とした。これら以外は実施例1と同様にした。
第三の層の材料をランタンガレートとし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.115Co0.085O3としたこと以外は参考例18と同様とした。
第一の層の材料をセリウム含有酸化物とし、該組成を(CeO2)0.8(Gd2O3) 0.1とした。さらに、第三の層の材料をランタンガレートとし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3としたこと以外は参考例18と同様とした。
第一の層および第三の層の材料をランタンガレートとし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3としたこと以外は参考例18と同様とした。
第一の層の材料をScYSZとし、該組成を90 mol%ZrO2-5mol%Sc2O3-5mol%Y2O3とした。さらに、第三の層の材料をランタンガレートとし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3としたこと以外は参考例18と同様とした。
第一の層および第三の層の材料をランタンガレートとし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3とした。第二の層の材料をSSZとし、該組成は90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O3であること以外は、参考例18と同様とした。
第一の層の材料をセリウム含有酸化物とし、該組成を(CeO2)0.8(Gd2O3) 0.1とした。第三の層の材料をランタンガレートとし、該組成をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3とした。第二の層の材料をSSZとし、該組成を90 mol%ZrO2-10mol%Sc2O3とした以外は、参考例18と同様とした。
電解質膜をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3のみの構成とし、膜厚を30μmにしたこと以外は参考例18と同様にした。
参考例16〜24および比較例1〜3で得られた電池(燃料極有効面積:150cm2)を用いて発電試験を行った。このときの運転条件は以下のとおりであった。
燃料:(H2+11%H2O):N2 = 1:2
酸化剤:Air
発電温度:800℃
電流密度:0.3Acm-2
参考例16〜24および比較例1〜3で得られた電池に対し空気極支持体内部に窒素ガスを流し、空気極内部から0.1MPaの圧力を加え、電解質膜を透過するガス透過量を測定した。これにより電解質膜がガス透過性の無い膜であるかを評価した。
(実施例25)
第一の層の厚みを1μm、第二の層の厚みを28μm、第三の層の厚みを1μmとした以外は実施例1と同様にした。
第一の層の厚みを1.5μm、第二の層の厚みを27μm、第三の層の厚みを1.5μmとした以外は実施例1と同様にした。
第一の層の厚みを3μm、第二の層の厚みを24μm、第三の層の厚みを3μmとした以外は実施例1と同様にした。
第一の層の厚みを4.5μm、第二の層の厚みを21μm、第三の層の厚みを4.5μmとした以外は実施例1と同様にした。
第一の層の厚みを7.5μm、第二の層の厚みを15μm、第三の層の厚みを7.5μmとした以外は実施例1と同様にした。
第一の層の厚みを10.5μm、第二の層の厚みを9μm、第三の層の厚みを10.5μmとした
以外は実施例1と同様にした。
第一の層の厚みを12μm、第二の層の厚みを6μm、第三の層の厚みを12μmとしたこと以外は実施例1と同様にした。
第一の層の厚みを13.5μm、第二の層の厚みを3μm、第三の層の厚みを13.5μmとした以外は実施例1と同様にした。
第一の層の厚みを14μm、第二の層の厚みを2μm、第三の層の厚みを14μmとした以外は実施例1と同様にした。
電解質膜を90mol%ZrO2-10mol%Sc2O3のみの構成とし、膜厚を30μmにし、1420℃で焼結させたこと以外は実施例1と同様にした。
実施例1、25〜33および比較例1、4で得られた電池(燃料極有効面積:150cm2)を用いて発電試験を行った。このときの運転条件は以下のとおりであった。
燃料:(H2+11%H2O):N2 = 1:2
酸化剤:Air
発電温度:800℃
電流密度:0.3Acm-2
実施例1、25〜33および比較例1、4で得られた電池に対し空気極支持体内部に窒素ガスを流し、空気極内部から0.1MPaの圧力を加え、電解質膜を透過するガス透過量を測定した。これにより電解質膜がガス透過性の無い膜であるかを評価した。
(実施例34)
電解質膜の焼結温度を1340℃にした以外は実施例1と同様とした。
電解質膜の焼結温度を1350℃にした以外は実施例1と同様とした。
電解質膜の焼結温度を1450℃にした以外は実施例1と同様とした。
電解質膜の焼結温度を1500℃にした以外は実施例1と同様とした。
電解質膜の焼結温度を1510℃にした以外は実施例1と同様とした。
実施例1、34〜38および比較例1で得られた電池(燃料極有効面積:150cm2)を用いて発電試験を行った。このときの運転条件は以下のとおりであった。
燃料:(H2+11%H2O):N2 = 1:2
酸化剤:Air
発電温度:800℃
電流密度:0.3Acm-2
実施例1、34〜38および比較例1で得られた電池に対し空気極支持体内部に窒素ガスを流し、空気極内部から0.1MPaの圧力を加え、電解質膜を透過するガス透過量を測定した。これにより電解質膜がガス透過性の無い膜であるかを評価した。
実施例1,4、参考例 2,7〜9,11および比較例1で得られた電池(燃料極有効面積:150cm2)を用いて発電試験を行った。このときの運転条件は以下のとおりであった。
燃料:(H2+11%H2O):N2 = 1:2
酸化剤:Air
発電温度:700〜1000℃
電流密度:0.3Acm-2
2:インターコネクター
3:電解質膜
4:燃料極
1a:電極反応層
3a:第一の層
3a':第三の層(第一の層と同一材料)
3b:第二の層
3c: 第三の層
4a:燃料極側電極反応層
Claims (12)
- 電解質膜の片面に空気極、その反対面に燃料極を配置した単電池と、電気的接続の役割を有するインターコネクターと、を備えた円筒型固体酸化物形燃料電池であって、前記電解質膜は、1000℃において前記空気極側に酸素イオン導電率S1の材料からなる第一の層と、前記燃料極側に酸素イオン導電率S3の材料からなる第三の層と、前記第一の層と前記第三の層の間に酸素イオン導電率S2で、イットリアを固溶させたジルコニア材料である第二の層が設けられ、前記酸素イオン導電率S1と前記酸素イオン導電率S2は、S1>S2の関係にあり、前記酸素イオン導電率S3と前記酸素イオン導電率S2は、S3>S2の関係にあり、前記第一の層および前記第三の層は、スカンジアを固溶させたジルコニア材料であって、前記スカンジアを固溶させたジルコニア材料にCeO 2 、Sm 2 O 3 、Er 2 O 3 およびBi 2 O 3 から選ばれる少なくとも一種の酸化物が0〜5mol%固溶されている(但し、Al、Yb、Luは含まない)ことを特徴とする円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記イットリアを固溶させたジルコニア材料におけるイットリアの固溶量は、3〜12mol%であることを特徴とする請求項1に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記第二の層の厚みは、電解質膜トータルの厚みに対して10〜90%であることを特徴とする請求項1または2に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記第二の層の厚みは、電解質膜トータルの厚みに対して20〜70%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記スカンジアを固溶させたジルコニア材料におけるスカンジアの固溶量は、3〜12mol%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記電解質膜と空気極の間には、酸素ガスと、電子と、から酸素イオンを生成する反応を促進させ、連通した開気孔を有する空気側電極反応層が介在されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記空気側電極反応層は、(La1−xAx)yMnO3(但し、AはSr)で表されるランタンマンガナイトとスカンジアを固溶させたジルコニアが均一に混合された層であることを特徴とする請求項6に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記空気極は、(La1−xAx)yMnO3(但し、AはSr)で表されるランタンマンガナイトからなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記電解質膜と燃料極の間には、燃料ガスに含まれる少なくとも水素ガス(H2) および/または一酸化炭素ガス(CO)と、酸素イオン(O2-)と、からH2Oおよび/またはCO2と、電子を生成させる反応を促進させ、連通した開気孔を有する燃料側電極反応層が介在されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記インターコネクターは、Caを固溶させたランタンクロマイトであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の円筒型固体電解質型燃料電池。
- 前記電解質膜は、空気側電極反応層の表面に形成後、1350〜1500℃で焼結させてなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の円筒型固体酸化物形燃料電池。
- 前記電解質膜は、燃料側電極反応層の表面に形成後、1350〜1500℃で焼結させてなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の円筒型体酸化物形燃料電池。
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