JP2008041470A - 固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ及びその製造方法、並びに固体酸化物形燃料電池。 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ及びその製造方法、並びに固体酸化物形燃料電池。 Download PDF

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Abstract

【解決課題】電気抵抗が小さく且つ1400℃程度の温度で焼成することにより製造される固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供すること。
【解決手段】金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、混合粒子の成形体を得、次いで、該混合粒子の成形体を焼成して得られることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ及びその製造方法、並びにそれらを用いて製造される固体酸化物形燃料電池に関する。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、電解質と、該電解質を挟み込む燃料極及び空気極という3つの部材を1つの単位とする単電池(セル)が、複数個電気的に接続されて構成されている。これは、固体酸化物形燃料電池に用いられるセルの電圧が、通常、0.7V程度と低いであるためである。
そして、固体酸化物形燃料電池において、複数のセルを電気的に接続する材料が、インタコネクタである。言い換えると、インタコネクタは、1のセルの燃料極と他のセルの空気極を、電気的に接続している。
従来、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの材料としては、ランタンクロマイト(LaCrO)が用いられていた。ランタンクロマイトは、電気抵抗が小さいため、インタコネクタの材料として、優れた性質を有しているためである。また、他に、電気抵抗が小さい、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの材料としては、カルシウムチタネート(CaTiO)が知られている。
例えば、特許文献1の特開平2−288162号公報又は特許文献2の特開平8−268750号公報には、ランタンクロマイト系のインタコネクタ材料が、特許文献3の特開平11−86887号公報、特許文献4の特開平11−54137号公報又は特許文献5の特開2003−323906号公報には、カルシウムチタネート系のインタコネクタ材料が開示されている。
特開平2−288162号公報(請求項) 特開平8−268750号公報(請求項) 特開平11−86887号公報(請求項) 特開平11−54137号公報(請求項) 特開2003−323906号公報(請求項)
固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、電気抵抗が小さくなければならない。そして、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの構造が、緻密であればある程、電気抵抗が小さくなる。従来より、粉末状のランタンクロマイト粒子が基材として用いられていたが、ランタンクロマイト粒子は、焼結する温度が高いため、粉末状のランタンクロマイト粒子の成形体を、1700℃程度と、極めて高温で焼成しなければ、緻密な構造を有するインタコネクタは得られなかった。
近年、固体酸化物形燃料電池においては、多孔質構造の燃料極又は空気極を有する固体酸化物形燃料電池用セルが主流となっている。これは、三相界面を増加させるためである。そして、通常、電解質及び燃料極は、粉末状の金属酸化物粒子の成形体を1400℃程度で焼成することにより、また、空気極は、粉末状の金属酸化物粒子の成形体を1200℃程度で焼成することにより作成される。
ところが、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極と、他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極を、インタコネクタで接続するために、1700℃程度の高温で焼成すると、該燃料極及び該空気極を構成する金属酸化物が焼結してしまうので、多孔質構造が壊れ、三相界面の量が少なくなり、その結果、燃料電池の出力が低下してしまう。つまり、従来のように、粉末状のランタンクロマイト粒子をインタコネクタ用基材として用いたのでは、燃料電池の出力が低下するという問題があった。
そのため、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの材料としては、金属酸化物ではなく、金属が用いられているというのが現状であった。しかし、インタコネクタの材料として金属を用いたのでは、低温作動を余儀なくされるので、結果、燃料電池の出力が低くなってしまうという問題が生じていた。
また、他の手段として、ランタンクロマイトへの種々の元素の添加、あるいは、ランタンクロマイト以外の物質への変更等が行なわれているものの、上記問題の解決には至っていない。
従って、本発明の課題は、電気抵抗が小さく且つ1400℃程度の温度で焼成することにより製造される固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、(1)アモルファス状態の金属酸化物前駆体粒子は、その粒子表面が極めて活性なため、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子に比べ、低温で焼結すること、そのため、(2)アモルファス状態の金属酸化物前駆体粒子は、結晶構造を有する金属酸化物粒子を引き付けるバインダーの役割を果たすこと等を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明(1)は、金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
混合粒子の成形体を得、
次いで、該混合粒子の成形体を焼成して得られることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供するものである。
また、本発明(2)は、金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
混合粒子の成形体を得、
次いで、該混合粒子の成形体を焼成して、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを得ることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造方法を提供するものである。
また、本発明(3)は、金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
混合粒子の成形体を得、
次いで、該混合粒子の成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池を提供するものである。
本発明によれば、電気抵抗が小さく且つ1400℃程度の温度で焼成することにより製造される固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供することができる。
本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、2以上の固体酸化物形燃料電池用セルを接続するために、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極と他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極の間に形成される。本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの形態例を、図1を参照して説明する。図1は、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを有する固体酸化物形燃料電池の模式的な断面図である。図1中、燃料極1a、電解質2a及び空気極3aからなる固体酸化物形燃料電池用セル4aと、燃料極1b、電解質2b及び空気極3bからなる固体酸化物形燃料電池用セル4bが、インタコネクタにより電気的に接続される固体酸化物形燃料電池用セルである(1−1)。先ず、該固体酸化物形燃料電池用セル4aの該燃料極1aの表面に、金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子とを含有するスラリー5を塗布し、層状に成形する(1−2)。次いで、該スラリー5の成形体が形成された該固体酸化物形燃料電池用セル4aを乾燥した後、該スラリー5の乾燥成形体6に、該固体酸化物形燃料電池用セル4bの該空気極3bを接触させ、該乾燥成形体6と該空気極3bを接触させたまま、該固体酸化物形燃料電池用セル4a及び4bを焼成する(1−3及び1−4)。そして、該焼成により、該乾燥成形体6中の該金属酸化物大粒子又は該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、該アモルファス金属酸化前駆体小粒子とが焼結して、緻密な構造を有するインタコネクタ7が得られると共に、該乾燥成形体6中の該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子と、該燃料極1a又は該空気極3bとが焼結して、該インタコネクタ7が、該燃料極1a及び該空気極3bに、電気的に接続する(1−5)。また、該焼成により、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、特定の結晶構造を有する金属酸化物になる。
このようにして、該固体酸化物形燃料電池用セル4aの該燃料極1aと、該固体酸化物形燃料電池用セル4bの該空気極3bが、該インタコネクタ7により電気的に接続されて、固体酸化物形燃料電池10が製造される。
本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、粒径が大きい粒子(大粒子)と粒径が小さい粒子(小粒子)との混合粒子の成形体を、焼成することにより得られる。該粒径が大きい粒子は、該金属酸化物大粒子又は該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子であり、これらを総称して、本発明に係る大粒子とも記載する。また、該粒径が小さい粒子は、該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子であり、該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子を本発明に係る小粒子とも記載する。
該金属酸化物大粒子は、特定の結晶構造を有する金属酸化物である。該金属酸化物大粒子に係る金属酸化物は、通常、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造に用いられる金属酸化物であればよく、ランタン(La)、クロム(Cr)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、セリウム(Ce)、ビスマス(Bi)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、スカンジウム(Sc)、サマリウム(Sm)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、ガドリニウム(Gd)、イッテルビウム(Yb)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、プラセオジウム(Pr)及びバリウム(Ba)から選ばれる1種又は2種以上の金属の酸化物である。
該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、アモルファスの粒子、すなわち、特定の結晶構造を有さない粒子であり、且つ焼成時に酸化されることにより、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する粒子である。なお、本発明では、アモルファスであり且つ焼成時に酸化されることにより、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する粒子のことを、アモルファス金属酸化物前駆体粒子と記載する。
該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、焼成時に酸化されることにより、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化するので、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、金属酸化物の前駆体である。該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子に係る金属酸化物は、通常、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造に用いられる金属酸化物であればよく、ランタン(La)、クロム(Cr)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、セリウム(Ce)、ビスマス(Bi)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、スカンジウム(Sc)、サマリウム(Sm)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、ガドリニウム(Gd)、イッテルビウム(Yb)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、プラセオジウム(Pr)及びバリウム(Ba)から選ばれる1種又は2種以上の金属の酸化物である。従って、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子に係る金属酸化物の前駆体である。
該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子を製造する方法について説明する。例えば、ランタンカルシウムクロマイトの場合、硝酸ランタン、硝酸カルシウム及び硝酸クロムの混合物を1000℃程度以上の温度で酸化すると、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が得られる。一方、硝酸ランタン、硝酸カルシウム及び硝酸クロムの混合物を、300〜900℃程度の温度で酸化すると、結晶構造を有さない、すなわち、アモルファス状態の粒子が得られる。つまり、金属又は金属塩を酸化する際の酸化温度により、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が得られる場合と、アモルファス状態の粒子が得られる場合がある。
なお、粒子が、特定の結晶構造を有しているか、あるいは、アモルファス状態の粒子であるかについては、X線回折分析により確認することができる。つまり、粒子が特定の結晶構造を有している場合には、X線回折分析チャートには、結晶構造の存在を示すシャープなピークが見られるが、一方、アモルファス状態の粒子である場合には、X線回折分析チャートには、明確なピークが見られないか、又はブロードな幅の広いピークが見られる。
つまり、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、金属又は金属塩を酸化することにより製造されるが、その際の酸化温度を、アモルファスの粒子が生成する温度範囲内で設定することにより、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子が製造される。言い換えると、該酸化温度が高過ぎると、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成するので、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、金属又は金属塩が酸化される温度であり、且つ特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成する温度よりも低い温度を、該酸化温度とすることにより製造される。
このアモルファスの粒子が生成する温度範囲は、金属酸化物の種類により異なるため、金属又は金属塩を酸化する際の酸化温度は、金属酸化物の種類毎にそれぞれ選択される。該酸化温度の選択方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。先ず、金属又は金属塩を、酸化温度が異なる数種の酸化条件で酸化して生成物を得る。次いで、得られた生成物のそれぞれをX線回折分析により分析する。次いで、酸化温度と、得られたX線回折チャートのピークとの関係を求め、アモルファスの粒子が生成する酸化温度範囲と、特定の結晶構造を有する金属酸化物が生成する酸化温度範囲とを把握する。そして、このようにして把握したアモルファスの粒子が生成する酸化温度範囲から、該金属又は金属塩を酸化する際の酸化温度を選択する。
該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子を得るための、該金属又は金属塩を酸化する際の酸化温度は、通常、300〜900℃であり、所要エネルギーが少ない点で、300〜800℃が好ましい。
該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子又は該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子を製造する方法の形態例としては、分散液調製工程及び噴霧熱分解工程を有する該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子又は該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子の製造方法が挙げられる。
先ず、該分散液調製工程について説明する。該分散液調製工程は、金属塩を含有する分散液を調製する工程である。
該金属塩は、ランタン、クロム、ストロンチウム、カルシウム、チタン、セリウム、ビスマス、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、サマリウム、アルミニウム、マグネシウム、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、プラセオジウム及びバリウムから選ばれる1種又は2種以上の金属の塩である。該金属塩としては、特に制限されず、例えば、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物塩等が挙げられ、更に具体的には、硝酸ランタン、硝酸クロム、硝酸カルシウム、炭酸ランタン、炭酸ストロンチウム、塩化カルシウム、塩化チタン等が挙げられる。また、該金属塩は、金属種が同種である2種以上の金属塩の組み合わせであっても、金属種が異なる2種以上の金属塩の組合わせであってもよい。
該分散液中、該金属塩は、分散媒に溶解した水溶液として存在していてもよく、あるいは、固体のまま該分散媒に分散した懸濁状態で存在していてもよい。なお、該金属塩が水に溶解し難い場合、酸を加えて、該金属塩を溶解させることもできる。
該分散液中の該金属塩の含有量は、0.001〜100mol/L、好ましくは0.001〜10mol/L、特に好ましくは0.01〜10mol/Lである。
また、該分散液中の該金属塩の含有量により、該金属酸化物前駆体粒子の粒子径が変化するので、該金属塩の含有量を適宜選択することにより、得られるアモルファス金属酸化物前駆体粒子の平均粒子径を制御することができる。
該分散液を調製する方法としては、特に制限されず、例えば、該金属塩を水に溶解させ、該金属塩を含有する水溶液を得る方法が挙げられる。
次に、該噴霧熱分解工程について説明する。該噴霧熱分解工程は、該分散液を加熱炉に噴霧し、アモルファス金属酸化物前駆体粒子を得る工程であるが、該噴霧熱分解工程では、該加熱炉の温度を、アモルファス金属酸化物前駆体粒子が生成する温度にする。そして、該噴霧熱分解工程では、該分散液の液滴を、該加熱炉に噴霧することにより、該分散液の液滴中の水が蒸発すると共に、該分散液の液滴中の該金属塩が酸化される。
該分散液を加熱炉に噴霧する方法としては、特に制限されず、例えば、該分散液をポンプで加圧し、ノズルの先から該分散液の液滴を噴霧する方法、超音波噴霧素子による方法、回転可能な円盤上に該分散液の液滴を置き、遠心力で該液滴を飛ばす方法が挙げられる。
該加熱炉は、1段の加熱炉であっても、それぞれ設定温度が異なる複数の加熱炉を連結させた多段の加熱炉であってもよい。
該加熱炉の温度は、該金属塩を構成する金属の種類により、適宜選択される。該加熱炉の温度の選択方法は、該加熱炉の温度を種々変えて、該噴霧熱分解工程を行い、得られる生成物のX線回折チャートから、アモルファス状態の粒子が得られる温度範囲を見つけ、その温度範囲内から、該アモルファス金属酸化物前駆体粒子の製造方法に係る該加熱炉の温度を選択する。言い換えると、該加熱炉の温度が高過ぎると、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成するので、該金属塩が酸化される温度であり、且つ特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成する温度よりも低い温度を、該加熱炉の温度とする。
そして、該加熱炉を通過した粒子はフィルター等を用いて捕集され、該金属酸化物前駆体大粒子又は該金属酸化物前駆体小粒子が得られる。
該金属酸化物大粒子、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子に係る金属酸化物としては、具体的には、ランタンクロマイト、ランタンカルシウムクロマイト、ランタンストロンチウムクロマイト、ランタンカルシウムストロンチウムクロマイト、カルシウムチタネート、カルシウムセリウムチタネート、カルシウムビスマスチタネート、カルシウムセリウムビスマスチタネート、ランタンマグネシウムチタネート、ランタンストロンチウムチタネート、ランタンバリウムチタネート、マグネシウムチタネート、ストロンチウムチタネート、バリウムチタネート等が挙げられる。これらのうち、ランタンクロマイト、ランタンカルシウムクロマイト、ランタンストロンチウムクロマイト、ランタンカルシウムストロンチウムクロマイト、カルシウムチタネート、カルシウムセリウムチタネートが、電気抵抗が小さい点で好ましい。
また、該金属酸化物大粒子、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子に係る金属酸化物は、下記一般式(1):
La(1−x1)(x1)Cr(1−y1)Mg(y1) (1)
(式中、AはCa又はSrを示し、x1は0〜0.5であり、y1は0〜0.15である。)
で表されるランタンクロマイト、又は下記一般式(2):
(1−x2)(x2)Ti(1−y2)(y2) (2)
(式中、Dはアルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr又はBaを示し、EはLa、Ce、Sm、Pr、Gd、Y又はScを示し、GはNb又はTaを示し、x2は0〜0.8であり、y2は0〜0.2である。)
で表されるチタネートが、電気抵抗が小さい点で好ましい。なお、前記式(1)中、Aは、Ca及びSrの組み合わせでもよく、また、前記式(2)中、Dは、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaのうちの2種以上の組み合わせでもよく、Eは、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScのうちの2種以上の組み合わせでもよく、Gは、Nb及びTaの組み合わせでもよい。Aが、Ca及びSrの組み合わせの場合、x1の値は、Ca及びSrの合計の値である。Dが、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaのうちの2種以上の組み合わせの場合、1−x2の値は、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaの合計の値であり、Eが、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScのうちの2種以上の組み合わせの場合、x2の値は、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScの合計の値であり、Gが、Nb及びTaの組み合わせの場合、y2の値は、Nb及びTaの合計の値である。
本発明に係る大粒子の平均粒子径は、1〜50μm、好ましくは1〜20μm、特に好ましくは1〜10μmである。本発明に係る大粒子の平均粒子径が、上記範囲にあることにより、インタコネクタの緻密度が高くなる。
本発明に係る小粒子の平均粒子径は、0.01〜5μm、好ましくは0.05〜2μm、特に好ましくは0.05〜1μmである。本発明に係る小粒子の平均粒子径が、上記範囲にあることにより、インタコネクタの緻密度が高くなる。
そして、本発明に係る大粒子と、本発明に係る小粒子との混合粒子の成形体を得る。
該混合粒子の成形体中、本発明に係る大粒子の平均粒子径に対する本発明に係る小粒子の平均粒子径の比(小粒子/大粒子)は、0.001〜0.8、好ましくは0.01〜0.5である。本発明に係る大粒子の平均粒子径に対する本発明に係る小粒子の平均粒子径の比が、上記範囲にあることにより、インタコネクタの緻密度が高くなる。なお、本発明に係る大粒子は、該金属酸化物大粒子又は該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子のいずれか一方又は双方の組み合わせのいずれでもよく、該金属酸化物大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子の組み合わせの場合、該金属酸化物大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子の混合粒子の平均粒子径の値を、上記平均粒子径の比における本発明に係る大粒子の平均粒子径の値として用いる。
該混合粒子の成形体中、本発明に係る大粒子及び本発明に係る小粒子の合計体積に対する本発明に係る小粒子の体積の比(小粒子/大粒子及び小粒子の合計)は、0.05〜0.4、好ましくは0.1〜0.3である。本発明に係る大粒子及び本発明に係る小粒子の合計体積に対する本発明に係る小粒子の体積の比が、上記範囲にあることにより、インタコネクタの緻密性が高くなる。なお、本発明に係る大粒子が、該金属酸化物大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子の組み合わせの場合、該金属酸化物大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子の合計体積の値を、上記体積の比における本発明に係る大粒子の体積の値として用いる。
該混合粒子の成形体を得る方法としては、例えば、本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子とを含有するスラリーを調製し、次いで、得られたスラリーを用いて、スクリーン印刷法、ドクタープレート法等により該スラリーの膜を形成させ、必要に応じて、乾燥することにより、該混合粒子の成形体を得る方法が挙げられる。この場合、該本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子とを含有するスラリーは、他に、ポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース等のバインダー成分、フタル酸ジ−n−ブチル等の可塑剤成分、ノニオン系分散剤等の分散剤成分、オクチルフェニルエーテル等の消泡剤成分を含有することができる。そして、該本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子とを含有するスラリーは、有機溶剤、アルコール、油等の溶媒に、本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子とを混合し、更に、必要に応じて、該バインダー成分、該可塑剤成分、該分散剤成分、該消泡剤成分等を混合し、攪拌等を行ない、これらの成分を該溶媒に分散又は溶解させることにより調製される。
該本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子とを含有するスラリー中、本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子の合計の含有量は、好ましくは10〜80質量%、特に好ましくは40〜60質量%である。
また、該混合粒子の成形体を得る方法としては、他には、本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子を混合して、粉末混合物を得、次いで、該粉末混合物をプレス成形して、該混合粒子の成形体を得る方法が挙げられる。該プレス成形は、例えば、該粉末混合物を、金型に入れ、10〜200MPa程度、好ましくは50〜100MPa程度の荷重を加えてプレスすることにより行なわれる。
次いで、該混合粒子の成形体を焼成することにより、本発明に係る大粒子及び本発明に係る小粒子が焼結し、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタが得られる。また、該焼成により、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する。該混合粒子の成形体を焼成する際の焼成温度は、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子が、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する温度以上である。
該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子が、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する温度は、金属酸化物の種類により異なる。また、焼成温度が高すぎると、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタにより接続される燃料極又は空気極が焼結し易くなるので、三相界面の量が少なくなり易い。そのため、該混合粒子の成形体を焼成する際の焼成温度は、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子に係る金属化合物の種類、及び本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタにより接続される燃料極又は空気極の種類若しくは焼成温度を考慮して、適宜選択される。なお、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子が、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する温度範囲は、焼成温度を種々変化させた焼成条件で焼成を行い、焼成温度と、得られたX線回折チャートのピーク強度との関係を求め、該混合粒子の成形体中のアモルファス金属酸化物前駆体粒子が、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する温度範囲を、把握することにより求められる。
そして、該混合粒子成形を焼成する際の焼成温度が、
(i)該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子が、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する温度以上であり、
且つ(ii)本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタにより接続される燃料極及び空気極の焼成温度のうち高い方の焼成温度以下であること、
が、該混合粒子の成形体を焼成する際に、該燃料極及び該空気極の多孔質構造が、壊れ難くなる点で好ましい。具体例を示すと、例えば、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子が、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化する温度が1000℃以上、燃料極の焼成温度が1400℃、空気極の焼成温度が1200℃の場合、該混合粒子の成形体を焼成する際の焼成温度を、1000℃以上1400℃以下とすることが好ましい。
固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの焼成を、電極の焼成と同時に行う方法としては、
(1)先に、未焼成の燃料極の成形体、未焼成の空気極の成形体及び未焼成のインタコネクタ基材の成形体が、所定の位置に形成された成形体を得、次いで、該成形体を焼成する方法、すなわち、燃料極、空気極及びインタコネクタを同時に焼成する方法、
(2)先に、燃料極を先に焼成しておき、次いで、焼成された燃料極、未焼成の空気極の成形体及び未焼成のインタコネクタ基材の成形体が、所定の位置に形成された成形体を得、次いで、該成形体を焼成する方法、すなわち、空気極及びインタコネクタを同時に焼成する方法、
がある。そして、固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極の焼成温度は、通常1300〜1400℃であり、空気極の焼成温度は、通常1100〜1300℃であるので、該混合粒子の成形体を焼成する際の焼成温度が、前記(1)の方法では、燃料極の焼成温度以下であることが好ましく、前記(2)の方法では、空気極の焼成温度以下であることが好ましい。
一方、該混合粒子の成形体を焼成する際の焼成温度が、電極の焼成温度より高過ぎると、電極の多孔質構造が維持できなくなり、反応活性点である三相界面が減少して、電池性能が低下する。
よって、該混合粒子の成形体を焼成する際の焼成温度は、通常、1000〜1500℃、好ましくは1000〜1450℃、特に好ましくは1100〜1400℃である。
そして、該混合粒子の成形体の焼成を行うことにより、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタが得られる。
本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、緻密度が85〜100%、好ましくは90〜100%である。なお、本発明において、該緻密度は、アルキメデス法により測定された値である。
本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの電気伝導度は、0.01〜50S/cm、好ましくは0.1〜50S/cmである。
すなわち、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
混合粒子の成形体を得、
次いで、該混合粒子の成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタである。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造方法は、金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
混合粒子の成形体を得、
次いで、該混合粒子の成形体を焼成して、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ得る固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造方法である。
本発明の固体酸化物形燃料電池は、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極と、他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極が、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタにより、電気的に接続されている。すなわち、本発明の固体酸化物形燃料電池は、金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
混合粒子の成形体を得、
次いで、該混合粒子の成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを有する。
本発明の固体酸化物形燃料電池の形態例としては、図1に示すように、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極に、本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子とを含有するスラリーを塗布して、スラリー成形体を形成させ、必要に応じて乾燥後、該スラリー成形体又は該スラリーの乾燥成形体に、他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極を接触させ、次いで、焼成することにより得られる固体酸化物形燃料電池が挙げられるが、他には、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極と、他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極の間に、本発明に係る大粒子と本発明に係る小粒子の粉体混合物のプレス成形体を挟み込み、次いで、焼成することにより得られる固体酸化物形燃料電池が挙げられる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池の他の形態例としては、円筒形のものが挙げられる。
該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、該混合粒子の成形体中では、本発明に係る大粒子間の隙間を埋めるように、本発明に係る大粒子間の隙間に入り込んでいる。
そして、アモルファス状態の粒子は、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子に比べ、粒子表面の活性が極めて高い。そのため、該アモルファス金属酸化物前駆体粒子は、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子に比べ、焼結し易く、低温で焼結する。例えば、金属酸化物が、ランタンカルシウムクロマイトの場合、該アモルファス金属酸化物前駆体粒子であれば、1100〜1400℃程度の温度で焼結するのに対し、特定の結晶構造を有するランタンカルシウムクロマイト粒子は、1600〜1700℃程度でないと十分に焼結しない。よって、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタでは、該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、1100〜1400℃程度の温度で、本発明に係る大粒子と焼結する。
つまり、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタでは、粒径が大きい大粒子と粒径が小さい小粒子を組み合わせ、且つ該小粒子をアモルファス金属酸化物前駆体粒子とすることにより、該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子が、本発明に係る大粒子間の隙間を埋める充填物の役割を果たすと共に、本発明に係る大粒子と焼結して、本発明に係る大粒子を引き付けるバインダーの役割を果たす。そのため、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、緻密度が高くなる。
一方、従来の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタでは、基材として金属酸化物粒子が用いられていたので、1100〜1400℃程度の温度では、金属酸化物粒子が十分に焼結し難かった。そのため、従来の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、緻密度が低かった。例え、粒径の大きい金属酸化物粒子と粒径の小さい金属酸化物粒子を組み合わせて、該粒径の小さい金属酸化物粒子で、該粒径の大きい金属酸化物粒子間の隙間を埋めても、該粒径の大きい金属酸化物粒子及び該粒径の小さい金属酸化物粒子のいずれもが、1100〜1400℃程度の温度では十分に焼結し難いので、緻密度が高いインタコネクタは得られない。
また、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子は、粒子表面の活性が極めて高いので、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、本発明に係る大粒子として、該アモルファス金属酸化物前駆体大粒子を用いることにより、インタコネクタの緻密度を更に高くすることができる。
また、該アモルファス金属酸化物前駆体小粒子は、焼結し易いので、インタコネクタと、燃料極又は空気極とが接合し易い。そのため、本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、従来の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタに比べ、燃料極又は空気極との接合性が高い。
これらのことから、本発明の固体酸化物形燃料電池は、インタコネクタの焼成の際に三相界面の量が少なくなり難く、また、インタコネクタが緻密であり、すなわち、インタコネクタの電気抵抗が小さく、また、インタコネクタと燃料極及び空気極との接合性が高い。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(製造例1)
(噴霧液の調製)
硝酸ランタン六水和物を303.10g、硝酸クロム九水和物を400.16g及び硝酸カルシウム四水和物を75.56g秤量し、純水1000mLに入れ、50〜80℃に加温しながら、スターラーで撹拌して溶解させ、La0.68Ca0.32Cr1.0の1mol/L溶液を調製した。次いで、該La0.68Ca0.32Cr1.0の1mol/L溶液を、10倍に希釈し、La0.68Ca0.32Cr1.0の0.1mol/L溶液を調製した。
(噴霧熱分解)
次いで、該La0.68Ca0.32Cr1.0の0.1mol/L溶液を、電気炉の温度が、上流側からそれぞれ300℃、500℃、700℃、900℃にセットされた、4連式電気炉の超音波噴霧熱分解装置の電気炉中に、空気流量2L/分で噴霧し、最後段の電気炉を通過した粒子をテフロン(登録商標)製のメンブレンフィルターで捕集し、アモルファス粒子A1(以下、粒子A1と記載する。)を得た。該粒子A1を電子顕微鏡で観察したところ、球形をしていた。また、該粒子A1をレーザー回折により粒度分布測定したところ、平均粒子径は1.12μmであった。
(X線回折分析)
該粒子A1をX線回折分析したところ、得られたチャート中には、特定の結晶構造の存在を示す回折ピークは観察されず、アモルファス構造に特有なブロードで弱い回折ピークが観察された。また、該粒子A1を電気炉中、空気雰囲気下、1000℃以上で2時間加熱した後、粒子をX線回折分析したところ、得られたチャート中には、シャープで強度の強い、ランタンカルシウムクロマイトの回折パターンが観察された。このことは、該粒子A1が、空気雰囲気下で加熱されることにより、酸化されて、特定の結晶構造を有する粒子に変化したことを示す。
(製造例2)
(噴霧液の調製)
製造例1で調製したLa0.68Ca0.32Cr1.0の0.1mol/L溶液を、更に10倍に希釈し、La0.68Ca0.32Cr1.0の0.01mol/L溶液を調製した。
(噴霧熱分解)
該La0.68Ca0.32Cr1.0の0.1mol/L溶液に代えて、該La0.68Ca0.32Cr1.0の0.01mol/L溶液とする以外は、製造例1と同様の方法で行い、アモルファス粒子A2(以下、粒子A2と記載する。)を得た。該粒子A2を電子顕微鏡で観察したところ、球形をしていた。また、該粒子A2をレーザー回折により粒度分布測定したところ、平均粒子径は0.48μmであった。
(X線回折分析)
該粒子A2をX線回折分析したところ、得られたチャート中には、特定の結晶構造の存在を示す回折ピークは観察されず、アモルファス構造に特有なブロードで弱い回折ピークが観察された。また、該粒子A2を電気炉中、空気雰囲気下、1000℃以上で2時間加熱した後、粒子をX線回折分析したところ、得られたチャート中には、シャープで強度の強い、ランタンカルシウムクロマイトの回折パターンが観察された。このことは、該粒子A2が、空気雰囲気下で加熱されることにより、酸化されて、特定の結晶構造を有する粒子に変化したことを示す。
また、市販の粉末状のLa0.68Ca0.32Cr1.0粒子(セイミケミカル社製、以下、粒子Bと記載する。)を用意した。該粒子BをX線回折分析したところ、シャープで強度の強い、ランタンカルシウムクロマイトの回折パターンが観察された。また、該粒子Bをレーザー回折により粒度分布測定したところ、平均粒子径は1.43μmであった。
(実施例1〜4)
表1に示す組合わせ及び体積比で、大粒子と小粒子とを混合し、混合粒子を得た。次いで、該混合粒子を、直径30mmの金型を用いて、65MPaの圧力で、一軸プレスし、混合粒子の成形体を得た。次いで、該混合粒子の成形体を、1400℃で2時間、電気炉中で焼成し、焼成体を得た。アルキメデス法により、該焼成体の緻密度を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2008041470
(比較例1)
該粒子Bを、直径30mmの金型を用いて、65MPaの圧力で、一軸プレスし、粒子Bの成形体を得た。次いで、該粒子Bの成形体を、1400℃で2時間、電気炉中で焼成し、焼成体を得た。その結果を表1に示す。
(比較例2)
市販の粉末状のLa0.68Ca0.32Cr1.0粒子(セイミケミカル社製、以下、粒子Cと記載する。)を用意した。該粒子CをX線回折分析したところ、シャープで強度の強い、ランタンカルシウムクロマイトの回折パターンが観察された。また、該粒子Cをレーザー回折により粒度分布測定したところ、平均粒子径は0.38μmであった。
表1に示す組合わせ及び体積比で、大粒子と小粒子とを混合し、混合粒子を得た。次いで、該混合粒子を、直径30mmの金型を用いて、65MPaの圧力で、一軸プレスし、混合粒子の成形体を得た。次いで、該混合粒子の成形体を、1400℃で2時間、電気炉中で焼成し、焼成体を得た。アルキメデス法により、該焼成体の緻密度を測定した。その結果を表1に示す。
本発明によれば、電気抵抗が小さく、且つ低温で焼成されるインタコネクタを有する固体酸化物形燃料電池を製造することができるので、出力が高い固体酸化物形燃料電池を製造することができる。
本発明の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを有する固体酸化物形燃料電池の模式的な断面図である。
符号の説明
1a、1b 燃料極
2a、2b 電解質
3a、3b 空気極
4a、4b 固体酸化物形燃料電池用セル
5 金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物小粒子とを含有するスラリー
6 乾燥成形体
7 インタコネクタ
10 固体酸化物形燃料電池

Claims (6)

  1. 金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
    該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
    該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
    混合粒子の成形体を得、
    次いで、該混合粒子の成形体を焼成して得られることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
  2. 前記アモルファス金属酸化物前駆体大粒子及び前記アモルファス金属酸化物前駆体小粒子が、下記一般式(1):
    La(1−x1)(x1)Cr(1−y1)Mg(y1) (1)
    (式中、AはCa又はSrを示し、x1は0〜0.5であり、y1は0〜0.15である。)
    で表されるランタンクロマイト、又は下記一般式(2):
    (1−x2)(x2)Ti(1−y2)(y2) (2)
    (式中、Dはアルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr又はBaを示し、EはLa、Ce、Sm、Pr、Gd、Y又はScを示し、GはNb又はTaを示し、x2は0〜0.8であり、y2は0〜0.2である。)
    で表されるチタネートの前駆体粒子であり、
    且つ前記金属酸化物大粒子が、前記一般式(1)で表されるランタンクロマイト又は前記一般式(2)で表されるチタネートであることを特徴とする請求項1記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
  3. 前記混合粒子の成形体を焼成する際の焼成温度が、1100〜1400℃であることを特徴とする請求項1又は2いずれか1項記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
  4. 金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
    該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
    該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
    混合粒子の成形体を得、
    次いで、該混合粒子の成形体を焼成して、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを得ることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造方法。
  5. 前記混合粒子の成形体を焼成する際の焼成温度が、前記固体酸化物形燃料電池のインタコネクタにより電気的に接続される燃料極及び空気極の焼成温度のうち、高い方の焼成温度以下であることを特徴とする請求項4記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造方法。
  6. 金属酸化物大粒子又はアモルファス金属酸化物前駆体大粒子と、アモルファス金属酸化物前駆体小粒子との混合粒子の成形体であり、
    該大粒子の平均粒子径に対する該小粒子の平均粒子径の比が、0.001〜0.8であり、
    該大粒子及び該小粒子の合計体積に対する該小粒子の体積の比が、0.05〜0.4である、
    混合粒子の成形体を得、
    次いで、該混合粒子の成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
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