JP2008041469A - 固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ及びその製造方法、並びに固体酸化物形燃料電池。 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ及びその製造方法、並びに固体酸化物形燃料電池。 Download PDF

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Abstract

【課題】電気抵抗が小さく且つ1400℃程度の温度で焼成することにより製造される固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供する。
【解決手段】固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aを成形し、又は粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、次いで、該成形体を焼成して得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ及びその製造方法、並びにそれらを用いて製造される固体酸化物形燃料電池に関する。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、電解質と、該電解質を挟み込む燃料極及び空気極という3つの部材を1つの単位とする単電池(セル)が、複数個電気的に接続されて構成されている。これは、固体酸化物形燃料電池に用いられるセルの電圧が、通常、0.7V程度と低いであるためである。
そして、固体酸化物形燃料電池において、複数のセルを電気的に接続する材料が、インタコネクタである。言い換えると、インタコネクタは、1のセルの燃料極と他のセルの空気極を、電気的に接続している。
従来、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの材料としては、ランタンクロマイト(LaCrO)が用いられていた。ランタンクロマイトは、電気抵抗が小さいため、インタコネクタの材料として、優れた性質を有しているためである。また、他に、電気抵抗が小さい、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの材料としては、カルシウムチタネート(CaTiO)が知られている。
例えば、特許文献1の特開平2−288162号公報又は特許文献2の特開平8−268750号公報には、ランタンクロマイト系のインタコネクタ材料が、特許文献3の特開平11−86887号公報、特許文献4の特開平11−54137号公報又は特許文献5の特開2003−323906号公報には、カルシウムチタネート系のインタコネクタ材料が開示されている。
特開平2−288162号公報(請求項) 特開平8−268750号公報(請求項) 特開平11−86887号公報(請求項) 特開平11−54137号公報(請求項) 特開2003−323906号公報(請求項)
固体酸化物形燃料電池のインタコネクタは、電気抵抗が小さくなければならない。そして、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの構造が、緻密であればある程、電気抵抗が小さくなる。従来より、粉末状のランタンクロマイト粒子が基材として用いられていたが、ランタンクロマイト粒子は、焼結する温度が高いため、粉末状のランタンクロマイト粒子の成形体を、1700℃程度と、極めて高温で焼成しなければ、緻密な構造を有するインタコネクタは得られなかった。
近年、固体酸化物形燃料電池においては、多孔質構造の燃料極又は空気極を有する固体酸化物形燃料電池用セルが主流となっている。これは、三相界面を増加させるためである。そして、通常、電解質及び燃料極は、粉末状の金属酸化物粒子の成形体を1400℃程度で焼成することにより、また、空気極は、粉末状の金属酸化物粒子の成形体を1200℃程度で焼成することにより作成される。
ところが、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極と、他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極を、インタコネクタで接続するために、1700℃程度の高温で焼成すると、該燃料極及び該空気極を構成する金属酸化物が焼結してしまうので、多孔質構造が壊れ、三相界面の量が少なくなり、その結果、燃料電池の出力が低下してしまう。つまり、従来のように、粉末状のランタンクロマイト粒子をインタコネクタ用基材として用いたのでは、燃料電池の出力が低下するという問題があった。
そのため、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの材料としては、金属酸化物ではなく、金属が用いられているというのが現状であった。しかし、インタコネクタの材料として金属を用いたのでは、低温作動を余儀なくされるので、結果、燃料電池の出力が低くなってしまうという問題が生じていた。
また、他の手段として、ランタンクロマイトへの種々の元素の添加、あるいは、ランタンクロマイト以外の物質への変更等が行なわれているものの、上記問題の解決には至っていない。
従って、本発明の課題は、電気抵抗が小さく且つ1400℃程度の温度で焼成することにより製造される固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子A、又は粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bは、焼成温度が低くても、緻密な構造を有するインタコネクタを与えることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明(1)は、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aからなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材を提供するものである。
また、本発明(2)は、粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bからなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材を提供するものである。
また、本発明(3)は、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供するものである。
また、本発明(4)は、粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供するものである。
また、本発明(5)は、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子A、又は粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを得ることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造方法を提供するものである。
また、本発明(6)は、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子A、又は粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池を提供するものである。
本発明によれば、電気抵抗が小さく且つ1400℃程度の温度で焼成することにより製造される固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを提供することができる。
本発明の第一の形態の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材(以下、第一の形態のインタコネクタ用基材とも記載する。)は、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aである。
該粉末状の複合粒子Aの個々の粒子は、アモルファスである金属酸化物前駆体及び安定化ジルコニアにより構成されている。そして、該粉末状の複合粒子Aの個々の粒子は、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面の一部に、安定化ジルコニアが存在している複合粒子である。言い換えると、該粉末状の複合粒子Aの個々の粒子は、安定化ジルコニアを含有するアモルファスである金属酸化物前駆体粒子である。
該アモルファスである金属酸化物前駆体とは、特定の結晶構造を有さない、すなわち、アモルファスであり、且つ焼成時に酸化されることにより、特定の結晶構造を有する金属酸化物になる物質である。すなわち、該アモルファスである金属酸化物前駆体は、アモルファスであり且つ金属酸化物の前駆体である。
該粉末状の複合粒子Aにおいて、該アモルファスである金属酸化物前駆体粒子に係る金属酸化物は、通常、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造に用いられる金属酸化物であればよく、ランタン(La)、クロム(Cr)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、セリウム(Ce)、ビスマス(Bi)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、スカンジウム(Sc)、サマリウム(Sm)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、ガドリニウム(Gd)、イッテルビウム(Yb)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、プラセオジウム(Pr)及びバリウム(Ba)から選ばれる1種又は2種以上の金属の酸化物である。従って、該アモルファスである金属酸化物前駆体は、該アモルファスである金属酸化物前駆体粒子に係る金属酸化物の前駆体である。
該金属酸化物としては、具体的には、ランタンクロマイト、ランタンカルシウムクロマイト、ランタンストロンチウムクロマイト、ランタンカルシウムストロンチウムクロマイト、カルシウムチタネート、カルシウムセリウムチタネート、カルシウムビスマスチタネート、カルシウムセリウムビスマスチタネート、ランタンマグネシウムチタネート、ランタンストロンチウムチタネート、ランタンバリウムチタネート、マグネシウムチタネート、ストロンチウムチタネート、バリウムチタネート等が挙げられる。これらのうち、ランタンクロマイト、ランタンカルシウムクロマイト、ランタンストロンチウムクロマイト、ランタンカルシウムストロンチウムクロマイト、カルシウムチタネート、カルシウムセリウムチタネートが、電気抵抗が小さい点で好ましい。
また、該アモルファスである金属酸化物前駆体粒子は、下記一般式(1):
La(1−x1)(x1)Cr(1−y1)Mg(y1) (1)
(式中、AはCa又はSrを示し、x1は0〜0.5であり、y1は0〜0.15である。)
で表されるランタンクロマイト、又は下記一般式(2):
(1−x2)(x2)Ti(1−y2)(y2) (2)
(式中、Dはアルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr又はBaを示し、EはLa、Ce、Sm、Pr、Gd、Y又はScを示し、GはNb又はTaを示し、x2は0〜0.8であり、y2は0〜0.2である。)
で表されるチタネートの前駆体が、電気抵抗が小さい点で好ましい。なお、前記式(1)中、Aは、Ca及びSrの組み合わせでもよく、また、前記式(2)中、Dは、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaのうちの2種以上の組み合わせでもよく、Eは、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScのうちの2種以上の組み合わせでもよく、Gは、Nb及びTaの組み合わせでもよい。Aが、Ca及びSrの組み合わせの場合、x1の値は、Ca及びSrの合計の値である。Dが、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaのうちの2種以上の組み合わせの場合、1−x2の値は、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaの合計の値であり、Eが、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScのうちの2種以上の組み合わせの場合、x2の値は、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScの合計の値であり、Gが、Nb及びTaの組み合わせの場合、y2の値は、Nb及びTaの合計の値である。
該安定化ジルコニアとしては、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、カルシウム安定化ジルコニア、スカンジウム安定化ジルコニア、イッテルビウム安定化ジルコニア等が挙げられる。イットリア安定化ジルコニア(YSZ)は、酸化ジルコニウム(ZrO)と酸化イットリウム(Y)の固溶体であり、イットリウムの含有量が1〜50mol%、好ましくは3〜20mol%である。また、カルシウム安定化ジルコニア、スカンジウム安定化ジルコニア、イッテルビウム安定化ジルコニアは、それぞれ、酸化ジルコニウム(ZrO)と酸化カルシウム(CaO)の固溶体、酸化ジルコニウム(ZrO)と酸化スカンジウム(Sc)の固溶体、酸化ジルコニウム(ZrO)と酸化イッテルビウム(Yb)の固溶体であり、カルシウム、ジルコニア又はイッテルビウムの含有量が1〜50mol%、好ましくは3〜20mol%である。
該粉末状の複合粒子Aの平均粒径は、0.01〜1μm、好ましくは0.05〜0.1μmである。なお、本発明において、平均粒径は、レーザー回折散乱法による粒度分布測定によりにより測定される値である。
該粉末状の複合粒子Aを製造する方法について説明する。例えば、ランタンカルシウムクロマイトの場合、硝酸ランタン、硝酸カルシウム及び硝酸クロムの混合物を1000℃程度以上の温度で酸化すると、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が得られる。一方、硝酸ランタン、硝酸カルシウム及び硝酸クロムの混合物を、300〜900℃程度の温度で酸化すると、特定の結晶構造を有さない、すなわち、アモルファス状態の金属酸化物前駆体粒子が得られる。つまり、金属塩を酸化する際の酸化温度により、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が得られる場合と、アモルファス状態の金属酸化物前駆体粒子が得られる場合がある。
そして、アモルファスであるランタンカルシウムクロマイト前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aは、硝酸ランタン、硝酸カルシウム、硝酸クロム及び安定化ジルコニアの混合物を、300〜900℃程度の温度で酸化することにより製造される。
なお、該粉末状の複合粒子Aに係る該アモルファスである金属酸化物前駆体が、アモルファスであることの確認を、X線回折分析により行なうことができる。該粉末状の複合粒子Aの場合、X線回折分析チャートには、安定化ジルコニアに由来するシャープなピークの他には、結晶構造の存在を示す明確なピークが見られないか、又はブロードな幅の広いピークが見られる。一方、安定化ジルコニアを有する金属酸化物が、特定の結晶構造を有している場合、X線回折分析チャートには、安定化ジルコニアに由来するピークの他に、結晶構造の存在を示すピークが見られる。
つまり、該粉末状の複合粒子Aは、安定化ジルコニアを含有する金属塩を酸化することにより製造されるが、その際の酸化温度を、アモルファスの金属酸化物粒子が生成する温度範囲内に設定することにより製造される。言い換えると、該酸化温度が高過ぎると、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成するので、該粉末状の複合粒子Aは、該金属塩が酸化される温度であり、且つ特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成する温度よりも低い温度を、該酸化温度とすることにより製造される。
アモルファスである金属酸化物前駆体粒子が生成する温度範囲は、金属酸化物の種類により異なるため、該金属塩を酸化する際の酸化温度は、金属酸化物の種類毎にそれぞれ選択される。該酸化温度の選択方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。先ず、該金属塩を、酸化温度が異なる数種の酸化条件で酸化して生成物を得る。次いで、得られた生成物のそれぞれをX線回折分析により分析する。次いで、酸化温度と、得られたX線回折チャートのピーク強度との関係を求め、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子が生成する酸化温度範囲と、特定の結晶構造を有する金属酸化物が生成する酸化温度範囲とを把握する。そして、このようにして把握したアモルファスである金属酸化物前駆体粒子が生成する酸化温度範囲から、該金属塩を酸化する際の酸化温度を選択する。
該粉末状の複合粒子Aを得るための、該金属塩を酸化する際の酸化温度は、通常、300〜900℃であり、所要エネルギーが少ない点で300〜800℃が好ましい。
該粉末状の複合粒子Aを製造する方法の形態例としては、分散液調製工程及び噴霧熱分解工程を有する粉末状の複合粒子Aの製造方法が挙げられる。
先ず、該分散液調製工程について説明する。該分散液調製工程は、金属塩が溶解されている溶液に、安定化ジルコニア粒子が分散されている分散液を調製する工程である。
該金属塩は、ランタン、クロム、ストロンチウム、カルシウム、チタン、セリウム、ビスマス、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、サマリウム、アルミニウム、マグネシウム、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、プラセオジウム及びバリウムから選ばれる1種又は2種以上の金属の塩である。該金属塩としては、特に制限されず、例えば、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物塩等が挙げられ、更に具体的には、硝酸ランタン、硝酸クロム、硝酸カルシウム、炭酸ランタン、炭酸ストロンチウム、塩化カルシウム、塩化チタン等が挙げられる。また、該金属塩は、金属種が同種である2種以上の金属塩の組み合わせであっても、金属種が異なる2種以上の金属塩の組合わせであってもよい。
該分散液中、該金属塩は、分散媒に溶解した水溶液として存在していてもよく、あるいは、固体のまま該分散媒に分散した懸濁状態で存在していてもよい。なお、該金属塩が水に溶解し難い場合、酸を加えて、該金属塩を溶解させることもできる。
該分散液中の該金属塩の含有量は、0.001〜100mol/L、好ましくは0.001〜10mol/L、特に好ましくは0.01〜10mol/Lである。
また、該分散液中の該金属塩の含有量により、該粉末状の複合粒子Aの粒径が変化するので、該金属塩の含有量を適宜選択することにより、得られる粉末状の複合粒子Aの平均粒径を制御することができる。
該分散液を調製する方法としては、特に制限されず、例えば、該金属塩を水に溶解させ、該金属塩を含有する水溶液を得、次いで、粉末状の安定化ジルコニア粒子を混合し、撹拌、分散させる方法が挙げられる。
次に、該噴霧熱分解工程について説明する。該噴霧熱分解工程は、該分散液を加熱炉に噴霧し、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aを得る工程である。該噴霧熱分解工程について、図1を参照して説明する。図1は、該噴霧分解工程を示す模式的な断面図である。図1中、該加熱炉に噴霧される前の分散液の液滴1は、金属塩水溶液2及び該金属塩水溶液2中に分散されている安定化ジルコニア粒子3からなる(1−1)。該分散液の液滴1中の該安定化ジルコニア粒子3には、該分散液の液滴1の表面から一部はみ出して存在している安定化ジルコニア粒子3aと、該分散液の液滴1の内部に存在している安定化ジルコニア粒子3bがある。そして、該分散液の液滴1が、該加熱炉内で加熱されることにより、該金属塩水溶液2中の水が蒸発し、該金属塩水溶液2が、金属塩凝集体4となり(1−2)、更に、該金属塩凝集体4が酸化されて、該金属塩凝集体4が、アモルファスである金属酸化物前駆体6になる(1−3)。このようにして、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する複合粒子A 5が製造される。なお、図1中、(1−1)、(1−2)及び(1−3)は、全て断面図である。
該複合粒子A 5において、該安定化ジルコニア粒子3aは、一部が、該アモルファスである金属酸化物前駆体6の表面からはみ出しているので、該複合粒子A 5の表面には、アモルファスである金属酸化物前駆体である部分と、安定化ジルコニアである部分が存在する。
このように、該噴霧熱分解工程では、該複合粒子Aが生成する温度の加熱炉に、該分散液の液滴を噴霧することにより、該分散液の液滴中の水が蒸発すると共に、該分散液の液滴中の該金属塩が酸化され、アモルファスである金属酸化物前駆体になる。
該分散液を加熱炉に噴霧する方法としては、特に制限されず、例えば、該分散液をポンプで加圧し、ノズルの先から該分散液の液滴を噴霧する方法、超音波噴霧素子による方法、回転可能な円盤上に該分散液の液滴を置き、遠心力で該液滴を飛ばす方法が挙げられる。
該加熱炉は、1段の加熱炉であっても、それぞれ設定温度が異なる複数の加熱炉を連結させた多段の加熱炉であってもよい。
該加熱炉の温度は、該金属塩を構成する金属の種類により、適宜選択される。該加熱炉の温度の選択方法は、該加熱炉の温度を種々変えて、該噴霧熱分解工程を行い、得られる生成物のX線回折チャートから、アモルファス状態の金属酸化物前駆体粒子が得られる温度範囲を見つけ、その温度範囲内から、該粉末状の複合粒子Aの製造方法に係る該加熱炉の温度を選択する。言い換えると、該加熱炉の温度が高過ぎると、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成するので、該金属塩が酸化される温度であり、且つ特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成する温度よりも低い温度を、該加熱炉の温度とする。
そして、該加熱炉を通過した粒子はフィルター等を用いて捕集され該粉末状の複合粒子Aが得られる。
該粉末状の複合粒子Aは、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有しているので、該粉末状の複合粒子Aの表面には、アモルファスである金属酸化物前駆体である部分と安定化ジルコニアである部分が混在している。
該粉末状の複合粒子A中の該安定化ジルコニアの含有量は、焼成後の該安定化ジルコニアのモル比で、好ましくは5〜50mol%、特に好ましくは5〜20mol%である。該粉末状の複合粒子A中の該安定化ジルコニアの含有量が上記範囲にあることにより、得られるインタコネクタの緻密度が高くなる。
本発明の第二の形態の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材(以下、第二の形態のインタコネクタ用基材とも記載する。)は、粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bである。
該粉末状の複合粒子Bについて、図2を参照して説明する。図2は、該粉末状の複合粒子Bの模式的な斜視図である。図2中、複合粒子B 7は、金属酸化物母粒子8の表面に、安定化ジルコニア子粒子9が固定されている。
該粉末状の複合粒子Bは、該粉末状の金属酸化物母粒子及び該安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えることにより製造される。
該粉末状の金属酸化物母粒子は、通常、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造に用いられる金属酸化物であればよく、ランタン(La)、クロム(Cr)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、セリウム(Ce)、ビスマス(Bi)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、スカンジウム(Sc)、サマリウム(Sm)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、ガドリニウム(Gd)、イッテルビウム(Yb)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、プラセオジウム(Pr)及びバリウム(Ba)から選ばれる1種又は2種以上の金属の酸化物である。
該金属酸化物としては、具体的には、ランタンクロマイト、ランタンカルシウムクロマイト、ランタンストロンチウムクロマイト、ランタンカルシウムストロンチウムクロマイト、カルシウムチタネート、カルシウムセリウムチタネート、カルシウムビスマスチタネート、カルシウムセリウムビスマスチタネート、ランタンマグネシウムチタネート、ランタンストロンチウムチタネート、ランタンバリウムチタネート、マグネシウムチタネート、ストロンチウムチタネート、バリウムチタネート等が挙げられる。これらのうち、ランタンクロマイト、ランタンカルシウムクロマイト、ランタンストロンチウムクロマイト、ランタンカルシウムストロンチウムクロマイト、カルシウムチタネート、カルシウムセリウムチタネートが、電気抵抗が小さい点で好ましい。
また、該粉末状の金属酸化物母粒子は、下記式(1):
La(1−x1)(x1)Cr(1−y1)Mg(y1) (1)
(式中、AはCa又はSrを示し、x1は0〜0.5であり、y1は0〜0.15である。)
で表されるランタンクロマイト、又は下記一般式(2):
(1−x2)(x2)Ti(1−y2)(y2) (2)
(式中、Dはアルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr又はBaを示し、EはLa、Ce、Sm、Pr、Gd、Y又はScを示し、GはNb又はTaを示し、x2は0〜0.8であり、y2は0〜0.2である。)
で表されるチタネートが、電気抵抗が小さい点で好ましい。なお、前記式(1)中、Aは、Ca及びSrの組み合わせでもよく、また、前記式(2)中、Dは、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaのうちの2種以上の組み合わせでもよく、Eは、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScのうちの2種以上の組み合わせでもよく、Gは、Nb及びTaの組み合わせでもよい。Aが、Ca及びSrの組み合わせの場合、x1の値は、Ca及びSrの合計の値である。Dが、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaのうちの2種以上の組み合わせの場合、1−x2の値は、アルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr及びBaの合計の値であり、Eが、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScのうちの2種以上の組み合わせの場合、x2の値は、La、Ce、Sm、Pr、Gd、Y及びScの合計の値であり、Gが、Nb及びTaの組み合わせの場合、y2の値は、Nb及びTaの合計の値である。
該粉末状の金属酸化物母粒子は、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子、又はアモルファスである金属酸化物前駆体粒子のいずれであってもよい。
該粉末状の金属酸化物母粒子は、金属塩を酸化することにより得られるが、その際の酸化温度により、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子又はアモルファスである金属酸化物前駆体粒子のいずれかが得られ、酸化温度が低ければ、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子が生成し、酸化温度が高ければ、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成する。アモルファスである金属酸化物前駆体粒子が生成する酸化温度範囲及び特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子が生成する酸化温度範囲は、金属酸化物の種類により異なるため、金属塩を酸化する際の酸化温度は、金属酸化物の種類毎にそれぞれ選択される。該酸化温度の選択方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。先ず、金属塩を、酸化温度が異なる数種の酸化条件で酸化して金属酸化物を得る。次いで、得られた金属酸化物のそれぞれをX線回折分析により分析する。次いで、酸化温度と、得られたX線回折チャートのピーク強度との関係を求め、アモルファスである金属酸化物粒子が生成する酸化温度範囲と、特定の結晶構造を有する金属酸化物が生成する酸化温度範囲とを把握する。そして、このようにして把握した酸化温度範囲から、該金属塩を酸化する際の酸化温度を選択する。
該粉末状の金属酸化物母粒子の製造において、酸化される該金属塩は、前記分散液調製工程に係る金属塩と同様である。
該粉末状の金属酸化物母粒子の平均粒径は、0.1〜2.0μm、好ましくは0.1〜1.0μmである。
該粉末状の安定化ジルコニア子粒子としては、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、カルシウム安定化ジルコニア、スカンジウム安定化ジルコニア、イッテルビウム安定化ジルコニア等が挙げられる。イットリア安定化ジルコニア(YSZ)は、酸化ジルコニウム(ZrO)と酸化イットリウム(Y)の固溶体であり、イットリウムの含有量が1〜50mol%、好ましくは3〜20mol%である。また、カルシウム安定化ジルコニア、スカンジウム安定化ジルコニア、イッテルビウム安定化ジルコニアは、それぞれ、酸化ジルコニウム(ZrO)と酸化カルシウム(CaO)の固溶体、酸化ジルコニウム(ZrO)と酸化スカンジウム(Sc)の固溶体、酸化ジルコニウム(ZrO)と酸化イッテルビウム(Yb)の固溶体であり、カルシウム、ジルコニア又はイッテルビウムの含有量が1〜50mol%、好ましくは3〜20mol%である。
該粉末状の安定化ジルコニア子粒子の平均粒径は、0.01〜0.5μm、好ましくは0.01〜0.1μmである。
該粉末状の金属酸化物母粒子の平均粒径に対する該粉末状の安定化ジルコニア子粒子の平均粒径の比(子粒子/母粒子)は、0.001〜0.5、好ましくは0.01〜0.1である。該平均粒径の比が上記範囲にあることにより、安定化ジルコニア子粒子同士の焼結が進み、インタコネクタが緻密になり、且つ金属酸化物粒子のネットワークが構築され易くなるので、電気伝導度が高くなる。
該粉末状の金属酸化物母粒子及び該粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、該機械的エネルギーを加える方法としては、特に制限されず、母粒子に子粒子が固定されている複合粒子の製造に用いられる公知の方法を適宜採用することができ、例えば、(i)該混合物に、加圧力及びせん断力を加える方法、(ii)該粉末状の安定化ジルコニア子粒子を、該粉末状の金属酸化物母粒子に衝突させる方法等が挙げられる。
(i)の方法としては、例えば、図3に示す粉体処理装置を用いて、該混合物に、加圧力及びせん断力を加える方法が挙げられる。該粉体処理装置について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、粉体処理装置を示す模式図であり、図4は、粉体処理装置10をX−X面で切った断面図である。図3中、粉体処理装置10は、台座11に設置された外筒12、該外筒12の内部に回転可能なように設置される回転体13、及びプレスヘッド15を有する。該回転体13の壁面には孔19が設けられており、該回転体13の外周部には一定間隔で羽根部材20が取り付けられている。また、該回転体13及び該プレスヘッド15は、その間に隙間17が形成されるように設置されている。
そして、該粉体処理装置10に、粉体混合物14を投入し、該回転体13を回転させることにより、該粉体混合物14が、該プレスヘッド15と該回転体13の受け面16の間に入り込み、該粉体混合物14に、加圧力及びせん断力が加えられる。加圧力及びせん断力が加えられた該粉体混合物14は、該孔19から該回転体13の外側に排出され、該羽根部材20によって、再び該回転体13の内側に循環される。
該粉体処理装置10中で、該粉体混合物14に、加圧力及びせん断力が加えられる様子を、図5を参照して説明する。図5は、粉体混合物14に、加圧力及びせん断力が加えられる様子を示す模式図であり、図4の粉体処理装置10中、該粉体混合物14に、加圧力及びせん断力が加えられる部分、すなわち、図4中、該プレスヘッド15及び該回転体13が、該粉体混合物14を挟み込む部分の拡大図である。図5中、(5−1)は粉体混合物14に、加圧力及びせん断力が加えられる前の状態を示し、(5−2)及び(5−3)は粉体混合物14に、加圧力及びせん断力が加えられている状態を示す。該回転体13(移動部材)が、移動方向22の方向に移動することにより、該粉体混合物14が該プレスヘッド15(固定部材)に向かって移動し、該粉体混合物14が、該プレスヘッド15と該回転体13の間に挟みこまれるようにして、該隙間17に入り込む。この時に該粉体混合物14に加圧力が加えられる(5−2)。次いで、該回転体13が、該プレスヘッド15との間に該粉体混合物14を挟み込んだ状態で移動することにより、該粉体混合物14にせん断力が加えられる(5−3)。従って、該(i)の方法では、該加圧力及び該せん断力は、固定部材(プレスヘッド15)と移動部材(回転体13)の隙間の幅((5−1)中の21)、及び移動部材の移動速度により規定される。該固定部材と移動部材の隙間の幅(以下、クリアランスとも記載する。)は、処理する粉体の粒径により適宜調節することができるが、通常0.01〜5mm、好ましくは0.1〜2mmである。該移動速度は、通常10〜100m/s、好ましくは20〜80m/sである。なお、図3及び図4に示す粉体処理装置10では、プレスヘッド15及び受け面16は、いずれも曲面であるが、図5では、説明の便宜上いずれも平面で示した。
該(i)の方法では、該粉末状の安定化ジルコニア子粒子が、該粉末状の金属酸化物母粒子に強い力で押し付けられながら、該粉末状の金属酸化物母粒子の表面を引きずられることにより、該粉末状の安定化ジルコニア子粒子が該粉末状の金属酸化物母粒子にめり込み、固定される。
また、(ii)の方法としては、例えば、特開平05−168895号公報に記載されている固体粒子の表面改質方法が挙げられ、具体的には、衝撃板が設けられた回転体を回転させ、該回転体に該混合物を投入することにより、該粉末状の金属酸化物母粒子及び該粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物と該衝撃板とを衝突させ、更に該衝撃板の回転による高速気流により、該混合物を対流させ、繰り返し該衝撃板と衝突させる方法である。該表面改質方法では、該混合物が該衝撃板に衝突する際に、該混合物中の粒子の1つが、該衝撃板と該混合物中の他の粒子に挟まれ、粒子同士の衝突が起こる。従って、該(ii)の方法では、該混合物を衝突させる力は、該混合物の衝突速度によって規定される。上記表面改質方法では、該衝撃板の方が移動するので、該衝撃板の移動速度が、相対的に該混合物の衝突速度であり、該衝撃板の移動速度は、通常、10〜100m/s、好ましくは20〜80m/sである。
このようにして得られる該粉末状の複合粒子Bは、金属酸化物母粒子の表面に、安定化ジルコニア子粒子が固定されているので、該粉末状の複合粒子Bの表面には、金属酸化物の部分と、安定化ジルコニアの部分が存在する。
該粉末状の複合粒子B中の該安定化ジルコニアの含有量は、該安定化ジルコニアのモル比で、好ましくは1〜20mol%、特に好ましくは1〜10mol%である。該粉末状の複合粒子B中の該安定化ジルコニアの含有量が上記範囲にあることにより、得られるインタコネクタの緻密度が高くなる。
本発明の第一の形態の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ(以下、第一の形態のインタコネクタとも記載する。)は、2以上の固体酸化物形燃料電池用セルを接続するために、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極と他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極の間に形成される。該第一の形態のインタコネクタの形態例を、図6を参照して説明する。図6は、該第一の形態のインタコネクタを有する固体酸化物形燃料電池の模式的な断面図である。図6中、燃料極31a、電解質32a及び空気極33aからなる固体酸化物形燃料電池用セル34aと、燃料極31b、電解質32b及び空気極33bからなる固体酸化物形燃料電池用セル34bが、インタコネクタにより電気的に接続される固体酸化物形燃料電池用セルである(6−1)。先ず、該固体酸化物形燃料電池用セル34aの該燃料極31aの表面に、該粉末状の複合粒子Aが分散されているスラリー35を塗布し、層状に成形する(6−2)。次いで、該スラリー35の成形体が形成された該固体酸化物形燃料電池用セル34aを乾燥した後、該スラリー35の乾燥成形体36に、該固体酸化物形燃料電池用セル34bの該空気極33bを接触させ、該乾燥成形体36と該空気極33bを接触させたまま、該固体酸化物形燃料電池用セル34a及び34bを焼成する(6−3及び6−4)。そして、該焼成により、該乾燥成形体36中の該複合粒子A同士が焼結して、緻密な構造を有するインタコネクタ37が得られると共に、該乾燥成形体36中の該複合粒子Aと、該燃料極31a又は該空気極33bとが焼結して、該インタコネクタ37が、該燃料極31a及び該空気極33bに、電気的に接続する(6−5)。
このようにして、該固体酸化物形燃料電池用セル34aの該燃料極31aと、該固体酸化物形燃料電池用セル34bの該空気極33bが、該インタコネクタ37により電気的に接続されて、固体酸化物形燃料電池39が製造される。
すなわち、該第一の形態のインタコネクタは、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタである。
また、該固体酸化物形燃料電池39の製造においては、該粉末状の複合粒子Aの代わりに、該粉末状の複合粒子Bを用いることもできる。すなわち、本発明の第二の形態の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ(以下、第二の形態のインタコネクタとも記載する。)は、粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタである。
該第一の形態のインタコネクタに係る該粉末状の複合粒子Aは、前記第一の形態のインタコネクタ用基材に係る該粉末状の複合粒子Aと同様である。また、該第二の形態のインタコネクタに係る該粉末状の複合粒子Bは、前記第二の形態のインタコネクタに係る該粉末状の複合粒子Bと同様である。
該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bを成形する方法としては、例えば、該粉末状の複合粒子Aが分散されているスラリー、又は該粉末状の複合粒子Bが分散されているスラリーを調製し、次いで、得られたスラリーを用いて、スクリーン印刷法、ドクタープレート法等により該スラリーの膜を形成させ、必要に応じて、乾燥することにより、成形する方法が挙げられる。この場合、該スラリーは、他に、ポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース等のバインダー成分、フタル酸ジ−n−ブチル等の可塑剤成分、ノニオン系分散剤等の分散剤成分、オクチルフェニルエーテル等の消泡剤成分を含有することができる。そして、該スラリーは、有機溶剤、アルコール、油等の溶媒に、該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bを混合し、更に、必要に応じて、該バインダー成分、該可塑剤成分、該分散剤成分、該消泡剤成分等を混合し、撹拌等を行ない、これらの成分を該溶媒に分散又は溶解させることにより調製される。
該スラリー中、該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bの含有量は、好ましくは10〜80質量%、特に好ましくは40〜60質量%である。
また、該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bを成形する方法としては、他には、該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bをプレス成形して、該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bを成形する方法が挙げられる。該プレス成形は、例えば、該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bを、金型に入れ、10〜200MPa程度、好ましくは50〜100MPa程度の荷重を加えてプレスすることにより行なわれる。
次いで、該粉末状の複合粒子Aの成形体又は該粉末状の複合粒子Bの成形体を焼成することにより、該成形体中の該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bが焼結し、固体酸化物形燃料電池のインタコネクタが得られる。
該粉末状の複合粒子Aの成形体を焼成する際の焼成温度は、安定化ジルコニアが焼結する温度以上の温度である。また、焼成温度が高すぎると、該第一の形態のインタコネクタにより接続される燃料極又は空気極が焼結し易くなるので、三相界面の量が少なくなり易い。そのため、該成形体を焼成する際の焼成温度は、該粉末状の複合粒子Aに係る金属酸化物の種類、及び該第一の形態のインタコネクタにより接続される燃料極又は空気極の種類若しくは焼成温度を考慮して、適宜選択される。また、該第二の形態のインタコネクタについても同様なので、該粉末状の複合粒子Bの成形体を焼成する際の焼成温度は、該粉末状の複合粒子Bを構成する金属酸化物の種類、及び該第二の形態のインタコネクタにより接続される燃料極又は空気極の種類若しくは焼成温度を考慮して、適宜選択される。
そして、該粉末状の複合粒子Aの成形体を焼成する際の焼成温度が、
(i)安定化ジルコニアが、焼結する温度以上の温度であり、
且つ(ii)該第一の形態のインタコネクタにより接続される燃料極及び空気極の焼成温度のうち高い方の焼成温度以下である
ことが、該成形体を焼成する際に、該燃料極及び該空気極の多孔質構造が、壊れ難くなる点で好ましい。具体例を示すと、例えば、燃料極の焼成温度が1400℃、空気極の焼成温度が1200℃の場合、安定化ジルコニアが焼結する温度は、通常1100℃程度なので、該成形体を焼成する際の焼成温度を、1100℃以上1400℃以下とすることが好ましい。また、該第二の形態のインタコネクタの場合も同様なので、燃料極の焼成温度が1400℃、空気極の焼成温度が1200℃である場合、該粉末状の複合粒子Bの成形体を焼成する際の焼成温度を、1100℃以上1400℃以下とすることが好ましい。
固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの焼成を、電極の焼成と同時に行う方法としては、
(1)先に、未焼成の燃料極の成形体、未焼成の空気極の成形体及び未焼成のインタコネクタ基材の成形体が、所定の位置に形成された成形体を得、次いで、該成形体を焼成する場合、すなわち、燃料極、空気極及びインタコネクタを同時に焼成する方法、
(2)先に、燃料極を先に焼成しておき、次いで、焼成された燃料極、未焼成の空気極の成形体及び未焼成のインタコネクタ基材の成形体が、所定の位置に形成された成形体を得、次いで、該成形体を焼成する場合、すなわち、空気極及びインタコネクタを同時に焼成する方法、
がある。そして、固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極の焼成温度は、通常1300〜1400℃であり、空気極の焼成温度は、通常1100〜1300℃であるので、該粉末状の複合粒子Aの成形体又は該粉末状の複合粒子Bの成形体を焼成する際の焼成温度が、前記(1)の方法では、燃料極の焼成温度以下であることが好ましく、前記(2)の方法では、空気極の焼成温度以下であることが好ましい。
一方、該粉末状の複合粒子Aの成形体又は該粉末状の複合粒子Bの成形体を焼成する際の焼成温度が、電極の焼成温度より高過ぎると、電極の多孔質構造が維持できなくなり、反応活性点である三相界面が減少して、電池性能が低下する。
よって、該粉末状の複合粒子Aの成形体又は該粉末状の複合粒子Bの成形体を焼成する際の焼成温度は、通常、1000〜1500℃、好ましくは1000〜1450℃、特に好ましくは1100〜1400℃である。
該第一の形態のインタコネクタ及び該第二の形態のインタコネクタの緻密度は、85〜100%、好ましくは90〜100%である。なお、本発明において、該緻密度は、アルキメデス法により測定された値である。
該第一の形態のインタコネクタ及び該第二の形態のインタコネクタの電気伝導度は、0.01〜50S/cm、好ましくは0.1〜50S/cmである。
本発明の固体酸化物形燃料電池は、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極と、他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極が、該第一の形態のインタコネクタ又は該第二の形態のインタコネクタにより、電気的に接続されている。すなわち、本発明の固体酸化物形燃料電池は、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子A、又は粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを有する。
本発明の固体酸化物形燃料電池の形態例としては、図6に示すように、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極に、該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bが分散されているスラリーを塗布して、スラリー成形体を形成させ、必要に応じて乾燥後、該スラリー成形体又は該スラリーの乾燥成形体に、他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極を接触させ、次いで、焼成することにより得られる固体酸化物形燃料電池が挙げられるが、他には、1の固体酸化物形燃料電池用セルの燃料極と、他の1の固体酸化物形燃料電池用セルの空気極の間に、該粉末状の複合粒子A又は該粉末状の複合粒子Bのプレス成形体を挟み込み、次いで、焼成することにより得られる固体酸化物形燃料電池が挙げられる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池の他の形態例としては、円筒形のものが挙げられる。
該第一の形態のインタコネクタ用基材及び該第二の形態のインタコネクタ用基材では、安定化ジルコニアが、該複合粒子A又は該複合粒子Bの粒子表面に存在している。そして、安定化ジルコニアは、従来のインタコネクタの製造に用いられていた金属酸化物粒子、例えば、特定の結晶構造を有するランタンクロマイト粒子に比べ、焼結し易く、低温で焼結する。そのため、安定化ジルコニアは、焼成時に、該粉末状の複合粒子Aの成形体又は該粉末状の複合粒子Bの成形体中で、該粉末状の複合粒子A同士又は該粉末状の複合粒子B同士を引き付ける役割を果たす。よって、該第一の形態のインタコネクタ用基材及び該第二の形態のインタコネクタ用基材を用いて製造されるインタコネクタは、緻密度が高くなる。
また、アモルファスである金属酸化物前駆体粒子は、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子に比べ、表面が極めて活性なため、焼結し易く、低温で焼結する。そのため、該第一の形態のインタコネクタ用基材を用いて製造されるインタコネクタは、従来のインタコネクタの製造の際の焼成温度より低温、例えば、1400℃程度で焼成しても、緻密度が高い。この点は、該第二の形態のインタコネクタ用基材のうち、該粉末状の金属酸化物母粒子が、アモルファスの金属酸化物粒子である場合も同様である。例えば、ランタンカルシウムクロマイトの場合、アモルファスであるランタンカルシウムクロマイト前駆体粒子は、1100〜1400℃程度の温度で焼結するのに対し、特定の結晶構造を有するランタンカルシウムクロマイト粒子は、1600〜1700℃程度でないと十分に焼結しない。
また、該第二の形態のインタコネクタ用基材のうち、該粉末状の金属酸化物母粒子が、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子である場合、機械的エネルギーが加えられる際に、該粉末状の金属酸化物母粒子が、子粒子又は他の母粒子と、強く擦れ合うので、該粉末状の金属酸化物母粒子の表面が活性化される。そのため、該粉末状の複合粒子Bは、焼結し易く、低温で焼結するので、該第二の形態のインタコネクタ用基材のうち、該粉末状の金属酸化物母粒子が、特定の結晶構造を有する金属酸化物粒子である場合も、緻密度が高いインタコネクタが製造される。
また、該第一の形態のインタコネクタ用基材及び該第二の形態のインタコネクタ用基材は、従来のインタコネクタの製造に用いられていた金属酸化物に比べ、焼結し易いので、インタコネクタと燃料極又は空気極とが接合し易い。そのため、該第一の形態のインタコネクタ用基材又は該第二の形態のインタコネクタ用基材を焼結して得られるインタコネクタは、従来のインタコネクタに比べ、燃料極又は空気極との接合性が高い。
これらのことから、本発明の固体酸化物形燃料電池は、インタコネクタの焼成の際に三相界面の量が少なくなり難く、また、インタコネクタが緻密であり、すなわち、インタコネクタの電気抵抗が小さく、また、インタコネクタと燃料極及び空気極との接合性が高い。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
(噴霧液の調製)
硝酸ランタン六水和物を303.10g、硝酸クロム九水和物を400.16g及び硝酸カルシウム四水和物を75.56g秤量し、純水1000mLに入れ、50〜80℃に加温しながら、スターラーで撹拌して溶解させ、La0.68Ca0.32Cr1.0の1mol/L溶液を調製した。次いで、該La0.68Ca0.32Cr1.0の1mol/L溶液を、10倍に希釈し、La0.68Ca0.32Cr1.0の0.1mol/L溶液を調製した。次いで、該La0.68Ca0.32Cr1.0の0.1mol/L溶液1000mlに、平均粒子径が0.06μmのイットリア安定化ジルコニア粒子を含有するゾル溶液を、5ml加え、混合して、噴霧液Aを得た。
・イットリア安定化ジルコニア粒子:8mol%Y−92mol%ZrO
(噴霧熱分解)
次いで、該噴霧液Aを、電気炉の温度が、上流側からそれぞれ300℃、500℃、700℃、900℃にセットされた、4連式電気炉の超音波噴霧熱分解装置の電気炉中に、空気流量2L/分で噴霧し、最後段の電気炉を通過した粒子をテフロン(登録商標)製のメンブレンフィルターで捕集し、粒子Aを得た。該粒子Aを電子顕微鏡で観察したところ、粒径は0.2〜1.0μmであった。
該粒子Aを1450℃で2時間加熱した後、元素分析を行なったところ、ランタンカルシウムクロマイトとイットリア安定化ジルコニアのモル比は、1:0.15であった。
(X線回折分析)
該粒子AをX線回折分析したところ、イットリア安定化ジルコニアの存在を示す弱い回折ピークが観察されたものの、ランタンカルシウムクロマイトの存在を示す回折ピークは観察されず、イットリア安定化ジルコニアの回折ピーク以外の回折ピークは、アモルファス構造に特有なブロードで弱い回折ピークであった。また、該粒子Aを電気炉中、空気雰囲気下、1000℃以上で2時間加熱した後、粒子をX線回折分析したところ、得られたチャート中には、シャープで強度の強い、ランタンカルシウムクロマイトの回折パターン及びイットリア安定化ジルコニアの回折パターンが観察された。このことは、該粒子Aのアモルファスの金属酸化物前駆体が、空気雰囲気下で加熱されることにより、酸化されて、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化したことを示す。
(焼成)
該粒子Aを、直径30mmの金型を用いて、65MPaの圧力で、一軸プレスし、粒子Aの成形体を得た。次いで、該粒子Aの成形体を、1450℃で2時間、電気炉中で焼成し、焼成体Aを得た。該焼成体Aの緻密度は、92.0%であった。
(実施例2)
(噴霧液の調製)
La0.68Ca0.32Cr1.0の0.1mol/L溶液1000mlに、平均粒子径が0.06μmのイットリア安定化ジルコニア粒子を含有するゾル溶液を、5ml加えることに代えて、La0.68Ca0.32Cr1.0の0.1mol/L溶液1000mlに、平均粒子径が0.06μmのイットリア安定化ジルコニア粒子を含有するゾル溶液を、35ml加える以外は、実施例1と同様の方法で行い、噴霧液Bを得た。
(噴霧熱分解)
該噴霧液Aに代えて、該噴霧液Bとする以外は、実施例1と同様の方法で行い、粒子Bを得た。該粒子Bを電子顕微鏡で観察したところ、粒径は0.1〜0.5μmであった。
該粒子Bを1450℃で2時間加熱した後、元素分析を行なったところ、ランタンカルシウムクロマイトとイットリア安定化ジルコニアのモル比は、1:1であった。
(X線回折分析)
該粒子BをX線回折分析したところ、イットリア安定化ジルコニアの存在を示す回折ピークが観察されたものの、ランタンカルシウムクロマイトの存在を示す回折ピークは観察されず、イットリア安定化ジルコニアの回折ピーク以外の回折ピークは、アモルファス構造に特有なブロードで弱い回折ピークであった。また、該粒子Bを電気炉中、空気雰囲気下、1000℃以上で2時間加熱した後、粒子をX線回折分析したところ、得られたチャート中には、シャープで強度の強い、ランタンカルシウムクロマイトの回折パターン及びイットリア安定化ジルコニアの回折パターンが観察された。このことは、該粒子Bのアモルファスの金属酸化物前駆体が、空気雰囲気下で加熱されることにより、酸化されて、特定の結晶構造を有する金属酸化物に変化したことを示す。
(焼成)
該粒子Aに代えて、該粒子Bとする以外は、実施例1と同様の方法で行い、焼成体Bを得た。該焼成体Bの緻密度は、86.5%であった。
(比較例1)
市販のLa0.68Ca0.32Cr1.0粉末(セイミケミカル社製)を用意した。該市販のLa0.68Ca0.32Cr1.0粉末をX線回折分析したところ、シャープで強度の強い、ランタンカルシウムクロマイトの回折パターンが観察された。
(焼成)
該粒子Aに代えて、該市販のLa0.68Ca0.32Cr1.0粉末とする以外は、実施例1と同様の方法で行い、焼成体Cを得た。該焼成体Cの緻密度は、84.0%であった。
本発明によれば、電気抵抗が小さく、且つ低温で焼成されるインタコネクタを有する固体酸化物形燃料電池を製造することができるので、出力が高い固体酸化物形燃料電池を製造することができる。
該噴霧分解工程を示す模式的な断面図である。 該粉末状の複合粒子Bの模式的な斜視図である。 粉体処理装置を示す模式図である。 粉体処理装置10をX−X面で切った断面図である。 粉体混合物14に、加圧力及びせん断力が加えられる様子を示す模式図である。 該第一の形態のインタコネクタを有する固体酸化物形燃料電池の模式的な断面図である。
符号の説明
1 分散液の液滴
2 金属塩水溶液
3a、3b 安定化ジルコニア粒子
4 金属塩凝集体
5 複合粒子A
6 アモルファスである金属酸化物前駆体
7 複合粒子
8 母粒子
9 子粒子
10 粉体処理装置
11 台座
12 外筒
13 回転体
14 粉体混合物
15 プレスヘッド
16 受け面
17 隙間
19 孔
20 羽根部材
21 クリアランス
22 移動方向
31a、31b 燃料極
32a、32b 電解質
33a、33b 空気極
34a、34b 固体酸化物形燃料電池用セル
35 粉末状の複合粒子Aが分散されているスラリー
36 乾燥成形体
37 インタコネクタ
39 固体酸化物形燃料電池

Claims (12)

  1. アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aからなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材。
  2. 前記アモルファスである金属酸化物前駆体粒子が、下記一般式(1):
    La(1−x1)(x1)Cr(1−y1)Mg(y1) (1)
    (式中、AはCa又はSrを示し、x1は0〜0.5であり、y1は0〜0.15である。)
    で表されるランタンクロマイト、又は下記一般式(2):
    (1−x2)(x2)Ti(1−y2)(y2) (2)
    (式中、Dはアルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr又はBaを示し、EはLa、Ce、Sm、Pr、Gd、Y又はScを示し、GはNb又はTaを示し、x2は0〜0.8であり、y2は0〜0.2である。)
    で表されるチタネートの前駆体であることを特徴とする請求項1記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材。
  3. 粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bからなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材。
  4. 前記粉末状の金属酸化物母粒子が、下記一般式(1):
    La(1−x1)(x1)Cr(1−y1)Mg(y1) (1)
    (式中、AはCa又はSrを示し、x1は0〜0.5であり、y1は0〜0.15である。)
    で表されるランタンクロマイト、又は下記一般式(2):
    (1−x2)(x2)Ti(1−y2)(y2) (2)
    (式中、Dはアルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr又はBaを示し、EはLa、Ce、Sm、Pr、Gd、Y又はScを示し、GはNb又はTaを示し、x2は0〜0.8であり、y2は0〜0.2である。)
    で表されるチタネートであることを特徴とする請求項3記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ用基材。
  5. アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子Aを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
  6. 前記アモルファスである金属酸化物前駆体粒子が、下記一般式(1):
    La(1−x1)(x1)Cr(1−y1)Mg(y1) (1)
    (式中、AはCa又はSrを示し、x1は0〜0.5であり、y1は0〜0.15である。)
    で表されるランタンクロマイト、又は下記一般式(2):
    (1−x2)(x2)Ti(1−y2)(y2) (2)
    (式中、Dはアルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr又はBaを示し、EはLa、Ce、Sm、Pr、Gd、Y又はScを示し、GはNb又はTaを示し、x2は0〜0.8であり、y2は0〜0.2である。)
    で表されるチタネートの前駆体であることを特徴とする請求項5記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
  7. 粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
  8. 前記粉末状の金属酸化物母粒子が、下記一般式(1):
    La(1−x1)(x1)Cr(1−y1)Mg(y1) (1)
    (式中、AはCa又はSrを示し、x1は0〜0.5であり、y1は0〜0.15である。)
    で表されるランタンクロマイト、又は下記一般式(2):
    (1−x2)(x2)Ti(1−y2)(y2) (2)
    (式中、Dはアルカリ土類金属、Mg、Ca、Sr又はBaを示し、EはLa、Ce、Sm、Pr、Gd、Y又はScを示し、GはNb又はTaを示し、x2は0〜0.8であり、y2は0〜0.2である。)
    で表されるチタネートであることを特徴とする請求項7記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
  9. 前記成形体を焼成する際の焼成温度が、1100〜1400℃であることを特徴とする請求項6又は8いずれか1項記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタ。
  10. アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子A、又は粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを得ることを特徴とする固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造方法。
  11. 前記成形体を焼成する際の焼成温度が、前記固体酸化物形燃料電池のインタコネクタにより電気的に接続される燃料極及び空気極の焼成温度のうち、高い方の焼成温度以下であることを特徴とする請求項10記載の固体酸化物形燃料電池のインタコネクタの製造方法。
  12. アモルファスである金属酸化物前駆体粒子の表面に、安定化ジルコニアを有する粉末状の複合粒子A、又は粉末状の金属酸化物母粒子及び粉末状の安定化ジルコニア子粒子の混合物に、機械的エネルギーを加えて得られる粉末状の複合粒子Bを成形し、成形体を得、次いで、該成形体を焼成して得られる固体酸化物形燃料電池のインタコネクタを有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
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