JP2006344543A - 固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【解決課題】 電解質と電極の間に、多孔質層が設けられており、且つ該多孔質層に形成される三相界面を量を多くすることができる固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供すること。
【解決手段】 基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリーを塗布し、次いで、該基板を焼成する多孔質中間層形成工程、多孔質中間層に、金属塩水溶液を含浸させ、次いで、該基板を焼成する金属酸化物固着工程、及び金属酸化物固着多孔質中間層の表面に、燃料極層形成用スラリー、空気極層形成用スラリー又は電解質層形成用スラリーを塗布し、次いで、該基板を焼成する燃料極層形成工程、空気極層形成工程又は電解質層形成工程有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法に関する。
固体酸化物形燃料電池のセルは、電解質を燃料極及び空気極で挟み込むようにして構成され、該電解質、該燃料極及び該空気極ともに金属酸化物又は金属で構成されており、全て固体である。
該固体酸化物形燃料電池において、電池反応は、ガス、イオン、電子のいずれもが反応可能な三相界面で起こる。そのため、電池性能を向上させるためには、該三相界面を増加させることが必要である。
そこで、従来より、電解質物質を電極物質に混合させ、更に該電極を多孔体構造にすることにより、該三相界面を、電解質と電極の接触面だけでなく、電極内部にも形成させ、該三相界面を増加させることが行われてきた。具体的には、母粒子に子粒子が固定化されており、該母粒子又は該子粒子のいずれか一方を電解質物質とし、他方を燃料極物質又は空気極物質とする粉末状の複合粒子を、電極に成形することにより、電極材料に電解質材料が混合されており、且つ多孔質構造の電極が製造されてきた。なお、本発明において、燃料極物質とは、燃料の水素及び酸化物イオンから水及び電子を生成させ且つ電子を導電する性質を持つ物質を指し、空気極物質とは、酸素及び電子から酸化物イオンを生成させ且つ電子を導電する性質を持つ物質を指し、電解質物質とは、空気極で生成する酸化物イオンを燃料極に伝導させる性質を持つ物質を指す。
該複合粒子及び該複合粒子により形成される電極としては、例えば、特許文献1の特開平10−144337号公報には、酸素イオン導電性を有する酸化物(例えば、イットリア安定化ジルコニア)の表面に、電極活性を有する金属(例えば、酸化ニッケル)が担持されている複合粒子、及び該複合粒子からなる固体電解質形燃料電池用の燃料電極が開示されている。
しかし、該母粒子及び該子粒子の粒径を小さくする等の方法で、電極中に形成される三相界面の量を多くするには、自ずと限界がある。
そこで、電解質層を多孔質にし、孔部に電極物質を充填することにより、電解質層にも三相界面を形成させ、三相界面を増加させることが行われてきた。例えば、特開平3−147264号公報には、燃料極と酸化剤極との間に介在する固体電解質板の燃料極と接する界面に、予めジルコニアからなる多孔質層を被着し、前記多孔質層とその孔部に充填されたニッケルもしくはニッケル−ジルコニア混合物とにより前記燃料極を構成している固体電解質燃料電池が開示されている。
特開平10−144337号公報(実施例1) 特開平3−147264号公報(特許請求の範囲、実施例)
しかし、特開平3−147264号公報に記載されている多孔質電解質層を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法(以下、従来の製造方法とも記載する。)のように、多孔質電解質層の表面に、燃料極物質粉末を含有する燃料極層形成用スラリーを塗布し、該多孔質電解質層中に、該燃料極物質粉末を充填する製造方法には、次のような問題点があった。
該従来の製造方法について、図7を参照に説明する。図7は、従来の製造方法を示す模式図である。従来の製造方法の場合、エタノール等の溶媒及び該溶媒に溶解しているポリビニルブチラール等のバインダー成分を含む液体分に、電解質物質粉末42が分散されているスラリー(多孔質電解質層形成用スラリー)を、電解質基板41の表面に塗布し、更に焼成することにより、該多孔質電解質層形成用スラリー中の液体分が焼失し、細孔47a、47bを有する多孔質電解質層が形成される(図7中(IV−1))。該液体分は、該多孔質電解質層形成用スラリー中で、球状の電解質物質粉末42の隙間を埋めるような状態で存在しているが、液体であるため、従来の製造方法では、該多孔質電解質層形成用スラリー中の該液体分の形状、すなわち、焼成後の細孔の形状を制御することが困難であった。そのため、該多孔質電解質層に形成される細孔には、細孔径が、ニッケル等の燃料極物質粉末44の径よりも小さい部分、例えば、隙間45aが存在した(図7中、(IV−1))。従って、該燃料極物質粉末44を含有する燃料極層形成用スラリー43が、該多孔質電解質層に浸透する際に、該燃料物質粉末44が、該隙間45aを塞いでしまうため、該燃料極層形成用スラリー43は、空隙46aに含浸できない。また、該燃料極層形成用スラリー43は、粘度が高いため、細孔47bのように、細孔の全体に亘って、細孔径が該燃料極物質粉末42の径より大きくても、該燃料極層形成用スラリー43が含浸できない空隙46bがあった。
これらのことから、該燃料極物質粉末を含有する燃料極層形成用スラリーは、多孔質電解質層の厚み方向(図7の紙面上から下に向かう方向)になる程、含浸し難くなる。つまり、従来の製造方法では、多孔質電解質層の深部に、充分に、スラリーを含浸させることができないために、多孔質電解質層に燃料極物質粉末が十分に充填されず、その結果、三相界面を増やすことが困難であるという問題があった。また、多孔質電解質層に、空気極物質粉末を含有する空気極層形成用スラリーを塗布して、該多孔質電解質層に、該空気極物質粉末を充填する場合、多孔質燃料極層に、電解質物質粉末を含有する電解質層形成用スラリーを塗布して、該多孔質燃料極層に、該電解質物質粉末を充填する場合、多孔質空気極層に、電解質物質粉末を含有する電解質層形成用スラリーを塗布して、該多孔質空気極層に、該電解質物質粉末を充填する場合も同様である。
従って、本発明の課題は、電解質と電極の間に、多孔質層が設けられており、且つ該多孔質層に形成される三相界面を量を多くすることができる固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、金属塩水溶液を、多孔質中間層に塗布することにより、該金属塩水溶液を、該多孔質中間層の深部まで含浸させることができるので、該多孔質中間層の深部にも、金属酸化物を固着させることができる。そのため、該多孔質中間層中に、従来の製造方法より多くの三相界面を形成させることができることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、電解質基板の表面に、多孔質中間層(A)形成用スラリーを塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(A)形成工程、該多孔質中間層(A)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(A)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る燃料極物質固着工程(A)、及び該燃料極物質固着多孔質中間層(A)の表面に、燃料極層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)及び燃料極層が形成されている電解質基板を得る燃料極層形成工程(A)を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、電解質基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(A)形成工程、該多孔質中間層(A)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(A)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る金属塩析出工程(A)、及び該金属塩析出多孔質中間層(A)の表面に、燃料極層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)及び燃料極層が形成されている電解質基板を得る燃料極層形成工程(A)を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、電解質基板の表面に、多孔質中間層(B)形成用スラリーを塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(B)形成工程、該多孔質中間層(B)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム及びマンガンから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(B)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、空気極物質固着多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る空気極物質固着工程(B)、及び該空気極物質固着多孔質中間層(B)の表面に、空気極層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該空気極物質固着多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)及び空気極層が形成されている電解質基板を得る空気極層形成工程(B)を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、電解質基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(B)形成工程、該多孔質中間層(B)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム及びマンガンから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(B)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る金属塩析出工程(B)、及び該金属塩析出多孔質中間層(B)の表面に、空気極層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)及び空気極層が形成されている電解質基板を得る空気極層形成工程(B)を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、燃料極基板の表面に、多孔質中間層(C)形成用スラリーを塗布し、次いで、該燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る多孔質中間層(C)形成工程、該多孔質中間層(C)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、電解質物質固着多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る電解質物質固着工程(C)、及び該電解質物質固着多孔質中間層(C)の表面に、電解質層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該電解質物質固着多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)及び電解質層が形成されている燃料極基板を得る電解質層形成工程(C)を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、燃料極基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る多孔質中間層(C)形成工程、該多孔質中間層(C)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る金属塩析出工程(C)、及び該金属塩析出多孔質中間層(C)の表面に、電解質層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)及び電解質層が形成されている燃料極基板を得る電解質層形成工程(C)を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、空気極基板の表面に、多孔質中間層(D)形成用スラリーを塗布し、次いで、該空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る多孔質中間層(D)形成工程、該多孔質中間層(D)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、電解質物質固着多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る電解質物質固着工程(D)、及び該電解質物質固着多孔質中間層(D)の表面に、電解質層形成用スラリー(D)を塗布し、次いで、該電解質物質固着多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)及び電解質層が形成されている空気極基板を得る電解質層形成工程(D)を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、空気極基板の表面に、多孔質中間層(D)形成用スラリーを塗布し、次いで、該空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る多孔質中間層(D)形成工程、該多孔質中間層(D)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る金属塩析出工程(D)、及び該金属塩析出多孔質中間層(D)の表面に、電解質層形成用スラリー(D)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)及び電解質層が形成されている空気極基板を得る電解質層形成工程(D)を有する固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、電解質と電極の間に、多孔質層が設けられており、且つ該多孔質層に形成される三相界面の量を多くすることができる固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供することができる。
本発明の第一の形態の固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法(以下、単に本発明の第一の形態の製造方法とも記載する。)は、電解質基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(A)形成工程、該多孔質中間層(A)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(A)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る燃料極物質固着工程(A)、及び該燃料極物質固着多孔質中間層(A)の表面に、燃料極層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)及び燃料極層が形成されている電解質基板を得る燃料極層形成工程(A)を有する。
また、本発明の第二の形態の固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法(以下、単に本発明の第二の形態の製造方法とも記載する。)は、電解質基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(B)形成工程、該多孔質中間層(B)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム及びマンガンから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(B)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、空気極物質固着多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る空気極物質固着工程(B)、及び該空気極物質固着多孔質中間層(B)の表面に、空気極層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該空気極物質固着多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)及び空気極層が形成されている電解質基板を得る空気極層形成工程(B)を有する。
また、本発明の第三の形態の固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法(以下、単に本発明の第三の形態の製造方法とも記載する。)は、燃料極基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る多孔質中間層(C)形成工程、該多孔質中間層(C)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、電解質物質固着多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る電解質物質固着工程(C)、及び該電解質物質固着多孔質中間層(C)の表面に、電解質層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該電解質物質固着多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)及び電解質層が形成されている燃料極基板を得る電解質層形成工程(C)を有する。
また、本発明の第四の形態の固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法(以下、単に本発明の第四の形態の製造方法とも記載する。)は、空気極基板の表面に、多孔質中間層(D)形成用スラリーを塗布し、次いで、該空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る多孔質中間層(D)形成工程、該多孔質中間層(D)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、電解質物質固着多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る電解質物質固着工程(D)、及び該電解質物質固着多孔質中間層(D)の表面に、電解質層形成用スラリー(D)を塗布し、次いで、該電解質物質固着多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)及び電解質層が形成されている空気極基板を得る電解質層形成工程(D)を有する。
このように、上記本発明の第一の形態の製造方法〜本発明の第四の形態の製造方法は、基板及び各工程で形成させる層が、それぞれ異なるため、用いる金属酸化物及び金属イオンの種類が異なるものの、金属酸化物の基板の表面に多孔質中間層を形成させる多孔質中間層工程、該多孔質中間層に、金属イオンを含有する金属塩水溶液を含浸させ、焼成することにより、該多孔質中間層中に金属酸化物を固着させる金属酸化物固着工程、及び金属酸化物が固着されている多孔質中間層の表面に、燃料極層、空気極層又は電解質層を形成させる燃料極層形成工程、空気極層形成工程又は電解質層形成工程という3工程を経て行われる。従って、本発明の第一の形態の製造方法〜本発明の第四の形態の製造方法は、同様な構成を採り、各製造方法の違いは、各構成に係る金属種が異なるだけである。
表1〜表3に、本発明の第一の形態の製造方法〜本発明の第四の形態の製造方法について、対応する構成を示す。なお、表中では、本発明の第一の形態の製造方法を「第一の方法」と省略し、本発明の第二の形態の製造方法〜本発明の第四の形態の製造方法についても、それぞれ、「第二の方法」、「第三の方法」、「第四の方法」と省略して記載した。また、表中の記号は、図1〜3中の記号に対応する。
Figure 2006344543
Figure 2006344543
Figure 2006344543
本発明の第一の形態の製造方法〜本発明の第四の形態の製造方法は、同様な構成を採るので、製造過程も同様である。そこで、本発明の第一の形態の製造方法の形態例を、図1〜3を参照して説明する。本発明の第一の形態の製造方法は、多孔質中間層(A)形成工程、燃料極物質固着工程(A)、及び燃料極層形成工程(A)を有する。図1は、本発明の第一の形態の製造方法に係る多孔質中間層(A)形成工程を示す模式図であり、電解質基板の平面方向に対して垂直な面で切った時の端面図である。また、図2は、本発明の第一の形態の製造方法に係る燃料極物質固着工程(A)を示す模式図であり、電解質基板の平面方向に対して垂直な面で切った時の端面図である。また、図3は、本発明の第一の形態の製造方法に係る燃料極層形成工程(A)を示す模式図であり、電解質基板の平面方向に対して垂直な面で切った時の端面図である。
先ず、電解質基板1の一方の面6に、電解質物質粉末2(固体分)が、液体分8に分散されているスラリー(多孔質中間層(A)形成用スラリー7)を塗布することにより、多孔質中間層(A)形成用スラリー層3が塗布されている電解質基板9が得られる(図1中(I−2))。なお、該多孔質中間層(A)形成用スラリー層3の液体分8は、主に、溶媒及び該溶媒に溶解しているバインダー成分であり、図1中(I−2)では、該電解質物質粉末2の隙間を埋めるようにして存在している。
そして、多孔質中間層(A)形成用スラリー層3が塗布されている電解質基板9を、焼成することにより、多孔質中間層(A)11が形成されている電解質基板10が得られる。このとき、該多孔質中間層(A)形成用スラリー層3中の、該液体分8が焼失することにより、焼失した跡が細孔4となる(図1中(I−3))と共に、該電解質物質粉末2同士が、互いに接触している部分で焼結する。このようにして、該多孔質中間層(A)形成工程が行われる。
次いで、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板10の、多孔質中間層(A)の表面61(電解質基板1と接している面16とは反対側の多孔質中間層(A)の面)に、金属塩水溶液(A)12を塗布する。該金属塩水溶液(A)12は、後の焼成の際に酸化されることにより、燃料極物質に変換される金属塩が、溶解している水溶液である。このことにより、該金属塩水溶液(A)12を、多孔質中間層(A)11の細孔4に含浸させて、多孔質中間層(A)に金属塩水溶液(A)が含浸されている電解質基板15が得られる(図2中(II−1))。
そして、多孔質中間層(A)に金属塩水溶液(A)が含浸されている電解質基板15を、焼成することにより、燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板20が得られる(図2中(II−2))。このとき、該金属塩水溶液(A)12中の水が蒸発する際に、該金属塩水溶液(A)中の金属塩が、該多孔質中間層(A)11中の該電解質物質粉末2の表面に析出し、更に、酸化されて、金属酸化物(燃料極物質微粒子13)となり、該燃料極物質微粒子13が、該電解質物質粉末2の表面に固着する。そして、該多孔質中間層(A)11の電解質物質粉末2の表面に、該燃料極物質微粒子13が固着している、燃料極物質固着多孔質中間層(A)14が形成される。このようにして、燃料極物質固着工程(A)が行われる。
図2中(II−2)に示すように、該燃料極物質微粒子13が、電解質物質粉末2に固着することにより、該多孔質中間層(A)中に三相界面が形成される。そして、該燃料極物質微粒子13同士は、互いに接触して、多孔質中間層(A)中に存在している。このように、該燃料極物質微粒子13が連結することによって、該多孔質中間層(A)中に、電子の伝導経路が形成される。なお、本発明の第二の形態の製造方法では、多孔質中間層(B)中で、空気極物質微粒子が連結することにより、電子の伝導経路が形成され、本発明の第三の形態の製造方法及び本発明の第四の形態の製造方法では、多孔質中間層(C)又は多孔質中間層(D)中で、電解質物質微粒子が連結することにより、イオンの伝導経路が形成される。なお、図2では、該燃料極物質微粒子13により形成される電子の伝導経路の全てが、連結しているが、実際には、伝導経路が途中で切れている箇所も存在する(図3においても同様である。)。
次いで、燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板20の、燃料極物質固着多孔質中間層(A)の表面161(電解質基板1と接している面16とは反対側の多孔質中間層(A)の面)に、燃料極物質粉末23(固体分)が液体分に分散されているスラリー(燃料極層形成用スラリー22)を塗布する。この時、該燃料極層形成用スラリー22が、燃料極物質固着多孔質中間層(A)14の細孔17に含浸し、該燃料極層形成用スラリー22が、図中の位置Aまで充填され、燃料極層形成用スラリー22が充填されている燃料極物質固着多孔質中間層(A)18が得られる。それと同時に、該燃料極物質固着多孔質中間層(A)18の、電解質基板1と反対側の燃料極物質固着多孔質中間層(A)の表面161に、燃料極層形成用スラリー層19が形成される(図3中(III−1))。このようにして、該燃料極層形成用スラリー層19が塗布された、燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板29が得られる。
そして、該燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板29を、焼成することにより、燃料極物質粉末23が充填されている燃料極物質固着多孔質中間層(A)25及び燃料極層24が形成されている電解質基板30が得られる(図3中(III−2))。このとき、該燃料極層形成用スラリー22中の液体分が焼失すると共に、該燃料極層形成用スラリー22中の燃料極物質粉末23同士、及び該燃料極物質微粒子13と該燃料極物質粉末23が、互いに接触している部分で焼結する。このようにして、燃料極層形成工程(A)が行われる。
図3中(III−2)に示すように、該燃料極物質粉末23は、該燃料極物質微粒子13に接触して存在している。そして、該燃料極物質粉末23が、該燃料極物質固着多孔質中間層(A)25に充填され、更に、その上に燃料極層24が形成されることにより、該多孔質中間層(A)中の電子の伝導経路(該燃料極物質微粒子13の連結によりに形成される電子の伝導経路)と、該燃料極層24が電気的に繋がる。
なお、図1〜3では、説明の都合上、厚み方向(図1中の紙面上下方向)にのみ細孔が形成されている形態の、多孔質中間層(A)11を例示して説明したが、実際には、該多孔質中間層(A)中の細孔には、三次元方向に、様々な角度で形成されているものもあり、また、他の細孔に結合しているものもある。該細孔は、通常は、三次元網目構造を有している。
このように、該多孔質中間層(A)形成工程、該燃料極物質固着工程(A)、及び該燃料極層形成工程(A)を行うことにより、電解質基板の一方の面に、燃料極物質が固着している多孔質中間層(A)及び燃料極層を形成させる。次いで、該電解質基板の他方の面に、該多孔質中間層(B)形成工程、該空気極物質固着工程(B)、及び該空気極層形成工程(B)を行い、又は他の公知の方法を用いて、空気極層を形成させ、固体酸化物形燃料電池用セルを製造することができる。また、先に、電解質基板の一方の面に、公知の方法を用いて空気極層を形成させ、次いで、該電解質基板の他方の面に、該多孔質中間層(A)形成工程、該燃料極物質固着工程(A)、及び該燃料極層形成工程(A)を行うことにより、燃料極物質が固着している多孔質中間層(A)及び燃料極層を形成させ、固体酸化物形燃料電池用セルを製造することもできる。
本発明の第一の形態の製造方法に係る多孔質中間層(A)形成用スラリーは、(a)電解質物質粉末を含有するスラリー(以下、(a)のスラリーとも記載する。)、又は(b)複合粒子粉末を含有するスラリー(以下、(b)のスラリーとも記載する。)である。また、本発明の第二の形態の製造方法に係る多孔質中間層(B)形成用スラリーは、(c)電解質物質粉末を含有するスラリー(以下、(c)のスラリーとも記載する。)、又は(d)複合粒子粉末を含有するスラリー(以下、(d)のスラリーとも記載する。)である。また、本発明の第三の形態の製造方法に係る多孔質中間層(C)形成用スラリーは、(e)燃料極物質粉末を含有するスラリー(以下、(e)のスラリーとも記載する。)、又は(f)複合粒子粉末を含有するスラリー(以下、(f)のスラリーとも記載する。)である。また、本発明の第四の形態の製造方法に係る多孔質中間層(D)形成用スラリーは、(g)空気極物質粉末を含有するスラリー(以下、(g)のスラリーとも記載する。)、又は(h)複合粒子粉末を含有するスラリー(以下、(h)のスラリーとも記載する。)である。
該(a)のスラリー及び該(c)のスラリーは、該電解質物質粉末が、ポリビニルブチラール等のバインダー成分が溶解している液体分に、分散されているスラリーである。そして、図1中、(I−2)に示す様に、該電解質基板に塗布して形成される該多孔質中間層(A)形成用スラリー層中では、該液体分が、該電解質物質粉末間の隙間を埋めるようにして存在しており、焼成により、該液体分が焼失することにより、細孔が形成される。
該電解質物質粉末に係る電解質物質としては、通常、固体酸化物形燃料電池用セルの製造に用いられる電解質物質であれば、特に制限されず、例えば、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、スカンジウム(Sc)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、マグネシウム(Mg)、ランタン(La)、ガリウム(Ga)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、ガドリニウム(Gd)、ストロンチウム(Sr)、イッテルビウム(Yb)、鉄(Fe)、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)から選ばれる1種又は2種以上の金属の酸化物が挙げられる。該電解質物質を構成する金属酸化物のうち、金属種が2種以上である金属酸化物としては、例えば、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ;Sc−ZrO)、スカンジアセリア安定化ジルコニア(10Sc1CeSZ;(10Sc・CeO)−ZrO)、イットリア安定化ジルコニア(YSZ;Y−ZrO)、ランタンストロンチウムマグネシウムガレート(LSGM;La0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2)等のランタンガレート、ガドリニア安定化ジルコニア(Gd−ZrO)、サマリアドープセリア(Sm−CeO)、ガドリニアドープセリア(Gd−CeO)、酸化イットリウム固溶酸化ビスマス(Y−Bi)等が挙げられ、これらの金属酸化物のうち、酸素イオン導電性が良好であり、また、動作温度においても熱的に安定な点で、スカンジア安定化ジルコニア、スカンジアセリア安定化ジルコニア、イットリア安定化ジルコニア、ランタンストロンチウムマグネシウムガレート等のランタンガレートが好ましい。なお、サマリアドープセリア、ガドリニアドープセリアは、イオン導電性及び電子伝導性の両方を有しているので、電解質物質の金属酸化物として用いることも、酸化ニッケルと混合物して、後述する燃料極物質の金属酸化物として用いることもできる。
該(e)のスラリーは、該燃料極物質粉末が、ポリビニルブチラール等のバインダー成分が溶解している液体分に、分散されているスラリーである。
該燃料極物質粉末に係る燃料極物質としては、通常、固体酸化物形燃料電池用セルの製造に用いられる燃料極物質であれば、特に制限されず、例えば、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、シリコン、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル及びカルシウム(Ca)から選ばれる1種又は2種以上の金属の酸化物である。該燃料極物質を構成する金属酸化物のうち、金属種が2種以上である金属酸化物としては、例えば、酸化ニッケル(NiO)とサマリアドープセリア(Sm−CeO)の混合物の凝集体、酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物(NiO−YSZ)の凝集体、酸化ニッケルとスカンジア安定化ジルコニアの混合物(NiO−ScSZ)の凝集体、酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアとサマリアドープセリアの混合物の凝集体、酸化ニッケルとスカンジア安定化ジルコニアとサマリアドープセリアの混合物の凝集体、酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアと酸化セリア(CeO)の混合物の凝集体、酸化ニッケルとスカンジア安定化ジルコニアと酸化セリアの混合物の凝集体、酸化コバルト(Co)とイットリア安定化ジルコニアの混合物の凝集体、酸化コバルトとスカンジア安定化ジルコニアの混合物の凝集体、酸化ルテニウム(RuO)とイットリア安定化ジルコニアの混合物の凝集体、酸化ルテニウムとスカンジア安定化ジルコニアの混合物の凝集体、酸化ニッケルとガドリニアドープセリア(Gd−CeO)の混合物の凝集体等が挙げられる。これらのうち、酸化ニッケルとサマリアドープセリアの混合物の凝集体、酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物の凝集体及び酸化ニッケルとスカンジア安定化ジルコニアの混合物の凝集体が、電解質物質と反応せず、また、電解質物質と熱膨張率が近いので接合が良好である点で好ましい。
該(g)のスラリーは、該空気極物質粉末が、ポリビニルブチラール等のバインダー成分が溶解している液体分に、分散されているスラリーである。
該空気極物質粉末に係る空気極物質としては、通常、固体酸化物形燃料電池用セルの製造に用いられる空気極物質であれば、特に制限されず、例えば、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、シリコン、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム及びマンガン(Mn)から選ばれる1種又は2種以上の金属の酸化物である。該空気極物質を構成する金属酸化物のうち、金属種が2種以上である金属酸化物としては、例えば、ランタンストロンチウムマンガネート(La0.8Sr0.2MnO)、ランタンカルシウムコバルテート(La0.9Ca0.1CoO)、ランタンストロンチウムコバルテート(La0.9Sr0.1CoO)、ランタンコバルテート(LaCoO)、ランタンカルシウムマンガネート(La0.9Ca0.1MnO)等が挙げられ、これらの金属酸化物のうち、ランタンストロンチウムマンガネートが、電解質物質と反応せず、また、電解質物質と熱膨張率が近いので接合が良好である点で好ましい。
該(a)のスラリー及び該(c)のスラリーに係る電解質物質粉末の平均粒径、該(e)のスラリーに係る燃料極物質粉末の平均粒径、並びに該(g)のスラリーに係る空気極物質粉末の平均粒径は、好ましくは0.05〜100μm、特に好ましくは0.25〜50μm、更に好ましくは0.1〜20μmである。該平均粒径が、小さい程、該多孔質中間層を形成する金属酸化物粉末同士の接点が多くなり且つ該金属酸化物粉末同士が焼結し易くなるので、該多孔質中間層の導電率が高くなる。ただし、該平均粒径が、0.05μm未満になると、焼成時の該多孔質中間層の収縮が大きくなるので、該多孔質中間層が破損し易くなる。また、該平均粒径が、100μmを超えると、該多孔質中間層の伝導率が低くなり易い。
該(a)のスラリー、該(c)のスラリー、該(e)のスラリー及び該(g)のスラリーは、固体の造孔剤を更に含有することができる。該造孔剤は、該スラリーの液体分に溶解せず、該(a)のスラリー、該(c)のスラリー、該(e)のスラリー及び該(g)のスラリーのスラリー中で固体として存在し且つ焼成により焼失するものであれば、特に制限されない。該造孔剤としては、例えば、炭素粉末、熱可塑性樹脂粉末、熱可塑性樹脂繊維、熱硬化性樹脂粉末、熱可塑性樹脂繊維、天然繊維、天然繊維の誘導体等が挙げられる。該炭素粉末としては、例えば、カーボンブラック、活性炭、グラファイト(黒鉛)、無定形炭素等が挙げられる。該炭素粉末中の金属成分の含有量は、好ましくは100mg/kg以下、特に好ましくは金属成分を含有しないことである。また、該熱可塑性樹脂粉末、該熱可塑性樹脂繊維、該熱硬化性樹脂粉末又は該熱可塑性樹脂繊維としては、例えば、ポリスチレン等の炭化水素化合物であってもよいし、ポリメタクリル酸メチル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の含酸素有機化合物;ポリアミド、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン等の含窒素化合物;ポリスルホン等の含硫黄化合物等の、炭素原子及び水素原子以外の原子を含む化合物であってもよい。これらのうち、燃焼時に炭酸ガス以外のガスが発生しない点で、炭化水素化合物及び含酸素有機化合物が好ましい。該天然繊維としては、例えば、セルロース繊維、タンパク繊維等が挙げられ、該セルロース繊維には、半人造のアセテートやレーヨンも含まれる。また、該天然繊維の誘導体としては、エチルセルロース等の天然繊維のエチルエステル等が挙げられる。そして、該(a)のスラリー、該(c)のスラリー、該(e)のスラリー及び該(g)のスラリーが、該造孔剤を含有することが、該多孔質中間層中に形成される細孔の径を制御できる点で好ましい。
該(b)のスラリー、該(d)のスラリー、該(f)のスラリーは及び該(h)のスラリーは、いずれも、母粒子に子粒子が固定されている複合粒子粉末が、ポリビニルブチラール等のバインダー成分が溶解している液体分に、分散されている。
図4は、本発明に係る複合粒子粉末を示す模式図である。図4中、複合粒子33は、母粒子31の表面に、1以上の子粒子32が固定されている。表4に示すように、該(b)のスラリー及び該(f)のスラリーの場合は、該複合粒子33に係る母粒子31及び子粒子32は、該母粒子31が電解質物質であり、該子粒子32が燃料極物質であるか、又は該母粒子31が燃料極物質であり、該子粒子32が電解質物質である。また、該(d)のスラリー及び該(h)のスラリーの場合は、該複合粒子33に係る母粒子31及び子粒子32は、該母粒子31が電解質物質であり、該子粒子32が空気極物質であるか、又は該母粒子31が空気極物質であり、該子粒子32が電解質物質である。
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なお、該複合粒子粉末に係る電解質物質は、該電解質物質粉末に係る電解質物質と、該複合粒子粉末に係る燃料極物質は、該燃料極物質粉末に係る燃料極物質と、該複合粒子粉末に係る空気極物質は、該空気極物質粉末に係る空気極物質と同様である。また、該複合粒子粉末は、通常、固体酸化物形燃料電池用の電極の製造に用いられる複合粒子粉末であれば、特に制限されない。
該複合粒子を構成する該母粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜100μm、特に好ましくは0.1〜20μm、更に好ましくは0.1〜10μmである。
該母粒子の平均粒径に対する該子粒子の平均粒径の比(子粒子/母粒子)は、特に制限されないが、好ましくは0.001〜0.5、特に好ましくは0.01〜0.1である。
なお、該複合粒子粉末は、電解質物質の母粒子粉末及び燃料極物質の子粒子粉末、燃料極物質の母粒子粉末及び電解質物質の子粒子粉末、電解質物質の母粒子粉末及び空気極物質の子粒子粉末、又は空気極物質の母粒子粉末及び電解質物質の子粒子粉末を原料に用いて、公知の方法により製造される。
該多孔質中間層(A)形成用スラリー、該多孔質中間層(B)形成用スラリー、該多孔質中間層(C)形成用スラリー及び該多孔質中間層(D)形成用スラリーの液体分は、溶媒及びバインダー成分である。該溶媒としては、水;エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール;アセトン、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒が挙げられる。また、該バインダー成分としては、ポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース等が挙げられる。
また、該多孔質中間層(A)形成用スラリー、該多孔質中間層(B)形成用スラリー、該多孔質中間層(C)形成用スラリー及び該多孔質中間層(D)形成用スラリーの液体分は、溶媒に溶解することにより、可塑剤として機能するフタル酸ジ−n−ブチル等の可塑剤成分、ノニオン系分散剤等の分散剤成分、オクチルフェニルエーテル等の消泡剤成分を含有することができる。
本発明の第一の形態の製造方法に係る電解質基板及び本発明の第二の形態の製造方法に係る電解質基板は、電解質物質を原料に用いて、ガスが透過しないような、緻密な構造に成形されているものであれば、特に制限されない。該電解質基板は、スクリーン印刷法等の公知の電解質層の製造方法により得られる。なお、該電解質基板に係る電解質物質は、該電解質物質粉末に係る電解質物質と同様である。また、本発明の第一の形態の製造方法の場合、該電解質基板は、多孔質中間層(A)及び燃料極層が形成される面とは反対の面に、空気極層が形成されているものであってもよい。また、本発明の第二の形態の製造方法の場合、該電解質基板は、多孔質中間層(B)及び空気極層が形成される面とは反対の面に、燃料極層が形成されているものであってもよい。
また、本発明の第三の形態の製造方法に係る燃料極基板は、燃料極物質を原料に用いて、スクリーン印刷法等の公知の燃料極層の製造方法により得られる。なお、該燃料極基板に係る燃料極物質は、該燃料極物質粉末に係る燃料極物質と同様である。
また、本発明の第四の形態の製造方法に係る空気極基板は、空気極物質を原料に用いて、スクリーン印刷法等の公知の空気極層の製造方法により得られる。なお、該空気極基板に係る空気極物質は、該空気極物質粉末に係る空気極物質と同様である。
該多孔質中間層(A)形成用スラリーを、該電解質基板に塗布する方法、該多孔質中間層(B)形成用スラリーを、該電解質基板に塗布する方法、該多孔質中間層(C)形成用スラリーを、該燃料極基板に塗布する方法、及び該多孔質中間層(D)形成用スラリーを、該空気極基板に塗布する方法としては、特に制限されず、例えば、スクリーン印刷法、ドクタープレート法等が挙げられる。また、スラリーの塗布後、必要に応じ、該電解質基板、該燃料極基板又は該空気極基板を、乾燥することができる。
該電解質基板に塗布されている該多孔質中間層(A)形成用スラリー層の厚み、該電解質基板に塗布されている該多孔質中間層(B)形成用スラリー層の厚み、該燃料極基板に塗布されている該多孔質中間層(C)形成用スラリー層の厚み、及び該空気極基板に塗布されている該多孔質中間層(D)形成用スラリー層の厚みは、好ましくは1〜100μm、特に好ましくは5〜30μm、更に好ましくは10〜20μmである。該多孔質中間層の厚みが、1μm未満だと、該多孔質中間層に形成される三相界面の量が少なくなり易く、また、100μmを超えると、該多孔質中間層(A)の伝導率が低くなり易い。
該多孔質中間層(A)形成工程に係る焼成の際の焼成温度、該多孔質中間層(B)形成工程に係る焼成の際の焼成温度、該多孔質中間層(C)形成工程に係る焼成の際の焼成温度、及び該多孔質中間層(D)形成工程に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1400℃、好ましくは900〜1300℃、特に好ましくは1000〜1200℃である。また、該多孔質中間層(A)形成工程に係る焼成の際の焼成時間、該多孔質中間層(B)形成工程に係る焼成の際の焼成時間、該多孔質中間層(C)形成工程に係る焼成の際の焼成時間、及び該多孔質中間層(D)形成工程に係る焼成の際の焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
本発明の第一の形態の製造方法に係る金属塩水溶液(A)は、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する。また、該金属イオンの対イオンとして、該金属塩水溶液(A)に含有される陰イオンとしては、特に制限されず、例えば、硫酸イオン、硝酸イオン、塩化物イオン、酢酸イオン等が挙げられる。また、該金属塩水溶液(A)は、該金属塩水溶液(A)に係る金属イオンと該陰イオンとの金属塩を、水に溶解させることにより調製される。該金属塩水溶液(A)は、該多孔質中間層(A)中で焼成されることにより、水が蒸発して、金属塩となり、更に酸化されて、燃料極物質の微粒子になる。
該金属塩水溶液(A)の濃度は、金属塩基準で、0.001〜10mol/L、好ましくは0.01〜5mol/L、特に好ましくは0.05〜1mol/Lである。該金属塩水溶液(A)の濃度が、0.001mol/L未満だと、該多孔質中間層(A)中に、電子の伝導経路が形成され難く、また、10mol/Lを超えると、該金属塩水溶液(A)の粘度が高くなり、該金属塩水溶液(A)が含浸し難くなるか、又は該多孔質中間層(A)中の細孔が、固着物により塞がれ易くなる。
本発明の第二の形態の製造方法に係る金属塩水溶液(B)は、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム及びマンガンから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する。また、該金属イオンの対イオンとして、該金属塩水溶液(B)に含有される陰イオンとしては、特に制限されず、例えば、硫酸イオン、硝酸イオン、塩化物イオン、酢酸イオン等が挙げられる。該金属塩水溶液(B)は、該金属塩水溶液(B)に係る金属イオンと該陰イオンとの金属塩を、水に溶解させることにより調製される。該金属塩水溶液(B)は、該多孔質中間層(B)中で焼成されることにより、水が蒸発して、金属塩となり、更に酸化されて、空気極物質の微粒子になる。
該金属塩水溶液(B)の濃度は、金属塩基準で、0.001〜10mol/L、好ましくは0.01〜5mol/L、特に好ましくは0.05〜1mol/Lである。該金属塩水溶液(B)の濃度が、0.001mol/L未満だと、該多孔質中間層(B)中に、電子の伝導経路が形成され難く、また、10mol/Lを超えると、該金属塩水溶液(B)の粘度が高くなり、該金属塩水溶液(B)が含浸し難くなるか、又は該多孔質中間層(B)中の細孔が、固着物により塞がれ易くなる。
本発明の第三の形態の製造方法及び本発明の第四の形態の製造方法に係る金属塩水溶液(C)は、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する。また、該金属イオンの対イオンとして、該金属塩水溶液(C)に含有される陰イオンとしては、特に制限されず、例えば、硫酸イオン、硝酸イオン、塩化物イオン、酢酸イオン等が挙げられる。該金属塩水溶液(C)は、該金属塩水溶液(C)に係る金属イオンと該陰イオンとの金属塩を、水に溶解させることにより調製される。該金属塩水溶液(C)は、該多孔質中間層(C)又は該多孔質中間層(D)中で、焼成されることにより、水が蒸発して、金属塩となり、更に酸化されて、電解質物質の微粒子になる。
該金属塩水溶液(C)の濃度は、金属塩基準で、0.001〜10mol/L、好ましくは0.01〜5mol/L、特に好ましくは0.05〜1mol/Lである。該金属塩水溶液(C)の濃度が、0.001mol/L未満だと、該多孔質中間層中に、イオンの伝導経路が形成され難く、また、10mol/Lを超えると、該金属塩水溶液(C)の粘度が高くなり、該金属塩水溶液(C)が含浸し難くなるか、又は該多孔質中間層中の細孔が、固着物により塞がれ易くなる。
該金属塩水溶液(A)を、該多孔質中間層(A)に含浸させる方法としては、特に制限されず、例えば、該金属塩水溶液(A)を、該多孔質中間層(A)に塗布する方法、該金属塩水溶液(A)を、該多孔質中間層(A)に滴下する方法、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を、該金属塩水溶液(A)に浸す方法等が挙げられる。また、該金属塩水溶液(B)を、該多孔質中間層(B)に含浸させる方法、該金属塩水溶液(C)を、該多孔質中間層(C)に含浸させる方法、及び該金属塩水溶液(C)を、該多孔質中間層(D)に含浸させる方法についても、同様である。
該燃料極物質固着工程(A)に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1600℃、好ましくは900〜1500℃、特に好ましくは1000〜1400℃である。また、焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
該空気極物質固着工程(B)に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1400℃、好ましくは900〜1300℃、特に好ましくは1000〜1200℃である。また、焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
該電解質物質固着工程(C)に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1600℃、好ましくは900〜1500℃、特に好ましくは1000〜1400℃である。また、焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
該電解質物質固着工程(D)に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1400℃、好ましくは900〜1300℃、特に好ましくは1000〜1200℃である。また、焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
本発明の第一の形態の製造方法に係る燃料極層形成用スラリー(A)は、(j)燃料極物質粉末を含有するスラリー(以下、(j)のスラリーとも記載する。)、又は(k)複合粒子粉末を含有するスラリー(以下、(k)のスラリーとも記載する。)である。また、本発明の第二の形態の製造方法に係る空気極層形成用スラリー(B)は、(m)空気極物質粉末を含有するスラリー(以下、(m)のスラリーとも記載する。)、又は(n)複合粒子粉末を含有するスラリー(以下、(n)のスラリーとも記載する。)である。また、本発明の第三の形態の製造方法に係る電解質層形成用スラリー(C)は、(p)電解質物質粉末を含有するスラリー(以下、(p)のスラリーとも記載する。)である。また、本発明の第四の形態の製造方法に係る電解質層形成用スラリー(D)は、(r)電解質物質粉末を含有するスラリー(以下、(r)のスラリーとも記載する。)である。
該(j)のスラリーに係る燃料極物質粉末は、該(e)のスラリーに係る燃料極物質粉末と同様であり、該(k)のスラリーに係る複合粒子粉末は、該(f)のスラリーに係る複合粒子粉末と同様であり、該(m)のスラリーに係る空気極物質粉末は、該(g)のスラリーに係る空気極物質粉末と同様であり、該(n)のスラリーに係る複合粒子粉末は、該(h)のスラリーに係る複合粒子粉末と同様であり、該(p)のスラリーに係る電解質物質粉末は、該(a)のスラリーに係る電解質物質粉末と同様であり、該(r)のスラリーに係る電解質物質粉末は、該(c)のスラリーに係る電解質物質粉末と同様である。
該(j)のスラリーは、該燃料極物質粉末が、ポリビニルブチラール等のバインダー成分が溶解している液体分に、分散されているスラリーであり、該(m)のスラリーは、該空気極物質粉末が、ポリビニルブチラール等のバインダー成分が溶解している液体分に、分散されているスラリーであり、該(p)のスラリー及び該(r)のスラリーは、該電解質物質粉末が、ポリビニルブチラール等のバインダー成分が溶解している液体分に、分散されているスラリーである。また、該(k)のスラリー及び該(n)のスラリーは、該複合粒子粉末が、ポリビニルブチラール等のバインダー成分が溶解している液体分に、分散されているスラリーである。
該燃料極層形成用スラリー(A)、該空気極層形成用スラリー(B)、該電解質層形成用スラリー(C)及び該電解質層形成用スラリー(D)の液体分は、溶媒及びバインダー成分である。該溶媒としては、水、;エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール;アセトン、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒が挙げられる。また、該バインダー成分としては、ポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース等が挙げられる。
また、該燃料極層形成用スラリー(A)、該空気極層形成用スラリー(B)、該電解質層形成用スラリー(C)及び該電解質層形成用スラリー(D)は、溶媒に溶解することにより、可塑剤として機能するフタル酸ジ−n−ブチル等の可塑剤成分、ノニオン系分散剤等の分散剤成分、オクチルフェニルエーテル等の消泡剤成分を含有することができる。
該燃料極層形成用スラリー(A)を、該燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板に塗布する方法としては、特に制限されず、例えば、スクリーン印刷法、ドクタープレート法等が挙げられる。また、該燃料極層形成用スラリー(A)の塗布後、必要に応じ、電解質基板を乾燥することができる。また、該空気極層形成用スラリー(B)を、該空気極物質固着多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板に塗布する方法、該電解質層形成用スラリー(C)を、該電解質物質固着多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板に塗布する方法、該電解質層形成用スラリー(D)を、該電解質物質固着多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板に塗布する方法も、同様にして行うことができる。
該燃料極層形成工程(A)に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1600℃、好ましくは900〜1500℃、特に好ましくは1000〜1400℃である。また、焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
該空気極層形成工程(B)に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1400℃、好ましくは900〜1300℃、特に好ましくは1000〜1200℃である。また、焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
該電解質層形成工程(C)に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1600℃、好ましくは900〜1500℃、特に好ましくは1000〜1400℃である。また、焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
該電解質層形成工程(D)に係る焼成の際の焼成温度は、通常800〜1400℃、好ましくは900〜1300℃、特に好ましくは1000〜1200℃である。また、焼成時間は、通常1〜20時間、好ましくは3〜10時間、特に好ましくは4〜8時間である。
また、本発明の第三の形態の製造方法又は本発明の第四の形態の製造方法では、該電解質層形成工程(C)又は該電解質層形成工程(D)を行って、該電解質層を形成させた後、該電解質層の表面に、別に製造した緻密な電解質板を重ね、焼成して、該緻密な電解質板を焼結させることにより、電解質層のガス透過性を低くすることができる。なお、該緻密な電解質板は、常法により製造される。
また、本発明の第一の形態の製造方法では、該燃料極物質固着工程(A)で、該金属塩水溶液(A)を含浸させた後、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板の焼成を行わずに、該焼成に代えて乾燥を行い、該金属塩水溶液(A)の水分を蒸発させ、該多孔質中間層(A)中の該電解質物質粉末の表面に、該金属塩水溶液(A)中の金属塩を析出させて、金属塩析出多孔質中間層(A)を得、その後の燃料極層形成工程(A)で、燃料極層形成用スラリー(A)が塗布された、該金属塩析出多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成する際に、該金属塩の酸化及び酸化生成物である燃料極物質微粒子の固着を行うこともできる。また、本発明の第二の形態の製造方法、本発明の第三の形態の製造方法及び本発明の第四の形態の製造方法についても同様である。
すなわち、本発明の第一の形態の製造方法の変形形態の製造方法は、電解質基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(A)形成工程、該多孔質中間層(A)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(A)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る金属塩析出工程(A)、及び該金属塩析出多孔質中間層(A)の表面に、燃料極層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)及び燃料極層が形成されている電解質基板を得る燃料極層形成工程(A)を有する。
また、本発明の第二の形態の製造方法の変形形態の製造方法は、電解質基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(B)形成工程、該多孔質中間層(B)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム及びマンガンから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(B)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る金属塩析出工程(B)、及び該金属塩析出多孔質中間層(B)の表面に、空気極層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)及び空気極層が形成されている電解質基板を得る空気極層形成工程(B)を有する。
また、本発明の第三の形態の製造方法の変形形態の製造方法は、燃料極基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る多孔質中間層(C)形成工程、該多孔質中間層(C)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る金属塩析出工程(C)、及び該金属塩析出多孔質中間層(C)の表面に、電解質層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)及び電解質層が形成されている燃料極基板を得る電解質層形成工程(C)を有する。
また、本発明の第四の形態の製造方法の変形形態の製造方法は、空気極基板の表面に、多孔質中間層(D)形成用スラリーを塗布し、次いで、該空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る多孔質中間層(D)形成工程、該多孔質中間層(D)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る金属塩析出工程(D)、及び該金属塩析出多孔質中間層(D)の表面に、電解質層形成用スラリー(D)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)及び電解質層が形成されている空気極基板を得る電解質層形成工程(D)を有する。
本発明の第一の形態の製造方法の変形形態の製造方法、本発明の第二の形態の製造方法の変形形態の製造方法、本発明の第三の形態の製造方法の変形形態の製造方法、及び本発明の第四の形態の製造方法の変形形態の製造方法において、該金属塩析出工程(A)〜(D)で、該多孔質中間層(A)〜(D)が形成されている基板を乾燥する際の乾燥条件は、該金属塩水溶液(A)〜(D)中の水分が蒸発する条件であれば、特に制限されず、室温又は加熱下のいずれでもよく、また、乾燥時間は、乾燥する際の温度により適宜選択することができる。
本発明の第一の形態の製造方法では、該金属塩水溶液(A)は、燃料極物質粉末を含有するスラリー、すなわち、従来の製造方法で、多孔質中間層に燃料極物質粉末を充填するために用いられていたスラリーに比べ粘度が低く、且つ固形分を含有しないので、多孔質中間層(A)11中に、図1中(I−3)に示すような、該燃料極物質粉末23の粒径より幅が狭い隙間5が存在していても、該金属塩水溶液(A)は、該隙間5よりも深部に存在している空隙51内に浸透することができる(図2中(II−1))。そのため、図2中(II−2)に示すように、該多孔質中間層(A)の深部まで、該燃料極物質微粒子13を固着させることができるので、該多孔質中間層(A)に、多くの三相界面を形成させることができる。
一方、図7に示すように、従来の製造方法では、該燃料極物質粉末44を含有する燃料極層形成用スラリーを、多孔質中間層に充填するため、該隙間45a及び該隙間45bより深部に、該燃料極物質粉末44が充填されず、該空隙46a及び該空隙46bには、三相界面は形成されない。
従って、本発明の第一の形態の製造方法は、従来の製造方法に比べ、三相界面の量を多くすることができる。
また、該燃料極物質微粒子13は、該金属塩水溶液(A)中の水が蒸発することにより、該金属塩水溶液(A)中の金属塩が、該電解質物質粉末2の表面に析出し、次いで、焼成することにより、金属塩が酸化されて、該電解質物質粉末2の表面に固着するので、該燃料極物質微粒子13の大きさは、析出時の金属塩の大きさである。そのため、本発明の第一の形態の製造方法では、多孔質中間層(A)に固着される燃料極物質の粒子サイズを、小さくすることができる。
三相界面の量と充填される燃料極物質の粒子サイズとの関係を、図5及び図8を参照に説明する。図5は、本発明の第一の形態の製造方法に係る燃料極物質固着多孔質中間層(A)の一部の端面図であり、図8は、従来の製造方法に係る燃料極物質粉末が充填されている多孔質中間層の一部の端面図である。図5及び図8を比較すると、単位面積当りの該燃料極物質微粒子13と該電解質物質粉末2との接触点の数は、単位面積当りの該燃料極物質粉末44と該電解質物質粉末42との接触点の数に比べ、多い。そして、図5中、該燃料極物質微粒子13の粒径が更に小さくなれば、接触点の数は更に多くなる。そのため、本発明の第一の形態の製造方法は、従来の製造方法に比べ、三相界面の量を多くすることができる。
また、本発明の第二の形態の製造方法、本発明の第三の形態の製造方法及び本発明の第四の形態の製造方法は、本発明の第一の形態の製造方法と、同様な構成を採るため、本発明の第二の形態の製造方法、本発明の第三の形態の製造方法及び本発明の第四の形態の製造方法は、本発明の第一の形態の製造方法と同様な効果を奏する。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
<燃料極層の製造>
(燃料極層形成用スラリーの調製)
酸化ニッケル(NiO)55g、スカンジアセリア安定化ジルコニア(10Sc1CeSZ)を45g、フタル酸ジ−n−ブチル10ml、オクチルフェニルエーテル2ml、分散剤(ノニオンOP−83RAT、日本油脂社製)2ml、ポリビニルブチラール樹脂(和光純薬社製)10g、イソプロパノール80ml、アセトン80mlをボールミルに加え、室温で24時間混合した。得られたスラリーを、エバポレーターで減圧しながら溶媒を蒸発させ、該スラリーの粘度が、10000mPa秒になるように調製し、燃料極層形成用スラリーAを得た。
・酸化ニッケル;平均粒径7μm
・スカンジアセリア安定化ジルコニア;ジルコニア中のスカンジアの含有量10mol%、セリアの含有量1mol%、平均粒径0.55μm
(燃料極層形成用スラリーの焼成)
次いで、該燃料極層形成用スラリーAを用い、スクリーン印刷法にて、膜厚が700μmの燃料極層形成用スラリー層を形成させ、乾燥後、1400℃、3時間焼成し、燃料極層Bを製造した。
<電解質基板の製造>
(電解質基板形成用スラリーの調製)
燃料極層形成用スラリーの調製に用いたスカンジアセリア安定化ジルコニア(10Sc1CeSZ)を55.02g、フタル酸ジ−n−ブチル10ml、オクチルフェニルエーテル2ml、燃料極層形成用スラリーの調製に用いた分散剤2ml、燃料極層形成用スラリーの調製で用いたポリビニルブチラール樹脂5g、イソプロパノール80ml、アセトン80mlをボールミルに加え、室温で24時間混合した。得られたスラリーを、エバポレーターで減圧しながら溶媒を蒸発させ、該スラリーの粘度が、10000mPa秒になるように調製し、電解質基板形成用スラリーCを得た。
(電解質基板形成用スラリーの塗布及び焼成)
該燃料極層Bの一方の表面に、該電解質基板形成用スラリーCを、スクリーン印刷法にて、膜厚が10μmとなるように塗布し、乾燥させた後1400℃で、5時間焼成し、燃料極層Bの表面に電解質物質の緻密層が形成されている電解質基板D(以下、単に電解質基板Dと記載する。)を得た。
<多孔質電解質層の形成>
(多孔質電解質層形成用スラリーの調製)
燃料極層形成用スラリーの調製に用いたスカンジアセリア安定化ジルコニア(10Sc1CeSZ)を70.8g、炭素粉末29.2g、フタル酸ジ−n−ブチル10ml、オクチルフェニルエーテル2ml、燃料極層形成用スラリーの調製に用いた分散剤2ml、燃料極層形成用スラリーの調製で用いたポリビニルブチラール樹脂5g、イソプロパノール80ml、アセトン80mlをボールミルに加え、室温で24時間混合した。得られたスラリーを、エバポレーターで減圧しながら溶媒を蒸発させ、該スラリーの粘度が、10000mPa秒になるように調製し、多孔質電解質層形成用スラリーEを得た。
・炭素粉末;高純度化学工業社製、平均粒径5μm
(多孔質電解質層形成用スラリーの塗布及び焼成)
該電解質基板Dの燃料極層が形成されている面とは反対の面に、該多孔質電解質層形成用スラリーEを、スクリーン印刷法にて、膜厚が10μmとなるように塗布し、乾燥させた。次いで、電解質形成用スラリーEが塗布されている電解質基板Dを、1400℃で、3時間焼成し、多孔質電解質層が形成されている電解質基板F(以下、単に電解質基板Fと記載する。)を得た。
<空気極物質の固着>
(金属塩水溶液の調製)
硝酸ランタン六水和物(La(NO・6HO)31.18g、硝酸ストロンチウム(Sr(NO)3.81g、硝酸マンガン六水和物(Mn(NO・6HO)28.70gを、蒸留水1000ml中に加え、攪拌し、溶解させて、金属塩水溶液Gを得た。この時、該金属塩水溶液G中の全金属塩の合計の濃度は、0.1M/Lであり、各金属塩のモル比は、La:Sr:Mn=0.8:0.2:1.0であった。
(金属塩水溶液の塗布及び焼成)
該多孔質電解質層が形成されている電解質基板Fの多孔質電解質層の表面に、該金属塩水溶液G 1.0mlを滴下し、多孔質電解質層に金属塩水溶液Gを含浸させた後、室温で、24時間放置し、乾燥させた。次いで、電気炉にて、1000℃で、3時間焼成し、空気極物質固着多孔質中間層が形成されている電解質基板Hを得た。
<空気極層の形成>
(空気極層形成用スラリーの調製)
ランタンストロンチウムマンガネート(Ln0.8Sr0.2Mn1.0)82g、燃料極層形成用スラリーの調製で用いたスカンジアセリア安定化ジルコニア(10Sc1CeSZ)18g、フタル酸ジ−n−ブチル10ml、オクチルフェニルエーテル2ml、燃料極層形成用スラリーの調製に用いた分散剤2ml、燃料極層形成用スラリーの調製で用いたポリビニルブチラール樹脂10g、イソプロパノール80ml、アセトン80mlをボールミルに加え、室温で24時間混合した。得られたスラリーを、エバポレーターで減圧しながら溶媒を蒸発させ、該スラリーの粘度が、10000mPa秒になるように調製し、空気極層形成用スラリーJを得た。
・ランタンストロンチウムマンガネート;平均粒径0.49μm
(空気極層形成用スラリーの塗布及び焼成)
該空気極物質固着多孔質中間層が形成されている電解質基板Hの多孔質電解質層の表面に、該空気極層形成用スラリーJを、スクリーン印刷法にて、塗布後の膜厚が20μmとなるように塗布し、乾燥した。次いで、空気極形成用スラリーJが塗布された、空気極物質固着多孔質中間層が形成されている電解質基板Hを、1200℃で、3時間焼成し、固体酸化物形燃料電池用セルKを得た。該固体酸化物形燃料電池用セルKの断面のSEM写真を、図6に示す。
図6より、該固体酸化物形燃料電池用セルKの多孔質中間層の細孔内には、空気極物質の微粒子が、多数固着していることが確認された。
本発明の第一の形態の製造方法に係る多孔質中間層(A)形成工程を示す模式図である 本発明の第一の形態の製造方法に係る燃料極物質固着工程(A)を示す模式図である。 本発明の第一の形態の製造方法に係る燃料極層形成工程(A)を示す模式図である。 本発明に係る複合粒子粉末を示す模式図である。 本発明の第一の形態の製造方法に係る燃料極物質固着多孔質中間層(A)の一部の端面図である。 実施例1の固体酸化物形燃料電池用セルKの断面のSEM写真である。 従来の製造方法を示す模式図である。 従来の製造方法に係る燃料極物質粉末が充填されている多孔質中間層の一部の端面図である。
符号の説明
1、41 電解質基板
2、42 電解質物質粉末
3 多孔質中間層(A)形成用スラリー層
4、17、47a、47b 細孔
5、45a 隙間
6 電解質基板の一方の面
7 多孔質中間層(A)形成用スラリー
8 液体分
9 多孔質中間層(A)形成用スラリー層が塗布されている電解質基板
10 多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板
11 多孔質中間層(A)
12 金属塩水溶液(A)
13 燃料極物質微粒子
14 燃料極物質固着多孔質中間層(A)
15 多孔質中間層(A)に金属塩水溶液(A)が含浸されている電解質基板
16 電解質基板と接している面
18 燃料極層形成用スラリーが充填されている燃料極物質固着多孔質中間層(A)
19 燃料極層形成用スラリー層(A)
20 燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板
22 燃料極層形成用スラリー(A)
23、44 燃料極物質粉末
24 燃料極層(A)
25 燃料極物質固着多孔質中間層(A)
30 多孔質中間層(A)及び燃料極層が形成されている電解質基板
31 母粒子
32 子粒子
33 複合粒子
42 燃料極層形成用スラリー
46a、46b、51 空隙
61 多孔質中間層(A)の表面
161 燃料極物質固着多孔質中間層(A)の表面

Claims (8)

  1. 電解質基板の表面に、多孔質中間層(A)形成用スラリーを塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(A)形成工程、該多孔質中間層(A)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(A)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る燃料極物質固着工程(A)、及び該燃料極物質固着多孔質中間層(A)の表面に、燃料極層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該燃料極物質固着多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)及び燃料極層が形成されている電解質基板を得る燃料極層形成工程(A)を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  2. 電解質基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(A)形成工程、該多孔質中間層(A)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(A)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を得る金属塩析出工程(A)、及び該金属塩析出多孔質中間層(A)の表面に、燃料極層形成用スラリー(A)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(A)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(A)及び燃料極層が形成されている電解質基板を得る燃料極層形成工程(A)を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  3. 電解質基板の表面に、多孔質中間層(B)形成用スラリーを塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(B)形成工程、該多孔質中間層(B)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム及びマンガンから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(B)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、空気極物質固着多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る空気極物質固着工程(B)、及び該空気極物質固着多孔質中間層(B)の表面に、空気極層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該空気極物質固着多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)及び空気極層が形成されている電解質基板を得る空気極層形成工程(B)を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  4. 電解質基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る多孔質中間層(B)形成工程、該多孔質中間層(B)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト、ニッケル、カルシウム及びマンガンから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(B)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を得る金属塩析出工程(B)、及び該金属塩析出多孔質中間層(B)の表面に、空気極層形成用スラリー(B)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(B)が形成されている電解質基板を焼成し、多孔質中間層(B)及び空気極層が形成されている電解質基板を得る空気極層形成工程(B)を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  5. 燃料極基板の表面に、多孔質中間層(C)形成用スラリーを塗布し、次いで、該燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る多孔質中間層(C)形成工程、該多孔質中間層(C)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、電解質物質固着多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る電解質物質固着工程(C)、及び該電解質物質固着多孔質中間層(C)の表面に、電解質層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該電解質物質固着多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)及び電解質層が形成されている燃料極基板を得る電解質層形成工程(C)を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  6. 燃料極基板の表面に、多孔質中間層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る多孔質中間層(C)形成工程、該多孔質中間層(C)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を得る金属塩析出工程(C)、及び該金属塩析出多孔質中間層(C)の表面に、電解質層形成用スラリー(C)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(C)が形成されている燃料極基板を焼成し、多孔質中間層(C)及び電解質層が形成されている燃料極基板を得る電解質層形成工程(C)を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  7. 空気極基板の表面に、多孔質中間層(D)形成用スラリーを塗布し、次いで、該空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る多孔質中間層(D)形成工程、該多孔質中間層(D)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、電解質物質固着多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る電解質物質固着工程(D)、及び該電解質物質固着多孔質中間層(D)の表面に、電解質層形成用スラリー(D)を塗布し、次いで、該電解質物質固着多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)及び電解質層が形成されている空気極基板を得る電解質層形成工程(D)を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  8. 空気極基板の表面に、多孔質中間層(D)形成用スラリーを塗布し、次いで、該空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る多孔質中間層(D)形成工程、該多孔質中間層(D)に、イットリウム、ジルコニウム、スカンジウム、セリウム、サマリウム、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ランタン、ガリウム、ニオブ、タンタル、ケイ素、ガドリニウム、ストロンチウム、イッテルビウム、鉄、コバルト及びニッケルから選ばれる1種又は2種以上の金属イオンを含有する金属塩水溶液(C)を含浸させ、次いで、該多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を乾燥し、金属塩析出多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を得る金属塩析出工程(D)、及び該金属塩析出多孔質中間層(D)の表面に、電解質層形成用スラリー(D)を塗布し、次いで、該金属塩析出多孔質中間層(D)が形成されている空気極基板を焼成し、多孔質中間層(D)及び電解質層が形成されている空気極基板を得る電解質層形成工程(D)を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
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