JP4496749B2 - 固体酸化物型燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくともランタンとマンガンを含むペロブスカイト酸化物からなる空気極支持体を備えた固体酸化物型燃料電池に関し、特に600〜900℃の幅広い温度範囲において優れた発電性能を有する固体酸化物型燃料電池に関する。
近年、固体酸化物型燃料電池の作動温度を下げることを目的とした、低温作動型固体酸化物型燃料電池の研究が精力的に行われている。低温作動型固体酸化物型燃料電池の固体電解質材料としては、スカンジアを固溶させたジルコニア材料(以下「ScSZ」と略称する)が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。これにより、従来1000℃の作動温度が必要であったイットリアを固溶させたジルコニア材料(以下「YSZ」と略称する)を固体電解質材料として用いた場合より、低温での作動が可能となったが、ScSZを固体電解質として用いた場合でも、作動温度が800℃程度より低くなると、ScSZ固体電解質膜の酸素イオン伝導度が低いため、発電性能が急激に悪化するという問題があった。
低温作動型固体酸化物型燃料電池の固体電解質材料として、ガドリニウム、サマリウムなどの稀土類元素を固溶させたセリウム含有酸化物材料が提案されている。(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。しかしながら、特許文献2および特許文献3で提案されている材料は還元雰囲気に曝すと酸素が欠損することで電子伝導性が発現するので、提案されている材料のみで固体電解質膜を構成すると、燃料極で発生した電子の一部が外部回路を通らずに固体電解質膜内を流れてしまい、固体電解質膜の両面に生じる起電力が低下し、高い発電性能が得られないという問題があった。
低温作動型固体酸化物型燃料電池の固体電解質材料として、ランタンガレート酸化物が提案されている。(例えば、特許文献4、特許文献5参照)。特許文献4および特許文献5で提案されている材料は、ランタンマンガナイトのようにマンガンを含む空気極支持体を採用した場合、マンガン成分の拡散、固溶によって、ランタンガレート酸化物に電子伝導性が発現するとともに酸素イオン伝導性が大幅に低下するため、提案されている材料のみで固体電解質膜を構成すると、高い発電性能が得られないという問題があった。
特開平8−31432号公報(第1−12頁、図1−図17) 特開平11−273451号公報(第1−8頁、図1―図5) 特許公報2813355号(第1−5頁、図1−図5) 特開2002−15756号公報(第1−9頁、図1−図9) 特開平11−335164号公報(第1−12頁、図1−図12)
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、少なくともランタンとマンガンを含むペロブスカイト酸化物からなる空気極支持体を備えた固体酸化物型燃料電池に関し、特に600〜900℃の幅広い温度範囲において優れた発電性能を有する固体酸化物型燃料電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、少なくともランタンとマンガンを含むペロブスカイト酸化物からなる空気極支持体と、該空気極支持体表面に形成された固体電解質膜と、 該固体電解質膜の表面に形成された燃料極とを備えた固体酸化物型燃料電池であって、 前記固体電解質膜は、空気極側の第一層と燃料極側の第二層からなり、前記第一層は一般式Ce1-xLnxO2(但し、LnはLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sc、Yから選ばれる少なくとも一種であり、0.05≦x≦0.50)で表されるセリウム含有酸化物からなり、前記第二層は一般式La1-aSraGa1-bMgbO3(但し、0.05≦a≦0.3、0<b≦0.3)またはLa1-aSraGa1-b-cMgbCocO3(但し、0.05≦a≦0.3、0<b<0.3、0<c≦0.15、0.025≦b+c≦0.3)で表されるランタンガレート酸化物からなる固体酸化物型燃料電池において、前記空気極支持体と前記第一の層との間に、一般式La1-mSrmCo1-nFenO3(但し、0.05≦m≦0.50、0<n≦1)で表されるランタンフェライト酸化物と、一般式Ce1-xLnxO2(但し、LnはLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sc、Yから選ばれる少なくとも一種であり、0.05≦x≦0.50)で表されるセリウム含有酸化物とが均一に混合され、連通した開気孔を有する空気極反応触媒層が設けられ、該空気極反応触媒層に含まれる前記セリウム含有酸化物が10〜90質量%であることを特徴とする固体酸化物型燃料電池を提供する。
本発明によれば、少なくともランタンとマンガンを含むペロブスカイト酸化物からなる空気極支持体を備えた固体酸化物型燃料電池において、空気極側にセリウム含有酸化物からなる第一の層と、燃料極側にランタンガレート酸化物からなる第二の層を設けたので、特に600℃〜900℃の幅広い温度範囲で優れた発電性能を有する固体酸化物型燃料電池を提供することができる。
この理由は、燃料極側にランタンガレート酸化物からなる第二の層を設けたので、セリウム含有酸化物からなる第一の層が、燃料雰囲気下において還元されるのを防止することができるためである。また空気極側にセリウム含有酸化物からなる第一の層を設けたので、空気極支持体に含まれるマンガン成分等が、第二の層のランタンガレート酸化物へ拡散、固溶するのを防止することができるためである。さらに、セリウム含有酸化物およびランタンガレート酸化物はYSZ、ScSZ等よりも酸素イオン伝導度が高く、かつ600℃という低温においても高い酸素イオン伝導度を有するので、固体電解質膜の抵抗損が減少するとともに、空気極と固体電解質膜との界面、および燃料極と固体電解質膜の界面で起こる(1)、(2)および(3)式の反応を効率よく行うことができるためである。さらに、セリウム含有酸化物とランタンガレート酸化物とは反応が起こり難く、反応しても発電性能に及ぼす影響が小さいためである。
1/2O2+2e-→O2- (1)
H2+O2-→H2O+2e- (2)
CO+O2-→CO2+2e- (3)
なお燃料ガスに含まれるCH4等も(2)、(3)式と類似した電子を生成する反応があるとの報告もあるが固体酸化物型燃料電池の発電における反応のほとんどが(2)、(3)式で説明できるので、ここでは(2)、(3)式で説明することとした。
また、ランタンガレート酸化物の組成を上記範囲とすることで、酸素イオン伝導度が向上するため、固体電解質膜の抵抗損が小さくなる。また第二の層と燃料極の界面で起こる(2)、(3)式の反応が効率良く進むため、優れた発電性能が得られる。
また、電子伝導性が高く、かつ酸素イオン伝導性が高い空気極反応触媒層を設けることで、(1)式の反応がより効率良く進む。なお前記ランタンフェライト酸化物は、電子伝導性および酸素イオン伝導性を有する混合伝導体であるが、酸素イオン伝導体である前記セリウム含有酸化物を混合することで、(1)式の反応場となる三相界面がより増大し、発電性能がさらに向上する。
なお、空気極反応触媒層に含まれるセリウム含有酸化物の割合が、10重量部未満であると、空気極反応触媒層の焼結性が高くなるので、後工程である固体電解質膜や燃料極の焼結時に、空気極反応触媒層の部分の緻密化が進行し、連通した開気孔を保持することができない。その結果発電時のガス拡散が十分行われず発電性能が低下するためである。一方、90重量%よりも大きくなると、空気極反応触媒層を設ける効果がほとんど見られないためである。
本発明の好ましい態様においては、固体電解質膜におけるセリウム含有酸化物からなる第一の層の厚みは10〜100μmである。
この理由は、第一の層の厚みを10μm以上とすることで、空気極支持体に含まれるマンガン成分等が、ランタンガレート酸化物からなる第二の層に拡散、固溶することを十分防止できるので、発電性能が向上するためである。一方、第一の層の厚みを100μm以下とすることで、成膜時に膜が剥がれたり、クラックが発生することなく、ガス透過性の無い固体電解質膜を容易に作製することができるからである。また固体電解質膜の抵抗損が小さくなるため発電性能が向上するためである。
本発明の好ましい態様においては、固体電解質膜におけるセリウム含有酸化物からなる第一の層の厚みは、20μm〜50μmである。
この理由は、第一の層の厚みを20μm以上とすることで、第一の層におけるガス透過量が小さくなり、ガス透過性の無い固体電解質膜を容易に作製することができるためである。また長時間の発電を行った場合にも、マンガン成分等が拡散、固溶することを十分防止するため、長期耐久性が向上するためである。一方、第一の層の厚みを50μm以下とすることで、固体電解質膜の抵抗損が小さくなるため発電性能が向上するためである。
ここで、ガス透過性の無い固体電解質膜とは、固体電解質膜の片側とその反対側面の間に0.1MPaの圧力差を設け、その間を透過するガス透過量Qで評価され、Q≦2.8×10−9ms−1Pa−1(より好ましくはQ≦2.8×10−10ms−1Pa−1)であるものを指す。
本発明の好ましい態様においては、固体電解質膜におけるランタンガレート酸化物からなる第二の層の厚みは2〜50μmである。
この理由は、第二の層の厚みを2μm以上とすることで、セリウム含有酸化物からなる第一の層が燃料雰囲気下で還元されることによって、発電性能が低下することを十分防止できるためである。一方、第二の層の厚みを50μm以下とすることで、固体電解質膜の抵抗損が小さくなり発電性能が向上するためである。また成膜時に膜が剥がれたり、クラックが発生したりすることなく、ガス透過性の無い固体電解質膜を容易に作製することができるためである。さらにランタンガレート酸化物は非常にコストが高いため、第二の層を厚くすることは実用的でない。
本発明の好ましい態様においては、固体電化質膜における第一の層は、Ce1-xLnxO2(但し、LnはSm、Gdのいずれか一種又は両方、0.05≦x≦0.50)で表されるセリウム含有酸化物である。
この理由は、セリウム含有酸化物の組成を上記範囲とすることで、酸素イオン伝導度が向上するため、固体電解質膜の抵抗損が少なくなるためである。また固体電解質膜における第一の層と空気極との界面で起こる(1)式の反応が効率良く進むため、優れた発電性能が得られるためである。
特に600℃〜900℃の幅広い温度範囲で優れた発電性能を有する固体酸化物型燃料電池を提供できる。
以下に本発明における固体酸化物型燃料電池について図1を用いて説明する。図1は本発明の固体酸化物型燃料電池における単電池の断面を示す図である。本発明は、少なくともランタンとマンガンを含むペロブスカイト酸化物からなる空気極支持体1、該空気極支持体の表面に形成された空気極反応触媒層2、さらに表面に形成された固体電解質膜3、該固体電化質膜3の表面に形成された燃料極4から構成されており、さらに固体電解質膜3は第一の層3aと、第二の層3bから構成される。
図1に示す固体酸化物型燃料電池の作動原理を以下に示す。空気極側に空気を流し、燃料極側に燃料を流すと空気中の酸素が、空気極または空気極反応触媒層と、固体電解質膜との界面で酸素イオンに変わり、この酸素イオンが固体電解質膜を通って燃料極に達する。そして燃料ガスと酸素イオンが反応して水および二酸化炭素になる。これらの反応は(1)、(2)および(3)式で表される。空気極と燃料極を外部回路で接続することによって外部に電気を取り出すことが出来る。
本発明における固体電解質膜は、固体酸化物型燃料電池の作動温度で、空気雰囲気下および燃料雰囲気下において、酸素イオン伝導度が高いこと、および酸素イオン輸率が100%に近いこと(電子伝導性がないこと)が好ましい。以上の観点から、空気極支持体にランタンマンガナイトのようにマンガンを含む酸化物を採用した場合における固体電解質膜としては、空気極側に空気極と反応しない、または反応しても発電性能に及ぼす影響が小さいセリウム含有酸化物からなる第一の層を、燃料極側に燃料雰囲気下で安定であるランタンガレート酸化物からなる第二の層を設ける構成を本発明では用いる。上記構成は、第一の層および第二の層どちらも酸素イオン伝導度が高く、お互い反応しない、または反応しても発電性能に及ぼす影響が小さいという観点からも好ましい。
ここで示す酸素イオン伝導度が高い材料とは、600℃〜900℃において高い発電性能が得られる材料であれば良い。例えば700℃で0.02Scm-1以上の材料が好ましい。
ここで酸素イオン伝導度の測定方法について示す。固体電解質材料にPVA等のバインダーを混ぜ、円盤形状の金型でプレス成形した後、焼結させ、ガス透過性の無いサンプルを作製する。サンプル上に白金電極を1000℃で焼き付けた後、いったん冷却する。次に700℃まで昇温し、交流インピーダンス法により酸素イオン伝導度を測定する。
表1に上記方法で得られた、代表的な組成のランタンガレート酸化物、セリウム含有酸化物、ScSZ、YSZの酸素イオン伝導度を示す。
Figure 0004496749
本発明におけるセリウム含有酸化物、およびランタンガレート酸化物は、添加原子の量や種類に関係して酸素欠損を生じているため、正確には、一般式Ce1-xLnxO2-δ、およびLa1-aAaGa1-bXbO3-δのように記載される。ここでδは酸素欠損量である。しかしδを正確に測定するのは困難であるため、本明細書のセリウム含有酸化物、およびランタンガレート酸化物は便宜上、一般式Ce1-xLnxO2、およびLa1-aAaGa1-bXbO3のように記載する。
本発明の第一の層におけるセリウム含有酸化物とは、セリウムが含まれた酸化物であれば良く、特に限定は無いが、酸素イオン伝導度が高いという観点から、一般式Ce1-xLnxO2(但し、LnはSm、Gdのいずれか一種又は両方、0.05≦x≦0.50)で表されるものが好ましい。
なお前記セリウム含有酸化物からなる第一の層は、酸素イオン伝導度の大幅な低下を伴わず、空気極や第二の層などの周囲の材料との反応による影響が起こらない範囲で、焼結助剤などの添加剤を含んでも良い。
本発明の第二の層におけるランタンガレート酸化物は、酸素イオン伝導度が高いと言う観点から、一般式La1-aSraGa1-bMgbO3(但し、0.05≦a≦0.3、0≦b≦0.3)(以下「LSGM」と略称する)で表されるものが好ましい。LSGMは酸素イオン伝導度が高く、酸素イオン輸率がほぼ100%である。従って、セリウム含有酸化物からなる第一の層が燃料雰囲気下で還元されることを防止するとともに、万が一、第一の層に電子伝導性が発現したとしても、電極間に短絡電流が流れることを防止することができる。
本発明の第二の層におけるランタンガレート酸化物は、酸素イオン伝導度が高いと言う観点から、一般式La1-aSraGa1-b-cMgbCocO3(但し、0.05≦a≦0.3、0≦b<0.3、0<c≦0.15、0.025≦b+c≦0.3)(以下「LSGMC」と略称する)で表されるものも好ましい。LSGMCは、酸素イオン輸率についてはLSGMよりも若干落ちるものの、酸素イオン伝導度はLSGMよりも高いため、固体電解質膜の抵抗損をより減らすことが出来るとともに、第二の層と燃料極との界面で起こる(2)、(3)式の反応をより効率良く行うことができるので好ましい。
本発明におけるランタンガレート酸化物からなる第二の層は、LSGMからなる層とLSGMCからなる層両方を含む構成とすることもできる。
本発明におけるランタンガレート酸化物からなる第二の層は、酸素イオン伝導度の大幅な低下を伴わず、燃料極や第一の層などの周囲の材料との反応による影響が起こらない範囲で、焼結助剤などの添加剤を含んでもかまわない。
本発明における固体電解質膜の作製法については特に制限はなく、スラリーコート法、テープキャスティング法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、EVD法、CVD法、RFスパッタリング法などを用いて作製することができる。
本発明における固体電解質膜の第一の層と第二の層を焼結法で作製する場合の焼結方法については、高い出力性能が得られれば良く、特に限定はない。逐次焼成法でも共焼成法のいずれであっても良い。
本発明における固体電解質膜原料の作製方法については特に限定はない。共沈法やクエン酸塩法が一般的である。
本発明における、少なくともランタンとマンガンを含むペロブスカイト酸化物からなる空気極支持体は、電子伝導性、材料の安定性の観点から、例えば一般式(La1-xAxyMnO3と表記した場合、x、yの値は0.15≦x≦0.3、0.97≦y≦1の範囲が好ましい。ここで示す一般式中のAは、CaまたはSrが好ましい。
また空気極支持体における、少なくともランタンとマンガンを含むペロブスカイト酸化物には、Ce、Sm、Gd、Pr、Nd、Co、Al、Fe、Cu、Ni等を固溶させたものであっても良い。
本発明における空気極原料の作製法については特に限定はない。粉末混合法、共沈法、噴霧熱分解法、ゾルゲル法などで作製する方法が挙げられる。
本発明における、前記ランタンフェライト酸化物と前記セリウム含有酸化物の混合物からなる空気極反応触媒層は、(1)式の反応をより効率良く行うために、空気極側から固体電解質膜方向へ、前記セリウム含有酸化物の量が徐々に多くなるように傾斜させた構造としても良い。
本発明における空気極反応触媒層原料の作製方法については、特に限定はない。粉末混合法、共沈法、噴霧熱分解法、ゾルゲル法などで作製する方法が挙げられる。
本発明における燃料極としては、特に制限はないが、固体酸化物型燃料電池の燃料雰囲気下において電子伝導性が高く、(2)、(3)式の反応が効率良く行われることが好ましい。これらの観点から、より好ましい材料としては、例えばNiO/セリウム含有酸化物、NiO/LSGM、NiO/LSGMC等が挙げられる。ここで言うNiO/セリウム含有酸化物、NiO/LSGM、NiO/LSGMCとは、NiOとセリウム含有酸化物、NiOとLSGM、NiOとLSGMCとが、それぞれ所定の重量比率で均一に混合されたものを示す。またここで示すNiO/セリウム含有酸化物のセリウム含有酸化物は、一般式Ce1-xLnxO2(但し、LnはLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sc、Yから選ばれる少なくとも一種であり、0.05≦x≦0.50)で表され、燃料雰囲気下で還元されて電子伝導性が発現するため、混合伝導体となる。またNiOは燃料雰囲気下で還元されてNiとなるため、前記混合物はNi/セリウム含有酸化物、Ni/LSGM、Ni/LSGMCとなる。
(2)、(3)式の反応を効率良く行うことができ、発電性能を向上させるという観点からは、固体電解質膜と燃料極の間に燃料極反応触媒層を設けることが好ましい。
本発明における燃料極反応触媒層としては、電子伝導性と酸素イオン伝導性に優れるという観点から、例えばNiO/セリウム含有酸化物、NiO/LSGM、NiO/LSGMC等が挙げられ、重量比率としては、10/90〜50/50が好ましい。この理由は、10/90未満であると電子伝導性が低すぎるためで、一方50/50より大きいと酸素イオン伝導性が低すぎるためである。なお燃料極反応触媒層は、固体電解質側から燃料極方向へ、NiOの量が徐々に多くなるように傾斜させた構造としても良い。
本発明における燃料極は、抵抗損を低くするために電子伝導性の高いものであることが好ましい。この観点からNiO/セリウム含有酸化物、NiO/LSGM、NiO/LSGMCの重量比率としては、50/50〜90/10が好ましい。この理由は50/50未満では電子伝導性が低いためで、一方90/10より大きいとNi粒子の凝集によって発電性能が低下するためである。なお燃料極は、固体電解質側から燃料極方向へ、NiOの量が徐々に多くなるように傾斜させた構造としても良い。
本発明においては、燃料極と固体電解質膜における第二の層との反応を抑制する観点から、燃料極と第二の層との間にさらに反応抑制層を設けても良い。反応抑制層としては、一般式Ce1-xLnxO2(但し、LnはLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sc、Yから選ばれる少なくとも一種であり、0.05≦x≦0.50)で表されものが好ましい。燃料極反応触媒層を設けた場合においても、前記反応抑制層を設けた方が良い。
本発明における燃料極および燃料極反応触媒層は、Niの他にFe、Co、Cu、Ru、Rh、Pd、Pt等を含むものであっても良い。
燃料極原料の合成方法については、Niとセリウム含有酸化物、NiとLSGM、NiとLSGMCとが、それぞれ均一に混合されていれば良く、共沈法、スプレードライ法などを挙げることができる。
本発明における固体電解質形燃料電池の形状については特に限定はなく、平板型、円筒型いずれであっても良く、例えばマイクロチューブのタイプ(外径10mm以下、より好ましくは5mm以下)にも適用可能である。ところで本発明における効果は特に600〜900℃の幅広い温度範囲において優れた発電性能が得られる。固体酸化物型燃料電池の低温作動化は、固体酸化物型燃料電池の起動性の面から好ましい。急速起動、急速停止に対する信頼性、安定性の観点から、固体酸化物型燃料電池の形状については円筒型が好ましい。
(実施例1)
図2に示す円筒型固体電解質型燃料電池を用いた。すなわち、円筒状の空気極支持体1上に帯状のインターコネクター5、固体電解質膜3、さらに固体電解質膜の上にインターコネクターと接触しないように燃料極4から構成されたものを用いた。
1.円筒型固体電解質形燃料電池の作製
(1−1)空気極支持体の作製
空気極支持体の材料は、La0.75Sr0.25MnO3組成のものを用い、押し出し成形法によって円筒状成形体を作製した。さらに、1500℃で焼成を行い、空気極支持体とした。なお空気極支持体は、外径15mm、肉厚1.5mm、セル長200mmとした。
(1−2)空気極反応触媒層の作製
空気極反応触媒層の材料は、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3(以下「LSCF」と略称する)と Ce0.9Gd0.1O2(以下「GDC」と略称する)とを均一に混合したLSCF/GDCを用いた。なおLSCF/GDCの重量比率は50/50とした。作製方法はLSCF、およびGDCを各々共沈法で作製後、ジルコニアボールを用いてエタノール中で混合し、熱処理を施し、再びジルコニアボールを用いて粉砕して粒子径を調整した。このときの平均粒子径は5μmとした。この空気極反応触媒層粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。該スラリーを用いて、空気極支持体上にスラリーコート法により成膜し、1400℃で焼結させた。得られた空気極反応触媒層の厚さは15μmであった。なお、後工程でインターコネクターを成膜する部分についてはマスキングを施し、膜が塗布されないようにしておいた。
(1−3)固体電解質膜(第一の層)の作製
固体電解質膜における第一の層の材料は、Ce0.9Gd0.1O2の組成のGDC粉末を用いた。共沈法で作製したGDC粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部と混合した後、十分攪拌してGDCスラリーを調整した。該スラリーを用いて、前記空気極反応触媒層上にスラリーコート法で成膜し、1430℃で焼結させた。第一の層の厚みは、5μmとした。なお、後工程でインターコネクターを成膜する部分についてはマスキングを施し、膜が塗布されないようにしておいた。
(1−4)固体電解質膜(第二の層)の作製
固体電解質における第二の層の材料は、La0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.2O3の組成のLSGM粉末を用いた。共沈法で作製したLSGM粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。該スラリーを用いて、第一の層の上にスラリーコート法により第二の層を成膜し、1430℃で焼結させた。第二の層の厚みは、30μmとした。なお、後工程でインターコネクターを成膜する部分についてはマスキングを施し、膜が塗布されないようにしておいた。
(1−5)インターコネクタの作製
スラリーコート法によりインターコネクターを成膜した。インターコネクターの材質はLa0.80Ca0.20CrO3、厚みは40μmとし、1400℃で焼結させた。
(1−6)燃料極反応触媒層の作製
燃料極反応触媒層の材料は、NiO/Ce0.8Sm0.2O2(以下「NiO/SDC」と略称する)とし、共沈法で作製後、熱処理を施し、粒子径を制御して原料粉末を得た。NiO/SDCの重量比率は、30/70、50/50の2種類を作製した。なお粉末の平均粒子径はどちらも0.5μmであった。該粉末100重量部と有機溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセルロース)10重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセスオキオレート)1重量部、可塑剤(DBP)5重量部を混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。燃料極の面積が20cmになるようにセルへマスキングをし、NiO/SDC=30/70、50/50の順番でスラリーコート法により成膜した。燃料極反応触媒層の厚み(焼成後)は10μmとした。
(1−7)燃料極の作製
燃料極の材料は、NiO/SDCとし、共沈法で作製後、熱処理を施し、粒子径を制御して原料粉末を得た。NiO/SDCの重量比率は、70/30とした。なお粉末の粒子径は1.5μmであった。該粉末100重量部と有機溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセルロース)20重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセスオキオレート)1重量部、可塑剤(DBP)5重量部を混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。燃料極反応触媒層上に、燃料極をスラリーコート法により成膜した。燃料極の厚み(焼成後)は90μmとした。次に、燃料極反応触媒層と燃料極を1300℃で共焼結させた。
2.円筒型固体酸化物型燃料電池の性能評価
(2−1)ガス漏れ試験
得られたセルに対し、空気極支持体内部に窒素ガスを流し、空気極内部から0.1MPaの圧力を加え、固体電解質膜を透過するガス透過量を測定した。これにより固体電解質膜がガス透過性の無い膜であることを評価した。
(2−2)発電試験
得られたセル(燃料極有効面積:20cm2)を用いて発電試験を行った。運転条件としては、燃料は(H2+11%H2O):N2=1:2の混合ガスとした。酸化剤はAirとした。測定温度は900℃、800℃、700℃、600℃とし、各温度での開回路電圧、および電流密度0.125A/cm2での発電電位を測定した。
(実施例2)
固体電解質膜における第一の層の厚みを10μm、第二の層の厚みを10μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例3)
固体電解質膜における第一の層の厚みを10μm、第二の層の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例4)
固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層の厚みを10μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例5)
固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例6)
固体電解質膜における第一の層の厚みを50μm、第二の層の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例7)
固体電解質膜における第一の層の厚みを100μm、第二の層の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例8)
固体電解質膜における第一の層の厚みを120μm、第二の層の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様とした。第一の層の焼成後、表面に若干クラックが観察された。
(実施例9)
固体電解質膜における第一の層をCe0.8Sm0.2O2(以下「SDC」と略称する)の組成で表されるセリウム含有酸化物からなる層としたことと、固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(比較例1)
固体電解質膜における第一の層は設けず、第二の層の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(比較例2)
固体電解質膜をScSZとした以外は実施例1と同様とした。使用したScSZの組成は、90mol%ZrO2-10mol%Sc2O3で、共沈法で作製後、熱処理を施し、さらに粒子径を調整して原料粉末とした。平均粒子径は0.5μmとした。固体電解質膜の厚みは30μmとした。
Figure 0004496749
表2に発電試験における600℃〜900℃での開回路電圧の結果を示す。図3に電流密度0.125A/cm2における600℃〜900℃での発電電位の値を示す。
実施例1〜8は、第二の層の厚みが30μm又は10μmの場合に、第一の層の厚みを変化させたものである。固体電解質膜の空気極側に、セリウム含有酸化物からなる第一の層を、燃料極側にランタンガレート酸化物からなる第二の層を設けることで、開回路電圧が大幅に増加することが確認された。図3を見ると、発電電位はいずれも比較例2よりも高く、本発明の構成とすることで発電性能が向上することが確認された。さらに詳しく発電電位を見ていくと、第一の層の厚みを10μm以上とすると、急激に発電電位が高くなった。一方、実施例7、8に見られるように、第一の層の厚みが50μmよりも大きくなると、特に低温で発電電位の低下が見られ、実施例8に見られるように100μmよりも大きくなるとさらに発電電位は下がった。次にガス透過量を見ると、いずれも固体電解質膜として好ましいガス透過量Q≦2.8×10-9ms-1Pa-1の範囲ではあるが、実施例2に見られるように、第一の層の厚みが10μmの場合にはより好ましいガス透過量Q≦2.8×10-10ms-1Pa-1になっていない場合が見られた。一方、実施例8に見られるように、第一の層の厚みが100μmよりも大きな場合にも好ましいガス透過量になっていない場合が見られた。以上より、発電電位とガス透過量の結果から、第一の層の厚みとしては、好ましくは10μm〜100μm、さらに好ましくは20μm〜50μmであることが確認された。
実施例9は第一の層のセリウム含有酸化物をSDCとしたものである。第一の層がGDCの場合とほぼ同様の効果が確認された。
(実施例10)
固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層の厚みを1μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例11)
固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層の厚みを18μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例12)
固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層の厚みを50μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(実施例13)
固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層の厚みを100μmとした以外は、実施例1と同様とした。第二の層の焼成後、表面に若干クラックが観察された。
(実施例14)
固体電解質膜における第二の層をLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.115Co0.085O3の組成で表されるLSGMC層としたことと、固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様とした。
(比較例3)
固体電解質膜における第一の層の厚みを20μm、第二の層は設けないこと以外は、実施例1と同様とした。
(比較例4)
固体電解質膜における第一の層の厚みを50μm、第二の層は設けないこと以外は、実施例1と同様とした。
Figure 0004496749
表3に発電試験における600℃〜900℃での開回路電圧の結果を示す。また図4に電流密度0.125A/cm2における600℃〜900℃での発電電位の値を示す。
実施例4、5、10〜13は、第一の層の厚みが20μmの場合に、第二の層の厚みを変化させたものである。固体電解質膜の空気極側に、セリウム含有酸化物からなる第一の層を、燃料極側にランタンガレート酸化物からなる第二の層を設けることで、開回路電圧が大幅に増加することが確認された。なお表中の「×」印は、開回路電圧の急激な低下が見られ安定した電位が読み取れなかったことを示す。詳しく発電電位について見ていくと、第二の層の厚みが1μmの場合、第二の層を設けていない比較例3、4と比べると開回路電圧は向上したが、発電電位は低いものとなった。一方、実施例13に見られるように、第二の厚みが50μmよりも大きな場合には、ガス透過量が好ましいガス透過量Q≦2.8×10-9ms-1Pa-1の範囲ではあるが、より好ましいガス透過量Q≦2.8×10-10ms-1Pa-1にならなかった。また発電電位も低くなった。以上より第二の層の厚みとしては、2〜50μmが好ましいことが確認された。さらに詳しく発電電位を見ていくと、第二の層の厚みが薄い程、発電電位が高くなることが確認された。またコスト面からも、第二の層の厚みは薄い方が好ましく、より好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは2〜10μmであることが確認された。
実施例14は第二の層のランタンガレート酸化物をLSGMCとしたものである。第二の層がLSGMの場合と特に低温において、ほぼ同様の効果が確認された。
(実施例15)
空気極支持体を外径5mm、肉厚1mm、有効長110mm(燃料極有効面積:12.8cm)とした以外は、実施例5と同様とした。
Figure 0004496749
表4に発電試験における600℃〜900℃での開回路電圧の結果、および電流密度0.125A/cm2における600℃〜900℃での発電電位の値を示す。空気極支持体のサイズに関わらず本発明の構成とすることで、特に600℃〜900℃の幅広い温度範囲において優れた発電性能が得られることが確認できた。
本発明の固体酸化物型燃料電池における単電池の断面を示す図である。 円筒タイプの固体酸化物型燃料電池の断面を示す図である。 発電温度と発電電位の関係を示す図である。 発電温度と発電電位の関係を示す図である。
符号の説明
1:ランタンマンガナイトからなる空気極支持体
2:空気極反応触媒層
3:固体電解質膜
3a:固体電解質膜における第一の層
3b:固体電解質膜における第二の層
4:燃料極
5:インターコネクター

Claims (5)

  1. 少なくともランタンとマンガンを含むペロブスカイト酸化物からなる空気極支持体と、
    該空気極支持体表面に形成された固体電解質膜と、
    該固体電解質膜の表面に形成された燃料極とを備えた固体酸化物型燃料電池であって、
    前記固体電解質膜は、空気極側の第一層と燃料極側の第二層からなり、
    前記第一層は一般式Ce1-xLnxO2(但し、LnはLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sc、Yから選ばれる少なくとも一種であり、0.05≦x≦0.50)で表されるセリウム含有酸化物からなり、
    前記第二層は一般式La1-aSraGa1-bMgbO3(但し、0.05≦a≦0.3、0<b≦0.3)またはLa1-aSraGa1-b-cMgbCocO3(但し、0.05≦a≦0.3、0<b<0.3、0<c≦0.15、0.025≦b+c≦0.3)で表されるランタンガレート酸化物からなる固体酸化物型燃料電池において、
    前記空気極支持体と前記第一の層との間に、一般式La1-mSrmCo1-nFenO3(但し、0.05≦m≦0.50、0<n≦1)で表されるランタンフェライト酸化物と、一般式Ce1-xLnxO2(但し、LnはLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sc、Yから選ばれる少なくとも一種であり、0.05≦x≦0.50)で表されるセリウム含有酸化物とが均一に混合され、連通した開気孔を有する空気極反応触媒層が設けられ、該空気極反応触媒層に含まれる前記セリウム含有酸化物が10〜90質量%であることを特徴とする固体酸化物型燃料電池。
  2. 前記第一の層の厚みは10〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物型燃料電池。
  3. 前記第一の層の厚みは20〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物型燃料電池。
  4. 前記第二の層の厚みは2〜50μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体酸化物型燃料電池。
  5. 前記セリウム含有酸化物におけるLnが、GdあるいはSmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体酸化物型燃料電池。
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