JP2005243473A - セリア系固体電解質及びその製造方法 - Google Patents

セリア系固体電解質及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温下におけるセリウムの還元が抑制されたセリア系固体電解質を提供すること。
【解決手段】 本発明のセリア系固体電解質は、セリア系母材の表面に、MCe(1−x)R(x)O(3−α)(Mはアルカリ土類元素を表し、Rは希土類元素又はZn、Mn又はInを表す。また0.05≦x≦0.20である。)の層が形成されてなることを特徴とする。アルカリ土類金属はバリウムであることが好ましい。層の厚みは0.1〜50μmであることが好ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、酸化物固体電解質型燃料電池に特に好適に用いられるセリア系固体電解質及びその製造方法に関する。
酸化物固体電解質型燃料電池(以下SOFCともいう)では、燃料極に水素などの還元性ガスやメタン等の炭化水素系燃料ガスを、また空気極に酸素を含む酸化性ガスを供給して、800〜1000℃の高温において発電を行う。このためSOFC用の固体電解質としては高温での酸化還元に極めて安定なジルコニア(酸化ジルコニウム)がしばしば用いられてきた。
650℃付近で1000℃のジルコニアと同等の酸化物イオン伝導性を示す材料としてランタンガレイトが知られている。しかしランタンガレイトは高温雰囲気耐久性の問題がある。そこで、ランタンガレイトをイットリウム安定化ジルコニアでコーティングすることが提案されている(非特許文献1参照)。
これとは別に、希土類元素の酸化物をドープしたセリア(酸化セリウム)も、イオン伝導率がジルコニアより高いことが知られている。従って、これを電解質として用いれば高出力の発電が可能である。しかしセリアは800〜1000℃の高温下において、還元性ガスによってCe4+がCe3+に還元される還元反応が起こってしまう。この還元に伴う膨張によって電解質の破損や劣化が起こり、またイオン伝導以外に電子伝導が起こるため、電解質内部で短絡が生じ、一層著しく起電力が低下するという問題点があった。
倉林賢慶ら、「ジルコニアコーティングしたランタンガレイト電解質を用いた高温動作型SOFCへの検討」、第10回燃料電池シンポジウム講演予稿集、燃料電池開発情報センター、平成15年5月13日、p.303−306
従って本発明の目的は、高温下におけるセリウムの還元が抑制されたセリア系固体電解質を提供することにある。
本発明は、セリア系母材の表面に、MCe(1−x)R(x)O(3−α)(Mはアルカリ土類元素を表し、Rは希土類元素又はZn、Mn又はInを表す。また0.05≦x≦0.20である。)の層が形成されてなることを特徴とするセリア系固体電解質を提供することにより前記目的を達成したものである。
また本発明は前記セリア系固体電解質の好ましい製造方法として、セリア系母材の表面にアルカリ土類金属酸化物をコーティングした後、熱処理を行いアルカリ土類金属酸化物とセリア系母材とを拡散反応させることを特徴とするセリア系固体電解質の製造方法を提供するものである。
本発明のセリア系固体電解質は、高温下におけるセリウムの還元が抑制されたものである。従って、この固体電解質をSOFCの固体電解質として用いると、還元性ガスにさらされる特に過酷な環境下である燃料極側においてセリウムの還元が抑制される。その結果、長時間の耐久性が確保でき安定した発電特性が得られる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1にはSOFCの模式図が示されている。図1に示すSOFC10は平板型のものであり、単セル1と、単セル1を上下から挟持する一対のインターコネクタ11,11とを備えている。各インターコネクタ11には、単セル1との対向面に、一方向に延びる複数個の凸部(リブ)12が所定間隔をおいて形成されている。隣り合う凸部12間は、断面が矩形の溝部13となっている。この溝部13は、炭化水素系燃料ガス及び空気等の酸化剤ガスの供給排出用流路として用いられる。燃料ガス及び酸化剤ガスは、図示しない燃料ガス供給手段及び酸化剤ガス供給手段からそれぞれ供給される。各インターコネクタ11は、それに形成されている溝部13が互いに直交するように配置されている。以上の構成が燃料電池の最小単位を構成しており、この構成を数十個〜数百個並設してなるセルスタックから燃料電池が構成されている。
インターコネクタ11は耐熱性の導電性材料、例えばインコネルなどの耐熱性合金から構成されている。インターコネクタ11と単セル1との当接部には、導電性ペースト等が塗布されており、これによってインターコネクタ11と単セル1との電気的な導通が図られている。
単セル1においては燃料極、電解質膜及び空気極がこの順で積層されている。単セル1における燃料極としては、従来この種の燃料電池に用いられてきた材料を特に制限なく用いることができる。例えばニッケルとCe0.9Gd0.11.95との混合体を用いることができる。特に好ましい材料はニッケル又は酸化ニッケルと、希土類酸化物をドープしたセリアとの混合体である。この材料においては、セリアによるイオン伝導と電子伝導との混合伝導、及びニッケル(又は酸化ニッケルが還元されたもの)の電子伝導によって電極反応が促進されると考えられる。燃料極の厚みは本発明において臨界的ではないが、5〜300μm、特に10〜100μmであることが好ましい。
単セル1における空気極としては、従来この種の燃料電池に用いられてきた材料を特に制限なく用いることができる。例えばLaSrMnO3、LaSrCoO3、SmSrMnO3などを挙げることができる。空気極の厚みは本発明において臨界的ではないが、5〜300μm、特に10〜100μmであることが好ましい。
単セル1における電解質膜としては、セリア系母材の表面に、MCe(1−x)R(x)O(3−α)の層(以下、簡便のため酸化物層という)が形成されてなる固体電解質が用いられる。組成式中、Mはアルカリ土類元素を表し、Rは希土類元素又はZn、Mn又はInを表す。また0.05≦x≦0.20である。αは組成式中のM、Ce及びRとOとの化学量論比を整合させる数である。この酸化物層はペロブスカイト型結晶構造を有し、おおよそ900℃以上の高温で酸素イオン伝導体となる。
前記の組成式中、MはBa、Sr、Ca、Mgの少なくとも一種であり、好ましくはBaである。RはSc、Y、Sm、Gd、Yb等の少なくとも一種であることが好ましい。xは、0.1≦x≦0.2であることが好ましい。特に好ましい酸化物層は、例えばBaCe0.8Sm0.21.9やBaCe0.9Gd0.11.95等から構成される。
酸化物層はその厚みが0.1〜50μm、特に1〜10μmであることが、十分な酸素イオンの伝導性を確保しつつ、セリウムの還元を抑制する点から好ましい。
酸化物層が形成されるセリア系母材には希土類元素の酸化物がドープされていることが、比較的低温でも酸素イオンの伝導性を高くできる点から好ましい。希土類元素の酸化物としては、例えば酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化イットリウム等が挙げられる。希土類元素の酸化物はセリア系母材中に5〜20モル%、特に10〜20モル%程度含まれることが、酸素イオンの伝導性を高める点から好ましい。
電解質膜の厚みは本発明において臨界的ではないが、5〜300μm、特に10〜100μmであることが内部抵抗の低減化の点から好ましい。
SOFCの電解質膜として、通常のセリア系固体電解質を用いた場合には、燃料電池運転中の還元反応によってCe3+の割合が増大し、電解質膜に電子伝導性があらわれる。その結果、内部短絡が生じて起電力が著しく低下してしまう。これに対して本発明のセリア系固体電解質を電解質膜として用いると、セリウムの還元が抑制され、長時間の耐久性が確保でき安定した発電特性が得られる。
例えば、酸化サマリウムをドープしたセリア系母材の表面に、BaCe(1−X)Sm(x)O(3−α)からなる酸化物層を形成した固体電解質をSOFCの電解質膜として用いて単セルを構成した場合、開回路電圧(OCV)は950℃では1000mV程度を示した。これに対して、前記の酸化物層を形成する前のセリア系母材そのものを電解質膜として用いて単セルを構成した場合、開回路電圧は680mVと著しく低下した。
またMCe(1−x)R(x)O(3−α)を薄膜化せずにバルクの状態でSOFCの電解質膜として用いて単セルを構成した場合、例えばRがYで、Xが0.2のときには、開回路電圧は1000mVと高いが、セルのオーミック抵抗が高くなり効率の良い発電ができなかった。
このように本発明のセリア系固体電解質によれば、従来高温耐久性が低いために使用が制限されていたセリア系固体電解質と異なり、高効率で耐久性の優れた燃料電池が構成できる。この場合、前記の酸化物層は、セリア系母材における燃料極側に少なくとも形成することが好ましい。燃料極側は、過酷な還元雰囲気下だからである。勿論、前記の酸化物層は、セリア系母材における燃料極側及び空気極側の双方に形成することが最も好ましい。
電解質膜を構成する固体電解質は、例えば次に述べる方法で好適に製造することができる。先ず、セリア系母材の表面に、アルカリ土類金属酸化物をコーティングする。このコーティングにおいては、アルカリ土類金属酸化物の粒子を含むスラリーを用い、該スラリーをスピンコート法、スクリーン印刷法、ドクタープレード法、ディップコート法等を用いてセリア系母材の表面に塗工する。スラリーには、ペースト成分としてテルピネオール、カルビトール、エタノール等の有機溶媒や、エチルセルロース、フェノール樹脂等の可塑剤などが含まれている。乾燥後の塗膜の厚みは、最終的に得られる酸化物層の厚みが前述の範囲となるように適宜調整される。次に熱処理を行いアルカリ土類金属酸化物とセリア系母材とを拡散反応させる。これによってMCe(1−x)R(x)O(3−α)で表される酸化物層がセリア母材の表面に形成される。なお、この組成式中、Rで表される希土類元素等は、セリア系母材に初めからドープされていたものである。
拡散反応においてCeイオン及び希土類元素等のイオンがアルカリ土類金属酸化物中へ拡散する速度は、アルカリ土類金属のイオンがセリア系母材中へ拡散する速度に比較して格段に速い。従って、アルカリ土類金属酸化物は、容易にMCe(1−x)R(x)O(3−α)で表される酸化物層に転換される。
使用するアルカリ土類金属の種類によっては、燃料電池の運転中に、前記酸化物層中のアルカリ土類金属がCO2と反応して炭酸化するという不都合が起こる可能性がある。例えばアルカリ土類金属としてバリウムを用いた場合である。そのような不都合が起こることを防止するために、前記の熱処理を高温で行い、結晶性の極めて高いペロブスカイト型構造を有するMCe(1−x)R(x)O(3−α)を形成させることが好ましい。この場合の熱処理温度は1400℃以上、特に1500℃以上であることが好ましい。炭酸化しづらいアルカリ土類金属を用いる場合の熱処理温度は1300℃以上であれば十分であり、特に1400℃以上であることが好ましい。なお、焼成時間は酸化物層の形成の程度に応じて適宜調整することができ、一般に5〜24時間程度で十分である。
なお、本製造方法の別法として、スパッタリング法や気相蒸着法等の各種薄膜形成法を用い、セリア系母材の表面に直接MCe(1−x)R(x)O(3−α)の層を形成してもよい。或いは、各種薄膜形成法を用い、セリア系母材の表面に直接アルカリ土類金属の酸化物層を形成し、次いで熱処理を行ってMCe(1−x)R(x)O(3−α)の層を形成してもよい。
本発明のセリア系固体電解質は、SOFCの電解質膜として特に有用であるが、これ以外に例えば二酸化炭素等のガスセンサ等としても用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
1)セリア系固体電解質の製造
CeO2及びSm23の微粉末を混合し、プレス成形した後、1600℃で焼結して、直径14mm、厚さ0.5mmの円盤状の緻密なセリア系母材を製造した。母材中にはSm23が20モル%ドープされていた。この母材の組成はCe0.8Sm0.21.9で表されるものであった。
次に、円盤状の母材の片側表面にBaOの塗膜を形成した。即ち、粒径が0.1〜数μmのBaO微粉末に、ペースト成分としてテルピネオール、カルビトール、エタノール等の有機溶媒とエチルセルロースやフェノール樹脂等の可塑剤を添加し、遊星ボールミルで混合してペーストを得た。このペーストを用い、スピンコート法により母材の片側表面に5〜10μmの塗膜を形成した。次いで塗膜を100℃で乾燥した。更に、1500℃で10時間熱処理し、BaOと母材とを拡散反応させた。このようにしてセリア系固体電解質を製造した。
この固体電解質のX線回折パターンから、表面にBaCe(1−x)Sm(x)O(3−α)のペロブスカイト型結晶が著しく成長していることが分かった。ここで、xは0.2であった。またCeO2のピークがわずかに観察されたが、BaOやBaCO3に帰属するピークは観察されなかった。これらの結果から、熱処理によってBaO中にCe及びSmが拡散し、BaCe(1−x)Sm(x)O(3−α)の層が形成されたことが確認された。またEPMAによる元素分析から、BaO中にCe及びSmが拡散したことが確認された。
2)燃料電池セルの製造
燃料極として、酸化ニッケル粉末と、酸化サマリウムをドープしたセリア粉末とを重量比で70:30に混合し、上述した方法と同様にしてスクリーン印刷用ペーストを得た。このペーストを、前記の1)で製造したセリア系固体電解質におけるBaCe(1−x)Sm(x)O(3−α)の層の表面にスクリーン印刷した。乾燥後に1500℃で焼付け処理を行い燃料極を形成した。
空気極として、通常の固相反応法で製造したSm0.5Sr0.5CoO3粉末を用いた。この粉末を用いて燃料極と同様の方法でスクリーン印刷用ペーストを調製した。このペーストを、前記の1)で製造したセリア系固体電解質における燃料極を形成した側と反対側の表面にスクリーン印刷した。乾燥後に900℃で焼付け処理を行い空気極を形成した。このようにして、燃料極/BaCe(1−x)Sm(x)O(3−α)の層を有するセリア系固体電解質/空気極からなる単セルを製造した。この単セルを実施例1とする。
3)比較用の燃料電池セルの製造
前記の1)で製造したセリア系母材をそのまま電解質として用い、前記の2)と同様にして単セルを製造した。この単セルを比較例1とする。またBaO、CeO2及びY23の微粉末を混合し、プレス成形した後、1600℃で焼結して、BaCe0.80.2O(3−α)で表される円盤状のバルク体を製造した。このバルク体は直径14mm、厚さ0.5mmであった。このバルク体を電解質として用い、前記の2)と同様にして単セルを製造した。この単セルを比較例2とする。
4)燃料電池の特性評価
実施例1並びに比較例1及び2で得られた単セルにおいて、燃料極側の直径8mmの領域(面積0.5cm2)に室温加湿水素を流し、また空気極側の同面積の領域に空気を流した。そして、開回路電圧の温度依存性を測定した。その結果を図2に示す。比較例1では800℃で850mV、950℃で680mVと非常に低い起電力を示した。これに対して実施例1ではいずれの温度においても1000mV以上の高い起電力を示し、比較例2とほぼ同等の起電力を持つことが分かった。
次に、950℃における放電特性(I−V及びI−P)を測定した。その結果を図3に示す。実施例1、比較例1、比較例2の最高出力密度は、それぞれ470mW/cm2、451mW/cm2、371mW/cm2であった。比較例1ではセリウムの還元に起因してCe3+の電子伝導の寄与が大きくなり、オーミック抵抗が小さくなる。しかしながら開回路電圧が680mVと低くなることから、低い内部抵抗に見合った高出力が得られない。比較例2では開回路電圧は980mVと高いが、内部抵抗が大きく電池としての特性が低くなる。これらに対して、実施例1では、オーミック抵抗の高いBaCe(1−x)Sm(x)O(3−α)を薄膜化することで、内部抵抗を下げることができた。
以上の結果から、実施例1の単セルによれば、セリウムの還元反応を抑制することができ、セリア系固体電解質が本来有する良好な電池特性を低下させることなく高い出力が維持され、耐久性が向上することがわかる。
5)耐久性試験
実施例1及び比較例1の単セルについて950℃で100時間の連続運転を行った。その結果、比較例では、24時間経過後に電池出力が急激に低下したため測定を中止した。セルを観察したところ、セリウムの還元による膨張のために亀裂が入り粉化していた。これに対して実施例1では、100時間後も電池特性の劣化は全く見られなかった。
また、BaCe(1−x)Sm(x)O(3−α)の炭酸ガスに対する耐久性を調べるため、実施例1の単セルを用い、燃料極側に30%CO2−70%Arガスを950℃で流し10時間保持した。その後、単セルから電解質を取り出しX線回折により構造を調べた。その結果、BaCO3のピークは全く観察されず、炭酸ガスに対して強い耐久性を持つことが確認された。
酸化物固体電解質型燃料電池を示す模式図である。 実施例及び比較例の単セルの開回路電圧の温度依存性を表すグラフである。 実施例及び比較例の単セルの950℃における放電特性(I−V及びI−P)を表すグラフである。

Claims (6)

  1. セリア系母材の表面に、MCe(1−x)R(x)O(3−α)(Mはアルカリ土類元素を表し、Rは希土類元素又はZn、Mn又はInを表す。また0.05≦x≦0.20である。)の層が形成されてなることを特徴とするセリア系固体電解質。
  2. 前記層の厚みが0.1〜50μmである請求項1記載のセリア系固体電解質。
  3. 前記アルカリ土類金属がバリウムである請求項1又は2記載のセリア系固体電解質。
  4. 前記セリア系母材に希土類元素の酸化物がドープされている請求項1ないし3の何れかに記載のセリア系固体電解質。
  5. 請求項1記載のセリア系固体電解質の製造方法であって、セリア系母材の表面にアルカリ土類金属酸化物をコーティングした後、熱処理を行いアルカリ土類金属酸化物とセリア系母材とを拡散反応させることを特徴とするセリア系固体電解質の製造方法。
  6. 請求項1記載のセリア系固体電解質を有することを特徴とする酸化物固体電解質型燃料電池。
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