JP2007012498A - 固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温で焼付けが可能な固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 NiO及びイットリア安定化ジルコニアを含有し、平均粒径が0.3μm以上1μm以下の混合微粉末を固体電解質に焼付ける。
【選択図】 なし

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法及び燃料電池に関するものである。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)としては、例えば特許文献1に開示されている構成のものが知られている。この固体酸化物形燃料電池は、図1〜図3に示す構成を有する。図1は固体酸化物形燃料電池の分解斜視図、図2はそのA−A拡大断面図、図3はその電池を組み立てた状態の断面図の概略を各々図示する。これらの図面において図中、符号11A,11Bは発電層、12は燃料電極、13は固体電解質、14は酸素電極、15Aは燃料電極側のディンプル凸部、15Bは酸素電極側のディンプル凸部、16A〜16Cはインターコネクタを各々図示する。
固体電解質13の両側には燃料電極12と酸素電極14が接合され、これら3層により発電層11A,11Bが形成されている。発電層11A,11Bには、多数のディンプル(水素側のディンプル凸部15A、酸素側のディンプル凸部15B)が形成されている。この発電層11A,11Bをインターコネクタ16A〜16Cを介して複数段積み重ねて、固体酸化物形燃料電池が構成されている(図3)。
燃料電極12には、優れた電子伝導性、電極反応性、水素雰囲気中での安定性が必要とされる。従来、燃料電極12の材料としてはNiOおよびイットリア安定化ジルコニア(YSZ)からなる混合物(NiO/YSZサーメット)が一般的に使用されている。また、使用環境である水素などの還元雰囲気下での安定性という観点から、NiO/YSZにチタン酸ジルコニウム(ZrTiO)、チタン酸ハフニウム(HfTiO)、ケイ酸ジルコニウム(ZrSiO)又は酸化アルミニウム(Al)を添加することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
固体酸化物形燃料電池の電極は、固体電解質13に燃料電極材料、酸素電極材料をスクリーンプリント、スプレー等の手法によりそれぞれ塗布し、熱処理により焼付けて形成される。上記組成の燃料電極材料には、1300℃〜1400℃以上の高温での焼付け温度が必要である。
特開平7−142071号公報 特開平10−228911号公報
上記ZrTiO、HfTiO、ZrSiO及びAlといった添加材は、添加量の増大とともに、電子伝導性、電極反応性を悪化させるという問題がある。そこで、電子伝導性、電極反応性、水素雰囲気中での安定性を維持しつつ、上記添加材を用いた燃料電極の製造条件を緩和し、この種の燃料電極の応用範囲を拡大することが期待されている。
本発明者らは、固体酸化物形燃料電池における他構成材料(電解質等)への熱影響の観点から、電極の焼付け温度を低温化することにより、燃料電極の応用範囲を拡大できることに着目した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、低温で焼付けが可能な固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法およびこの製造方法で製造された固体酸化物形燃料電池用燃料電極を備えた燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法は、NiO及びYSZを含有し、平均粒径が0.3μm以上1μm以下の混合微粉末を固体電解質上に焼付ける工程を有している。
この方法によれば、1300℃〜1400℃以上の従来の高温の焼付け温度範囲だけでなく、1200℃〜1300℃の低い温度範囲でも燃料電極材料である混合微粉末を固体電解質に焼付けて燃料電極を形成することができる。従って、固体酸化物形燃料電池を製造する際に、固体電解質等、燃料電池の他の構成材料の耐熱温度が従来より低い場合であっても本発明の燃料電極の製造方法を適用することができる。また、燃料電極材料の焼付けに使用する電気炉の寿命を延ばすことができる。
前記混合微粉末が、さらにZrTiO、HfTiO、ZrSiOおよびAlからなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
これらの成分を添加することにより、使用環境である水素などの還元雰囲気下における燃料電極の安定性を高めることができる。
前記混合微粉末は、原料混合粉末から固相混合法により得られた混合物を粉砕法により微粉砕して形成することが好ましい。具体的には、NiO粉末又はYSZ粉末を含有する原料混合粉末、またはこれらに加えてZrTiO粉末、HfTiO粉末、ZrSiO粉末およびAl粉末からなる群より選択される少なくとも1種を含有する原料混合粉末を、1200℃以上1400℃以下の温度で熱処理し、粉砕して得られた微粉末を前記混合微粉末として用いることができる。
固相混合法と粉砕法を採用することにより、例えば一般に混合物の微粉末を作製する際に採用される共沈法等の他の方法に比べて、より低コストで簡便に均一な微粉末を作製することができる。
前記混合微粉末100重量部に対し、NiO:50〜85重量部、YSZ:10〜30重量部、およびZrTiO、HfTiO、ZrSiOおよびAlからなる群より選択される少なくとも1種:5〜20重量部であることが好ましい。
混合微粉末の組成を上記のようにすることにより、燃料電極の熱膨張係数を固体電解質の熱膨張係数に近づけると同時に固体電解質との接合力を強くして、固体電解質との熱膨張係数の不一致による燃料電極の剥離などによる性能低下を防止することができる。
また、本発明の燃料電池は、上記本発明の製造方法により製造された固体酸化物形燃料電池用燃料電極を備える。
この燃料電池は、1300℃〜1400℃以上の従来の高温の焼付け温度範囲だけでなく、1200℃〜1300℃の低い温度範囲でも燃料電極材料である混合微粉末を固体電解質に焼付けて燃料電極を形成することができるので、固体電解質等、燃料電池を構成する燃料電極以外の他の構成材料の耐熱温度が従来より低い場合であっても、製造することができる。
本発明によれば、燃料電極の必要物性である電子伝導性、電極反応性、水素などの還元雰囲気での安定性を満たし、且つ、焼付け性を向上させた燃料電極材料を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、本発明で用いられる、NiO及びYSZを含有する燃料電極材料の混合微粉末は、平均粒径が0.3μm以上1μm以下の微細な粉末とすることにより上記課題を解決できることを見いだした。よって、本発明において、上記混合微粉末は上記範囲の平均粒径を有する微細な粉末とされている。
従来は、一般にこのような平均粒径が1μm以下の微細な混合粉末を得たい場合には、これを実現できる粉砕装置が存在しなかったため、例えば共沈法が採用されていた。共沈法により例えばNiO/YSZ/Alの微粉末を得る場合は、所定量の硝酸ニッケル、硝酸イットリウム、硝酸ジルコニウム及び硝酸アルミニウムを水に溶かし、この水溶液にアンモニア水を入れて沈殿を形成し、この沈殿をろ過して700℃〜800℃で熱処理を行うという方法が想定される。しかし、この共沈法はコストがかかる上に、得られる粒子の粒径が0.01μmのオーダーとなり、焼付けの際の熱収縮が大きすぎて燃料電極材料としては不適当なものとなる。なお、共沈法において、前記熱処理の温度を上げることにより粒径を大きくして平均粒径を0.3μm以上1μm以下として、得られた粒子を本発明に適用することは可能であるが、前述のコスト面から好ましくない。
一方、近年、平均粒径が1μm以下の粉末を生成できる粉砕装置が実用化されてきた。粉砕装置を用いた粉砕法は、共沈法と比べてより低コストで簡便に微粉末を形成することができる。従って、本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料電極の材料となる混合微粉末は粉砕法により0.3μm以上1μm以下の平均粒径となるように形成することが好ましい。平均粒径が0.3μmより小さいと、均一混合が困難となり、ハンドリングが難しくなり好ましくない。また、平均粒径が1μmより大きいと、1300℃以下の低温焼付けには不適となるので好ましくない。
さらに、混合微粉末を均一に形成するためには、NiO粉末又はYSZ粉末を含有する原料混合粉末、またはこれらに加えてZrTiO粉末、HfTiO粉末、ZrSiO粉末およびAl粉末からなる群より選択される少なくとも1種を含有する原料混合粉末を固相混合法により混合してから、得られた混合物を上記粉砕法により粉砕することが好ましい。
固相混合法は、例えば、上記原料混合粉末を構成する各原料粉末を所定量ずつ秤量したものと、分散媒(水)とをボールミル等の混合装置に投入し、均一に混合した後に、得られた混合物を乾燥し、その後1300℃〜1400℃で熱処理して固相反応させることにより行われる。
本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料電極の材料となる混合微粉末には、NiO及びYSZに加えて、ZrTiO、HfTiO、ZrSiOまたはAlを添加することが好ましい。これら添加材は、燃料電極の熱膨張係数を低下させるとともに、燃料電極の固体電解質膜に対する付着性を向上し、温度変化に対する耐久性を向上させる。
これら添加材を用いた場合、混合微粉末100重量部に対し、NiO:50〜85重量部、YSZ:10〜30重量部、およびZrTiO、HfTiO、ZrSiOおよびAlからなる群より選択される少なくとも1種:5〜20重量部とすることが好ましい。
NiOが50重量部より少ないと、電子導電性が悪くなり、電極抵抗が増大し、燃料電池出力が低下するため好ましくない。また85重量部より多いと熱膨張係数が大きくなりすぎ、電極剥離の問題が生じるため好ましくない。
YSZが10重量部より少ないと電極活性が低下し、電極の分極抵抗が高くなり、燃料電池出力が低下するため好ましくない。また30重量より多いと電子伝導性が悪くなり、電極抵抗が増大し、燃料電池出力が低下するため好ましくない。また、添加材成分の含有量を5〜20重量部と規定したのは、5重量部未満では燃料電極の熱膨張係数を低下させることができず、逆に20重量部を超えると燃料電極の導電性が低下するためである。
次に、図2を用いて本発明の固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法について説明する。
燃料電極材料粉末となる上記混合微粉末は、ブチルカルビトール、テレピン油等の有機溶媒と共にロールミル等を用いて混練してペースト状にした後に、スクリーンプリント、スプレー等の手法によりYSZ等からなる固体電解質13の一方の面に塗布される。固体電解質13の他方の面には、(La(1−x)SrMnO、(Pr(1−x)SrMnO等からなる酸素電極材料粉末が同様の手法で塗布される。その後、熱処理により各電極材料粉末を焼付けて、固体電解質13の一方の面に燃料電極12、他方の面に酸素電極14が形成された発電層11Bが得られる。本発明で用いる燃料電極材料は、1300℃〜1400℃以上の従来の高温の焼付け温度範囲だけでなく、1200℃〜1300℃の低い温度範囲でも燃料電極材料である混合微粉末を固体電解質13に焼付けて燃料電極12を形成することができる。従って、固体電解質13等、燃料電池の他の構成材料への熱影響を軽減することができるので、これら他の構成材料の耐熱温度が従来より低い場合であっても本発明の燃料電極の製造方法を適用することができる。また、燃料電極材料の焼付け温度を低温化することにより、焼付けに使用する電気炉の寿命を延ばすことができる。
図3に示すように、上記のように形成した発電層11A,11Bをインターコネクタ16A〜16Cを介して複数段積み重ねて、固体酸化物形燃料電池が製造される。
(実施例)
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1、比較例1)
NiO/YSZ/Alのそれぞれの粉末を表1に示す組成比に従い秤量したものを水と共にボールミルに投入し、均一に混合した。得られた混合物を乾燥した後に、1300℃で熱処理を行った。これを粉砕装置(三菱重工業(株)製、「ダイヤモンドファインミル MD−1B」)を用いて回転数3000rpm、ビーズ径0.5mm、回転時間10分の条件で粉砕し、表1に示した平均粒径をそれぞれ有する実施例1及び比較例1の燃料電極材料微粉末を得た。
それぞれの微粉末をプレス成形して、3mm×4mm×20mmの大きさの成形体を得た。得られた成形体を1500℃で4時間焼結して焼結体を得た。得られた焼結体について、還元収縮率、導電率および熱膨張係数を測定した。なお、燃料電極は還元雰囲気で使用するため、直径40mm、長さ500mmの管内に供試体を置き、安定な還元雰囲気を保つために管内に約100ml/分の流量で水素ガスを連続的に流通して測定を実施した。
還元収縮率は、上記の雰囲気下、1000℃で5時間加熱した前後で供試体の長さを測定し、以下の式により求めた。
還元収縮率(%)=(1−L’/L)×100
但し、L:還元前長さ(室温)
L’:還元後長さ(室温)
導電率は、上記の雰囲気下、1000℃における供試体の導電率を、直流4端子法で測定した。
熱膨張係数は、室温(30℃)と1000℃における供試体の長さ変化の測定値から求めた。
測定はリガク製TMA装置を用いた。サンプルは、3mm×4mm×20mmの角棒を加工し、それを測定用サンプルとした。
各測定の結果を表1に示す。
Figure 2007012498
表1に示した結果から、本発明で使用する燃料電極材料粉末の粒径範囲に制御された実施例1のNiO/YSZ/Al微粉末は、従来の燃料電極材料粉末の粒径範囲にある比較例1のNiO/YSZ/Al粉末と同様の還元収縮率、導電率および熱膨張係数の物性値を満たしていることが分かる。
(実施例2、比較例2)
NiO/YSZ/HfTiOのそれぞれの粉末を表2に示す組成比に従い秤量したものを用いて、上記実施例1及び比較例1と同様の方法により、表2に示した平均粒径をそれぞれ有する実施例2及び比較例2の燃料電極材料粉末を得た。
それぞれの粉末を用いて、実施例1及び比較例1と同様の方法により焼結体を得た。得られた焼結体について、実施例1及び比較例1と同様に、還元収縮率、導電率および熱膨張係数を測定した。各測定の結果を表2に示す。
Figure 2007012498
表2に示した結果から、本発明で使用する燃料電極材料粉末の粒径範囲に制御された実施例2のNiO/YSZ/HfTiO微粉末は、従来の燃料電極材料粉末の粒径範囲にある比較例2のNiO/YSZ/HfTiO粉末と同様の還元収縮率、導電率および熱膨張係数の物性値を満たしていることが分かる。
(実施例3、4)
熱処理温度をそれぞれ1400℃及び1200℃に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例3及び4を行った。各測定の結果を表3に示す。
Figure 2007012498
表3に示した結果から、本発明で使用する燃料電極材料粉末の粒径範囲に制御されたNiO/YSZ/Al微粉末は、熱処理温度1200℃〜1400℃の範囲で比較例1と同様の還元収縮率、導電率および熱膨張係数の物性値を満たしていることが分かる。
(実施例5〜7、比較例3〜5)
実施例5〜7は、実施例1で用いたプレス成形体と同様の成形体を、それぞれ表4に示した焼結温度で4時間焼結して熱収縮率を測定したものである。同様に、比較例3〜5は、比較例1で用いたプレス成形体と同様の成形体を、それぞれ表4に示した焼結温度で4時間焼結して熱収縮率を測定したものである。熱収縮率は、次の式により求めた。
熱収縮率(%)=(1−L’/L)×100
但し、L:焼成前長さ(室温)
L’:焼成後長さ(各焼成温度下)
一般に電極を形成する粒子は、焼付けによって収縮することにより導電性を発現する。従って、本実施例において焼結温度は焼付け温度に相当し、熱収縮率は焼付け性の指標となるものである。
各測定の結果を表4に示す。
Figure 2007012498
表4に示した結果から、従来の燃料電極材料粉末の粒径範囲にある比較例3〜5のNiO/YSZ/Al粉末を用いた場合は1200℃〜1300℃の焼結温度で熱収縮率が低下しているのに対し、本発明で使用する燃料電極材料粉末の粒径範囲に制御された実施例5〜7のNiO/YSZ/Al微粉末は、1200℃〜1300℃の焼結温度でも比較例3と同様の十分な熱収縮率を保っており、焼付け性の観点から焼付け温度を低減できることが分かる。
(実施例8〜10、比較例6〜8)
実施例8〜10は、実施例2で用いたプレス成形体と同様の成形体を、それぞれ表5に示した焼結温度で4時間焼結して熱収縮率を測定したものである。同様に、比較例6〜8は、比較例2で用いたプレス成形体と同様の成形体を、それぞれ表5に示した焼結温度で4時間焼結して熱収縮率を測定したものである。
各測定の結果を表5に示す。
Figure 2007012498
表5に示した結果から、従来の燃料電極材料粉末の粒径範囲にある比較例6〜8のNiO/YSZ/HfTiO粉末を用いた場合は1200℃〜1300℃の焼結温度で熱収縮率が低下しているのに対し、本発明で使用する燃料電極材料粉末の粒径範囲に制御された実施例8〜10のNiO/YSZ/HfTiO微粉末は、1200℃〜1300℃の焼結温度でも比較例6と同様の十分な熱収縮率を保っており、焼付け性の観点から焼付け温度を低減できることが分かる。
(実施例11〜13、比較例9〜11)
実施例11〜13では、実施例1と同様の微粉末に、有機溶媒としてブチルカルビトールを加え、ロールミルを用いて混練して燃料電極用のペーストを調製した。次いで、23mmφのYSZ膜(厚さ250μm)の片面に、前記燃料電極用のペーストを、10mmφの大きさにスクリーン印刷した後に、表6に示した焼付け温度で焼き付けを行った。その後、もう片面に、酸素電極用にLSM(La0.8Sr0.2MnO)80重量部−YSZ20重量部のペーストを、10mmφの大きさにスクリーン印刷した後、1200℃で焼付けを実施して発電膜を作製した。この発電膜の燃料電極側に水素、酸素電極側に空気をそれぞれ流通しながら1000℃で発電試験を実施し、出力密度を測定した。
比較例9〜11では、比較例1と同様の微粉末を用いて、上記実施例11〜13と同様に発電試験を行った。
各測定の結果を表6に示す。
Figure 2007012498
表6に示した結果から、従来の燃料電極材料粉末の粒径範囲にある比較例9〜11のNiO/YSZ/Al粉末を用いた場合は1200℃の焼付け温度で出力密度が低下しているのに対し、本発明で使用する燃料電極材料粉末の粒径範囲に制御された実施例11〜13のNiO/YSZ/Al微粉末は、1200℃の焼付け温度でも出力密度がほとんど低下しておらず、従来より低い焼付け温度で比較例9と同様の十分な発電特性が得られることが分かる。
(実施例14〜16、比較例12〜14)
実施例14〜16は、実施例2と同様の微粉末を用いて、上記実施例11〜13と同様に発電試験を行った。
比較例12〜14は、比較例2と同様の微粉末を用いて、上記実施例11〜13と同様に発電試験を行った。
各測定の結果を表7に示す。
Figure 2007012498
表7に示した結果から、従来の燃料電極材料粉末の粒径範囲にある比較例12〜14のNiO/YSZ/HfTiO粉末を用いた場合は1200℃の焼付け温度で出力密度が低下しているのに対し、本発明で使用する燃料電極材料粉末の粒径範囲に制御された実施例14〜16のNiO/YSZ/HfTiO微粉末は、1200℃の焼付け温度でも出力密度がほとんど低下しておらず、従来より低い焼付け温度で比較例12、13のような十分な発電特性が得られることが分かる。
固体酸化物形燃料電池の分解斜視図である。 図1のA−A拡大図である。 図1の電池を組み立てた状態の断面図である。
符号の説明
11 発電層
12 燃料電極
13 固体電解質
14 酸素電極
15A,15B ディンプル凸部
16A〜16C インターコネクタ

Claims (6)

  1. NiO及びイットリア安定化ジルコニアを含有し、平均粒径が0.3μm以上1μm以下の混合微粉末を固体電解質上に焼付ける工程を有する固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法。
  2. 前記混合微粉末が、さらにZrTiO、HfTiO、ZrSiOおよびAlからなる群より選択される少なくとも1種を含有する請求項1記載の固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法。
  3. 前記混合微粉末が、NiO粉末及びイットリア安定化ジルコニア粉末を含有する原料混合粉末を、1200℃以上1400℃以下の温度で熱処理し、粉砕して得られた微粉末である請求項1記載の固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法。
  4. 前記混合微粉末が、NiO粉末、イットリア安定化ジルコニア粉末、およびZrTiO粉末、HfTiO粉末、ZrSiO粉末およびAl粉末からなる群より選択される少なくとも1種を含有する原料混合粉末を、1200℃以上1400℃以下の温度で熱処理し、粉砕して得られた微粉末である請求項2記載の固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法。
  5. 前記混合微粉末100重量部に対し、NiO:50〜85重量部、イットリア安定化ジルコニア:10〜30重量部、およびZrTiO、HfTiO、ZrSiOおよびAlからなる群より選択される少なくとも1種:5〜20重量部を含有する請求項2又は4に記載の固体酸化物形燃料電池用燃料電極の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の製造方法により製造された固体酸化物形燃料電池用燃料電極を備えた燃料電池。
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