JP5091433B2 - 固体電解質型燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

固体電解質型燃料電池及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体電解質型燃料電池及びその製造方法に関する。
酸化物固体電解質型燃料電池(以下SOFCともいう)では、燃料極に水素ガスなどの還元性ガスやメタンなどの炭化水素系燃料ガスを供給し、空気極に酸素を含む酸化性ガスを供給して、800〜1000℃前後の高温において発電を行う。
従来SOFCに用いられた固体電解質は、高温での酸化還元に極めて安定なジルコニアである。しかし、かかる高温型SOFCは、運転温度が高温であることから取り扱いが困難であり、また起動停止が容易でない。更に、スタックの形成に安価な金属材料を使用できない。そこで、運転温度を低温化したSOFCが望まれている。運転温度を低温化するためには、600℃前後の温度で1000℃のジルコニアと同等の高いイオン伝導度を持つ電解質が必要である。このような電解質として希土類酸化物又は酸化カルシウムをドープしたセリアやランタンガレート酸化物が知られている。
高温型SOFC又は低温方SOFCの何れにおいても、高効率発電を行うためには電解質の薄膜化が必須である。しかしながら電解質を薄膜化する場合には、特に電解質を緻密化する必要がある。例えば電解質に微小亀裂やピンホールなどの欠陥が存在すると、電池の開回路電圧が低下し、十分な出力が得られず、高効率的な発電ができない。更に、高効率発電を行うためには、電解質膜の結晶が適度な粒径を有する必要がある。結晶粒径がある程度成長しないと、ピンホールなどの欠陥の原因となりやすく、また粒界で酸素イオンの移動が阻害され、高効率な発電ができないという問題もある。
そこで出願人は先に、薄膜化した固体電解質膜を有する固体電解質型燃料電池の製造方法を提案した(特許文献1及び2参照)。この方法においては、多孔質燃料極と固体電解質膜とを同時焼成により形成し、その際の燃料極の収縮を制御することで、固体電解質膜を緻密化し、高効率発電を可能にしている。この方法においては、燃料極の最適焼成温度に適合するように固体電解質膜の焼成温度を調整する必要がある。また、燃料極の最適焼成温度で固体電解質膜の結晶粒の大きさを最適化する必要がある。
特開2006−59610号公報 特開2006−59611号公報
本発明の目的は、前述した従来技術の固体電解質型燃料電池よりも更に性能が向上した固体電解質型燃料電池及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、燃料極と空気極と両者の間に配置された固体電解質膜とを備えた固体電解質型燃料電池において、
固体電解質膜が、希土類酸化物又は酸化カルシウムをドープしたセリア及びチタンのみからなり
固体電解質膜中のチタンの含有量が、TiO2換算で0.002〜0.8重量%であることを特徴とする固体電解質型燃料電池を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また本発明は、前記の固体電解質型燃料電池の製造方法であって、
燃料極用グリーンの一面に、チタン化合物を含む固体電解質膜用グリーンを成膜した後、両者を同時焼成し、燃料極とチタンを含む固体電解質膜とを形成することを特徴とする固体電解質型燃料電池の製造方法を提供するものである。
更に本発明は、前記の固体電解質型燃料電池の製造方法であって、
チタン化合物を含む燃料極用グリーンの一面に、固体電解質膜用グリーンを成膜した後、両者を同時焼成して燃料極用グリーン中のチタンを固体電解質膜グリーンに拡散させると共に、燃料極とチタンを含む固体電解質膜とを形成することを特徴とする固体電解質型燃料電池の製造方法を提供するものである。
本発明の固体電解質型燃料電池においては、固体電解質膜がチタンを含有することで、該電解質膜が緻密となる。そのためピンホールや微小亀裂などの欠陥が極めて少なくなる。それによって燃料ガスを確実に遮断することが可能となり、酸素イオン伝導度の低下と開回路電圧の低下が起こりにくくなる。その結果、出力密度が高く、高効率な固体電解質型燃料電池が得られる。固体電解質膜が緻密であることは、長期にわたり安定した性能が維持できるという点からも有利である。また、本発明の製造方法によれば電解質膜が結晶粒が適度に成長して該電解質膜が緻密化するので、高出力な燃料電池を製造できる。本発明は、平板型燃料電池及び円筒型や楕円筒型などの筒型燃料電池の何れにも適用できる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の固体電解質型燃料電池は、固体電解質膜が希土類酸化物又は酸化カルシウムをドープしたセリア及びチタンを含んでいる。ここでチタンを含むとは、チタンが何らかの形態で(例えば他の元素と結合した形態で)固体電解質膜中に存在していることを意味し、チタンが単体で存在していることに限定されるものではない。
固体電解質膜においては、チタンの含有量がTiO2換算で0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜1.0重量%、更に好ましくは0.1〜1.0重量%である。0.001〜10重量%のチタンを含有させることで、焼成によって固体電解質膜を形成するときの結晶粒の成長が適度なものとなり、緻密な固体電解質膜が得られる。具体的には、チタンの含有量が0.001重量%未満である場合には、固体電解質膜の結晶粒の成長が十分なものとならず、固体電解質膜にピンホールや微小亀裂などの欠陥が生じ易い。また酸素イオン伝導度の低下が起こり易い。チタンの含有量が10重量%より多い場合には、電池の起電力が低下し、ひいては出力が低下する。固体電解質膜にチタンを含有させるには、例えば後述する製造方法に従って、固体電解質にチタン化合物を添加すればよい。
固体電解質膜におけるチタンの含有量は微量であるため、どのような状態で存在しているかは不明である。一つの可能性としてセリア中にチタンが固溶している状態が考えられる。
固体電解質としては、サマリウムやガドリニウムなどの希土類酸化物又は酸化カルシウムをドープしたセリア系酸化物が用いられる。希土類酸化物をドープしたセリアとしては、例えば酸化ガドリニウムをドープしたセリアであるCe0.9Gd0.12や、酸化サマリウムをドープしたセリアであるCe0.8Sm0.22などが挙げられる。
固体電解質膜の厚さは本発明において臨界的ではないが、1〜50μm、特に10〜20μmであることが好ましい。この範囲の厚さとすることで、電解質膜の強度を維持しつつ、高効率発電を図ることができる。
本発明における燃料極としては、従来この種の燃料電池に用いられてきた材料を特に制限なく用いることができる。例えば酸化ニッケルと、希土類酸化物をドープしたセリア又は希土類酸化物をドープしたジルコニアとを含む焼結体を用いることができる。希土類酸化物をドープしたセリアとしては、例えば酸化ガドリニウムをドープしたセリアであるCe0.9Gd0.12などが挙げられる。希土類酸化物をドープしたジルコニアとしては、例えばイットリアをドープして安定化されたジルコニアなどが挙げられる。特に好ましくは、燃料極は、酸化ニッケルと、希土類酸化物をドープしたセリアとを含む焼結体からなる。この焼結体においては、セリアによるイオン伝導と電子伝導との混合伝導、及び酸化ニッケルが還元されたニッケルの電子伝導によって電極反応が促進されると考えられる。酸化ニッケルとセリア又はジルコニアとの重量比に特に制限はなく適宜選択できる。一般的な範囲としては、前者:後者=30:70〜70:30程度である。燃料極の厚さは本発明において臨界的ではないが、1〜10mm、特に2〜5mmであることが好ましい。
本発明における燃料極は、更にチタンを含有していてもよい。この場合には、後述する製造方法に従ってチタン化合物を添加すればよい。燃料極に含まれるチタンの量は、TiO2換算で好ましくは0.001〜10重量%、更に好ましくは0.01〜1.0重量%、一層好ましくは0.1〜1.0重量%である。燃料極がチタンを含有することの利点は後述する。
本発明においては、燃料極及び固体電解質膜は、同時焼成によって形成することができる。同時焼成されることで燃料極の収縮が制御され、固体電解質膜が緻密化される。燃料極にチタン化合物を添加した場合には、燃料極と固体電解質膜が同時焼成されることによって燃料極中のチタンが固体電解質膜に拡散して、固体電解質膜中にチタンを含有させることができる。
燃料極は、焼成後の気孔率が10〜50%、特に25〜35%であることが好ましい。この気孔率と関係するが、燃料極は、相対密度が50〜90%、特に65〜80%以下であることが好ましい。燃料極の気孔率及び相対密度がこの範囲内であることによって、燃料極の強度を過度に低下させることなく燃料ガスの流通が十分なものとなる。燃料極の気孔率及び相対密度を前記の範囲内とするためには、後述するように、燃料極を焼成によって形成するためのグリーン中に、気孔形成剤を適量含有させればよい。
燃料極の相対密度(%)は、燃料極の見掛け密度(=燃料極の重量/燃料極の見掛けの体積)を、燃料極を構成する材料の理論密度で除して、100を乗じた値である。燃料極の気孔率(%)は、100から燃料極の相対密度を差し引いた値である。
本発明における空気極としては、従来この種の燃料電池に用いられてきた材料を特に制限なく用いることができる。例えばLaSrMnO3、LaSrCoO3、SmSrMnO3などを挙げることができる。特に、Sm0.5Sr0.5CoO3や、La1-xSrxCo1-yFey3(式中、0<x<1、0<y<1である)を用いると高効率発電を図ることができる。空気極の厚さは本発明において臨界的ではないが、5〜300μm、特に10〜100μmであることが好ましい。
次に、本発明の燃料電池の好ましい製造方法について説明する。本発明の製造方法においては、燃料極用グリーンと固体電解質膜用グリーンとを同時焼成する。燃料極用グリーンは、原料粉末と気孔形成剤とを含む混合物から形成される。原料粉末としては、例えば先に述べた酸化ニッケルと、希土類酸化物をドープしたセリア又は希土類酸化物をドープしたジルコニアとの混合物が挙げられる。気孔形成剤としては、焼成により燃焼して消失する物質が用いられる。そのような物質としては、カーボンブラック粉末やグラファイト粉末のような炭素系材料の粉末や、グリーンの強度維持に用いられるバインダとしてのエチルセルロース、ポリビニルアルコール及びフェノール樹脂や、有機溶媒としてのテルピネオール、カルビトール、エタノールなどが挙げられる。
燃料極用グリーンの形成の際には、必要に応じ、チタン化合物を添加することができる。添加されたチタン化合物は、燃料極用グリーンと固体電解質膜用グリーンとの同時焼成中に、熱拡散によって固体電解質膜へと移動する。
前記の混合物を用いて燃料極用グリーンを形成する。グリーンの形成方法としては、例えばプレス法、押出し成形法、ドクターブレード法、テープキャスティング法などの各種セラミック成形法が適用できる。
燃料極用グリーンの原料中、原料粉末は60〜99重量%、特に70〜80重量%配合されることが好ましく、気孔形成剤は1〜40重量%、特に5〜30重量%配合されることが好ましい。両者の配合割合をこの範囲にすることで、ガスの流通性の高い多孔質の燃料極及び緻密な固体電解質膜を同時に形成することができる。
また、燃料極用グリーンにおける原料粉末と気孔形成剤との配合割合を前記範囲内にすることによって、原料粉末の粒径範囲の選択範囲が拡大し、電池特性に良好な粒径を幅広く選択できる。例えば原料粉末の一種である酸化ニッケルの平均粒径は0.5〜10μmの範囲から選択することができる。セリアやジルコニアの平均粒径も0.5〜10μmの範囲から選択することができる。
原料粉末の粒径と気孔形成剤の配合量とをバランスさせることで、焼成により得られる燃料極の気孔率を制御することが可能となる。具体的には、原料粉末として微粒子を用いた場合には気孔形成剤を多く添加し、粗粒子を用いた場合には気孔形成材を少なくすればよい。特に、原料粉末として平均粒径が5〜10μmの粗粒子を用い、且つ燃料極用グリーンにおける気孔形成剤の配合割合を5〜20重量%とすることで、ガスの流通性の高い多孔質の燃料極及び緻密な固体電解質膜を一層容易に形成することができる。
燃料極用グリーンの原料にチタン化合物を添加する場合には、該原料に添加するチタン化合物の量は、焼成による熱拡散で固体電解質膜へ移動するチタンの量を考慮して決定される。
チタン化合物としては塩化チタンや硫酸チタンなどのチタン塩、チタンカップリング剤、チタンブトキサイドなどを用いることができる。更に、チタンの酸化物を用いることもできる。チタン化合物が塩化チタンや硫酸チタン、チタンカップリング剤のような水溶性である場合には、該化合物を水に溶解した状態で配合することができる。チタンの酸化物を始めとする固体の状態でチタン化合物を配合する場合には、その平均粒径は0.1〜7μm、特に0.1〜1.0μmであることが好ましい。
前記の各種チタン化合物のうち、特にチタンカップリング剤を用いると、カップリングの作用に起因して燃料極用グリーンの強度が高まり、後述するように燃料極用グリーン上に固体電解質用グリーンを形成するときに、燃料極用グリーンに割れ等が生じにくくなるという利点がある。また燃料極用グリーンと固体電解質用グリーンとの同時焼成中に燃料極用グリーンに割れ等が生じにくくなるという利点もある。
チタンカップリング剤としては、例えばテトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラメチルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、チタンオクタンジオレート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート等を用いることができる。
燃料極用グリーンの一面には固体電解質膜用グリーンが成膜される。先に説明した燃料極用グリーンにチタン化合物が含まれていない場合には、固体電解質膜用グリーンにチタン化合物を含有させる。燃料極用グリーンにチタン化合物が含まれている場合には、固体電解質膜用グリーンにチタン化合物を含有させる場合と、含有させない場合とがある。燃料極用グリーン及び固体電解質膜用グリーンの双方にチタン化合物を含有させることで、燃料極及び固体電解質膜それぞれにおけるチタンの量を一層容易に制御することができる。この場合、各グリーンに含有させるチタン化合物の種類は同じでもよく、又は異なっていてもよい。
固体電解質膜用グリーンは、原料粉末、バインダ及び有機溶媒並びに必要に応じチタン化合物を含むペーストから形成される。原料粉末としては、先に述べた希土類酸化物又は酸化カルシウムをドープしたセリア系酸化物を用いることができる。チタン化合物としては、燃料極用グリーンに配合し得るものとして先に説明した化合物と同様のものを用いることができる。バインダとしてはエチルセルロース、フェノール樹脂などが挙げられ、有機溶媒としては、テルピネオール、カルビトール、エタノールなどが挙げられる。このペーストをスピンコーティングやディップコーティング、スクリーン印刷、ドクターブレード法などによって燃料極用グリーンの一面に施して固体電解質膜用グリーンを成膜する。
固体電解質膜用グリーンに配合されるチタン化合物の量は、最終的に得られる固体電解質膜中に含まれるチタンの量が前述した範囲内となるような量とする。
燃料極用グリーンと固体電解質膜用グリーンの同時焼成は、収縮率が好ましくは10〜30%、更に好ましくは15〜25%となる条件下に行う。同時焼成における収縮率をこの範囲にすることで、焼成により形成される燃料極の気孔率を、容易に先に述べた範囲にすることができる。また燃料極用グリーンの収縮が駆動力になり、チタン化合物を配合したことと相俟って、緻密な固体電解質膜が形成される。
本発明において収縮率とは、グリーンが平板型の場合、例えば円盤状の場合には、以下の式(1)から算出される。
収縮率(%)=100×(グリーンの直径−焼成後の直径)/(グリーンの直径) (1)
グリーンが円筒や楕円筒などの筒状の場合には、筒の周方向及び軸方向の収縮率の双方が前記範囲内を満たす必要がある。周方向の収縮率は以下の式(2)から算出され、軸方向の収縮率は式(3)から算出される。
周方向の収縮率(%)=100×(グリーン筒の周長−焼成後の周長)/(グリーン筒の周長) (2)
軸方向の収縮率(%)=100×(グリーン筒の高さ−焼成後の高さ)/(グリーン筒の高さ) (3)
同時焼成における時間や温度は従来の条件を用いることができる。例えば焼成温度は1200〜1600℃、特に1400〜1500℃とすることができる。焼成時間は1〜24時間程度とすることができる。これらの焼成条件は固体電解質膜及び燃料極の何れの特性も満足するものである。その結果、固体電解質膜には微小亀裂やピンホールが発生せず、また結晶粒径が適度に成長するため、緻密で良質な薄膜となる。
燃料極用グリーン及び固体電解質膜用グリーンの同時焼成に先立ち、燃料極用グリーンを予め仮焼し、得られた仮焼体の一面に固体電解質膜用グリーンを成膜した後、前記の収縮条件下に両者を同時焼成することもできる。この場合、燃料極用グリーンがチタン化合物を含んでいると、前記の仮焼体の強度が向上し、それによって該仮焼体の一面に固体電解質膜用グリーンを成膜するときに、該仮焼体に割れ等が生じることが効果的に防止されるので好ましい。
前記の操作を行うことで、同時焼結後の焼結体に反りが発生することも効果的に防止できる。この場合、仮焼体及び固体電解質膜用グリーンの同時焼成時の収縮率を好ましくは10〜30%、更に好ましくは15〜25%となるように行う。燃料極用グリーンの仮焼は800〜1300℃、特に800〜1200℃で行うことが好ましい。仮焼の時間は1〜10時間、特に2〜5時間であることが好ましい。
以上の方法によれば、緻密な固体電解質薄膜を製造することができる。また、気孔率が制御された多孔質の燃料極を製造することもできる。更に、一回の焼成操作で所望の厚さを有し且つ緻密で欠陥のない固体電解質膜を得ることができる。従って製造工程を簡便化することができ、製造コストを低減できる。従来は、焼成された燃料極上に薄層の固体電解質膜用グリーンを形成しそれを焼成するという操作を数十回から数百回行って固体電解質膜を形成していたので、製造に膨大な時間と手間がかかっていた。
このようして得られた燃料極/固体電解質膜の接合体における固体電解質膜の外面に空気極を形成することで燃料電池の単セルが形成される。空気極を形成するには、固体電解質膜の外面に空気極用グリーンを形成し、これを焼成すればよい。或いは別法として、燃料極用グリーン、固体電解質膜用グリーン及び空気極用グリーンをこの順で積層し、これらを同時焼成してもよい。この場合には収縮率が先に述べた範囲となる条件下に焼成を行う。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は斯かる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1ないし5及び比較例1〕
(1)固体電解質用ペーストの作製
固体電解質の原料粉末として、a)CeO2にSm23を20モル%ドープしたCe0.8Sm0.22(SDC)、b)CeO2にGd23を10モル%ドープしたCe0.9Gd0.12(GDC)、及びc)Ce0.9Ca0.12(CDC)の三種類を用いた。これらの酸化物をボールミルで12〜24時間粉砕した。得られた粉末の平均粒径は0.5〜2μmであった。粉砕後の各原料粉末にバインダとしてのエチルセルロースを加え、更に溶媒としてのカルビトールを加えて粘度を調整した。更に表1に示す種類のチタン化合物を添加した。チタン化合物の添加量は、最終的に得られる固体電解質膜におけるチタンの量が表1に示す値となるような量とした。この混合物を遊星ボールミル及び混練機を用いて0.5〜3時間混練し、ペーストを得た。
(2)燃料極用グリーンの作製
平均粒径が約7μmの酸化ニッケル(NiO)粉末と、前記の(1)で用いた平均粒径約2μmの酸化物の粉末(種類は表1に示す)とを、重量比50:50で混合した。この混合物にカーボンブラック(平均粒径〜1μm)を加え、ボールミルを用いて1〜12時間混合した。この混合物にバインダとしてポリビニルアルコールを添加してペーストを得た。このペーストを、直径60mmの金型を用いて10〜20MPaの加圧力でプレス成形し、円盤型の燃料極用グリーンを得た。
(3)燃料極グリーン上への固体電解質膜用グリーンの成膜
前記の(2)で作製した円盤型の燃料極グリーン上に、前記の(1)で作製した固体電解質ペーストを、スピンコート法で成膜した。
(4)同時焼成
このようにして作製した燃料極グリーン/固体電解質膜用グリーンを、約100℃で1時間乾燥後、電気炉を用いて1400℃で5時間焼成し、多孔質燃料極/固体電解質膜の焼結体を得た。得られた焼結体の重量、直径、厚さを測定した。
(5)空気極の作製
固相反応で合成したSm0.5Sr0.5CoO3の粉末を、前記の(1)と同様にしてペースト化し空気極用ペーストを得た。前記の(3)で作製した焼結体における固体電解質膜の表面に、空気極ペーストを塗布し900℃で1時間焼成した。焼成により得られた空気極の厚さは30μmであった。このようにして単セルを作製した。
(6)発電特性の評価
前記の(5)で得られた単一セルを用い、燃料極側の直径8mmの領域(面積0.5cm2)に、室温加湿水素を流し、また空気極側の同面積の領域に空気を流した。セル温度600℃下にセルの開回路電圧及び出力特性を測定した。結果を表1に示す
(7)結晶粒径の測定
SEMを用いて固体電解質膜表面を観察し、約3000倍の倍率で組織写真を撮影した。この組織写真を画像処理装置を用いて解析し、平均粒径を算出した。
(8)チタンの含有量の測定
固体電解質膜中及び燃料極中のチタンの量はXPS法によって測定した。
〔実施例6及び7〕
固体電解質膜用グリーンにチタン化合物を添加することに代えて、燃料極用グリーンにチタン化合物を添加し、且つ燃料極用グリーンを1000℃で仮焼後に、固体電解質膜用グリーンを形成する以外は実施例1と同様にして単セルを得た。チタン化合物の種類は表1に示す通りとした。またチタン化合物の添加量は、最終的に得られる固体電解質膜におけるチタンの量が表1に示す値となるような量とした。得られた単セルについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
〔実施例8及び9〕
固体電解質膜用グリーンにチタン化合物を添加することに加えて、燃料極用グリーンにもチタン化合物を添加し、且つ燃料極用グリーンを1000℃で仮焼後に、固体電解質膜用グリーンを形成する以外は実施例1と同様にして単セルを得た。チタン化合物の種類は表1に示す通りとした。またチタン化合物の添加量は、最終的に得られる固体電解質膜におけるチタンの量が表1に示す値となるような量とした。得られた単セルについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
〔比較例2及び3〕
固体電解質膜用グリーンにチタン化合物を添加しない以外は実施例1と同様にして単セルを得た。得られた単セルについて実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0005091433
表1に示す結果から明らかなように、各実施例の単セルは、開回路電圧が高く、最大出力が大きいものであることが判る。この理由は、同表に示すように、固体電解質膜における結晶粒が適度に成長し、緻密化していることに起因していると考えられる。これに対して比較例1では、結晶粒の成長に伴う緻密化は良好であるが、過量のTiO2が酸素イオン導電性を阻害したことに起因して開回路電圧が低くなり、最大出力も大きく低下したものと考えれられる。比較例2及び3では、固体電解質膜における結晶粒が十分に成長せず、膜が緻密にならないことに起因して、開回路電圧及び最大出力を高くすることができなかった。

Claims (7)

  1. 燃料極と空気極と両者の間に配置された固体電解質膜とを備えた固体電解質型燃料電池において、
    固体電解質膜が、希土類酸化物又は酸化カルシウムをドープしたセリア及びチタンのみからなり、
    固体電解質膜中のチタンの含有量が、TiO2換算で0.002〜0.8重量%であることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  2. 固体電解質膜と燃料極とが同時焼成によって形成されている請求項1記載の固体電解質型燃料電池。
  3. 燃料極にもチタンが含まれる請求項1又は2記載の固体電解質型燃料電池。
  4. 請求項1記載の固体電解質型燃料電池の製造方法であって、
    燃料極用グリーンの一面に、チタン化合物を含む固体電解質膜用グリーンを成膜した後、両者を同時焼成し、燃料極とチタンを含む固体電解質膜とを形成することを特徴とする固体電解質型燃料電池の製造方法。
  5. 請求項1記載の固体電解質型燃料電池の製造方法であって、
    チタン化合物を含む燃料極用グリーンの一面に、固体電解質膜用グリーンを成膜した後、両者を同時焼成して燃料極用グリーン中のチタンを固体電解質膜グリーンに拡散させると共に、燃料極とチタンを含む固体電解質膜とを形成することを特徴とする固体電解質型燃料電池の製造方法。
  6. チタン化合物を含む燃料極用グリーンを800〜1300℃で予め仮焼し、得られた仮焼体の一面に固体電解質膜用グリーンを成膜した後、仮焼体及び固体電解質膜用グリーンを同時焼成する請求項5記載の固体電解質型燃料電池の製造方法。
  7. チタン化合物が、水溶性のものであるか又はチタンの酸化物である請求項4ないし6の何れかに記載の固体電解質型燃料電池の製造方法。
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