JP2003323260A - タッチパネルの電極接続構造 - Google Patents

タッチパネルの電極接続構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス割れやニュートンリングの発生、操作
荷重のバラツキ等が発生しないようにする。 【解決手段】 ガラス基板１１，１２の各一面に透明導
電膜１３，１４が形成され、それら透明導電膜１３，１
４が対向されてなるタッチパネルにおける一方の透明導
電膜形成面に形成された引き出しパターン２３，２４に
他方の透明導電膜に設けられた電極１５，１６を接続す
る構造において、電極１５，１６の接続部１５ｂ，１６
ｂと引き出しパターン２３，２４の接続部２３ｂ，２４
ｂとが、厚さ方向において重ならず、かつ微小間隙を隔
てて互いに組み合う平面形状を有するものとし、それら
を導電ペーストを介して接続する。接続部分が部分的に
厚くなるといったことは発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明はディスプレイの前
面に配置され、ディスプレイ一体型の入力スイッチとし
て使用されるタッチパネルに関し、特にガラス・ガラス
タイプのタッチパネルに関する。
【０００２】
【従来の技術】図４は抵抗膜方式とされたこの種のガラ
ス・ガラスタイプのタッチパネルの構成を上ガラス側と
下ガラス側とに分けて示したものであり、上ガラス基板
１１は下ガラス基板１２に対して厚さが小とされ、これ
ら上ガラス基板１１と下ガラス基板１２の互いに対向す
る一面には透明導電膜１３，１４がそれぞれ形成されて
いる。透明導電膜１３，１４は抵抗膜をなすもので、Ｉ
ＴＯ膜等によって構成され、これら透明導電膜１３，１
４の両端にはそれぞれ電極１５，１６及び１７，１８が
設けられている。
【０００３】透明導電膜１４に設けられた電極１７，１
８はこの例では透明導電膜１４のＸ方向両端に配置さ
れ、一方電極１５，１６は透明導電膜１３のＹ方向両端
に配置されている。電極１５，１６には図に示したよう
にＸ方向に延長されて接続部１５ａ，１６ａが設けられ
ている。下ガラス基板１２の透明導電膜１４形成面には
電圧印加・検出用の引き出しパターン２１〜２４が形成
されており、引き出しパターン２１，２２はそれぞれ電
極１７，１８から引き出されている。一方、引き出しパ
ターン２３，２４の内端には接続部２３ａ，２４ａがそ
れぞれ形成され、これら接続部２３ａ，２４ａは上ガラ
ス基板１１の電極１５，１６の接続部１５ａ，１６ａと
それぞれ対向する位置に位置されている。
【０００４】引き出しパターン２１〜２４は図に示した
ように引き回されて、下ガラス基板１２の一辺にその他
端（外端）が整列されて位置され、この部分に回路接続
用のＦＰＣケーブル等（図示せず）が接続されるものと
なる。なお、下ガラス基板１２の透明導電膜１４上には
ドットスペーサ２５が多数配列形成されている。上記の
ような構成とされた上ガラス基板１１と下ガラス基板１
２とは透明導電膜１３，１４が互いに対向され、周囲が
スペーサを含んだシール２６によって接合されて一体化
される。
【０００５】シール２６はエポキシ系樹脂等の熱硬化性
樹脂にスペーサが混合されてなるもので、下ガラス基板
１２上に図に示したように塗布・配置され、上ガラス基
板１１を重ねて加圧・焼成することによって、上ガラス
基板１１と下ガラス基板１２とが所要の間隙を保って接
合される。また、この際、上ガラス基板１１の電極１
５，１６の各接続部１５ａ，１６ａと、それらと対向す
る下ガラス基板１２の引き出しパターン２３，２４の各
接続部２３ａ，２４ａとが導電ペーストによってそれぞ
れ接続される。
【０００６】なお、枠状をなすシール２６の一部に設け
られている切り欠き部２６ａは上ガラス基板１１と下ガ
ラス基板１２とを接合後、上ガラス基板１１の中央部を
ふくらませる（間隙を大とする）ために空気を注入する
注入口として使用され、空気注入後は樹脂によって封止
処理が施される。上記のようにして構成されたタッチパ
ネルは任意の点を押下操作すると、その点において透明
導電膜１３と１４とが接触する構造となっており、透明
導電膜１４の両端に電圧を印加し、透明導電膜１３を通
してその電位を検出することにより、その点のＸ座標を
知ることができ、また透明導電膜１３の両端に電圧を印
加し、透明導電膜１４を通してその電位を検出すること
により、その点のＹ座標を知ることができ、このように
して押下された点のＸＹ座標を検知することができるも
のとなっている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な構造を有するタッチパネルにおいては、上ガラス基板
１１に設けられた接続部１５ａ，１６ａと、下ガラス基
板１２に設けられた接続部２３ａ，２４ａとは互いに重
なる位置に位置されており、これにより以下に示すよう
な不具合が発生しうるものとなっていた。即ち、電極１
５〜１８及び引き出しパターン２１〜２４は銀ペースト
等の導電ペーストを印刷塗布し、焼成することによって
形成され、その導体粒子（銀粒子）の粒径は６μｍ程度
とされ、これにより厚さ（パターン厚）は厚い所では１
０μｍ程度となっていた。
【０００８】一方、上ガラス基板１１と下ガラス基板１
２との間に設けられる間隙は周囲部においては９μｍ程
度とされ、よって接続部１５ａ，１６ａと２３ａ，２４
ａとが重なっている部分ではこの間隙より厚くなり、薄
い上ガラス基板１１が歪んでニュートンリングが発生し
たり、最悪上ガラス基板１１が割れるといった不具合が
生じていた。また、タッチパネル押圧操作時のＯＮ荷重
のバラツキの原因ともなっていた。この発明の目的はこ
のような状況に鑑み、一方の透明導電膜形成面に形成し
た引き出しパターンと、他方の透明導電膜に設けた電極
との接続部において、部分的に厚くならないようにし、
つまり厚みの不均一性をなくして、ガラス割れやニュー
トンリングの発生さらには操作荷重のバラツキ等の問題
が生じないようにしたタッチパネルの電極接続構造を提
供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明によれ
ば、一対のガラス基板の各一面に透明導電膜が形成さ
れ、それら透明導電膜が互いに対向されてなるタッチパ
ネルにおける一方の透明導電膜形成面に形成された引き
出しパターンに他方の透明導電膜に設けられた電極を接
続する構造において、電極の接続部と引き出しパターン
の接続部とが、それらの厚さ方向において互いに重なら
ず、かつ微小間隙を隔てて互いに組み合う平面形状を有
するものとし、両接続部を導電ペーストを介して接続す
るものとする。
【００１０】請求項２の発明では請求項１の発明におい
て、上記各一面に透明導電膜よりなるランドがそれぞれ
形成され、それらランド上に上記両接続部がそれぞれ位
置されているものとする。
【００１１】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参
照して実施例により説明する。なお、図４と対応する部
分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。図
１はこの発明の一実施例を示したものであり、この例で
は下ガラス基板１２に形成されている引き出しパターン
２３，２４の接続部２３ｂ，２４ｂはその先端がＵ字状
に切り欠かれた形状とされ、一方これら接続部２３ｂ，
２４ｂとそれぞれ接続される上ガラス基板１１の電極１
５，１６の接続部１５ｂ，１６ｂは電極１５，１６に対
して幅狭とされて突起状をなすものとされる。
【００１２】上記のような形状とされた接続部２３ｂ，
２４ｂと１５ｂ，１６ｂとは、上ガラス基板１１と下ガ
ラス基板１２とが接合された状態で、厚さ方向において
互いに重ならず、接続部２３ｂ，２４ｂのＵ字状切り欠
き部に、幅狭とされた接続部１５ｂ，１６ｂが入り込む
ものとなっており、つまり接続部２３ｂ，２４ｂと１５
ｂ，１６ｂとは微小間隙を隔てて互いに組み合う形状と
されている。図２はこの様子を接続部２３ｂと１５ｂと
の接続部分について示したものであり、厚さ方向におい
て重ならず、微小間隙を隔てて組み合う平面形状とされ
た接続部２３ｂと１５ｂとは導電ペースト３１を介して
互いに接続される。導電ペースト３１には例えば銀ペー
ストが使用される。
【００１３】導電ペースト３１による接続部２３ｂ，２
４ｂと接続部１５ｂ，１６ｂとの接続及び上ガラス基板
１１と下ガラス基板１２とのシール接合は例えば以下の
ようにして行われる。 （１）スペーサを混合したシール２６を図１に示したよ
うに下ガラス基板１２上にスクリーン印刷する。一方、
導電ペースト３１は接続部１５ｂ，１６ｂ上に位置する
ように上ガラス基板１１にスクリーン印刷する。 （２）上ガラス基板１１と下ガラス基板１２とを重ね合
わせ、加圧・焼成する。
【００１４】これにより、シール２６と導電ペースト３
１は同時に焼成されて硬化され、上ガラス基板１１と下
ガラス基板１２とが接合一体化されると共に、接続部２
３ｂ，２４ｂと１５ｂ，１６ｂとが互いに結合されて電
気的に接続される。このように、上ガラス基板１１と下
ガラス基板１２とを重ね合わせ、加圧した状態で導電ペ
ースト３１を硬化させることにより、接続部分が部分的
に厚くなることなく、良好に接続部２３ｂ，２４ｂと１
５ｂ，１６ｂとを接続することができる。
【００１５】従って、従来のような厚みの不均一性は発
生せず、上ガラス基板１１が歪んでニュートンリングが
発生したり、あるいはガラスが割れるといった問題を解
消することができ、さらには操作荷重のバラツキを解消
することができる。なお、透明導電膜１３，１４の形成
時に、これら接続部１５ｂ，１６ｂ，２３ｂ，２４ｂの
位置する部分に透明導電膜１３，１４を残し、つまり透
明導電膜１３，１４によってランドを形成し、それらラ
ンド上に接続部１５ｂ，１６ｂ，２３ｂ，２４ｂがそれ
ぞれ位置するようにすれば、より良好かつ安定に接続部
１５ｂ，１６ｂと２３ｂ，２４ｂとを接続することがで
きる。
【００１６】図３はこのように透明導電膜１３，１４よ
りなるランドが形成された状態を、接続部２３ｂと１５
ｂとの接続部分について示したものであり、図中、３
２，３３はそれぞれランドを示す。
【００１７】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
一方の透明導電膜形成面に形成された引き出しパターン
と他方の透明導電膜に設けられた電極との接続部におい
て、部分的に厚くならず、厚みの不均一性が生じないた
め、ガラス割れやニュートンリングの発生さらには操作
荷重のバラツキといった従来発生していた不具合を解消
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施例を説明するための分解斜視
図。
【図２】この発明の一実施例を示す要部拡大図、Ａは平
面図（透視）、Ｂは側面図、ＣはＤＤ断面図。
【図３】この発明の他の実施例を示す要部拡大図、Ａは
平面図（透視）、Ｂは側面図、ＣはＤＤ断面図。
【図４】従来のタッチパネルの電極接続構造を説明する
ための分解斜視図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 一対のガラス基板の各一面に透明導電膜
    が形成され、それら透明導電膜が互いに対向されてなる
    タッチパネルにおける一方の透明導電膜形成面に形成さ
    れた引き出しパターンに他方の透明導電膜に設けられた
    電極を接続する構造であって、 上記電極の接続部と引き出しパターンの接続部とは、そ
    れらの厚さ方向において互いに重ならず、かつ微小間隙
    を隔てて互いに組み合う平面形状を有するものとされ、 上記両接続部が導電ペーストを介して接続されているこ
    とを特徴とするタッチパネルの電極接続構造。
  2. 【請求項２】 請求項１記載のタッチパネルの電極接続
    構造において、 上記各一面に透明導電膜よりなるランドがそれぞれ形成
    され、 それらランド上に上記両接続部がそれぞれ位置されてい
    ることを特徴とするタッチパネルの電極接続構造。
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