JP2003318309A - キャビティ付き多層セラミック基板の製造方法 - Google Patents

キャビティ付き多層セラミック基板の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 いわゆる無収縮プロセスを用いてキャビティ
付き多層セラミック基板を製造しようとするとき、外側
拘束層による収縮抑制作用が弱まる、キャビティの底面
において、収縮が生じやすく、キャビティが不所望に歪
むことがある。 【解決手段】 収縮抑制用無機材料を含む収縮抑制用シ
ート31をキャリアフィルム33上で形成し、収縮抑制
用シート31に、キャビティ29の底面30の輪郭に相
当する形状の切り込みを入れ、切り込みの外側の部分を
除去した後、生の基板用積層体22を作製するための基
板用セラミックグリーンシート25,26の積層工程に
おいて、キャビティ29の底面30を与える基板用セラ
ミックグリーンシート26上に、キャリアフィルム33
上に保持された収縮抑制用シート31を転写し、キャビ
ティ29の底面30上に収縮抑制用シート31が配置さ
れた状態で焼成工程を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、キャビティ付き
多層セラミック基板の製造方法に関するもので、特に、
いわゆる無収縮プロセスを適用して製造されるキャビテ
ィ付き多層セラミック基板において、良好な形態を有す
るキャビティを実現するための方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子機器に対する小型軽量化、多機能
化、高信頼性化等の要望に応え得るものとして、多層セ
ラミック基板が提案されかつ実用化されている。また、
キャビティが形成された多層セラミック基板も実用化さ
れており、このようなキャビティ付き多層セラミック基
板の場合には、キャビティ内に電子部品を収容した状態
で実装することができるので、上述のような要望をより
十分に満足させることができ、また、多層セラミック基
板自身の小型化および低背化をさらに進めることができ
る。
【0003】このような多層セラミック基板を製造しよ
うとする場合、導体膜やビアホール導体などの配線導体
を形成した複数のセラミックグリーンシートを積層する
ことによって、生の積層体を得、この生の積層体を、プ
レスした後、焼成する工程が実施され、焼結後の積層体
を作製するようにされる。その後、焼結後の積層体の外
表面上に、必要に応じて、導体膜をさらに形成し、必要
な電子部品を実装すれば、多層セラミック基板が完成さ
れる。
【0004】上述した多層セラミック基板の製造方法に
おいて、焼成工程を実施したとき、生の積層体が収縮す
ることは避けられないが、この収縮が特に不均一に生じ
る場合には、多層セラミック基板における配線の高密度
化を阻害することになるので、焼成工程の間、積層体に
備えるセラミック層の寸法や形状などについての精密な
制御技術が求められる。特に、キャビティが形成された
生の積層体を焼成する場合には、不均一な収縮がより生
じやすく、したがって、このような制御技術の実現がよ
り意義深いものとなる。
【0005】上述のような焼成時のセラミックの寸法や
形状などについての精密な制御を可能とする方法とし
て、いわゆる無収縮プロセスによる多層セラミック基板
の製造方法がある。図9を参照して、この無収縮プロセ
スによる多層セラミック基板の製造方法について説明す
る。図9には、焼成前の生の複合積層体1が断面図で示
されている。なお、図9において、導体膜やビアホール
導体のような配線導体の図示は省略されている。
【0006】図9を参照して、生の複合積層体1は、複
数の第1の基板用セラミックグリーンシート2と複数の
第2のセラミックグリーンシート3とを積層することに
よって得られた生の基板用積層体4と、この生の基板用
積層体4の積層方向での各端面に沿って配置される外側
拘束層5および6とを備えている。
【0007】第1の基板用セラミックグリーンシート2
には、貫通孔7が設けられ、それによって、生の基板用
積層体4には、その積層方向での一方の端面に開口8を
位置させているキャビティ9が形成されている。
【0008】外側拘束層5および6は、上述した基板用
セラミックグリーンシート2および3に含まれる基板用
セラミック材料の焼結温度では焼結しない収縮抑制用無
機材料を含んでいる。また、キャビティ9の開口8側に
位置する外側拘束層5には、キャビティ9の開口8を露
出させる貫通部10を有している。
【0009】このような生の複合積層体1は、上述した
基板用セラミックグリーンシート2および3ならびに外
側拘束層5および6の積層を終えた後、積層方向にプレ
スされる。このプレス工程において、上述した外側拘束
層5の貫通部10は、キャビティ9の底面12にまでプ
レス作用が及ぼされることを可能にする。
【0010】プレス工程の後、生の複合積層体1は焼成
される。この焼成工程において、基板用セラミックグリ
ーンシート2および3に含まれる基板用セラミック材料
が焼結する温度条件が付与され、基板用積層体4が焼結
する。このとき、外側拘束層5および6に含まれる収縮
抑制用無機材料は実質的に焼結しないため、外側拘束層
5および6においては実質的な収縮が生じない。したが
って、外側拘束層5および6による収縮抑制作用が生の
基板用積層体4に及ぼされることになり、基板用積層体
4にあっては、厚み方向には収縮するが、基板用セラミ
ックグリーンシート2および3の主面方向には収縮が生
じにくくなる。その結果、焼結後の基板用積層体4の寸
法精度を高くでき、配線の高密度化を高い信頼性をもっ
て達成することができる。
【0011】なお、上述した焼成工程の後、外側拘束層
5および6は除去され、それによって、焼結後の基板用
積層体4が取り出される。
【0012】上述した無収縮プロセスによる多層セラミ
ック基板の製造方法は、キャビティの内部に少なくとも
1つの段部が形成されているキャビティ付多層セラミッ
ク基板の製造においても適用される。
【0013】図10は、このような段部を有するキャビ
ティが形成された多層セラミック基板を製造する途中の
段階で得られる生の複合積層体14を示す、図9に相当
する図である。図10において、図9に示した要素に相
当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は
省略する。
【0014】図10を参照して、生の複合積層体14に
備える生の基板用積層体15では、2種類の第1の基板
用セラミックグリーンシート2aおよび2bが用いられ
る。一方の第1の基板用セラミックグリーンシート2a
には、貫通孔7aが設けられ、他方の第1の基板用セラ
ミックグリーンシート2bには、貫通孔7aより小さい
貫通孔7bが設けられる。したがって、生の基板用積層
体15に形成されるキャビティ9aは、段部16を有し
ている。このような段部16の形成の結果、キャビティ
9aには、その最下端に位置する底面17の他、段部1
6の上面にも底面18が形成される。
【0015】しかしながら、図9に示したキャビティ9
が形成された生の複合積層体1または図10に示したキ
ャビティ9aが形成された生の複合積層体14は、これ
を焼成するとき、次のような問題にしばしば遭遇する。
【0016】生の複合積層体1または14を焼成すると
き、外側拘束層5および6から生の基板用積層体4また
は15に対して収縮抑制作用が及ぼされるが、この収縮
抑制作用は、外側拘束層5および6から離れるに従っ
て、すなわち、キャビティ9または9aが設けられた部
分について言えば、開口8から離れるに従って、より弱
くなる。そのため、開口8からより離れた位置では、外
側拘束層5および6による収縮抑制作用が十分に届かな
い。
【0017】したがって、図9および図10において、
キャビティ9および9aの底面12および17に沿って
それぞれ図示された矢印13および19で示すような方
向の収縮が比較的高い度合いをもって生じてしまう。そ
の結果、焼結後の基板用積層体4および15において、
キャビティ9および9aの形状において不所望な歪みが
生じるとともに、基板用積層体4および15において全
体的に反りが生じることがある。
【0018】また、図10に示すように、キャビティ9
aの内部に形成された段部16の特に底面18の近傍に
は、焼成時の変形を抑制する手段が全く存在していない
ので、焼成時において、矢印20で示す方向の収縮が生
じやすく、そのため、歪みがより生じやすく、また、こ
の歪みの度合いも比較的高くなる傾向がある。
【0019】上述のように、キャビティ9または9aの
形状に歪みが生じていたり、基板用積層体4または15
に反りが生じていたりすると、基板用積層体4または1
5への電子部品の実装工程、特にキャビティ9または9
a内への電子部品の実装工程において支障が生じたり、
また、多層セラミック基板を製造するため、複数の基板
用積層体4または15を集合させたマザー状態の基板を
用意し、これを分割して複数の多層セラミック基板を得
る工程が採用される場合には、分割時において不良を招
くことがある。
【0020】また、キャビティ9または9aの形状に歪
みが生じていることは、基板用積層体4または15にお
いて、焼成による収縮が均一に生じていないことを意味
しており、したがって、配線導体において不所望な変形
が生じていることがある。
【0021】このような問題を解決し得るとされた従来
技術として、たとえば、特開平8−245268号公報
に記載された技術および特開平12−281452号公
報に記載された技術がある。
【0022】特開平8−245268号公報において
は、生の基板用積層体の、キャビティの開口側に位置し
ている外側拘束層と同じ厚みであって同じ組成からなる
収縮抑制層をキャビティの内部に形成し、その上に、基
板用セラミックグリーンシートと同種の材料からなる成
形体を形成し、均一に圧力をかけながら焼成する方法が
記載されている。
【0023】他方、特開平12−281452号公報に
おいては、キャビティの内部に収縮抑制層を形成せず
に、生の基板用積層体を挟むように、キャビティに連通
する貫通部が設けられたアルミナを含むグリーンシート
を配置し、圧力をかけながら焼成する方法が記載されて
いる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−245268号公報に記載の方法では、各キャビテ
ィ毎に所定の厚みを有する収縮抑制層をキャビティの内
部に形成する必要があるが、そのための工程は、容易に
は実施することができず、また、この公報には、これを
容易に実施するための方法が記載されていない。また、
段部が形成されたキャビティにあっては、その内部に収
縮抑制層を形成することがさらに困難になることが推定
される。
【0025】他方、特開平12−281452号公報に
記載の方法では、図9または図10に示した生の複合積
層体1または14と実質的に同様の構造物が焼成される
ことになるので、焼成時に圧力がかけられるが、生の複
合積層体1または14に関連して前述した問題と実質的
に同様の問題に遭遇する。
【0026】そこで、この発明の目的は、上述したよう
な問題を解決し得る、キャビティ付き多層セラミック基
板の製造方法を提供しようとすることである。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明は、基板用セラ
ミック材料を用意する工程と、基板用セラミック材料の
焼結温度では焼結しない第1の収縮抑制用無機材料を用
意する工程と、基板用セラミック材料を用いて、キャビ
ティを形成するための貫通孔を有する第1の基板用セラ
ミックグリーンシートと少なくとも貫通孔の位置には貫
通孔を有しない第2の基板用セラミックグリーンシート
とをそれぞれ作製する工程と、第1の基板用セラミック
グリーンシートと第2の基板用セラミックグリーンシー
トとを積層することによって、積層方向での少なくとも
一方の端面に開口を位置させるように貫通孔によって形
成されたキャビティを有する生の基板用積層体を作製す
るとともに、第1の収縮抑制用無機材料を用いて、生の
基板用積層体の積層方向での各端面に沿って外側拘束層
をそれぞれ設け、それによって、生の基板用積層体の両
端面が外側拘束層によって覆われた生の複合積層体を作
製する、複合積層体作製工程と、生の複合積層体を積層
方向にプレスする、プレス工程と、次いで、生の複合積
層体を焼成する、焼成工程とを備える、キャビティ付き
多層セラミック基板の製造方法に向けられるものであっ
て、前述した技術的課題を解決するため、次のような構
成を備えることを特徴としている。
【0028】すなわち、この発明は、さらに、基板用セ
ラミック材料の焼結温度では焼結しない第2の収縮抑制
用無機材料を用意する工程と、第2の収縮抑制用無機材
料を含む収縮抑制用シートをキャリアフィルム上に形成
する工程と、キャリアフィルム上で、収縮抑制用シート
に、キャビティの底面の輪郭に相当する形状の切り込み
を入れる工程と、収縮抑制用シートの、キャビティの底
面の形状に相当する部分を除く部分を、キャリアフィル
ムから除去する工程とを備える。
【0029】そして、前述した複合積層体作製工程は、
生の基板用積層体を作製するための第1の基板用セラミ
ックグリーンシートと第2の基板用セラミックグリーン
シートとの積層工程において、キャビティの底面を与え
る第2の基板用セラミックグリーンシート上に、キャリ
アフィルム上に保持されたキャビティの底面に相当する
形状の収縮抑制用シートを転写する工程を備え、焼成工
程は、生の積層体のキャビティの底面上に収縮抑制用シ
ートが配置された状態にある複合積層体に対して実施さ
れる。
【0030】この発明において、外側拘束層は、キャビ
ティの開口を露出させる貫通部を有していることが好ま
しい。
【0031】また、プレス工程は、キャビティの底面に
もプレス作用が及ぼされるように実施されることが好ま
しい。
【0032】この発明において、第1の基板用セラミッ
クグリーンシートとして、そこに設けられる貫通孔の大
きさが互いに異なる少なくとも2種類のものが作製さ
れ、それによって、生の基板用積層体に形成されるキャ
ビティは、少なくとも1つの段部を有していてもよい。
この場合には、収縮抑制用シートが配置されるキャビテ
ィの底面は、段部の上面にも与えられることになる。
【0033】また、焼成工程において、1000℃以下
の温度が適用されることが好ましい。
【0034】また、基板用セラミック材料は、ガラスま
たはガラスとセラミックとの混合物を含み、ガラス/セ
ラミックの重量比が100/0ないし5/95の範囲内
に選ばれていることが好ましい。
【0035】また、第1および第2の収縮抑制用無機材
料は、互いに同じ無機材料を含むことが好ましい。
【0036】また、焼成工程の後、通常、外側拘束層お
よび収縮抑制用シートは除去される。
【0037】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は、この発明の第
1の実施形態を説明するためのものである。ここで、図
1には、生の複合積層体21を作製するために実施され
る典型的な工程が順次示されている。
【0038】生の複合積層体21は、図1(5)に示す
ように、生の基板用積層体22の積層方向での各端面が
外側拘束層23および24によってそれぞれ覆われた状
態を有している。
【0039】生の基板用積層体22は、複数の第1の基
板用セラミックグリーンシート25および複数の第2の
基板用セラミックグリーンシート26を積層した構造を
有している。第1の基板用セラミックグリーンシート2
5には、貫通孔27が設けられている。したがって、生
の基板用積層体22には、その積層方向での一方の端面
に開口28を位置させたキャビティ29が貫通孔27に
よって形成されている。
【0040】また、キャビティ29の底面30上には、
収縮抑制用シート31が配置されている。
【0041】なお、図1等においては、基板用セラミッ
クグリーンシート25および26に関連して設けられる
導体膜やビアホール導体のような配線導体の図示が省略
されている。
【0042】図1(5)に示した生の複合積層体21を
作製するため、次のような工程が実施される。
【0043】まず、基板用セラミックグリーンシート2
5および26に含まれる基板用セラミック材料が用意さ
れる。また、外側拘束層23および24に含まれる第1
の収縮抑制用無機材料が用意されるとともに、収縮抑制
用シート31に含まれる第2の収縮抑制用無機材料が用
意される。
【0044】基板用セラミック材料は、第1および第2
の収縮抑制用無機材料の選択の幅を広げ、かつ配線導体
の導電成分として、ニッケルまたは銅のような卑金属を
用いることを可能にするため、1000℃以下の温度で
焼結可能なものであることが好ましい。そのため、基板
用セラミック材料としては、ガラスまたはガラスとセラ
ミックとの混合物を含む低温焼結セラミック材料が用い
られることが好ましい。ここで、ガラス/セラミックの
重量比は100/0ないし5/95の範囲内に選ばれる
ことが好ましい。セラミックとしては、たとえばアルミ
ナが用いられる。また、ガラスは、当初からガラス粉末
として含有されていても、後述する焼成工程においてガ
ラス質を析出するものであってもよい。ガラスとして
は、たとえばホウケイ酸系のものが有利に用いられる。
【0045】基板用セラミック材料が、上述のように、
1000℃以下の温度で焼結する場合には、第1および
第2の収縮抑制用無機材料としては、たとえば、アルミ
ナおよびジルコニアの少なくとも一方を好適に用いるこ
とができる。この場合、第1および第2の収縮抑制用無
機材料が、互いに同じ無機材料を含んでいると、用意す
べき材料の共通化を図れ、工程管理の煩雑化を避け、ひ
いては、製造コストの低減を期待することができる。
【0046】次に、前述した基板用セラミック材料を用
い、これに有機ビヒクルおよびその他の必要な添加剤を
添加し、これらを混合することによって、スラリーを作
製し、このスラリーに対してドクターブレード法等を適
用してシート状に成形することにより、第1および第2
の基板用セラミックグリーンシート25および26が作
製される。これら第1および第2の基板用セラミックグ
リーンシート25および26のうち、第1の基板用セラ
ミックグリーンシート25には、キャビティ29のため
の貫通孔27が設けられる。
【0047】また、第1の収縮抑制用無機材料を用い
て、外側拘束層23および24となる複数の無機材料シ
ートが作製される。無機材料シートは、基板用セラミッ
クグリーンシート25の場合と実質的に同様の方法を適
用しながら、第1の収縮抑制用無機材料を含むスラリー
を作製し、これにドクターブレード法等を適用してシー
ト状に成形することによって得ることができる。また、
外側拘束層23となる無機材料シートには、貫通部32
が設けられる。
【0048】また、第2の収縮抑制用無機材料を用い
て、収縮抑制用シート31が作製される。収縮抑制用シ
ート31の作製方法について、図2を参照して説明す
る。
【0049】第2の収縮抑制用無機材料を含むスラリー
がまず作製される。次に、図2(1)に示すように、キ
ャリアフィルム33上で、上述のスラリーに対してドク
ターブレード法等を適用して、これをシート状に成形す
ることによって、収縮抑制用シート31がキャリアフィ
ルム33上に形成される。なお、図2(1)では、キャ
リアフィルム33は、収縮抑制用シート31によって隠
れるため、図示されないが、図2(2)では図示されて
いる。
【0050】次に、図2(1)に示すように、キャビテ
ィ29の底面30の輪郭に相当する形状の切り込み34
が、収縮抑制用シート31に入れられる。この切り込み
34の形成にあたっては、たとえばレーザ、パンチング
刃等が適用される。切り込み34は、収縮抑制用シート
31のみに形成されることが好ましいが、キャリアフィ
ルム33の厚み方向を貫通しない程度であれば、キャリ
アフィルム33にまで到達するように形成されてもよ
い。
【0051】次に、図2(2)に示すように、収縮抑制
用シート31の、切り込み34の外側の領域、すなわち
キャビティ29の底面30の形状に相当する部分を除く
部分が、キャリアフィルム33から除去される。このよ
うにして、キャビティ29の底面30の形状に相当する
形状を有する収縮抑制用シート31がキャリアフィルム
33によって保持された状態のものが得られる。図1
(1)には、このように、キャリアフィルム33によっ
て保持された収縮抑制用シート31が図示されている。
【0052】図1(1)に示すように、貫通孔が設けら
れていない前述した複数の第2の基板用セラミックグリ
ーンシート26が積層される。
【0053】次に、第2の基板用セラミックグリーンシ
ート26の最も上に位置するもの、すなわち、キャビテ
ィ29の底面30を与える第2の基板用セラミックグリ
ーンシート26上に、キャリアフィルム33上に保持さ
れた収縮抑制用シート31が、図1(2)に示すよう
に、転写される。
【0054】次に、図1(3)に示すように、貫通孔2
7を有する第1の基板用セラミックグリーンシート25
が、その貫通孔27内に収縮抑制用シート31を位置さ
せるように位置合わせされながら、第2の基板用セラミ
ックグリーンシート26上に積層される。
【0055】次に、図1(4)に示すように、所定の枚
数の第1の基板用セラミックグリーンシート25が積層
される。このようにして、生の基板用積層体22が得ら
れる。
【0056】次に、図1(5)に示すように、生の基板
用積層体22の積層方向での各端面上に、前述した無機
材料シートが積層され、それによって、生の基板用積層
体22の両端面が外側拘束層23および24によって覆
われた生の複合積層体21が得られる。
【0057】なお、外側拘束層23および24となる無
機材料シートは、図1(5)では、2枚ずつ積層されて
いるように図示されているが、その積層数は、外側拘束
層23および24による収縮抑制作用が十分に発揮され
る限り、任意に増減することができる。また、収縮抑制
用シート31についても、図示したように、単に1枚だ
けが配置されるのではなく、収縮抑制用シート31によ
る収縮抑制作用を考慮して、2枚以上積層されてもよ
い。
【0058】生の複合積層体21は、次いで、積層方向
にプレスされる。このプレス工程では、たとえば、静水
圧プレスまたは剛体プレスが適用される。このプレス工
程は、キャビティ29の底面30にもプレス作用が及ぼ
されるように実施されることが好ましい。また、キャビ
ティ29の底面30とキャビティ29の開口28の周辺
部とに対して互いに同じ圧力が付与されることが好まし
い。
【0059】そのため、特に静水圧プレスが有利に適用
される。静水圧プレスは、キャビティ29の底面30と
開口28の周辺部とに互いに同じ圧力を一挙に加えるこ
とが容易であるためである。静水圧プレスが適用される
場合、生の複合積層体21を金型とともにプラスチック
からなる袋に入れ、この袋によって真空パック状態に
し、これを静水圧プレス装置の水槽内に入れ、たとえば
60℃の温度で30MPaの圧力を付与することによっ
て、プレス工程が実施される。
【0060】他方、剛体プレスが適用される場合には、
弾性体が用いられ、外側拘束層23に設けられた貫通部
32を通してキャビティ29内に弾性体が入り込むよう
にされ、それによって、キャビティ29の底面30にま
でプレス作用が及ぶようにされることが好ましい。
【0061】次に、生の複合積層体21は、基板用セラ
ミックグリーンシート25および26に含まれる基板用
セラミック材料が焼結する温度条件下で焼成される。よ
り具体的には、通常の酸化性雰囲気において、まず、有
機成分を分解かつ焼失させる脱脂工程が実施され、次い
で、本焼成工程が実施される。なお、脱脂工程では、た
とえば、200〜600℃程度の温度が付与され、本焼
成工程では、800〜1000℃程度の温度が付与され
ることが好ましい。この焼成工程では、生の複合積層体
21は、その積層方向にプレスが付与されない状態で実
施される。
【0062】上述した焼成工程を終えた後に得られる焼
結後の基板用積層体40を備える複合積層体41が図3
に示されている。図3において、図1に示した要素に相
当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は
省略する。図3に示した焼結後の基板用積層体40は、
第1および第2の基板用セラミックグリーンシート25
および26の焼結によって得られた第1および第2のセ
ラミック層42および43を備えている。
【0063】焼成工程において、外側拘束層23および
24に含まれる第1の収縮抑制用無機材料粉末は実質的
に焼結しないため、外側拘束層23および24には実質
的な収縮が生じない。したがって、外側拘束層23およ
び24による収縮抑制作用が、生の基板用積層体22に
及ぼされる。その結果、焼結後の基板用積層体40にあ
っては、セラミック層42および43を、厚み方向にの
み収縮し、主面方向には収縮が実質的に生じない状態で
得ることができる。
【0064】また、キャビティ29の底面30上には、
収縮抑制用シート31が配置されている。この収縮抑制
用シート31に含まれる第2の収縮抑制用無機材料も、
焼成工程において、実質的に焼結しないため、収縮抑制
用シート31にも実質的な収縮が生じない。したがっ
て、前述の図9に矢印13で示した方向の収縮が、収縮
抑制用シート31によって抑制され、その結果、キャビ
ティ29の形状が不所望に歪んだり、基板用積層体40
において全体的に反りが生じたりすることを防止するこ
とができる。
【0065】また、キャビティ29の底面30上に収縮
抑制用シート31を配置することにより、次のような効
果も奏される。
【0066】図8は、図3に示した焼結後の基板用積層
体40の一部を拡大して示す断面図であり、図8(a)
は、収縮抑制用シート31がキャビティ29の底面30
上に配置された場合を示し、図8(b)は、収縮抑制用
シートが配置されない場合を示している。
【0067】図8(a)および(b)にそれぞれ示すよ
うに、キャビティ29の底面30に端部が露出するビア
ホール導体36が設けられている場合、図8(a)のよ
うに、収縮抑制用シート31がキャビティ29の底面3
0上に配置されていると、焼成工程の結果、ビアホール
導体36が底面30から隆起することを抑制することが
できるが、図8(b)のように、収縮抑制用シートが配
置されていないと、ビアホール導体36が底面30から
隆起することを抑制することができず、比較的高い隆起
部37が形成されてしまう。
【0068】ある特定的な実験によれば、図8(b)の
ように、キャビティ29の底面30上に収縮抑制用シー
トを配置しなかった場合には、ビアホール導体36の隆
起37の高さが50μmであったのに対し、図8(a)
のように、キャビティ29の底面30上に収縮抑制用シ
ート31を配置すると、ビアホール導体36の隆起の高
さを15μmにまで抑制することができた。
【0069】次に、外側拘束層23および24ならびに
収縮抑制用シート31が除去され、それによって、図4
に示すような焼結後の基板用積層体40が取り出され
る。外側拘束層23および24ならびに収縮抑制用シー
ト31は、前述したように、焼結していないため、その
除去は比較的容易に行なうことができる。
【0070】次に、焼結後の基板用積層体40に対し
て、必要に応じて、外部導体膜が形成され、キャビティ
29内および/または外表面上に電子部品が実装される
ことによって、目的とするキャビティ付き多層セラミッ
ク基板が完成される。
【0071】図5ないし図7は、この発明の第2の実施
形態を説明するためのものである。ここで、図5は図1
(5)に、図6は図2(2)に、および図7は図4に、
それぞれ、相当する図である。図5ないし図7におい
て、図1ないし図4に示した要素に相当する要素には同
様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0072】この第2の実施形態は、キャビティの内部
に少なくとも1つの段部が形成されているキャビティ付
き多層セラミック基板の製造方法に関するものである。
【0073】図5を参照して、生の複合積層体51に備
える生の基板用積層体52では、2種類の第1の基板用
セラミックグリーンシート25aおよび25bが用いら
れる。一方の第1の基板用セラミックグリーンシート2
5aには、貫通孔27aが設けられ、他方の第1の基板
用セラミックグリーンシート25bには、貫通孔27a
より小さい貫通孔27bが設けられている。したがっ
て、生の基板用積層体52に形成されるキャビティ29
aは、段部53を有している。このような段部53の形
成の結果、キャビティ29aは、その最下端に位置する
底面54の他、段部53の上面にも底面55が形成され
る。
【0074】上述の底面54および55上には、それぞ
れ、収縮抑制用シート56および57が配置されてい
る。
【0075】生の複合積層体51の作製方法は、図1を
参照して前述した生の複合積層体21の作製方法と基本
的に同様である。この場合、底面54上に配置される収
縮抑制用シート56については、図1および図2を参照
して説明した収縮抑制用シート31の場合と実質的に同
様の転写方法によって、底面54上に配置した状態を得
ることができる。
【0076】他方、段部53上の底面55の形状に相当
する形状を有する収縮抑制用シート57については、図
6に示すように、キャリアフィルム58上で成形された
後、切り込み59を形成しながら、パンチャー(シート
打ち抜き機)によって、切り込み59によって囲まれた
領域を打ち抜き、次いで、切り込み59の外側に切り込
み60を形成し、切り込み60の外側の部分をキャリア
フィルム58から除去することによって得ることができ
る。このような工程順を採用する方が、位置認識の容易
さの観点から好ましい。
【0077】図5に示した生の複合積層体51を得た
後、第1の実施形態の場合と実質的に同様の工程が実施
され、最終的に、図7に示すような焼結後の基板用積層
体61が得られる。焼結後の基板用積層体61は、第1
の基板用セラミックグリーンシート25aおよび25b
にそれぞれ由来する第1のセラミック層42aおよび4
2b、ならびに第2の基板用セラミックグリーンシート
26に由来する第2のセラミック層43を備えている。
【0078】このような焼結後の基板用積層体61を得
るための焼成工程において、図5に示した生の複合積層
体51における外側拘束層23および24ならびに収縮
抑制用シート56および57は、第1の実施形態の場合
と同様、収縮抑制作用を発揮し、焼結後の基板用積層体
61の全体的な反りを防止するとともに、キャビティ2
9aにおける不所望な歪みを防止する。特に、収縮抑制
用シート56にあっては、図10に示した矢印19方向
の収縮を抑制し、収縮抑制用シート57にあっては、図
10に示した矢印20方向の収縮を抑制する。したがっ
て、キャビティ29aにおける段部53においても、不
所望な歪みが生じることを有利に抑制することができ
る。
【0079】以上、この発明を図示した実施形態に関連
して説明したが、この発明の範囲内において、その他、
種々の変形例が可能である。
【0080】たとえば、基板用積層体における積層数
や、キャビティの数、大きさおよび位置、あるいは、段
部が設けられるキャビティにあっては、段部の数等につ
いては、得ようとするキャビティ付き多層セラミック基
板の設計に応じて任意に変更することができる。
【0081】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、生の
基板用積層体を挟むように外側拘束層が配置されるとと
もに、生の基板用積層体におけるキャビティの底面上に
収縮抑制用シートが配置され、その状態で焼成工程が実
施されるので、外側拘束層および収縮抑制用シートによ
る収縮抑制作用のため、焼結後の基板用積層体の寸法精
度を高くできるとともに、キャビティにおいて不所望な
歪みを生じにくくすることができ、配線の高密度化を高
い信頼性をもって達成することができる。
【0082】したがって、キャビティ付き多層セラミッ
ク基板に備える基板用積層体を得るため、複数の基板用
積層体が集合されたマザー状態の積層体から分割する工
程が実施される場合、このような分割工程において、キ
ャビティの不所望な変形のため、不良品がもたらされる
問題を回避することができる。
【0083】また、キャビティの不所望な変形のために
生じ得るキャビティ内への電子部品の実装不良の問題も
回避することができる。また、キャビティの不所望な変
形による配線導体における不所望な変形や断線も生じに
くくすることができる。
【0084】また、キャビティの底面に端部が露出する
ビアホール導体が設けられている場合、収縮抑制用シー
トがキャビティの底面上に配置されていると、焼成工程
の結果、ビアホール導体が底面から隆起することを抑制
することができる。
【0085】また、上述したような収縮抑制用シートを
キャビティの底面上に配置するにあたって、収縮抑制用
シートをキャリアフィルム上に形成し、キャリアフィル
ム上で、収縮抑制用シートに、キャビティの底面の輪郭
に相当する形状の切り込みを入れ、収縮抑制用シート
の、キャビティの底面の形状に相当する部分を除く部分
を、キャリアフィルムから除去した上で、生の基板用積
層体を作製するための基板用セラミックグリーンシート
の積層工程において、キャビティの底面を与える第2の
基板用セラミックグリーンシート上に、キャリアフィル
ム上に保持されたキャビティの底面に相当する形状の収
縮抑制用シートを転写するようにしているので、収縮抑
制用シートがキャビティの底面上に配置された状態を容
易にかつ能率的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を説明するためのも
ので、生の複合積層体21を作製するために実施される
典型的な工程を順次示す断面図である。
【図2】図1(2)に示した収縮抑制用シート31の転
写工程の前に実施される準備工程を示す平面図である。
【図3】図1(5)に示した生の複合積層体21を焼成
した後に得られる複合積層体41を示す断面図である。
【図4】図3に示した複合積層体41から外側拘束層2
3および24ならびに収縮抑制用シート31を除去して
得られた焼結後の基板用積層体40を示す断面図であ
る。
【図5】この発明の第2の実施形態を説明するためのも
ので、生の複合積層体51を示す、図1(5)に相当す
る断面図である。
【図6】図5に示した収縮抑制用シート57の転写前に
実施される準備工程を示す平面図である。
【図7】図5に示した生の複合積層体51を焼成する工
程を経て得られた焼結後の基板用積層体61を示す断面
図である。
【図8】図3に示した焼結後の基板用積層体40の一部
を拡大して示す断面図であり、収縮抑制用シート31が
ビアホール導体36に対して及ぼす効果を説明するため
のものである。
【図9】この発明にとって興味ある従来の製造方法を実
施してキャビティ付き多層セラミック基板を製造する途
中の段階で得られる生の複合積層体1を示す断面図であ
る。
【図10】この発明にとって興味ある従来の製造方法を
実施して段部16が設けられたキャビティ9aを備える
多層セラミック基板を製造する途中の段階で得られる生
の複合積層体14を示す断面図である。
【符号の説明】 21,51 生の複合積層体 22,52 生の基板用積層体 23,24 外側拘束層 25,25a,25b 第1の基板用セラミックグリー
ンシート 26 第2の基板用セラミックグリーンシート 27,27a,27b 貫通孔 28 開口 29,29a キャビティ 30,54,55 底面 31,56,57 収縮抑制用シート 32 貫通部 33,58 キャリアフィルム 34,59,60 切り込み 40,61 焼結後の基板用積層体 53 段部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板用セラミック材料を用意する工程
    と、 前記基板用セラミック材料の焼結温度では焼結しない第
    1の収縮抑制用無機材料を用意する工程と、 前記基板用セラミック材料を用いて、キャビティを形成
    するための貫通孔を有する第1の基板用セラミックグリ
    ーンシートと少なくとも前記貫通孔の位置には貫通孔を
    有しない第2の基板用セラミックグリーンシートとをそ
    れぞれ作製する工程と、 前記第1の基板用セラミックグリーンシートと前記第2
    の基板用セラミックグリーンシートとを積層することに
    よって、積層方向での少なくとも一方の端面に開口を位
    置させるように前記貫通孔によって形成されたキャビテ
    ィを有する生の基板用積層体を作製するとともに、前記
    第1の収縮抑制用無機材料を用いて、前記生の基板用積
    層体の積層方向での各端面に沿って外側拘束層をそれぞ
    れ設け、それによって、前記生の基板用積層体の両端面
    が前記外側拘束層によって覆われた生の複合積層体を作
    製する、複合積層体作製工程と、 前記生の複合積層体を積層方向にプレスする、プレス工
    程と、 次いで、前記生の複合積層体を焼成する、焼成工程とを
    備え、さらに、 前記基板用セラミック材料の焼結温度では焼結しない第
    2の収縮抑制用無機材料を用意する工程と、 前記第2の収縮抑制用無機材料を含む収縮抑制用シート
    をキャリアフィルム上に形成する工程と、 前記キャリアフィルム上で、前記収縮抑制用シートに、
    前記キャビティの底面の輪郭に相当する形状の切り込み
    を入れる工程と、 前記収縮抑制用シートの、前記キャビティの底面の形状
    に相当する部分を除く部分を、前記キャリアフィルムか
    ら除去する工程とを備え、 前記複合積層体作製工程は、前記生の基板用積層体を作
    製するための前記第1の基板用セラミックグリーンシー
    トと前記第2の基板用セラミックグリーンシートとの積
    層工程において、前記キャビティの底面を与える前記第
    2の基板用セラミックグリーンシート上に、前記キャリ
    アフィルム上に保持された前記キャビティの底面に相当
    する形状の前記収縮抑制用シートを転写する工程を備
    え、 前記焼成工程は、前記生の積層体の前記キャビティの底
    面上に前記収縮抑制用シートが配置された状態にある前
    記複合積層体に対して実施される、キャビティ付き多層
    セラミック基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記外側拘束層は、前記キャビティの開
    口を露出させる貫通部を有している、請求項1に記載の
    キャビティ付き多層セラミック基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記プレス工程は、前記キャビティの底
    面にもプレス作用が及ぼされるように実施される、請求
    項2に記載のキャビティ付き多層セラミック基板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の基板用セラミックグリーンシ
    ートとして、そこに設けられる前記貫通孔の大きさが互
    いに異なる少なくとも2種類のものが作製され、それに
    よって、前記生の基板用積層体に形成される前記キャビ
    ティは、少なくとも1つの段部を有し、前記収縮抑制用
    シートが配置される前記キャビティの底面は、前記段部
    の上面にも与えられる、請求項1ないし3のいずれかに
    記載のキャビティ付き多層セラミック基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記焼成工程において、1000℃以下
    の温度が適用される、請求項1ないし4のいずれかに記
    載のキャビティ付き多層セラミック基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基板用セラミック材料は、ガラスま
    たはガラスとセラミックとの混合物を含み、ガラス/セ
    ラミックの重量比が100/0ないし5/95の範囲内
    に選ばれている、請求項1ないし5のいずれかに記載の
    キャビティ付き多層セラミック基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の収縮抑制用無機材
    料は、互いに同じ無機材料を含む、請求項1ないし6の
    いずれかに記載のキャビティ付き多層セラミック基板の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記焼成工程の後、前記外側拘束層およ
    び前記収縮抑制用シートを除去する工程をさらに備え
    る、請求項1ないし7のいずれかに記載のキャビティ付
    き多層セラミック基板の製造方法。
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