JP5332038B2 - セラミック構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミック構造体の製造方法に関し、特に、凹部を有するセラミック構造体の製造方法に関する。
従来から、ビア構造を有するセラミック構造体が多層基板として広く用いられている。このような多層基板は、たとえば特開平11−274717号公報(特許文献1)、特開2007−227081号公報(特許文献2)および特開平8−78847号公報(特許文献3)に開示されている。またこのような基板にコンデンサが内蔵された構造が、たとえば特開2007−103908号公報(特許文献4)に開示されている。
上記のようなセラミック構造体は、通常、いわゆるグリーンシート法によって製造される。すなわち複数のグリーンシートを積層することにより積層体が形成され、この積層体が焼成される。従来この焼成工程において不良がしばしば生じることがあった。すなわち構造体内部における部材間の接続不良や、構造体の割れなどが生じることがあった。特に構造体がビア部を有する場合、ビアに充填された材料の収縮とセラミックグリーンシート自体の収縮との差に起因して、ビアに充填された材料が層間で、電気的、機能的に接続しないことがあり、これによりセラミック構造体の本来の機能が損なわれることがあった。
このような焼成不良の課題に対し、上記の特開平11−274717号公報、特開2007−227081号公報および特開平8−78847号公報の技術のように、材料の改善がなされている。すなわち導体材料の無機成分の含有量を増やして収縮を抑制したり、あるいは無機成分の粒子サイズを変更することにより焼結性を低下させたり、あるいはアルミナなどのセラミック材料、金属酸化物、難燃性金属を適量添加することにより焼結性を低下させたりする対策がなされている。また特開2007−103908号公報の技術のように、各層に導通不良対策用のパターンを形成する対策がなされている。
特開平11−274717号公報 特開2007−227081号公報 特開平8−78847号公報 特開2007−103908号公報
セラミック構造体の中には、その主面にキャビティ(凹部)を有するものがある。この場合、焼成時に加えられる熱の入熱経路がキャビティの存在によって複雑となるので、焼結の進行にむらが生じやすくなる。よってセラミック構造体の焼成不良が発生しやすいという問題がある。
特に、ビア部を有するセラミック構造体が焼成される場合、キャビティ近傍に形成されたビア部は、主面からの入熱だけでなく、キャビティの側面からの入熱を受ける。このためキャビティ近傍に形成されたビア部は、キャビティから離れて形成されたビア部に比して、過度に焼結しやすい。この結果、ビア部が層間で分離してしまう不良が生じることがあるという問題がある。
さらに、セラミック、導体、誘電体、磁性体、抵抗体などの複合材料からなるセラミック構造体の焼成においては、収縮率や基板の反り、あるいは材質の化学変化といった様々な変動要因がある。このため、上記の特開平11−274717号公報、特開2007−227081号公報および特開平8−78847号公報のように単に一部の材料の特性を最適化しただけでは、上記課題を完全に解決することは困難である。
また特開2007−103908号公報の技術のように不良対策用のパターンを形成する方法では、セラミック構造体の構造が複雑化してしまうという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、凹部を有するセラミック構造体の焼成不良の発生を抑制することができるセラミック構造体の製造方法を提供することである。
本発明のセラミック構造体の製造方法は、以下の工程を有する。
まず積層体が準備される。この積層体は、複数のグリーンシートが厚さ方向に積層されることによって形成される。またこの積層体は凹部を有する。この凹部は、厚さ方向に垂直な底面と、この底面を囲む側面とを有する。次にこの凹部の底面の上にセラミックブロックが配置される。次にこのセラミックブロックとともに積層体が焼成される。この焼成の後、セラミックブロックが除去される。セラミック構造体は、厚さ方向に沿ったビア穴を有する基材部と、ビア穴に材料が充填されることによって形成された接続部とを有する。セラミックブロックを配置する工程において、セラミックブロックの厚さ方向に沿った寸法は、凹部の厚さ方向に沿った寸法よりも大きい。焼成する工程の後における凹部の側面とセラミックブロックとの間の隙間は、複数のグリーンシートの1つの焼成後の厚さ寸法以下である。セラミックブロックは、積層体に対して凹部の底面にのみ接触するように配置される。セラミックブロックは、平面視において、凹部の外側に張り出す張り出し部を有する。セラミックブロックを配置する工程は、セラミックブロックが凹部の底面において積層体を支持するように、セラミックブロックの上に積層体を載せることによって行なわれる。
本発明のセラミック構造体の製造方法によれば、焼成工程においてセラミックブロックでキャビティの一部が塞がれているので、キャビティの側面から構造体内部への入熱が抑制される。よってセラミック構造体のキャビティ近傍部分が他の部分に比して過度に焼結することが防止されるので、焼成不良の発生を抑制できる。
本発明の実施の形態1におけるセラミック構造体の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミック構造体の製造方法の概略フロー図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミック構造体の製造方法の第1工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミック構造体の製造方法の第2工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミック構造体の製造方法の第3工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミック構造体の製造方法の第4工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミック構造体の製造方法の第5工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミック構造体の製造方法の第6工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の実施例のセラミック構造体の製造方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の比較例のセラミック構造体の製造方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2におけるセラミック構造体の製造方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2の実施例のセラミック構造体の製造方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態3におけるセラミック構造体の製造方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態3の実施例のセラミック構造体の製造方法の一工程を概略的に示す断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1を参照して、本実施の形態の多層基板90(セラミック構造体)は、厚さ方向(図中の縦方向)に積層された多層構造を有するセラミック基板であり、基材部21と、ビア部31と、配線層41とを有する。配線層41は、多層基板90の各層に設けられている。基材部21は、各配線層41を隔てる層間絶縁膜として機能できるように絶縁体からなり、またキャビティCVおよびビア穴を有する。ビア部31(接続部)は、このビア穴に導体材料が充填されることによって形成されたビア配線である。キャビティCVは、厚さ方向に垂直な主面(図中の上面)上に形成されており、厚さ方向に垂直な底面BTと、底面BTを囲む側面SDとを有する。側面SDは、たとえば、厚さ方向に平行な面である。
図2を参照して、多層基板90は、いわゆるグリーンシート法を用いて製造され、より具体的には主にステップS1〜S9によって製造される。以下にこの製造方法について詳しく説明する。
図3を参照して、1組のグリーンシート20が形成される(図2:ステップS1)。1組のグリーンシート20は、グリーンシート20a〜20jを有する。グリーンシート20a〜20jは、低温焼成に適したガラスセラミックスグリーンシートである。
主に図4を参照して、グリーンシート20a〜20jに、ビア穴用貫通部Vfおよびキャビティ用貫通部Cfが形成される(図2:ステップS2)。ビア穴用貫通部Vfは、ビア部31(図1)が形成されるビア穴となる部分である。キャビティ用貫通部CfはキャビティCV(図1)となる部分である。ビア穴用貫通部Vfおよびキャビティ用貫通部Cfを形成する方法としては、金型を用いる方法またはレーザ加工を用いる方法がある。
さらに図5を参照して、スクリーン印刷法などによりビア穴用貫通部Vfに導体材料(機能材料)が充填されることで、充填部30が形成される(図2:ステップS3)。充填部30はビア部31(図1)となるものである。次にグリーンシート20a〜20j上における必要な部分の上に導体材料が印刷されることで、パターン部40が形成される(図2:ステップS4)。パターン部40は、配線層41(図1)となるものである。なお導体材料としては、たとえば銀ペーストを用いることができる。
次にグリーンシート20a〜20jが、厚さ方向(図中の縦方向)に順に積層され、さらにプレスされることによって、積層シートが形成される(図2:ステップS5)。具体的には、まずグリーンシート20a〜20jの各々が位置決めされ、そして積層される。この位置決めは、画像処理、または機械的に位置決めがなされた冶具を用いて行なうことができる。次にプレス機によってグリーンシート20a〜20jが圧着される。このプレス機は、たとえば1軸プレス機または静水圧プレス機である。
さらに図6を参照して、上記の積層・プレスによって、キャビティ用貫通部Cfが重ね合わされることで、キャビティCVが形成される。また複数の充填部30が厚さ方向に配列される。次に積層シートが切断されることによって、積層シートから積層体80が切り出される(図2:ステップS6)。このようにして準備された積層体80は、厚さ方向に垂直な底面BTと底面を囲む側面SDとを有するキャビティCV(凹部)を有する。
さらに図7を参照して、積層体80の主面(図中の上面)が露出されるように、積層体80が焼成用の下敷セッター50上に載置される(図2:ステップS7)。下敷セッター50の材料は、後述する積層体80の焼成の焼成温度では焼結しない材料からなる。なお寸法D1a(図7)は、充填部30の端部とキャビティCVの端部との間の隙間の寸法である。
次にキャビティCVの底面BT上にセラミックブロック51が載置される(図2:ステップS8)。セラミックブロック51は、キャビティCVの厚さ方向に沿った寸法(すなわちキャビティCVの深さ寸法)よりも大きな高さ寸法を有する。またセラミックブロック51は、積層体80に対してキャビティCVの底面BTにのみ接触するように配置される。またセラミックブロック51は、キャビティCVの側面SDとの間の隙間が寸法L1aとなるような形状を有する。セラミックブロック51にこのような形状を付与するため、セラミックブロック51は焼結体から切り出され、さらに研磨されることで形成される。この焼結体は、アルミナ、ムライト、ジルコニアおよびマグネシアの少なくともいずれかを含み、また積層体80が焼成される際の焼成温度(たとえば820〜900℃)よりも高い温度(たとえば1600℃以上)で焼結されることで準備される。
次にセラミックブロック51とともに積層体80が焼成される(図2:ステップS9)。これにより積層体80は、焼結することで多層基板90となる。すなわち、1組のグリーンシート20、充填部30およびパターン部40のそれぞれは、焼結することで、基材部21、ビア部31および配線層41となる。
この焼結にともない寸法の収縮が生じる。よってキャビティCVの側面SDとセラミックブロック51との間の隙間は、寸法L1aから寸法L1bへと小さくなる。寸法L1bは、1組のグリーンシート20の1つの焼成後の厚さ寸法以下である。すなわち寸法L1bがこのような寸法条件を満たすように、寸法L1a(図7)が選択される。また寸法D1a(図7)は寸法D1b(図9)へと減少する。
次にキャビティCVからセラミックブロック51が除去される。そして下敷セッター50上から多層基板90が取り上げられる。
以上により多層基板90(図1)が得られる。
次に本実施の形態の実施例および比較例について説明する。
主に図9および図10を参照して、本実施の形態の実施例および比較例のそれぞれとして、多層基板90pおよび多層基板90zが作製された。焼成工程(図2:ステップS9)において、実施例ではセラミックブロック51が用いられ、比較例ではセラミックブロック51が用いられなかった。これ以外の条件は、両者の間で共通とされた。
多層基板90pおよび90zの各々の構造は、多層基板90(図1)の内部構造が単純化されたものとされた。このため多層基板90の製造方法の図面(図3〜図8)を援用しつつ、多層基板90pまたは90zの製造方法について説明する。
ステップS1(図2)にて、グリーンシート20(図3)が形成された。グリーンシート20a〜20jの各々の厚さは100μmとされた。
ステップS2(図2)にて、グリーンシート20e〜グリーンシート20j(図4)の各々に、金型を用いて直径0.2mmのビア穴用貫通部Vfが穿孔された。続いてグリーンシート20f〜20jの各々に、金型を用いて30mm角のキャビティ用貫通部Cfが形成された。
ステップS3(図2)にて、ビア穴用貫通部Vf(図4)に銀ペーストが充填されることで充填部30(図5)が形成された。銀ペーストとしては、1〜2μmの粒子径と、4%以下のガラス添加量とを有するものが用いられた。すなわち、焼成された際の収縮率が比較的大きくなるような銀ペーストが用いられた。
ステップS5(図2)にて、静水圧プレスによって積層体80(図7)が形成された。寸法D1a(図7)は、200μm、300μm、500μmおよび1000μmとされた。
ステップS8(図2)にて、本実施例においては、セラミックブロック51(図7)がキャビティCVの底面BT(図6)上に載置された。セラミックブロック51は、あらかじめ1600℃で焼成されたアルミナ焼結体で形成された25.5mm角、厚さ3mmのブロックであった。一方、比較例においてはセラミックブロック51は載置されなかった。
ステップS9(図2)にて、寸法が85%収縮するような焼成温度で、積層体80が焼成された。よってグリーンシート20a〜20jの各々に対応する厚さは、100μmから85μmへと減少した。また本実施例において寸法L1b(図9)は、この焼成後の厚さ(85μm)以下の寸法であった。
以上により、多層基板90p(図9)および多層基板90z(図10)を得た。
次に比較例のビア部31(図9)の検査が行なわれた。その結果、欠陥DF(図10)が観察された。
欠陥DFは、グリーンシート20(図6)の界面に相当する位置に発生した。この理由は、充填部30(図6)が焼結されることで厚さ方向に連結してビア部31(図10)が形成される際に、この連結に不良が生じやすかったためと考えられる。
またこの欠陥DFは、特にキャビティCV近傍において多く発生していた。この理由は焼成時に、キャビティCVの側面SDからの入熱によってキャビティCV近傍の焼結が過度になったためと考えられる。
この点をより詳しく検討するため、寸法D1a(図7)が200μm、300μm、500μmおよび1000μmの各々の場合におけるビア部31の導通不良率の検査がなされた。その結果を、以下の表1に示す。
Figure 0005332038
次に実施例において、寸法L1b(図9)が0μm、85μmおよび250μmの各々の場合について、寸法D1a(図7)が200μmとなる位置のビア部31(図9)の導通不良率の検査が行なわれた。その結果を、以下の表2に示す。
Figure 0005332038
上記の表1および表2の結果から、寸法L1a(図7)=200μmの位置のビア部31の導通不良率が、比較例では1.2%であり、実施例では0〜0.9%であった。すなわちセラミックブロック51を用いることによりビア部31の導通不良率を低減させることができた。また特に寸法L1b(図9)が85μm以下とされた場合、導通不良率が0%になった。すなわち寸法L1b(図9)がグリーンシート20a〜20jの1つの焼成後の厚さ以下とされた場合、ビア部31の不良率が顕著に低減された。
本実施の形態によれば、焼成(図2:ステップS9)において、図7および図8に示すようにセラミックブロック51でキャビティCV(図6)の一部が塞がれているので、キャビティCVの側面SDから積層体80(多層基板90)内部への入熱が抑制される。よって多層基板90のキャビティCV近傍部分が他の部分に比して過度に焼結収縮することが防止されるので、焼成不良の発生を抑制できる。
特に、キャビティCV(図1)近傍に形成されたビア部31は、仮にセラミックブロック51が用いられないと、焼成(図2:ステップS9)においてキャビティCVの側面SDから無視できない量の入熱を受けることで、過度に焼結収縮しやすい。その結果、層間でのビア部31の接続に不良が生じることがあるという問題がある。特に焼成時の収縮量が大きい材料がビア穴に充填される場合、この問題は顕著となる。本実施の形態によれば、このビア部31の接続の不良を防止することができる。
なお図5において充填部30の材料とパターン部40の材料とが同じ場合、充填部30およびパターン部40を同時に形成することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、ステップS8(図2)にて、セラミックブロック51(図7)の代わりに、セラミックブロック52(図11)が用いられる。
セラミックブロック52は、セラミックブロック51と異なり、平面視(図11における上方からの視野)において積層体80のキャビティ(凹部)の外側に張り出す張り出し部を有している。またセラミックブロック52は、平面視において、80の全体を覆うように設けられる。好ましくは、この張り出し部と積層体80との間の隙間の寸法L2aは、複数のグリーンシート20の1つの厚さ寸法以下である。
なお上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
次に、図12に示すように、実施の形態1の実施例と同様の積層体80pを用いて、本実施の形態の実施例が行なわれた。ただしセラミックブロック51の代わりにセラミックブロック52が用いられた。セラミックブロック52は、平面視において、80pの全体を覆うように設けられた。また寸法L2aは100μmとされた。すなわち寸法L2aは複数のグリーンシート20の1つの厚さ寸法(100μm)以下とされた。
次に寸法D1a(図12)が200μmとなる位置のビア部31(図9)の導通不良率の検査が行なわれた。その結果を、上述した比較例とともに、以下の表3に示す。
Figure 0005332038
よって、本実施例においても、実施の形態1と同様の効果が得られることがわかった。
また本実施の形態によれば、セラミックブロック52(図11)が張り出し部を有することによって、積層体80表面をより均一に加熱することができる。よって多層基板90(図1)の反りや歪みなどの変形をより抑制することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態においては、実施の形態2(図11)の配置を上下反転し、かつ下敷セッター50(図11)を省略した構成(図13)を用いて、積層体80の焼成が行なわれる。すなわちセラミックブロック52が積層体80のキャビティ(凹部)の底面において積層体80を支持するように、セラミックブロック52の上に積層体80が載せられる。このようにセラミックブロック52が配置された後、焼成が行なわれる。
なお上記以外の構成については、上述した実施の形態2の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
次に、図14に示すように、実施の形態2の実施例と同様の積層体80pを用いて、本実施の形態の実施例が行なわれた。ただし本実施例では、実施の形態2の実施例に対して、上下の配置は反転され、かつ下敷セッター50(図12)は用いられなかった。
次に寸法D1a(図14)が200μmとなる位置のビア部31(図9)の導通不良率の検査が行なわれた。その結果を、上述した比較例とともに、以下の表4に示す。
Figure 0005332038
よって、本実施例においても、実施の形態1と同様の効果が得られることがわかった。
また本実施の形態によれば下敷セッター50を用いずに多層基板90を製造することができる。これにより製造コストを削減することができる。
また下敷セッター50が用いられないので、焼成中の積層体80の焼結収縮にともない積層体80と下敷セッター50とが擦れることがない。よって焼成中の収縮中の擦れに起因した傷の発生部位を最小限に抑えることができる。
なお上記各実施の形態においてはセラミック構造体として多層基板について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、セラミックパッケージまたはセラミックデバイスであってもよい。
またビア穴に充填される材料は、導体に限定されるものではなく、セラミック構造体の機能に応じた機能材料であればよい。機能材料としては、導体の他に、誘電体、磁性体、抵抗体などがある。
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
本発明は、凹部を有するセラミック構造体の製造方法に特に有利に適用され得る。
20,20a〜20j グリーンシート、21 基材部、30 充填部、31 ビア部、40 パターン部、41 配線層、50 下敷セッター、51,52 セラミックブロック、80,80p 積層体、90,90p 多層基板、BT 底面、Cf キャビティ用貫通部、CV キャビティ(凹部)、SD 側面、Vf ビア穴用貫通部。

Claims (5)

  1. 複数のグリーンシートが厚さ方向に積層されることによって形成され、かつ、前記厚さ方向に垂直な底面と前記底面を囲む側面とを有する凹部を有する積層体を準備する工程と、
    前記凹部の前記底面の上にセラミックブロックを配置する工程と、
    前記セラミックブロックとともに前記積層体を焼成する工程と、
    前記焼成する工程の後に、前記セラミックブロックを除去する工程とを備え
    前記セラミック構造体は、前記厚さ方向に沿ったビア穴を有する基材部と、前記ビア穴に材料が充填されることによって形成された接続部とを有し、
    前記セラミックブロックを配置する工程において、前記セラミックブロックの前記厚さ方向に沿った寸法は、前記凹部の前記厚さ方向に沿った寸法よりも大きく、
    前記焼成する工程の後における前記凹部の前記側面と前記セラミックブロックとの間の隙間は、前記複数のグリーンシートの1つの焼成後の厚さ寸法以下であり、
    前記セラミックブロックは、前記積層体に対して前記凹部の前記底面にのみ接触するように配置され、
    前記セラミックブロックは、平面視において、前記凹部の外側に張り出す張り出し部を有し、
    前記セラミックブロックを配置する工程は、前記セラミックブロックが前記凹部の前記底面において前記積層体を支持するように、前記セラミックブロックの上に前記積層体を載せることによって行なわれる、セラミック構造体の製造方法。
  2. 前記セラミックブロックは、平面視において、前記積層体の全体を覆う、請求項に記載のセラミック構造体の製造方法。
  3. 前記積層体と前記張り出し部との間の隙間は、前記複数のグリーンシートの1つの厚さ寸法以下である、請求項またはに記載のセラミック構造体の製造方法。
  4. 前記セラミックブロックは、前記焼成する工程における焼成温度よりも高い焼成温度で形成されている、請求項1〜のいずれかに記載のセラミック構造体の製造方法。
  5. 前記セラミックブロックの材料は、アルミナ、ムライト、ジルコニアおよびマグネシアの少なくともいずれかを含む、請求項1〜のいずれかに記載のセラミック構造体の製造方法。
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