JP2003306674A - 白色ｌｅｄ用蛍光体とそれを用いた白色ｌｅｄ - Google Patents
白色ｌｅｄ用蛍光体とそれを用いた白色ｌｅｄInfo
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- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B20/00—Energy efficient lighting technologies, e.g. halogen lamps or gas discharge lamps
Abstract
(57)【要約】
【課題】３５０〜５００ｎｍの波長範囲に励起スペクト
ルのピーク波長があり、黄色に発光する白色ＬＥＤ用と
して好適な蛍光体および該蛍光体を用いてなる白色ＬＥ
Ｄを提供する。 【解決手段】ケイ酸塩蛍光体からなる白色ＬＥＤ用蛍光
体。ケイ酸塩蛍光体が、組成式ｍＭ 1Ｏ・ｎＭ2Ｏ・２Ｓ
ｉＯ2（式中のＭ1はＣａ、ＳｒおよびＢａからなる群よ
り選ばれる１種以上であり、Ｍ2はＭｇおよびＺｎから
なる群より選ばれる１種以上であり、ｍは０．５以上
２．５以下の範囲でありｎは０．５以上２．５以下の範
囲である。）で表される化合物と付活剤としてＥｕ、Ｄ
ｙからなる群より選ばれる１種以上とを含有してなる前
記記載の蛍光体。発光素子と前記いずれかに記載の蛍光
体とを用いてなる白色ＬＥＤ。
ルのピーク波長があり、黄色に発光する白色ＬＥＤ用と
して好適な蛍光体および該蛍光体を用いてなる白色ＬＥ
Ｄを提供する。 【解決手段】ケイ酸塩蛍光体からなる白色ＬＥＤ用蛍光
体。ケイ酸塩蛍光体が、組成式ｍＭ 1Ｏ・ｎＭ2Ｏ・２Ｓ
ｉＯ2（式中のＭ1はＣａ、ＳｒおよびＢａからなる群よ
り選ばれる１種以上であり、Ｍ2はＭｇおよびＺｎから
なる群より選ばれる１種以上であり、ｍは０．５以上
２．５以下の範囲でありｎは０．５以上２．５以下の範
囲である。）で表される化合物と付活剤としてＥｕ、Ｄ
ｙからなる群より選ばれる１種以上とを含有してなる前
記記載の蛍光体。発光素子と前記いずれかに記載の蛍光
体とを用いてなる白色ＬＥＤ。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、白色ＬＥＤ用蛍光
体および白色ＬＥＤに関するものである。
体および白色ＬＥＤに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】青色に発光する発光素子と、その青色の
光により励起され、黄色（黄緑色とオレンジ色も含む）
に発光する蛍光体とを組み合わせ、目視では白色に見え
る光を発する白色ＬＥＤが知られている。青色に発光す
る発光素子から発せられる光の波長範囲は３５０〜５０
０ｎｍであるので、その波長範囲の光により励起され、
かつ黄色に発光する蛍光体が、白色ＬＥＤ用蛍光体とし
て用いることができることが知られている。励起スペク
トルのピーク波長がこの３５０〜５００ｎｍの波長範囲
にあり、この波長範囲の光で効率良く励起され、黄色に
発光する蛍光体が求められている。
光により励起され、黄色（黄緑色とオレンジ色も含む）
に発光する蛍光体とを組み合わせ、目視では白色に見え
る光を発する白色ＬＥＤが知られている。青色に発光す
る発光素子から発せられる光の波長範囲は３５０〜５０
０ｎｍであるので、その波長範囲の光により励起され、
かつ黄色に発光する蛍光体が、白色ＬＥＤ用蛍光体とし
て用いることができることが知られている。励起スペク
トルのピーク波長がこの３５０〜５００ｎｍの波長範囲
にあり、この波長範囲の光で効率良く励起され、黄色に
発光する蛍光体が求められている。
【０００３】青色に発光する発光素子と蛍光体を組み合
わせた白色ＬＥＤ用であり、３５０〜５００ｎｍの波長
範囲に励起スペクトルのピーク波長がある蛍光体として
は、例えば、特開２００１−２１４１６２号公報に、ユ
ーロピウム付活のオキシ窒化物ガラス蛍光体（組成はモ
ル比でＣａＯ：Ａｌ2Ｏ3：ＳｉＯ2：ＡｌＮ：Ｅｕ2Ｏ 3
＝２９．１：３．２：３２．３：３２．３：３．１）が
提案されている。この蛍光体の励起スペクトルのピーク
波長は４８０ｎｍであり、３５０〜５００ｎｍの波長範
囲であるが、発光スペクトルのピーク波長は６００ｎｍ
であり赤色に近い色に発光するため、白色ＬＥＤ用に用
いた場合、黄色味のある白色を発する白色ＬＥＤとな
り、白色ＬＥＤ用蛍光体としては不十分であった。
わせた白色ＬＥＤ用であり、３５０〜５００ｎｍの波長
範囲に励起スペクトルのピーク波長がある蛍光体として
は、例えば、特開２００１−２１４１６２号公報に、ユ
ーロピウム付活のオキシ窒化物ガラス蛍光体（組成はモ
ル比でＣａＯ：Ａｌ2Ｏ3：ＳｉＯ2：ＡｌＮ：Ｅｕ2Ｏ 3
＝２９．１：３．２：３２．３：３２．３：３．１）が
提案されている。この蛍光体の励起スペクトルのピーク
波長は４８０ｎｍであり、３５０〜５００ｎｍの波長範
囲であるが、発光スペクトルのピーク波長は６００ｎｍ
であり赤色に近い色に発光するため、白色ＬＥＤ用に用
いた場合、黄色味のある白色を発する白色ＬＥＤとな
り、白色ＬＥＤ用蛍光体としては不十分であった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、３５
０〜５００ｎｍの波長範囲に励起スペクトルのピーク波
長があり、黄色に発光する白色ＬＥＤ用として好適な蛍
光体および該蛍光体を用いてなる白色ＬＥＤを提供す
る。
０〜５００ｎｍの波長範囲に励起スペクトルのピーク波
長があり、黄色に発光する白色ＬＥＤ用として好適な蛍
光体および該蛍光体を用いてなる白色ＬＥＤを提供す
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、か
かる状況下、上記の課題を解決すべく、蛍光体の組成に
ついて鋭意検討した結果、ケイ酸塩蛍光物質からなる蛍
光体は３５０〜５００ｎｍの波長範囲に励起スペクトル
のピーク波長があり、しかも黄色に発光することを見出
し、本発明を完成するに至った。
かる状況下、上記の課題を解決すべく、蛍光体の組成に
ついて鋭意検討した結果、ケイ酸塩蛍光物質からなる蛍
光体は３５０〜５００ｎｍの波長範囲に励起スペクトル
のピーク波長があり、しかも黄色に発光することを見出
し、本発明を完成するに至った。
【０００６】すなわち本発明は、ケイ酸塩蛍光物質から
なる白色ＬＥＤ用蛍光体を提供する。また本発明は、ケ
イ酸塩蛍光物質が、組成式ｍＭ1Ｏ・ｎＭ2Ｏ・２ＳｉＯ
2（式中のＭ1はＣａ、ＳｒおよびＢａからなる群より選
ばれる１種以上であり、Ｍ2はＭｇおよびＺｎからなる
群より選ばれる１種以上であり、ｍは０．５以上２．５
以下の範囲でありｎは０．５以上２．５以下の範囲であ
る。）で表される化合物と付活剤としてＥｕ、Ｄｙから
なる群より選ばれる１種以上とを含有してなる蛍光物質
である前記記載の蛍光体を提供する。また本発明は、ケ
イ酸塩蛍光物質が、オケルマナイト（Ａｋｅｒｍａｎｉ
ｔｅ、オケルマン石）と同じ結晶構造を有する化合物か
らなる前記記載の蛍光体を提供する。さらに本発明は、
前記いずれかに記載の蛍光物質と発光素子を用いてなる
白色ＬＥＤを提供する。
なる白色ＬＥＤ用蛍光体を提供する。また本発明は、ケ
イ酸塩蛍光物質が、組成式ｍＭ1Ｏ・ｎＭ2Ｏ・２ＳｉＯ
2（式中のＭ1はＣａ、ＳｒおよびＢａからなる群より選
ばれる１種以上であり、Ｍ2はＭｇおよびＺｎからなる
群より選ばれる１種以上であり、ｍは０．５以上２．５
以下の範囲でありｎは０．５以上２．５以下の範囲であ
る。）で表される化合物と付活剤としてＥｕ、Ｄｙから
なる群より選ばれる１種以上とを含有してなる蛍光物質
である前記記載の蛍光体を提供する。また本発明は、ケ
イ酸塩蛍光物質が、オケルマナイト（Ａｋｅｒｍａｎｉ
ｔｅ、オケルマン石）と同じ結晶構造を有する化合物か
らなる前記記載の蛍光体を提供する。さらに本発明は、
前記いずれかに記載の蛍光物質と発光素子を用いてなる
白色ＬＥＤを提供する。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳しく説明
する。本発明の白色ＬＥＤ用蛍光体は、ケイ酸塩蛍光物
質からなる。ケイ酸塩蛍光物質とは、ＳｉとＯを含む複
合酸化物の結晶からなる蛍光物質である。ケイ酸塩蛍光
物質には蛍光物質として作用するために、Ｓｉ以外の金
属元素として、付活剤が含まれる。付活剤としては、Ｃ
ｅ、Ｐｒ、Ｎｄ、Ｐｍ、Ｓｍ、Ｅｕ、Ｔｂ、Ｄｙ、Ｈ
ｏ、Ｅｒ、Ｔｍ、Ｙｂ、およびＭｎからなる群より選ば
れる１種以上の金属元素を挙げることができる。また、
付活剤以外に含まれてもよい金属元素としては、周期表
の１族（Ｌｉ、Ｎａ、Ｋ、Ｒｂ）、２族（Ｂｅ、Ｍｇ、
Ｃａ、Ｓｒ、Ｂａ）、３族（Ｓｃ、Ｙ）、４族（Ｔｉ、
Ｚｒ，Ｈｆ）、１３族（Ｂ、Ａｌ、Ｇａ、Ｉｎ）、１４
族（Ｇｅ、Ｓｎ）、１５族（Ｓｂ、Ｂｉ）からなる群よ
り選ばれる１種以上の金属元素を挙げることができる。
する。本発明の白色ＬＥＤ用蛍光体は、ケイ酸塩蛍光物
質からなる。ケイ酸塩蛍光物質とは、ＳｉとＯを含む複
合酸化物の結晶からなる蛍光物質である。ケイ酸塩蛍光
物質には蛍光物質として作用するために、Ｓｉ以外の金
属元素として、付活剤が含まれる。付活剤としては、Ｃ
ｅ、Ｐｒ、Ｎｄ、Ｐｍ、Ｓｍ、Ｅｕ、Ｔｂ、Ｄｙ、Ｈ
ｏ、Ｅｒ、Ｔｍ、Ｙｂ、およびＭｎからなる群より選ば
れる１種以上の金属元素を挙げることができる。また、
付活剤以外に含まれてもよい金属元素としては、周期表
の１族（Ｌｉ、Ｎａ、Ｋ、Ｒｂ）、２族（Ｂｅ、Ｍｇ、
Ｃａ、Ｓｒ、Ｂａ）、３族（Ｓｃ、Ｙ）、４族（Ｔｉ、
Ｚｒ，Ｈｆ）、１３族（Ｂ、Ａｌ、Ｇａ、Ｉｎ）、１４
族（Ｇｅ、Ｓｎ）、１５族（Ｓｂ、Ｂｉ）からなる群よ
り選ばれる１種以上の金属元素を挙げることができる。
【０００８】ケイ酸塩蛍光物質としては組成式
ｍＭ1Ｏ・ｎＭ2Ｏ・２ＳｉＯ2・・・（Ｉ）
（式中のＭ1はＣａ、ＳｒおよびＢａからなる群より選
ばれる１種以上であり、Ｍ2はＭｇおよびＺｎからなる
群より選ばれる１種以上であり、ｍは０．５以上２．５
以下の範囲であり、ｎは０．５以上２．５以下の範囲で
ある。）で表される化合物と、付活剤としてＥｕ、Ｄｙ
からなる群より選ばれる１種以上とを含有するケイ酸塩
蛍光物質が好ましい。その中でも特にオケルマナイト
（Ａｋｅｒｍａｎｉｔｅ、オケルマン石）と同じ結晶構
造をもつものが好ましい。
ばれる１種以上であり、Ｍ2はＭｇおよびＺｎからなる
群より選ばれる１種以上であり、ｍは０．５以上２．５
以下の範囲であり、ｎは０．５以上２．５以下の範囲で
ある。）で表される化合物と、付活剤としてＥｕ、Ｄｙ
からなる群より選ばれる１種以上とを含有するケイ酸塩
蛍光物質が好ましい。その中でも特にオケルマナイト
（Ａｋｅｒｍａｎｉｔｅ、オケルマン石）と同じ結晶構
造をもつものが好ましい。
【０００９】上記組成式（Ｉ）においてｍ＝２およびｎ
＝１である場合に組成式（Ｉ）により表わされる化合物
と付活剤としてＥｕとを含み、組成式（Ｍ1 1-aＥｕa）2
Ｍ2Ｓｉ2Ｏ7（式中のＭ1とＭ2は前記と同じものを表わ
し、ａは０．０００１以上０．５以下の範囲である。）
で表される化合物からなるかまたは該化合物と共付活剤
としてＤｙとを含有してなる蛍光物質からなる蛍光体が
白色ＬＥＤ用蛍光体として好ましい。前記組成式におい
てＭ2がＭｇである化合物および該化合物にＤｙを共付
活した化合物からなる蛍光物質がさらに好ましい。
＝１である場合に組成式（Ｉ）により表わされる化合物
と付活剤としてＥｕとを含み、組成式（Ｍ1 1-aＥｕa）2
Ｍ2Ｓｉ2Ｏ7（式中のＭ1とＭ2は前記と同じものを表わ
し、ａは０．０００１以上０．５以下の範囲である。）
で表される化合物からなるかまたは該化合物と共付活剤
としてＤｙとを含有してなる蛍光物質からなる蛍光体が
白色ＬＥＤ用蛍光体として好ましい。前記組成式におい
てＭ2がＭｇである化合物および該化合物にＤｙを共付
活した化合物からなる蛍光物質がさらに好ましい。
【００１０】また、上記の組成式（Ｉ）においてｍ＝１
およびｎ＝２である場合に組成式（Ｉ）により表わされ
る化合物と付活剤としてＥｕを含み、組成式（Ｍ1 1-bＥ
ｕb）Ｍ2 2Ｓｉ2Ｏ7（式中のＭ1とＭ2は前記と同じもの
を表わし、ｂは０．０００１以上０．５以下である。）
で表される化合物からなるかまたは該化合物と共付活剤
としてＤｙとを含有してなる蛍光物質からなる蛍光体が
白色ＬＥＤ用蛍光体として好ましい。前記組成式におい
てＭ2がＭｇである化合物および該化合物にＤｙを共付
活した化合物からなる蛍光物質がさらに好ましい。
およびｎ＝２である場合に組成式（Ｉ）により表わされ
る化合物と付活剤としてＥｕを含み、組成式（Ｍ1 1-bＥ
ｕb）Ｍ2 2Ｓｉ2Ｏ7（式中のＭ1とＭ2は前記と同じもの
を表わし、ｂは０．０００１以上０．５以下である。）
で表される化合物からなるかまたは該化合物と共付活剤
としてＤｙとを含有してなる蛍光物質からなる蛍光体が
白色ＬＥＤ用蛍光体として好ましい。前記組成式におい
てＭ2がＭｇである化合物および該化合物にＤｙを共付
活した化合物からなる蛍光物質がさらに好ましい。
【００１１】次に本発明の蛍光体の製造方法について説
明する。本発明の白色ＬＥＤ用蛍光体の製造方法は特に
限定されるものではないが、金属化合物の混合物であっ
て、焼成によりケイ酸塩蛍光物質となる混合物を焼成す
ることにより製造することができる。
明する。本発明の白色ＬＥＤ用蛍光体の製造方法は特に
限定されるものではないが、金属化合物の混合物であっ
て、焼成によりケイ酸塩蛍光物質となる混合物を焼成す
ることにより製造することができる。
【００１２】本発明の蛍光体を製造するための原料とな
るＳｉ以外の金属元素の化合物としては、高純度（９９
％以上）の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、
シュウ酸塩など高温で分解し酸化物になりうるものかま
たは高純度（９９．９％以上）の酸化物が使用できる。
Ｓｉの化合物としては、ＳｉＯ2を用いることができる
が、純度が９９．９％以上の高純度のもので平均粒径が
１μｍ以下の微粒のものを好適に用いることができる。
るＳｉ以外の金属元素の化合物としては、高純度（９９
％以上）の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、
シュウ酸塩など高温で分解し酸化物になりうるものかま
たは高純度（９９．９％以上）の酸化物が使用できる。
Ｓｉの化合物としては、ＳｉＯ2を用いることができる
が、純度が９９．９％以上の高純度のもので平均粒径が
１μｍ以下の微粒のものを好適に用いることができる。
【００１３】これらの原料の混合には通常工業的に用い
られているボールミル、Ｖ型混合機、または攪拌装置等
を用いることができる。
られているボールミル、Ｖ型混合機、または攪拌装置等
を用いることができる。
【００１４】混合した後、例えば１０００℃から１５０
０℃の温度範囲にて１〜１００時間焼成することにより
本発明の蛍光体が得られる。原料に水酸化物、炭酸塩、
硝酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩など高温で分解し酸
化物になりうるものを使用した場合、本焼成の前に、例
えば６００℃から９００℃の温度範囲にて仮焼すること
も可能である。
０℃の温度範囲にて１〜１００時間焼成することにより
本発明の蛍光体が得られる。原料に水酸化物、炭酸塩、
硝酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩など高温で分解し酸
化物になりうるものを使用した場合、本焼成の前に、例
えば６００℃から９００℃の温度範囲にて仮焼すること
も可能である。
【００１５】焼成雰囲気としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば水素を０．１〜１０体積％含む窒素
やアルゴン等の還元性雰囲気で焼成することが好まし
い。また仮焼の雰囲気は大気雰囲気、還元性雰囲気のい
ずれでもよい。また、反応を促進するために、適量のフ
ラックスを添加してもよい。
ではないが、例えば水素を０．１〜１０体積％含む窒素
やアルゴン等の還元性雰囲気で焼成することが好まし
い。また仮焼の雰囲気は大気雰囲気、還元性雰囲気のい
ずれでもよい。また、反応を促進するために、適量のフ
ラックスを添加してもよい。
【００１６】さらに、上記方法にて得られる蛍光体を、
例えばボールミル、ジェットミル等を用いて粉砕するこ
とができる。また、洗浄、分級することができる。得ら
れる蛍光体の結晶性を高めるために、再焼成を行うこと
もできる。
例えばボールミル、ジェットミル等を用いて粉砕するこ
とができる。また、洗浄、分級することができる。得ら
れる蛍光体の結晶性を高めるために、再焼成を行うこと
もできる。
【００１７】以上のようにして得られる本発明の蛍光体
は励起スペクトルのピーク波長が３５０から５００ｎｍ
の範囲にあるので、その波長範囲の光で効率良く励起さ
れ、黄色に発光する。
は励起スペクトルのピーク波長が３５０から５００ｎｍ
の範囲にあるので、その波長範囲の光で効率良く励起さ
れ、黄色に発光する。
【００１８】蛍光体を励起する３５０から５００ｎｍの
波長の光を発する発光素子としては、窒化物半導体から
なる発光素子が好ましい。窒化物半導体は１．９５ｅＶ
（ＩｎＮ）〜６．１９ｅＶ（ＡｌＮ）までのバンドギャ
ップを有する半導体材料として知られており、理論的に
は約６３３ｎｍ〜２０１ｎｍまでの発光が可能である
（特開平１１−１９１６３８号公報）。また、窒化物半
導体は構成元素の比率により発光波長を変えることがで
き、例えば、Ｇａ−Ｎ系では３２０から４５０ｎｍの範
囲、Ｉｎ−Ａｌ−Ｇａ−Ｎ系では３００から５００ｎｍ
の範囲で発光の波長のピークを制御できる。窒化物半導
体からなる発光素子としては、発光層が組成式ＩｎxＡ
ｌyＧａ1-x-yＮ（０＜ｘ、０＜ｙ、ｘ＋ｙ＜１）で表わ
される化合物からなり、ヘテロ構造またはダブルヘテロ
構造を有する発光素子が挙げられる。
波長の光を発する発光素子としては、窒化物半導体から
なる発光素子が好ましい。窒化物半導体は１．９５ｅＶ
（ＩｎＮ）〜６．１９ｅＶ（ＡｌＮ）までのバンドギャ
ップを有する半導体材料として知られており、理論的に
は約６３３ｎｍ〜２０１ｎｍまでの発光が可能である
（特開平１１−１９１６３８号公報）。また、窒化物半
導体は構成元素の比率により発光波長を変えることがで
き、例えば、Ｇａ−Ｎ系では３２０から４５０ｎｍの範
囲、Ｉｎ−Ａｌ−Ｇａ−Ｎ系では３００から５００ｎｍ
の範囲で発光の波長のピークを制御できる。窒化物半導
体からなる発光素子としては、発光層が組成式ＩｎxＡ
ｌyＧａ1-x-yＮ（０＜ｘ、０＜ｙ、ｘ＋ｙ＜１）で表わ
される化合物からなり、ヘテロ構造またはダブルヘテロ
構造を有する発光素子が挙げられる。
【００１９】本発明の白色ＬＥＤは、本発明の蛍光体を
用いて特開平５−１５２６０９号公報、特開平７−９９
３４５号公報等に開示されているような公知の方法によ
って製造することができる。本発明の蛍光体をエポキシ
樹脂、ポリカーボネート、シリコンゴムなどの透光性樹
脂中に分散させ、蛍光体を分散させた樹脂を、ステム上
の発光素子（化合物半導体）を取り囲むように成形する
ことにより、本発明の白色ＬＥＤを製造することができ
る。本発明の白色ＬＥＤにおいては、発光素子としては
青色発光窒化物半導体が好ましいが、紫外から青色に発
光する化合物半導体を用いることも可能である。
用いて特開平５−１５２６０９号公報、特開平７−９９
３４５号公報等に開示されているような公知の方法によ
って製造することができる。本発明の蛍光体をエポキシ
樹脂、ポリカーボネート、シリコンゴムなどの透光性樹
脂中に分散させ、蛍光体を分散させた樹脂を、ステム上
の発光素子（化合物半導体）を取り囲むように成形する
ことにより、本発明の白色ＬＥＤを製造することができ
る。本発明の白色ＬＥＤにおいては、発光素子としては
青色発光窒化物半導体が好ましいが、紫外から青色に発
光する化合物半導体を用いることも可能である。
【００２０】また、本発明の蛍光体は単独で使用できる
が、例えば赤色に発光する蛍光体や緑色に発光する蛍光
体など他の蛍光体との併用によって、より白色度の高い
白色ＬＥＤを製造することも可能である。
が、例えば赤色に発光する蛍光体や緑色に発光する蛍光
体など他の蛍光体との併用によって、より白色度の高い
白色ＬＥＤを製造することも可能である。
【００２１】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【００２２】実施例１
（Ｃａ0.99Ｅｕ0.01）2ＭｇＳｉ2Ｏ7を製造するにあた
り、出発原料として、炭酸カルシウムＣａＣＯ3、酸化
ユーロピウムＥｕ2Ｏ3、酸化マグネシウムＭｇＯ、酸化
珪素ＳｉＯ2を用いた。これら原料をＣａＣＯ3：Ｅｕ2
Ｏ3：ＭｇＯ：ＳｉＯ2のモル比が１．９８：０．０１：
１：２になるように配合し、フラックスとして生成物
（Ｃａ0.99Ｅｕ0.01）2ＭｇＳｉ2Ｏ7１モルに対してＢ2
Ｏ3を０．１モル添加し、アセトンを加えて乳鉢で十分
湿式混合し、乾燥させた。得られた混合原料をステンレ
ス製の金型に入れ、４０ＭＰａの圧力で加圧して直径１
５ｍｍ×厚さ３ｍｍの円形ペレットに成形した。得られ
たペレットをアルミナ坩堝に入れ、５％Ｈ2−９５％Ａ
ｒ雰囲気中、１２００℃で３時間焼成した。得られた蛍
光体の結晶構造はオケルマナイト構造であった。焼成後
得られた蛍光体につき、２５４ｎｍもしくは３６５ｎｍ
の紫外線にて励起するといずれも高輝度の黄色発光を示
した。図１に励起スペクトルを、図２に発光スペクトル
を示した。励起スペクトルのピーク波長は３９０ｎｍ付
近であり、発光スペクトルのピーク波長は５３０ｎｍで
あった。
り、出発原料として、炭酸カルシウムＣａＣＯ3、酸化
ユーロピウムＥｕ2Ｏ3、酸化マグネシウムＭｇＯ、酸化
珪素ＳｉＯ2を用いた。これら原料をＣａＣＯ3：Ｅｕ2
Ｏ3：ＭｇＯ：ＳｉＯ2のモル比が１．９８：０．０１：
１：２になるように配合し、フラックスとして生成物
（Ｃａ0.99Ｅｕ0.01）2ＭｇＳｉ2Ｏ7１モルに対してＢ2
Ｏ3を０．１モル添加し、アセトンを加えて乳鉢で十分
湿式混合し、乾燥させた。得られた混合原料をステンレ
ス製の金型に入れ、４０ＭＰａの圧力で加圧して直径１
５ｍｍ×厚さ３ｍｍの円形ペレットに成形した。得られ
たペレットをアルミナ坩堝に入れ、５％Ｈ2−９５％Ａ
ｒ雰囲気中、１２００℃で３時間焼成した。得られた蛍
光体の結晶構造はオケルマナイト構造であった。焼成後
得られた蛍光体につき、２５４ｎｍもしくは３６５ｎｍ
の紫外線にて励起するといずれも高輝度の黄色発光を示
した。図１に励起スペクトルを、図２に発光スペクトル
を示した。励起スペクトルのピーク波長は３９０ｎｍ付
近であり、発光スペクトルのピーク波長は５３０ｎｍで
あった。
【００２３】窒化物半導体からなる青色の発光素子の上
に得られた蛍光体を塗布して発光させると、窒化物半導
体からの光と蛍光体からの光の混色によって、目視によ
り白色に見えるＬＥＤを得ることができた。窒化物半導
体は、発光層にＩｎ0.3Ｇａ0.7Ｎの組成を有し、４５０
ｎｍに発光ピークを有するものを使用した。窒化物半導
体は、ＴＭＧ（トリメチルガリウム）ガス、ＴＥＧ（ト
リエチルガリウム）ガス、ＴＭＩ（トリメチルインジウ
ム）ガス、アンモニア及びドーパントガス（シラン（Ｓ
ｉＨ4）とシクロペンダジエニルマグネシウム（Ｃｐ2Ｍ
ｇ））を用い、洗浄したサファイヤ基板上にＭＯＶＰＥ
（有機金属気相成長）法で製造した。この窒化物半導体
に電極を形成し、発光素子とした。
に得られた蛍光体を塗布して発光させると、窒化物半導
体からの光と蛍光体からの光の混色によって、目視によ
り白色に見えるＬＥＤを得ることができた。窒化物半導
体は、発光層にＩｎ0.3Ｇａ0.7Ｎの組成を有し、４５０
ｎｍに発光ピークを有するものを使用した。窒化物半導
体は、ＴＭＧ（トリメチルガリウム）ガス、ＴＥＧ（ト
リエチルガリウム）ガス、ＴＭＩ（トリメチルインジウ
ム）ガス、アンモニア及びドーパントガス（シラン（Ｓ
ｉＨ4）とシクロペンダジエニルマグネシウム（Ｃｐ2Ｍ
ｇ））を用い、洗浄したサファイヤ基板上にＭＯＶＰＥ
（有機金属気相成長）法で製造した。この窒化物半導体
に電極を形成し、発光素子とした。
【００２４】
【発明の効果】本発明の蛍光体は、青色の発光素子が発
する３５０〜５００ｎｍの波長範囲の光により効率良く
励起され、黄色に発光するので白色ＬＥＤ用に好適であ
り、本発明の蛍光体を用いてなる白色ＬＥＤは効率が高
く高輝度のものとなるので、本発明は工業的に極めて有
用である。
する３５０〜５００ｎｍの波長範囲の光により効率良く
励起され、黄色に発光するので白色ＬＥＤ用に好適であ
り、本発明の蛍光体を用いてなる白色ＬＥＤは効率が高
く高輝度のものとなるので、本発明は工業的に極めて有
用である。
【図１】励起する光の波長を２００ｎｍから５００ｎｍ
に変化させたときの、本発明の白色ＬＥＤ用蛍光体であ
る（Ｃａ0.99Ｅｕ0.01）2ＭｇＳｉ2Ｏ7の励起スペクト
ル。縦軸は発光の強度であり、単位は任意単位である。
に変化させたときの、本発明の白色ＬＥＤ用蛍光体であ
る（Ｃａ0.99Ｅｕ0.01）2ＭｇＳｉ2Ｏ7の励起スペクト
ル。縦軸は発光の強度であり、単位は任意単位である。
【図２】波長が３６５ｎｍの光で励起した場合の、本発
明の白色ＬＥＤ用蛍光体である（Ｃａ0.99Ｅｕ0.01）2
ＭｇＳｉ2Ｏ7の発光スペクトル。縦軸は発光の強度であ
り、単位は任意単位である。
明の白色ＬＥＤ用蛍光体である（Ｃａ0.99Ｅｕ0.01）2
ＭｇＳｉ2Ｏ7の発光スペクトル。縦軸は発光の強度であ
り、単位は任意単位である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 宮崎 進
茨城県つくば市北原６ 住友化学工業株式
会社内
Ｆターム(参考） 4H001 CA02 CA04 CA06 XA08 XA12
XA14 XA20 XA30 XA38 XA56
YA63 YA66
5F041 AA11 CA04 CA34 CA46 CA65
EE25
Claims (7)
- 【請求項１】ケイ酸塩蛍光物質からなることを特徴とす
る白色ＬＥＤ用蛍光体。 - 【請求項２】ケイ酸塩蛍光物質が、組成式ｍＭ1Ｏ・ｎ
Ｍ2Ｏ・２ＳｉＯ2（式中のＭ1はＣａ、ＳｒおよびＢａ
からなる群より選ばれる１種以上であり、Ｍ2はＭｇお
よびＺｎからなる群より選ばれる１種以上であり、ｍは
０．５以上２．５以下の範囲でありｎは０．５以上２．
５以下の範囲である。）で表される化合物と付活剤とし
てＥｕ、Ｄｙからなる群より選ばれる１種以上とを含有
してなる蛍光物質である請求項１に記載の蛍光体。 - 【請求項３】ケイ酸塩蛍光物質が、オケルマナイト（Ａ
ｋｅｒｍａｎｉｔｅ、オケルマン石）と同じ結晶構造を
有する蛍光物質である請求項１または２に記載の蛍光
体。 - 【請求項４】ケイ酸塩蛍光物質が、組成式（Ｍ1 1-aＥｕ
a）2Ｍ2Ｓｉ2Ｏ7（式中のＭ1とＭ2は前記と同じものを
表わし、ａは０．０００１以上０．５以下の範囲であ
る。）で表される化合物からなるかまたは該化合物と付
活剤としてＤｙとを含有してなる蛍光物質である請求項
２または３に記載の蛍光体。 - 【請求項５】ケイ酸塩蛍光物質が、組成式（Ｍ1 1-cＥｕ
c）Ｍ2 2Ｓｉ2Ｏ7（式中のＭ1とＭ2は前記と同じものを
表わし、ｃは０．０００１以上０．５以下の範囲であ
る。）で表される化合物からなるからなるかまたは該化
合物と付活剤としてＤｙとを含有してなる蛍光物質であ
る請求項２または３に記載の蛍光体。 - 【請求項６】Ｍ2がＭｇである請求項４または５に記載
の蛍光体。 - 【請求項７】請求項１から６のいずれかに記載の蛍光体
と発光素子を用いてなることを特徴とする白色ＬＥＤ。
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