JP2003305481A - 晶析脱リン方法及び晶析脱リン装置 - Google Patents
晶析脱リン方法及び晶析脱リン装置Info
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Abstract
行える装置を提供する。 【解決手段】 結晶種の流動床1aが形成された反応晶
析槽1内にリン含有水を導入して、リン含有水中のリン
と前記結晶種とを接触させて、リン含有水中のリンをリ
ン酸カルシウム化合物として分離する晶析脱リン方法で
あって、前記反応晶析槽1内で循環流を形成することに
より、前記結晶種と共にリン含有水を前記反応晶析槽1
内で循環させることを特徴とする晶析脱リン方法。
Description
ン含有水からリンを分離する晶析脱リン方法及び晶析脱
リン装置に関し、更に詳しくは、リン酸カルシウムを含
有するリン吸着剤を流動化させた流動床式の反応晶析槽
内にリン含有水を供給し、リン含有水中のリンとリン吸
着剤とを反応させることによりリン酸カルシウム化合物
を析出させる晶析脱リン方法及び晶析脱リン装置に関す
る。
ン装置としては、最終生成物のリサイクル性が高く、系
外に排出されるリン含有物の容積が小さく、かつ、含液
分(付着液分)が少ないという理由から、晶析脱リン装
置が注目されている。
は、結晶種を固定した状態で用いる固定床式の晶析脱リ
ン装置が多数を占めているが、処理速度を大きくとれな
いという問題点があるため、処理速度を大きくとれる流
動床式の晶析脱リン装置を用いた晶析脱リンも行われて
いる。
内にリン含有水を導入し、反応晶析槽内に結晶種の流動
床を形成させながらリン含有水を上向流通水させて、リ
ン含有水中のリンと結晶種とを接触させ、リン含有水中
のリンをリン酸カルシウム化合物として分離して脱リン
処理し、反応晶析槽から脱リン処理された処理水を排出
するよう構成されたものが知られている。
は、リン含有水のpH値を10程度の高い値に設定する
ことにより、リン含有水の過飽和度を高くして反応時間
を短縮すると共に、反応晶析槽内にカルシウムやアルカ
リ剤を供給して、晶析反応の際に結晶種の表面以外で生
成されるリン酸カルシウムの微細結晶の析出を抑制する
ことが行われている。
場合には有効だが、リン濃度が高いと微細結晶の析出量
が増大し、処理水中に微細結晶が流出するおそれがある
ため、反応晶析槽内で脱リン処理された処理水の一部を
リン含有水の希釈に用いて、リン含有水のリン濃度を低
下させることも行われている。
のリン濃度を十分低くするために循環させる処理水の流
量を増大させると、反応晶析槽内のリン含有水のLV
(線速度)が増大する。このため、結晶種の充填密度を
高めて展開率を高めるべく、結晶種の添加量を増大させ
る必要があり、これらを十分に収容できるよう、反応晶
析槽の体積を大きくする必要があった。そこで、線速度
を抑制して反応晶析槽の体積を小さく抑えるべく反応晶
析槽の断面積を大きくすると、反応晶析槽の設置面積が
大きくなってしまう。このように、従来の晶析脱リン装
置では、処理効率を高めようとすると装置が大型化して
しまうという問題があった。
つ十分な脱リン処理を行える装置を提供することを目的
とする。
になされた請求項1に係る晶析脱リン方法の発明は、結
晶種の流動床が形成された反応晶析槽内にリン含有水を
導入して、リン含有水中のリンと前記結晶種とを接触さ
せて、リン含有水中のリンをリン酸カルシウム化合物と
して分離する晶析脱リン方法であって、前記反応晶析槽
内で循環流を形成することにより、前記結晶種と共にリ
ン含有水を前記反応晶析槽内で循環させることを特徴と
する晶析脱リン方法である。
た晶析脱リン方法において、結晶種の流動床が形成され
た反応晶析槽内にリン含有水を導入すると共に、前記反
応晶析槽内で循環流を形成することにより、結晶種と共
にリン含有水を反応晶析槽内で循環させるので、反応晶
析槽内の結晶種とリン含有水との接触頻度を高めて、結
晶種表面へのリン酸カルシウムの析出を促進でき、結晶
種の展開率を低く抑えつつ脱リン処理効率を高くでき
る。このため、リン含有水を希釈するための処理水の流
量を抑えることができ、反応晶析槽の容積を小さくでき
る。また、リン含有水中での結晶種の充填密度、即ち単
位容積あたりの表面積を大きくできるので、反応晶析槽
内の結晶種の量を抑えつつ結晶種表面での結晶析出の割
合を高く維持でき、微細結晶の生成を更に抑えて十分な
脱リン処理を行うことができる。
結晶種の流動床が形成された反応晶析槽内にリン含有水
を導入して、リン含有水中のリンと前記結晶種とを接触
させ、リン含有水中のリンをリン酸カルシウム化合物と
して分離する晶析脱リン装置であって、前記反応晶析槽
内のリン含有水を前記結晶種と共に前記反応晶析槽内で
循環させるための循環流形成手段を備えることを特徴と
する晶析脱リン装置である。
た晶析脱リン装置において、結晶種の流動床が形成され
た反応晶析槽内にリン含有水を導入すると共に、循環流
形成手段により、結晶種と共にリン含有水を反応晶析槽
内で循環させるので、反応晶析槽内でのリン含有水の滞
溜時間を短くでき、反応晶析槽内での結晶種とリン含有
水との接触頻度を高めて、結晶種表面へのリン酸カルシ
ウムの析出を促進でき、結晶種の展開率を低く抑えつつ
脱リン処理効率を高くできる。このため、リン含有水を
希釈するための処理水の流量を抑えることができ、反応
晶析槽の容積を小さくできる。また、リン含有排水中で
の結晶種の充填密度、即ち単位容積あたりの表面積を大
きくできるので、反応晶析槽内の結晶種の量を抑えつつ
結晶種表面での結晶析出の割合を高く維持でき、微細結
晶の生成を更に抑えて十分な脱リン処理を行うことがで
きる。
前記反応晶析槽が、前記反応晶析槽内にリン含有水を導
入するための導入口をその下部に備え、前記反応晶析槽
内で脱リン処理された処理水を外部に排出するための排
出口をその上部に備えることを特徴とする請求項2に記
載の晶析脱リン装置である。
入するための導入口が反応晶析槽の下部に設けられ、反
応晶析槽内で脱リン処理された処理水を外部に排出する
ための排出口が反応晶析槽の上部に設けられているた
め、反応晶析槽内のリン含有水に十分な上向流を与える
ことができ、沈降速度の大きな、例えば、粒径0.1m
m以上のヒドロキシアパタイトからなる結晶種でも、反
応晶析槽の底部に結晶種が沈降するのを防止して、十分
な流動床を形成することができる。また、粒径の小さな
結晶種は沈降性が悪く、結晶種の展開率が大きくなるた
め、反応晶析槽を大きくする必要があるが、この装置に
よれば、粒径の大きな結晶種でも十分な流動床を形成で
きるので、結晶種の展開率を小さく抑えられ、反応晶析
槽の容積を小さくできる。
実施形態について図面を参照して説明する。最初に、本
実施形態で使用される薬剤について説明する。 (1)本実施形態で用いられるカルシウム化合物及び/
又はアルカリ剤とは、排水中のリンと反応して難溶解性
のカルシウム塩を生成するものであり、代表的には、消
石灰Ca(OH)2の消石灰乳が挙げられる。しかし、
本発明で用いるカルシウム化合物は、同様な機能を奏す
ればCa(OH)2に限定されるものではなく、例えば
塩化カルシウム等他のカルシウム化合物を用いることも
できる。本発明の実施形態においては代表的な化合物と
してCa(OH)2を例示して説明する。Ca(OH)2
は、カルシウムイオン供給源としてだけでなくアルカリ
剤としての機能を兼用できることから、カルシウム化合
物としてはCa(OH)2を用いるのが望ましい。 (2)リン酸カルシウムが析出される担持体としては、
例えば骨炭、リン酸カルシウム、リン鉱石などの天然鉱
石や人工的に調整した脱リン材を用いることができる。
担持体としては、粒径が0.1mm〜1mmのものを使
用できるが、晶析反応速度と粉砕コストとの兼ね合いか
ら0.15〜0.5mm程度であることが好ましい。す
なわち、粒径が0.15mm未満では粉砕コストが高く
なり、逆に、粒径が0.5mm以上では晶析反応速度が
遅くなる。
て図1を参照して説明する。図1は、本発明に係る晶析
脱リン装置の一実施形態を示す系統図である。本発明に
係る晶析脱リン装置は、原水供給部と、消石灰乳供給部
と、晶析脱リン部と、処理水循環部とを主要部としてい
る。
れた下水処理水等のリン含有水(リン濃度(PO4−P
として)は通常は1〜10mg/L)が、原水ポンプ2
aで抜き出され、配管2bを介して流動床式の反応晶析
槽1に供給されるようになっている。このとき、既に反
応晶析槽1でリンを分離されて処理水槽4に貯溜された
処理水が、循環水ポンプ4a1により配管4b1を介し
てリン含有水が流れる配管2bに供給され、リン含有水
が希釈されて反応晶析槽1に供給されるようになってい
る。
ー車からカルシウム化合物及び/又はアルカリ剤である
消石灰乳が消石灰乳受入タンク3に受け入れられ、貯蔵
されるようになっている。貯蔵された消石灰乳は、バル
ブV1を開として循環ラインを形成し、循環ポンプ3a
を運転しながら配管3bを介して循環(攪拌)させるこ
とで消石灰乳受入タンク3内の消石灰濃度を均一にでき
るようになっている。また、消石灰乳供給部では、バル
ブV2を開とすることにより、循環ポンプ3aを運転し
ながら配管3b及び配管3cを介して流動床式の反応晶
析槽1に消石灰乳を供給するようになっている。ここ
で、配管3cは、配管3から反応晶析槽1内に導入され
た消石灰乳の希釈液が、反応晶析槽1内を循環するリン
含有水の水流に乗るよう設けられている。これにより、
後記する反応晶析槽1内に設けられたドラフト管13内
を流動するリン含有水と共に消石灰乳が攪拌されて、反
応晶析槽1内に消石灰乳を速やかに分散させられる。
給される前に、処理水槽4から希釈水ポンプ4a2の始
動により配管4b2を介して供給される処理水により、
配管3c内で5〜25倍に希釈され、流動床式の反応晶
析槽1の流動床1aがpH=6〜11、好ましくは9.
5〜10.5、Ca濃度=20〜100mg/L、好ま
しくは40〜60mg/Lに設定できるように自動制御
されて供給されるようになっている。
1内で、流動床1aを形成する結晶種とリン含有水とが
接触することにより、リン含有水中のリンが除去される
ようになっている。
理水で希釈されたリン含有水を反応晶析槽1内に導入す
るための導入口11がその底板部に設けられており、反
応晶析槽1内で脱リン処理された処理水を反応晶析槽1
から排出するための排出口12が側壁上部に設けられて
いる。この場合、排出口12の配設位置は、ドラフト管
13を用いない場合に導入口11からリン含有水を導入
して、反応晶析槽1内で上向流を形成した際の、リン含
有水の流動界面の上方30cm以上、特に50cm以上
の位置に設けられている。これにより、反応晶析槽1か
らの結晶種の流出を防止できる。
よりも径の小さな略円筒状のドラフト管13が設けられ
ている。ドラフト管13の断面積は、反応晶析槽1の断
面積の1/50〜1/2、好ましくは1/25〜1/4
程度とすることが好ましい。
内の液を攪拌するための攪拌機14(循環流形成手段)
が設けられている。攪拌機14は、リン含有水を攪拌す
るための攪拌部分141が、反応晶析槽1内のリン含有
水の流動界面よりも低く、静止界面よりも高い位置に位
置し、かつ、ドラフト管13内に存するよう配設されて
いる。
水で希釈されたリン含有水が導入口11から反応晶析槽
1内に導入される。この場合、反応晶析槽1内に導入さ
れるリン含有水の流量は、展開率が20〜200%とな
るようにすることが好ましい。このようにして反応晶析
槽1内に導入されたリン含有水は、ディストリビュータ
1cを通過して、5〜20m/hrの範囲の線速度LV
で上向流を形成し、結晶種を流動化させて流動床1aを
形成する。
に導入するための導入口11を底板部に設け、反応晶析
槽1内で脱リン処理された処理水を外部に排出するため
の排出口12を側壁上部に設けることにより、反応晶析
槽1内のリン含有水に十分な上向流を与えられる。この
ため、粒径が大きな結晶種を用いた場合でも、反応晶析
槽1の底部に結晶種が沈降するのを防止して、十分な流
動床1aを形成できる。粒径の小さな結晶種は沈降しづ
らく、結晶種の展開率が大きくなるため、反応晶析槽を
大きくする必要があるが、この装置によれば、粒径の大
きな結晶種でも十分な流動床を形成できるので、結晶種
の展開率を小さく抑えられ、反応晶析槽1の容積を小さ
くできる。
拌機14で攪拌されて、ドラフト管13内のリン含有水
が下向き流を形成し、これに伴いドラフト管13外のリ
ン含有水が上向き流を形成して、反応晶析槽1内のリン
含有水が全体として図2に太矢印で示すように循環する
ようになっている。この場合、ドラフト管13内を下向
流を形成して流動するリン含有水の流量は、導入口11
から反応晶析槽1内に導入されるリン含有水の流量の2
倍以上、特に4〜10倍以上とすることにより、反応晶
析槽1内でのリン含有水中のリンと結晶種との接触頻度
を高めて脱リン効率を高めるのに十分な循環流を反応晶
析槽1内に形成できる。
攪拌機14の攪拌部141で反応晶析槽1内のリン含有
水を循環させることにより、リン含有水を結晶種と共に
反応晶析槽1内で循環させることができ、反応晶析槽1
内の結晶種とリン含有水との接触頻度を高めて、結晶種
表面へのリン酸カルシウムの析出を促進でき、結晶種の
展開率を低く抑えつつ脱リン処理効率を高くできる。こ
れによりリン含有水中での結晶種の充填密度、即ち単位
容積あたりの表面積を大きくでき、反応晶析槽1内の結
晶種の量を少なくしつつ結晶種表面での結晶析出を割と
高く維持でき、微細結晶の生成を更に抑えることができ
る。
は、反応晶析槽1の側壁上部に設けられた排出口12か
ら、配管1bを介して処理水循環部に供給される。
1内でリンを分離されたリン含有水が配管1bを介して
処理水として処理水槽4に貯溜され、処理水の1部は、
後段のpH調整槽(不図示)でpH値を中和処理された
後、河川に放流される。処理水の残りは、1部が循環水
ポンプ4a1により配管4b1を介して反応晶析槽1の
下部へ戻され、また1部が希釈水ポンプ4a2により配
管4b2を介して配管3cへと消石灰乳を希釈するため
の希釈水として供給される。
ン含有水を循環させるための循環流形成手段として攪拌
機14を用いた場合について説明したが、反応晶析槽1
内のリン含有水を循環させることができるのであれば攪
拌機14に限らず、例えば、水中ミキサーを用いること
もできる。前記実施の形態では、反応晶析槽1内に一つ
のドラフト管13を設けた場合について説明したが、ド
ラフト管全体の断面積が反応晶析槽1の断面積の1/5
0〜1/2、特に1/25〜1/4程度の範囲内であれ
ば、ドラフト管の本数は適宜変更して差し支えない。
の上部に単に排出口12を設けた場合について説明した
が、反応晶析槽1内のリン含有水の流動界面と排出口1
2との間に整流板を設けて、反応晶析槽1から結晶種が
流出するのを防止するようにしてもよい。結晶種表面が
微生物により著しく汚染される場合には、次亜塩素酸ソ
ーダを数ppm添加し、又は、オゾン処理して汚染を除
去した後に、反応晶析槽1内に導入してもよい。前記実
施の形態では、反応晶析槽1内から排出された処理水の
一部を、リン含有水が流動する配管2b内に導入して、
リン含有水を希釈したが、必ずしもリン含有水を希釈水
する必要はない。反応晶析槽1内に設けられるドラフト
管13の形状は任意であり、円筒形等に適宜設定でき
る。
比して説明する。 〔実施例〕反応晶析槽1から排出された処理水を用いて
リン含有水を希釈しないことを除いて、図1の晶析脱リ
ン装置と同様の構成の晶析脱リン装置を用いて、以下の
条件でリン含有水を脱リン処理した。 (1)反応晶析槽 直径75mm、高さ2000mmの円筒体 (2)ドラフト管 直径20mm、高さ600mmの円筒体 (3)結晶種 粒径0.15mm〜0.3mmのリン鉱石 (4)原水処理量 下水二次処理水(リン濃度(PO4−P)=4.5mg
PO4−P/L)を、反応晶析槽内に導入し、展開率5
0%、上向流の線速度LV10m/hr、処理水基準の
空塔速度SV=15hr-1となるようにした。 (5)攪拌条件 ドラフト管内の流量が15m3/hrとなるよう攪拌し
た。 (6)カルシウム化合物及び/又はアルカリ剤 消石灰のうちJIS規格の特号より微粒子のもので、目
開きが150メッシュ(タイラー標準篩)の篩上残分が
0.05%以下のものを水に分散し懸濁液(消石灰乳)
として使用し、反応晶析槽内のリン含有水がpH=10
となるよう反応晶析槽内に導入した。
から排出される処理水の全リン濃度(T−P)は0.7
mgP/Lと低い値に抑えられた。また、処理水中の全
リン酸濃度(PO4−P)も0.2mgPO4−P/Lと
低い値に抑えられた。
攪拌機が設けられておらず、反応晶析槽1から排出され
た処理水を用いてリン含有水を希釈しないことを除い
て、図1の晶析脱リン装置と同様の構成の晶析脱リン装
置を用いて、以下の条件でリン含有水を脱リン処理し
た。 (1)反応晶析槽 直径75mm、高さ2000mmの円筒体 (2)結晶種 粒径0.15mm〜0.3mmのリン鉱石 (3)原水処理量 下水二次処理水(リン濃度(PO4−P)=4.5mg
PO4−P/L)を、反応晶析槽内に、展開率50%、
上向流の線速度LV10m/hr、処理水基準の空塔速
度SV=15hr-1となるよう導入した。 (4)カルシウム化合物及び/又はアルカリ剤 消石灰のうちJIS規格の特号より微粒子のもので、目
開きが150メッシュ(タイラー標準篩)の篩上残分が
0.05%以下のものを水に分散し懸濁液(消石灰乳)
として使用し、反応晶析槽内のリン含有水がpH=10
となるよう反応晶析槽内に導入した。
全リン酸濃度(PO4−P)は0.2mgPO4−P/L
と低い値に抑えられたが、脱リン塔11から排出される
処理水の全リン濃度(T−P)は1.2mgP/Lと高
い値を示した。
攪拌機を備えないことを除いて、図1の晶析脱リン装置
と同様の構成の晶析脱リン装置を用いて、以下の条件で
リン含有水を脱リン処理した。 (1)反応晶析槽 直径75mm、高さ2000mmの円筒体 (2)結晶種 粒径0.15mm〜0.3mmのリン鉱石 (3)原水処理量 下水二次処理水(リン濃度(PO4−P)=4.5mg
PO4−P/L)を、反応晶析槽内に、展開率50%、
上向流の線速度LV10m/hr、処理水基準の空塔速
度SV=15hr-1となるよう導入した。 (4)カルシウム化合物及び/又はアルカリ剤 消石灰のうちJIS規格の特号より微粒子のもので、目
開きが150メッシュ(タイラー標準篩)の篩上残分が
0.05%以下のものを水に分散し懸濁液(消石灰乳)
として使用し、反応晶析槽内のリン含有水がpH=10
となるよう反応晶析槽内に導入した。
全リン酸濃度(PO4−P)は0.2mgPO4−P/L
と低い値に抑えられたが、脱リン塔11から排出される
処理水の全リン濃度(T−P)は1.0mgP/Lと高
い値を示した。
設けると共に、攪拌機を用いて反応晶析槽内の液を攪拌
することにより、リン含有水を処理水で希釈することな
く、処理水の全リン濃度、全リン酸濃度を低い値に抑え
ることができた。
によれば、以下の効果を奏する。 1.請求項1の発明によれば、流動床を利用した晶析脱
リン方法において、循環流形成手段により、リン含有水
を結晶種と共に反応晶析槽内で循環させるので、結晶種
の展開率を低く抑えつつ脱リン処理効率を高くできるた
め、リン含有水を希釈するための処理水の流量を抑えら
れ、反応晶析槽の容積を小さくできる。また、反応晶析
槽内の結晶種の量を抑えつつ結晶種表面での結晶析出の
割合を高く維持でき、微細結晶の生成を更に抑えて十分
な脱リン処理を行うことができる。 2.請求項2の発明によれば、流動床を利用した晶析脱
リン装置において、結晶種、循環流形成手段により、リ
ン含有水を結晶種と共に反応晶析槽内で循環させるの
で、結晶種の展開率を低く抑えつつ脱リン処理効率を高
くできるため、リン含有水を希釈するための処理水の流
量を抑えられ、反応晶析槽の容積を小さくできる。ま
た、反応晶析槽内の結晶種の量を抑えつつ結晶種表面で
の結晶析出の割合を高く維持でき、微細結晶の生成を更
に抑えて十分な脱リン処理を行うことができる。 3.請求項3の発明によれば、流動床を利用した晶析脱
リン装置において、リン含有水を導入するための導入口
が反応晶析槽の下部に設けられ、前記反応晶析槽内で脱
リン処理された処理水を外部に排出するための排出口が
前記反応晶析槽の上部に設けられているため、反応晶析
槽内のリン含有水に十分な上向流を与えることができ、
粒径結晶種が反応晶析槽の底部に沈降するのを防止し
て、十分な流動床を形成でき、結晶種の展開率を小さく
抑えられ、反応晶析槽の容積を小さくできる。
す系統図である。
する図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 結晶種の流動床が形成された反応晶析槽
内にリン含有水を導入し、リン含有水中のリンと前記結
晶種とを接触させて、リン含有水中のリンをリン酸カル
シウム化合物として分離する晶析脱リン方法であって、 前記反応晶析槽内で循環流を形成することより、前記結
晶種と共にリン含有水を前記反応晶析槽内で循環させる
ことを特徴とする晶析脱リン方法。 - 【請求項2】 結晶種の流動床が形成された反応晶析槽
内にリン含有水を導入し、リン含有水中のリンと前記結
晶種とを接触させて、リン含有水中のリンをリン酸カル
シウム化合物として分離する晶析脱リン装置であって、 前記反応晶析槽内に導入されたリン含有水を、前記結晶
種と共に前記反応晶析槽内で循環させるための循環流形
成手段を備えることを特徴とする晶析脱リン装置。 - 【請求項3】 前記反応晶析槽は、前記反応晶析槽内に
リン含有水を導入するための導入口をその下部に備え、
前記反応晶析槽内で脱リン処理された処理水を外部に排
出するための排出口をその上部に備えることを特徴とす
る請求項2に記載の晶析脱リン装置。
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