JP2003304836A - 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 - Google Patents
食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法Info
- Publication number
- JP2003304836A JP2003304836A JP2002111173A JP2002111173A JP2003304836A JP 2003304836 A JP2003304836 A JP 2003304836A JP 2002111173 A JP2002111173 A JP 2002111173A JP 2002111173 A JP2002111173 A JP 2002111173A JP 2003304836 A JP2003304836 A JP 2003304836A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meat
- weight
- improver
- improving agent
- salt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Abstract
て、加熱前の下処理段階で用いることにより、歩留まり
を従来品並に維持しつつ、24時間の常温ないしチルド
又は冷凍保存後でもソフト感・ジューシー感、繊維感を
保ち、食味の劣化しない食肉用改良剤を提供する。 【解決手段】焼き塩1重量部に対し、糖アルコールを
2.5〜5.5重量部、エステル化又は/及びエーテル
化された澱粉誘導体を1.0〜2.5重量部、及び有機
酸塩を0.3〜1.3重量部含有する食肉用改良剤を用
い,更に該食肉用改良剤を食肉の下処理時に、単独又は
他の調味料と共に漬け込み、タンブリング、又はインジ
ェクション等の処理を行う食肉加工食品の製造法であ
る。
Description
の食肉用改良剤と該食肉用改良剤を用いる品質の改良さ
れた食肉加工食品の製造法に関する。更に詳しくは、蒸
し・焼き・フライ等の加熱工程や、保存時に発生する食
感の硬さ・食味の劣化を抑制する効果、及び歩留まりの
低下を防止する効果があり、常温ないしチルド又は冷凍
下で24時間以上の保存でも従来技術に比べより品質劣
化が少なく、ジューシーでソフトな食感・繊維感・食味
が保持されることを目的とする畜肉及び魚介類等の食肉
用改良剤及び該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製
造法に関する。
貝類などの魚介類の食肉加工食品は、柔らかく且つジュ
ーシーでソフトな食感で美味しい食味が好まれる。しか
しながら充分に満足のいく食感・食味を得られていない
食肉加工食品が流通しているのが現状である。これら加
工食品の大部分はコンビニエンス・ストアやスーパーマ
ーケットなどで販売されている。コンビニエンス・スト
アやスーパーマーケットなどで販売されている食肉や魚
介類加工製品は、主にセントラルキッチンなどで下処理
され大量調理されている。かかる調理時の加熱工程(蒸
し・焼き・フライ等)で食肉及び魚介類は美味しいとさ
れている肉汁(油脂+味液)が抜け出して硬く筋っぽく
ジューシー及びソフト感の無い不美味な肉が得られがち
である。又、セントラルキッチンなどから売り場に輸送
される為、美味しく喫食される時間を超えてしまい食感
及び食味が低下してしまうという現状があり、これらの
改善が課題となっている。
が経過してもジューシー及びソフト感があり、美味しい
食感・食味を有する等品質劣化防止対策として数々の検
討が為されてきた。例えば(1)アルカリ製剤(リン酸
塩類、炭酸塩類)などの単独もしくは組合わせで改質す
る方法(特開平4−36167号、特開平11−200
823号、特許第2568946号)、(2)酵素製剤
(タンパク質分解酵素など)により改質する方法(特開
平5−276899号、特開平5−284944号)、
(3)乳化剤配合(特開平8−276074号)、及び
(4)これらの組合わせ法などそれぞれの特性を利用し
て効果を見出す方法が知られている。しかし、いずれも
充分な食感及び食味の改質効果は得られていないのが現
状である。(1)のアルカリ製剤を用いる方法は、ジュ
ーシー感の向上と歩留まり効果はあるものの、体内カル
シウムがリン酸塩により排出する問題があり、更に時間
が経過すると食感が硬くなり品質が低下する事や異味
(主に苦味、渋み)の発生があり、(2)については、
酵素製剤の安定性の確保が困難なこと及び添加量幅が狭
く品質が不安定になること、更に時間が経過すると肉質
が硬くなり品質の劣化の問題があった。また、(3)の
乳化剤は肉質の表面にコーテイングする為調理すると柔
らかさがに乏しい問題があった。(4)の例としては、
アルカリ金属塩化物とアルカリ金属炭酸塩及び/又はア
ルカリ金属炭酸水素塩を含む食肉改質剤(特開平10−
370923号)がある。これの添加効果を確認する
と、食感及び食味が時間とともに劣化し、出来上がり時
の機能(食肉の食感と食味のバランス)が損なわれてお
りジューシー感と肉の柔らかさの低下が認められた。こ
のように、多数の先行技術はあるものの、また、無処理
に比べればそれなりの効果はあるものの、食味と食感の
向上を有する改質効果の優れた素材もしくは効率的な改
質方法が更に求められている。
溶出の問題があるリン酸塩を使用しない食肉用改質剤の
開発を目指し、該食肉用改質剤を畜肉、魚肉等食肉に添
加処理した時、加熱工程で食感のソフト・ジューシー感
の低下、歩留まりの低下、及びとりわけ食味の劣化を生
じる事がなく、特に、少なくとも加熱調理後24時間常温
ないしチルド又は冷凍下で保存しても食味の良い食肉加
工食品の提供をその目的とする。ここでいう食味とは、
他の調味料による調味付けによる味ではなく、本発明に
よる改良剤自体での処理による、食肉の持つ本来の味、
風味、食感を総合した美味しさを指す。
するために鋭意研究を重ねた結果、従来用いられていた
食塩に代えて、焼き塩を用いただけでも歩留まりは5〜
10%向上し、特に食味に関して著しい改善効果が得ら
れること、また、この効果が焼き塩に含まれるマグネシ
ウムによるものであることを発見し、更にこれをベース
に、糖アルコール、エステル化又はエーテル化された化
工澱粉、及び有機酸塩を適量配合した改質剤は、これを
単独又は他の調味液などの溶液に添加し溶解もしくは分
散させ、一定時間の浸漬・タンブリング・インジェクシ
ョンなどの下処理工程を経て蒸し・焼き・フライ等の加
熱工程にかけるか又は冷凍等により保存後加熱工程にか
けると、従来の方法より効果的に食肉加工製品の食味改
善でき、とりわけアルカリ剤使用の場合にみられた苦味
・渋みの発生がなく、又、歩留まりも従来法に匹敵する
まで向上し、作業効率を向上できる事等、驚くべき効果
があることを見出し、本発明を完成した。
マグネシウムを0.025〜0.7重量%含む焼き塩1
重量部に対し、糖アルコールを2.5〜5.5重量部、
エステル化又はエーテル化された澱粉誘導体を1.0〜
2.5重量部、及び有機酸塩を0.3〜1.3重量部含
有することを特徴とする食肉用改良剤であり、更に該食
肉用改良剤を食肉の下処理時に、単独又は他の調味料と
共に漬け込み、タンブリング、又はインジェクション等
の処理を行う食肉加工食品の製造法である。
を挙げて更に詳細に説明する。本発明にいう食肉とは
牛、豚、鶏等の鳥獣畜肉、一般に食される淡・海水魚、
貝類等魚介類の食用となる肉部をいう。又、本発明でい
う食肉加工食品とは、本発明による食肉用改良剤を用い
て下処理され、そのまま保存されて喫食時に加熱調理さ
れるもの、あるいは下処理後に加熱調理され流通におか
れるものをさす。
ムに対しマグネシウムが0.025〜0.7重量%、
好ましくは0.05〜0.5重量%含まれ、食塩として
用いられるものであればよく、特に300〜600℃、
好ましくは400〜550℃で焼成されたものが食味の
向上、更には食肉用改良剤自体の物性の取り扱いやすさ
の向上からより好ましい。本焼き塩は、塩化ナトリウム
と塩化マグネシウムの混合物を焼成しても良いし、又は
マグネシウムを海水のミネラル成分を濃縮して調製した
ものを塩化ナトリウムと共に焼成したものでも良く、塩
化ナトリウムとマグネシウムの割合が上記範疇であるも
のは本発明に含まれる。塩化ナトリウムに対するマグネ
シウムの割合が0.025重量%以下では効果なく、
0.7重量%以上では苦味が発生し好ましくない。
有量は、賦形剤等を添加しなけばおよそ10〜20重量
%のものが調製できる。これをそのまま使用しても良い
し、又は適宜賦形剤なり他の調味料等で調整し、使用し
やすい食塩濃度とすることができる。一般的には食塩濃
度は5〜15重量%に調整しておくと作業がし易い。と
いうのは、これを原料生食肉に0.5〜10重量%添加
すると食肉に対する塩濃度は0.025〜1.5重量%
となり、改良剤として最も使い易いからである。 本改
良剤の食肉に対する食塩濃度は0.025〜1.5重量
%の範囲、より好ましくは0.2〜1.0重量%で用い
ることが望ましく、0.025重量%以下では効果が得
られず、1.5重量%を超えると塩味が発生し、食肉・
魚介類加工製品の食味が低下してしまうので好ましくな
い。
飴及びオリゴ糖を主成分にした澱粉糖化物を水素添加し
て得られた還元澱粉糖化物から適宜1種以上を選択でき
る。本発明の食肉改良剤中の配合割合は焼き塩1重量部
に対し2.5〜5.5重量部、好ましくは3.5〜4.
5重量部の範囲が適当である。これ以下では求める効果
が出ず、多すぎると食肉加工製品に不自然な甘味を与え
てしまうので好ましくない。
エーテル化された澱粉誘導体とは、食品又は食品添加物
として利用できるものであれば適宜1種以上を用いるこ
とができる。又、澱粉誘導体以外の化工澱粉、例えばデ
キストリン等の分解産物、アルファ澱粉、アミロースな
どの分画澱粉等は、エーテル化又は/及びエステル化し
て得られる澱粉誘導体の示す作用はないが、本発明によ
る食肉用改良剤の賦形剤として用いることには何ら差し
つかえない。エステル化又は/及びエーテル化された澱
粉誘導体である化工澱粉の添加量は、焼き塩1重量部に
対し、1.0〜2.5重量部であれば良く、好ましくは
1.5〜2.3重量部である。添加量が1.0重量部未
満では本発明の添加効果が得られず、また、添加量が
2.5重量部を超えると食肉加工製品自体に澱粉様のボ
ソボソした不自然な食感を付与してしまい好ましくな
い。
として使用可能な食品添加物の中から適宜選択でき、例
えばクエン酸、酒石酸、フマール酸、酢酸等の塩から1
種以上が選ばれる。本発明には、クエン酸塩を主体とし
た有機酸塩が最も適している。有機酸塩類の添加量は、
焼き塩1重量部に対し、0.3〜1.3重量部、より好
ましくは0.5〜1.0重量部が良い。添加量0.3重
量部未満では本発明の添加効果が得られず、また、添加
量1.3重量部を超えると食肉加工製品自体に不自然な
酸味を付与してしまい好ましくない。
のし易さを考慮し、焼き塩を基準に配合されるものであ
り、改良剤中の食塩濃度は目的とする食肉加工食品の呈
味及び作業の仕方により、上述の配合割合をとる範囲内
で適宜設定できる。この範囲で配合された改良剤は、い
ずれも本発明の効果を発揮できる。又、本発明の効果を
阻害しないものであれば、賦形剤又は調味料として自由
に添加できることは当然である。
は特に限定されないが、市水に添加、溶解又は混合する
か、下処理時の調味付け用の調味液に添加する等の方法
が挙げられる。この時の市水又は調味液の量は、経済的
かつ効率的な観点から任意に選定できるが、通常食肉1
重量部に対して0.1〜1.5重量部であることが望ま
しい。又、本発明品は食塩を含むので、調味液中に食塩
がある場合は、目的とする食肉加工製品の最終食塩濃度
には充分注意する必要があることは当然である。又、下
処理は、漬け込み、タンブリング、インジェクション
等、公知の方法が用いられる。漬け込み温度、時間等
は、対象とする食肉の種類、形状により異なるが、通常
1〜10℃にて30分ないし24時間処理され、これら
は当業者であれば適宜選択できる。
質改質剤を使用した食肉・魚介類製品の流通形態として
は、(1)食肉用改質剤として流通される。(2)食肉
用改質剤を生原料である畜肉・魚介類の食肉へ単独で、
又は調味付けに用いる調味液に添加し、漬け込み・タン
ブリング・インジェクション等の下処理後、蒸し・焼き
・フライ等の加熱調理された状態で流通される。(3)
食肉用改質剤を生原料である畜肉・魚介類の肉類へ単独
で、又は調味付けに用いる調味液に添加し、漬け込み・
タンブリング・インジェクション等の下処理工程後、冷
蔵又は冷凍し流通する。本発明に用いられる塩化物と糖
アルコール、エステル化又は/及びエーテル化された澱
粉誘導体及び有機酸塩類とを組み合わせた混合系は、品
質劣化が低く冷凍〜チルド〜常温の畜肉・魚介類加工製
品に適用できる。
理に用いることにより、食肉・魚介類の加熱調理による
食感の劣化、苦味・渋み発生の回避、離水などによる品
質の低下が効果的に抑制され、且つ歩留まりが低下され
ず、畜肉、魚介類等の本来の食感、食味を付与すること
ができる。
らに説明する。尚、以下に示す「%」は全て「重量%」
である。 (実験例1)本発明におけるマグネシウムの効果 生エビ(25〜30g/尾)の殻及び頭を除いたもの1
000gに対して、市水1000gに、(A)塩化ナトリ
ウム、(B)塩化ナトリウム98.5gと塩化マグネシ
ウム6水塩1.5gを含む混合物(Mgとして0.18
%)、(C)(B)を電気炉で450℃、2時間焼成した
もの、(D)市販の焼き塩として味の素株製「瀬戸のほん
じお焼き塩」(Mgとして0.18%)を各々30g溶解
もしくは分散させた後、8〜10℃にて15時間漬け込
みを行った。対照として従来から使用されている(E)
炭酸水素ナトリウム、及び(F)ポリ燐酸塩としてトリ
ポリ燐酸ナトリウムとピロ燐酸ナトリウム1:1(重量
比)の混合物(以下ポリリン酸塩と略記)を、通常の肉
に対する添加量である0.3%となるよう、3gを市水
1000gに溶解し、同様の処理をした。 液切りを行
い、衣を付けて170℃4分間フライし、得られたエビ
のてんぷらを密閉式保存容器に入れ冷蔵庫にて24時間
保存した。これを電子レンジで温め(500W、30
秒)、官能検査によりソフト感、ジューシ−感、食味につ
いて比較評価した。評価は開発担当者5名で行い、無添
加品(市水のみ)より若干良い又は若干効果あるものを
1点、良い又は効果があるものを2点、非常に良い又は
効果が明らかなものを3点、無添加品より明らかに良く
ないものを−1点とし、結果を表1にその結果を示し
た。
ウム、ポリ燐酸塩では水分が保たれ、ジューシー感はある
ものの食味については明らかに塩化ナトリウムとマグネ
シウムを含むものが良く、市販の焼き塩で充分効果が発
揮できた。
利用例 焼き塩として味の素株製「瀬戸のほんじお焼き塩」(マグ
ネシウム0.18%含有)、糖アルコールとして東和化
成工業株製「アマルティMR」、エステル化された澱粉誘導
体として松谷化学株製「エマルスター30A」、有機酸塩と
してクエン酸3ナトリウムを用いて表2に示す食肉用改
良剤A〜D(以下改良剤と略記)を調製した。同時に、改
良剤Dからそれぞれ糖アルコール、澱粉誘導体、有機酸塩
を除き、その分をデキストリンで補った対象品E、F、Gを
調製した。尚、作業性、比較評価をし易くするため、焼
き塩濃度は10%に統一した。
実験例1と同様の操作により、むきエビを漬け込み処理
し、てんぷらにした後24時間冷凍保存し、パネル数を
10名として官能評価を行ったところ、改良剤A〜Dは何
れもソフト感、ジューシー感があり、食味が優れてい
た。改良剤A〜Dに比べると、対照品Eは食味が、Fはソフ
ト感が、又Gではジューシー感の点で劣り、焼き塩に対
し、糖アルコール、澱粉誘導体、有機酸塩の3成分が本発
明には必須であることが判明した。しかし、同時に行っ
た無処理(市水浸漬)、炭酸水素ナトリウム、ポリ燐酸
塩処理品よりはこれら対照品は食味の点で明らかに優れ
ていた。改良剤Cと無添加、炭酸水素ナトリウム、ポリ燐
酸塩処理での歩留まりと官能評価結果を表3に示した。
尚評点は、無添加品を0とし、それと比較した。評価基
準は以下の通り。3:非常に好ましい、2:好ましい、
1:やや好ましい、−1:やや悪い、−2:悪い、−
3:非常に悪い。
善されている。尚歩留まりは以下の式で計算した。 歩留まり=フライ後のエビ重量(衣を除く)/下処理前む
きエビ重量X100
し、調味液160g(醤油40g、砂糖5g、MSG5g、
酒10g、ジンジャーペースト15g、ガーリックペー
スト5g、市水80g)を調製し、これに実施例1に示
した改良剤Cを20g溶解した。上と同じ組成の調味液
を3ヶ調製し、それぞれに市水20g(無添加品)、炭
酸水素ナトリウム3g、ポリ燐酸ナトリウム3gを溶解
した調味液を用意した。 これら調味液に鶏モモを漬け
込み、8〜10℃にて1時間下処理を行った。 その
後、小麦粉バッター液で衣付けを行い、170℃4分間
フライし、得られた鶏唐揚げを密閉容器にてチルド条件
下の5〜10℃で24時間保存した。喫食事は電子レン
ジで温め、歩留まり測定と、無添加品を対照にしてパネ
ル10名による官能評価に付した。評価基準は実施例2
と同じである。結果を表4に示した。
る鶏唐揚げは、24時間保存後でも、アルカリ製剤の特
徴である肉の繊維感の劣化もなく、食味の高い評価を得
た。又、製品の歩留まりもアルカリ製剤、ポリ燐酸塩を使
用しなくてもこれらと同等の効果を示した。
谷化学株製フードテックスに変え、更にデキストリンの
10%をMSG(グルタミン酸ナトリウム)に変えた改良
剤B1を調製し、漬け込み、タンブリング、インジェクシ
ョンによる下処理工程の効果を比較した。実験は、下処
理工程以外は実施例4に準じて行った。漬け込み条件は
8〜10℃1時間、タンブリングはタンブラー(3連式
マッサジワゴン)により1時間、インジェクションはイ
ンジェクター(スーパーミニインジェクター)によりに
改良剤を溶解した調味液10〜30ml/100g鶏モ
モ肉の割合で打ち込んだ。下処理終了後の歩留まりを測
定し、結果を表5に示した。
発明品で有効に機能し、従来の改良剤と同等以上の効果
を示した。この内、改良剤B1で下処理処理した3種をそ
のまま凍結し、48時間後に170℃4分フライした鶏
唐揚げは、下処理直後にフライしたものと全く同等の、
ソフト感、ジューシー感、繊維感を示し、良好な食味を呈
した。
マルティと東和化成株製粉末ピーオー(1:1、重量
比)に変え、また澱粉誘導体を松谷化学株製エマルスタ
ー30Aと日本食品化工株製アルスターH(1:1、重量
比)に変え、更にデキストリンの25%分をMSGに変え
た改良剤C1を調製し、実施例3と同様の調味液を用
い、漬け込み法による蒸し穴子での効果をみた。蒸しは
95℃30分行い、得られた蒸し穴子を24時間冷凍後
電子レンジで解凍/加熱し、10名のパネルで官能評価
した。評価基準は実施例2と同様である。結果を表6に
示した。
1〜7%で良く、特に3〜5%が良かった。
改良剤を用いて食肉を下処理し、加熱調理を加えること
により、歩留まりを保ちつつ、ソフト感・ジューシー
感、繊維感があり、24時間の常温ないしチルド又は冷
凍保存後でも食味の劣化が少ない食肉の加熱加工食品が
得られる。
7)
マグネシウムを0.025〜0.7重量%含む焼き塩1
重量部に対し、糖アルコールを2.5〜5.5重量部、
エステル化又は/及びエーテル化された澱粉誘導体を
1.0〜2.5重量部、及び有機酸塩を0.3〜1.3
重量部含有することを特徴とする食肉用改良剤であり、
更に該食肉用改良剤を単独又は他の調味料とともに直接
又は溶液状態で食肉に添加し、漬け込み、タンブリン
グ、又はインジェクション等の処理を行う食肉加工食品
の製造法である。
Claims (4)
- 【請求項1】塩化ナトリウムに対しマグネシウムを0.
025〜0.7重量%含む焼き塩1重量部に対し、糖ア
ルコールを2.5〜5.5重量部、エステル化又は/及
びエーテル化された澱粉誘導体を1.0〜2.5重量
部、及び有機酸塩を0.3〜1.3重量部含有すること
を特徴とする食肉用改良剤。 - 【請求項2】糖アルコールが還元澱粉糖化物の1種以上
であり、有機酸塩がクエン酸、酢酸、酒石酸、コハク酸
の塩から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求
項1記載の食肉用改良剤。 - 【請求項3】請求項1ないし2記載の食肉用改良剤を、
直接又は溶液状態で食肉に添加し、漬け込み、タンブリ
ング又はインジェクションから選ばれる1種以上の下処
理に供せられることを特徴とする品質の改良された食肉
加工食品の製造法。 - 【請求項4】請求項1ないし3記載の食肉用改良剤が、
下処理時に、他の調味料とともに添加されることを特徴
とする請求項4記載の食肉加工食品の製造法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002111173A JP3804571B2 (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
TW092107549A TWI275358B (en) | 2002-04-12 | 2003-04-02 | Meat improving agent and method for making processed meat food using the meat improving agent |
CNB031077803A CN1274240C (zh) | 2002-04-12 | 2003-04-03 | 食肉用改良剂及用该食肉用改良剂的食肉加工食品的制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002111173A JP3804571B2 (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003304836A true JP2003304836A (ja) | 2003-10-28 |
JP3804571B2 JP3804571B2 (ja) | 2006-08-02 |
Family
ID=29243262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002111173A Expired - Fee Related JP3804571B2 (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3804571B2 (ja) |
CN (1) | CN1274240C (ja) |
TW (1) | TWI275358B (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005032279A1 (ja) * | 2003-10-03 | 2005-04-14 | Ajinomoto Co., Inc. | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
JP2006034236A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Ueno Seiyaku Oyo Kenkyusho:Kk | エビの処理剤および処理方法 |
WO2006098510A1 (ja) * | 2005-03-17 | 2006-09-21 | Ajinomoto Co., Inc. | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
JP2007312751A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Mitsubishi Shoji Foodtech Co Ltd | 肉類の品質改良剤および肉類の品質改良方法 |
JP2014124123A (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-07 | Ajinomoto Co Inc | 容器詰め液状調味料とこれを用いた食肉調理食品の製造方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1695488B (zh) * | 2004-05-14 | 2011-03-02 | 卫材R&D管理株式会社 | 家常菜食品用组合物/食品及其制造或品质改良方法 |
WO2018123257A1 (ja) * | 2016-12-27 | 2018-07-05 | 株式会社J-オイルミルズ | 食肉加工用液および食肉加工食品の製造方法 |
WO2019093454A1 (ja) * | 2017-11-09 | 2019-05-16 | 味の素株式会社 | 食肉改質用組成物 |
-
2002
- 2002-04-12 JP JP2002111173A patent/JP3804571B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-04-02 TW TW092107549A patent/TWI275358B/zh not_active IP Right Cessation
- 2003-04-03 CN CNB031077803A patent/CN1274240C/zh not_active Expired - Fee Related
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005032279A1 (ja) * | 2003-10-03 | 2005-04-14 | Ajinomoto Co., Inc. | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
JPWO2005032279A1 (ja) * | 2003-10-03 | 2006-12-14 | 味の素株式会社 | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
JP4544160B2 (ja) * | 2003-10-03 | 2010-09-15 | 味の素株式会社 | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
JP2006034236A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Ueno Seiyaku Oyo Kenkyusho:Kk | エビの処理剤および処理方法 |
JP4533033B2 (ja) * | 2004-07-29 | 2010-08-25 | 上野製薬株式会社 | エビの処理剤および処理方法 |
WO2006098510A1 (ja) * | 2005-03-17 | 2006-09-21 | Ajinomoto Co., Inc. | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 |
JP2007312751A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Mitsubishi Shoji Foodtech Co Ltd | 肉類の品質改良剤および肉類の品質改良方法 |
JP4688733B2 (ja) * | 2006-05-29 | 2011-05-25 | 三菱商事フードテック株式会社 | 肉類の品質改良剤および肉類の品質改良方法 |
JP2014124123A (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-07 | Ajinomoto Co Inc | 容器詰め液状調味料とこれを用いた食肉調理食品の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW200402269A (en) | 2004-02-16 |
CN1451308A (zh) | 2003-10-29 |
CN1274240C (zh) | 2006-09-13 |
JP3804571B2 (ja) | 2006-08-02 |
TWI275358B (en) | 2007-03-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4544160B2 (ja) | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 | |
JP2006067998A (ja) | 肉類加工品用改良剤、該改良剤を用いた肉類加工品の改質方法及び肉類加工品 | |
JPWO2006098510A1 (ja) | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 | |
JP4774008B2 (ja) | 甲殻類または畜肉類の風味品質改良剤およびそれを用いた甲殻類または畜肉類の処理法 | |
EP0355472B1 (en) | Marinating or pickling of meat | |
WO2013015401A1 (ja) | 食肉改質剤 | |
JPWO2018174229A1 (ja) | 食肉加工用ミックス | |
JP3804571B2 (ja) | 食肉用改良剤ならびに該食肉用改良剤を用いる食肉加工食品の製造法 | |
JP4727599B2 (ja) | 畜肉または水産物の前処理方法および食感改良方法 | |
WO2010126165A1 (ja) | 食肉の軟化改質方法及び軟化改質剤 | |
JP3503854B2 (ja) | 飲食品添加剤 | |
JPH08196233A (ja) | 食肉用水性調味液及びこれで処理した食用肉又は肉製品 | |
JP7343965B2 (ja) | 食材の加熱調理のための下処理用組成物、及び加熱調理食品の製造方法 | |
KR102012321B1 (ko) | 돈강정 제조방법 | |
JP2910331B2 (ja) | 海老の処理法 | |
JP5958637B1 (ja) | 粉体組成物、食肉単味品及び該食肉単味品の製造方法 | |
JP2020202763A (ja) | 加工挽肉及びその製造方法 | |
JP2000354459A (ja) | 保存性と食感に優れた調理方法 | |
JP6103115B1 (ja) | 粉体組成物、食肉単味品及び該食肉単味品の製造方法 | |
JP2919258B2 (ja) | 肉片の改質剤及びこれで処理した食用肉片 | |
JPH11164669A (ja) | 魚介類用の改質剤 | |
JPWO2020004419A1 (ja) | 食肉加工食品の製造方法、食肉加工食品用改質剤および食肉加工食品 | |
JPS6313662B2 (ja) | ||
JP2001292733A (ja) | 有機酸発酵液及び大豆繊維を含有する肉質改良剤および肉質改良方法 | |
JP2000023625A (ja) | 凍結乾燥食品の製法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050107 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060201 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060323 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060418 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060501 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3804571 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100519 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100519 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110519 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120519 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120519 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130519 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130519 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140519 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |