JP2003300858A - 皮膚外用剤 - Google Patents
皮膚外用剤Info
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Abstract
特徴とする皮膚外用剤を提供する。 【構成】本発明のプロテオグリカンは、従来の牛由来プ
ロテオグリカンに比べ透明感が高く、しっとりとした使
用感に優れていた。本発明の皮膚外用剤は、シミ、ソバ
カスの改善、シワ、タルミの改善効果を示した。また、
L−アスコルビン酸リン酸マグネシウム等のメラニン生
成抑制剤、チョウジ、シャクヤク、ゲンノショウコ、朝
鮮人参、ヤクモソウ、オウゴン等の活性酸素消去作用を
有する生薬抽出物を併用することによりシミ、ソバカ
ス、シワ、タルミの改善効果がいっそう優れた皮膚外用
剤を提供できた。
Description
したプロテオグリカンを含有することを特徴とし、シ
ミ、ソバカスの改善とシワ、タルミの改善効果に優れた
皮膚外用剤に関する。
れる皮膚の色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線の刺激
により、皮膚内に存在するメラニン色素生成細胞がメラ
ニン色素を過剰に生成し、これが皮膚内に沈着すること
が原因と考えられている。このような色素沈着を防ぐ方
法の一つに、メラニンの過剰な生成を抑制する方法が知
られている。従来、色素沈着の治療にハイドロキノンや
アスコルビン酸等を外用する処置が行われてきた。
ン酸と併用して美白化粧料等に用いられているが(特開
平4−210614)、市場で利用されていたプロテオ
グリカンは牛、豚等の高等動物由来のものであった。こ
れらのプロテオグリカンの水溶液等は、濁りがあるた
め、透明感の必要な化粧品に高濃度に利用することはで
きなかった。また、サメ由来の化粧料用原料としては、
肝臓から抽出されたスクワレン等の油性原料、皮膚から
抽出されるコラーゲン、軟骨を分解精製したコンドロイ
チン硫酸等のムコ多糖が挙げられる。しかしながら、サ
メ由来のプロテオグリカンとメラニン生成抑制剤との併
用、あるいは活性酸素消去剤との併用した化粧料につい
てほとんど研究されていなかった。
ロテオグリカンは、化粧料に配合したとき濁りが無く、
透明感の高い安定なもので、皮膚に対する美白作用と老
化防止に優れたものが望まれている。また、アスコルビ
ン酸との併用で美白作用が相乗的に高まり、活性酸素消
去作用を有する生薬等と併用することによって老化防止
効果がさらに高まるものが求められている。
本発明者らは鋭意検討した結果、サメ軟骨から抽出した
プロテオグリカンが、従来から市販されている牛由来の
プロテオグリカンに比べて透明感が高く、しっとりとし
た使用感に特に優れていることを見出した。また、サメ
軟骨から抽出したプロテオグリカンは、牛由来のプロテ
オグリカンよりもケラチノサイト細胞を活性化する効果
が高かった。さらに、メラニン生成抑制剤と併用するこ
とによりそのシミ、ソバカスの改善効果が高まった。ま
た、上記プロテオグリカンと活性酸素消去作用を有する
生薬抽出物と併用することにより、シワ、タルミの改善
効果が高まることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
メ軟骨由来のムコ多糖類蛋白質複合体を含む抽出液のこ
とである。
ウカザメが好ましいが、特にその種に限定されるもので
はない。サメ軟骨の使用部位は、ヒレ軟骨が好ましい
が、それに限定されるものではない。また、サメ軟骨
は、そのまま抽出してもよいが、抽出する前に前処理と
して、水やエタノール等の水系溶剤で洗浄してもよく、
又プロテオグリカン由来の糖蛋白が残存する範囲でプロ
テアーゼ等の酵素で分解してもよい。
法は、例えば、水や含水アルコール等を用いて抽出する
ことができ、その中に塩を加えて抽出してもよい。その
抽出方法は特に限定されず、例えば、加熱抽出したもの
であっても良いし、冷蔵抽出したものであっても良い。
えば、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩酸グアニ
ジン等が利用できる。その添加量としては、0.1%以
上が好ましく、1〜20%がより好ましい。これらの塩
は、一種又は二種以上を混合して用いても良い。
まま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈、エタノ
ール可溶分の除去又は限外濾過処理による分子量分画、
脱塩、脱色、脱臭、活性炭等による脱色、脱臭処理等を
して用いても良い。更には、抽出した溶液を濃縮乾固、
噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用い
ても良い。
ン生成抑制剤としては、L−アスコルビン酸リン酸塩、
コウジ酸、アロエ抽出物等が挙げられる。また、併用で
きる活性酸素消去剤としては、チョウジ、シャクヤク、
ゲンノショウコ、高麗人参、ヤクモソウ、オウゴン等の
生薬抽出物、カテキン、フラボン等が挙げられる。
のまま使用しても良く、抽出物の効果を損なわない範囲
内で、外用剤に用いられる成分である油脂類、ロウ類、
炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界
面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿
剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、
美白剤、キレート剤等の成分を配合することができる。
品、医薬品のいずれにも用いることができ、その剤形と
しては、例えば、化粧水、クリ−ム、乳液、ゲル剤、エ
アゾール剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、フ
ァンデ−ション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤等の皮膚
に適用されるものが挙げられる。
は、本発明の皮膚外用剤全量に対し、固形物に換算して
0.0001重量%以上、好ましくは0.001〜10
重量%の配合が良い。0.0001重量%未満では十分
な効果は望みにくい。10重量%を越えて配合した場
合、粘度が高く利用しにくい。また、添加の方法につい
ては、予め加えておいても、製造途中で添加しても良
く、作業性を考えて適宜選択すれば良い。
して本発明に用いるプロテオグリカンの製造例、本発明
の処方例及び実験例を挙げるが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。実施例に示す配合量の部とは重量部
を、%とは重量%を示す。
液抽出物 サメ軟骨の乾燥物1.0kgに3M塩化ナトリウム水溶
液20Lを加え、4℃で24時間抽出した後、濾過し、
その濾液を分子量30万の限外ろ過膜を用いて脱塩、分
画処理して、1%濃度の抽出物を1.3kg得た。
液抽出物 サメ軟骨の乾燥物0.2kgに3M塩酸グアニジン水溶
液4Lを加え、4℃で3日間抽出した後、濾過し、その
濾液を分画分子量1万の透析チューブを用いて脱塩精製
し、1%濃度の抽出物を0.3kg得た。
℃で24時間抽出した後、濾過し、その濾液に2倍量の
エタノールを加え、生成した沈殿物を遠心分離で回収
し、乾燥してサメ軟骨の水抽出物を4.0g得た。
末 サメ軟骨の水抽出液をプロテアーゼ処理した液の乾燥物
100gを90%エタノールで洗浄した後に乾燥して、
サメ軟骨のプロテアーゼ処理粉末を85g得た。
時間抽出した後、濾過し、チョウジの熱水抽出物を90
0g得た。
2時間抽出した後、濾過し、シャクヤクの熱水抽出物を
900g得た。
℃で2時間抽出した後、濾過し、ゲンノショウコの熱水
抽出物を900g得た。
れぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とす
る。
スコルビン酸リン酸マグネシウムに置き換えたものを化
粧水2とした。
ジ、シャクヤク、ゲンノショウコの各熱水抽出物(製造
例5、6、7)の等量混合物に置き換えたものを化粧水
3とした。
出物を市販の牛由来プロテオグリカン抽出物(1%水溶
液)に置き換えたものを従来の化粧水とした。
に保ち油相とする。成分1及び11〜14を加熱溶解し
て混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加え
て乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10
を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
に保ち油相とする。成分1及び10〜13を加熱溶解し
て混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加え
て乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を
加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
ぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
相とする。成分19に成分9をよく膨潤させ、続いて、
成分1及び10〜13を加えて均一に混合する。これに
粉砕機で粉砕混合した成分14〜17を加え、ホモミキ
サーで撹拌し75℃に保ち水相とする。この水相に油相
をかき混ぜながら加え、冷却し、45℃で成分18を加
え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
に保ち油相とする。成分1、2及び7〜9を加熱溶解し
て混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加え
て乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品と
する。
は、従来の牛由来のプロテオグリカンに比べて透明感が
高く、しっとりとした使用感に優れていた。次に、本発
明の効果をさらに詳細に説明するため、実験例を挙げ
る。
固形分1%の水溶液に調製して、650nmの吸光度を
測定した。コントロールとして、市販されている牛由来
プロテオグリカン水溶液を用いた。
液抽出物(製造例1)の吸光度は0.20、サメ軟骨の
プロテアーゼ処理粉末(製造例4)は0.19であり、
牛由来プロテオグリカン水溶液の0.81に比べて低
く、透明感が高いものであった。
0μg/mLになるように調製した被験物質溶液をファ
ルコンディッシュ(35mmφ)に加えた。2.0×1
04のヒト皮膚ケラチノサイト細胞を、1%牛胎児血清
を含むEagle‘s MEM培地で懸濁した溶液1m
Lを加え、37℃、5%CO2条件下で7日間培養後、
細胞を剥離し、血球計算板を用いて細胞数を計測した。
試料は、製造例1及び4のサメ軟骨抽出物を用い、比較
例として市販の牛由来プロテオグリカン水溶液を用い
た。コントロールには血清を含まないEagle‘s
MEM培地を用いた。
果、サメ軟骨の塩化ナトリウム水溶液抽出物(製造例
1)及びサメ軟骨のプロテアーゼ処理粉末(製造例4)
は、ヒト皮膚ケラチノサイトの細胞増殖効果を示し、比
較例の牛由来プロテオグリカン水溶液より優れていた。
細胞増殖効果は、メラニンの排出を促進して美白効果が
期待でき、また新陳代謝の促進により皮膚に張りを与え
るコラーゲン等の合成が促進されることから、シワやタ
ルミの改善効果が期待できる。
いて、シミ、ソバカスに悩む女性30人(21〜46
才)を対象に1ヶ月間の使用試験を行った。使用後、シ
ミ、ソバカスの改善効果をアンケートにより判定した。
果、サメ軟骨のプロテオグリカンを含有する皮膚外用剤
は、優れたシミ、ソバカスの改善効果を示した。特に、
サメ軟骨のプロテオグリカンとL−アスコルビン酸マグ
ネシウムを併用した実施例2の化粧水2は、より効果が
優れていた。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人も
なく、安全性においても問題なかった。また、処方成分
の劣化についても問題なかった。
いて、女性30人(21〜46才)を対象に1ヶ月間の
使用試験を行った。使用後、肌のシワ、タルミの改善効
果をアンケートにより判定した。
果、サメ軟骨の抽出物を含有する皮膚外用剤は優れたシ
ワ、タルミの改善効果を示した。特に、サメ軟骨のプロ
テオグリカンとチョウジ、シャクヤク、ゲンノショウコ
の各熱水抽出物の等量混合物を併用した実施例3の化粧
水3は、より効果が優れていた。なお、試験期間中、皮
膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかっ
た。また、処方成分の劣化についても問題なかった。
を行ったところ、優れたシミ、ソバカス、シワ、タルミ
等の改善効果を示した。
抽出したプロテオグリカンは、従来の牛由来プロテオグ
リカンに比べ透明感が高く、しっとりとした使用感に優
れ、細胞増殖促進効果を有していた。さらに、本発明の
皮膚外用剤は、シミ、ソバカスの改善、シワ、タルミの
改善効果を示した。また、L−アスコルビン酸リン酸マ
グネシウム等のメラニン生成抑制剤との併用によりシ
ミ、ソバカスの改善効果がさらに優れ、チョウジ、シャ
クヤク、ゲンノショウコ、高麗人参、ヤクモソウ、オウ
ゴン等の活性酸素消去効果を有する生薬抽出物を併用す
ることによりシワ、タルミの改善効果がさらに優れた皮
膚外用剤を提供できた。
Claims (6)
- 【請求項1】 サメ軟骨より抽出したプロテオグリカン
を含有することを特徴とする皮膚外用剤。 - 【請求項2】 サメ軟骨より抽出したプロテオグリカン
とメラニン生成抑制剤を併用することを特徴とする美白
化粧料。 - 【請求項3】 メラニン生成抑制剤が、L−アスコルビ
ン酸リン酸塩の中から一種又は二種以上選ばれることを
特徴とする請求項2の美白化粧料。 - 【請求項4】 サメ軟骨より抽出したプロテオグリカン
と活性酸素消去剤を併用することを特徴とする老化防止
化粧料。 - 【請求項5】 活性酸素消去剤が、チョウジ、シャクヤ
ク、ゲンノショウコ、高麗人参、ヤクモソウ、オウゴン
の中から一種又は二種以上から選ばれる生薬抽出物であ
ることを特徴とする請求項4の老化防止化粧料。 - 【請求項6】 サメ軟骨の酵素処理物又はサメ軟骨抽出
物の酵素処理物を含有することを特徴とする皮膚外用
剤。
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