JP2003299299A - ダイレクトドライブモータのロータ支持構造 - Google Patents

ダイレクトドライブモータのロータ支持構造

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JP2003299299A
JP2003299299A JP2002100542A JP2002100542A JP2003299299A JP 2003299299 A JP2003299299 A JP 2003299299A JP 2002100542 A JP2002100542 A JP 2002100542A JP 2002100542 A JP2002100542 A JP 2002100542A JP 2003299299 A JP2003299299 A JP 2003299299A
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rolling
bearing
rolling elements
raceway
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Susumu Ryu
劉  軍
Yoshio Shoda
義雄 正田
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/34Rollers; Needles
    • F16C33/36Rollers; Needles with bearing-surfaces other than cylindrical, e.g. tapered; with grooves in the bearing surfaces
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/36Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2380/00Electrical apparatus
    • F16C2380/26Dynamo-electric machines or combinations therewith, e.g. electro-motors and generators

Abstract

(57)【要約】 【課題】モータロータと出力軸とからなる回転部の支持
軸受を改善して回転出力軸の端面振れを抑制し、低コス
ト、高回転精度を有するDDモータのロータ支持構造を
提供することである。 【解決手段】DDモータに組込まれる軸受を次の構成か
ら成るものとした。一対の軌道輪1,2間に複数の転動
体5が組込まれ、上記各軌道輪は転動体の半径より大径
状の軌道面からなる軌道溝を夫々有し、その中に少なく
とも一つの軌道輪は二つの軌道面からなり、上記各転動
体は転がり接触面となる外径5aが軸方向にも曲率を持
つと共に少なくとも一平面5b以上を有する球状転動体
であり、円周上に夫々交互に交差状に配されると共に、
各転動体の外径5aが常に相対する一方の軌道輪の軌道
面と他方の軌道輪の軌道面にて夫々一点づつ合計二点で
接触している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイレクトドライ
ブモータ(以下、DDモータともいう。)のロータ支持
構造の改良に関し、特に回転出力軸の端面振れを抑制す
るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種のDDモータとしては、図3
0に示すような実開平05−004751号公報に提示
されたものが知られている。このものは、ハウジング外
筒101とこれと同軸のハウジング内筒102とよりな
るハウジング100を有し、それら両筒の間にモータス
テータ200を固定して配置すると共に、そのモータス
テータ200に周面対向させてモータロータ300を配
置し、このモータロータ300に出力軸400を一体的
に連結して、その出力軸400を軸受500を介してハ
ウジング内筒102に軸回転自在に取り付けた構造とし
ている。モータステータ200は、複数の歯列が形成さ
れた磁極を円周面に沿って複数有しており、一方モータ
ロータ300にはステータ磁極の歯列に対向して所定ピ
ッチの突出歯が均一に形成されている。そしてステータ
コイルに通電してそれらの磁極を順次励磁することによ
りモータロータ300ひいては出力軸400を回転させ
る。そしてこの出力軸400の回転状態を多極レゾルバ
タイプの回転検出器600で検出し、その出力信号によ
りステータコイルへの通電を制御してモータロータ30
0の回転を制御するものである。この種のDDモータで
は、モータロータ300の軸方向に延長して回転出力が
連結されていて、その回転出力軸400を、例えば図3
1に示すようなクロスローラ軸受500で支持する構造
としていた。このようにDDモータの軸受としてクロス
ローラ軸受500を採用するのは、高負荷容量であるこ
と、高剛性であること、そしてモータ構造の簡略化など
の要請からである。すなわち、クロスローラ軸受は、図
31に示すように転動体501が円筒状のころであり、
この転動体501を交互に直交した配置で且つ予圧を付
与することで高負荷容量・高剛性を実現しているもので
ある。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】しかしながら、従来のDDモータでは、図
示するようなクロスローラ軸受500を採用しているこ
とに起因して、回転軸(出力軸)400の大きな端面振
れを招いていた。すなわち、このような軸受構成による
と、交互に配した転動体501が円筒状のころであり、
玉に比して各転動体間の直径の相互差が比較的大きいの
で、それによる回転軸400の端面振れが大きく、半導
体製造装置等のような高回転精度が必要となる場合に
は、その要求に十分応えることができないことがあっ
た。なお、軸受の製造段階で、ころの選別により、小さ
な転動体間の相互差を実現することもできるが、製造コ
ストが高騰するという問題があった。本発明は、上述し
た従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、モータロータと
出力軸とからなる回転部の支持軸受を改善して回転出力
軸の端面振れを抑制し、低コスト、高回転精度を有する
DDモータのロータ支持構造を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明がなした技術的手段は、ハウジング外筒とこれ
と同軸のハウジング内筒とを有するハウジング内に固定
されたモータステータに対して周面対向にモータロータ
を配設し、このモータロータに出力軸を一体的に連結す
ると共に、該出力軸を軸受を介してハウジング内筒に回
転自在に取り付けてなるダイレクトドライブモータのロ
ータ支持構造において、上記軸受が次のような特徴的構
成を有している。軸受は、一対の軌道輪間に複数の転動
体が組込まれ、上記各軌道輪は転動体の半径より大径状
の軌道面からなる軌道溝を夫々有し、その中に少なくと
も一つの軌道輪は二つの軌道面からなり、上記各転動体
は転がり接触面となる外径が軸方向にも曲率を持つと共
に少なくとも一平面以上を有する球状転動体であり、円
周上に夫々交互に交差状に配されると共に、各転動体の
外径が常に相対する一方の軌道輪の軌道面と他方の軌道
輪の軌道面にて夫々一点づつ合計二点で接触している。
上記軸受に組込まれる転動体は、互いに所定間隔を存し
て対向する二つの加工盤体相互間に、鋼球からなる真球
体と共に混合させて加工することにより、球状表面を真
球状に加工した。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図に
基いて説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施形
態にすぎずなんらこれに限定して解釈されるものではな
い。
【0006】「第一実施形態」本発明の第一実施形態を
図1乃至図3に基づいて説明する。図1はDDモータの
一実施形態を示す概略図で、ハウジング外筒22とこれ
と同軸のハウジング内筒21とよりなる円筒形状のモー
タハウジング20と、それら両筒の間に固定して配置さ
れる円筒状のモータステータ30と、そのモータステー
タ30に周面対向させて同軸に配置されるモータロータ
40と、このモータロータ40に一体的に連結される円
筒状の出力軸50と、その出力軸50をハウジング内筒
21に軸回転自在に取り付けている転がり軸受Aとによ
り構成されている。本実施形態のDDモータは、上述し
た通りの構成を有しているものであるが、軸受構成部分
を除いて従来のDDモータと同一の周知構成であるた
め、以下、本発明の特徴的部分である軸受構成を中心に
説明する。なお、DDモータの軸受構成部分を除いた構
成にあっては、特に図示例に限定されるものではなく、
他の周知構成が本発明の範囲内で適宜設計変更可能であ
る。
【0007】転がり軸受Aは、図2に開示しているよう
に、軸受軌道輪(軸受外輪)1の内径と、軸受軌道輪
(軸受内輪)2の外径間に形成される軌道溝3に複数の
転動体5,5…が組み込まれて構成されている。転がり
軸受Aは、一方の軌道輪(外輪)1の内径および他方の
軌道輪(内輪)2の外径に形成される夫々の軌道面によ
って所望形状の軌道溝3が形成されており、本実施形態
では、軌道輪(外輪)1が幅方向の中央で軸方向に二分
割されており、軌道輪(内輪)2は一体のものとした。
なお、軌道輪1,2のいずれか一方あるいは双方共が幅
方向の中央で軸方向に二分割されているタイプや、いず
れの軌道輪1,2も分割されていないタイプを用いるこ
とも本発明の範囲内で可能である。また、二分割タイプ
は、ボルト・リベット等で一体に組み立てられるものも
ある。さらに、軌道輪1,2はフランジ付きか否か限定
されず、一方又は双方共にフランジ付きとすることも可
能である。軌道溝3は、転動体5の半径よりも大きな半
径の軌道面1a・1b,2a・2bにより形成されてい
る。また、少なくともいずれか一方の軌道輪の軌道溝
が、二つの軌道面から構成されているものであればよく
本発明の範囲内で適宜選択される。各軌道面1a・1
b,2a・2bの形状は、転動体5の転がりに適切な形
状を有しているものであれば、断面アーチ状あるいはV
字状等任意で、また曲線状あるいは直線状等のいずれで
あってもよく特に限定されるものではないが、例えば本
実施形態ではゴシックアーチが適用される。
【0008】転動体5は、転がり接触面となる外径5a
が軸方向に曲率を持ち、かつ軌道面1a・1b,2a・
2bの夫々の半径よりも小径の半径を有する任意形状
で、該転動体5は、隣接する転動体5が夫々交互に交差
状に配されると共に、各転動体5の外径5aが、常に一
方の軌道輪1の軌道面1a・1bと他方の軌道輪2の軌
道面2b,2aにて二点接触している。転動体5は、例
えば本実施形態では図3に開示しているように、一組の
相対面(平面ともいう。以下同じ。)5b,5bを有す
る上下切断状玉(玉の上下部分を切断して相対面5b,
5bを形成した構造のものをいう。以下同じ。)で、該
相対面5b,5bに垂直する自転中心軸5cが夫々交差
状となるように夫々の転動体5,5…が組込まれると共
に、各転動体5の外径5aが、常に一方の軌道輪1の軌
道面1a,1bと他方の軌道輪2の軌道面2b,2aに
て二点接触している。転動体5は、その上下の切断幅は
特に限定されず、また上下の切断割合は、均等あるいは
均等でないものであってもよく、本発明の範囲内で任意
に選択可能である。すなわち、本実施形態では、相対面
5b,5bは対称としたが、転動体5の相対面5b,5
bは、対称であっても非対称であってもよくいずれも本
発明の範囲内である。尚、転動体5の全体形状、相対面
5b,5bの有無や、外径5aにおける軸方向の曲率の
大小等は、上記具体的形状に何等限定されるものではな
く、本発明の範囲内において任意に変更可能である。す
なわち、例えば、相対面5b,5bに代えて、非平行状
の両面(二平面)を備え、該両面に垂直する自転中心軸
5cを有するものとしてもよい。また、転動体5は、玉
の片側をカット(切断)して一平面(カット面)を設け
た片側カット状玉としたものであってもよい。さらに、
外径5aと平面5bとの繋ぎ部5fはエッジがあって
も、エッジを無くして丸くR状に形成したものであって
もよい。
【0009】また、軌道輪1,2の軌道溝半径の値は特
に限定されないが、転動体5の直径の50.4%〜56
%が好ましい。また、軌道溝の半径の値は同じでも、夫
々異なっていても良く特に限定されない。転動体5の精
度値は特に限定されないが、よりよい端面振れ精度を達
成するため鋼球等級G60以上に相当することが好まし
い。
【0010】転動体5,5…の組込みは、隣り合う転動
体5,5における各相対面5b・5b,5b・5bに垂
直する自転中心軸5c,5cが交互に交差状となるよう
にするが、その交差状態は直交状・非直交状のいずれで
も構わない。転動体5の交差状に配される方式は、両方
のなりで数が同じなら、特に限定されず、すなわち、転
動体5が1ヶ毎に交差してもよく、1ヶ毎に交差しなく
とも両方のなりで数が同じなら、2ヶずつ交差あるいは
2ヶ1ヶ1ヶ2ヶ等のように交差していてもよくいずれ
も本発明の範囲内である。
【0011】各転動体5,5の運動は、保持器6で案内
される。保持器6は、転動体5を保持案内する保持部7
…を有する形状であれば、特に限定されるものではなく
本発明の範囲内で任意に選択変更可能である。保持器6
の案内方式は特に限定されるものではなく、内輪案内で
も、外輪案内でも、転動体案内でもよい。また、保持器
6の構成は特に限定されるものではなく、一体型でも、
幾つかの部分から形成したものでも良い。例えば、保持
器6は、隣り合う各転動体5,5を上述の通り相対面5
b・5b,5b・5bに垂直する自転中心軸5c,5c
が夫々交差状になるように交互に組み込み可能な保持部
7,7…を、周方向に交互に形成している。
【0012】転動体と軌道面との間における予圧の付与
される状態は特に限定されず、すなわち、製造段階で予
圧が付与されても付与されなくてもよくいずれも本発明
の範囲内である。なお、本実施形態では、密封板を図示
していないが、密封板は配設してもしなくても本発明の
範囲内である。密封板は接触シール若しくは非接触シー
ル、あるいはシールに代えてシールドを用いることもで
きる。また、シール,シールドの材質は限定されない
が、ニトリルゴムまたはステンレスが好ましい。
【0013】これら軸受の軌動輪1,2と転動体5の材
質としては、通常軸受鋼が用いられるが、使用環境に応
じて、浸炭鋼、ステンレス鋼、M50、セラミックス等
が適宜選択される。ステンレス鋼の成分は特に限定され
ず、オステンナイト系ステンレス鋼でも、マルテンサイ
ト系ステンレス鋼でも、析出硬化系ステンレス鋼でもよ
く本発明の範囲内で適宜選択可能である。また、セラミ
ックス材の種類は特に限定されず、アルミナ系、ジルコ
ニア系、窒化ケイ素系、炭化ケイ素系など構造用セラミ
ックス材は選定可能である。さらに、軌道輪1,2、転
動体5はすべて同じ材質からなるものに限定されず、必
要により、夫々異なる材質を使うことでも良く(ハイブ
リット)任意である。例えば、軌道輪1,2の材質を軸
受鋼、転動体5の材質をセラミックス(例えば窒化ケイ
素)と選定することもできる。軌道輪1,2、転動体5
の表面処理については特に限定されず任意であり、浸
炭,窒化など表面強化処理してもよい。また、軌道輪
1,2、転動体5の表面被膜についても限定されず任意
であり、被膜材としては金属、金属化合物やセラミック
被膜(窒化ケイ素被膜)などが適宜選択される。被膜は
単一被膜でも、複合被膜でもよい。また保持器6の材料
としては、もみ抜き保持器、プレス保持器、樹脂保持器
等が適宜選択されるので、例えば銀、黄銅、鉄、ステン
レス鋼等の金属や、例えばポリエチレン(PE)樹脂、
ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアセタール(PO
M)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)に代
表されるポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリアミド6
6(ナイロン66)、ポリエーテルエーテルケトン(P
EEK)、ポリエーテルニトリル(PEN)、芳香族ポ
リイミド(PI)、熱可塑性ポリイミド(TPI)、ポ
リアミドイミド(PAI)、芳香族ポリエステル(LC
P)および各種含ふっ素樹脂などの合成樹脂が本発明の
範囲内で選ばれる。軸受の潤滑剤は特に限定されず、グ
リースでもオイルでも良い。この第一実施形態によれ
ば、次のような作用効果を奏する。同じサイズの場合、
軸受に使用された各転動体間の相互差は、ころより玉の
方が小さくて高精度が達成し易い。また、加工コストも
ころより玉の方が低い。転動体5の転走面は真球状の外
径面5aであるため、従来のクロスローラ軸受に使われ
たころより小さな転動体相互差を容易に達成でき、回転
出力軸の端面振れが抑制され、高回転精度を実現するこ
とができる。転動体5の外径5aが相対する外輪1の軌
道面1aと内輪2の軌道面2bに夫々点接触(接触点を
11,11で示す)し、隣接する転動体5が外輪1の軌
道面1bと内輪2の軌道面2aに夫々点接触(接触点を
12,12で示す)する。転動体5,5の接触角交互に
交差するので、一つの軸受でラジアル荷重と両方向のア
キシアル荷重、モーメント荷重を受けることができる。
【0014】ここで上述した転がり軸受Aが組込まれる
DDモータの具体的な一実施形態を図1に基づいて説明
する。モータステータ30は、図示しない複数の歯列が
形成されて熊手状に内側に突出した磁極を円周方向に等
間隔に複数個有してモータロータ40を磁力により回転
させる回転駆動用電磁石により構成されている。モータ
ステータ30の隣接する磁極相互では、その歯列は所定
ピッチずらした位相をもって配設されている。一方、モ
ータロータ40の外周面には、モータステータ30の磁
極の歯列に対向して、磁極歯列のピッチとは異なるピッ
チの図示しない突出歯が均一に形成されている。そして
ステータコイル31に通電してそれらの磁極を順次励磁
することにより、モータロータ40を出力軸50と共に
一体回転させる。この出力軸50の回転状態はレゾルバ
タイプの回転検出器60で検出し、その出力信号により
図外の駆動装置を介してステータコイル31への通電を
制御してモータロータ40の回転を制御するものであ
る。
【0015】モータハウジング20は、一端部に外方に
張り出すフランジ21Aを有すると共に中心部に軸方向
の空孔Hを有する中空のハウジング内筒21と、この内
筒21のフランジ21Aの外縁にボルトB1により固定
されたハウジング外筒22とを有している。ハウジング
外筒22の内周面に、モータステータ30がボルトB2
により固定されている。そのモータステータ30の内周
側に周面対向に配設されたモータロータ40は、出力軸
50の下端を外方に張り出して形成したフランジ50A
に載置され、ボルトB3により出力軸50の外周面に固
定して取付られている。出力軸50の上端面51はハウ
ジング外筒22の上端面23より上方にいくらか突出し
ている。出力軸50の内周面には、内側に張り出したフ
ランジ52及びその下方にあって凹所を形成する段部5
3が形成され、そのフランジ52の下面に突きあてて、
軸受Aの外輪1が嵌合されている。その外輪1は、段部
53に当てた環状の軸受固定板55をボルトB4で締め
つけることによって出力軸50の内周面に固定されてい
る。上記軸受Aの内輪2はハウジング内筒21の外周面
の段部24に嵌めこまれており、ハウジング内筒21の
上端面25にボルトB5により環状の軸受固定部材26
で固定されている。このようにしてハウジング内筒21
と出力軸50との間に介装された軸受Aの上方の、軸受
固定部材26と出力軸50の内面とにより囲まれた空間
Sには、高分解能の回転検出器であるレゾルバ60が内
蔵されている。
【0016】コイルCLを有するレゾルバ60のステー
タ61は、ハウジング内筒21の上部に取り付けた軸受
固定部材26にボルトB6で取付けられている。これに
対してレゾルバ60のロータ62は、前記ステータ61
に対向させてモータ出力軸50の裏面のフランジ52に
ボルトB7で取付けられている。このレゾルバ60のス
テータ61は、モータステータ30と同様の歯を有し、
コイルCLは各磁極に巻回されている。レゾルバ60の
ロータ62は、モータロータ40と同様の突出歯を有し
ている。モータロータ40が回転するとレゾルバ60の
ロータ62も回転するため、レゾルバ60のステータ6
1との歯間のリラクタンスが変化する。その変化を図示
しないドライブユニットのレゾルバ制御回路によりデジ
タル化し、位置信号として利用することでレゾルバ60
のロータ62の回転角ひいては出力軸50の回転位置を
検出するようになっている。また、モータステータ30
とモータロータ40とを収納した空間の上部は、円環状
の密封板(接触若しくは非接触シール又はシールド)7
0で蓋されている。この密封板70は、芯金70aに弾
性材、例えばゴム材70bを焼き付けて一体的に設けら
れており、内周縁にはシールリップ70Lが形成されて
いる。その外周側がハウジング外筒22の上端面23に
ボルトB9で片持ちに固定されており、内周縁のシール
リップ70Lが出力軸50の外周面に摺接して回転シー
ルを形成することでモータ収納空間を密封している。
【0017】以下、第二実施形態乃至第十五実施形態に
ついて説明するが、以下の各実施形態では、特徴的な構
成である転がり軸受Aの変形例についての説明に留め
る。すなわち、夫々の転がり軸受Aを組込むDDモータ
構成は、上述した具体的構成その他周知の構成が本発明
の範囲内で選択される。 「第二実施形態」図4は、第二実施形態を示す。本実施
形態は、外輪1を一体、内輪2を二分割とすると共に、
二分割された内輪2,2がボルト又はリベット4で固定
され、予圧又はすきまの調整が要らないようにする。そ
の他の構成及び作用効果は第一実施形態と同一である。 「第三実施形態」図5は、第三実施形態を示す。本実施
形態は、第一実施形態における外輪1が二分割、内輪2
が一体タイプのものに代えて、外輪1が一体、内輪2が
二分割タイプとする。その他の構成及び作用効果は第一
実施形態と同一である。 「第四実施形態」図6は第四実施形態を示す。本実施形
態は、第一実施形態における分割された外輪1,1がボ
ルト又はリベット4で固定され、予圧又はすきまの調整
が要らないようにする。その他の構成及び作用効果は第
一実施形態と同一である。
【0018】「第五実施形態」図7は、第五実施形態を
示す。本実施形態は、外輪1と内輪2をそれぞれ一体に
形成し、外輪1に転動体入り穴が付いており、また第一
実施形態における保持器6の代わりとして、図8に拡大
して示したようなセパレータ(スぺーサ)8で転動体
5,5を案内する。このような構造により、軸受はもっ
とコンパクトできるようになる。その他の構成及び作用
効果は第一実施形態と同一である。セパレータ8は、転
動体5の直径よりも小径状で、隣接して保持する各転動
体5,5を上述の通り相対面5b・5b,5b・5bに
垂直する自転中心軸5c,5cが夫々交差状になるよう
に保持する凹状円弧溝9,9を、相対面10,10に交
差状に形成している。この円弧溝9の曲率は、転動体外
径5aの曲率と略同一、あるいは大きいものとしてもよ
く任意である。
【0019】「第六実施形態」図9は、第六実施形態を
示す。本実施形態は、高速回転の場合に用いられる。第
三実施形態における対称の相対面5b,5bを有する転
動体5の代わりに、図10に示した非対称の相対面5
b,5dを有する転動体(上下切断状玉)5を使い、且
つ、大端側の相対面5dが軸受の内輪2に向くように配
することで、転動体5の回転がより安定になり、より低
トルクを実現することができる。その他の構成及び作用
効果は第三実施形態と同一である。
【0020】「第七実施形態」図11は、第七実施形態
を示す。本実施形態は、第六実施形態における二分割さ
れた内輪2、2がボルト又はリベット4で固定され、予
圧又はすきまの調整が要らないようにする。その他の構
成及び作用効果は第六実施形態と同一である。
【0021】「第八実施形態」図12は、第八実施形態
を示す。本実施形態は、第六実施形態における外輪1が
一体、内輪2,2が二分割のタイプに代わりに、外輪
1,1が二分割、内輪2が一体タイプとする。その他の
構成及び作用効果は第六実施形態と同一である。
【0022】「第九実施形態」図13は、第九実施形態
を示す。本実施形態は、第八実施形態における二分割さ
れた外輪1,1がボルト又はリベット4で固定され、予
圧又はすきまの調整が要らないようにする。その他の構
成及び作用効果は第六実施形態と同一である。
【0023】「第十実施形態」図14は、第十実施形態
を示す。本実施形態は、第六実施形態における保持器6
の代わりとして、図8に示したようなセパレータ(スぺ
ーサ)8で転動体5,5を案内する。このような構造に
より、軸受はもっとコンパクトできるようになる。その
他の構成及び作用効果は第六実施形態と同一である。
【0024】「第十一実施形態」図15及び図16は、
第十一実施形態を示す。本実施形態は、第一実施形態乃
至第十実施形態で用いていた保持器6あるいはセパレー
タ8に代えて、図16に示すようなもみ抜き保持器(円
環状保持器)6を用いた実施の一例で、該保持器6によ
って各転動体5…の姿勢保持を図る。保持器6は、隣り
合う各転動体5,5を相対面5b・5b,5b・5bに
垂直する自転中心軸5c,5cが夫々交差状になるよう
に交互に組み込み可能な保持部(ポケット)13…を、
円環体の円周上で転動体5…数量と同一数量をもって等
間隔で、かつ交互に交差状に配して構成されている。各
保持部13…の軸方向の両側面13a,13bは、交互
に平行しかつ軸受の回転軸と垂直でも平行でもなく、転
動体5の接触角と同等レベルの一定の角度(傾斜状)と
なっている。各保持部13…の軸方向の両側面13a,
13b間の距離は、転動体5の幅よりやや大きく構成さ
れている。上記保持部13の形状は、傾斜状の平行な両
側面13a,13bを有すると共に、両側面13a,1
3b間の距離を転動体5の幅よりもやや大きく形成され
ているものであれば、そのポケット全体形状は特に限定
解釈されるものではなく本発明の範囲内で変更可能であ
る。なお、本実施形態では、円周上で転動体5…数量と
同一数量のポケット13…が等間隔で、かつ交互に交差
状に配されているが、特に限定されず、両方のなりで数
が同じなら、2ヶずつ交差あるいは2ヶ1ヶ1ヶ2ヶ等
のように交差していても良く本発明の範囲内である。
【0025】種々の因子の影響により、回転中の転動体
にはスピン又はスキューが発生する可能性があり、転動
体の姿勢が上手く制御できないと、軸受の回転抵抗が大
きくなったり、スムースに回転できなくなったりする可
能性がある。従って、本実施形態によれば、保持器6の
ポケット13が、転動体5の接触角と同等レベルの一定
角度と大体同じとした平行状両側面13a,13bを備
え、該ポケット両側面13a,13bにより、転動体5
のスピン、スキューなどによる転動体5の姿勢変化が抑
えられ、軸受の姿勢保持ができるため、軸受の低トルク
化を実現することができる。その他の構成及び作用効果
は、第一実施形態乃至第十実施形態と同一である。ま
た、本実施形態では、外輪1、内輪2の少なくとも一方
が二分割されていないタイプをもって説明するが、外輪
1、内輪2の両方とも二分割されるタイプをもって本実
施形態としても良い。
【0026】「第十二実施形態」図17は第十二実施形
態を示す。本実施形態は、第一実施形態乃至第十一実施
形態における曲率中心の異なる二つの軌道面からなる内
輪2に代わり、内輪2が曲率中心唯一の一つの軌道面か
らなる。図中14は密封板(シール・シールド)を示
す。その他の構成及び作用効果は、第一実施形態乃至第
十一実施形態と同一である。
【0027】「第十三実施形態」図18は第十三実施形
態を示す。本実施形態は、第一実施形態乃至第十一実施
形態における曲率中心の異なる二つの軌道面からなる外
輪1に代わり、外輪1が曲率中心唯一の一つの軌道面か
らなる。図中14は密封板(シール・シールド)を示
す。その他の構成及び作用効果は、第一実施形態乃至第
十一実施形態と同一である。
【0028】「第十四実施形態」図19は、第十四実施
形態を示す。本実施形態では、第一実施形態乃至第十三
実施形態における転動体に代わり、転動体として図20
に示す片側カット状玉を使用する。なお、図中14は密
封板(シール・シールド)を示す。転動体5は、転がり
接触面となる外径5aが軸方向に曲率を持ち、かつ軌道
輪1,2における軌道面1a(1b),2a(2b)の
夫々の半径よりも小径の半径を有する片側カット状玉の
外形を有している。該転動体5は、隣り合う転動体5が
夫々交互に交差状に配されると共に、各転動体5の外径
5aが、常に一方の軌道輪1の軌道面1a(1b)と他
方の軌道輪2の軌道面2a(2b)にて二点接触してい
る。転動体5は、例えばカット面5eに垂直する自転中
心軸5cが夫々交差状となるように夫々の転動体5,5
…が組込まれると共に、各転動体5の外径5aが、常に
一方の軌道輪1の軌道面1a(1b)と他方の軌道輪2
の軌道面2a(2b)にて二点接触している。転動体5
は、その片側のカット面5eのカット(切断)幅は特に
限定されず、またカット面5e形状も特にフラット面に
限定されるものでなく、本発明の範囲内で任意に選択可
能である。同じサイズの転動体に対して、ころより玉
(ボール)のほうが低コスト、高精度で作ることができ
る。転動体の形状が完全な玉(ボール)に近いほど製造
コストは安いが、本実施形態の転動体5は外形が片側カ
ット状玉であり、上下切断状玉の転動体より加工部分が
少なくなり、より低コストで作ることができる。
【0029】保持器6は、図21に示すように、隣り合
う各転動体5,5を上述の通りカット面5e,5eに垂
直する自転中心軸5c,5cが夫々交差状になるように
交互に組み込み可能な保持部(ポケット)7,7…を、
周方向に交互に形成している。保持部7は、転動体より
も僅かに大径状の円弧面7aと、該円弧面7aの端部間
を結ぶフラット面(傾斜面)7cとで平面視ドーム状に
構成されており、外径6a側の一辺7bと内径6b側の
一辺7bとは、外径6a側から内径6b側に向けてフラ
ット面7cで連絡し、外径6a側の開口幅w1よりも内
径6b側の開口幅w2を大径に構成している(図21・
図22)。そして、周方向に隣り合う各保持部7の円弧
面7aの中心は、同一の円周上に配されて、平面視幅方
向に外径6a側の一辺7bの位置をずらして配されてい
る。すなわち、周方向に隣り合う各ポケット7は、その
傾斜面7cが各保持部7毎に交互左右に配される(図2
1参照)。従って、本実施形態に示す保持器6を使用す
ると、各保持部7に配される転動体5は、隣り合う夫々
の転動体5,5の自転中心軸5c,5cが交互に交差状
となるように、夫々のカット面5e,5eが外径5a
側、すなわち外輪1側に向くように保持される。
【0030】また、図23に示すように、フラット面7
cの延長線上に同傾斜状に外径6aに立上げ形成される
片側倒れ防止片7dを設ける構造を採用することも可能
である。該片側倒れ防止片7dは特に図示形状に限定さ
れるものではなく、転動体5の回転に影響のない程度の
構成であれば本発明の範囲内である。また図24・図2
5に示す保持器6構造を採用することも可能である。本
図示形態では、保持部7が平面視矩形状に構成され、周
方向に延びる外径5a側の一辺7eと、その下方内径6
b側に存する一辺7eとは外径6a側から内径6b側に
向けてフラット面7cで連絡し、外径6a側の開口幅w
1よりも内径6b側の開口幅w2を大径に構成してい
る。そして、周方向に配される各保持部7は、平面視幅
方向に交互に位置をずらして配される。すなわち、周方
向に隣り合う各保持部7は、そのフラット面7cが各保
持部7毎に交互左右に配される(図24)。本形態の保
持器6とすれば、図21の保持器6よりもグリース保持
空間が大きく取れる。その他の作用効果は図21に示す
保持器形態と同様である。
【0031】また、図26に示すような凹面15を有す
るセパレータ(スペーサ)8を配するものであっても本
発明の範囲内である。セパレータ8は、転動体5の直径
よりも小径状で、隣接して保持する各転動体5,5を上
述の通りカット面5e,5eに垂直する自転中心軸5
c,5cが夫々交差状になるように保持する凹面15,
15を、相対面16,16に交差状に形成している。す
なわち、凹面15の段部15aに転動体のカット面5e
を対向せしめて保持する。なお、本実施形態に示すセパ
レータ形状は一実施形態にすぎず、何等限定されること
なく任意に設計変更可能である。第十四実施形態のその
他の構成及び作用効果は、第一実施形態乃至第十三実施
形態と同一である。
【0032】「第十五実施形態」本実施形態では、請求
項2における特有の構成である転動体の一実施形態を図
27乃至図29に基づいて説明する。本実施形態では、
互いに所定間隔を存して対向する二つの加工盤体C1,
C2相互間において、少なくとも一平面5b(5e)を
有する転動体(以下、単に転動体ともいう)5を、鋼球
である真球体(以下、単に鋼球若しくは真球体ともい
う)17と共に混合させて加工(研磨若しくは研削)す
ることにより、転動体5の球状表面(外径面)5aを真
球状に加工するものとしている。本実施形態において転
動体5とは、上述の各実施形態にて説明した図3、図1
0、図20に開示の各転動体5が適用される。また、本
実施形態によれば、転動体5と共にこれら鋼球17の表
面真球加工も効率よく混合加工可能である。図27は、
転動体5を真球状加工するための球体加工装置(ラップ
装置)Cの構成を示す図であり、球体加工装置として周
知の構成である。同図において、C1,C2は互いに所
定間隔を存して対向する円形の加工盤体(ラップ盤)で
ある。これら両加工盤体C1,C2の互いに対向する面
には、同心円状の溝C3がそれぞれ形成されている。C
4は定位置で回転可能な円板状のコンベアで、多量の転
動体5と鋼球17をストレージする。このコンベアC4
の回転に伴い、該コンベアC4上にある転動体5と鋼球
17は、整列した状態で両加工盤体C1,C2相互間に
順次送り込まれる(図28)。そして、両加工盤体C
1,C2相互間に転動体5と鋼球17を挟持して、両加
工盤体C1,C2を軸方向に加圧しながら、少なくとも
一方の加工盤体C1またはC2を回転させることによ
り、転動体5と鋼球17の表面を真球状に加工するもの
である。この加工動作時において両加工盤体C1,C2
の溝C3に案内されて、転動体5と鋼球17が転動しな
がら加工(研磨または研削)されることになる。この
際、球体の表面の微細除去速度が最終的に得られる真球
度に影響し、ゆっくり加工するほど最終精度が高くなる
ことが既に知られている。ところが、一般に球体の加工
には時間が掛かり、数日に及ぶことが珍しくない。加工
速度を低くすると、加工時間が更に延び、その結果、実
際には気温の変化等によるラップ装置の変形による加工
圧力の変化、均一性の欠如等の現象が顕著となり、数1
0nm程度の真球度が限度であった。当然、平面を有す
る転動体5のみを上記装置Cに投入して球体加工する場
合にはそれ以下である。そこで、本実施形態において
は、転動体5を、鋼球17と共に混合させて加工(研磨
若しくは研削)することにより、転動体5と鋼球17の
表面を高精度に真球加工するものとした。本実施形態の
場合、転動体5側から見ると、両加工盤体C1,C2相
互間の加工荷重は鋼球17のみで殆ど支えられることに
なり、転動体5に配分される両加工盤体C1,C2相互
間の加工荷重は低くなる。従って、転動体5表面の微細
除去加工が行われる。更に、鋼球17が両加工盤体C
1,C2相互間の加工荷重を支えて、両加工盤体C1,
C2相互間の相対位置を拘束するので、両加工盤体C
1,C2相互間距離に影響する球体加工装置の変形が多
少生じても、両加工盤体C1,C2相互間の寸法が安定
して転動体6表面の微細除去が正確に行えるので、転動
体5への悪影響は少なくなる。
【0033】図30は、鋼球17と転動体5との混合比
率と、加工時間と、鋼球17と転動体5の期待し得る被
加工球相互差との関係を示す図であり、本図の作成条件
は次の通りである。 (イ)具体的材料 鋼球,転動体:SUJ−2(焼入れ焼戻し品)、HRC
61〜62 (ロ)使用砥石 ダイヤモンド砥粒+メタルボンド (ハ)球体一個当たりの平均加工力 200gr/個 加工速度は、鋼球17と転動体5との混合比率に従い、
図29の実線のようになる。ところが、最終的に得られ
る真球度及び被加工球相互差は、両加工盤体C1,C2
を一回通過する毎の球体表面除去量が少ないほど良く、
特に、被加工球相互差は、その除去量以下にはならない
ので、図29中、破線のような傾向となる。図29で
は、一例として転動体が100%の場合、24時間で被
加工球相互差300nmの前記転動体を加工できる球体
加工装置を仮定した。よって、加工時間と必要精度との
バランスを考慮に入れて、鋼球17と転動体5との混合
比率を変えて加工を行えば良く、鋼球17を75%、転
動体5を25%とした場合、加工時間は150時間かか
るが、被加工球相互差は90nm以下を期待できる。
【0034】以上詳述したように、本実施の形態に係る
球体の加工方法によれば、鋼球17に対して混合比率1
/3の転動体5を混合して加工(研磨若しくは研削)す
るので、転動体のみで加工した場合に比べて、微少量ず
つ安定した加工が行われ、外乱の影響を受け難く、低コ
ストで高精度の転動体を得ることが出来る。また、本実
施形態の方法によれば、平面5b(5e)と外径面5a
との繋ぎ部分5fが、エッジを無くして連続した滑らか
な円弧状とすることができる。従って、後加工は不要と
なり、転動体製造コストの低減に繋がる。また、球体加
工装置であるラップ装置Cでは、被加工球体一個当たり
に加わる加工荷重を一定に保つことが高い加工精度を得
るために必要であり、そのために両加工盤体間の球数を
多くすることが有効なのでロットを大きくすることが望
ましいが、本実施の形態に係る球体の加工方法によれ
ば、小ロットでも高精度の加工が可能となる。なお、上
述した実施形態では、鋼球17に対する転動体5の混合
比率を1/3としたが、本発明はこれに限られるもので
はなく、鋼球17に対する転動体5の混合率は、10%
〜100%の範囲で適宜選択可能である。好ましくは1
0%〜95%の範囲で選択し、さらに好ましくは10%
〜75%の範囲で選択することが望ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明は、上述の通りの構成としたた
め、従来のクロスローラ軸受より、軸受の各転動体相互
差が小さく、回転出力軸の低端面振れ、高精度回転を実
現できる。また軸受製造コストの低減も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を一部切欠いて示す概略断
面図。
【図2】本発明に使用される転がり軸受の一実施形態を
示す断面図。
【図3】転動体の一実施形態を示す斜視図。
【図4】第二実施形態を一部省略して示す断面図。
【図5】第三実施形態を一部省略して示す断面図。
【図6】第四実施形態を一部省略して示す断面図。
【図7】第五実施形態を一部省略して示す縦断面図。
【図8】セパレータの一実施形態を示す拡大斜視図。
【図9】第六実施形態を一部省略して示す縦断面図。
【図10】転動体の他の実施形態を示す拡大斜視図。
【図11】第七実施形態を一部省略して示す縦断面図。
【図12】第八実施形態を一部省略して示す縦断面図。
【図13】第九実施形態を一部省略して示す縦断面図。
【図14】第十実施形態を一部省略して示す縦断面図。
【図15】第十一実施形態を一部省略して示す縦断面
図。
【図16】保持器の他の実施形態を示す拡大斜視図。
【図17】第十二実施形態を一部省略して示す縦断面
図。
【図18】第十三実施形態を一部省略して示す縦断面
図。
【図19】第十四実施形態を一部省略して示す縦断面
図。
【図20】転動体の他の実施形態を示す拡大斜視図。
【図21】保持器の他の実施形態を一部省略して示す拡
大平面図。
【図22】図21の保持器のI-I線断面図。
【図23】保持器の他の実施形態を示す断面図。
【図24】保持器の他の実施形態を一部省略して示す拡
大平面図。
【図25】図24の保持器のII-II線断面図。
【図26】第十四実施形態に用いられるセパレータの拡
大斜視図。
【図27】第十五実施形態の転動体の加工方法を実施す
るための加工装置の要部構成を示す概略斜視図。
【図28】図27に示す加工装置における加工盤体を拡
大して示す概略断面図。
【図29】鋼球と転動体との混合比率と、加工時間と、
鋼球と転動体の期待し得る被加工球相互差との関係を示
す図。
【図30】従来のダイレクトドライブモーターを一部切
欠いて示す概略断面図。
【図31】クロスローラ軸受の縦断面図。
【符号の説明】
A:転がり軸受 1:外輪 2:内輪 3:軌道溝 5:転動体 5a:外径 5b:相対面(平面) 5c:自転中心軸 20:モータハウジング 30:モータステータ 40:モータロータ 50:出力軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J101 AA15 AA25 FA01 FA42 GA24 5H605 AA05 BB05 BB15 BB20 CC01 CC02 CC04 CC08 DD05 EB10 GG06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング外筒とこれと同軸のハウジング
    内筒とを有するハウジング内に固定されたモータステー
    タに対して周面対向にモータロータを配設し、このモー
    タロータに出力軸を一体的に連結すると共に、該出力軸
    を軸受を介してハウジング内筒に回転自在に取り付けて
    なるダイレクトドライブモータのロータ支持構造におい
    て、上記軸受は、一対の軌道輪間に複数の転動体が組込
    まれ、上記各軌道輪は転動体の半径より大径状の軌道面
    からなる軌道溝を夫々有し、その中に少なくとも一つの
    軌道輪は二つの軌道面からなり、上記各転動体は転がり
    接触面となる外径が軸方向にも曲率を持つと共に少なく
    とも一平面以上を有する球状転動体であり、円周上に夫
    々交互に交差状に配されると共に、各転動体の外径が常
    に相対する一方の軌道輪の軌道面と他方の軌道輪の軌道
    面にて夫々一点づつ合計二点で接触していることを特徴
    とするダイレクトドライブモータのロータ支持構造。
  2. 【請求項2】転動体は、互いに所定間隔を存して対向す
    る二つの加工盤体相互間に、鋼球からなる真球体と共に
    混合させて加工することにより、球状表面を真球状に加
    工したことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトド
    ライブモータのロータ支持構造。
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