JP2004314203A - 工作機械テーブル装置及び工作機械テーブル装置用転がり軸受 - Google Patents

工作機械テーブル装置及び工作機械テーブル装置用転がり軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】1個の軸受でラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けられ、軸受剛性を維持しつつ低トルク低価格な工作機械テーブル装置に最適な転がり軸受及び該軸受を組み込んだ工作機械テーブル装置を提供する。
【解決手段】工作機械テーブルの主軸用転がり軸受は、一対の軌道輪間に保持器を介して複数の転動体が組み込まれ、上記各軌道輪は転動体の半径より大径状の軌道面からなる軌道溝を夫々有し、その中に少なくとも一つの軌道輪は二つの軌道面からなり、上記各転動体は転がり接触面となる外径が軸方向にも曲率を持ち、円周上に夫々交互に交差状に配されると共に、各転動体の外径が常に相対する一方の軌道輪の軌道面と他方の軌道輪の軌道面にて夫々一点ずつ合計二点で接触しているもので、一対の軌道輪は夫々一体型で形成され、該軌道輪のいずれか一方若しくは双方の軌道溝の一部には、該軌道溝よりも小さな溝を設けた。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械テーブル装置、特に転がり軸受により回転可能に支持されている回転テーブルを有する工作機械(研削,切削,ラッピング等)のテーブル装置及び該装置の主軸を回転支持し、ラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けられる転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の工作機械は、例えばワークを乗せる回転テーブル(円形テーブル)と、該テーブルに備えられた主軸とを備え、該主軸が転がり軸受の回転輪(内輪)に固定されて回転可能に支持されているテーブル装置を有している。
一般に工作機械テーブル装置に用いられるこの種の軸受としては、▲1▼高精度化▲2▼高剛性化▲3▼低トルク・低発熱▲4▼薄肉化(スペースのコンパクト化)および低価格化が要求されている。
従来、上記高剛性化要求に対しては、通常2個の円すいころ軸受を組み合わせた組合せ円すいころ軸受が使用されていた。また、高精度化要求、低トルク・低発熱要求に対しては、単列の2個のラジアル玉軸受を組み合わせた組合せアンギュラ玉軸受(特に、図9に示す肩おとし外輪の背面同士を接触させた背面組合せ:DB形)を使用する等の対策がとられてきた。
また、同様に複列アンギュラ玉軸受においても、それぞれ予圧をかけることで使用されていた。
しかしながら、工作機械テーブル装置用の軸受では、軸受に発生するモーメント荷重を受けた時の軸受の傾きを小さくする為、上述の組合せ円すいころ軸受、組合せアンギュラ玉軸受、複列アンギュラ玉軸受では、いずれも軸受2列分のスペースが必要であり、機械そのものが軸方向にコンパクト化出来ない。また、機械全体として見てコスト的に高くなることも課題とされていた。
また、機械の許容加工寸法を上げるために出来るだけ装置の薄肉化も要求され、従来使用されている複列軸受から幅狭化の流れを受けて、特に高剛性化要求に対しては、図10に示すクロスローラ軸受および、転動体に円すいころを用いたクロステーパ軸受が採用されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、クロスローラ軸受においては、上記課題に対し幅狭化(軸方向コンパクト化)を図ったものであるが、転動体が円柱形ころで、かつ45度で各々のころが外内輪と線接触している為、差動すべりが不可避となる。その結果ころの姿勢が安定せず、トルク大(発熱大)あるいは回転精度が不安定になるといった根本的な問題を抱えている。こういった課題に対して、これまでは、ころの差動すべりを解消するためにクロステーパ軸受が採用されている。
また、高精度要求、低トルク・低発熱要求・幅狭化要求には、3点接触の玉軸受、あるいは図11に示す4点接触の玉軸受タイプの単列軸受が採用されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭64−74320
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のクロステーパ軸受では、ころ精度が回転精度(振れ精度)に影響を与える為、ころの高精度化が必要である。この結果、製作コストが課題となっている。
また、通常、クロスローラ軸受およびクロステーパ軸受は、内外輪いずれかが分割となっており(図10に示す従来のクロスローラ軸受では外輪100,100が分割)、分割外輪100,100のバレ止め用(分離防止用)に締結用のリベット200などが使用されている。このためコスト的に安価に出来ないという課題も抱えていた。
また、幅狭化、高精度対応として、上述の通り4点接触玉軸受又は3点接触玉軸受が使用されているが、アキシアル荷重に対してラジアル荷重が優勢な場合又は純ラジアル荷重を受ける場合、各玉は軌道輪と4点又は3点で接触するため、玉のスピンが大きく、発熱・トルクおよび摩耗の問題があった。さらにこれらを軽減しようとして軸受すきまを大きく設定した場合には、結果として軸受すきま分のがたの発生やモーメント剛性が小さくなってしまう問題がある。
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、1個の軸受でラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けられ、軸受剛性を維持しつつ低トルクで、低価格な工作機械テーブル装置に最適な転がり軸受及び該軸受を組み込んだ工作機械テーブル装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明がなした技術的手段は、工作機械テーブルの主軸が転がり軸受により回転可能に支持されている工作機械テーブル装置であって、該転がり軸受は、一対の軌道輪間に保持器を介して複数の転動体が組み込まれ、上記各軌道輪は転動体の半径より大径状の軌道面からなる軌道溝を夫々有し、その中に少なくとも一つの軌道輪は二つの軌道面からなり、上記各転動体は転がり接触面となる外径が軸方向にも曲率を持ち、円周上に夫々交互に交差状に配されると共に、各転動体の外径が常に相対する一方の軌道輪の軌道面と他方の軌道輪の軌道面にて夫々一点ずつ合計二点で接触しているものであって、一対の軌道輪は夫々一体型で形成され、該軌道輪のいずれか一方若しくは双方の軌道溝の一部には、該軌道溝よりも小さな溝を設けて構成されている。
また、上記保持器は、転動体を保持する夫々のポケットが、周方向に相対する二面のポケット面を有すると共に、軸方向は一面のポケット面のみ有し、相対する面側は開放されており、該軸方向のポケット面は、互いに交差状に組み込まれる転動体の傾斜の向きに対応して、互いに軸方向の反対側に傾斜状に配列されている。転動体は、少なくとも一平面を有し、該平面が保持器の軸方向ポケット面と接する。
このような技術的手段により、クロスボール軸受、クロステーパ軸受に比べ、転動体の差動滑りに起因するトルク(発熱大)や回転精度(振れ精度)を大幅に向上可能である。
また、回転精度重視で採用されてきた4点接触玉軸受又は3点接触玉軸受に対しては、各転動体が内外輪軌道溝とは通常のアンギュラ玉軸受同様2点接触の為、▲1▼発熱源となる接触点の減少、▲2▼接触部でのスピン滑りそのものの減少により、発熱、トルクおよび摩耗のいずれもが小さくなる。
また、上記利点に加え、負のすきまでの設定が可能な為、1個使いで軸受剛性を維持しつつ、これまで組み合わせ(2個使い)による単列玉軸受、複列アンギュラ玉軸受、4点接触玉軸受又は3点接触玉軸受等が適用されていた支持部に、1個の軸方向幅の寸法のままで機能を有する軸受となる。
さらに、このような技術的手段により、転動体は、内外輪保持器を組み立てた状態でも挿入可能である。そして、挿入された転動体は、軌道溝に小さな溝を設けたことにより、軌道輪が一体型であっても、その軌道輪間で形成される溝空間内で転動体が回転可能となる。また、保持器ポケットの軸方向の片側が開放しているので、内外輪、保持器を組み込んだ状態で、片側ずつ組み込むことが可能となる。また、このような保持器構成を採用することにより、転動体の軸方向案内面が、従来の二面から一面に減少しているため、転動体を拘束する力が減少する。その結果、保持器と転動体の間に生じる端面摩擦が大幅(約半分)に小さくなるためトルクも減少する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図に基いて説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施形態にすぎず、これに限定して解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
図1は、本発明工作機械テーブル装置の一実施形態の概略を示す。
工作機械テーブル装置は、例えば、立軸円テーブル形平面研削盤の一部を構成するもので、図1に示すように、ワーク(被削材)aを乗せるテーブルbに主軸cが一体的に備えられ、該主軸cの外周に内輪(回転輪)2の内周が固定されると共に、機械本体dの内周に外輪1の外周が固定されて転がり軸受Aが備えられ、主軸cの回転駆動によりテーブルbを高精度(振れ精度)に回転させているものである。
本発明の工作機械テーブル装置は、転がり軸受Aを介して主軸cを回転可能に備えている構成を有するものであれば特に図示形態に何等限定して解釈されるものではなく、適宜他の構成を採用可能である。なお、本発明は工作機械テーブル装置の主軸回転支持用として組み込まれる転がり軸受Aに特有の構成を有しているものであるため、以下、この転がり軸受Aについて重点的に説明する。
【0007】
図2は、工作機械テーブル装置に組み込まれる転がり軸受Aの一実施形態の概略断面図を示す。転がり軸受Aは、工作機械テーブル装置のテーブルb上に乗ったワークaを、高精度(振れ精度)で回転させること、低発熱・低トルクおよび加工に対する変位を少なくする(高剛性)ことが要求される。また、転がり軸受Aは、アキシアルおよびアキシアルモーメント荷重、ラジアルモーメント荷重を受けることになる。ここで転がり軸受Aの具体的な構成の一例を説明する。
転がり軸受Aは、図2に開示しているように、一体型で成形された軸受軌道輪(軸受外輪)1の内径と、同じく一体型で成形された軸受軌道輪(軸受内輪)2の外径に形成される軌道溝3に、保持器6を介して複数の転動体5,5…が組み込まれて構成されている。そして、内輪2の内周を工作機械テーブル装置の主軸cの外周に固定し、外輪1の外周を機械本体d側に固定して、主軸cを回転可能に支持している。
図中、8は密封板(接触シール)であるが、密封板は必要に応じて適宜所望な構成の密封板(接触若しくは非接触シール、又はシールド)を設けることが出来る。なお、密封板は本実施形態では左右双方に備えたが、いずれか一方のみに備える形態でもよく、あるいは密封板を備えない開放型を採用することも実施形態に応じて可能である。
また、軸受寸法・接触角・転動体径あるいは材質などの諸構成は限定されず、対象となる工作機械の主軸に応じた構成が適宜選択採用される。
本実施形態によれば、軌道輪としての外輪1と内輪2のいずれも一体型で成形されているため、締結ボルトなどの関連部品を含めた軌道輪の製作コスト・組み立て管理および組み立て費が大幅に削減できた。
【0008】
軌道溝3は、転動体5の半径よりも大きな半径の外輪軌道面1aと、内輪軌道面2a・2bにより形成されている。
各軌道面1a,2a・2bの形状は、転動体5の転がりに適切な形状を有しているものであれば、断面アーチ状あるいはV字状等任意で、また曲線状あるいは直線状等のいずれであってもよく特に限定されるものではないが、例えば本実施形態では、外輪1の軌道面1aは単一R状であるが、内輪2の軌道面2a,2bには、円心をクロスに配置した両円弧で形成されている、いわゆるゴシックアーチが適用される。なお、内輪軌道面を単一R状とし、外輪軌道面をゴシックアーチとしてもよく、あるいは外輪軌道面と内輪軌道面の双方ともゴシックアーチを採用しても良い。
また、外輪1と内輪2のうちの少なくともいずれか一方の軌道輪の軌道溝が、二つの軌道面から構成されているものであればよく本発明の範囲内で適宜選択される。
【0009】
そして、内輪2の軌道溝3の一部に、この軌道溝3よりも小さな溝(転動体組込み用回転溝)4を凹設している。
本実施形態では、内輪軌道面2a,2bからなる軌道溝3の中心に、周方向に連続する所望深さの断面半円状の小径(例えば溝半径は約0.8mm)な溝とする。この溝4は、転動体5の組み込み時における回転用溝として主に使用される。すなわち、後述する転動体5の転がり接触面5aと平面部5bとの繋ぎ部(交点)5fを、組み込み時に溝4内に挿入させることによって、転動体5を軌道溝3空間内で回転可能とする。なお、溝4は、その溝4内に潤滑剤を保有させておくことも可能で、軌道面内に備えられる潤滑剤(油、グリースなど)保有機能としての作用もあり、安定した軸受寿命が期待できる。
溝4の形状・径方向深さ・軸方向幅は、軌道面を可能な限り大きく取れるように最小限の大きさにするのが好ましいが、転動体5の転がり接触面5aと平面部5bとの繋ぎ部5fが溝4内に一部挿入可能であれば全て本発明の範囲内であり、特に図示形態に限定されず本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。例えば45度程度の面取り程度でもよい。
また、転動体5の周方向配設間隔を考慮すれば、溝4は所望長さをもって周方向に断続して設けてもよく本発明の範囲内である。
なお、軌道面2a,2bとの繋ぎ部2cのエッジを無くしR状に形成してもよい。
この溝4は、本実施形態では上述の通り内輪2の軌道溝3にのみ設けているが、外輪1の軌道溝3に設けてもよく、また外輪1と内輪2の双方に設けてもよい。
【0010】
転動体5は、転がり接触面となる外径5aが軸方向に曲率を持ち、かつ軌道面1a,2a・2bの夫々の半径よりも小径の半径を有する任意形状で、該転動体5は、隣接する転動体5が夫々交互に交差状に配されると共に、各転動体5の外径5aが、常に外輪1の軌道面1aと内輪2の軌道面2a又は2bにて二点接触している。
転動体5は、例えば本実施形態では図3に拡大して開示しているように、一組の平面部(本実施形態では相対面)5b,5bを有する上下切断状玉(玉の上下部分を切断して平面部5b,5bを形成した構造のものをいう。以下同じ。)で、該平面部5b,5bに垂直する自転中心軸5cが夫々交差状となるように夫々の転動体5,5…が組込まれると共に、各転動体5の外径5aが、常に外輪1の軌道面1aと内輪2の軌道面2a又は2bにて二点接触している。図中5fは、転動体5の転がり接触面5aと平面部5bとの繋ぎ部(交点)である。
転動体5は、その上下の切断幅は特に限定されず、また上下の切断割合は、均等あるいは均等でないものであってもよく、本発明の範囲内で任意に選択可能である。すなわち、本実施形態では、平面部5b,5bを対称としたが、転動体5の平面部5b,5bは、対称であっても非対称であってもよくいずれも本発明の範囲内である。
また、図4に示す非対称の平面部5b,5dを有する転動体(上下切断状玉)5の場合、大端側の平面部5dが軸受の内輪2に向くように配することで、転動体5の回転がより安定になり、より低トルクを実現することができる。
転動体5の全体形状、相対面5b,5bの有無や、外径5aにおける軸方向の曲率の大小等は、上記具体的形状に何等限定されるものではなく、本発明の範囲内において任意に変更可能である。すなわち、例えば、平面部5b,5bに代えて、非平行状の両面(平面部)を備え、該両面に垂直する自転中心軸を有するものとしてもよい(図示省略)。
また、図5に示す玉の片側をカット(切断)して一つの平面部(カット面)5eを設けた片側カット状玉としたものであってもよい。
また、平面部5b(5d,5e)は、任意形状であって、適宜最適な形状・大きさに変更・選択できる。
【0011】
転動体5,5…の組込みは、隣り合う転動体5,5における各平面部5b・5b,5b・5bに垂直する自転中心軸5c,5cが交互に交差状となるようにする。なお、その交差状態は直交状・非直交状のいずれでも構わない。
また、転動体5の交差状に配される方式は、両方のなりで数が同じなら、周方向に交互に配されるものでなくともよく特に限定されない。すなわち、転動体5が1個毎に交差してもよく、1個毎に交差しなくとも両方のなりで数が同じなら、2個ずつ交差あるいは2個1個1個2個等のように交差していてもよくいずれも本発明の範囲内である。
【0012】
各転動体5,5の運動は、保持器6で案内される(図6参照)。
保持器6は、転動体5を保持案内するポケット(保持部)7…が、周方向に複数個備えられた円環状に形成され、夫々のポケット7が、周方向に相対する二面のポケット面(周方向案内面)7a,7aを有すると共に、軸方向は一面のポケット面(軸方向に転動体姿勢を安定させる軸方向案内面)7bのみ有し、相対する面側は開放(開放面)されており、該軸方向のポケット面7bは、互いに交差状に組み込まれる転動体5の傾斜の向きに対応して、互いに軸方向の反対側に傾斜状に配列されている。なお周方向のポケット面7aの形状は特に限定されず任意である。
軸方向のポケット面7bは、転動体5の外輪対向側の平面部5b(図2で左上方に向いている面)を案内するよう外径6aから内径6bにわたり傾斜状に形成されている。よって、ポケット7の外径側開口7cより内径側開口7dが広く形成されることとなる。
このポケット面7bの傾斜角度は任意で、軌道溝3空間内で配される転動体5の角度を考慮して決定される。
本実施形態では、円周上で転動体5…数量と同一数量をもって等間隔で設けられると共に、周方向で隣り合うポケット7の軸方向ポケット面7bは、周方向に交互に交差状に配されており、隣り合う各転動体5,5を上述の通り平面部5b・5b,5b・5bに垂直する自転中心軸5c,5cが夫々交差状になるように交互に組み込み可能とする。
なお、本実施形態では、円周上で転動体5…数量と同一数量のポケット7…が等間隔で、かつ交互に交差状に配されているが、特に限定されず、両方のなりで数が同じなら、2個ずつ交差あるいは2個1個1個2個等のように交差していても良く本発明の範囲内である。よって、上述した転動体5の配される方式に応じたポケット構成を周方向に設けた保持器とする。
保持器6の案内方式は特に限定されるものではなく、内輪案内でも、外輪案内でも、転動体案内でもよい。また、本実施形態では保持器6を一体型の構成としているが、特に限定されるものではなく、幾つかの部分から形成したものでも良い。
本実施形態の保持器6によれば、外輪1、内輪2と共に組み立てた後、転動体5を保持器6の開放側より軸受軌道溝3空間内へ順次挿入できる。
【0013】
本実施形態は予圧品であるが、すきま品でもよいことは言うまでもない。
転動体と軌道面との間における予圧の付与される状態は特に限定されず、すなわち、製造段階で予圧が付与されても付与されなくてもよくいずれも本発明の範囲内である。
【0014】
これら軸受の軌道輪1,2と転動体5の材質としては、通常軸受鋼が用いられるが、使用環境に応じて耐食性や、耐熱性を向上させる場合にはステンレス鋼やセラミック等が適宜選択される。
また保持器6の材料としては、もみ抜き保持器、プレス保持器、樹脂保持器等が適宜選択されるので、例えば黄銅や鉄等の金属や、例えばポリアミド66(ナイロン66)・ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の合成樹脂が本発明の範囲内で選ばれる。
【0015】
この実施形態によれば、転動体5の外径5aが相対する外輪1の軌道面1aと内輪2の軌道面2aに夫々点接触(接触点を11,11で示す)し、隣接する転動体5が外輪1の軌道面1aと内輪2の軌道面2bに夫々点接触(接触点を12,12で示す)する。転動体5,5の接触角交互に交差するので、一つの軸受でラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けることができる。
【0016】
本発明の転がり軸受A(本発明品)を用いた時のモーメント剛性と、4点接触玉軸受(従来品)のモーメント剛性を比較した実験結果を図7に示す。
本実験に用いた軸受の仕様を以下に示す。
[本発明品]
外径D:170mm 内径:120mm 幅:25.4mm
玉径:12.7mm 玉数n:30個
[従来品]
外径D:170mm 内径:120mm 幅:25.4mm
玉径:12.7mm 玉数n:30個
[実験方法]
各プロット点での荷重を与えた時の傾きを確認。
本実験では、4点接触玉軸受では、4点接触することにより、発熱およびトルク大が生じる懸念があることから、通常の使い方、すなわちアキシアルすきまをプラスすきまに設定している。
一方、本発明軸受では、予圧すきまとしている。
これらの結果から、本発明軸受は、予圧による剛性が向上した結果により、モーメント剛性が4点接触玉軸受より優れていることがわかり、従来の4点接触玉軸受と同等以上の軸受耐久性能を得た。これは、4点接触に比べ2点接触による摩擦摩耗減少が効果として現れたものと考えられる。
【0017】
本発明の転がり軸受A(本発明品)と、クロスローラ軸受(従来品)の回転精度(アキシアル振れ)を比較した実験結果を図8に示す。図8(a)は本発明の転がり軸受Aの回転精度、図8(b)はクロスローラ軸受の回転精度を示す。
本実験に用いた軸受仕様は、上述のモーメント剛性比較実験にて使用された仕様と同じで、クロスローラ軸受にあっては、次の通りである。
[クロスローラ軸受]
外径D:180mm 内径:120mm 幅:25mm
ころ径:12mm
[実験条件]
回転数:150min−1 グリース潤滑 アキシアル荷重1000N
本発明の転がり軸受Aでは、アキシアル振れが約1μm程度であり、これは従来のアンギュラ玉軸受と同等である。
一方、クロスローラ軸受では、アキシアル振れが約2.5〜3μm程度となっている。
このように、本実験により、両軸受の回転精度の差が顕著に現れることから、本発明転がり軸受は振れ精度にも優れていることがわかる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、上述の通りの構成としたため、1個の軸受でラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重、モーメント荷重を受けられ、軸受剛性を維持しつつ低トルクで、低価格な工作機械テーブル装置に最適な転がり軸受及び該軸受を組み込んだ工作機械テーブル装置を提供し得る。
【0019】
さらに本発明によれば、軌道溝に、該軌道溝よりも小さな溝を設けたため、次の通りの作用効果を奏する。
▲1▼従来、一対の軌道輪のうちいずれか一方を少なくとも分割する構成としなければ転動体の組込みがなし得なかったが、本実施形態によれば軌道輪は一体型であっても、転動体の組み込みが容易になし得るため、軌道輪の製作コスト・組み立て管理および組み立て費が大幅に削減できる。
▲2▼軌道輪のいずれもが分割構成としないため、分割構成とするときに要する締結用のボルト・リベットなどの関連部品が不要となり、部品削減が図れた。その結果、これらに要していた製作コスト・製作手間、および管理などが削減できる。
▲3▼一体型で加工された軌道輪の加工精度を損なうことなく軸受とすることができるため、軸受精度を高く維持できる。
▲4▼本発明を構成する保持器によれば、一対の軌道輪・保持器を組み立てた後に、各ポケットにおける開放側を介して軸方向から転動体を容易に組み込むことができる。
▲5▼軌道溝に設けた溝は、転動体組み込み時の転動体回転用としての機能を有すると共に、軌道面内に、油・グリースなどの潤滑剤の保有機能も有するため、安定した軸受寿命が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である工作機械テーブル装置の概略断面図。
【図2】本発明転がり軸受の一実施形態を一部省略して示す概略断面図。
【図3】本発明転がり軸受に組み込まれる転動体の一実施形態を示す斜視図。
【図4】本発明転がり軸受に組み込まれる転動体の他の実施形態を示す斜視図。
【図5】本発明転がり軸受に組み込まれる転動体の他の実施形態を示す斜視図。
【図6】本発明転がり軸受における保持器への転動体組み込み方向を一部省略して示す概略平面図。
【図7】本発明の転がり軸受と4点接触玉軸受のモーメント剛性を比較した実験結果を示す図。
【図8】本発明の転がり軸受とクロスローラ軸受の回転精度(アキシアル振れ)を比較した実験結果を示す図。
【図9】従来使用されている組合せアンギュラ玉軸受の概略を示す断面図。
【図10】クロスローラ軸受の概略を示す断面図。
【図11】4点接触玉軸受の概略を示す断面図。
【符号の説明】
A:転がり軸受
1:外輪
2:内輪
3:軌道溝
4:溝(回転用)
5:転動体
5a:外径
5b:平面部
5f:繋ぎ部
6:保持器
7:ポケット
7b:軸方向ポケット面
a:ワーク
b:テーブル
c:主軸

Claims (4)

  1. 工作機械テーブルの主軸が転がり軸受により回転可能に支持されている工作機械テーブル装置であって、
    該転がり軸受は、一対の軌道輪間に保持器を介して複数の転動体が組み込まれ、
    上記各軌道輪は転動体の半径より大径状の軌道面からなる軌道溝を夫々有し、
    その中に少なくとも一つの軌道輪は二つの軌道面からなり、
    上記各転動体は転がり接触面となる外径が軸方向にも曲率を持ち、円周上に夫々交互に交差状に配されると共に、
    各転動体の外径が常に相対する一方の軌道輪の軌道面と他方の軌道輪の軌道面にて夫々一点ずつ合計二点で接触しているものであって、
    一対の軌道輪は夫々一体型で形成され、
    該軌道輪のいずれか一方若しくは双方の軌道溝の一部には、該軌道溝よりも小さな溝を設けて構成されていることを特徴とする工作機械テーブル装置。
  2. 工作機械テーブル装置の主軸を回転可能に支持する軸受であって、
    一対の軌道輪間に保持器を介して複数の転動体が組み込まれ、
    上記各軌道輪は転動体の半径より大径状の軌道面からなる軌道溝を夫々有し、
    その中に少なくとも一つの軌道輪は二つの軌道面からなり、
    上記各転動体は転がり接触面となる外径が軸方向にも曲率を持ち、円周上に夫々交互に交差状に配されると共に、
    各転動体の外径が常に相対する一方の軌道輪の軌道面と他方の軌道輪の軌道面にて夫々一点ずつ合計二点で接触しているものであって、
    一対の軌道輪は夫々一体型で形成され、
    該軌道輪のいずれか一方若しくは双方の軌道溝の一部には、該軌道溝よりも小さな溝を設けたことを特徴とする工作機械テーブル装置用転がり軸受。
  3. 保持器は、転動体を保持する夫々のポケットにおいて、軸方向ポケット面は一面のみ有し、相対する面側は開放されており、該軸方向のポケット面は、周方向互いに交差状に組み込まれる転動体の傾斜の向きに対応して、互いに軸方向の反対側に傾斜状に配列されていることを特徴とする請求項2に記載の工作機械テーブル装置用転がり軸受。
  4. 転動体は、少なくとも一平面部を有し、該平面部が保持器の軸方向ポケット面と接することを特徴とする請求項3に記載の工作機械テーブル装置用転がり軸受。
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