JP2003297690A - 固体電解コンデンサ、固体電解コンデンサ内蔵型配線基板、電子機器、および固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサ、固体電解コンデンサ内蔵型配線基板、電子機器、および固体電解コンデンサの製造方法Info
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Abstract
よび静電容量の増大を図ることのできる固体電解コンデ
ンサ、固体電解コンデンサ内蔵型配線基板、電子機器、
および固体電解コンデンサの製造方法を提供すること。 【解決手段】 固体電解コンデンサ1は、弁金属箔2に
形成された陽極酸化膜3上のうち、弁金属箔2の一方の
端部6を除く領域上に形成されたポリピロールなどの固
体電解質層4と、この固体電解質層4上に形成された銀
ペーストなどの導電層5とを有している。導電層5が形
成されている部分には陰極7が接続され、弁金属箔2の
一方の端部6には陽極9が接続されている。弁金属箔2
には多数の貫通孔20が形成され、この貫通孔20の内
部にも固体電解質層4が形成されている。
Description
サ、固体電解コンデンサ内蔵型配線基板、電子機器、お
よび固体電解コンデンサの製造方法に関するものであ
る。
タ等々の小型電子機器では、各種電子部品の集積化を高
めることにより電子機器の小型化・軽量化を図ることが
検討されている。その代表的な取り組み例としては、固
体電解質を用いてアルミニウム電解コンデンサを薄型に
形成し、それを基板に密着させて、あるいは基板に内蔵
させて用いる方法がある。
デンサとして、従来、エッチングおよび陽極酸化が施さ
れたアルミニウム箔などの表面に固体電解質層を形成し
た後、アルミニウム箔の一方端に陽極を形成し、他方端
に陰極を形成した構成が提案されている。このような構
造の固体電解コンデンサでは、リードフレームを用いな
くて済むので、小型化、低コスト化を図ることができ
る。
固体電解コンデンサでは、100MHz以上のインピー
ダンス特性が要求レベルに達していないという問題点が
ある。また、従来の固体電解コンデンサで静電容量も要
求レベルに達していないという問題点がある。
高周波領域のインピーダンス特性の向上、および静電容
量の増大を図ることのできる固体電解コンデンサ、固体
電解コンデンサ内蔵型配線基板、電子機器、および固体
電解コンデンサの製造方法を提供することにある。
め、本発明では、エッチングおよび陽極酸化が施された
弁金属箔と、該弁金属箔の表面に形成された陽極酸化膜
の表面のうち、前記弁金属箔の一方の端部を除く領域上
に形成された固体電解質層と、前記弁金属箔の少なくと
も他方端側において前記固体電解質層の表面に直接、あ
るいは導電層を介して形成された陰極と、前記弁金属箔
の一方の端部に形成された陽極とを有する固体電解コン
デンサにおいて、前記弁金属箔には多数の貫通孔が形成
されているとともに、該貫通孔の内面にも前記固体電解
質層が形成されていることを特徴とする。
子に箔を用いているので、薄型に製造できる。従って、
本発明に係る固体電解コンデンサは、基板に密着した状
態で実装できるとともに、多層基板などに内蔵させるこ
ともできるので、電子部品の集積化をさらに一層、進め
ることができる。さらにまた、弁金属箔には多数の貫通
孔が形成され、これらの貫通孔の内側にも固体電解質層
が形成されているため、弁金属の表面側と裏面側とは、
貫通孔を介しても電気的に接続されている。このため、
本発明に係る固体電解コンデンサは、等価直列抵抗およ
び等価直列インダクタンスが低いので、高周波領域にお
けるインピーダンス特性が良好である。さらにまた、弁
金属箔に多数の貫通孔を形成したので、その内壁に相当
する分、表面積を拡張できる。よって、本発明に係る固
体電解コンデンサは、静電容量が大きいという利点もあ
る。
ングが施されていることが好ましい。このように構成す
ると、静電容量を増大させることができる。
ち、前記一方の端部と前記固体電解質層の形成領域との
境界部分には絶縁樹脂が塗布されていることが好まし
い。このように構成すると、弁金属箔の一方の端部に形
成された陽極と、固体電解質あるいは固体電解質層上に
形成された陰極とが短絡するのを確実に防止することが
できる。
領域のうち、前記陰極が形成されている領域を除いて外
装樹脂がコーティングされていることが好ましい。この
ような樹脂コーティングを施すと、コンデンサ素子とし
て用いた箔を補強することができるので、素子が薄くて
もその機械的強度が高い。
ニウム、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、チタンある
いはそれらの合金からなる箔である。
が各々、前記弁金属箔の両面に形成されている構成、あ
るいは片面に形成されている構成のいずれであってもよ
い。
て薄型であるため、基板に形成されている複数の配線パ
ターンが固体電解コンデンサの前記陽極および前記陰極
にそれぞれ電気的に接続してなる固体電解コンデンサ内
蔵型配線基板などに用いるのに適している。
基板、あるいは本発明に係る固体電解コンデンサは、例
えば、モバイルコンピュータあるいは携帯電話機などと
いった小型の電子機器に用いられる。
法では、エッチングおよび陽極酸化がこの順に施され、
かつ、多数の貫通孔が形成された弁金属箔を準備する弁
金属箔準備工程と、前記弁金属箔の表面に形成された陽
極酸化膜の表面のうち、前記弁金属箔の一方の端部を除
く領域上に固体電解質層を形成する固体電解質層形成工
程と、前記弁金属箔の少なくとも他方端側において前記
固体電解質層の表面に直接、あるいは導電層を介して陰
極を形成する陰極形成工程と、前記弁金属箔の一方の端
部に陽極を形成する陽極形成工程とを有し、前記固体電
解質層形成工程では、前記貫通孔内にも前記固体電解質
を形成することを特徴とする。
は、例えば、エッチングおよび陽極酸化が施された前記
弁金属箔に前記貫通孔を多数、形成した後、当該弁金属
箔に再度、陽極酸化を施して前記貫通孔内に陽極酸化膜
を形成する。
は、エッチングが施された前記弁金属箔に前記貫通孔を
多数、形成した後、当該弁金属箔に陽極酸化を施すこと
が好ましい。このように構成すると、弁金属箔に貫通孔
を形成した後、弁金属箔に再度、陽極酸化を施して貫通
孔内に陽極酸化膜を形成する必要がない。
は、未エッチングの前記弁金属箔に前記貫通孔を多数、
形成した後、当該弁金属箔にエッチングおよび陽極酸化
をこの順に施すことが好ましい。このように構成する
と、貫通孔内でもエッチングによって表面積を拡大でき
るので、静電容量を増大させることができる。
は、例えば、前記弁金属箔にレーザビームを照射して前
記貫通孔を多数、形成する。
ち、前記一方の端部と前記固体電解質層の形成領域との
境界部分に対してインクジェット法により絶縁樹脂を選
択的に塗布することが好ましい。インクジェット法によ
れば、微細な領域でも正確に、かつ、効率よく絶縁樹脂
を塗布できるので、小型の固体電解コンデンサの製造に
適している。また、インクジェット法によれば、非接触
で絶縁樹脂を塗布できるので、弁金属箔のように薄いも
のに対しても傷つけることなく絶縁樹脂を塗布できる。
さらに、インクジェット法によれば、非接触で絶縁樹脂
を塗布できるので、弁金属箔の側面などといった細部に
対しても確実に絶縁樹脂を塗布できる。
領域のうち、前記陰極が形成されている領域を除いて外
装樹脂をインクジェット法により選択的にコーティング
することが好ましい。インクジェット法によれば、微細
な領域でも正確に、かつ、効率よく樹脂コーティングす
ることができるので、小型の固体電解コンデンサの製造
に適している。また、インクジェット法によれば、非接
触で外装樹脂を塗布できるので、弁金属箔のように薄い
ものに対しても傷つけることなく外装樹脂を塗布でき
る。さらに、インクジェット法によれば、非接触で絶縁
樹脂を塗布できるので、弁金属箔の側面などといった細
部に対しても確実に外装樹脂を塗布できる。
態を詳細に説明する。
れぞれ、本発明を適用した固体電解コンデンサの外観を
示す斜視図、およびこの固体電解コンデンサをA−A′
線で切断した素子を模式的に示す断面図である。
体電解コンデンサ1は、陽極酸化された弁金属箔2と、
この弁金属箔2に形成された陽極酸化膜3上のうち、弁
金属箔2の一方の端部6を除く領域上に形成されたポリ
ピロール、ポニアニリン、ポリチオフェンなどの固体電
解質層4と、この固体電解質層4上に形成された銀ペー
ストなどの導電層5とを有している。なお、弁金属箔2
の一方の端部6と、固体電解質層4や導電層5が形成さ
れている側とは、絶縁樹脂11で絶縁分離されている。
チング処理(粗面化処理)の後、陽極酸化された約80
μm〜200μmのアルミニウム箔であり、このアルミ
ニウム箔は、例えば、帯状に長い状態でエッチング処理
(粗面化処理)および陽極酸化を連続して行った後、所
定の寸法に切り出し、しかる後、切り口に対して陽極酸
化を施したものである。この切り口に対する陽極酸化
は、一方の端部6の切り口を除いて行うことが好まし
い。
ジルコニウム、チタンあるいはそれらの合金からなる箔
を用いてもよく、タンタル箔やニオブ箔を用いた場合に
は、固体電解質層4としては、導電性高分子に限らず、
二酸化マンガンや二酸化鉛などといった金属酸化物から
なる固体電解質を用いることもできる。
ては、導電層5が形成されている部分の両面に陰極7が
接続され、この陰極7の接続領域を除いて外装樹脂8が
コーティングされている。このような外装樹脂8の選択
的なコーティングは、樹脂を選択的に塗布する方法、お
よび対象となる領域の全面に樹脂を塗布した後、研磨な
どの機械加工により樹脂を部分的に除去して陰極の接続
領域を確保する方法によって実現できる。陰極7として
は、銅−ニッケル合金などといった薄い金属板を銀ペー
ストなどで導電層5に接続してもよいが、メタルマスク
などを介して導電層5上の所定領域に銅−ニッケル合金
などの金属膜をスパッタ形成してもよい。
では、その両面に対して陽極9が接続されている。陽極
9としては、陰極7と同様、銅−ニッケル合金などとい
った薄い金属板を銀ペーストなどで接続してもよいが、
メタルマスクなどを介して所定領域に銅−ニッケル合金
などの金属膜をスパッタ形成してもよい。また、陽極9
を接続すべき領域にも陽極酸化膜3が形成されているの
で、この部分を無電解銅メッキ浴に浸漬して陽極酸化膜
3の表面に極めて薄い下地層を形成し、しかる後に、そ
の表面に薄い半田層を形成してもよい。
において、弁金属箔2には、数μmオーダの微細な貫通
孔20が多数、形成されている。また、貫通孔20の内
部にも陽極酸化膜3が形成されているとともに、固体電
解質層4も形成されている。このため、本形態の固体電
解コンデンサ1は、弁金属箔2の表面側と裏面側とは導
電層5によって電気的に接続されているとともに、貫通
孔20内に充填された固体電解質層4を介しても電気的
に接続されている。
1では、素子に弁金属箔2を用いているので、薄型に製
造できる。従って、本形態の固体電解コンデンサ1は、
回路基板などに密着した状態で実装でき、かつ、多層基
板などに内蔵させることもできるので、電子部品の集積
化を高めることができる。
形成され、これらの貫通孔2の内側にも固体電解質層4
が形成されているため、弁金属2の表面側と裏面側とは
貫通孔20を介しても電気的に接続されている。このた
め、本形態の固体電解コンデンサ1は、抵抗成分および
リアクタンスが低いので、高周波領域におけるインピー
ダンス特性が良好である。
所定の径、所定の密度で形成したので、貫通孔20の内
壁に相当する分、表面積が拡張されているので、本形態
の固体電解コンデンサ1は、静電容量が大きいという利
点もある。
形成された一方の端部6と、固体電解質層4の形成領域
との境界部分には絶縁樹脂11が塗布されているので、
弁金属箔2の一方の端部6に形成された陽極9と、固体
電解質4あるいは固体電解質層4上に形成された陰極7
とが短絡することがない。
ち、陰極7が形成されている領域を除いて外装樹脂8が
コーティングされているので、コンデンサ素子として用
いた弁金属箔2を補強することができるので、素子が薄
い割には、機械的強度が高い。
図2および図3を参照して、本発明の固体電解コンデン
サ1の製造方法を説明する。
電解コンデンサ1の製造方法を示す工程図である。な
お、図2および図3のいずれにおいても、左側には固体
電解コンデンサの仕掛途中品の斜視図を示し、右側には
固体電解コンデンサの仕掛途中品の断面を模式的に示し
てある。
にあたっては、まず、図2(A)〜図2(D)に示す弁
金属箔準備工程によって、エッチングおよび陽極酸化が
この順に施され、かつ、多数の貫通孔20が形成された
弁金属箔2を準備する。
未エッチングの弁金属箔2を準備した後、図2(B)に
示すように、弁金属箔2の全面にエッチングを施して表
面を粗面化し、表面積を拡大する。
2に陽極酸化を施して、その全面に陽極酸化膜3を形成
する。
出射されたレーザビームLを、例えば、一枚の透明基板
にマイクロレンズMLが多数形成された光学部品などを
用いて弁金属箔2に収束させ、弁金属箔2に多数の貫通
孔20を形成する。この際、レーザビームLの光路上に
ホログラム素子を配置し、1つのレーザビームLを複数
の回折光に回折、分割して、弁金属箔2に収束させても
よい。
で貫通孔20内には陽極酸化膜3が形成されていないの
で、図2(E)に示すように、弁金属箔2に再度、陽極
酸化を施して貫通孔20内に陽極酸化膜3を形成する。
塗布工程において、絶縁樹脂11をインクジェットヘッ
ド51から吐出して、弁金属箔2において陽極9が形成
される一方の端部6と、固体電解質層4を形成すべき領
域との境界部分に絶縁樹脂11を選択的に塗布する。
質層形成工程において、弁金属箔2において絶縁樹脂1
1より他方端の側に固体電解質層4を形成する。
成工程において、固体電解質4の上層に銀ペーストなど
を塗布して導電層5を形成する。
極形成工程において、弁金属箔2の一方の端部6に陽極
9を形成するとともに、他方の端部に陰極7を形成す
る。
コーティング工程において、外装樹脂8をインクジェッ
トヘッド52から吐出して、固体電解質層4の形成領域
のうち、陰極7が形成されている領域を除いて外装樹脂
11を選択的にコーティングする。その結果、図1
(A)、(B)を参照して説明した固体電解コンデンサ
1が製造される。
程、および外装樹脂コーティング工程において絶縁樹脂
11および外装樹脂8を選択的に塗布するにあたって、
インクジェット法を用いるので、微細な領域でも正確
に、かつ、効率よく塗布することができるので、小型の
固体電解コンデンサ1の製造に適している。また、イン
クジェット法によれば、非接触で樹脂を塗布できるの
で、弁金属箔2のように薄いものに対しても傷つけるこ
となく樹脂を塗布できる。さらに、インクジェット法に
よれば、非接触で樹脂を塗布できるので、弁金属箔2の
側面などといった細部に対しても確実に樹脂を塗布でき
る。
および外装樹脂コーティング工程において絶縁樹脂11
および外装樹脂8を塗布するのにインクジェット法を用
いたが、銀ペーストなどの導電ペーストで導電層5を形
成する際、この導電ペーストをインクジェット法で塗布
してもよい。
形成する際、そのモノマーやオリゴマーなどといった前
駆体をインクジェット法により弁金属箔2に塗布しても
よい。
た固体電解コンデンサ1の製造工程のうち、弁金属箔準
備工程を示す工程図である。
たように、エッチングおよび陽極酸化を行った弁金属箔
2に対して貫通孔20を形成したが、本形態では、図4
(A)に示す未エッチングの弁金属箔2に対して、図4
(B)に示すように、弁金属箔2の全面にエッチングを
施して表面を粗面化し、次に、レーザビームなどによっ
て弁金属箔2に多数の貫通孔20を形成し、しかる後
に、図4(D)に示すように、弁金属箔2に陽極酸化を
施す。
箔2に貫通孔20を形成してから陽極酸化を行うので、
貫通孔20を形成尾してから弁金属箔2に再度、陽極酸
化を施して貫通孔20内に陽極酸化膜3を形成する必要
がない。
た固体電解コンデンサ1の製造工程のうち、弁金属箔準
備工程を示す工程図である。
参照して説明したように、エッチング後の弁金属箔2に
対して貫通孔20を形成したが、本形態では、図5
(A)に示す未エッチングの弁金属箔2に対して、図5
(B)に示すように、貫通孔20を形成し、次に、図5
(C)に示すように、弁金属箔2の全面にエッチングを
施して表面を粗面化し、しかる後に、図5(D)に示す
ように、弁金属箔2に陽極酸化を施す。
に貫通孔20を形成してから陽極酸化を行うので、貫通
孔20を形成尾してから弁金属箔2に再度、陽極酸化を
施して貫通孔20内に陽極酸化膜3を形成する必要がな
い。また、貫通孔20内がエッチングによって粗面化さ
れるので、静電容量が増大するという利点がある。
れぞれ、本発明の実施の形態4に係る固体電解コンデン
サの外観を示す斜視図、およびこの固体電解コンデンサ
をA−A′線で切断した素子を模式的に示す断面図であ
る。
たって陽極9および陰極7を形成したが、本形態では、
図6(A)、(B)に示すように、弁金属箔2の下面の
みに陽極9および陰極7を形成し、残りを外装樹脂8、
8′でコーティングする。
明を適用した固体電解コンデンサ1を回路基板60、あ
るいは液晶装置のガラス基板などに実装する際、固体電
解コンデンサ1の下面のみに陽極9および陰極7があれ
ばよい。従って、弁金属箔2の下面のみに陽極9および
陰極7を形成し、上面への陽極9および陰極7の形成を
省略すれば、その分、固体電解コンデンサ1を薄型化で
きる。
れぞれ、本発明の実施の形態5に係る固体電解コンデン
サの外観を示す斜視図、およびこの固体電解コンデンサ
をA−A′線で切断した素子を模式的に示す断面図であ
る。
び裏面にわたって陽極9および陰極7を形成したが、本
形態では、図7(A)、(B)に示すように、弁金属箔
2の下面のみに陽極9を形成する一方、上面のみに陰極
7を形成し、残りを外装樹脂8、8′でコーティングす
る。
デンサ1は、極めて薄いので、図7(B)に模式的に示
すように、固体電解コンデンサ1を基板内に内蔵させて
固体電解コンデンサ内蔵型配線基板70を構成するのに
合っている。この際、この基板に多層に形成されている
配線パターン71、72の位置に合わせて、固体電解コ
ンデンサ1の所定位置、例えば、陽極9については下面
に形成し、陰極7について上面に形成すればよい。
は、図8(A)に示すように、帯状に長い状態でエッチ
ング処理(粗面化処理)および陽極酸化を連続して行っ
た後、所定の寸法に切り出し、しかる後、切り口に対し
て陽極酸化を施した弁金属箔2を用いたが、図8(B)
に示すように、所定のサイズに分割されるべき各弁金属
箔2が上端部分で連結部21を介して繋がっており、工
程が進行する中、所定のタイミングで切断、分割する方
法を採用してもよい。
は、本発明に係る固体電解コンデンサが使用される電子
機器の一実施形態としてのモバイル型のパーソナルコン
ピュータ、および携帯電話機の説明図である。
コンピュータ80は、キーボード81を備えた本体部8
2と、液晶表示ユニット83とを有している。また、図
9(B)に示す携帯電話機90は、複数の操作ボタン9
1と、液晶装置100からなる表示部とを有している。
明に係る固体電解コンデンサ1は、図6(B)に示すよ
うに、単体の電子部品として基板60に実装された状
態、あるいは、図7(B)に示す固体電解コンデンサ内
蔵型配線基板70として実装される。ここで、上記の電
子機器は、小型、薄型化、軽量化が要求されているが、
本発明に係る固体電解コンデンサ1を用いれば、このよ
うな要求に対応することができる。
に箔を用いているので、薄型に製造できる。従って、本
発明に係る固体電解コンデンサは、基板に密着した状態
で実装でき、多層基板などに内蔵させることもできるの
で、電子部品の集積化を高めることができる。また、弁
金属箔には多数の貫通孔が形成され、これらの貫通孔の
内側にも固体電解質層が形成されているため、弁金属の
表面側と裏面側とは、貫通孔を介しても電気的に接続さ
れている。このため、本発明に係る固体電解コンデンサ
は、等価直列抵抗および等価直列インダクタンスが低い
ので、高周波領域におけるインピーダンス特性が良好で
ある。さらに、弁金属箔に多数の貫通孔を形成したの
で、その内壁に相当する分、表面積を拡張できる。よっ
て、本発明に係る固体電解コンデンサは、静電容量が大
きいという利点もある。
態1に係る固体電解コンデンサの外観を示す斜視図、お
よびこの固体電解コンデンサをA−A′線で切断した素
子を模式的に示す断面図である。
ち、弁金属箔準備工程を示す工程図である
ち、図1に示す弁金属箔準備工程以降に行う工程を示す
工程図である。
サの製造工程のうち、弁金属箔準備工程を示す工程図で
ある。
サの製造工程のうち、弁金属箔準備工程を示す工程図で
ある。
態4に係る固体電解コンデンサの外観を示す斜視図、お
よびこの固体電解コンデンサをA−A′線で切断した素
子を模式的に示す断面図である。
態5に係る固体電解コンデンサの外観を示す斜視図、お
よびこの固体電解コンデンサをA−A′線で切断した素
子を模式的に示す断面図である。
固体電解コンデンサを量産するのに用いる弁金属箔の形
態を示す説明図である。
電解コンデンサが使用される電子機器の一実施形態とし
てのモバイル型のパーソナルコンピュータ、および携帯
電話機の説明図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 エッチングおよび陽極酸化が施された弁
金属箔と、該弁金属箔の表面に形成された陽極酸化膜の
表面のうち、前記弁金属箔の一方の端部を除く領域上に
形成された固体電解質層と、前記弁金属箔の少なくとも
他方端側において前記固体電解質層の表面に直接、ある
いは導電層を介して形成された陰極と、前記弁金属箔の
一方の端部に形成された陽極とを有する固体電解コンデ
ンサにおいて、 前記弁金属箔には多数の貫通孔が形成されているととも
に、該貫通孔の内面にも前記固体電解質層が形成されて
いることを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 【請求項2】 請求項1において、前記貫通孔内にもエ
ッチングが施されていることを特徴とする固体電解コン
デンサ。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記弁金属
箔の表面のうち、前記一方の端部と前記固体電解質層の
形成領域との境界部分には絶縁樹脂が塗布されているこ
とを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記固体電解質層の形成領域のうち、前記陰極が形成さ
れている領域を除いて外装樹脂がコーティングされてい
ることを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記弁金属箔は、アルミニウム、タンタル、ニオブ、ジ
ルコニウム、チタンあるいはそれらの合金からなる箔で
あることを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記陽極および前記陰極は各々、前記弁金属箔の両面、
あるいは片面に形成されていることを特徴とする固体電
解コンデンサ。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに規定する
固体電解コンデンサを内蔵した固体電解コンデンサ内蔵
型配線基板であって、該基板に形成されている複数の配
線パターンが前記基板密着型固体電解コンデンサの前記
陽極および前記陰極にそれぞれ電気的に接続してなるこ
とを特徴とする固体電解コンデンサ内蔵型配線基板。 - 【請求項8】 請求項7に規定する固体電解コンデンサ
内蔵型配線基板を用いたことを特徴とする電子機器。 - 【請求項9】 請求項1ないし6のいずれかに規定する
固体電解コンデンサを用いたことを特徴とする電子機
器。 - 【請求項10】 エッチングおよび陽極酸化がこの順に
施され、かつ、多数の貫通孔が形成された弁金属箔を準
備する弁金属箔準備工程と、 前記弁金属箔の表面に形成された陽極酸化膜の表面のう
ち、前記弁金属箔の一方の端部を除く領域上に固体電解
質層を形成する固体電解質層形成工程と、 前記弁金属箔の少なくとも他方端側において前記固体電
解質層の表面に直接、あるいは導電層を介して陰極を形
成する陰極形成工程と、 前記弁金属箔の一方の端部に陽極を形成する陽極形成工
程とを有し、 前記固体電解質層形成工程では、前記貫通孔内にも前記
固体電解質を形成することを特徴とする固体電解コンデ
ンサの製造方法。 - 【請求項11】 請求項10において、前記弁金属箔準
備工程では、エッチングおよび陽極酸化が施された前記
弁金属箔に前記貫通孔を多数、形成した後、当該弁金属
箔に再度、陽極酸化を施して前記貫通孔内に陽極酸化膜
を形成することを特徴とする固体電解コンデンサの製造
方法。 - 【請求項12】 請求項10において、前記弁金属箔準
備工程では、エッチングが施された前記弁金属箔に前記
貫通孔を多数、形成した後、当該弁金属箔に陽極酸化を
施すことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項13】 請求項10において、前記弁金属箔準
備工程では、未エッチングの前記弁金属箔に前記貫通孔
を多数、形成した後、当該弁金属箔にエッチングおよび
陽極酸化をこの順に施すことを特徴とする固体電解コン
デンサの製造方法。 - 【請求項14】 請求項10ないし13のいずれかにお
いて、前記弁金属箔準備工程では、前記弁金属箔にレー
ザビームを照射して前記貫通孔を多数、形成することを
特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項15】 請求項10ないし14のいずれかにお
いて、前記弁金属箔の表面のうち、前記一方の端部と前
記固体電解質層の形成領域との境界部分に対してインク
ジェット法により絶縁樹脂を選択的に塗布することを特
徴とする固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項16】 請求項10ないし15のいずれかにお
いて、前記固体電解質層の形成領域のうち、前記陰極が
形成されている領域を除いて外装樹脂をインクジェット
法により選択的にコーティングする特徴とする固体電解
コンデンサの製造方法。 - 【請求項17】 請求項10ないし16のいずれかにお
いて、前記弁金属箔は、アルミニウム、タンタル、ニオ
ブ、ジルコニウム、チタンあるいはそれらの合金からな
る箔であることを特徴とする固体電解コンデンサの製造
方法。 - 【請求項18】 請求項10ないし17のいずれかにお
いて、前記陽極および前記陰極を各々、前記弁金属箔の
両面、あるいは片面に形成することを特徴とする固体電
解コンデンサの製造方法。
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