JP2003295168A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置及び電子機器

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JP2003295168A
JP2003295168A JP2002099213A JP2002099213A JP2003295168A JP 2003295168 A JP2003295168 A JP 2003295168A JP 2002099213 A JP2002099213 A JP 2002099213A JP 2002099213 A JP2002099213 A JP 2002099213A JP 2003295168 A JP2003295168 A JP 2003295168A
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light
electro
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shielding film
thin film
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Takusoku Iki
拓則 壹岐
Tomohiko Hayashi
朋彦 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気光学装置において、TFTに対する光の
入射を未然に防止することで高品位な画像を表示するこ
との可能とする。 【解決手段】 本発明の電気光学装置は、TFTアレイ
基板上に、画素電極に接続された、チャネル領域(1a
´)を含む半導体層(1a)を有するTFTと、該TF
Tに接続された配線と、前記画素電極に接続された画素
電位側容量電極を含む中継層(71)、誘電体膜及び固
定電位側容量電極を含む容量線(300)を順次積層し
てなる蓄積容量(70)と、前記TFT及び前記蓄積容
量の間に配置された遮光膜(401)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶装置等
の電気光学装置において、薄膜トランジスタ(以下、適
宜「TFT(Thin Film Transistor)」と称す。)をス
イッチング素子として備えた電気光学装置の技術分野に
属する。また、本発明は、そのような電気光学装置を備
えた電子機器の技術分野にも属する。
【0002】
【背景技術】従来、画素電極及び該画素電極に接続され
た画素スイッチング素子としてのTFT等を備えること
により、いわゆるアクティブマトリクス駆動が可能とさ
れた電気光学装置が知られている。このような電気光学
装置においては、昨今、より小型でありながら、より高
品位な画像を表示可能なものが一般的に要請されてい
る。
【0003】この要請に応えるためには、種々の課題を
克服しなければならないが、その中でも特に、各画素に
設けられたTFT、とりわけその半導体層中のチャネル
領域に対する光入射に係る課題の克服は重要である。と
いうのも、該チャネル領域に光が照射されると、該光に
よる励起で光リーク電流が発生してTFTの特性が変化
するからである。このようになると、画像上にフリッカ
等が生じ、もはや高品位な画像表示が困難になる。特
に、プロジェクタのライトバルブ用の電気光学装置の場
合には、入射光の強度が高いため、TFTのチャネル領
域やその周辺領域に対する入射光の遮光を行うことはよ
り重要となる。
【0004】そこで従来は、前記TFT等が作り込まれ
たTFTアレイ基板に対して、液晶等の電気光学物質を
挟んで対向する対向基板に、各画素の開口領域を規定す
る遮光膜を設けることにより、チャネル領域やその周辺
領域に光が到達しないような構成がとられている。ある
いはまた、TFTアレイ基板上において、TFTの上を
通過するAl(アルミニウム)等の金属膜からなるデー
タ線を遮光膜として利用する構成等もとられている。こ
れらのような構成を採ることにより、当該電気光学装置
のTFTないしはそのチャネル領域に光が入射するのを
未然に防ぐこと、すなわち光リーク電流の発生を未然に
防止すること、が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た遮光技術には、以下のような問題点があった。すなわ
ち、対向基板上やTFTアレイ基板上に遮光膜を形成す
る技術によれば、遮光膜とチャネル領域との間は、3次
元的に見て例えば液晶層、電極、層間絶縁膜等を介して
かなり離間しており、両者間へ斜めに入射する光に対す
る遮光が十分ではない。特に、プロジェクタのライトバ
ルブとして用いられる小型の電気光学装置においては、
入射光は光源からの光をレンズで絞った光束であり、斜
めに入射する成分を無視し得ない程度(例えば、基板に
垂直な方向から10度から15度程度傾いた成分を10
%程度)含んでいるので、このような斜めの入射光に対
する遮光が十分でないことは実践上問題となる。
【0006】特に、上述した電気光学装置の小型化とい
う一般的要請に沿うべく、該装置の高精細化あるいは画
素ピッチの微細化が進むとともに、表示画像の高品位化
という一般的要請に沿って更に明るい画像を表示すべ
く、入射光の光強度は高まる傾向にあり、上述した従来
の遮光技術によれば、十分な遮光を施すのがより困難な
状況にある。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、TFTに対する光の入射を未然に防止するこ
とで高品位な画像を表示することの可能な電気光学装置
を提供することを課題とする。また、本発明は、そのよ
うな電気光学装置を具備してなる電子機器を提供するこ
とも課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電気光学装置
は、上記課題を解決するため、基板上に、画素電極と、
該画素電極に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜ト
ランジスタに接続された配線と、前記薄膜トランジスタ
の上側に配置された蓄積容量と、前記薄膜トランジスタ
及び前記蓄積容量の間に配置され、かつ、前記薄膜トラ
ンジスタの少なくともチャネル領域をその上側から覆う
遮光膜とを備えている。
【0009】本発明の電気光学装置によれば、まず、配
線の一例たる走査線を通じて、薄膜トランジスタの動作
を制御することが可能であるとともに、同じく配線の一
例たるデータ線を通じて、前記薄膜トランジスタを介し
て画素電極に画像信号を書き込むことが可能となること
で、いわゆるアクティブマトリクス駆動を行うことが可
能である。この際、画素電極に印加された電圧は蓄積容
量に一定時間蓄えられることになるから、電位保持特性
が向上し、より高品位な画像の表示を行うことが可能で
ある。
【0010】ここで特に、本発明においては、薄膜トラ
ンジスタ及び蓄積容量の間に遮光膜を備えている。これ
により、従前に比べて、薄膜トランジスタと遮光膜との
距離が小さくなるから、より高い確度で、薄膜トランジ
スタ、ないしはその半導体層中のチャネル領域に対する
光の入射を未然に防止することが可能となる。とりわ
け、薄膜トランジスタと遮光膜との距離が小さくなると
いうことは、斜めに入射してくる光の遮光を、確実に実
施することができることを意味する。
【0011】したがって、本発明に係る電気光学装置に
よれば、薄膜トランジスタにおいて、光リーク電流が発
生する可能性を低減することが可能となるから、画像上
にフリッカ等を生じさせるなどの不具合の可能性を低減
することができ、もって高品位な画像を表示することが
可能となる。
【0012】なお、遮光膜としては、後述するように、
これを島状に形成する等の場合が考えられる他、場合に
よっては、格子状に、あるいは縞状に形成するような形
態としてもよい。
【0013】本発明の電気光学装置の一態様では、前記
遮光膜の外形形状は、平面的にみて、前記チャネル領域
の外形形状よりも大きい。
【0014】この態様によれば、薄膜トランジスタのチ
ャネル領域に対する遮光をより確実に実現することが可
能となる。また、斜め光に対する遮光についても、本態
様は大きな作用効果を生む。
【0015】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記遮光膜は、平面的にみて、島状、ストライプ状及び格
子状のいずれかに形成されている。
【0016】この態様によれば、画素電極、配線、薄膜
トランジスタ等のレイアウトの自由度を高めることが可
能である。
【0017】より具体的には、薄膜トランジスタを構成
する半導体層には、ソース電極及びドレイン電極を電気
的に接続するか、あるいは延設等する必要があるが、本
態様によれば、遮光膜が島状、ストライプ状及び格子状
のいずれかに形成されていることにより、例えば、半導
体層と遮光膜とが完全には重ならないような構成をとる
ことが可能であり、この遮光膜に重ならない半導体層に
は、容易にコンタクトホール等を設けることが可能とな
る。したがって、本態様によれば、容易に、ソース電極
又はドレイン電極を形成することが可能となる。
【0018】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記遮光膜の外形形状は、平面的にみて、前記蓄積容量の
外形形状に一致されている。
【0019】この態様によれば、本発明に係る電気光学
装置を構成する各種構成について、無理なきレイアウト
を実現することが可能となる。また、この態様に加え、
上述した、遮光膜を島状、ストライプ状及び格子状のい
ずれかに形成する態様をも併せもつならば、レイアウト
の自由度がより増すこととなるは当然である。
【0020】なお、本態様にいう「一致」というのは、
遮光膜の外形形状と蓄積容量の外形形状とが完全一致す
る場合を含むことは勿論、両者が、いわば略一致するよ
うな場合をも含む。具体的には、蓄積容量を構成する画
素電位側容量電極、誘電体膜及び固定電位側容量電極
は、それぞれ種々の形状をとりえ、必ずしもこれら三要
素がすべて同一の形状をとるとは限らないから、例え
ば、遮光膜の外形形状は、これらのうち画素電位側容量
電極又は固定電位側容量電極の外形形状に一致している
が、誘電体膜の外形形状には一致していないという場合
も考えられる。そして、本態様にいう「一致」には、こ
のような場合も含まれるのである。
【0021】さらには、上の例を更に進めて、遮光膜の
外形形状は、画素電位側容量電極の外形形状に「略」一
致するが、誘電体膜の外形形状には一致しないという場
合や、遮光膜の外形形状が上述したように格子状若しく
はストライプ状に形成されており、固定電位側容量電極
が走査線に沿った形で形成される容量線の一部として構
成されているときには、該遮光膜の外形形状と該容量線
ないし該固定電位側容量電極の外形形状とが略一致して
いるなどという場合も、本態様にいう「一致」の概念に
含まれる。
【0022】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記遮光膜は、WSi(タングステンシリサイド)、Ti
(チタン)、TiN(チタンナイトライド)及びAl
(アルミニウム)の少なくとも一つからなる。
【0023】この態様によれば、遮光膜を構成する材料
が好適となる、すなわち遮光性能に優れたものとなるこ
とから、薄膜トランジスタに対する光入射の防止は、よ
り確実に図られることになる。
【0024】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記遮光膜の電位は、固定されている。
【0025】この態様によれば、薄膜トランジスタに比
較的近接する遮光膜が固定電位とされていることから、
これが浮遊電位とされている場合を想定すると明らかな
ように、薄膜トランジスタの動作に悪影響を与えること
がない。
【0026】なお、遮光膜の電位を固定とする手段とし
ては、例えば、該遮光膜を当該電気光学装置に供給され
る何らかの固定電位源に接続することによればよい。こ
こで、固定電位源の例としては、例えば、当該電気光学
装置において通常実施される反転駆動の中央電位(以
下、「LCCOM(Liquid Crystal Common)電位」とい
う。)を供給する電源を考えることができる。ここで、
反転駆動とは、一般に、+Vボルトと−Vボルトという
二つの電位を使用して電気光学装置を駆動する駆動方法
であって、例えば、画像1フレームの期間は+Vボルト
(より正確には、LCCOM電位+Vボルト)で駆動
し、次の1フレームの期間は−Vボルト(より正確に
は、LCCOM電位−Vボルト)で駆動するというもの
を指す。
【0027】また、本態様に係る遮光膜を、薄膜トラン
ジスタ下に設けられる下側遮光膜に電気的に接続した上
で、該下側遮光膜を上述したような固定電位源に接続す
ることによって、該遮光膜を固定電位とするような形態
や、本態様に係る遮光膜を、前記蓄積容量を構成する固
定電位側容量電極に接続することによって、該遮光膜を
固定電位とするような形態などとしてもよい。
【0028】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記薄膜トランジスタの下側に、下側遮光膜を更に備えて
いる。
【0029】この態様によれば、薄膜トランジスタに対
する光の入射の防止を、より確実に達成することが可能
となる。具体的には例えば、本態様に係る電気光学装置
が、カラー表示可能な投射型表示装置におけるライトバ
ルブとして利用される場合においては、当該投射が表示
装置には、例えば赤、青及び緑の三色に対応する三組の
ライトバルブ、すなわち電気光学装置が、一組のプリズ
ムに対向して備えられることになる。このような場合、
例えば赤に対応する電気光学装置に対して、それに対向
する青に対応する電気光学装置を抜けてきた光が入射し
てくる場合があるのである。そして、この光は、いわゆ
る戻り光として、薄膜トランジスタの下側から入射して
くる光となる。
【0030】ここで、本態様に係る下側遮光膜によれ
ば、薄膜トランジスタの下側から入射してくる光に対す
る遮光が可能となるから、該薄膜トランジスタにおける
光リーク電流の発生の可能性をより低減することが可能
となるのである。
【0031】また、本発明の電気光学装置の他の態様で
は、前記蓄積容量を構成する固定電位側容量電極は容量
線の一部を構成し該容量線は遮光機能を有し、更に、本
発明の電気光学装置の他の態様では、前記画素電極はマ
トリクス状に複数配列されてなり、前記配線は前記マト
リクス状の列方向に複数延在するとともに前記画素電極
に対し画像信号を供給するデータ線を含み、前記データ
線は、遮光機能を有する。
【0032】この態様によれば、本発明に係る遮光膜の
作用効果と相俟って、遮光機能を有する容量線、あるい
はデータ線の存在により、薄膜トランジスタに対する光
の入射を未然に防止する作用効果が更に確実に享受され
うることになる。
【0033】ちなみに、前記容量線が、前記データ線に
交わるように配列されるのであれば、該容量線及び該デ
ータ線によってマトリクス状に対応する格子状の遮光領
域を形成することが可能となる。したがって、これら容
量線及びデータ線によれば、マトリクス状の画素の領
域、すなわち開口領域、あるいは該開口領域に対応する
格子状の遮光領域(非開口領域)を定義づけることが可
能である。
【0034】本発明の電子機器は、上記課題を解決する
ために、上述した本発明に係る電気光学装置(ただし、
その各種態様を含む。)を具備してなる。
【0035】本発明の電子機器によれば、上述した本発
明に係る電気光学装置を具備してなるから、薄膜トラン
ジスタにおける光リーク電流の発生が極力抑制されるこ
とで、高品位な画像を表示することが可能な、投射型表
示装置(液晶プロジェクタ)、液晶テレビ、携帯電話、
電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又は
モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーシ
ョン、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等の各種
電子機器を実現することができる。
【0036】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態に
ついて図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本
発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
【0038】(画素部における構成)まず、本発明の第
1実施形態における電気光学装置の画素部における構成
について、図1から図3を参照して説明する。ここに、
図1は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリ
クス状に形成された複数の画素における各種素子、配線
等の等価回路である。また、図2は、データ線、走査
線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接
する複数の画素群の平面図であり、図3は、図2のA−
A´断面図である。なお、図3においては、各層・各部
材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各
層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
【0039】図1において、本実施形態における電気光
学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成さ
れた複数の画素には、それぞれ、画素電極9aと当該画
素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30と
が形成されており、画像信号が供給されるデータ線6a
が当該TFT30のソースに電気的に接続されている。
データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Sn
は、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接す
る複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給
するようにしてもよい。
【0040】また、TFT30のゲートに走査線3aが
電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線
3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、こ
の順に線順次で印加するように構成されている。画素電
極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されて
おり、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だ
けそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから
供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイ
ミングで書き込む。
【0041】画素電極9aを介して電気光学物質の一例
としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S
1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極
との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧
レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することによ
り、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホ
ワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧
に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブ
ラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧
に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として
電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをも
つ光が出射する。
【0042】ここで保持された画像信号がリークするの
を防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成さ
れる液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。この蓄
積容量70は、走査線3aに並んで設けられ、固定電位
側容量電極を含むとともに定電位に固定された容量線3
00を含んでいる。
【0043】以下では、上記データ線6a、走査線3
a、TFT30等による、上述のような回路動作が実現
される電気光学装置の、より現実的な構成について、図
2及び図3を参照して説明する。
【0044】まず、本実施形態に係る電気光学装置は、
図2のA−A´線断面図たる図3に示すように、透明な
TFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な
対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10
は、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基板から
なり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板か
らなる。
【0045】図3に示すように、TFTアレイ基板10
には、画素電極9aが設けられており、その上側には、
ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16
が設けられている。画素電極9aは、例えばITO(In
dium Tin Oxide)膜等の透明導電性膜からなる。他方、
対向基板20には、その全面に渡って対向電極21が設
けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の
配向処理が施された配向膜22が設けられている。この
うち対向電極21もまた、上述の画素電極9aと同様
に、例えばITO膜等の透明導電性膜からなる。なお、
前記の配向膜16及び22は、例えば、ポリイミド膜等
の透明な有機膜からなる。
【0046】一方、図2において、前記画素電極9a
は、TFTアレイ基板10上に、マトリクス状に複数設
けられており(点線部9a´により輪郭が示されてい
る)、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線
6a及び走査線3aが設けられている。データ線6a
は、アルミニウム膜等の金属膜あるいは合金膜からな
る。また、走査線3aは、半導体層1aのうち図中右上
がりの斜線領域で示したチャネル領域1a´に対向する
ように配置されており、走査線3aはゲート電極として
機能する。すなわち、走査線3aとデータ線6aとの交
差する箇所にはそれぞれ、チャネル領域1a´に走査線
3aの本線部がゲート電極として対向配置された画素ス
イッチング用のTFT30が設けられている。
【0047】TFT30は、図3に示すように、LDD
(Lightly Doped Drain)構造を有しており、その構成
要素としては、上述したようにゲート電極として機能す
る走査線3a、例えばポリシリコン膜からなり走査線3
aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1a
のチャネル領域1a´、走査線3aと半導体層1aとを
絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aに
おける低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1
c並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域
1eを備えている。
【0048】なお、TFT30は、好ましくは図3に示
したようにLDD構造をもつが、低濃度ソース領域1b
及び低濃度ドレイン領域1cに不純物の打ち込みを行わ
ないオフセット構造をもってよいし、走査線3aの一部
からなるゲート電極をマスクとして高濃度で不純物を打
ち込み、自己整合的に高濃度ソース領域及び高濃度ドレ
イン領域を形成するセルフアライン型のTFTであって
もよい。また、本実施形態では、画素スイッチング用T
FT30のゲート電極を、高濃度ソース領域1d及び高
濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲ
ート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極
を配置してもよい。このようにデュアルゲート、あるい
はトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネル
とソース及びドレイン領域との接合部のリーク電流を防
止でき、オフ時の電流を低減することができる。さら
に、TFT30を構成する半導体層1aは非単結晶層で
も単結晶層でも構わない。単結晶層の形成には、貼り合
わせ法等の公知の方法を用いることができる。半導体層
1aを単結晶層とすることで、特に周辺回路の高性能化
を図ることができる。
【0049】一方、図3においては、蓄積容量70が、
TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9a
に接続された画素電位側容量電極としての中継層71
と、固定電位側容量電極としての容量線300の一部と
が、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形
成されている。この蓄積容量70によれば、画素電極9
aにおける電位保持特性を顕著に高めることが可能とな
る。
【0050】中継層71は、例えば導電性のポリシリコ
ン膜からなり画素電位側容量電極として機能する。ただ
し、中継層71は、後に述べる容量線300と同様に、
金属又は合金を含む単一層膜又は多層膜から構成しても
よい。中継層71は、画素電位側容量電極としての機能
のほか、コンタクトホール83及び85を介して、画素
電極9aとTFT30の高濃度ドレイン領域1eとを中
継接続する機能をもつ。なお、本実施形態における中継
層71は、図2に示すように、平面視すると、略T字型
の外形形状を有している。
【0051】このように中継層71を利用すれば、層間
距離が例えば2000nm程度と長くても、両者間を一
つのコンタクトホールで接続する技術的困難性を回避し
つつ、比較的小径の二つ以上の直列なコンタクトホール
で両者間を良好に接続することができ、画素開口率を高
めることが可能となる。また、コンタクトホール開孔時
におけるエッチングの突き抜け防止にも役立つ。
【0052】容量線300は、例えば金属又は合金を含
む導電膜からなり固定電位側容量電極として機能する。
この容量線300は、平面的に見ると、図2に示すよう
に、走査線3aの形成領域に重ねて形成されている。よ
り具体的には容量線300は、走査線3aに沿って延び
る本線部300a、図中、データ線6aと交差する各個
所からデータ線6aに沿って上方に夫々突出した突出部
300b、そして、コンタクトホール85に対応する個
所が僅かに括れた括れ部300cとを備えている。この
うち突出部300bは、走査線3a上の領域及びデータ
線6a下の領域を利用して、蓄積容量70の形成領域の
増大に貢献する。
【0053】このような容量線300は、好ましくは高
融点金属を含む導電性遮光膜からなり、蓄積容量70の
固定電位側容量電極としての機能のほか、TFT30の
上側において入射光からTFT30を遮光する遮光層と
しての機能をもつ。このような機能を好適に発揮させる
には、容量線300を構成する材料として、例えば、T
i(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、
Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)等の高融点金属
のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属
シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等
を選択するとよい。
【0054】また、容量線300は、好ましくは、画素
電極9aが配置された画像表示領域10aからその周囲
に延設され、定電位源と電気的に接続されて、固定電位
とされる。このような定電位源としては、データ線駆動
回路101に供給される正電源や負電源の定電位源でも
よいし、対向基板20の対向電極21に供給される定電
位でも構わない。また、より具体的には、本実施形態に
係る電気光学装置が、+Vボルト及び−Vボルトという
反転したレベルの二つの信号で交互に駆動される場合に
おいては、これら+Vボルト及び−Vボルトの中間の電
位(既述したように、この電位は「LCCOM電位」で
ある。)を供給する電源に、本実施形態に係る容量線3
00を接続してもよい。
【0055】誘電体膜75は、図3に示すように、例え
ば膜厚5〜200nm程度の比較的薄いHTO(High T
emperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxid
e)膜等の酸化シリコン膜、あるいは窒化シリコン膜等
から構成される。蓄積容量70を増大させる観点から
は、膜の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘電体
膜75は薄いほどよい。
【0056】そして、本実施形態においては特に、図2
及び図3に示すように、上述したTFT30及び蓄積容
量70の間に配置された遮光膜401を備えている。
【0057】この遮光膜401は、図2に示すように、
平面的にみて、TFTアレイ基板10上に島状に形成さ
れている。そして、これら島状の遮光膜401の各々
は、その外形形状が略十字型とされており、当該十字型
の中央にはTFT30が位置するように配置されてい
る。
【0058】この略十字型の外形形状を有する遮光膜4
01について、図2をより詳しく見ると、そのデータ線
6a方向に延在する部分は、二つのコンタクトホール8
3間で挟まれる領域に位置し、その走査線3a方向に延
在する部分は、二つのコンタクトホール85間で挟まれ
る領域に位置している。一方で、既に述べたように、蓄
積容量70の固定電位側容量電極を含む容量線300
は、走査線3a方向に延びる本線部300a及びデータ
線6a方向に延びる突出部300bを有しており、画素
電位側容量電極を含む中継層71は、略T字型の外形形
状を有している。
【0059】以上をまとめると、本実施形態における遮
光膜401、並びにTFT30の半導体層1a及び蓄積
容量70との配置関係は、概略、図4に示すような構造
となっていることがわかる。なお、図4においては、誘
電体膜75の図示は省略している。
【0060】この図を見るとわかるように、本実施形態
においてはまず、遮光膜401の外形形状は、平面的に
みて、TFT30を構成する半導体層1a中のチャネル
領域1a´の外形形状よりも大きい。また、該遮光膜4
01の外形形状は、蓄積容量70として作用する領域に
略一致した形状であることがわかる。ここで蓄積容量7
0として作用する領域とは、図4の場合、中継層71の
形状にほぼ一致する領域である。
【0061】また、この遮光膜401を構成する材料と
しては、例えば、WSi、Ti、TiN、Al等の少な
くとも一つからなる構成とするとよい。さらには、上述
の容量線300に遮光性能をもたせるようにするために
例示した材料、すなわち例えば、Ti、Cr、W、T
a、Mo等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含
む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイ
ド、これらを積層したもの等を、本実施形態における遮
光膜401を構成するものとして利用してもよい。
【0062】さらに、本実施形態における遮光膜401
は、図示されない定電位源に接続されて、固定電位とさ
れている。なお、ここにいう定電位源としては、上述し
た容量線300の場合と同様に、データ線駆動回路10
1に供給される正電源や負電源の定電位源、対向基板2
0の対向電極21に供給される定電位源、あるいはLC
COM電位を供給する定電源源等であればよい。また、
本実施形態における遮光膜401を、上述のように固定
電位とされた容量線300に電気的に接続することによ
って固定電位とする、という形態をとってもよい。
【0063】図2及び図3においては、上記のほか、T
FT30の下側に、下側遮光膜11aが設けられてい
る。下側遮光膜11aは、格子状にパターニングされて
おり、これにより各画素の開口領域を規定している。な
お、開口領域の規定は、開口領域の規定は、図2中のデ
ータ線6aと、これに交差するよう形成された容量線3
00とによっても、なされている。また、下側遮光膜1
1aについても、前述の容量線300、あるいは遮光膜
401の場合と同様に、その電位変動がTFT30に対
して悪影響を及ぼすことを避けるために、画像表示領域
からその周囲に延設して定電位源に接続するとよい。
【0064】また、TFT30下には、下地絶縁膜12
が設けられている。下地絶縁膜12は、下側遮光膜11
aからTFT30を層間絶縁する機能のほか、TFTア
レイ基板10の全面に形成されることにより、TFTア
レイ基板10の表面研磨時における荒れや、洗浄後に残
る汚れ等で画素スイッチング用のTFT30の特性変化
を防止する機能を有する。
【0065】加えて、走査線3a上には、高濃度ソース
領域1dへ通じるコンタクトホール81及び高濃度ドレ
イン領域1eへ通じるコンタクトホール83がそれぞれ
開孔された第1層間絶縁膜41が形成されている。この
第1層間絶縁膜41は、本実施形態において、図中下層
側に位置する下側第1層間絶縁膜411と、上層側に位
置する上側第1層間絶縁膜412との、上下二層からな
る。これは、本実施形態において特徴的な遮光膜401
を、TFT30及び蓄積容量70間に形成するためであ
る。すなわち、本実施形態に係る遮光膜401は、下側
第1層間絶縁膜411の上側に形成された後、該遮光膜
401の上層として、上側第1層間絶縁膜412が形成
される、という構造になっている。
【0066】なお、第1層間絶縁膜41の全体の厚さと
しては、蓄積容量70に蓄積された電位がTFT30に
対して悪影響を及ぼす可能性に鑑みて、所定の厚さ以上
とすることが好ましく、より具体的には例えば、600
〜3000nm程度とするとよい。また、このような第
1層間絶縁膜41の中にあっても、その下側第1層間絶
縁膜411の厚さとしては、後述の作用効果の説明の際
に触れるように、遮光膜401によるTFT30に対す
る遮光機能をより確実に発揮させるため、可能な限り薄
くすることが好ましく、具体的には例えば、100〜8
00nm程度とするとよい。
【0067】さて、上側第1層間絶縁膜412上には、
上述した蓄積容量70を構成することとなる、中継層7
1及び容量線300が形成されており、これらの上には
高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及
び中継層71へ通じるコンタクトホール85がそれぞれ
開孔された第2層間絶縁膜42が形成されている。
【0068】なお、本実施形態では、第1層間絶縁膜4
1、とりわけ下側第1層間絶縁膜411に対しては、約
1000℃の焼成を行うことにより、半導体層1aや走
査線3aを構成するポリシリコン膜に注入したイオンの
活性化を図ってもよい。他方、第2層間絶縁膜42に対
しては、このような焼成を行わないことにより、容量線
300の界面付近に生じるストレスの緩和を図るように
してもよい。
【0069】第2層間絶縁膜42上には、データ線6a
が形成されており、これらの上には中継層71へ通じる
コンタクトホール85が形成された第3層間絶縁膜43
が形成されている。
【0070】第3層間絶縁膜43の表面は、CMP(Ch
emical Mechanical Polishing)処理等により平坦化さ
れており、その下方に存在する各種配線や素子等による
段差に起因する液晶層50の配向不良を低減する。
【0071】ただし、このように第3層間絶縁膜43に
平坦化処理を施すのに代えて、又は加えて、TFTアレ
イ基板10、下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜41及び
第2層間絶縁膜42のうち少なくとも一つに溝を掘っ
て、データ線6a等の配線やTFT30等を埋め込むこ
とにより、平坦化処理を行ってもよい。
【0072】このような構成となる本実施形態における
電気光学装置においては、上記遮光膜401の存在を要
因として、次のような作用効果が奏されることとなる。
【0073】まず、遮光膜401を、TFT30及び蓄
積容量70間に備えたことにより、TFT30に対する
遮光、とりわけそのチャネル領域1a´に対する遮光
を、より確実に実現することができる。これは、本実施
形態における遮光膜401が、従来に比べて、TFT3
0に、より接近して配置されていることによる。
【0074】図5においては、従来の場合が示されてい
る。この図では、遮光膜401が存在していないため、
遮光機能を有する容量線300を回避して斜めに入射し
てくる光Lに対して、TFT30ないしそのチャネル領
域1a´は、殆ど無防備であることがわかる。これに比
べて、既に参照した図4では、光Lは、TFT30ない
しそのチャネル領域1a´の殆ど直上に位置する遮光膜
401にその一部分は吸収され、残る部分は反射される
ことで、その進行を遮られることになる。
【0075】しかも、本実施形態においては、遮光膜4
01の外形形状は、TFT30のチャネル領域1a´の
外形形状よりも大きくされているとともに、該遮光膜4
01を構成する材料は、WSi、Ti、TiN、Al等
の遮光機能の高い材料とされていたから、上述のような
作用効果は、より確実に発揮されることになる。
【0076】以上により、本実施形態によれば、TFT
30に光リーク電流が発生する可能性を非常に低く抑制
することができる。したがって、本実施形態における電
気光学装置によれば、フリッカ等のない高品位な画像を
表示することが可能となる。
【0077】その他、本実施形態においては、次のよう
な作用効果が奏される。
【0078】第一に、遮光膜401は、平面的にみて島
状に形成されていたから、図2乃至図4をみるとわかる
ように、遮光膜401を含む各種構成、すなわちTFT
30、容量線300、誘電体膜72及び中継層71から
なる蓄積容量70等や、これら各種構成間を接続するコ
ンタクトホール81、83、85等を無理なく配置する
ことが可能となる。加えて、本実施形態における遮光膜
401の外形形状は、蓄積容量70の外形形状にほぼ一
致するようにされていたから、遮光膜401をはじめと
する各種構成を無理なく配置することの可能性を広げて
いる。要するに、本実施形態によれば、電気光学装置を
構成する各種構成に関するレイアウトの自由度が増すの
である。
【0079】第二に、遮光膜401は、定電位源に接続
されて固定電位とされていたから、TFT30の正確な
動作を期することができる。というのも、遮光膜401
が、例えば浮遊電位を有するような場合においては、該
電位の浮動が、TFT30に対して悪影響を及ぼす可能
性があるからである。本実施形態では、そのような不具
合の発生する余地が殆どないのである。
【0080】なお、上記実施形態においては、遮光膜4
01は島状に形成されるとしていたが、本発明は、その
ような形態に限定されるものではない。例えば、図6に
示すように、これを走査線3aが延在する方向について
は、ストライプ状となるように形成する形態としてもよ
い。この場合においては、遮光膜401を島状に形成す
ることにより得られた上述のメリットは、当然ながら相
応分失われることになる。しかしながら、このような線
状の遮光膜401´を備えることによれば、その遮光性
能は、島状に形成された遮光膜401のそれよりも高く
なることが期待できる。
【0081】(電気光学装置の全体構成)以下では、以
上のように構成された本実施形態における電気光学装置
の全体構成を図7及び図8を参照して説明する。なお、
図7は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成
要素とともに対向基板20の側からみた平面図であり、
図8は図7のH−H´断面図である。
【0082】図7及び図8において、本実施形態に係る
電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板2
0とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対
向基板20との間には、液晶50が封入されており、T
FTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域
10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール
材52により相互に接着されている。
【0083】シール材52は、両基板を貼り合わせるた
め、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、紫
外線、加熱等により硬化させられたものである。また、
このシール材52中には、本実施形態における電気光学
装置を、液晶装置がプロジェクタ用途のように小型で拡
大表示を行う液晶装置に適用するのであれば、両基板間
の距離(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラス
ファイバ、あるいはガラスビーズ等のギャップ材(スペ
ーサ)が散布されている。あるいは、当該電気光学装置
を液晶ディスプレイや液晶テレビのように大型で等倍表
示を行う液晶装置に適用するのであれば、このようなギ
ャップ材は、液晶層50中に含まれてよい。
【0084】シール材52の外側の領域には、データ線
6aに画像信号を所定のタイミングで供給することによ
り該データ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及
び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一
辺に沿って設けられており、走査線3aに走査信号を所
定のタイミングで供給することにより、走査線3aを駆
動する走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する二
辺に沿って設けられている。
【0085】なお、走査線3aに供給される走査信号遅
延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は
片側だけでもよいことは言うまでもない。また、データ
線駆動回路101を画像表示領域10aの辺に沿って両
側に配列してもよい。
【0086】TFTアレイ基板10の残る一辺には、画
像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路1
04間をつなぐための複数の配線105が設けられてい
る。また、対向基板20のコーナ部の少なくとも一箇所
においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との
間で電気的に導通をとるための導通材106が設けられ
ている。
【0087】図8において、TFTアレイ基板10上に
は、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等
の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形
成されている。他方、対向基板20上には、対向電極2
1のほか、最上層部分に配向膜が形成されている。ま
た、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマテッィ
ク液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間
で、所定の配向状態をとる。
【0088】なお、TFTアレイ基板10上には、これ
らのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等
に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイ
ミングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6
aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先
行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷
時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための
検査回路等を形成してもよい。
【0089】また、上述した各実施形態においては、デ
ータ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTF
Tアレイ基板10上に設ける代わりに、例えばTAB
(TapeAutomated Bonding)基板上に実装された駆動用
LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた
異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続す
るようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入
射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する
側には、それぞれ、例えばTN(Twisted Nematic)モ
ード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC
(Polymer DispersedLiquid Crystal)モード等の動作
モードや、ノーマリーホワイトモード・ノーマリーブラ
ックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィル
ム、偏光板等が所定の方向で配置される。 (電子機器)次に、以上詳細に説明した電気光学装置を
ライトバルブとして用いた電子機器の一例たる投射型カ
ラー表示装置の実施形態について、その全体構成、特に
光学的な構成について説明する。ここに、図9は、投射
型カラー表示装置の図式的断面図である。
【0090】図9において、本実施形態における投射型
カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100
は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装
置を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB
用のライトバルブ100R、100G及び100Bとし
て用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロ
ジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色
光源のランプユニット1102から投射光が発せられる
と、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロックミラ
ー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分
R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ
100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。
この際特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐため
に、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出
射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介
して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100
G及び100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応
する光成分は、ダイクロックプリズム1112により再
度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリー
ン1120にカラー画像として投射される。
【0091】本発明は、上述した実施形態に限られるも
のではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる
発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可
能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び電子
機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の電気光学装置における画
像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設け
られた各種素子、配線等の等価回路を示す回路図であ
る。
【図2】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ
基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】 図2のA−A´断面図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る電気光学装置の構成
要素たるTFT、遮光膜及び蓄積容量の構造を概略的に
示す斜視図である。
【図5】 従来の電気光学装置の構成要素たるTFT及
び蓄積容量の構造を概略的に示す斜視図である。
【図6】 図4とは別形態となる、TFT、遮光膜及び
蓄積容量の構造を概略的に示す斜視図であって、特に、
遮光膜の構成が異なるものを示す図である。
【図7】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるT
FTアレイ基板を、その上に形成された各構成要素とと
もに対向基板の側から見た平面図である。
【図8】 図7のH−H´断面図である。
【図9】 本発明の電子機器の実施形態である投射型カ
ラー表示装置の一例たるカラー液晶プロジェクタを示す
図式的断面図である。
【符号の説明】
1a…半導体層 1a´…チャネル領域 1b…低濃度ソース領域 1c…低濃度ドレイン領域 1d…高濃度ソース領域 1e…高濃度ドレイン領域 2…絶縁膜 3a…走査線 6a…データ線 9a…画素電極 10…TFTアレイ基板 11a…下側遮光膜 20…対向基板 21…対向電極 30…TFT 50…液晶層 70…蓄積容量 71…中継層(画素電位側容量電極を含む) 72…誘電体膜 300…容量線(固定電位側容量電極を含む) 81、82、83、85…コンタクトホール 401、401´…遮光膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H01L 29/78 612D Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 FA18 HA14 MA20 2H091 FA14Z FA21X FA26X FA26Z FA34Y FA41Z FB08 FC02 FD06 GA13 LA03 MA07 2H092 JA24 JA28 JB51 JB68 JB69 NA11 PA09 RA05 5C094 AA02 AA25 BA03 BA43 EA04 ED15 FA02 FB12 FB16 FB19 HA10 5F110 AA06 BB01 CC02 DD02 DD03 DD05 DD11 EE09 EE28 GG12 GG13 HM14 HM15 NN44 NN45 NN46 NN47 NN73 QQ11 QQ16 QQ19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、 画素電極と、 該画素電極に接続された薄膜トランジスタと、 該薄膜トランジスタに接続された配線と、 前記薄膜トランジスタの上側に配置された蓄積容量と、 前記薄膜トランジスタ及び前記蓄積容量の間に配置さ
    れ、かつ、前記薄膜トランジスタの少なくともチャネル
    領域をその上側から覆う遮光膜とを備えたことを特徴と
    する電気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記遮光膜の外形形状は、平面的にみ
    て、前記チャネル領域の外形形状よりも大きいことを特
    徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 【請求項3】 前記遮光膜は、平面的にみて、島状、ス
    トライプ状及び格子状のいずれかに形成されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記遮光膜の外形形状は、平面的にみ
    て、前記蓄積容量の外形形状に一致されていることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光
    学装置。
  5. 【請求項5】 前記遮光膜は、WSi(タングステンシ
    リサイド)、Ti(チタン)、TiN(チタンナイトラ
    イド)及びAl(アルミニウム)の少なくとも一つから
    なることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に
    記載の電気光学装置。
  6. 【請求項6】 前記遮光膜の電位は、固定されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の
    電気光学装置。
  7. 【請求項7】 前記薄膜トランジスタの下側に、下側遮
    光膜を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至6のい
    ずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 【請求項8】 前記蓄積容量を構成する固定電位側容量
    電極は容量線の一部を構成し、該容量線は遮光機能を有
    することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に
    記載の電気光学装置。
  9. 【請求項9】 前記画素電極はマトリクス状に複数配列
    されてなり、前記配線は前記マトリクス状の列方向に複
    数延在するとともに前記画素電極に対し画像信号を供給
    するデータ線を含み、 前記データ線は、遮光機能を有することを特徴とする請
    求項1乃至8のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか一項に記載
    の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機
    器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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