JP2003293799A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
内燃機関のバルブタイミング制御装置Info
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- F01L13/00—Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations
- F01L13/0015—Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque
- F01L2013/0089—Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque with means for delaying valve closing
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アクチュエータによるバルブの確実な保持
と、アクチュエータの効率的な作動による省電力化とを
両立させることができる内燃機関のバルブタイミング制
御装置を提供する。 【解決手段】 カムシャフト10に設けられたカム11
により開放されたバルブIV1を一時的に保持すること
によって、バルブIV1の閉弁タイミングを制御する内
燃機関3のバルブタイミング制御装置1であって、バル
ブIV1を保持するためのアクチュエータ17と、内燃
機関3の運転状態を検出する運転状態検出手段30、2
と、内燃機関3の運転状態に応じて、アクチュエータ1
7を駆動する駆動信号の出力タイミングを設定する出力
タイミング設定手段2と、出力タイミングに基づいてア
クチュエータ17に駆動信号を出力することによって、
アクチュエータ17によるバルブIV1の保持タイミン
グを制御する保持タイミング制御手段2と、を備える。
と、アクチュエータの効率的な作動による省電力化とを
両立させることができる内燃機関のバルブタイミング制
御装置を提供する。 【解決手段】 カムシャフト10に設けられたカム11
により開放されたバルブIV1を一時的に保持すること
によって、バルブIV1の閉弁タイミングを制御する内
燃機関3のバルブタイミング制御装置1であって、バル
ブIV1を保持するためのアクチュエータ17と、内燃
機関3の運転状態を検出する運転状態検出手段30、2
と、内燃機関3の運転状態に応じて、アクチュエータ1
7を駆動する駆動信号の出力タイミングを設定する出力
タイミング設定手段2と、出力タイミングに基づいてア
クチュエータ17に駆動信号を出力することによって、
アクチュエータ17によるバルブIV1の保持タイミン
グを制御する保持タイミング制御手段2と、を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カムシャフトに設
けられたカムにより開放されたバルブをアクチュエータ
で一時的に保持することによって、バルブの閉弁タイミ
ングを制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置に
関する。
けられたカムにより開放されたバルブをアクチュエータ
で一時的に保持することによって、バルブの閉弁タイミ
ングを制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のバルブタイミング制御装
置として、例えば特開昭63−289208号公報に開
示されたものが知られている。このバルブタイミング制
御装置は、カムシャフトに設けられたカムにより、ロッ
カアームを介して機関弁を開閉するとともに、機関弁を
開弁位置に保持するための保持機構を備えている。この
保持機構は、シリンダヘッドに固定されたソレノイド
と、機関弁の弁軸に固定されたアーマチュアとから成る
電磁アクチュエータで構成されており、ソレノイドのコ
イルへの通電は、コントロールユニットによって制御さ
れる。アーマチュアは、機関弁がカムにより開弁位置に
駆動された状態で、ソレノイドに微小間隔を存して対向
するように配置されている。そして、エンジンの運転状
態に応じ、機関弁が開弁位置に達したときにソレノイド
に通電し、その吸引力をアーマチュアに及ぼすことによ
って、通電時間に応じた所定時間の間、機関弁を開弁位
置に保持し、それにより、機関弁の閉弁を遅らせること
で、閉弁タイミングを制御するようになっている。
置として、例えば特開昭63−289208号公報に開
示されたものが知られている。このバルブタイミング制
御装置は、カムシャフトに設けられたカムにより、ロッ
カアームを介して機関弁を開閉するとともに、機関弁を
開弁位置に保持するための保持機構を備えている。この
保持機構は、シリンダヘッドに固定されたソレノイド
と、機関弁の弁軸に固定されたアーマチュアとから成る
電磁アクチュエータで構成されており、ソレノイドのコ
イルへの通電は、コントロールユニットによって制御さ
れる。アーマチュアは、機関弁がカムにより開弁位置に
駆動された状態で、ソレノイドに微小間隔を存して対向
するように配置されている。そして、エンジンの運転状
態に応じ、機関弁が開弁位置に達したときにソレノイド
に通電し、その吸引力をアーマチュアに及ぼすことによ
って、通電時間に応じた所定時間の間、機関弁を開弁位
置に保持し、それにより、機関弁の閉弁を遅らせること
で、閉弁タイミングを制御するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のバ
ルブタイミング制御装置では、保持指令を出力した時期
と実際に保持動作を行う時期との間に応答遅れが発生す
るため、機関弁を所望のタイミングで保持することが困
難である。特に、このバルブタイミング制御装置では、
機関弁がカムの駆動により開弁位置に達したときに電磁
アクチュエータを駆動するので、運転状態に変化が生じ
ると、電磁アクチュエータの応答が遅れることにより、
所定のタイミングで保持することができず、所望のバル
ブリフト曲線が得られなかったり、機構弁を保持できな
かったりするおそれがある。その場合には、燃焼状態が
悪化し、排気ガス特性に影響を及ぼす。特にまた、電磁
アクチュエータの場合には、ソレノイドの磁束の立ち上
がりに要する時間だけ、電磁アクチュエータの応答が遅
れる。また、磁束の立ち上がりは、その電源電圧が低い
ほど遅くなり、また、エンジン回転数が高いほど、機関
弁の動作速度に対して相対的に遅くなるので、機関弁を
保持できない可能性が高くなる。また、機関弁の保持機
構として、電磁アクチュエータに代えて油圧アクチュエ
ータを用いた場合には、油圧の立ち上がりは、油温が低
いほど遅くなる。また、エンジン回転数が高いほど、保
持機構の応答が遅くなるので、やはり機関弁を保持でき
ないおそれが高くなる。
ルブタイミング制御装置では、保持指令を出力した時期
と実際に保持動作を行う時期との間に応答遅れが発生す
るため、機関弁を所望のタイミングで保持することが困
難である。特に、このバルブタイミング制御装置では、
機関弁がカムの駆動により開弁位置に達したときに電磁
アクチュエータを駆動するので、運転状態に変化が生じ
ると、電磁アクチュエータの応答が遅れることにより、
所定のタイミングで保持することができず、所望のバル
ブリフト曲線が得られなかったり、機構弁を保持できな
かったりするおそれがある。その場合には、燃焼状態が
悪化し、排気ガス特性に影響を及ぼす。特にまた、電磁
アクチュエータの場合には、ソレノイドの磁束の立ち上
がりに要する時間だけ、電磁アクチュエータの応答が遅
れる。また、磁束の立ち上がりは、その電源電圧が低い
ほど遅くなり、また、エンジン回転数が高いほど、機関
弁の動作速度に対して相対的に遅くなるので、機関弁を
保持できない可能性が高くなる。また、機関弁の保持機
構として、電磁アクチュエータに代えて油圧アクチュエ
ータを用いた場合には、油圧の立ち上がりは、油温が低
いほど遅くなる。また、エンジン回転数が高いほど、保
持機構の応答が遅くなるので、やはり機関弁を保持でき
ないおそれが高くなる。
【0004】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、アクチュエータによってバルブ
を所定の保持タイミングで適切に保持することを目的と
する。特に、アクチュエータが電磁アクチュエータで構
成されている場合に、アクチュエータの効率的な作動に
よる省電力化を達成することができる内燃機関のバルブ
タイミング制御装置を提供することを目的とする。
になされたものであり、アクチュエータによってバルブ
を所定の保持タイミングで適切に保持することを目的と
する。特に、アクチュエータが電磁アクチュエータで構
成されている場合に、アクチュエータの効率的な作動に
よる省電力化を達成することができる内燃機関のバルブ
タイミング制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、カムシャフト10に設けら
れたカム(実施形態における(以下、本項において同
じ)吸気カム11)により開放されたバルブ(第1吸気
弁IV1)を一時的に保持することによって、バルブの
閉弁タイミングを制御する内燃機関3のバルブタイミン
グ制御装置1であって、バルブを保持するためのアクチ
ュエータ(電磁アクチュエータ17)と、アクチュエー
タの応答遅れを応答遅れ予測値(tStart)として
予測する応答遅れ予測手段(ECU2、図6のステップ
1)と、予測された応答遅れ予測値に応じて、アクチュ
エータを駆動する駆動信号の出力タイミング(通電開始
時間onTime)を設定する出力タイミング設定手段
(ECU2、図6のステップ2)と、設定された出力タ
イミングに基づいてアクチュエータに駆動信号を出力す
ることによって、アクチュエータによるバルブの保持タ
イミングを制御する保持タイミング制御手段(ECU
2)と、を備えることを特徴とする。
に、請求項1に係る発明は、カムシャフト10に設けら
れたカム(実施形態における(以下、本項において同
じ)吸気カム11)により開放されたバルブ(第1吸気
弁IV1)を一時的に保持することによって、バルブの
閉弁タイミングを制御する内燃機関3のバルブタイミン
グ制御装置1であって、バルブを保持するためのアクチ
ュエータ(電磁アクチュエータ17)と、アクチュエー
タの応答遅れを応答遅れ予測値(tStart)として
予測する応答遅れ予測手段(ECU2、図6のステップ
1)と、予測された応答遅れ予測値に応じて、アクチュ
エータを駆動する駆動信号の出力タイミング(通電開始
時間onTime)を設定する出力タイミング設定手段
(ECU2、図6のステップ2)と、設定された出力タ
イミングに基づいてアクチュエータに駆動信号を出力す
ることによって、アクチュエータによるバルブの保持タ
イミングを制御する保持タイミング制御手段(ECU
2)と、を備えることを特徴とする。
【0006】この内燃機関のバルブタイミング制御装置
によれば、アクチュエータの応答遅れを応答遅れ予測値
として予測し、得られた応答遅れ予測値に応じて、バル
ブを保持するアクチュエータの駆動信号の出力タイミン
グを設定するとともに、設定された出力タイミングに基
づいてアクチュエータへ駆動信号を出力することによっ
て、アクチュエータによるバルブの保持タイミングを制
御する。したがって、予測されたアクチュエータの応答
遅れに応じた適切なタイミングで、アクチュエータの作
動を開始させることができるので、アクチュエータの応
答遅れを補償しながら、またアクチュエータを効率的に
作動させながら、バルブを所定の保持タイミングで適切
に保持することができる。
によれば、アクチュエータの応答遅れを応答遅れ予測値
として予測し、得られた応答遅れ予測値に応じて、バル
ブを保持するアクチュエータの駆動信号の出力タイミン
グを設定するとともに、設定された出力タイミングに基
づいてアクチュエータへ駆動信号を出力することによっ
て、アクチュエータによるバルブの保持タイミングを制
御する。したがって、予測されたアクチュエータの応答
遅れに応じた適切なタイミングで、アクチュエータの作
動を開始させることができるので、アクチュエータの応
答遅れを補償しながら、またアクチュエータを効率的に
作動させながら、バルブを所定の保持タイミングで適切
に保持することができる。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1のバルブ
タイミング制御装置において、内燃機関3の運転状態を
検出する運転状態検出手段(クランク角センサ30、E
CU2)をさらに備え、応答遅れ予測手段は、検出され
た内燃機関3の運転状態に応じて、アクチュエータの応
答遅れを予測する(図6のステップ1)ことを特徴とす
る。
タイミング制御装置において、内燃機関3の運転状態を
検出する運転状態検出手段(クランク角センサ30、E
CU2)をさらに備え、応答遅れ予測手段は、検出され
た内燃機関3の運転状態に応じて、アクチュエータの応
答遅れを予測する(図6のステップ1)ことを特徴とす
る。
【0008】この内燃機関のバルブタイミング制御装置
によれば、検出された内燃機関の運転状態に応じて、ア
クチュエータの応答遅れを適切に予測できる。したがっ
て、内燃機関の実際の運転状態に応じた適切なタイミン
グで、アクチュエータの作動を開始させることができる
ので、アクチュエータの作動遅れを生じることなく、ア
クチュエータを効率的に作動させながら、バルブを所定
の保持タイミングで適切に保持することができる。
によれば、検出された内燃機関の運転状態に応じて、ア
クチュエータの応答遅れを適切に予測できる。したがっ
て、内燃機関の実際の運転状態に応じた適切なタイミン
グで、アクチュエータの作動を開始させることができる
ので、アクチュエータの作動遅れを生じることなく、ア
クチュエータを効率的に作動させながら、バルブを所定
の保持タイミングで適切に保持することができる。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項2のバルブ
タイミング制御装置において、運転状態検出手段は、内
燃機関3の運転状態として内燃機関3の回転数Neを検
出する回転数検出手段(クランク角センサ30、ECU
2)を有し、応答遅れ予測手段は、検出された内燃機関
3の回転数Neが高いほど、応答遅れ予測値をより大き
な値に設定する(図6のステップ1、図7)ことを特徴
とする。
タイミング制御装置において、運転状態検出手段は、内
燃機関3の運転状態として内燃機関3の回転数Neを検
出する回転数検出手段(クランク角センサ30、ECU
2)を有し、応答遅れ予測手段は、検出された内燃機関
3の回転数Neが高いほど、応答遅れ予測値をより大き
な値に設定する(図6のステップ1、図7)ことを特徴
とする。
【0010】この構成によれば、内燃機関の回転数が高
いほど、アクチュエータの作動をより早く開始させるの
で、高回転状態においても、バルブの速い動作速度に対
してアクチュエータの相対的な作動遅れを生じることな
く、バルブをより適切に保持することができる。
いほど、アクチュエータの作動をより早く開始させるの
で、高回転状態においても、バルブの速い動作速度に対
してアクチュエータの相対的な作動遅れを生じることな
く、バルブをより適切に保持することができる。
【0011】また、請求項4に係る発明は、請求項1な
いし3のいずれかのバルブタイミング制御装置におい
て、アクチュエータの駆動源(電源28)の状態(電圧
VB)を検出する駆動源状態検出手段(電圧センサ3
2)をさらに備え、応答遅れ予測手段は、検出された駆
動源の状態に応じて、アクチュエータの応答遅れを予測
する(図6のステップ1)ことを特徴とする。
いし3のいずれかのバルブタイミング制御装置におい
て、アクチュエータの駆動源(電源28)の状態(電圧
VB)を検出する駆動源状態検出手段(電圧センサ3
2)をさらに備え、応答遅れ予測手段は、検出された駆
動源の状態に応じて、アクチュエータの応答遅れを予測
する(図6のステップ1)ことを特徴とする。
【0012】前述したように、アクチュエータが電磁ア
クチュエータの場合には、その電磁石の磁束の立ち上が
りが電源の電圧によって変化し、油圧アクチュエータの
場合には、油圧の立ち上がりが油圧源の油温によって変
化するというように、アクチュエータの立ち上がりは、
その駆動源の状態に応じて変化する。したがって、本発
明によれば、検出された駆動源の状態に応じて、アクチ
ュエータの応答遅れを予測することによって、駆動源の
実際の状態に応じた適切なタイミングで、アクチュエー
タの作動を開始させることができる。
クチュエータの場合には、その電磁石の磁束の立ち上が
りが電源の電圧によって変化し、油圧アクチュエータの
場合には、油圧の立ち上がりが油圧源の油温によって変
化するというように、アクチュエータの立ち上がりは、
その駆動源の状態に応じて変化する。したがって、本発
明によれば、検出された駆動源の状態に応じて、アクチ
ュエータの応答遅れを予測することによって、駆動源の
実際の状態に応じた適切なタイミングで、アクチュエー
タの作動を開始させることができる。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項4のバルブ
タイミング制御装置において、アクチュエータが電磁ア
クチュエータ17で構成され、駆動源状態検出手段は、
駆動源の状態として電磁アクチュエータ17の電源28
の電圧VBを検出する電源電圧検出手段(電圧センサ3
2)を有し、応答遅れ予測手段は、検出された電源の電
圧が低いほど、応答遅れ予測値をより大きな値に設定す
る(図6のステップ1、図7)ことを特徴とする。
タイミング制御装置において、アクチュエータが電磁ア
クチュエータ17で構成され、駆動源状態検出手段は、
駆動源の状態として電磁アクチュエータ17の電源28
の電圧VBを検出する電源電圧検出手段(電圧センサ3
2)を有し、応答遅れ予測手段は、検出された電源の電
圧が低いほど、応答遅れ予測値をより大きな値に設定す
る(図6のステップ1、図7)ことを特徴とする。
【0014】この構成では、アクチュエータが電磁アク
チュエータの場合において、その電源の電圧が低いほ
ど、電磁アクチュエータの作動をより早く開始させるの
で、電源の電圧が低い状態でも、電磁アクチュエータの
作動遅れを生じることなく、バルブを所定の保持タイミ
ングで適切に保持することができる。
チュエータの場合において、その電源の電圧が低いほ
ど、電磁アクチュエータの作動をより早く開始させるの
で、電源の電圧が低い状態でも、電磁アクチュエータの
作動遅れを生じることなく、バルブを所定の保持タイミ
ングで適切に保持することができる。
【0015】また、請求項6に係る発明は、請求項5の
バルブタイミング制御装置において、電磁アクチュエー
タ17は、バルブがカムにより開放側にリフトする際に
バルブに追随して移動するアーマチュア24と、アーマ
チュア24が近接した状態で、駆動信号として電源28
から通電される電力で励磁されることにより、アーマチ
ュア24を吸着することによって、バルブを保持させる
電磁石23と、を有しており、保持タイミング制御手段
は、電磁石23に通電される電力を、バルブの保持前に
は定電圧で制御する(図12のステップ23、24)と
ともに、バルブの保持後には定電流で制御する(図12
のステップ27、28)ことを特徴とする。
バルブタイミング制御装置において、電磁アクチュエー
タ17は、バルブがカムにより開放側にリフトする際に
バルブに追随して移動するアーマチュア24と、アーマ
チュア24が近接した状態で、駆動信号として電源28
から通電される電力で励磁されることにより、アーマチ
ュア24を吸着することによって、バルブを保持させる
電磁石23と、を有しており、保持タイミング制御手段
は、電磁石23に通電される電力を、バルブの保持前に
は定電圧で制御する(図12のステップ23、24)と
ともに、バルブの保持後には定電流で制御する(図12
のステップ27、28)ことを特徴とする。
【0016】本発明は、次の趣旨に基づくものである。
すなわち、バルブをカムで開放側に駆動する際、摩擦抵
抗や摩耗粉の噛み込みなどの外乱により、バルブの変位
速度が遅くなることによって、リフト減少が発生し、所
定のリフトタイミングが得られない場合がある。一方、
上記の構成では、開放時にバルブに追随するアーマチュ
アを電磁石に吸着させることによってバルブを保持する
構成であるため、保持を行うタイミングにおいて、アー
マチュアが電磁石に近接している必要がある。したがっ
て、上記のような外乱によるリフト減少が発生すると、
保持タイミングにおいてアーマチュアが電磁石から離れ
すぎた状態になることで、電磁石を励磁してもアーマチ
ュアを吸着できず、バルブの保持ミス(脱調)に至るお
それがある。
すなわち、バルブをカムで開放側に駆動する際、摩擦抵
抗や摩耗粉の噛み込みなどの外乱により、バルブの変位
速度が遅くなることによって、リフト減少が発生し、所
定のリフトタイミングが得られない場合がある。一方、
上記の構成では、開放時にバルブに追随するアーマチュ
アを電磁石に吸着させることによってバルブを保持する
構成であるため、保持を行うタイミングにおいて、アー
マチュアが電磁石に近接している必要がある。したがっ
て、上記のような外乱によるリフト減少が発生すると、
保持タイミングにおいてアーマチュアが電磁石から離れ
すぎた状態になることで、電磁石を励磁してもアーマチ
ュアを吸着できず、バルブの保持ミス(脱調)に至るお
それがある。
【0017】一方、電磁石のコイルのインダクタンスL
は、L=N・Δφ/Δi(N:コイルの巻数、φ:磁
束、i:電流)で表されることから、アーマチュアと電
磁石との距離が小さいほど大きい。また、コイルに流れ
る電流iは、i=E/R(1−exp(−R/L・
t))(E:電源電圧、R:コイルの抵抗)で表され、
最終的にE/Rに収束するとともに、収束までの時間
は、インダクタンスLが大きいほど長い。
は、L=N・Δφ/Δi(N:コイルの巻数、φ:磁
束、i:電流)で表されることから、アーマチュアと電
磁石との距離が小さいほど大きい。また、コイルに流れ
る電流iは、i=E/R(1−exp(−R/L・
t))(E:電源電圧、R:コイルの抵抗)で表され、
最終的にE/Rに収束するとともに、収束までの時間
は、インダクタンスLが大きいほど長い。
【0018】以上の関係から、外乱によるリフト減少が
発生すると、通常時と比較して、アーマチュアと電磁石
との距離が大きくなることで、インダクタンスLの増大
割合が小さくなり、それに伴い、電流iの収束時間が短
くなることで、電流iが流れやすくなり、電磁石に流れ
る電流iが増大する。その結果、通常時よりも大きな吸
引力が作用するので、アーマチュアと電磁石が多少離れ
ていても、アーマチュアを吸着することが可能になる。
発生すると、通常時と比較して、アーマチュアと電磁石
との距離が大きくなることで、インダクタンスLの増大
割合が小さくなり、それに伴い、電流iの収束時間が短
くなることで、電流iが流れやすくなり、電磁石に流れ
る電流iが増大する。その結果、通常時よりも大きな吸
引力が作用するので、アーマチュアと電磁石が多少離れ
ていても、アーマチュアを吸着することが可能になる。
【0019】したがって、本発明のように、バルブの保
持前においては、電磁石への通電を定電圧で制御するこ
とによって、外乱によるリフト減少が発生した場合に、
流れやすくなる電流iの増大を許容することができる。
その結果、電磁石の吸引力が増大するので、アーマチュ
アが多少離れていても、これを吸着でき、バルブを確実
に保持することができる。このように、バルブの保持前
では、定電圧制御により過励磁電流を供給することで、
外乱に対するタフネスをもたせることによって、バルブ
をより適切に保持できる。これに対して、仮に、バルブ
の保持前に定電流制御を行った場合には、一定値以上の
電流が流れないように制限されるため、外乱によるリフ
ト減少の発生によって、アーマチュアと電磁石が所定距
離内に近接しない場合には、保持ミスが生じるおそれが
ある。
持前においては、電磁石への通電を定電圧で制御するこ
とによって、外乱によるリフト減少が発生した場合に、
流れやすくなる電流iの増大を許容することができる。
その結果、電磁石の吸引力が増大するので、アーマチュ
アが多少離れていても、これを吸着でき、バルブを確実
に保持することができる。このように、バルブの保持前
では、定電圧制御により過励磁電流を供給することで、
外乱に対するタフネスをもたせることによって、バルブ
をより適切に保持できる。これに対して、仮に、バルブ
の保持前に定電流制御を行った場合には、一定値以上の
電流が流れないように制限されるため、外乱によるリフ
ト減少の発生によって、アーマチュアと電磁石が所定距
離内に近接しない場合には、保持ミスが生じるおそれが
ある。
【0020】また、バルブが一旦、保持された後には、
アーマチュアが電磁石に吸着され、両者間の距離が一定
になるので、本発明のように、電磁石への通電を定電流
(保持電流)で制御することによって、バルブを確実に
保持し続けることができるとともに、消費電力を抑制す
ることができる。
アーマチュアが電磁石に吸着され、両者間の距離が一定
になるので、本発明のように、電磁石への通電を定電流
(保持電流)で制御することによって、バルブを確実に
保持し続けることができるとともに、消費電力を抑制す
ることができる。
【0021】さらに、請求項7に係る発明は、請求項1
ないし6のいずれかのバルブタイミング制御装置におい
て、応答遅れ予測手段は、応答遅れ予測値として、アク
チュエータへの駆動信号の出力開始オフセット時間(通
電開始オフセット時間tStart)を算出し(図6の
ステップ1)、出力タイミング設定手段は、所定の基準
クランク角度位置(通電開始基準ステージonStag
eref)から出力開始オフセット時間だけ遡った時刻
(通電開始時間onTime)を計時し、アクチュエー
タへの駆動信号の出力を開始させる出力開始タイマ(通
電開始タイマtimer1)を有することを特徴とす
る。
ないし6のいずれかのバルブタイミング制御装置におい
て、応答遅れ予測手段は、応答遅れ予測値として、アク
チュエータへの駆動信号の出力開始オフセット時間(通
電開始オフセット時間tStart)を算出し(図6の
ステップ1)、出力タイミング設定手段は、所定の基準
クランク角度位置(通電開始基準ステージonStag
eref)から出力開始オフセット時間だけ遡った時刻
(通電開始時間onTime)を計時し、アクチュエー
タへの駆動信号の出力を開始させる出力開始タイマ(通
電開始タイマtimer1)を有することを特徴とす
る。
【0022】この構成によれば、アクチュエータの応答
遅れ予測値として出力開始オフセット時間を算出すると
ともに、所定の基準クランク角度位置を基準とし、そこ
から出力開始オフセット時間だけ溯った時刻を出力開始
タイマで計時し、アクチュエータへの駆動信号の出力を
開始する。したがって、カムの回転に同期させながら、
適切なタイミングで精度良く駆動信号の出力を開始でき
るとともに、基準クランク角度位置までに保持動作を適
切に完了させることができる。
遅れ予測値として出力開始オフセット時間を算出すると
ともに、所定の基準クランク角度位置を基準とし、そこ
から出力開始オフセット時間だけ溯った時刻を出力開始
タイマで計時し、アクチュエータへの駆動信号の出力を
開始する。したがって、カムの回転に同期させながら、
適切なタイミングで精度良く駆動信号の出力を開始でき
るとともに、基準クランク角度位置までに保持動作を適
切に完了させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用
したバルブタイミング制御装置を含む内燃機関の概略構
成を示している。この内燃機関(以下「エンジン」とい
う)3は、図示しない車両に搭載された直列4気筒DO
HC型のガソリンエンジンである。各気筒4には、第1
および第2の吸気弁IV1、IV2と、第1および第2
の排気弁EV1、EV2が設けられ(図2参照)、ま
た、吸気ポート3aに燃料を噴射するインジェクタ5、
および混合気の点火を行う点火プラグ6が設けられてい
る。
明の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用
したバルブタイミング制御装置を含む内燃機関の概略構
成を示している。この内燃機関(以下「エンジン」とい
う)3は、図示しない車両に搭載された直列4気筒DO
HC型のガソリンエンジンである。各気筒4には、第1
および第2の吸気弁IV1、IV2と、第1および第2
の排気弁EV1、EV2が設けられ(図2参照)、ま
た、吸気ポート3aに燃料を噴射するインジェクタ5、
および混合気の点火を行う点火プラグ6が設けられてい
る。
【0024】図3に第1吸気弁IV1の例を示すよう
に、吸気弁IV1、IV2は、エンジン3の吸気ポート
3aを閉鎖する閉弁位置(同図に示す位置)と、燃焼室
3b内に突出し、吸気ポート3aを開放する開弁位置
(図示せず)との間で移動自在に設けられており、バル
ブスプリング3cによって閉弁位置側に付勢されてい
る。また、両吸気弁IV1、IV2は、カム式動弁機構
7によって駆動されるとともに、第1吸気弁IV1の閉
弁タイミングは、本発明に係るバルブタイミング制御装
置1によって可変制御される。
に、吸気弁IV1、IV2は、エンジン3の吸気ポート
3aを閉鎖する閉弁位置(同図に示す位置)と、燃焼室
3b内に突出し、吸気ポート3aを開放する開弁位置
(図示せず)との間で移動自在に設けられており、バル
ブスプリング3cによって閉弁位置側に付勢されてい
る。また、両吸気弁IV1、IV2は、カム式動弁機構
7によって駆動されるとともに、第1吸気弁IV1の閉
弁タイミングは、本発明に係るバルブタイミング制御装
置1によって可変制御される。
【0025】カム式動弁機構7は、カムシャフト10
と、カムシャフト10に一体に設けられた吸気カム11
(カム)と、吸気カム11により駆動され、カムシャフ
ト10の回転運動を吸気弁IV1、IV2の往復運動に
変換するための回動自在のロッカアーム12などで構成
されている。カムシャフト10は、従動スプロケットお
よびタイミングチェーン(ともに図示せず)を介して、
エンジン3のクランクシャフト(図示せず)に連結され
ており、クランクシャフトに同期して、その2回転あた
り1回転の割合で回転駆動される。
と、カムシャフト10に一体に設けられた吸気カム11
(カム)と、吸気カム11により駆動され、カムシャフ
ト10の回転運動を吸気弁IV1、IV2の往復運動に
変換するための回動自在のロッカアーム12などで構成
されている。カムシャフト10は、従動スプロケットお
よびタイミングチェーン(ともに図示せず)を介して、
エンジン3のクランクシャフト(図示せず)に連結され
ており、クランクシャフトに同期して、その2回転あた
り1回転の割合で回転駆動される。
【0026】また、このカム式動弁機構7は、吸気カム
11のカムプロフィールを切換できるように構成されて
おり、具体的には次のように構成されている。すなわ
ち、吸気カム11は、カムシャフト10に順に配置され
た、低速カム11a、それよりも高いカムプロフィール
を有する高速カム(図示せず)、および非常に低いカム
山を有する休止カム(図示せず)で構成されている。ロ
ッカアーム12は、低速カム11a、高速カムおよび休
止カムにそれぞれ対応して配置された低速ロッカアーム
12a、高速ロッカアームおよび休止ロッカアーム(と
もに図示せず)で構成されている。これらのロッカアー
ムは、一端部がロッカシャフト14に回動自在に取り付
けられており、低速ロッカアーム12aおよび休止ロッ
カアームは、第1吸気弁IV1および第2吸気弁IV2
の上端にそれぞれ当接している。また、低速ロッカアー
ム12aおよび休止ロッカアームと高速ロッカアームと
の間は、油圧切換機構(図示せず)によって連結・遮断
状態に切り換えられるようになっており、この油圧切換
機構の動作はECU2(図1参照)によって制御され
る。
11のカムプロフィールを切換できるように構成されて
おり、具体的には次のように構成されている。すなわ
ち、吸気カム11は、カムシャフト10に順に配置され
た、低速カム11a、それよりも高いカムプロフィール
を有する高速カム(図示せず)、および非常に低いカム
山を有する休止カム(図示せず)で構成されている。ロ
ッカアーム12は、低速カム11a、高速カムおよび休
止カムにそれぞれ対応して配置された低速ロッカアーム
12a、高速ロッカアームおよび休止ロッカアーム(と
もに図示せず)で構成されている。これらのロッカアー
ムは、一端部がロッカシャフト14に回動自在に取り付
けられており、低速ロッカアーム12aおよび休止ロッ
カアームは、第1吸気弁IV1および第2吸気弁IV2
の上端にそれぞれ当接している。また、低速ロッカアー
ム12aおよび休止ロッカアームと高速ロッカアームと
の間は、油圧切換機構(図示せず)によって連結・遮断
状態に切り換えられるようになっており、この油圧切換
機構の動作はECU2(図1参照)によって制御され
る。
【0027】以上の構成により、これらの3つのロッカ
アームは、油圧切換機構による遮断状態では、互いに遮
断され、独立して回動可能である。その結果、カムシャ
フト10の回転に伴い、低速ロッカアーム12aが低速
カム11aで駆動されることによって、第1吸気弁IV
1は、低速カム11aのカムプロフィールに従った低速
バルブタイミングで開閉され、例えば、図5のリフト曲
線VLで示すように、吸気行程前のTDCの少し前で開
弁し始めるとともに、圧縮行程前のBDCの少し後で閉
弁を終了する。一方、休止ロッカアームが休止カムで駆
動されることによって、第2吸気弁IV2は、休止カム
のカムプロフィールに従った微小リフト量による休止バ
ルブタイミングで開閉され、例えば図5に示すように、
吸気行程の終期に微小リフト量で開弁する。以上のよう
な両吸気弁IV1、IV2の動作モードでは、気筒4内
に第1吸気弁IV1から第2吸気弁IV2に向かって流
れるスワールが発生することで、リーンな混合気でも安
定した燃焼状態が確保される。
アームは、油圧切換機構による遮断状態では、互いに遮
断され、独立して回動可能である。その結果、カムシャ
フト10の回転に伴い、低速ロッカアーム12aが低速
カム11aで駆動されることによって、第1吸気弁IV
1は、低速カム11aのカムプロフィールに従った低速
バルブタイミングで開閉され、例えば、図5のリフト曲
線VLで示すように、吸気行程前のTDCの少し前で開
弁し始めるとともに、圧縮行程前のBDCの少し後で閉
弁を終了する。一方、休止ロッカアームが休止カムで駆
動されることによって、第2吸気弁IV2は、休止カム
のカムプロフィールに従った微小リフト量による休止バ
ルブタイミングで開閉され、例えば図5に示すように、
吸気行程の終期に微小リフト量で開弁する。以上のよう
な両吸気弁IV1、IV2の動作モードでは、気筒4内
に第1吸気弁IV1から第2吸気弁IV2に向かって流
れるスワールが発生することで、リーンな混合気でも安
定した燃焼状態が確保される。
【0028】一方、油圧切換機構による連結状態では、
低速ロッカアーム12aおよび休止ロッカアームが高速
ロッカアームと連結され(図示せず)、三者が一体とな
って回動する。その結果、カムシャフト10の回転に伴
い、低速ロッカアーム12aおよび休止ロッカアーム
が、高速ロッカアームを介して、カム山が最も高い高速
カムで駆動されることにより、第1および第2吸気弁I
V1、IV2はいずれも、高速カムのカムプロフィール
に従った高速バルブタイミングで開閉される。この動作
モードでは、第1および第2吸気弁IV1、IV2がい
ずれも大きなリフト量で開閉され、吸入空気量が増大す
ることで、より大きな出力が得られる。
低速ロッカアーム12aおよび休止ロッカアームが高速
ロッカアームと連結され(図示せず)、三者が一体とな
って回動する。その結果、カムシャフト10の回転に伴
い、低速ロッカアーム12aおよび休止ロッカアーム
が、高速ロッカアームを介して、カム山が最も高い高速
カムで駆動されることにより、第1および第2吸気弁I
V1、IV2はいずれも、高速カムのカムプロフィール
に従った高速バルブタイミングで開閉される。この動作
モードでは、第1および第2吸気弁IV1、IV2がい
ずれも大きなリフト量で開閉され、吸入空気量が増大す
ることで、より大きな出力が得られる。
【0029】また、図示しないが、第1および第2排気
弁EV1、EV2を駆動する排気側のカム式動弁機構
は、排気カムシャフト、これに一体に設けられた排気カ
ム、および排気ロッカアームなどで構成されている。し
たがって、両排気弁EV1、EV2は、排気カムのカム
プロフィールに従ったリフト量および開閉タイミングで
開閉され、例えば、図5に示すように、排気行程前のB
DCの少し前のクランク角度位置で開弁し始め、吸気行
程前のTDCの少し後で閉弁を終了する。
弁EV1、EV2を駆動する排気側のカム式動弁機構
は、排気カムシャフト、これに一体に設けられた排気カ
ム、および排気ロッカアームなどで構成されている。し
たがって、両排気弁EV1、EV2は、排気カムのカム
プロフィールに従ったリフト量および開閉タイミングで
開閉され、例えば、図5に示すように、排気行程前のB
DCの少し前のクランク角度位置で開弁し始め、吸気行
程前のTDCの少し後で閉弁を終了する。
【0030】図3に示すように、バルブタイミング制御
装置1は、低速ロッカアーム12aに隣接し、ロッカシ
ャフト14に回動自在に取り付けられた、後述する電磁
アクチュエータ17用のロッカアーム(以下「EMA用
ロッカアーム」という)15と、このEMA用ロッカア
ーム15と低速ロッカアーム12aとの間の連結・遮断
を油圧により切り換えるEMA用油圧切換機構16と、
EMA用ロッカアーム15および低速ロッカアーム12
aを介して、開弁した第1吸気弁IV1を係止し、保持
するアクチュエータとしての電磁アクチュエータ(以下
「EMA」という)17と、EMA用油圧切換機構16
およびEMA17の動作を制御するECU2と、EMA
17の作動に伴う第1吸気弁IV1への衝撃を緩和する
ための油圧緩衝機構18と、EMA用ロッカアーム15
を、低速ロッカアーム12aとの遮断時に所定角度位置
に保持するためのロストモーションスプリング19など
で構成されている。
装置1は、低速ロッカアーム12aに隣接し、ロッカシ
ャフト14に回動自在に取り付けられた、後述する電磁
アクチュエータ17用のロッカアーム(以下「EMA用
ロッカアーム」という)15と、このEMA用ロッカア
ーム15と低速ロッカアーム12aとの間の連結・遮断
を油圧により切り換えるEMA用油圧切換機構16と、
EMA用ロッカアーム15および低速ロッカアーム12
aを介して、開弁した第1吸気弁IV1を係止し、保持
するアクチュエータとしての電磁アクチュエータ(以下
「EMA」という)17と、EMA用油圧切換機構16
およびEMA17の動作を制御するECU2と、EMA
17の作動に伴う第1吸気弁IV1への衝撃を緩和する
ための油圧緩衝機構18と、EMA用ロッカアーム15
を、低速ロッカアーム12aとの遮断時に所定角度位置
に保持するためのロストモーションスプリング19など
で構成されている。
【0031】EMA用ロッカアーム15および低速ロッ
カアーム12aは、EMA用油圧切換機構16による遮
断状態では、互いに遮断され、独立して回動可能である
一方、EMA用油圧切換機構16による連結状態では、
互いに連結され、一体となって回動する。
カアーム12aは、EMA用油圧切換機構16による遮
断状態では、互いに遮断され、独立して回動可能である
一方、EMA用油圧切換機構16による連結状態では、
互いに連結され、一体となって回動する。
【0032】図4に示すように、EMA17は、ケーシ
ング20と、ケーシング20内の下部に収容されたヨー
ク21およびコイル22から成る電磁石23と、その上
側に収容されたアーマチュア24と、アーマチュア24
に一体に設けられ、電磁石23およびケーシング20を
貫通して、EMA用ロッカアーム15の付近まで下方に
延びるストッパロッド25と、アーマチュア24をEM
A用ロッカアーム15に追従するように下方に付勢する
追従コイルばね26で構成されている。
ング20と、ケーシング20内の下部に収容されたヨー
ク21およびコイル22から成る電磁石23と、その上
側に収容されたアーマチュア24と、アーマチュア24
に一体に設けられ、電磁石23およびケーシング20を
貫通して、EMA用ロッカアーム15の付近まで下方に
延びるストッパロッド25と、アーマチュア24をEM
A用ロッカアーム15に追従するように下方に付勢する
追従コイルばね26で構成されている。
【0033】電磁石23のコイル22は、通電スイッチ
27(図1参照)を介してECU2に接続されており、
EMA17の動作は、ECU2により、電源28からコ
イル22への通電を制御することによって、制御され
る。この通電制御は、ECU2により、定電圧制御と定
電流制御に切り換えて行うことが可能である。また、ヨ
ーク21とアーマチュア24との間の間隔は、第1吸気
弁IV1が最大リフト量VLMAX直前の所定リフト量
VLL(例えばVLMAXの手前0.3mm)に達した
ときに、アーマチュア24がヨーク21に着座するよう
に設定されている。さらに、アーマチュア24を下方に
付勢する追従コイルばね26のばね力は、EMA用ロッ
カアーム15を上方に付勢するロストモーションスプリ
ング19よりも小さな値に設定されている。
27(図1参照)を介してECU2に接続されており、
EMA17の動作は、ECU2により、電源28からコ
イル22への通電を制御することによって、制御され
る。この通電制御は、ECU2により、定電圧制御と定
電流制御に切り換えて行うことが可能である。また、ヨ
ーク21とアーマチュア24との間の間隔は、第1吸気
弁IV1が最大リフト量VLMAX直前の所定リフト量
VLL(例えばVLMAXの手前0.3mm)に達した
ときに、アーマチュア24がヨーク21に着座するよう
に設定されている。さらに、アーマチュア24を下方に
付勢する追従コイルばね26のばね力は、EMA用ロッ
カアーム15を上方に付勢するロストモーションスプリ
ング19よりも小さな値に設定されている。
【0034】ここで、上記構成のバルブタイミング制御
装置1による第1吸気弁IV1の開閉動作を、図5を参
照しながら説明する。まず、EMA用油圧切換機構16
による遮断状態では、低速ロッカアーム12aがEMA
用ロッカアーム26に対して遮断されていることによっ
て、第1吸気弁IV1は、EMA17の動作とは無関係
に、カム式動弁機構7のみによって駆動される。その結
果、第1吸気弁IV1は、低速バルブタイミングの場合
には、吸気行程前のTDCの少し前で開弁し始め、TD
C後90°で最大リフト量VLMAXに達し、圧縮行程
前のBDCの少し後で閉弁を終了する。また、EMA用
ロッカアーム15は、その遮断状態では、追従コイルば
ね26のばね力に打ち勝つロストモーションスプリング
19のばね力によって、上方に付勢され、低速ロッカア
ーム12aとの連結が可能な所定角度位置に維持されて
いる。
装置1による第1吸気弁IV1の開閉動作を、図5を参
照しながら説明する。まず、EMA用油圧切換機構16
による遮断状態では、低速ロッカアーム12aがEMA
用ロッカアーム26に対して遮断されていることによっ
て、第1吸気弁IV1は、EMA17の動作とは無関係
に、カム式動弁機構7のみによって駆動される。その結
果、第1吸気弁IV1は、低速バルブタイミングの場合
には、吸気行程前のTDCの少し前で開弁し始め、TD
C後90°で最大リフト量VLMAXに達し、圧縮行程
前のBDCの少し後で閉弁を終了する。また、EMA用
ロッカアーム15は、その遮断状態では、追従コイルば
ね26のばね力に打ち勝つロストモーションスプリング
19のばね力によって、上方に付勢され、低速ロッカア
ーム12aとの連結が可能な所定角度位置に維持されて
いる。
【0035】一方、ECU2に設定されている運転条件
が満たされると、その運転状態に最適な第1吸気弁IV
1の閉弁タイミングを得るために、バルブタイミング制
御装置1が駆動される。その場合には、まずEMA用油
圧切換機構16によって、EMA用ロッカアーム15が
低速ロッカアーム12aに連結される。この状態で、吸
気カム11による開閉動作が開始されると、第1吸気弁
IV1のリフト方向においては、EMA用ロッカアーム
15は、吸気カム11によりロストモーションスプリン
グ19の付勢力に抗して下方に駆動され、それに伴い、
アーマチュア24およびストッパロッド25は、追従コ
イルばね26のばね力によって、EMA用ロッカアーム
15に追従してリフトする。また、これと並行して、後
述するようにして、電磁石23のコイル22への通電が
開始(ON)され、電磁石23が励磁される。そして、
第1吸気弁IV1が最大リフト量VLMAX直前の前述
した所定リフト量VLLに達したときに、アーマチュア
24がヨーク21に着座する(図5のCRK1)。
が満たされると、その運転状態に最適な第1吸気弁IV
1の閉弁タイミングを得るために、バルブタイミング制
御装置1が駆動される。その場合には、まずEMA用油
圧切換機構16によって、EMA用ロッカアーム15が
低速ロッカアーム12aに連結される。この状態で、吸
気カム11による開閉動作が開始されると、第1吸気弁
IV1のリフト方向においては、EMA用ロッカアーム
15は、吸気カム11によりロストモーションスプリン
グ19の付勢力に抗して下方に駆動され、それに伴い、
アーマチュア24およびストッパロッド25は、追従コ
イルばね26のばね力によって、EMA用ロッカアーム
15に追従してリフトする。また、これと並行して、後
述するようにして、電磁石23のコイル22への通電が
開始(ON)され、電磁石23が励磁される。そして、
第1吸気弁IV1が最大リフト量VLMAX直前の前述
した所定リフト量VLLに達したときに、アーマチュア
24がヨーク21に着座する(図5のCRK1)。
【0036】このアーマチュア24の着座後、EMA用
ロッカアーム15は、ストッパロッド25から離れ、第
1吸気弁IV1は、低速カム11aのカムプロフィール
に従ってリフトする。そして、第1吸気弁IV1が最大
リフト量VLMAXを経て、所定リフト量VLLに戻
り、EMA用ロッカアーム15がストッパロッド25に
再び当接する(CRK3)までの間に、電磁石23の吸
引力によるアーマチュア24の保持状態が確立される
(CRK2)。これにより、アーマチュア24は、第1
吸気弁IV1のバルブスプリング3cに打ち勝つ電磁石
23による吸引力によって、ヨーク21への着座状態を
維持する。その結果、第1吸気弁IV1は、低速ロッカ
アーム12aおよびEMA用ロッカアーム15を介し
て、ストッパロッド25により係止され、所定リフト量
(以下「保持リフト量」という)VLLで開弁状態に保
持される。
ロッカアーム15は、ストッパロッド25から離れ、第
1吸気弁IV1は、低速カム11aのカムプロフィール
に従ってリフトする。そして、第1吸気弁IV1が最大
リフト量VLMAXを経て、所定リフト量VLLに戻
り、EMA用ロッカアーム15がストッパロッド25に
再び当接する(CRK3)までの間に、電磁石23の吸
引力によるアーマチュア24の保持状態が確立される
(CRK2)。これにより、アーマチュア24は、第1
吸気弁IV1のバルブスプリング3cに打ち勝つ電磁石
23による吸引力によって、ヨーク21への着座状態を
維持する。その結果、第1吸気弁IV1は、低速ロッカ
アーム12aおよびEMA用ロッカアーム15を介し
て、ストッパロッド25により係止され、所定リフト量
(以下「保持リフト量」という)VLLで開弁状態に保
持される。
【0037】その後は、電磁石23への通電が停止(O
FF)されるまで、第1吸気弁IV1のリフト量VLは
保持リフト量VLLに保持され、低速カム11aは低速
ロッカアーム12aから離れ、空転する。そして、電磁
石23への通電がOFFされると(CRK4)、アーマ
チュア24に作用する吸引力が小さくなり、バルブスプ
リング3cのばね力がこれに打ち勝つことにより、アー
マチュア24がヨーク21から離れることで、EMA1
7による第1吸気弁IV1の保持が解除される(CRK
5)。その後、第1吸気弁IV1は、バルブスプリング
3cのばね力により、例えばバルブリフト曲線VLDL
Y1に沿って、閉弁位置に向かって移動する。そして、
閉弁位置の少し手前のクランク角度位置(CRK6)
で、油圧緩衝機構18が作用し始めることで、第1吸気
弁IV1は減速され、緩衝された状態で、最終的に閉弁
位置に達する(CRK7)。
FF)されるまで、第1吸気弁IV1のリフト量VLは
保持リフト量VLLに保持され、低速カム11aは低速
ロッカアーム12aから離れ、空転する。そして、電磁
石23への通電がOFFされると(CRK4)、アーマ
チュア24に作用する吸引力が小さくなり、バルブスプ
リング3cのばね力がこれに打ち勝つことにより、アー
マチュア24がヨーク21から離れることで、EMA1
7による第1吸気弁IV1の保持が解除される(CRK
5)。その後、第1吸気弁IV1は、バルブスプリング
3cのばね力により、例えばバルブリフト曲線VLDL
Y1に沿って、閉弁位置に向かって移動する。そして、
閉弁位置の少し手前のクランク角度位置(CRK6)
で、油圧緩衝機構18が作用し始めることで、第1吸気
弁IV1は減速され、緩衝された状態で、最終的に閉弁
位置に達する(CRK7)。
【0038】なお、上記のバルブリフト曲線VLDLY
1は、電磁石23への通電が最も遅くOFFされた場合
を表し、図5中のバルブリフト曲線VLDLY2は、通
電が最も早くOFFされた場合を表している。すなわ
ち、両バルブリフト曲線VLDLY1、2で囲まれたハ
ッチング領域が、バルブタイミング制御装置1により遅
閉じ制御可能な第1吸気弁IV1の閉弁タイミング領域
(以下「自在VT領域」という)を表す。以上のよう
に、EMA17を作動させることによって、吸気カム1
1で駆動する場合よりも、第1吸気弁IV1を遅閉じさ
せることができるとともに、電磁石23への通電OFF
のタイミングを制御することによって、第1吸気弁IV
Iの閉弁タイミングを、この自在VT領域内の任意のタ
イミングで制御することが可能である。
1は、電磁石23への通電が最も遅くOFFされた場合
を表し、図5中のバルブリフト曲線VLDLY2は、通
電が最も早くOFFされた場合を表している。すなわ
ち、両バルブリフト曲線VLDLY1、2で囲まれたハ
ッチング領域が、バルブタイミング制御装置1により遅
閉じ制御可能な第1吸気弁IV1の閉弁タイミング領域
(以下「自在VT領域」という)を表す。以上のよう
に、EMA17を作動させることによって、吸気カム1
1で駆動する場合よりも、第1吸気弁IV1を遅閉じさ
せることができるとともに、電磁石23への通電OFF
のタイミングを制御することによって、第1吸気弁IV
Iの閉弁タイミングを、この自在VT領域内の任意のタ
イミングで制御することが可能である。
【0039】油圧緩衝機構18は、EMA17による保
持が解除された後に第1吸気弁IV1が閉弁する際の衝
撃を緩和するためのものである。図3および図4に示す
ように、油圧緩衝機構18は、油室18bを形成したケ
ーシング18aと、油室18b内に水平方向に摺動自在
に設けられ、一端部がケーシング18aから突出するピ
ストン18cと、油室18b内に設けられ、ピストン1
8cと反対側にポート18eを形成した弁室18dと、
弁室18d内に収容され、ポート18eを開閉するボー
ル18fと、このボール18fとピストン18cとの間
に配置され、ピストン18cを外方に付勢するコイルば
ね18gで構成されている。ピストン18cは、EMA
用ロッカアーム15の、EMA17のストッパロッド2
5が当接する部分と反対側の上方に延びる部分に当接し
ている。
持が解除された後に第1吸気弁IV1が閉弁する際の衝
撃を緩和するためのものである。図3および図4に示す
ように、油圧緩衝機構18は、油室18bを形成したケ
ーシング18aと、油室18b内に水平方向に摺動自在
に設けられ、一端部がケーシング18aから突出するピ
ストン18cと、油室18b内に設けられ、ピストン1
8cと反対側にポート18eを形成した弁室18dと、
弁室18d内に収容され、ポート18eを開閉するボー
ル18fと、このボール18fとピストン18cとの間
に配置され、ピストン18cを外方に付勢するコイルば
ね18gで構成されている。ピストン18cは、EMA
用ロッカアーム15の、EMA17のストッパロッド2
5が当接する部分と反対側の上方に延びる部分に当接し
ている。
【0040】以上の構成により、この油圧緩衝機構18
は、第1吸気弁IV1が閉弁しているときには、図3に
示す状態にあり、すなわち、EMA用ロッカアーム15
が同図の反時計方向に回動していることで、ピストン1
8cは左方に位置し、コイルばね18gは圧縮され、ボ
ール18fはポート18eを閉鎖している。この状態か
ら、第1吸気弁IV1が開弁方向に移動すると、それに
伴い、EMA用ロッカアーム15が時計方向に回動する
ことで、ピストン18cが右方にスライドし、それに応
じて、ボール18fはポート18eを開放し、弁室18
dの中にオイルが充填され、コイルばね18gは伸長す
る。そして、EMA17による保持が解除された後、第
1吸気弁IV1が閉弁方向に移動する際に、反時計方向
に回動するEMA用ロッカアーム15がコイルばね18
gの付勢力および油圧で制動されることによって、第1
吸気弁IV1への衝撃が緩和される。
は、第1吸気弁IV1が閉弁しているときには、図3に
示す状態にあり、すなわち、EMA用ロッカアーム15
が同図の反時計方向に回動していることで、ピストン1
8cは左方に位置し、コイルばね18gは圧縮され、ボ
ール18fはポート18eを閉鎖している。この状態か
ら、第1吸気弁IV1が開弁方向に移動すると、それに
伴い、EMA用ロッカアーム15が時計方向に回動する
ことで、ピストン18cが右方にスライドし、それに応
じて、ボール18fはポート18eを開放し、弁室18
dの中にオイルが充填され、コイルばね18gは伸長す
る。そして、EMA17による保持が解除された後、第
1吸気弁IV1が閉弁方向に移動する際に、反時計方向
に回動するEMA用ロッカアーム15がコイルばね18
gの付勢力および油圧で制動されることによって、第1
吸気弁IV1への衝撃が緩和される。
【0041】一方、クランクシャフトの周囲には、クラ
ンク角センサ30(運転状態検出手段、回転数検出手
段)が設けられている。このクランク角センサ30は、
クランクシャフトの回転に伴い、パルス信号であるCY
L信号、TDC信号およびCRK信号を、それぞれの所
定クランク角度位置で発生し、ECU2に出力する。C
YL信号は、特定の気筒4の所定クランク角度位置で発
生される。TDC信号は、各気筒4のピストン(図示せ
ず)が吸気行程開始時のTDC(上死点)付近の所定ク
ランク角度位置にあることを表す信号であり、4気筒タ
イプの本例では、クランク角180゜ごとに1パルスが
出力される。また、CRK信号は、TDC信号よりも短
い所定のクランク角度の周期(例えば30゜ごと)で発
生される。
ンク角センサ30(運転状態検出手段、回転数検出手
段)が設けられている。このクランク角センサ30は、
クランクシャフトの回転に伴い、パルス信号であるCY
L信号、TDC信号およびCRK信号を、それぞれの所
定クランク角度位置で発生し、ECU2に出力する。C
YL信号は、特定の気筒4の所定クランク角度位置で発
生される。TDC信号は、各気筒4のピストン(図示せ
ず)が吸気行程開始時のTDC(上死点)付近の所定ク
ランク角度位置にあることを表す信号であり、4気筒タ
イプの本例では、クランク角180゜ごとに1パルスが
出力される。また、CRK信号は、TDC信号よりも短
い所定のクランク角度の周期(例えば30゜ごと)で発
生される。
【0042】ECU2は、これらのCYL信号、TDC
信号およびCRK信号に基づき、気筒4ごとに、基準ク
ランク角度位置からのクランク角度位置を表すバルブス
テージvlvStageを算出する。具体的には、圧縮
行程終了時のTDC位置でCRK信号が発生したときの
バルブステージvlvStageを#0ステージとし、
以降、CRK信号が発生するごと(30゜ごと)に、バ
ルブステージvlvStageを、#1ステージ、#2
ステージ、…、#23ステージに順次、シフトする。ま
た、ECU2は、CRK信号に基づき、エンジン3の回
転数(以下「エンジン回転数」という)Neを算出す
る。
信号およびCRK信号に基づき、気筒4ごとに、基準ク
ランク角度位置からのクランク角度位置を表すバルブス
テージvlvStageを算出する。具体的には、圧縮
行程終了時のTDC位置でCRK信号が発生したときの
バルブステージvlvStageを#0ステージとし、
以降、CRK信号が発生するごと(30゜ごと)に、バ
ルブステージvlvStageを、#1ステージ、#2
ステージ、…、#23ステージに順次、シフトする。ま
た、ECU2は、CRK信号に基づき、エンジン3の回
転数(以下「エンジン回転数」という)Neを算出す
る。
【0043】また、ECU2には、バルブタイミングセ
ンサ31から、第1吸気弁IV1の開閉状態を表す検出
信号VLVONOFFが入力される。このバルブタイミ
ングセンサ31は、本実施形態では近接スイッチで構成
されており、第1吸気弁IV1がその全閉位置の手前1
mm以内にあるときに閉弁状態を表すOFF信号を、そ
れよりもリフト量が大きいときに開弁状態を表すON信
号を出力する。このため、本実施形態では、第1吸気弁
IV1のリフト量VLが全閉位置から1mm(以下「1
mmリフト」という)になった時点を、第1吸気弁IV
1の「閉弁」と定義している。
ンサ31から、第1吸気弁IV1の開閉状態を表す検出
信号VLVONOFFが入力される。このバルブタイミ
ングセンサ31は、本実施形態では近接スイッチで構成
されており、第1吸気弁IV1がその全閉位置の手前1
mm以内にあるときに閉弁状態を表すOFF信号を、そ
れよりもリフト量が大きいときに開弁状態を表すON信
号を出力する。このため、本実施形態では、第1吸気弁
IV1のリフト量VLが全閉位置から1mm(以下「1
mmリフト」という)になった時点を、第1吸気弁IV
1の「閉弁」と定義している。
【0044】ECU2にはさらに、電圧センサ32(駆
動源状態検出手段、電源電圧検出手段)から、EMA1
7の電源28(駆動源)の電圧(以下「電源電圧」とい
う)VBを表す検出信号が、アクセル開度センサ33か
ら、アクセルペダル(図示せず)の踏込み量であるアク
セル開度ACCを表す検出信号が、油温センサ34およ
び油圧センサ35から、油圧緩衝機構18の作動油の油
温Toilおよび油圧Poilを表す検出信号が、それ
ぞれ入力される。
動源状態検出手段、電源電圧検出手段)から、EMA1
7の電源28(駆動源)の電圧(以下「電源電圧」とい
う)VBを表す検出信号が、アクセル開度センサ33か
ら、アクセルペダル(図示せず)の踏込み量であるアク
セル開度ACCを表す検出信号が、油温センサ34およ
び油圧センサ35から、油圧緩衝機構18の作動油の油
温Toilおよび油圧Poilを表す検出信号が、それ
ぞれ入力される。
【0045】ECU2は、本実施形態において、応答遅
れ予測手段、出力タイミング設定手段、保持タイミング
制御手段、運転状態検出手段、および回転数検出手段を
構成するものであり、CPU、RAM、ROMおよび入
出力インターフェース(いずれも図示せず)などから成
るマイクロコンピュータで構成されている。前述したセ
ンサ30〜35の検出信号はそれぞれ、入力インターフ
ェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力
される。CPUは、これらの入力信号に応じ、ROMに
記憶された制御プログラムなどに従って、エンジン3の
運転状態を判別するとともに、運転状態に最適な第1吸
気弁IV1の目標閉弁タイミングVLCMDを、例えば
エンジン回転数Neおよびアクセル開度ACCに応じて
設定する。また、CPUは、この目標閉弁タイミングV
LCMDが得られるよう、EMA17の通電制御を以下
のように実行する。
れ予測手段、出力タイミング設定手段、保持タイミング
制御手段、運転状態検出手段、および回転数検出手段を
構成するものであり、CPU、RAM、ROMおよび入
出力インターフェース(いずれも図示せず)などから成
るマイクロコンピュータで構成されている。前述したセ
ンサ30〜35の検出信号はそれぞれ、入力インターフ
ェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力
される。CPUは、これらの入力信号に応じ、ROMに
記憶された制御プログラムなどに従って、エンジン3の
運転状態を判別するとともに、運転状態に最適な第1吸
気弁IV1の目標閉弁タイミングVLCMDを、例えば
エンジン回転数Neおよびアクセル開度ACCに応じて
設定する。また、CPUは、この目標閉弁タイミングV
LCMDが得られるよう、EMA17の通電制御を以下
のように実行する。
【0046】図6は、通電開始時間を決定する処理を示
すフローチャートである。本処理ではまず、ステップ1
(「S1」と図示。以下同じ)において、エンジン回転
数Neおよび電源電圧VBに応じ、図7に示すマップを
検索することによって、通電開始オフセット時間tSt
art(応答遅れ予測値、出力開始オフセット時間)を
決定する。図13に示すように、この通電開始オフセッ
ト時間tStartは、所定の基準クランク角度位置と
しての通電開始基準ステージonStageref(例
えば#15ステージ)(時刻t3)から通電開始タイミ
ング(時刻t2)まで溯った時間に相当し、したがっ
て、その値が大きいほど、通電開始タイミングが早いこ
とを表す。また、この通電開始基準ステージonSta
gerefは、第1吸気弁IV1が最大リフト量VLM
AXに達するクランク角度位置に相当する(図13参
照)。
すフローチャートである。本処理ではまず、ステップ1
(「S1」と図示。以下同じ)において、エンジン回転
数Neおよび電源電圧VBに応じ、図7に示すマップを
検索することによって、通電開始オフセット時間tSt
art(応答遅れ予測値、出力開始オフセット時間)を
決定する。図13に示すように、この通電開始オフセッ
ト時間tStartは、所定の基準クランク角度位置と
しての通電開始基準ステージonStageref(例
えば#15ステージ)(時刻t3)から通電開始タイミ
ング(時刻t2)まで溯った時間に相当し、したがっ
て、その値が大きいほど、通電開始タイミングが早いこ
とを表す。また、この通電開始基準ステージonSta
gerefは、第1吸気弁IV1が最大リフト量VLM
AXに達するクランク角度位置に相当する(図13参
照)。
【0047】図7のマップでは、エンジン回転数Neお
よび電源電圧VBに対して、m×n個のtStart値
が設定されており、通電開始オフセット時間tStar
tは、Ne値が大きいほど、またVB値が小さいほど、
より大きな値に設定されている。これは、エンジン回転
数Neが高いほど、吸気カム11の回転速度が速くな
り、これに伴い、吸気カム11に同期して移動するアー
マチュア24とヨーク21とのギャップの変化速度も速
くなるので、これに対して、電磁石23の磁束および吸
引力の立ち上がりが遅れないよう、通電をより早く開始
するためである。また、電源電圧VBが低いほど、電磁
石23の磁束および吸引力の立ち上がりが遅れるので、
通電をより早く開始するためである。したがって、上記
のようなマップの設定によって、通電開始オフセット時
間tStartを、エンジン回転数Neおよび電源電圧
VBに応じた最適値に設定でき、消費電力を最小に抑制
できるとともに、電磁石23の吸引力の立ち上がり遅れ
によるアーマチュア24の保持不能状態(以下「脱調」
という)を適切に回避でき、EMA17による第1吸気
弁IV1の保持動作を安定して確保することができる。
よび電源電圧VBに対して、m×n個のtStart値
が設定されており、通電開始オフセット時間tStar
tは、Ne値が大きいほど、またVB値が小さいほど、
より大きな値に設定されている。これは、エンジン回転
数Neが高いほど、吸気カム11の回転速度が速くな
り、これに伴い、吸気カム11に同期して移動するアー
マチュア24とヨーク21とのギャップの変化速度も速
くなるので、これに対して、電磁石23の磁束および吸
引力の立ち上がりが遅れないよう、通電をより早く開始
するためである。また、電源電圧VBが低いほど、電磁
石23の磁束および吸引力の立ち上がりが遅れるので、
通電をより早く開始するためである。したがって、上記
のようなマップの設定によって、通電開始オフセット時
間tStartを、エンジン回転数Neおよび電源電圧
VBに応じた最適値に設定でき、消費電力を最小に抑制
できるとともに、電磁石23の吸引力の立ち上がり遅れ
によるアーマチュア24の保持不能状態(以下「脱調」
という)を適切に回避でき、EMA17による第1吸気
弁IV1の保持動作を安定して確保することができる。
【0048】図6に戻り、ステップ2では、ステップ1
で算出した通電開始オフセット時間tStartを用
い、通電開始基準ステージonStagerefおよび
バルブステージ周期に基づいて、通電開始ステージon
Stageおよび通電開始時間onTime(出力タイ
ミング)を求め、本処理を終了する。図13に示すよう
に、この通電開始ステージonStageは、通電を開
始すべきバルブステージvlvStageを表し、通電
開始時間onTimeは、通電開始ステージonSta
geへの移行時から、通電が実際に開始されるまでの時
間を表す。
で算出した通電開始オフセット時間tStartを用
い、通電開始基準ステージonStagerefおよび
バルブステージ周期に基づいて、通電開始ステージon
Stageおよび通電開始時間onTime(出力タイ
ミング)を求め、本処理を終了する。図13に示すよう
に、この通電開始ステージonStageは、通電を開
始すべきバルブステージvlvStageを表し、通電
開始時間onTimeは、通電開始ステージonSta
geへの移行時から、通電が実際に開始されるまでの時
間を表す。
【0049】図8は、無効時間および通電終了時間を決
定する処理を示すフローチャートである。この無効時間
Tinvは、通電終了から第1吸気弁IV1が実際に閉
じる(1mmリフトになる)までに要する時間である。
図13に示すように、設定した目標閉弁タイミングVL
CMD(時刻t7)から無効時間Tinvだけ溯った時
点(時刻t6)で、通電が終了される。
定する処理を示すフローチャートである。この無効時間
Tinvは、通電終了から第1吸気弁IV1が実際に閉
じる(1mmリフトになる)までに要する時間である。
図13に示すように、設定した目標閉弁タイミングVL
CMD(時刻t7)から無効時間Tinvだけ溯った時
点(時刻t6)で、通電が終了される。
【0050】本処理ではまず、電源電圧VBに応じ、図
9に示すテーブルを検索することによって、無効時間T
invの基本時間Tinvvを求める(ステップ1
1)。このテーブルでは、電源電圧VBの所定の6つの
格子点VB1〜VB6に対して、所定値Tinvv1〜
Tinvv6がそれぞれ設定されており、基本時間Ti
nvvは、電源電圧VBが低いほど、より大きな値に設
定されている。これは、電源電圧VBが低いほど、電磁
石23の磁束および吸引力の立ち下がりが遅れることか
ら、第1吸気弁IV1の閉弁がより遅くなるためであ
る。
9に示すテーブルを検索することによって、無効時間T
invの基本時間Tinvvを求める(ステップ1
1)。このテーブルでは、電源電圧VBの所定の6つの
格子点VB1〜VB6に対して、所定値Tinvv1〜
Tinvv6がそれぞれ設定されており、基本時間Ti
nvvは、電源電圧VBが低いほど、より大きな値に設
定されている。これは、電源電圧VBが低いほど、電磁
石23の磁束および吸引力の立ち下がりが遅れることか
ら、第1吸気弁IV1の閉弁がより遅くなるためであ
る。
【0051】次いで、油温センサ34で検出された油圧
緩衝機構18の油温Toilに応じ、図10に示すテー
ブルを検索することによって、無効時間Tinvの油温
補正値Tinvtoilを求める(ステップ12)。こ
のテーブルでは、油温補正値Tinvtoilは、所定
の基準油温Toilref(例えば50℃)を基準と
し、油温Toilがこの基準油温Toilref以上の
ときには値0に設定され、油温Toilが基準油温To
ilrefよりも低いときに、Toil値が低いほど、
より大きな正の値に設定されている。これは、油温To
ilが低いほど、作動油の粘性が高くなることで、油圧
緩衝機構18のピストン18cなどの動作が鈍くなるの
に伴い、第1吸気弁IV1の閉弁が遅くなるためであ
る。
緩衝機構18の油温Toilに応じ、図10に示すテー
ブルを検索することによって、無効時間Tinvの油温
補正値Tinvtoilを求める(ステップ12)。こ
のテーブルでは、油温補正値Tinvtoilは、所定
の基準油温Toilref(例えば50℃)を基準と
し、油温Toilがこの基準油温Toilref以上の
ときには値0に設定され、油温Toilが基準油温To
ilrefよりも低いときに、Toil値が低いほど、
より大きな正の値に設定されている。これは、油温To
ilが低いほど、作動油の粘性が高くなることで、油圧
緩衝機構18のピストン18cなどの動作が鈍くなるの
に伴い、第1吸気弁IV1の閉弁が遅くなるためであ
る。
【0052】次に、油圧センサ35で検出された油圧緩
衝機構18の油圧Poilに応じ、図11に示すテーブ
ルを検索することによって、無効時間Tinvの油圧補
正値Tinvpoilを求める(ステップ13)。この
テーブルでは、油圧補正値Tinptoilは、所定の
基準油圧Poilref(例えば0.10MPa)を基
準とし、油圧Poilがこの基準油圧Poilrefの
ときに値0に設定されるとともに、Poilref値よ
りも高いときには、Poil値が高いほどより大きな正
の値に設定され、Poilref値よりも低いときに
は、Poil値が低いほどより大きな負の値に設定され
ている。このような設定により、油圧補正値Tinpt
oilを、油圧緩衝機構18の油圧抵抗に応じて適切に
設定することができる。
衝機構18の油圧Poilに応じ、図11に示すテーブ
ルを検索することによって、無効時間Tinvの油圧補
正値Tinvpoilを求める(ステップ13)。この
テーブルでは、油圧補正値Tinptoilは、所定の
基準油圧Poilref(例えば0.10MPa)を基
準とし、油圧Poilがこの基準油圧Poilrefの
ときに値0に設定されるとともに、Poilref値よ
りも高いときには、Poil値が高いほどより大きな正
の値に設定され、Poilref値よりも低いときに
は、Poil値が低いほどより大きな負の値に設定され
ている。このような設定により、油圧補正値Tinpt
oilを、油圧緩衝機構18の油圧抵抗に応じて適切に
設定することができる。
【0053】次いで、ステップ11で算出した基本時間
Tinvvに、ステップ12、13で算出した油温補正
値Tinvtoilおよび油圧補正値Tinptoil
を加算することによって、演算無効時間Tinvm(=
Tinvv+Tinvtoil+Tinptoil)を
算出する(ステップ14)。次に、後述するようにして
計測される実際の無効時間(以下「実無効時間」とい
う)Tinvactと上記の演算無効時間Tinvmと
の偏差Tinvc(=Tinvact−Tinvm)を
算出する(ステップ15)。
Tinvvに、ステップ12、13で算出した油温補正
値Tinvtoilおよび油圧補正値Tinptoil
を加算することによって、演算無効時間Tinvm(=
Tinvv+Tinvtoil+Tinptoil)を
算出する(ステップ14)。次に、後述するようにして
計測される実際の無効時間(以下「実無効時間」とい
う)Tinvactと上記の演算無効時間Tinvmと
の偏差Tinvc(=Tinvact−Tinvm)を
算出する(ステップ15)。
【0054】次いで、この偏差Tinvcに基づいて、
学習値Tinvsを算出する(ステップ16)。この学
習値Tinvsの算出は、演算無効時間Tinvmを既
知のパラメータから上記のように求めても、EMA17
の個体のばらつき、組立誤差や経年変化などにより、実
際の無効時間が演算無効時間Tinvmからずれ、それ
に伴い、第1吸気弁IV1の閉弁タイミングの制御精度
が低下するおそれがあるので、これを補償するためであ
る。具体的には、学習値Tinvsの算出は、その安定
性を確保するために、例えば偏差Tinvcに所定のな
まし係数を適用したなまし演算によって行われる。
学習値Tinvsを算出する(ステップ16)。この学
習値Tinvsの算出は、演算無効時間Tinvmを既
知のパラメータから上記のように求めても、EMA17
の個体のばらつき、組立誤差や経年変化などにより、実
際の無効時間が演算無効時間Tinvmからずれ、それ
に伴い、第1吸気弁IV1の閉弁タイミングの制御精度
が低下するおそれがあるので、これを補償するためであ
る。具体的には、学習値Tinvsの算出は、その安定
性を確保するために、例えば偏差Tinvcに所定のな
まし係数を適用したなまし演算によって行われる。
【0055】次に、算出した学習値Tinvsを演算無
効時間Tinvmに加算することによって、最終的な無
効時間Tinv(=Tinvm+Tinvs)を算出す
る(ステップ17)。
効時間Tinvmに加算することによって、最終的な無
効時間Tinv(=Tinvm+Tinvs)を算出す
る(ステップ17)。
【0056】次いで、目標閉弁タイミングVLCMDお
よびバルブステージ周期に基づいて、前者VLCMDに
相当する目標通電終了ステージcmdStageおよび
目標通電終了時間cmdTimeを求める(ステップ1
8)。この目標通電終了ステージcmdStageは、
第1吸気弁IV1の閉弁を終了すべきバルブステージv
lvStageを表し、目標通電終了時間cmdTim
eは、目標通電開始ステージcmdStageへの移行
後、閉弁が終了するまでの時間を表す(図13参照)。
よびバルブステージ周期に基づいて、前者VLCMDに
相当する目標通電終了ステージcmdStageおよび
目標通電終了時間cmdTimeを求める(ステップ1
8)。この目標通電終了ステージcmdStageは、
第1吸気弁IV1の閉弁を終了すべきバルブステージv
lvStageを表し、目標通電終了時間cmdTim
eは、目標通電開始ステージcmdStageへの移行
後、閉弁が終了するまでの時間を表す(図13参照)。
【0057】次に、算出した目標通電終了ステージcm
dStage、目標通電終了時間cmdTime、ステ
ップ17で求めた無効時間Tinv、およびバルブステ
ージ周期に基づいて、通電終了ステージoffStag
eおよび通電終了時間offTimeを求め(ステップ
19)、本処理を終了する。図13に示すように、この
通電終了ステージoffStageは、通電を終了すべ
きバルブステージvlvStageを表し、通電終了時
間offTimeは、通電終了ステージoffStag
eへの移行時から、通電が実際に終了されるまでの時間
を表す。
dStage、目標通電終了時間cmdTime、ステ
ップ17で求めた無効時間Tinv、およびバルブステ
ージ周期に基づいて、通電終了ステージoffStag
eおよび通電終了時間offTimeを求め(ステップ
19)、本処理を終了する。図13に示すように、この
通電終了ステージoffStageは、通電を終了すべ
きバルブステージvlvStageを表し、通電終了時
間offTimeは、通電終了ステージoffStag
eへの移行時から、通電が実際に終了されるまでの時間
を表す。
【0058】図12は、EMA17の電磁石23への通
電を制御する通電制御処理を示している。以下、この通
電制御処理を、その動作例を示す図13のタイミングチ
ャートを参照しながら、説明する。
電を制御する通電制御処理を示している。以下、この通
電制御処理を、その動作例を示す図13のタイミングチ
ャートを参照しながら、説明する。
【0059】本処理ではまず、バルブステージvlvS
tageが、図6のステップ2で求めた通電開始ステー
ジonStageになったか否かを判別し(ステップ2
1)、この答がYESになったとき(時刻t1)に、ア
ップカウント式の通電開始タイマtimer1(出力開
始タイマ)をスタートさせる(ステップ22)。次い
で、通電開始タイマtimer1の値が、通電開始時間
onTimeに等しくなったか否かを判別する(ステッ
プ23)。この答がYESになったとき、すなわち通電
開始ステージonStageへの移行時から通電開始時
間onTimeが経過したとき(時刻t2)に、通電ス
イッチ27をONすることによって、定電圧制御による
EMA17への通電を開始し、過励磁電流を供給する
(ステップ24)。このように通電の開始当初に定電圧
制御を行い、過励磁電流を供給することによって、外乱
に対するタフネスをもたせることができ、したがって、
EMA17による第1吸気弁IV1の保持を適切に行わ
せることができる。
tageが、図6のステップ2で求めた通電開始ステー
ジonStageになったか否かを判別し(ステップ2
1)、この答がYESになったとき(時刻t1)に、ア
ップカウント式の通電開始タイマtimer1(出力開
始タイマ)をスタートさせる(ステップ22)。次い
で、通電開始タイマtimer1の値が、通電開始時間
onTimeに等しくなったか否かを判別する(ステッ
プ23)。この答がYESになったとき、すなわち通電
開始ステージonStageへの移行時から通電開始時
間onTimeが経過したとき(時刻t2)に、通電ス
イッチ27をONすることによって、定電圧制御による
EMA17への通電を開始し、過励磁電流を供給する
(ステップ24)。このように通電の開始当初に定電圧
制御を行い、過励磁電流を供給することによって、外乱
に対するタフネスをもたせることができ、したがって、
EMA17による第1吸気弁IV1の保持を適切に行わ
せることができる。
【0060】次に、バルブステージvlvStage
が、通電開始基準ステージonStagerefになっ
たか否かを判別し(ステップ25)、この答がYESに
なったとき(時刻t3)に、通電切換ディレイタイマt
imer2をスタートさせる(ステップ26)。次い
で、この通電切換ディレイタイマtimer2の値が、
所定時間#TDLY(例えば1ms)に等くなったか否
かを判別する(ステップ27)。この答がYESになっ
たとき、すなわち通電開始基準ステージonStage
refへの移行時から所定時間#TDLYが経過したと
き(時刻t4)に、EMA17への通電を定電圧制御か
ら定電流制御に切り換え、より小さな一定の保持電流を
供給する(ステップ28)。
が、通電開始基準ステージonStagerefになっ
たか否かを判別し(ステップ25)、この答がYESに
なったとき(時刻t3)に、通電切換ディレイタイマt
imer2をスタートさせる(ステップ26)。次い
で、この通電切換ディレイタイマtimer2の値が、
所定時間#TDLY(例えば1ms)に等くなったか否
かを判別する(ステップ27)。この答がYESになっ
たとき、すなわち通電開始基準ステージonStage
refへの移行時から所定時間#TDLYが経過したと
き(時刻t4)に、EMA17への通電を定電圧制御か
ら定電流制御に切り換え、より小さな一定の保持電流を
供給する(ステップ28)。
【0061】通電開始基準ステージonStagere
fに移行した後、すなわち電磁石23へのアーマチュア
24の吸着・保持動作が完了した後には、両者23、2
4間の距離が一定になるので、より小さな保持電流によ
る定電流制御に切り換えても、アーマチュア24を確実
に保持し続けることができるとともに、その消費電力を
抑制することができる。また、通電開始基準ステージo
nStagerefへの移行後、所定時間#TDLYが
経過するまで、定電圧制御を継続することによって、ア
ーマチュア24の吸着・保持動作を確実に行うことがで
きる。
fに移行した後、すなわち電磁石23へのアーマチュア
24の吸着・保持動作が完了した後には、両者23、2
4間の距離が一定になるので、より小さな保持電流によ
る定電流制御に切り換えても、アーマチュア24を確実
に保持し続けることができるとともに、その消費電力を
抑制することができる。また、通電開始基準ステージo
nStagerefへの移行後、所定時間#TDLYが
経過するまで、定電圧制御を継続することによって、ア
ーマチュア24の吸着・保持動作を確実に行うことがで
きる。
【0062】次に、バルブステージvlvStage
が、図8のステップ19で求めた通電終了ステージof
fStageになったか否かを判別し(ステップ2
9)、この答がYESになったとき(時刻t5)に、通
電終了タイマtimer3をスタートさせる(ステップ
30)。次いで、通電終了タイマtimer3の値が、
通電終了時間offTimeに等しくなったか否かを判
別する(ステップ31)。この答がYESになったと
き、すなわち通電終了ステージoffStageへの移
行時から通電終了時間offTimeが経過したとき
(時刻t6)に、通電スイッチ27をOFFすることに
よって、EMA17への通電を終了するとともに、無効
時間計測タイマtimer4をスタートさせる(ステッ
プ32)。
が、図8のステップ19で求めた通電終了ステージof
fStageになったか否かを判別し(ステップ2
9)、この答がYESになったとき(時刻t5)に、通
電終了タイマtimer3をスタートさせる(ステップ
30)。次いで、通電終了タイマtimer3の値が、
通電終了時間offTimeに等しくなったか否かを判
別する(ステップ31)。この答がYESになったと
き、すなわち通電終了ステージoffStageへの移
行時から通電終了時間offTimeが経過したとき
(時刻t6)に、通電スイッチ27をOFFすることに
よって、EMA17への通電を終了するとともに、無効
時間計測タイマtimer4をスタートさせる(ステッ
プ32)。
【0063】次に、バルブタイミングセンサ31の検出
結果から、第1吸気弁IV1が実際に閉じた(1mmリ
フトに達した)か否かを判別し(ステップ33)、その
答がYESのとき(時刻t7)には、そのときの無効時
間計測タイマtimer4の値を、実無効時間Tinv
actとして設定する(ステップ34)。前述したよう
に、この実無効時間Tinvactは、無効時間Tin
vの学習値Tinvsを算出するのに用いられる。
結果から、第1吸気弁IV1が実際に閉じた(1mmリ
フトに達した)か否かを判別し(ステップ33)、その
答がYESのとき(時刻t7)には、そのときの無効時
間計測タイマtimer4の値を、実無効時間Tinv
actとして設定する(ステップ34)。前述したよう
に、この実無効時間Tinvactは、無効時間Tin
vの学習値Tinvsを算出するのに用いられる。
【0064】次に、バルブステージvlvStage
が、通電強制終了ステージoffStageref(例
えば#0ステージ)になったか否かを判別し(ステップ
35)、この答がYESになったとき(時刻t8)に
は、バルブタイミングセンサ31の検出結果にかかわら
ず、通電スイッチ27をOFFすることによって、EM
A17への通電を強制的に終了させ(ステップ36)、
本処理を終了する。
が、通電強制終了ステージoffStageref(例
えば#0ステージ)になったか否かを判別し(ステップ
35)、この答がYESになったとき(時刻t8)に
は、バルブタイミングセンサ31の検出結果にかかわら
ず、通電スイッチ27をOFFすることによって、EM
A17への通電を強制的に終了させ(ステップ36)、
本処理を終了する。
【0065】以上のように、本実施形態のバルブタイミ
ング制御装置1によれば、エンジン回転数Neが高いほ
ど、および電源電圧VBが低いほど、通電開始オフセッ
ト時間tStartをより大きな値に設定し、EMA1
7への通電をより早く開始する。したがって、エンジン
3の回転状態および電源28の電圧状態に応じた適切な
タイミングで、EMA17の作動を開始させることがで
きるので、エンジン3の高回転状態あるいは電源28の
低電圧状態においても、EMA17の作動遅れを生じる
ことなく、EMA17を効率的に作動させながら、第1
吸気弁IV1を適切に保持することができる。
ング制御装置1によれば、エンジン回転数Neが高いほ
ど、および電源電圧VBが低いほど、通電開始オフセッ
ト時間tStartをより大きな値に設定し、EMA1
7への通電をより早く開始する。したがって、エンジン
3の回転状態および電源28の電圧状態に応じた適切な
タイミングで、EMA17の作動を開始させることがで
きるので、エンジン3の高回転状態あるいは電源28の
低電圧状態においても、EMA17の作動遅れを生じる
ことなく、EMA17を効率的に作動させながら、第1
吸気弁IV1を適切に保持することができる。
【0066】また、通電開始基準ステージonStag
erefを基準とし、そこから通電開始オフセット時間
tStartだけ溯った通電開始時間onTimeを通
電開始タイマtimer1で計時し、通電を開始するの
で、吸気カム11の回転に同期させながら、適切なタイ
ミングで精度良く通電を開始できるとともに、通電開始
基準ステージonStagerefまでに保持動作を適
切に完了させることができる。さらに、通電の開始当初
には定電圧制御を行い、過励磁電流を供給するので、第
1吸気弁IV1の保持をより適切に行えるとともに、保
持後には、より小さな保持電流による定電流制御に切り
換えるので、第1吸気弁IV1を確実に保持し続けなが
ら、その消費電力を抑制することができる。
erefを基準とし、そこから通電開始オフセット時間
tStartだけ溯った通電開始時間onTimeを通
電開始タイマtimer1で計時し、通電を開始するの
で、吸気カム11の回転に同期させながら、適切なタイ
ミングで精度良く通電を開始できるとともに、通電開始
基準ステージonStagerefまでに保持動作を適
切に完了させることができる。さらに、通電の開始当初
には定電圧制御を行い、過励磁電流を供給するので、第
1吸気弁IV1の保持をより適切に行えるとともに、保
持後には、より小さな保持電流による定電流制御に切り
換えるので、第1吸気弁IV1を確実に保持し続けなが
ら、その消費電力を抑制することができる。
【0067】また、無効時間Tinvを、電源電圧V
B、油圧緩衝機構18の油温Toilおよび油圧Poi
lなどに応じて、算出するとともに、目標閉弁タイミン
グVLCMDから無効時間Tinvだけ溯った通電終了
時間offTimeに、通電を終了するので、第1吸気
弁IV1を、目標閉弁タイミングVLCMDで精度良く
閉弁させることができる。
B、油圧緩衝機構18の油温Toilおよび油圧Poi
lなどに応じて、算出するとともに、目標閉弁タイミン
グVLCMDから無効時間Tinvだけ溯った通電終了
時間offTimeに、通電を終了するので、第1吸気
弁IV1を、目標閉弁タイミングVLCMDで精度良く
閉弁させることができる。
【0068】なお、前述した図8の処理では、無効時間
Tinvの学習値Tinvsの算出を、実無効時間Ti
nvactと演算無効時間Tinvmとの偏差に基づい
て、行っているが、これに代えて、計測した第1吸気弁
IV1の実際の閉弁タイミング(以下「実閉弁タイミン
グ」という)VLACTと目標閉弁タイミングVLCM
Dとの偏差に基づいて、行ってもよい。図14は、その
ための第1吸気弁IV1の実閉弁タイミングVLACT
を計測する処理を示すフローチャートである。
Tinvの学習値Tinvsの算出を、実無効時間Ti
nvactと演算無効時間Tinvmとの偏差に基づい
て、行っているが、これに代えて、計測した第1吸気弁
IV1の実際の閉弁タイミング(以下「実閉弁タイミン
グ」という)VLACTと目標閉弁タイミングVLCM
Dとの偏差に基づいて、行ってもよい。図14は、その
ための第1吸気弁IV1の実閉弁タイミングVLACT
を計測する処理を示すフローチャートである。
【0069】本処理ではまず、バルブステージvlvS
tageが変更(シフト)されたか否かを判別し(ステ
ップ41)、この答がYESのときに、閉弁タイミング
計測タイマtimerVLVをスタートさせる(ステッ
プ42)。このように、閉弁タイミング計測タイマti
merVLVは、バルブステージvlvStageが変
更されるごとに、リセットされる。前記ステップ41の
答がNOのときには、バルブタイミングセンサ31の検
出結果から、第1吸気弁IV1が閉じたか否かを判別す
る(ステップ43)。この答がNOのときには、そのま
ま本処理を終了する。
tageが変更(シフト)されたか否かを判別し(ステ
ップ41)、この答がYESのときに、閉弁タイミング
計測タイマtimerVLVをスタートさせる(ステッ
プ42)。このように、閉弁タイミング計測タイマti
merVLVは、バルブステージvlvStageが変
更されるごとに、リセットされる。前記ステップ41の
答がNOのときには、バルブタイミングセンサ31の検
出結果から、第1吸気弁IV1が閉じたか否かを判別す
る(ステップ43)。この答がNOのときには、そのま
ま本処理を終了する。
【0070】一方、ステップ43の答がYESで、第1
吸気弁IV1が閉じたとき(図13の時刻t7)には、
そのときのバルブステージvlvStage、閉弁タイ
ミング計測タイマtimerVLVの値、およびバルブ
タイミング周期に基づいて、実閉弁タイミングVLAC
Tを求め(ステップ44)、本処理を終了する。以上の
ようにして求めた実閉弁タイミングVLACTは、第1
吸気弁IV1の実際の閉弁タイミングを表すので、これ
と目標閉弁タイミングVLCMDとの偏差から、無効時
間の学習値を適切に求めることができる。
吸気弁IV1が閉じたとき(図13の時刻t7)には、
そのときのバルブステージvlvStage、閉弁タイ
ミング計測タイマtimerVLVの値、およびバルブ
タイミング周期に基づいて、実閉弁タイミングVLAC
Tを求め(ステップ44)、本処理を終了する。以上の
ようにして求めた実閉弁タイミングVLACTは、第1
吸気弁IV1の実際の閉弁タイミングを表すので、これ
と目標閉弁タイミングVLCMDとの偏差から、無効時
間の学習値を適切に求めることができる。
【0071】図15は、バルブタイミング制御装置1な
どのフェイルを検知するフェイル検知処理を示すフロー
チャートである。以下、このフェイル検知処理を、その
動作例を示す図16のタイミングチャートを参照しなが
ら説明する。
どのフェイルを検知するフェイル検知処理を示すフロー
チャートである。以下、このフェイル検知処理を、その
動作例を示す図16のタイミングチャートを参照しなが
ら説明する。
【0072】本処理ではまず、バルブステージvlvS
tageが通電開始基準ステージonStageref
であるか否かを判別する(ステップ51)。この答がY
ESのときには、バルブタイミングセンサ31の検出結
果から、吸気弁IV1が開いているか否かを判別し(ス
テップ52)、その答がYESのときには、そのまま本
処理を終了する。一方、ステップ52の答がNOのとき
には、バルブステージvlvStageが通電開始基準
ステージonStagerefであることで、第1吸気
弁IV1がカム式動弁機構7により必ず開弁している状
態であるにもかかわらず、それと異なる検出結果が得ら
れているとして(図16の1点鎖線Aの状態)、バルブ
タイミングセンサ31にフェイルが発生していると判定
する(ステップ53)。
tageが通電開始基準ステージonStageref
であるか否かを判別する(ステップ51)。この答がY
ESのときには、バルブタイミングセンサ31の検出結
果から、吸気弁IV1が開いているか否かを判別し(ス
テップ52)、その答がYESのときには、そのまま本
処理を終了する。一方、ステップ52の答がNOのとき
には、バルブステージvlvStageが通電開始基準
ステージonStagerefであることで、第1吸気
弁IV1がカム式動弁機構7により必ず開弁している状
態であるにもかかわらず、それと異なる検出結果が得ら
れているとして(図16の1点鎖線Aの状態)、バルブ
タイミングセンサ31にフェイルが発生していると判定
する(ステップ53)。
【0073】前記ステップ51の答がNOのときには、
バルブステージvlvStageが通電強制終了ステー
ジoffStagerefであるか否かを判別する(ス
テップ54)。この答がYESのときには、吸気弁IV
1が閉じているか否かを判別し(ステップ54)、その
答がYESのときには、そのまま本処理を終了する。一
方、ステップ54の答がNOのときには、バルブステー
ジvlvStageが通電強制終了ステージoffSt
agerefであることで、第1吸気弁IV1がバルブ
タイミング制御装置1により閉弁しているべきであるに
もかかわらず、実際には開弁しているときには(1点鎖
線Bの状態)、バルブタイミング制御装置1にオープン
フェイルが発生していると判定する(ステップ56)。
バルブステージvlvStageが通電強制終了ステー
ジoffStagerefであるか否かを判別する(ス
テップ54)。この答がYESのときには、吸気弁IV
1が閉じているか否かを判別し(ステップ54)、その
答がYESのときには、そのまま本処理を終了する。一
方、ステップ54の答がNOのときには、バルブステー
ジvlvStageが通電強制終了ステージoffSt
agerefであることで、第1吸気弁IV1がバルブ
タイミング制御装置1により閉弁しているべきであるに
もかかわらず、実際には開弁しているときには(1点鎖
線Bの状態)、バルブタイミング制御装置1にオープン
フェイルが発生していると判定する(ステップ56)。
【0074】前記ステップ54の答がNOのときには、
吸気弁IV1が閉じているか否かを判別し(ステップ5
7)、その答がNOのときには、そのまま本処理を終了
する。一方、ステップ57の答がYESのときには、E
MA17への通電中であるか否かを判別する(ステップ
58)。この答がYESのとき、すなわち通電中である
ことで、第1吸気弁IV1が開弁しているべきであるに
もかかわらず、実際には閉弁しているときには(1点鎖
線Cの状態)、バルブタイミング制御装置1に脱調(ク
ローズ)フェイルが発生していると判定する(ステップ
59)。
吸気弁IV1が閉じているか否かを判別し(ステップ5
7)、その答がNOのときには、そのまま本処理を終了
する。一方、ステップ57の答がYESのときには、E
MA17への通電中であるか否かを判別する(ステップ
58)。この答がYESのとき、すなわち通電中である
ことで、第1吸気弁IV1が開弁しているべきであるに
もかかわらず、実際には閉弁しているときには(1点鎖
線Cの状態)、バルブタイミング制御装置1に脱調(ク
ローズ)フェイルが発生していると判定する(ステップ
59)。
【0075】また、前記ステップ58の答がNOで、通
電中でないときには、図8のステップ17で算出した無
効時間Tinvがその所定時間#Tinvref(例え
ば ms)よりも小さいか否かを判別し(ステップ6
0)、その答がNOのときには、本処理を終了する。一
方、ステップ60の答がYESのときには、無効時間T
invが異常に短く、通電終了時に第1吸気弁IV1が
すでに閉弁しているおそれがあるとして、前記ステップ
59に進み、やはり脱調フェイルが発生していると判定
する。
電中でないときには、図8のステップ17で算出した無
効時間Tinvがその所定時間#Tinvref(例え
ば ms)よりも小さいか否かを判別し(ステップ6
0)、その答がNOのときには、本処理を終了する。一
方、ステップ60の答がYESのときには、無効時間T
invが異常に短く、通電終了時に第1吸気弁IV1が
すでに閉弁しているおそれがあるとして、前記ステップ
59に進み、やはり脱調フェイルが発生していると判定
する。
【0076】以上のように、このフェイル検知処理によ
れば、バルブステージvlvStageとバルブタイミ
ングセンサ31の検出結果との関係から、バルブタイミ
ング制御装置1およびバルブタイミングセンサ31のフ
ェイルの発生を検知することができる。
れば、バルブステージvlvStageとバルブタイミ
ングセンサ31の検出結果との関係から、バルブタイミ
ング制御装置1およびバルブタイミングセンサ31のフ
ェイルの発生を検知することができる。
【0077】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、通電開始の基準となるクランク
角度位置を、通電開始基準ステージonStagere
f(#15ステージ)に、すなわち第1吸気弁IV1の
最大リフト量VLMAX相当位置(図13の点X)に設
定しているが、これに代えて、例えばアーマチュア24
がヨーク21に着座する前側または後ろ側のクランク角
度位置(同図の点XA、XB)に設定してもよい。前側
の点XAに設定した場合には、その分、通電の開始が早
められ、通電時間をより長く確保できるので、第1吸気
弁IV1の保持をより適切に行える。一方、後ろ側の点
XBに設定した場合には、通電の開始をできるだけ遅ら
せることで、最大限の省電力化を図ることができる。
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、通電開始の基準となるクランク
角度位置を、通電開始基準ステージonStagere
f(#15ステージ)に、すなわち第1吸気弁IV1の
最大リフト量VLMAX相当位置(図13の点X)に設
定しているが、これに代えて、例えばアーマチュア24
がヨーク21に着座する前側または後ろ側のクランク角
度位置(同図の点XA、XB)に設定してもよい。前側
の点XAに設定した場合には、その分、通電の開始が早
められ、通電時間をより長く確保できるので、第1吸気
弁IV1の保持をより適切に行える。一方、後ろ側の点
XBに設定した場合には、通電の開始をできるだけ遅ら
せることで、最大限の省電力化を図ることができる。
【0078】また、実施形態は、バルブを保持するアク
チュエータとして、電磁アクチュエータを用いた例であ
るが、これに代えて、他のタイプのアクチュエータ、例
えば油圧アクチュエータや空気式アクチュエータなどを
用いてもよい。その場合には、アクチュエータの応答遅
れを、そのタイプのアクチュエータが有する立ち上がり
特性を考慮して予測することが好ましい。具体的には、
例えば、実施形態の通電開始オフセット時間tStar
tに相当する、アクチュエータへの駆動信号の出力開始
オフセット時間を、油圧アクチュエータの場合には、油
温に応じ、油温が低いほど大きな値に設定し、また、空
気式アクチュエータの場合には、大気密度(温度や大気
圧)に応じ、大気密度が低いほど大きな値に設定するこ
とが好ましい。
チュエータとして、電磁アクチュエータを用いた例であ
るが、これに代えて、他のタイプのアクチュエータ、例
えば油圧アクチュエータや空気式アクチュエータなどを
用いてもよい。その場合には、アクチュエータの応答遅
れを、そのタイプのアクチュエータが有する立ち上がり
特性を考慮して予測することが好ましい。具体的には、
例えば、実施形態の通電開始オフセット時間tStar
tに相当する、アクチュエータへの駆動信号の出力開始
オフセット時間を、油圧アクチュエータの場合には、油
温に応じ、油温が低いほど大きな値に設定し、また、空
気式アクチュエータの場合には、大気密度(温度や大気
圧)に応じ、大気密度が低いほど大きな値に設定するこ
とが好ましい。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明の内燃機関のバル
ブタイミング制御装置によれば、アクチュエータによっ
てバルブを所定の保持タイミングで適切に保持すること
ができる。また特に、アクチュエータが電磁アクチュエ
ータで構成されている場合には、アクチュエータの効率
的な作動による省電力化を達成することができるなどの
効果を有する。
ブタイミング制御装置によれば、アクチュエータによっ
てバルブを所定の保持タイミングで適切に保持すること
ができる。また特に、アクチュエータが電磁アクチュエ
ータで構成されている場合には、アクチュエータの効率
的な作動による省電力化を達成することができるなどの
効果を有する。
【図1】本発明の一実施形態によるバルブタイミング制
御装置を含む内燃機関の概略構成を示すブロック図であ
る。
御装置を含む内燃機関の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図2】吸気弁および排気弁の配置を示す図である。
【図3】吸気弁およびバルブタイミング制御装置を示す
側面図である。
側面図である。
【図4】電磁アクチュエータの断面図である。
【図5】カム式動弁機構およびバルブタイミング制御装
置による吸排気弁の動作を示すタイミングチャートであ
る。
置による吸排気弁の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図6】電磁アクチュエータの通電開始時間を決定する
処理のフローチャートである。
処理のフローチャートである。
【図7】通電開始オフセット時間tStartを決定す
るためのマップの一例を示す図である。
るためのマップの一例を示す図である。
【図8】無効時間および通電終了時間を決定する処理の
フローチャートである。
フローチャートである。
【図9】無効時間の基本時間を決定するためのテーブル
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
【図10】無効時間の油温補正値を決定するためのテー
ブルの一例を示す図である。
ブルの一例を示す図である。
【図11】無効時間の油圧補正値を決定するためのテー
ブルの一例を示す図である。
ブルの一例を示す図である。
【図12】電磁アクチュエータの通電制御処理のフロー
チャートである。
チャートである。
【図13】図12の通電制御処理に得られる動作例を示
すタイミングチャートである。
すタイミングチャートである。
【図14】実閉弁タイミングを計測する処理のフローチ
ャートである。
ャートである。
【図15】バルブタイミング制御装置などのフェイルを
検知する処理のフローチャートである。
検知する処理のフローチャートである。
【図16】図15の検知処理によるフェイルの検知例を
示すタイミングチャートである。
示すタイミングチャートである。
1 バルブタイミング制御装置
2 ECU(応答遅れ予測手段、出力タイミング設定手
段、保持タイミング制御手段、運転状態検出手段、回転
数検出手段) 3 内燃機関 10 カムシャフト 11 吸気カム(カム) 17 電磁アクチュエータ(アクチュエータ) 23 電磁石 24 アーマチュア 28 電源(駆動源) 30 クランク角センサ(運転状態検出手段、回転数検
出手段) 32 電圧センサ(駆動源状態検出手段、電源電圧検出
手段) IV1 第1吸気弁(バルブ) Ne エンジン回転数 VB 電源電圧 tStart 通電開始オフセット時間(応答遅れ予測
値、出力開始オフセット時間) timer1 通電開始タイマ(出力開始タイマ) onTime 通電開始時間(出力タイミング) onStageref 通電開始基準ステージ(基準ク
ランク角度位置)
段、保持タイミング制御手段、運転状態検出手段、回転
数検出手段) 3 内燃機関 10 カムシャフト 11 吸気カム(カム) 17 電磁アクチュエータ(アクチュエータ) 23 電磁石 24 アーマチュア 28 電源(駆動源) 30 クランク角センサ(運転状態検出手段、回転数検
出手段) 32 電圧センサ(駆動源状態検出手段、電源電圧検出
手段) IV1 第1吸気弁(バルブ) Ne エンジン回転数 VB 電源電圧 tStart 通電開始オフセット時間(応答遅れ予測
値、出力開始オフセット時間) timer1 通電開始タイマ(出力開始タイマ) onTime 通電開始時間(出力タイミング) onStageref 通電開始基準ステージ(基準ク
ランク角度位置)
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(72)発明者 酒井 久夫
埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会
社本田技術研究所内
(72)発明者 小沢 英隆
埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会
社本田技術研究所内
Fターム(参考) 3G018 AB02 AB09 CA12 DA08 DA34
EA02 EA17 FA01 FA06 FA07
GA02 GA04 GA36
3G092 AA11 DA07 DG09 EA03 FA09
FA11 HE01Z HE03Z HE08Z
HE09Z HF02Z
Claims (7)
- 【請求項1】 カムシャフトに設けられたカムにより開
放されたバルブを一時的に保持することによって、前記
バルブの閉弁タイミングを制御する内燃機関のバルブタ
イミング制御装置であって、 前記バルブを保持するためのアクチュエータと、 当該アクチュエータの応答遅れを応答遅れ予測値として
予測する応答遅れ予測手段と、 当該予測された応答遅れ予測値に応じて、前記アクチュ
エータを駆動する駆動信号の出力タイミングを設定する
出力タイミング設定手段と、 当該設定された出力タイミングに基づいて前記アクチュ
エータに前記駆動信号を出力することによって、前記ア
クチュエータによる前記バルブの保持タイミングを制御
する保持タイミング制御手段と、 を備えることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング
制御装置。 - 【請求項2】 前記内燃機関の運転状態を検出する運転
状態検出手段をさらに備え、 前記応答遅れ予測手段は、当該検出された前記内燃機関
の運転状態に応じて、前記アクチュエータの応答遅れを
予測することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関
のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項3】 前記運転状態検出手段は、前記内燃機関
の運転状態として当該内燃機関の回転数を検出する回転
数検出手段を有し、 前記応答遅れ予測手段は、当該検出された内燃機関の回
転数が高いほど、前記応答遅れ予測値をより大きな値に
設定することを特徴とする、請求項2に記載の内燃機関
のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項4】 前記アクチュエータの駆動源の状態を検
出する駆動源状態検出手段をさらに備え、 前記応答遅れ予測手段は、当該検出された駆動源の状態
に応じて、前記アクチュエータの応答遅れを予測するこ
とを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の
内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項5】 前記アクチュエータが電磁アクチュエー
タで構成され、 前記駆動源状態検出手段は、前記駆動源の状態として前
記電磁アクチュエータの電源の電圧を検出する電源電圧
検出手段を有し、 前記応答遅れ予測手段は、当該検出された電源の電圧が
低いほど、前記応答遅れ予測値をより大きな値に設定す
ることを特徴とする、請求項4に記載の内燃機関のバル
ブタイミング制御装置。 - 【請求項6】 前記電磁アクチュエータは、前記バルブ
が前記カムにより開放側にリフトする際に前記バルブに
追随して移動するアーマチュアと、当該アーマチュアが
近接した状態で、前記駆動信号として前記電源から通電
される電力で励磁されることにより、前記アーマチュア
を吸着することによって、前記バルブを保持させる電磁
石と、を有しており、 前記保持タイミング制御手段は、前記電磁石に通電され
る電力を、前記バルブの保持前には定電圧で制御すると
ともに、前記バルブの保持後には定電流で制御すること
を特徴とする、請求項5に記載の内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置。 - 【請求項7】 前記応答遅れ予測手段は、前記応答遅れ
予測値として、前記アクチュエータへの前記駆動信号の
出力開始オフセット時間を算出し、 前記出力タイミング設定手段は、所定の基準クランク角
度位置から前記出力開始オフセット時間だけ遡った時刻
を計時し、前記アクチュエータへの前記駆動信号の出力
を開始させる出力開始タイマを有することを特徴とす
る、請求項1ないし6のいずれかに記載の内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置。
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