JP2003293780A - タービンハウジング - Google Patents

タービンハウジング

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JP2003293780A
JP2003293780A JP2002097064A JP2002097064A JP2003293780A JP 2003293780 A JP2003293780 A JP 2003293780A JP 2002097064 A JP2002097064 A JP 2002097064A JP 2002097064 A JP2002097064 A JP 2002097064A JP 2003293780 A JP2003293780 A JP 2003293780A
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Japan
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turbine housing
inner shell
exhaust gas
turbine
outer shell
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JP2002097064A
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English (en)
Inventor
Masaru Tanaka
勝 田中
Akira Sato
佐藤  明
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Aisin Takaoka Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin Takaoka Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハウジングにリリーフ弁(ウェイストゲートバ
ルブ)が設けられる場合であれ、コンパクトで、かつ排
気ガスからの熱吸収をより好適に抑制可能なタービンハ
ウジングを提供する。 【解決手段】タービンハウジング12を、ともに耐熱薄
板鋼板のプレス成形品からなる外殻31とその内部に配
設される内殻とで構成し、外殻31と内殻との間に空気
断熱層を設ける。外殻31の側面に、内部が仕切板56
で排気室57と逃がし室59とに区画されたケース40
を溶接固定する。タービンホイールの回転に供された排
気ガスを排出する排気ガス排出口23は、排気室57に
開口させる。コンプレッサハウジングのディフューザ内
の過給気の圧力が高められたときに排気ガスの一部を外
部に排出するウェイストゲートバルブ61は、逃がし室
59に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気ガ
スのエネルギーを利用して内燃機関に対する過給圧を発
生させるターボチャージャに採用されるタービンハウジ
ングに関し、特に、外殻と、内殻とを有する、いわゆる
二重管構造を有するタービンハウジングに採用して好適
なハウジング構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の冷間始動時における触
媒の早期活性化の観点から、タービン側において、排気
ガスの温度を低下させることなく、熱吸収の少ないター
ボチャージャが求められている。このような要求に応え
るべく提案されたターボチャージャとしては、例えば特
開平7−139364号公報に記載されたものが知られ
ている。このターボチャージャでは、タービンハウジン
グの外殻の内部に薄板耐熱鋼板で形成された内殻が配設
されている。この内殻は外殻から所定の距離離間されて
おり、排気ガス導入通路を区画形成する内殻と外殻との
間に中空の断熱層が形成されている。
【0003】このようなターボチャージャによれば、内
燃機関の冷間始動時において、排気マニホールドから送
られてきた高温の排気ガスにより、熱容量の小さな内殻
が早期に高温化される。さらに、この内殻は断熱層によ
り外殻に対して断熱されており、内殻から外殻への伝熱
は最小限にくい止められるようになる。このため、ター
ビンハウジングにおける熱吸収が抑制され、排気ガスが
高温のまま保たれるため、触媒を早期に活性化温度に到
達させることができるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、タ
ーボチャージャでは、内燃機関に対する過給圧が必要以
上に上昇するのを抑制するために、タービンハウジング
に供給される排気ガスの圧力が所定値を超えると、その
排気ガスの一部をタービンの上流から外部に排出するウ
ェイストゲイトバルブを備えることが多い。
【0005】そして、従来から広く使用されている鋳鉄
製の単層の外殻のみで形成されるタービンハウジングで
は、このウェイストゲイトバルブは、主に次の2つの態
様で装着されている。
【0006】1つの態様としては、タービンハウジング
の側面中央に排気ガスの排出口を開口させ、その近傍に
タービンハウジングの排気ガス導入通路と触媒への排気
ガス通路とを連通させるウェイストゲイトポートを開口
させる。そして、リリーフ弁からなるウェイストゲイト
バルブを、タービンハウジングの外殻に対して一体的
に、かつウェイストゲイトポートを開閉可能に装着す
る。これにより、ウェイストゲイトバルブを有するター
ビンハウジングをコンパクトに構成することができる。
【0007】しかしながら、この構成では、排出口とウ
ェイストゲイトポートとがタービンハウジングの外側に
おいて同一の空間に開口しているため、次のような問題
があった。すなわち、ウェイストゲイトバルブが閉じら
れているときには、排出口が広い空間に開口した状態と
なるため、排出口から排出された排気ガスが急激に膨張
され、排気ガスの温度が低下するという問題があった。
特に、鋳鉄製の外殻を有するタービンハウジングでは、
外殻による熱吸収も大きいため、冷間始動時において、
触媒が活性化温度に達するのに長時間を要するものとな
っている。
【0008】また、ウェイストゲイトバルブが開かれて
いるときには、排出口からの排気ガスの流れとウェイス
トゲイトポートから外部に逃がされる排気ガスの流れが
干渉して、乱流が生じやすくなる。このような乱流の発
生も、排気ガスが触媒に到達するまでにその温度を低下
させる要因となる。
【0009】もう1つの態様としては、ウェイストゲイ
トポートに排気ガスの排出口と触媒とをつなぐ排気ガス
通路とは別の通路を接続し、その通路にウェイトゲイト
バルブを配設する構成である。このように構成した場合
には、排出口からの排気ガスが急激に膨張されたり、ウ
ェイストゲイトバルブが同時に開かれていたりしても、
触媒に向かう排気ガスの流れが乱流となることが抑制さ
れる。しかしながら、この場合、ウェイストゲイトバル
ブを有する逃がし通路を別途設ける必要があって、ター
ビンハウジングが大型化するとともに、質量増に伴って
熱容量が増大し、排気ガスからの熱吸収量が増大すると
いう問題があった。
【0010】なお、上記単層のタービンハウジングに限
らず、前述した外殻と内殻との二重管構造を有するター
ビンハウジングについても、上記各態様でウェイストゲ
ートバルブを設けることはできる。そして、この場合に
は、その二重管構造を通じて、排気ガスの温度低下や熱
吸収量の増大も緩和されることが期待される。しかし、
この場合であれ、前者の態様でウェイストゲートバルブ
が設けられる場合には、上記乱流の発生が避けられず、
結局は、排気ガスの温度低下も避けられない。また、後
者の態様でウェイストゲートバルブが設けられる場合に
は、タービンハウジング自体の大型化や質量増が避けら
れない。
【0011】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、ハウジングにリリーフ弁(ウ
ェイストゲートバルブ)が設けられる場合であれ、コン
パクトで、かつ排気ガスからの熱吸収をより好適に抑制
することのできるタービンハウジングを提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段及びその作用効果について以下に記載する。請求
項1に記載の発明は、外殻と、少なくとも一部がこの外
殻に対して所定の断熱層を介して離隔した状態で配置さ
れて内部をガスが通過する内殻と、この内殻の内部に設
けられたタービンの回転に供されたガスを外部に排出す
る排出口と、前記内殻の内部を通過するガス及び前記タ
ービンの回転により圧力が高められるガスの少なくとも
一方の圧力が所定以上に高められたときにガスの一部を
前記タービンの上流側から外部に排出するリリーフ弁と
を有するタービンハウジングであって、前記リリーフ弁
を前記排出口の近傍でかつ前記排出口が開口する第1の
空間とは異なる第2の空間に配設したことを要旨とす
る。
【0013】上記構成によれば、外殻と内殻との間の断
熱層により、内殻の内部を通過する排気ガスから内殻を
介して外殻への熱伝達が抑制され、排気ガスがタービン
ハウジング内を通過する際の温度低下を抑制することが
できる。また、リリーフ弁を外殻の排気ガスの排出口の
近傍でかつその排出口が開口しない第2の空間に配置す
ることで、排出口の開口する第1の空間を大きく形成す
る必要がなくなる。このため、排出口から排出される排
気ガスの急激な膨張が抑制される。さらに、リリーフ弁
が同時に作動していたとしても、排出口から排出される
排気ガスと、リリーフ弁を介して外部に逃がされる排気
ガスとが衝突することがなく、触媒に向かう排気ガスの
流れが乱流となることを抑制することができる。そし
て、これらの効果が相乗的に発揮され、排気ガスを高温
に保ったまま触媒に導くことができ、内燃機関の冷間始
動時における触媒の早期活性化を実現することができ
る。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のタービンハウジングにおいて、前記排出口とリリーフ
弁とを1つのケース内に配設し、そのケース内に前記第
1の空間と第2の空間とを区画する区画手段を設けたこ
とを要旨とする。
【0015】上記構成によれば、簡単な構成で、請求項
1に記載の発明の作用効果を実現することができる。ま
た、排出口とリリーフ弁とを1つのケース内に配設する
ことで、タービンハウジングの、ひいてはターボチャー
ジャの小型化を図ることができる。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のタービンハウジングにおいて、前記ケースが金属板の
プレス成形品からなることを要旨とする。上記構成によ
れば、排出口やリリーフ弁の弁座等を、ケースの成形と
併せて同時に形成することができて、タービンハウジン
グの製造上有利である。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3に記載のタービンハウジングにおいて、前記区画手段
が仕切板からなることを要旨とする。上記構成によれ
ば、簡単な構成で、ケース内において、排出口の開口す
る第1の空間と、リリーフ弁の配設される第2の空間と
を区画することができる。特に、この構成が前記請求項
3に記載のタービンハウジングに適用される場合には、
前記仕切板についてもプレス加工にて同時成形すること
もできる。
【0018】請求項5に記載の発明は、請求項2〜4の
いずれか一項に記載のタービンハウジングにおいて、前
記ケースを、前記外殻及び前記内殻の少なくとも一方に
溶接固定したことを要旨とする。
【0019】上記構成によれば、ケースと外殻または内
殻との間の気密性が高められ、ターボチャージャに装着
した状態で、ターボチャージャの圧縮及び排気効率を高
めることができる。
【0020】請求項6に記載の発明は、請求項2〜5の
いずれか一項に記載のタービンハウジングにおいて、前
記リリーフ弁の開閉時にその弁体が当接される弁座を前
記ケースに一体的に形成するとともに、前記内殻の内部
を通過するガス及び前記タービンの回転により圧力が高
められるガスの少なくとも一方の圧力が所定以上に高め
られたときに前記内殻にその内殻の内部を通過するガス
の一部を外部に排出する逃がしノズルを形成し、その逃
がしノズルを前記弁座に対して相対移動可能に係合させ
たことを要旨とする。
【0021】高温の排気ガスに接する内殻は、タービン
ハウジングにおいて、排気ガスの供給開始時に最初に暖
められ、他の部分に先立って膨張する。これに対して、
上記構成によれば、内殻が伸縮したとしても、逃がしノ
ズルが弁座に対して相対移動することでその伸縮が吸収
され、内殻に生じる応力を緩和することができる。
【0022】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか一項に記載のタービンハウジングにおいて、前
記内殻と外殻とがともに耐熱鋼板のプレス成形品からな
ることを要旨とする。
【0023】上記構成によれば、タービンハウジング全
体の熱容量を、鋳物製のタービンハウジングに比べて大
きく低下させることができる。また、鋳物製の外殻と耐
熱薄板鋼板製の内殻とを有する二重管構造のタービンハ
ウジングに比べて、タービンハウジング全体の熱容量や
重量をさらに低下させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態について、図1〜図6を参照して説明する。
【0025】まず、ターボチャージャの概略構造につい
て、説明する。図1は、ターボチャージャ全体の概略構
造を示す断面図である。図1に示すように、ターボチャ
ージャのケーシング11は、タービンハウジング12と
コンプレッサハウジング13とをセンタハウジング14
を介して接合固定することで形成されている。
【0026】前記タービンハウジング12には、内燃機
関(図示略)の機関排気流に基づき作動する輻流型のタ
ービンをなすタービンホイール15が収容されている。
前記コンプレッサハウジング13には、前記タービンホ
イール15の作動に連動して内燃機関の燃焼室内への吸
気を過給する輻流型のコンプレッサホイール16が収容
されている。前記センタハウジング14には、タービン
ホイール15とコンプレッサホイール16とを一体回転
可能に接続するロータシャフト17が周知のフルフロー
トベアリング18により軸支されている。
【0027】前記タービンハウジング12には、タービ
ンホイール15を取り囲むように、渦巻き状をなすスク
ロール室21が形成されている。このスクロール室21
は、ロータシャフト17の接線方向に開口する排気ガス
取入れ口22と、ロータシャフト17の軸線方向に開口
する排気ガス排出口23とを有している。排気ガス取入
れ口22は内燃機関の排気マニホールド(図示略)に接
続され、排気ガス排出口23は後述のケース40を介し
て触媒へと排気ガスを導く排気管(図示略)に接続され
る。
【0028】前記コンプレッサハウジング13には、コ
ンプレッサホイール16を取り囲むように、渦巻き状を
なすディフューザ24が形成されている。このディフュ
ーザ24は、ロータシャフト17の軸線方向に開口する
給気取入れ口25と、ロータシャフト17の接線方向に
開口する過給気吐出口26とを有している。給気取入れ
口25はエアクリーナ(図示略)に接続され、過給気吐
出口26は内燃機関の吸気マニホールド(図示略)に接
続される。
【0029】次に、本実施形態にかかるタービンハウジ
ング12について、より詳細に説明する。図2は、図1
における2−2線でのタービンハウジング12の断面図
であり、ここではタービンホイール15を省略した状態
で描いてある。
【0030】図1及び図2に示すように、このタービン
ハウジング12は、耐熱薄板鋼板のプレス成形品からな
る外殻31と、同じく耐熱薄板鋼板のプレス成形品から
なる内殻32とを有しており、いわゆる二重管構造をな
している。この耐熱薄板鋼板としては、例えばステンレ
ス鋼、ハステロイ、インコネル製等のものが挙げられ
る。外殻31と内殻32とは、所定の間隔おきに設けら
れた金属メッシュからなる複数の係止部材33により、
その大部分が互いに離隔するように保持されている。こ
れにより、外殻31と内殻32との間には、断熱層をな
す空気断熱層34が形成されている。そして、この内殻
32により、外殻31の内部に前記スクロール室21が
区画形成されている。
【0031】ここで、まず、前記内殻32について、詳
述する。図2に示すように、前記内殻32は、圧縮スク
ロール部材35と、入口スクロール部材36とからなっ
ている。
【0032】また、図1及び図2に示すように、前記圧
縮スクロール部材35は、略ドーナツ状に形成され、前
記タービンホイール15を収容するとともに、そのター
ビンホイール15に干渉しない範囲で、内方に突出する
シュラウド部37を有している。また、圧縮スクロール
部材35の外周縁上には、前記入口スクロール部材36
が接続される連結口38が開口されている。そして、圧
縮スクロール部材35は、前記連結口38からタービン
ホイール15の回転方向前方に向かうにしたがって、外
周縁とロータシャフト17の軸心との距離が短くなるよ
うな渦巻き状に形成されている。
【0033】また、圧縮スクロール部材35の一側面
(ロータシャフト17の軸線方向の一方の端部)の中央
には、排出ノズル39が外方に向かって突設されてい
る。その排出ノズル39の先端は、前記排気ガス排出口
23の周縁をなす後述のケース40に対して固定されて
いる。
【0034】一方、圧縮スクロール部材35におけるロ
ータシャフト17の軸線方向の他方の端部41は、図3
にその周辺構造とともに拡大して示すように、次のよう
な構成となっている。すなわち、この他方の端部41
は、メッシュ部材42を介して前記センタハウジング1
4に接続される接続フランジ43に嵌入されている。こ
れにより、この端部41は、ロータシャフト17の軸線
方向に所定量tだけ変位可能となっている。
【0035】また、図2に示すように、前記入口スクロ
ール部材36は、パイプ状に形成されており、一端が前
記排気ガス取入れ口22の周縁をなす取入れ口フランジ
46に対して前記外殻31とともに溶接固定されてい
る。入口スクロール部材36の他端は、前記圧縮スクロ
ール部材35の連結口38に対して差し込まれる差込部
47となっている。この入口スクロール部材36は、入
口側から差込部47に行くに従って、その開口断面積が
徐々に小さくなるように形成されている。また、差込部
47の近傍は、圧縮スクロール部材35の曲面に連続す
るような曲面を持って形成されている。
【0036】図4は、図2における4−4線でのタービ
ンハウジング12の断面図である。これら図2及び図4
に示すように、入口スクロール部材36において、前記
排気ガス排出口23側の側面における前記内殻32の排
出ノズル39と近接する部分には、ウェイストゲートノ
ズル48(逃がしノズル)が突出形成されている。この
ウェイストゲートノズル48は、以下「WGノズル」と
いう。
【0037】次に、前記外殻31の構成について、詳述
する。図1及び図2に示すように、前記外殻31は、前
記内殻32の全体を覆うように配設され、両手の掌の関
係をなす一対のカバー部材49,50からなっている。
一方のカバー部材49におけるロータシャフト17の軸
線方向の端部41(図1)は、前記接続フランジ43に
接続固定されている。他方のカバー部材50における前
記内殻32の排出ノズル39及びWGノズル48と対応
する部分には、圧縮スクロール部材35の排出ノズル3
9及び入口スクロール部材36のWGノズル48がそれ
ぞれ挿通される開口部51(図4参照)が形成されてい
る。
【0038】次に、この外殻31の側面に取着されるケ
ース40について、詳述する。図5は前記タービンハウ
ジング12の背面図であり、図6はこのタービンハウジ
ング12をケース40側からみた側面図である。
【0039】このケース40は、前記外殻31及び前記
内殻32と同様の耐熱薄板鋼板のプレス加工品からな
り、図5に示すように、前記他方のカバー部材50の側
面に接合されるとともに溶接固定されている。そして、
図6に示すように、このケース40には、前記圧縮スク
ロール部材35(図2参照)の排出ノズル39が挿通さ
れる排出ノズル挿通孔52が形成されている。また、こ
のケース40には、前記入口スクロール部材36(図2
参照)のWGノズル48が挿通されるWGノズル挿通孔
53が形成されている。なお、これら図5及び図6に示
されるように、ケース40の周壁の開口端から外方に膨
出するように取着されたフランジ部54には、当該ター
ボチャージャを内燃機関上に搭載するためのステー座5
5が取着されている。
【0040】また、本実施形態のタービンハウジング1
2においては、図6に示すように、前記排出ノズル挿通
孔52とWGノズル挿通孔53との間には、ケース40
内を2室に区画する仕切板56(区画手段)が溶接固定
されている。この仕切板56の存在により、ケース40
内において、前記排気ガス排出口23が開口する排気室
57(第1の空間)と、前記WGノズル48先端のウェ
イストゲートポート(以下、「WGポート」という)5
8が開口する逃がし室59(第2の空間)とが、互いに
独立した空間となる。
【0041】一方、図4及び図6に示すように、前記逃
がし室59に開口するWGノズル挿通孔53の周縁に
は、ワッシャ状の弁座60が溶接固定されて一体的に形
成されている。そして、このWGノズル挿通孔53及び
弁座60に、前記WGノズル48が、相対移動可能に挿
通されている。この逃がし室59には、WGノズル48
の先端のWGポート58を開閉するウェイストゲートバ
ルブ61(リリーフ弁)がケース40に対して一体固定
された状態で配設されている。このウェイストゲートバ
ルブ61は、以下、「WGバルブ」という。このWGバ
ルブ61は、ケース40の周壁に回転可能に保持される
回転軸62と、その回転軸62の一端に取着され、WG
ポート58を開閉する弁体63と、前記回転軸62の他
端に固定された操作部64(図6)とからなっている。
【0042】また一方、先の図1に示すように、前記コ
ンプレッサハウジング13の過給気吐出口26には、そ
の過給気吐出口26から吐出される過給気の圧力を検出
して、その圧力が所定値を超えると所定の作動力を発生
するアクチュエータ65が接続されている。このアクチ
ュエータ65で発生された作動力は、前記WGバルブ6
1の操作部64(図5及び図6参照)に伝達されるよう
になっている。そして、この操作部64がアクチュエー
タ65からの作動力で回動されると、回転軸62を介し
て弁体63が、図4において弁座60から離間するよう
に回動される。これにより、WGポート58が開放さ
れ、入口スクロール部材36内を通過する排気ガスの一
部が逃がし室59内に排出される。
【0043】他方、過給気の圧力が所定値以下となった
ときには、前記アクチュエータ65で作動力が発生しな
くなり、WGバルブ61の操作部64に加えられる作動
力も消失する。このとき、弁体63は、回転軸62を介
し、図4において弁座60と当接するように回動され
る。これにより、WGポート58が閉止され、入口スク
ロール部材36内を通過する排気ガスの逃がし室59へ
の排出が抑制される。
【0044】次いで、以上のように構成されたターボチ
ャージャとしての全体の動作について説明する。このタ
ーボチャージャでは、内燃機関の運転に伴って発生する
排気ガスが排気ガス取入れ口22からスクロール室21
内に供給される。入口スクロール部材36を介して連結
口38から圧縮スクロール部材35内に導入された排気
ガスは、タービンホイール15の回転に伴い徐々に圧縮
される。そして、同排気ガスは、圧縮スクロール部材3
5の内方に突出するように形成されたシュラウド部37
とタービンホイール15との間を介して、排気ガス排出
口23から排気管に排出される。この際、その排気ガス
は徐々に圧縮されながらタービンホイール15を回す。
このタービンホイール15の回転に連動してコンプレッ
サホイール16が回転され、給気取入れ口25からディ
フューザ24内に導かれた給気の圧力が高められ、過給
気として過給気吐出口26から燃焼室に供給される。
【0045】また、このターボチャージャでは、過給気
吐出口26内を流通する過給気の圧力が所定値を超えて
高められると、アクチュエータ65の作動により、WG
ポート58が開放される。このため、タービンハウジン
グ12の圧縮スクロール部材35内に供給される排気ガ
スの圧力が低下する。このため、排気ガスのもつタービ
ンホイール15を回転させる力が小さくなって、コンプ
レッサホイール16の圧縮仕事も小さくなる。このた
め、ディフューザ24から内燃機関の燃焼室に過度に圧
力の高められた過給気が供給されることが抑制される。
また、コンプレッサハウジング13内で給気が過度に圧
縮されることが抑制されるため、過給気の温度が所定以
上に高くなることが抑制され、コンプレッサホイール1
6への悪影響を及ぼされることが抑制される。
【0046】以下、詳述したハウジング構造を有してこ
のようなターボチャージャに設けられたこの実施形態に
かかるタービンハウジング12について、その効果を列
記する。
【0047】(1)本実施形態のタービンハウジング1
2は、内部を排気ガスが通過する内殻32が、外殻31
と空気断熱層34を介して離隔した状態で配置されてお
り、内殻32と外殻31とがともに耐熱薄板鋼板の成形
品で構成されている。このため、タービンハウジング1
2全体の熱容量を、従来の全体を鋳物で形成したタービ
ンハウジングに比べて大きく低下させることができる。
その上で、外殻31と内殻32との間の空気断熱層34
により、内殻32内を通過する排気ガスから内殻32を
介した外殻31への熱伝達が抑制され、排気ガスがター
ビンハウジング12内を通過する際の温度低下を抑制す
ることができる。また、本実施形態のタービンハウジン
グ12は、鋳物製の外殻と耐熱薄板鋼板製の内殻とから
なる二重管構造のタービンハウジングに比べて、タービ
ンハウジング12全体の熱容量や重量をさらに低下させ
ることができる。これにより、タービンハウジング12
における排気ガスの保温性が大きく高められ、特に内燃
機関の冷間始動時における触媒の早期活性化を実現でき
る。
【0048】(2)本実施形態のタービンハウジング1
2は、排気ガスが内部を通過する内殻32が、外殻31
と空気断熱層34を介して離隔した状態で配置されてい
る。また、このタービンハウジング12では、WGバル
ブ61が排気ガス排出口23の近傍で、かつその排気ガ
ス排出口23が開口する排気室57とは異なる逃がし室
59に配設されている。このように、WGバルブ61を
外殻31の排気ガス排出口23の近傍でありながら、排
気室57とは独立した逃がし室59に配設することで、
排気室57における排気ガス排出口23以外の部分を大
きく形成する必要がなくなる。このため、排気ガス排出
口23から排出される排気ガスの急激な膨張が抑制さ
れ、排気ガスの温度低下をより好適に抑制することがで
きる。さらに、WGポート58が開放されていたとして
も、排気ガス排出口23から排出される排気ガスと、W
Gポート58を介して逃がし室59に逃がされる排気ガ
スとが直ちに衝突することがない。このため、タービン
ハウジング12から触媒に向かう排気ガスの流れが、ケ
ース40内において乱流となることを抑制することがで
きる。このように、このタービンハウジング12では、
前述の空気断熱層34による温度低下の抑制効果に加え
て、これらの急膨張抑制効果と乱流発生抑制効果とが相
乗的に発揮される。従って、このタービンハウジング1
2を採用することで、排気ガスを高温に保ったまま触媒
に導くことができ、内燃機関の冷間始動時における触媒
の早期活性化をより好適に実現することができる。
【0049】(3)本実施形態のタービンハウジング1
2では、排気ガス排出口23とWGバルブ61とが1つ
のケース40内に配設され、そのケース40内に排気室
57と逃がし室59とを区画する仕切板56が設けられ
ている。このため、簡単な構成で、前記(2)に記載の
作用効果を実現することができるだけでなく、タービン
ハウジング12の、ひいてはターボチャージャの小型化
を図ることができる。
【0050】(4)本実施形態のタービンハウジング1
2は、ケース40が耐熱薄板鋼板のプレス成形品からな
っている。このため、排出ノズル挿通孔52及びWGノ
ズル挿通孔53を、ケース40の成形と併せて同時に形
成することができて、タービンハウジング12の、ひい
てはターボチャージャの製造上有利である。
【0051】(5)本実施形態のタービンハウジング1
2では、ケース40が外殻31に溶接固定されている。
このため、ケース40と外殻31との間の気密性が高め
られ、タービンハウジング12をターボチャージャに装
着した状態で、タービンハウジング12の内部を通過す
る排気ガスがケース40と外殻31との隙間を介して外
部へ漏出することが抑制される。従って、ターボチャー
ジャの圧縮及び排気効率を高めることができる。
【0052】(6)本実施形態のタービンハウジング1
2は、WGバルブ61が当接する弁座60がケース40
に一体形成されている。また、入口スクロール部材36
には、コンプレッサハウジング13のディフューザ24
から吐出される過給気の圧力が所定以上に高められたと
きに、WGバルブ61を介して排気ガスの一部を逃がし
室59に排出するWGノズル48が形成されている。そ
して、WGノズル48は、ケース40のWGノズル挿通
孔53及び弁座60に対して相対移動可能に係合されて
いる。ここで、高温の排気ガスに接する内殻32は、タ
ービンハウジング12において、排気ガスの供給開始時
に最初に暖められ、他の部分に先立って膨張する。ま
た、排気ガスの供給が停止されると、内殻32は暖めら
れなくなり収縮する。このような内殻32の伸縮は、W
Gノズル48がケース40及び弁座60に対して相対移
動することで吸収され、内殻32に生じる応力を緩和す
ることができる。
【0053】(7)本実施形態のタービンハウジング1
2を装着したターボチャージャでは、前記(1)〜
(6)に記載したような優れた作用効果が発揮され、小
型で効率のよいターボチャージャが実現される。
【0054】(その他の実施形態)なお、上記実施形態
は、例えば以下のように適宜変形することもできる。 ・上記実施形態では、WGバルブ61をコンプレッサハ
ウジング13の過給気吐出口26における過給気の圧力
が所定値を超えて高められたときに作動させる構成とし
た。これに対して、WGバルブ61を、例えば入口スク
ロール部材36内等、内殻32内の排気ガスの圧力が所
定値を超えて高められたときに作動させるようにしても
よい。
【0055】・上記実施形態では、ケース40を外殻3
1の一部をなすカバー部材50の側面に溶接固定する構
成としたが、ケース40を内殻32を構成する圧縮スク
ロール部材35及び入口スクロール部材36の少なくと
も一方に溶接固定してもよい。また、ケース40を外殻
31及び内殻32の少なくとも一方に対して、例えば締
結具を介して固定する構成としてもよい。
【0056】・上記実施形態では、仕切板56をケース
40に溶接固定する構成としたが、仕切板56をケース
40のプレス成形時に同時に形成するようにしてもよ
い。 ・上記実施形態では、弁座60をケース40に溶接固定
する構成としたが、弁座60をケース40のプレス成形
時に同時に形成するようにしてもよい。
【0057】・上記実施形態では、外殻31と内殻32
との間を中空構造として空気断熱層34を形成したが、
外殻31と内殻32との間に、例えば耐火物からなる断
熱材を充填してもよい。
【0058】・上記実施形態では、ロータシャフト17
の軸線方向における一方の端部をなす排出ノズル39を
ケース40に対して固定するとともに、同軸線方向にお
ける他方の端部41を接続フランジ43に対して相対変
位可能に支持して、圧縮スクロール部材35を外殻31
に保持する構成とした。これに対して、前記他方の端部
41を接続フランジ43に対して固定するとともに、排
出ノズル39をケース40に対して相対変位可能に支持
して、圧縮スクロール部材35を外殻31に保持する構
成としてもよい。また、例えば圧縮スクロール部材35
自体の変形等により、外殻31と内殻32との熱膨張
差、収縮差を吸収可能であれば、排出ノズル39をケー
ス40に対して固定するとともに、前記他方の端部41
を接続フランジ43に対して固定する構成としてもよ
い。
【0059】・上記実施形態では、入口スクロール部材
36を圧縮スクロール部材35に差し込む構成とした。
これに対して、例えば蛇腹部を設けるなどして、入口ス
クロール部材36自体の変形等により、外殻31と内殻
32との間、圧縮スクロール部材35と入口スクロール
部材36との間の熱膨張差、収縮差を吸収可能であれ
ば、入口スクロール部材36を圧縮スクロール部材35
に固定する構成としてもよい。
【0060】・上記実施形態では、入口スクロール部材
36のWGノズル48をケース40のWGノズル挿通孔
53及び弁座60に相対移動可能に挿通する構成とし
た。これに対して、例えば蛇腹部を設けるなどして、入
口スクロール部材36自体の変形等により、外殻31と
内殻32との間、圧縮スクロール部材35と入口スクロ
ール部材36との間の熱膨張差、収縮差を吸収可能であ
れば、WGノズル48をケース40または弁座60に固
定する構成としてもよい。
【0061】・上記実施形態では、1つのケース40内
に排気室57と逃がし室59とを区画し、排気室57に
排気ガス排出口23を開口させるとともに逃がし室59
にWGバルブ61を配設する構成とした。これに対し
て、排気室57と逃がし室59とを各別のケース内に形
成し、これら両ケースを外殻31の側面に隣接配置し
て、排気室57に排気ガス排出口23を開口させるとと
もに逃がし室59にWGバルブ61を配設するようにし
てもよい。また、別部材からなる入口スクロール部材3
6及び圧縮スクロール部材35を、一部材からなるよう
に構成して、その部材の少なくとも一部分に、例えば蛇
腹部を設けるなどしてもよい。
【0062】・上記実施形態では、輻流型のタービンホ
イール15を採用したが、軸流型のタービンホイールに
変更してもよい。 ・上記実施形態では、輻流型のコンプレッサホイール1
6を採用したが、軸流型のコンプレッサホイールに変更
してもよい。
【0063】・上記実施形態において、タービンホイー
ル15及びコンプレッサホイール16の少なくとも一方
に容量可変機構を設けてもよい。次に、前記実施形態並
びにその変形例の記載から把握できる技術的思想につい
て、その効果とともに以下に記載する。
【0064】(ア)外殻と、少なくとも一部がこの外殻
に対して所定の断熱層を介して離隔した状態で配置され
て内部をガスが通過する内殻と、この内殻の内部に設け
られたタービンの回転に供されたガスを外部に排出する
排出口と、前記内殻の内部を通過するガス及び前記ター
ビンの回転により圧力が高められるガスの少なくとも一
方の圧力が所定以上に高められたときに、ガスの一部を
前記タービンの上流側から外部に排出するリリーフ弁と
を有するタービンハウジングであって、前記排出口と前
記リリーフ弁とを配設するケースを、前記外殻及び前記
内殻の少なくとも一方に溶接固定したことを特徴とする
タービンハウジング。
【0065】この構成によれば、外殻または内殻とケー
スとの間の隙間からガスが外部に漏出することが抑制さ
れ、ターボチャージャの圧縮及び排気効率を高めること
ができる。
【0066】(イ)外殻と、少なくとも一部がこの外殻
に対して所定の断熱層を介して離隔した状態で配置され
て内部をガスが通過する内殻と、この内殻の内部に設け
られたタービンと、このタービンの回転に供されたガス
を外部に排出する排出口と、前記内殻の内部を通過する
ガス及び前記タービンの回転により圧力が高められるガ
スの少なくとも一方の圧力が所定以上に高められたとき
にガスの一部を前記タービンの上流側から外部に排出す
るリリーフ弁とを有するタービンハウジングであって、
前記リリーフ弁の開閉時にその弁体が当接される弁座を
前記ケースに一体的に形成するとともに、前記内殻にそ
の内殻の内部を通過するガス及び前記タービンの回転に
より圧力が高められるガスの少なくとも一方の圧力が所
定以上に高められたときに前記内殻の内部を通過するガ
スの一部を外部に排出する逃がしノズルを形成し、その
逃がしノズルを前記弁座に対して相対移動可能に係合さ
せたことを特徴とするタービンハウジング。
【0067】この構成によれば、内殻の伸縮は、逃がし
ノズルが弁座に対して相対移動することで吸収され、内
殻に生じる応力を緩和することができる。 (ウ)内燃機関からの排気ガスで回転されるタービンを
収容するタービンハウジングと、そのタービンの回転に
伴って回転され、前記内燃機関への吸気の圧力を高める
コンプレッサを収容するコンプレッサハウジングとを有
するターボチャージャにおいて、前記タービンハウジン
グが、外殻と、少なくとも一部がこの外殻に対して所定
の断熱層を介して離隔した状態で配置されて内部をガス
が通過する内殻と、この内殻の内部に設けられたタービ
ンの回転に供されたガスを外部に排出する排出口と、前
記内殻の内部を通過するガス及び前記タービンの回転に
より圧力が高められるガスの少なくとも一方の圧力が所
定以上に高められたときに、ガスの一部を前記タービン
の上流側から外部に排出するリリーフ弁とを有し、前記
リリーフ弁を前記排出口の近傍でかつ前記排出口が開口
する第1の空間とは異なる第2の空間に配設したものか
らなることを特徴とするターボチャージャ。
【0068】この構成によれば、タービンハウジング内
において、排出口の開口する第1の空間を大きく形成す
る必要がなくなり、排出口から排出される排気ガスの急
激な膨張が抑制される。また、排出口から排出される排
気ガスと、リリーフ弁を介して外部に逃がされる排気ガ
スとが直ちに衝突することがなく、触媒に向かう排気ガ
スの流れが乱流となることを抑制することができる。従
って、これらの排気ガスの急膨張抑制効果と乱流発生抑
制効果とが相乗的に発揮され、排気ガスを高温に保った
まま触媒に導くことができ、内燃機関の冷間始動時にお
ける触媒の早期活性化を実現することができる。
【0069】(エ)前記排出口とリリーフ弁とを1つの
ケース内に配設し、そのケース内に前記第1の空間と第
2の空間とを区画する区画手段を設けたことを特徴とす
る前記(ウ)に記載のターボチャージャ。
【0070】この構成によれば、タービンハウジングに
おいて排出口とリリーフ弁とを1つのケース内に配設す
ることで、ターボチャージャの小型化を図ることができ
る。 (オ)前記ケースが金属板のプレス成形品からなること
を特徴とする前記(エ)に記載のターボチャージャ。
【0071】この構成によれば、タービンハウジングに
おいて排出口やリリーフ弁の弁座等を、ケースの成形と
併せて同時に形成することができて、ターボチャージャ
の製造上有利である。
【0072】(カ)前記区画手段が仕切板からなること
を特徴とする前記(エ)または前記(オ)に記載のター
ボチャージャ。この構成によれば、タービンハウジング
において、簡単な構成で、ケース内を第1の空間と第2
の空間とに区画することができる。特に、この構成が前
記(オ)に記載のタービンハウジングに適用される場合
には、前記仕切板についてもプレス加工にて同時成形す
ることもできる。
【0073】(キ)前記ケースを、前記外殻及び前記内
殻の少なくとも一方に溶接固定したことを特徴とする前
記(エ)〜(カ)のいずれか一項に記載のターボチャー
ジャ。
【0074】この構成によれば、タービンハウジングに
おけるケースと外殻または内殻との間の気密性が高めら
れ、ターボチャージャの圧縮及び排気効率を高めること
ができる。
【0075】(ク)前記リリーフ弁の開閉時にその弁体
が当接される弁座を前記ケースに一体的に形成するとと
もに、前記内殻にその内殻の内部を通過するガス及び前
記タービンの回転により圧力が高められるガスの少なく
とも一方の圧力が所定以上に高められたときに前記内殻
の内部を通過するガスの一部を外部に排出する逃がしノ
ズルを形成し、その逃がしノズルを前記弁座に対して相
対移動可能に係合させたことを特徴とする前記(エ)〜
(カ)のいずれか一項に記載のターボチャージャ。
【0076】この構成によれば、タービンハウジングに
おいて、内殻が伸縮したとしても、逃がしノズルが弁座
に対して相対移動することでその伸縮が吸収され、内殻
に生じる応力を緩和することができる。
【0077】(ケ)前記内殻と外殻とがともに耐熱鋼板
のプレス成形品からなることを特徴とする前記(ウ)〜
(ク)のいずれか一項に記載のターボチャージャ この構成によれば、タービンハウジング全体の熱容量や
重量をさらに低下させることができ、タービンハウジン
グの保温性をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるタービンハウジングの一実施形
態について、これを備えるターボチャージャの概略構造
を示す断面図。
【図2】図1の2−2線断面図。
【図3】図1のタービンハウジングの一部を拡大して示
す部分断面図。
【図4】図2の4−4線での断面を拡大して示す図。
【図5】同実施形態のタービンハウジングの背面構造を
示す背面図。
【図6】同実施形態のタービンハウジングの側面構造を
示す側面図。
【符号の説明】
11…ターボチャージャのケーシング、12…タービン
ハウジング、13…コンプレッサハウジング、15…タ
ービンホイール(タービン)、16…コンプレッサホイ
ール(コンプレッサ)、23…排気ガス排出口、31…
外殻、32…内殻、34…空気断熱層、40…ケース、
48…ウェイストゲートノズル(逃がしノズル)、56
…仕切板(区画手段)、57…排気室(第1の空間)、
59…逃がし室(第2の空間)、60…弁座、61…ウ
ェイストゲートバルブ(リリーフ弁)、63…弁体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 明 愛知県豊田市高丘新町天王1番地 アイシ ン高丘 株式会社内 Fターム(参考) 3G005 EA04 EA16 FA05 FA13 FA29 FA32 FA35 FA41 FA45 GA03 GB28 GB87 KA03 KA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外殻と、少なくとも一部がこの外殻に対し
    て所定の断熱層を介して離隔した状態で配置されて内部
    をガスが通過する内殻と、この内殻の内部に設けられた
    タービンの回転に供されたガスを外部に排出する排出口
    と、前記内殻の内部を通過するガス及び前記タービンの
    回転により圧力が高められるガスの少なくとも一方の圧
    力が所定以上に高められたときにガスの一部を前記ター
    ビンの上流側から外部に排出するリリーフ弁とを有する
    タービンハウジングであって、 前記リリーフ弁を前記排出口の近傍でかつ前記排出口が
    開口する第1の空間とは異なる第2の空間に配設したこ
    とを特徴とするタービンハウジング。
  2. 【請求項2】前記排出口とリリーフ弁とを1つのケース
    内に配設し、そのケース内に前記第1の空間と第2の空
    間とを区画する区画手段を設けたことを特徴とする請求
    項1に記載のタービンハウジング。
  3. 【請求項3】前記ケースが金属板のプレス成形品からな
    ることを特徴とする請求項2に記載のタービンハウジン
    グ。
  4. 【請求項4】前記区画手段が仕切板からなることを特徴
    とする請求項2または3に記載のタービンハウジング。
  5. 【請求項5】前記ケースを、前記外殻及び前記内殻の少
    なくとも一方に溶接固定したことを特徴とする請求項2
    〜4のいずれか一項に記載のタービンハウジング。
  6. 【請求項6】前記リリーフ弁の開閉時にその弁体が当接
    される弁座を前記ケースに一体的に形成するとともに、
    前記内殻にその内殻の内部を通過するガス及び前記ター
    ビンの回転により圧力が高められるガスの少なくとも一
    方の圧力が所定以上に高められたときに前記内殻の内部
    を通過するガスの一部を外部に排出する逃がしノズルを
    形成し、その逃がしノズルを前記弁座に対して相対移動
    可能に係合させたことを特徴とする請求項2〜5のいず
    れか一項に記載のタービンハウジング。
  7. 【請求項7】前記内殻と外殻とがともに耐熱鋼板のプレ
    ス成形品からなることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか一項に記載のタービンハウジング。
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